JP2006065240A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着用無端状ベルトと圧力与部材との摺動負荷を低減させる為に潤滑剤用いている画像定着装置において、潤滑剤の流出を防止する。
【解決手段】潤滑剤が染み出す定着用無端状ベルトの両端部の内面と定着用無端状ベルトの回転ガイド部材との隙間に磁性流体を満たすと共に、該磁性流体は無端状ベルトの回転ガイド部材内に設けられた磁石により保持され、ベルト端部側に流れ出した潤滑剤をせき止めることによりベルト外部に漏れることを防止する。
【選択図】 なし
【解決手段】潤滑剤が染み出す定着用無端状ベルトの両端部の内面と定着用無端状ベルトの回転ガイド部材との隙間に磁性流体を満たすと共に、該磁性流体は無端状ベルトの回転ガイド部材内に設けられた磁石により保持され、ベルト端部側に流れ出した潤滑剤をせき止めることによりベルト外部に漏れることを防止する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置において未定着画像を加熱加圧定着するのに用いられる定着装置に係り、特に、定着部材と定着用管状体(例えば無端状ベルトなどの樹脂フィルム管状体)との間に形成されたニップ部に記録媒体を通過させる、所謂ベルトニップ方式の定着装置に用いられる定着用管状体及びそれを用いた定着装置に関する。
従来、この種のベルトニップ方式の定着装置としては、例えば、加熱源を有する回転可能な加熱定着ロールと、この加熱定着ロールに圧接し且つ共に回転移動する無端状ベルトと、この無端状ベルトの内側に配設されて、無端状ベルトを加熱定着ロールに向けて押圧して当該無端状ベルトと加熱定着ロールとの間にニップ部を形成する圧力パッドとを備え、このニップ部にシートを通過させることで、当該シート上の未定着トナー像を加熱加圧定着するように構成したものが知られている(特許文献1,2参照)。
ところで、上記ベルトニップ方式の定着装置の場合には、無端状ベルトを圧力パッドによって加熱定着ロールの表面に圧接させるように構成されているため、無端状ベルトと圧力パッドとの摺動抵抗が過大であると、無端状ベルト駆動のためのトルクが増大し、無端状ベルトを駆動させるための加熱定着ロールに働く応力つまり駆動トルクも大きくなるため、無端状ベルトの磨滅、薄肉の加熱定着ロールコアのギア受け部に働く応力が大きくなり、ギアやコアの破損が引き起こされる懸念があった。また、このような態様にあっては、駆動モーターの負荷も大きくなり、より多くの電力が必要になる。
更に、加熱定着ロールによる無端状ベルトの駆動力に比べて、無端状ベルト及び圧力パッドの間の摩擦力が無視できないほど大きくなると、加熱定着ロールと無端状ベルトとの間でスリップが生じ、このような条件下で未定着トナー像を保持したシートをニップ部に通すと、このスリップがシート上の未定着トナー像に画像のずれを引き起こしてしまうという技術的問題もみられた。
ところで、上記ベルトニップ方式の定着装置の場合には、無端状ベルトを圧力パッドによって加熱定着ロールの表面に圧接させるように構成されているため、無端状ベルトと圧力パッドとの摺動抵抗が過大であると、無端状ベルト駆動のためのトルクが増大し、無端状ベルトを駆動させるための加熱定着ロールに働く応力つまり駆動トルクも大きくなるため、無端状ベルトの磨滅、薄肉の加熱定着ロールコアのギア受け部に働く応力が大きくなり、ギアやコアの破損が引き起こされる懸念があった。また、このような態様にあっては、駆動モーターの負荷も大きくなり、より多くの電力が必要になる。
更に、加熱定着ロールによる無端状ベルトの駆動力に比べて、無端状ベルト及び圧力パッドの間の摩擦力が無視できないほど大きくなると、加熱定着ロールと無端状ベルトとの間でスリップが生じ、このような条件下で未定着トナー像を保持したシートをニップ部に通すと、このスリップがシート上の未定着トナー像に画像のずれを引き起こしてしまうという技術的問題もみられた。
該問題の解決には、無端状ベルト及び圧力パッドの間の摩擦力を下げるために潤滑剤を使用する技術がある(特許文献3〜5参照)。また、無端状ベルトと押圧部材との間にシート状部材を介在し、このシート状部材は、潤滑剤を保持する多孔質樹脂層を備え、前記潤滑剤が変性シリコーンオイルであるように構成した定着装置も開示されている(特許文献6参照)。しかし、当該シート状部材は、多孔質樹脂層に潤滑剤を保持することができるものの、無端状ベルトの長手方向の両端部に相当する部分がオープンになっている。そのため、多孔質樹脂層に潤滑剤を保持したシート状部材は、押圧部材によって無端状ベルトを介して定着部材に圧接されると、その両端部から潤滑剤が浸み出てしまい、潤滑剤の枯渇が起きて、定着部材の回転時に潤滑剤の均一な層を形成することができず、無端状ベルトと押圧部材との間の摺動抵抗が増加し、駆動トルクが早期に上昇するという問題点を有していた。該シート部材を使用しない場合においても潤滑剤の漏れの問題は同様に生ずる。
そして、上記シート状部材の両端部から潤滑剤が浸み出てしまうと、当該潤滑剤が無端状ベルトの表面側に回り、無端状ベルトと定着部材との間にスリップが生じたり、これら無端状ベルトと定着部材とのニップ部に挿通されるシートに付着して、潤滑剤の染みが発生するという問題も生じる。
特開平8−262903号公報
特開平10−228196号公報
特開平10−213984号公報
特開平11−45018号公報
特開平13−228731号公報
特開2003−195664号公報
そして、上記シート状部材の両端部から潤滑剤が浸み出てしまうと、当該潤滑剤が無端状ベルトの表面側に回り、無端状ベルトと定着部材との間にスリップが生じたり、これら無端状ベルトと定着部材とのニップ部に挿通されるシートに付着して、潤滑剤の染みが発生するという問題も生じる。
従って、本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、潤滑剤の枯渇を防ぎ、長期にわたって定着部材の回転時に潤滑剤の均一な層を形成することができ、また、無端状ベルトと押圧部材との間の摺動抵抗が増加するのを防止できるとともに、無端状ベルトと定着部材との間にスリップが生じたり、シートに付着して潤滑剤の染みが発生するのを防止し得る定着装置を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、本発明は、次のものを提供するものである。
<1> 回転可能に支持された加熱定着ロールと、
前記駆動加熱定着ロールに従動回転可能に外接される無端状ベルトと、
前記無端状ベルトの内側に配置され、該無端状ベルトを前記駆動定着ロールに向けて押圧して該無端状ベルトと該駆動定着ロールとの間にニップ部を形成する押圧部材と、
前記無端状ベルトと押圧部材との間に介在させる潤滑剤と、
前記無端状ベルトの両端部の内側に嵌合された状態に配設され、当該前記無端状ベルトの内面を回転自在にガイドするベルトガイド部材と、
前記ニップ部を加熱する加熱源とを備える定着装置において、
前記無端状ベルト両端部の内周面と前記ベルトガイド部材との摺動部の隙間の少なくとも一部に磁性流体を満たし、該磁性流体を該隙間部に磁力により保持する機構を備えたことを特徴とする定着装置。
前記駆動加熱定着ロールに従動回転可能に外接される無端状ベルトと、
前記無端状ベルトの内側に配置され、該無端状ベルトを前記駆動定着ロールに向けて押圧して該無端状ベルトと該駆動定着ロールとの間にニップ部を形成する押圧部材と、
前記無端状ベルトと押圧部材との間に介在させる潤滑剤と、
前記無端状ベルトの両端部の内側に嵌合された状態に配設され、当該前記無端状ベルトの内面を回転自在にガイドするベルトガイド部材と、
前記ニップ部を加熱する加熱源とを備える定着装置において、
前記無端状ベルト両端部の内周面と前記ベルトガイド部材との摺動部の隙間の少なくとも一部に磁性流体を満たし、該磁性流体を該隙間部に磁力により保持する機構を備えたことを特徴とする定着装置。
<2> 更に、無端状ベルトと押圧部材との間にシート状部材を介在させ、該無端状ベルトと該シート状部材との間に潤滑剤を介在させたことを特徴とする<1>記載の定着装置。
<3> 磁力が永久磁石によるものであり、該永久磁石がベルトガイド部材の無端状ベルトとの摺動面の全面又は一部に設置されていることを特徴とする<1>又は<2>記載の定着装置。
<4> シート状部材が、無端状ベルトの接触面側に潤滑剤保持性を有する多孔質繊維層を有することを特徴とする<2>又は<3>記載の定着装置。
<5> シート状部材が、多孔質樹脂層の押圧部材側に潤滑剤の透過を防止する潤滑剤透過防止層を有することを特徴とする<4>記載の定着装置。
<6> シート状部材が、無端状ベルトとの接触面側に微細な凹凸形状を有するフッ素樹脂層を有することを特徴とする<2>〜<5>の何れか1項記載の定着装置。
<5> シート状部材が、多孔質樹脂層の押圧部材側に潤滑剤の透過を防止する潤滑剤透過防止層を有することを特徴とする<4>記載の定着装置。
<6> シート状部材が、無端状ベルトとの接触面側に微細な凹凸形状を有するフッ素樹脂層を有することを特徴とする<2>〜<5>の何れか1項記載の定着装置。
<7> 潤滑剤が、シリコーン系オイルであることを特徴とする<2>〜<6>の何れか1項記載の定着装置。
<8> 潤滑剤が、アミノ変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル及びパーフルオロポリエーテルオイルから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする<2>〜<6>の何れか1項記載の定着装置。
<8> 潤滑剤が、アミノ変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル及びパーフルオロポリエーテルオイルから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする<2>〜<6>の何れか1項記載の定着装置。
<9> 像担持体と、該像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電させた前記像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像剤により現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着する定着手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、
前記定着手段が<1>〜<8>の何れか1項記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
前記定着手段が<1>〜<8>の何れか1項記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
本発明の定着装置は、その無端状ベルトの内面の中央部付近に押圧部材がシート状部材を介して内接されるため、シート状部材の両端部付近から漏れると、定着用管状体内面端部の少なくとも一部に設けられた磁性流体シール部が、漏れた潤滑剤を堰き止め、シート状部材両端からの潤滑剤漏れを防止し、潤滑剤の枯渇を防ぐことを可能とした。このため、本発明の無端状ベルトを備える定着装置は、長期にわたって定着部材の回転時に潤滑剤の均一な層を形成することができ、また、無端状ベルトと押圧部材との間の摺動抵抗が増加するのを防止できるとともに、無端状ベルトと定着部材との間にスリップが生じたり、シートに付着して潤滑剤の染みが発生するのが防止可能となる。
また、潤滑剤のベルト端部からの漏れを確実に防止できるため、ベルト内部に初期から多量にオイルを充填することが可能となり、ベルトとシート状部材との潤滑を常に液体潤滑状態に維持することが可能となるため、初期のスベリ抵抗も大幅に低減することが可能となる
また、潤滑剤のベルト端部からの漏れを確実に防止できるため、ベルト内部に初期から多量にオイルを充填することが可能となり、ベルトとシート状部材との潤滑を常に液体潤滑状態に維持することが可能となるため、初期のスベリ抵抗も大幅に低減することが可能となる
以下、本発明の実施の好ましい形態を、図面を参照して説明する。但し本発明は、この形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る無端状ベルト(定着用管状体)を備える定着装置を示す概略構成図である。図2は前記定着装置の横断面図である。
図1〜図3に示す定着装置は、駆動式の定着ロール1に無端状ベルト2を外接させ、その外接部位の無端状ベルト(定着用管状体)部分に対し、支持体5上に弾性体6を装着しシート状部材7を被せた押圧部材を内接させ、定着ロール1と前記無端状ベルト2との間にニップ部を形成しており、記録媒体が前記ニップ部を通過する間にトナー像が定着される。また、ベルトガイド8は支持体5に固定されている。更に、シート状部材7の無端状ベルトに対する摺接面には潤滑剤が介在している。
定着ロール1及び無端状ベルト2は、加熱源で所定の温度に加熱され、それぞれ矢印の方向に回転する。シート状部材の無端状ベルトに対する摺接面には潤滑剤が介在しており、無端状ベルト2の内面に潤滑剤が供給される。無端状ベルト2の内面に供給された潤滑剤は連れ回され、ニップ部の摺接面側に供給される。
図1は、本発明の実施の形態に係る無端状ベルト(定着用管状体)を備える定着装置を示す概略構成図である。図2は前記定着装置の横断面図である。
図1〜図3に示す定着装置は、駆動式の定着ロール1に無端状ベルト2を外接させ、その外接部位の無端状ベルト(定着用管状体)部分に対し、支持体5上に弾性体6を装着しシート状部材7を被せた押圧部材を内接させ、定着ロール1と前記無端状ベルト2との間にニップ部を形成しており、記録媒体が前記ニップ部を通過する間にトナー像が定着される。また、ベルトガイド8は支持体5に固定されている。更に、シート状部材7の無端状ベルトに対する摺接面には潤滑剤が介在している。
定着ロール1及び無端状ベルト2は、加熱源で所定の温度に加熱され、それぞれ矢印の方向に回転する。シート状部材の無端状ベルトに対する摺接面には潤滑剤が介在しており、無端状ベルト2の内面に潤滑剤が供給される。無端状ベルト2の内面に供給された潤滑剤は連れ回され、ニップ部の摺接面側に供給される。
図3は本発明の実施例の一つを示すベルトガイド部分の横断面図で、ベルトガイド8には、無端状ベルト2と摺動する部分の一部に磁石11が埋設される共に、前記無端状ベルト2の両側のベルトガイド8との隙間には磁性流体12が充填され、前記磁性流体はベルトガイドに埋設された磁石11によって常に隙間に保持される構成になっている。シート状部材の無端状ベルトに対する摺接面の潤滑剤が、定着部材の加熱による粘度の低下及び無端状ベルトの回転に伴って、ベルト裏側の定着ニップ部よりベルト両端部に向かって流れ出した潤滑剤を確実に堰き止めることが可能となる構成である。
本発明に使用される磁石としては公知の材質のものの中から適宜選択できる。たとえばフェライト系磁石、ネオジム系磁石、サマリウムコバルト系磁石、鉄クロム系磁石、ボンド磁石(複合磁石)等などが上げられる。また、磁力は300〜5000ガウス程度のものが好ましく、大きさは、磁性流体吸着面の厚さが1mm以上であることが好ましい。
形状は、ベルトガイド摺動面に沿った半円形状が好ましく、複数の磁石を半円形状に並べることも可能であるが、一体となった磁石がより好ましい。また使用するベルトガイド部材の半径に合わせて適宜、磁石ブロックからの機械加工、あるいは磁石原料粉末からの圧縮成型加工などによって製作することが可能である。 設置部位は、ベルトガイド部材のベルトに面する側面又はベルトガイド部材のベルト摺動面に埋設することが可能であるが、ベルト摺動面に埋設するほうが好ましい。
形状は、ベルトガイド摺動面に沿った半円形状が好ましく、複数の磁石を半円形状に並べることも可能であるが、一体となった磁石がより好ましい。また使用するベルトガイド部材の半径に合わせて適宜、磁石ブロックからの機械加工、あるいは磁石原料粉末からの圧縮成型加工などによって製作することが可能である。 設置部位は、ベルトガイド部材のベルトに面する側面又はベルトガイド部材のベルト摺動面に埋設することが可能であるが、ベルト摺動面に埋設するほうが好ましい。
また本発明に使用できる磁性流体としては公知のものの中から適宜選択できる。媒体として水系、イソパラフィン系、アルキルナフタリン系、ポリαオレフィン系、シリコーンオイル系、パーフルオロポリエーテル系などのものが使用できる、また強磁性体あるいは常磁性体の粉末をグリース等に分散したペースト状のもなど磁力によりベルトとベルトガイドの隙間に保持可能なものであれば適宜使用可能である。耐熱性や耐久性などを考慮するとパーフルオロポリエーテル系の磁性流体が好適に採用できる。
無端状ベルト両端部の内周面と前記ベルトガイド部材との摺動部の隙間は、0.1〜1mmが好ましく、特に、0.3〜0.6mmが好ましい。
以下、本実施形態のその他の部材について説明する。
定着部材としての定着ロールとしては、その形状、構造、大きさ等につき特に制限はなく、目的に応じてそれ自体公知のものの中から適宜選択して使用することができる。前記加熱定着ロールは、一般には、円筒状のコアと、その表面に形成された弾性層とを有し、コアの内部に加熱源を備えてなる。
コアの材質としては、機械的強度に優れ、伝熱性が良好である材質ならば特に制限はないが、例えば、アルミ、SUS、鉄、銅等の金属、合金、セラミックス、FRMなどが挙げられる。
弾性層の材質としては、該弾性層として公知の材質のものの中から適宜選択できるが、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。本発明においては、これらの材質の中でも、表面張力が小さく、弾性に優れる点でシリコーンゴムが好ましい。該シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴム、HTVシリコーンゴムなどがある。
弾性層の厚みとしては、通常、3mm以下であり、好ましくは0.5〜1.5mmである。弾性層をコアの表面に形成する方法としては、特に制限はなく、例えば、それ自体公知のコーティング法などが採用できる。
離型層の材質としては、トナー像に対し適度な離型性を示すものであれば特に制限はなく、例えば、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの材質の中でもフッ素樹脂が好適に挙げられる。前記フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂挙げられる。
離型層の厚みとしては、通常、10〜100μmであり、好ましくは20〜30μmである。前記離型層を前記コアの表面に形成する方法としては、特に制限はなく、例えば、押出し成型によって形成されたチューブを被覆する方法が挙げられる。
定着部材としての定着ロールとしては、その形状、構造、大きさ等につき特に制限はなく、目的に応じてそれ自体公知のものの中から適宜選択して使用することができる。前記加熱定着ロールは、一般には、円筒状のコアと、その表面に形成された弾性層とを有し、コアの内部に加熱源を備えてなる。
コアの材質としては、機械的強度に優れ、伝熱性が良好である材質ならば特に制限はないが、例えば、アルミ、SUS、鉄、銅等の金属、合金、セラミックス、FRMなどが挙げられる。
弾性層の材質としては、該弾性層として公知の材質のものの中から適宜選択できるが、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。本発明においては、これらの材質の中でも、表面張力が小さく、弾性に優れる点でシリコーンゴムが好ましい。該シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴム、HTVシリコーンゴムなどがある。
弾性層の厚みとしては、通常、3mm以下であり、好ましくは0.5〜1.5mmである。弾性層をコアの表面に形成する方法としては、特に制限はなく、例えば、それ自体公知のコーティング法などが採用できる。
離型層の材質としては、トナー像に対し適度な離型性を示すものであれば特に制限はなく、例えば、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの材質の中でもフッ素樹脂が好適に挙げられる。前記フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂挙げられる。
離型層の厚みとしては、通常、10〜100μmであり、好ましくは20〜30μmである。前記離型層を前記コアの表面に形成する方法としては、特に制限はなく、例えば、押出し成型によって形成されたチューブを被覆する方法が挙げられる。
無端状ベルトとしては、基材の構成材料は、ポリイミド系樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂や、ステンレス、ニッケル、銅等の金属などで構成することができる。
無端状ベルトの離型層の材質としては、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂挙げられる。
また帯電防止性を付与するために、カーボンブラツク,グラフアイト,金属粉末等の導電性粉末や導電性を有する有機化合物や、耐摩耗性を向上するための酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウム等の無機化合物の粉末を配合することも可能である。
押圧部材は、支持体上に弾性体を装着しシート状部材を被せた構成であり、固定配設されて定着ロールに向けて無端状ベルトを押圧するものであれば適宜選定して差し支えないが、耐熱性を具備するもので構成することが好ましい。
シート状部材の材質としては、単層から構成されてもよし、複数層から構成されていてもよいが、無端状ベルトとの接触面側に潤滑剤保持性を付与した多孔質繊維層を有することがよい。多孔質繊維層の材質としては、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂等より適宜選定して差し支えないが、耐熱性、離型性、耐久性、耐摺動性等を考慮すると、多孔質化したPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)を用いることが好ましい。
シート状部材は多孔質樹脂層の押圧部材側に潤滑剤の透過を防止する潤滑剤透過防止層を有することも好適であり、この潤滑剤透過防止層を設けることで潤滑剤の枯渇をより抑制することができる。潤滑剤透過防止層は、耐熱性があり且つ潤滑剤を透過させない耐熱性樹脂フィルムや金属フィルムから適宜選定して差し支えない。
シート状部材は多孔質樹脂層の押圧部材側に潤滑剤の透過を防止する潤滑剤透過防止層を有することも好適であり、この潤滑剤透過防止層を設けることで潤滑剤の枯渇をより抑制することができる。潤滑剤透過防止層は、耐熱性があり且つ潤滑剤を透過させない耐熱性樹脂フィルムや金属フィルムから適宜選定して差し支えない。
潤滑剤は、潤滑性が優れている点が重要であるが、この指標としては動粘度があり、定着装置で使用する場合、耐熱性、揮発性等を考慮する必要がある。この点より、シリコーンオイルが好ましく、更に濡れ性に優るアミノ変性シリコーンオイルがより好ましい。また、耐熱性により優れた性能が必要な場合、メチルフェニルシリコーンオイルを使用することも好適である。尚、耐熱性を向上させるためにシリコーンオイル中に微量の酸化防止剤を添加することも可能である。
画像形成装置
以上に説明したような定着装置は、定着手段として加熱定着を利用した公知の電子写真方式の画像形成装置に利用できる。
このような画像形成装置としては、具体的には、像担持体と、該像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電させた前記像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像剤により現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着する定着手段とを少なくとも備えた構成を有することが好ましい。この場合、定着手段として本発明の定着装置が用いられる。
以上に説明したような定着装置は、定着手段として加熱定着を利用した公知の電子写真方式の画像形成装置に利用できる。
このような画像形成装置としては、具体的には、像担持体と、該像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電させた前記像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像剤により現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着する定着手段とを少なくとも備えた構成を有することが好ましい。この場合、定着手段として本発明の定着装置が用いられる。
実施例1
図1〜3に示す定着装置を製造した。(大きさ等を特定して下さい)
図3は図1のII−II線断面図である。ベルトガイドのベルトと摺動する部分にサマリウムコバルト系磁石(日立金属製H−30CH)を機械加工により、厚さ2mm、外周半径14mm、内半径10mmの半パイプ形状に切り出してベルトガイド摺動面に対して磁石外周面が約0.4mm低くなるように埋め込むと共に、パーフルオロポリエーテル系磁性流体(商品名:磁性流体F310,株式会社シグマハイケミカル)をベルトとの隙間部に充填した。無端状ベルト両端部の内周面と前記ベルトガイド部材との摺動部の隙間は、0.5mmとした。
無端状ベルトとしては厚さ75μmのポリイミド基材上にPFAを20μmにコーティングしたものを使用し、シート状部材としてはPTFEを含浸したガラスクロス上にPTFEシート圧着して作製した表面微細な凹凸形状を有するシート使用し、潤滑剤としては粘度300CSのアミノ変性シリコーンオイルを使用し、図1及び図2に示すような加熱定着装置を構成した。そして定着部材を180℃に加熱しながら100時間の空回しテストを実施し、そのときの定着部材の回転トルク測定及びオイル漏れ状態を観察した。
図1〜3に示す定着装置を製造した。(大きさ等を特定して下さい)
図3は図1のII−II線断面図である。ベルトガイドのベルトと摺動する部分にサマリウムコバルト系磁石(日立金属製H−30CH)を機械加工により、厚さ2mm、外周半径14mm、内半径10mmの半パイプ形状に切り出してベルトガイド摺動面に対して磁石外周面が約0.4mm低くなるように埋め込むと共に、パーフルオロポリエーテル系磁性流体(商品名:磁性流体F310,株式会社シグマハイケミカル)をベルトとの隙間部に充填した。無端状ベルト両端部の内周面と前記ベルトガイド部材との摺動部の隙間は、0.5mmとした。
無端状ベルトとしては厚さ75μmのポリイミド基材上にPFAを20μmにコーティングしたものを使用し、シート状部材としてはPTFEを含浸したガラスクロス上にPTFEシート圧着して作製した表面微細な凹凸形状を有するシート使用し、潤滑剤としては粘度300CSのアミノ変性シリコーンオイルを使用し、図1及び図2に示すような加熱定着装置を構成した。そして定着部材を180℃に加熱しながら100時間の空回しテストを実施し、そのときの定着部材の回転トルク測定及びオイル漏れ状態を観察した。
比較例1
ベルトガイドへの磁石を埋め込み及び磁性流体を充填しない従来のままの構成で、その他は実施例1と同一条件にて空回しテストを実施した。
ベルトガイドへの磁石を埋め込み及び磁性流体を充填しない従来のままの構成で、その他は実施例1と同一条件にて空回しテストを実施した。
比較例2
ベルトガイドへの磁石を埋め込み及び磁性流体を充填しない従来のままの構成で、ベルトとベルトガイドとの隙間にフッ素グリース(商品名:スミテックF932M住鉱潤滑剤株式会社)を充填し、その他は実施例1及び2と同一条件にて空回しテストを実施した。
実施例1、比較例1、及び比較例2の結果を表1に示す。
ベルトガイドへの磁石を埋め込み及び磁性流体を充填しない従来のままの構成で、ベルトとベルトガイドとの隙間にフッ素グリース(商品名:スミテックF932M住鉱潤滑剤株式会社)を充填し、その他は実施例1及び2と同一条件にて空回しテストを実施した。
実施例1、比較例1、及び比較例2の結果を表1に示す。
テストの結果、本発明の実施例と比較例で初期には差が見られなかったものの、50時間、100時間経過後では、差が見られ比較例1及び2共にベルト両端部からオイル漏れが発生すると共に、摺動用のシートと無端ベルト内面の抵抗上昇にともなう定着部材の回転トルクの上昇が発生した。
本発明によれば、潤滑剤の流出を防止でき、潤滑剤の枯渇を防ぎ、長期にわたって定着部材の回転時に潤滑剤の均一な層を形成することができ、また、無端状ベルトと押圧部材との間の摺動抵抗が増加するのを防止できるとともに、無端状ベルトと定着部材との間にスリップが生じたり、シートに付着して潤滑剤の染みが発生するのを防止することが可能な定着装置を提供することができる。
1 定着ロール
2 無端状ベルト
3 記録媒体
4 加熱源
5 支持体
6 弾性体
7 シート状部材
8 ベルトガイド
9 トナー像
10 潤滑剤保持部材
11 磁石
12 磁性流体
2 無端状ベルト
3 記録媒体
4 加熱源
5 支持体
6 弾性体
7 シート状部材
8 ベルトガイド
9 トナー像
10 潤滑剤保持部材
11 磁石
12 磁性流体
Claims (2)
- 回転可能に支持された加熱定着ロールと、
前記駆動加熱定着ロールに従動回転可能に外接される無端状ベルトと、
前記無端状ベルトの内側に配置され、該無端状ベルトを前記駆動定着ロールに向けて押圧して該無端状ベルトと該駆動定着ロールとの間にニップ部を形成する押圧部材と、
前記無端状ベルトと押圧部材との間に介在させる潤滑剤と、
前記無端状ベルトの両端部の内側に嵌合された状態に配設され、当該前記無端状ベルトの内面を回転自在にガイドするベルトガイド部材と、
前記ニップ部を加熱する加熱源とを備える定着装置において、
前記無端状ベルト両端部の内周面と前記ベルトガイド部材との摺動部の隙間の少なくとも一部に磁性流体を満たし、該磁性流体を該隙間部に磁力により保持する機構を備えたことを特徴とする定着装置。 - 像担持体と、該像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電させた前記像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像剤により現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着する定着手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、
前記定着手段が、請求項1記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004250765A JP2006065240A (ja) | 2004-08-30 | 2004-08-30 | 定着装置及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004250765A JP2006065240A (ja) | 2004-08-30 | 2004-08-30 | 定着装置及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006065240A true JP2006065240A (ja) | 2006-03-09 |
Family
ID=36111762
Family Applications (1)
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JP2004250765A Pending JP2006065240A (ja) | 2004-08-30 | 2004-08-30 | 定着装置及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006065240A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013171117A (ja) * | 2012-02-20 | 2013-09-02 | Ricoh Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
US8539341B2 (en) | 2007-10-24 | 2013-09-17 | Plastic Logic Limited | Electronic document reader |
-
2004
- 2004-08-30 JP JP2004250765A patent/JP2006065240A/ja active Pending
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US8711395B2 (en) | 2007-10-24 | 2014-04-29 | Plastic Logic Limited | Electronic document reading devices |
US8836970B2 (en) | 2007-10-24 | 2014-09-16 | Plastic Logic Limited | Document printing techniques |
JP2013171117A (ja) * | 2012-02-20 | 2013-09-02 | Ricoh Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
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