JP2006064628A - レーダ装置およびレーダ装置のアンテナ指向性調整方法 - Google Patents

レーダ装置およびレーダ装置のアンテナ指向性調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 機械的な軸ずれ調整を行うことなく、アンテナ指向性を調整することが可能なレーダ装置を得る。
【解決手段】 少なくとも1個のアンテナ(10)と、周波数変調された信号を生成しアンテナ(10)を介して送信する送信機(31)と、送信された信号の物体による反射波をアンテナ(10)を介して受信する受信機(33)と、送信された信号と受信された信号とに基づいて前記物体までの距離および物体の移動速度を演算する演算処理部(60)とを備えるレーダ装置において、送信機(31)の送信周波数を調整する周波数調整器(80)を設け、この周波数調整器(80)によって送信周波数を変更し、アンテナ指向性を調整する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、レーダ装置とそのアンテナ指向性調整方法に関し、特に、機械的な調整機構を必要とすることなくアンテナ指向性を調整することが可能な、レーダ装置およびそのアンテナ指向性調整方法に関する。
近年、自動車運転時の安全性を確保するために、種々の走行制御システムが開発され既に実用化の段階に入っているものもある。例えば、車間距離制御システム(ACCシステム、アダプティブ・クルーズ・コントロール・システム)は、前後方向の車間距離を適正に保つように制御するシステムであり、既に実用化されている。その他にも、Stop&Goシステム(渋滞追従システム)、車間警報システム等が開発され、実用化段階にある。このような走行制御システムを実現するためには、車両にレーダ装置(レーザレーダ、ミリ波レーダ等)を取り付け、車両の前後の物体を検知し正しく認識する必要がある。
車載レーダ装置は、回路基板等を含むレーダ装置本体と平面型の送受信アンテナとを一体に結合し、これを出荷前の車体に取り付けてユーザに提供される。レーダ装置は、自車の前方あるいは後方の物体を正確に検知するために、車体の走行方向の中心軸(車軸)を検知軸とし、この検知軸にアンテナ指向性のピーク方位が一致するように設置される。
車軸と設置されたアンテナ指向性のピーク方位とがずれている場合、レーダ装置による車間距離、先行車両の相対速度等の計測においてその計測精度が低下し、走行制御システムの信頼性を低下させる。極端な場合、路面のみを検出して先行車両を検出しないために安全装置が作動しない事態や、隣接車線の対向車を先行車両として誤って検出し安全装置を誤作動させるなどの事態が発生する。したがって、特に車載レーダ装置のようにシャープな指向性を必要とする装置では、アンテナの指向性ピーク方位と車軸との関係を厳密に管理する必要がある。
また、レーダ装置等に採用される直列給電方式のアンテナでは、アンテナに入力される信号の周波数変動によって指向性のピーク方位がずれる特性がある。一方、半導体デバイスを含むレーダ装置本体は、装置の個体差、温度特性等により、個々の製品で送信周波数にバラツキが生じる。したがって、アンテナとレーダ装置本体とを一体に取り付けて構成するレーダ装置において、各製品間でアンテナ指向性にバラツキが生じ、本来必要な検知エリアとは異なるエリアを検知するレーダ装置が製造される場合がある。そのため、レーダ装置を車両に設置する場合、バラツキのあるアンテナ指向性ピーク方位を検知軸に正確に一致させるために、機械的な調整が必要である。
図1は、このような従来の機械的調整方法を示す説明図である。図1Aは、アンテナの指向性ピーク方位がレーダ装置の検知軸に一致している場合の、レーダ装置1とその検知エリア2を示している。3は、レーダ装置の本来の検知軸を示す。図1Bは、レーダ装置本体の送信周波数が本来の値より変動したことによってアンテナ指向性のピーク方位が方向3Bにずれ、それに伴って検知エリアがエリア2Bに変化したことを示している。
このような検知エリアの変化によって、本来レーダ装置1によって検出されるべき領域4Aが検出されず、検出されるべきでない領域4Bが誤って検出されるようになる。従来では、このような軸ずれ状態を解消するために、図1Cに示すように、レーダ装置1自体を機械的に回転させることによって、指向性ピーク方位3Bを本来の検知軸方向3に一致させる調整を行っている。
ところがこのような検知軸の機械的調整方法は、レーダ装置あるいは設置場所に特別な機構を必要とし、装置の小型化、製品コスト低減を妨げる要因となっている。また、装置据付後の機械的調整のための工程も不可避である。
なお、レーダ装置のアンテナ指向性の機械的調整に関しては、例えば下記特許文献1にその開示がある。また、アンテナの送信周波数と指向性ピーク位置との関係については、下記特許文献2に記載がある。
特開2002−62353 特許2930724
本発明は、上記従来のレーダ装置およびそのアンテナ指向性調整方法における欠点を解決する目的で成されたもので、機械的調整機構を必要とせず、電気的な調整のみで指向性の調整を行うことが可能なレーダ装置、およびこのレーダ装置を用いたアンテナ指向性調整方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の装置では、少なくとも1個のアンテナと、周波数変調された信号を生成しアンテナを介して送信する送信機と、送信された信号の物体による反射波をアンテナを介して受信する受信機と、送信された信号と受信された信号とに基づいて物体までの距離および物体の移動速度を演算する演算処理部とを備えるレーダ装置において、送信機の送信周波数を調整する周波数調整器を設けた構成を取っている。
レーダ装置は、例えば送受信兼用のアンテナと、回路部分を構成するレーダ装置本体とを別個に準備し、これを一体に組み立てることにより製品として構成される。アンテナの指向性ピーク位置は送信周波数によって変化し、またレーダ装置本体の送信周波数には個体差がある。したがって、製品として組み立てられたレーダ装置のアンテナ指向性は、個々の製品間で相違するようになる。本装置は、送信周波数を調整するための周波数調整器を有しているので、アンテナについて予め把握した送信周波数と指向性ピーク位置特性に基づいて送信周波数を調整することにより、個々の製品間で送信周波数を本来の値に補正することができる。これによって、各レーダ装置が最も高い測定精度を示す所定の指向性特性を有するようになり、各製品間での指向性のばらつきも解消される。
本発明の第2の装置は、上記第1の装置において、さらに、前記アンテナの送信周波数と指向性ピーク位置との関係を示す第1の特性マップおよび前記送信機の送信周波数と温度との関係を示す第2の特性マップを記憶する記憶部と、温度モニタとを備え、演算処理部は、温度モニタ出力と記憶部に記憶された第1および第2の特性マップとに基づいて、温度変化によるアンテナの指向性ピーク位置のずれを補正するための送信周波数の補正値を算出し、周波数調整器は演算処理部で算出された送信周波数の補正値に基づいて送信機の送信周波数を調整するように構成されている。
レーダ装置において送信周波数を形成する発振器は、温度によってその発振周波数が変化する性質を有している。したがって、レーダ装置の送信周波数は、レーダ装置を使用する環境の温度変化によって変化する。送信周波数が変化するとアンテナ指向性が変化するので、レーダ装置の検知エリアが本来のエリアと相違するようになり、測定精度が低下する。そのため本装置では、温度モニタを設け、温度変化からレーダ装置の検知機能に影響を及ぼすような周波数変化が生じたことを検出し、検出結果に応じて周波数調整器を作動させ送信周波数を調整して、レーダ装置本来の検知エリアを回復する。
本発明の第3の装置は、第1の装置において、アンテナの送信周波数と指向性ピーク位置との関係を示す第1の特性マップを記憶する記憶部と、このレーダ装置を車両に設置した場合の設置軸の軸ずれ情報を演算処理部に入力する手段、を備え、演算処理部は、入力された軸ずれ情報と記憶部に記憶された第1の特性マップとに基づいて、レーダ装置の軸ずれを補正するための送信周波数の補正値を算出し、周波数調整器は演算処理部で算出された送信周波数の補正値に基づいて送信機の送信周波数を調整するようにしている。
これにより、レーダ装置を車両に設置する場合に必要なレーダ軸の調整を、機械的調整機構を設けることなく行うことができるので、製造コストが低減され装置の小型化に効果がある。また、その調整も、軸ずれ情報の入力のみによって自動的に行うことができるので、調整工程削減に効果がある。
本発明の第4の装置は、第1の装置において、さらに、このレーダ装置を車両に設置した場合のレーダ機能の診断を行う診断制御部を備え、この診断制御部はレーダ機能の診断時に周波数調整器を制御して送信機の送信周波数を変更し、このレーダ装置のアンテナ指向性ピーク位置を診断のために予め決定した特定位置に設定するようにしている。
レーダ機能の診断を予め決定したプログラムに従って行う場合、レーダ装置は、通常の使用状況とは異なった自己診断を行いやすい状況に置く必要がある。このため、アンテナの指向性ピーク方位を上向きにして路面の影響を減らしたり、あるいは下向きにして路面のみを見るようにする。本装置では、このようなレーダ機能の診断のための特定の指向性方位を予め設定して置き、診断機能の実施の場合、送信周波数を変更することにより指向性方位を予め設定された診断のための方位に変更する。これにより、レーダ装置の搭載環境ごとの検知性能の違いやその変化を、高い精度でかつ容易に診断できるようになる。
本発明の方法は、少なくとも1個のアンテナと、周波数変調された信号を生成しアンテナを介して送信する送信機と、送信された信号の物体による反射波をアンテナを介して受信する受信機と、送信された信号と受信された信号とに基づいて物体までの距離および物体の移動速度を演算する演算処理部を有するレーダ装置のアンテナ指向性を調整するための方法であって、アンテナの送信周波数と指向性ピーク位置特性を予め把握し、把握した特性に基づいて送信機の送信周波数を調整することにより、アンテナの指向性ピーク位置を所定位置に設定する、各段階を含んで構成される。
本方法によれば、送信信号の周波数調整のみでアンテナ指向性ピーク位置特性を調整することができるので、レーダ装置個々の検知エリアのバラツキが抑えられ、さらに検知性能のより細かな調整が可能となる。
図2は、直列給電型のアンテナにおける入力周波数(送信周波数)とアンテナ指向性の関係を示す図である。図において、縦軸はアンテナの利得を任意単位で示し、横軸は指向性ピーク位置を角度で示している。曲線Aは、アンテナの設計周波数f0における指向性を示し、アンテナへの入力周波数がf0である場合レーダ装置に対して所定の方向、実際には正面方向にアンテナ指向性のピーク位置が来る事を示している。このときの指向性のピーク位置を角度0度とする。曲線Bは、レーダ装置本体の送信周波数がf1にずれた場合の同じアンテナの指向特性を示す。このとき、指向性のピーク位置は、設計値(角度0)に対して角度θ1だけ右に移動している。曲線Cは、レーダ装置本体の送信周波数がf2にずれた場合の同じアンテナの指向特性を示す。このとき、指向性のピーク位置は、設計値に対して角度θ2だけ左に移動している。
アンテナ指向性のずれの方向、即ち指向特性が左右にずれるか上下方向にずれるかは、アンテナの設計によって決まってくる。例えば、縦方向に直列給電するように設計されたアンテナでは指向性のずれは縦方向(上下方向)であり、横方向に直列給電するように設計されたアンテナでは横方向(左右方向)にずれる。
したがって、予めアンテナの送信周波数と指向性ピーク位置特性を把握しておくことによって、レーダ装置本体にアンテナを取り付けてレーダ装置を製造した場合に、送信周波数の調整によりアンテナ指向性を所望の方向に調整することができる。尚、レーダ装置の指向性ピーク方位は、通常、車両の走行方向の中心軸(車軸)に一致させている。
図3は、本発明の第1の実施形態にかかるレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態では、レーダ装置としてミリ波レーダ装置を使用しているが、本発明はこのレーダ装置に特定されるものではない。ミリ波レーダ装置100は、アンテナ10とレーダ装置本体20とから構成されている。レーダ装置本体20は、ミリ波RFユニット30、アナログ回路40、信号処理回路50および演算処理機能を実行するためのマイクロプロセッサ60を備えている。70は、車両側に設けられた走行制御用のECUを示す。また、80は、送信周波数を調整するための周波数調整器である。
マイクロプロセッサ60から出力された命令は信号処理回路50を介してアナログ回路40内の送信制御回路41に送られ、ここで周波数変調された送信信号が形成される。送信信号はミリ波RFユニット30内の送信機31によってミリ波に変換され、アンテナ10を介して電波として車両前方に送信される。32は、送信信号を無線周波数に周波数変換し、かつ受信信号を復調する発振器であり、例えば電圧制御発振器(VCO)で構成されている。
車両前方の物体から反射されて戻って来た電波は、アンテナ10によって受信され、ミリ波RFユニット30内の受信機33によって受信される。受信機33には、発振器32の発振信号が入力されているので、その出力は反射物体までの距離、相対移動速度等の情報を含んだビート信号と成る。この出力信号は、アナログ回路40に内蔵されている受信回路42を介して信号処理回路50に送出される。
信号処理回路50では、入力されたビート信号を周波数解析してどの周波数帯にピーク信号があるかを抽出する。このピーク信号に関する情報がピークデータとしてマイクロプロセッサ60に送られる。マイクロプロセッサ60では、入力されたピークデータから、反射物体までの距離および反射物体の相対移動速度が演算される。
マイクロプロセッサ60は、車両の走行制御用ECU70と接続されており、ECU70から車速、カーブ情報等を受信し、反射物の位置、速度の計算に利用する。ECU70は、また、マイクロプロセッサ60から反射物体までの距離、相対速度等の情報を受信し、車両の各種走行制御に利用する。例えば、反射物体である先行車両との距離が一定値以下となったことが検出されると、ECU70は、安全性確保のためにアラームを鳴らして運転者に警告し、ブレーキを自動的に作動させて車間距離を一定値以上に戻す制御を実行する。
本装置では、外部からの指示により送信周波数を調整する周波数調整器80を含んでいる。アンテナ10とレーダ装置本体20を組み立てた場合、レーダ装置本体20の内部回路の個体差により、RFユニット30で形成される送信信号の周波数が各個体により変動し、その結果レーダ装置100の軸ずれが起こる。したがって、予め図2に示すようなアンテナ10の入力周波数とアンテナ指向性ピーク位置特性を把握しておき、この特性に従って周波数調整器80を操作することにより、アンテナ指向性のピーク方位を所望の方向に調整することができる。
図2を参照してこの調整方法を具体的に説明すると、まず、図2のマップより、所望の指向性ピーク位置、例えば、車体とアンテナ指向性方位との間の角度が0の場合に対応する送信周波数がf0であることを知る。次に、周波数調整器80を調整して発振器32の発振周波数を調整し、アンテナ10に入力される送信周波数をf0となるようにする。これによって、レーダ装置個々のアンテナ指向性のピーク位置は、周波数f0の場合の角度0に調整され、レーダ装置の軸ずれが解消される。
図4は、本発明の第2の実施形態にかかるレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。尚、以下に示す図面において図3と同じ符号は、同一または類似の構成要素を示すのでその重複した説明は省略する。
図4のミリ波RFユニット30内の発振器32は、一般に、温度によってその発振周波数が変化する性質を有している。したがって、レーダ装置の製造段階でアンテナ指向性ピーク位置を所望の方向に設定しても、その使用時に周囲温度の変化によって発振周波数が変化し、それに伴って指向性ピーク位置が変動する。本実施形態では、このような事態に対処するために、発振器の温度特性を予め把握しておき、周囲の温度変化に対応して周波数を自動的に変化させ、アンテナ指向性ピーク位置を常に車軸方向に維持する。
図4において、マイクロプロセッサ60aは、温度を判断基準とする周波数調整判断機能を有している。90は温度モニタであって、マイクロプロセッサ60aに温度に関する情報を提供する。また、マイクロプロセッサ60aは、図2に示すような、アンテナの送信周波数対指向性ピーク位置特性のマップを予め記憶している。マイクロプロセッサ60aは、さらに、送信周波数対温度特性のマップを記憶している。したがって、マイクロプロセッサ60aは、温度モニタ90によって認識した温度が予め定めた一定値、例えば気温が氷点下となったことを知ると、周波数調整判断機能を起動し、温度特性のマップよりその温度における発振器32の発振周波数を認識する。
例えば、温度特性のマップからマイクロプロセッサ60aがそのときの温度による発振器32の周波数がf1であることを認識すると、マイクロプロセッサ60aはさらにピーク位置特性のマップを参照し、本レーダ装置100が正常な検知エリアを確保するためには送信周波数がf0でなければならないことを認識する。この結果、マイクロプロセッサ60aはRFユニット30から送出される信号の周波数をf1からf0に戻すための周波数の補正値を演算し、その値を周波数調整器80に出力する。周波数調整器80は、入力されたデータにしたがって発振器32の発振周波数を調整し、RFユニット30から出力される信号の周波数をf0に戻すので、これにより温度変化に伴って生じたレーダ装置の指向性のずれが解消される。
上記第1および第2の実施形態によるレーダ装置では、レーダ装置の個々の製品間において、そのアンテナ指向性の一致、即ち検知エリアの一致をより高精度でチューニングすることが可能となる。これにより、検知特性が高精度で一致する大量の製品を供給することが可能となり、例えば、大量生産される乗用車等への搭載製品として有用となる。
図5は、本発明の第3の実施形態にかかるレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態のレーダ装置は、この装置を車両に設置した場合の軸ずれ調整に対して顕著な効果を有する。
製品単体として所定の方向に指向性のピークが設定されたレーダ装置を車体に設置する場合であっても、取り付け作業のわずかな相違によってレーダ装置の設置軸が車軸からずれて設置されることがある。その結果、レーダ装置の指向性ピーク方位にずれが生じる。さらに、このような設置軸のずれは、車両の走行に伴っても発生することがある。本実施形態では、このような設置軸のずれに伴う指向性ピーク方位のずれを、周波数調整によって補正するようにしたものである。
本実施形態にかかるレーダ装置のマイクロプロセッサ60bは、周波数調整判断機能を有している。また、アンテナ10の送信周波数に対する指向性ピーク位置特性のマップを予め記憶している。マイクロプロセッサ60bには、外部I/F91を介して外部の軸ずれ情報92が入力される。この軸ずれ情報は、マイクロプロセッサ60bの周波数調整判断機能を起動する情報を提供する。この軸ずれ情報92は、例えば、レーダ装置100を搭載した車両に対して特定の環境内で軸ずれテストを行うことによって得ることができる。
軸ずれテストの結果の入力が有ると、マイクロプロセッサ60bは、周波数調整判断機能を起動させる。軸ずれにより、当該レーダ装置の指向性ピーク方位が所定の方位よりθ1度ずれている場合を考える。図2のマップから、方位θ1に対応する送信周波数はf1であることがわかる。ところが、このピーク方位のずれは周波数変動に基づくものでなく、機械的なずれであるため、このレーダ装置の送信周波数はf0のままである。したがって、マイクロプロセッサ60bは、図2に示す指向性ピーク位置特性のマップを参照して、現在の周波数f0に対してf0−f1の補正を加えることにより、機械的な方位のずれを周波数変化によって生じたずれにより補償できることを認識する。
これにより、マイクロプロセッサ60bは、周波数調整器80を制御して現在の周波数f0に対してf0−f1の補正値を形成し、RFユニット30の送信周波数を調整する。その結果、アンテナ指向性ピーク方位が−θ1だけ回転し、本来のアンテナ指向性方位に復帰する。
このように、本実施形態のレーダ装置では、製品を車両等に設置した状態での軸ずれを機械的な作業を伴うことなく調整することが出来るため、レーダ装置自体および設置場所双方の機械的調整機構を省略することができる。そのため、装置の小型化、製品コストの低減および調整工数削減に大きな効果がある。
図6は、本発明の第4の実施形態にかかるレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態のレーダ装置は、レーダ装置を車体に設置した後のレーダ機能の診断を行うための自己診断機能を備えている。したがって、本レーダ装置のマイクロプロセッサ60cは、自己診断制御機能を有している。本装置では、例えば、車両の定期的な検診時において外部よりの指示により、あるいは車両の走行開始時等の特定時期に、自動的に、レーダ装置の機能点検のための自己診断プログラムが起動されると、マイクロプロセッサ60cは周波数調整器80を制御してPRユニット30からの送信周波数を予め定めた大きさだけ変化させる。
このときの周波数の変化量は、その変化によってアンテナ指向性ピーク位置がレーザ装置の通常の使用状況に比べて自己診断を行いやすい位置まで変化するような量である。例えば、指向性のピーク方向を上向きにして反射波における路面の影響を取り除き、あるいはピーク方向を下向きにして路面を見るようにして、レーダ機能の自己診断を行いやすい状況を作り出す。なお、この変化量は、送信周波数とアンテナの指向性ピーク位置特性に基づいて、予めマイクロプロセッサ60c内に書き込まれている。
本実施形態のレーダ装置では、このような構成により車両等への製品据え付け後のレーダ機能の状態、即ちその検知性能が正常か否かを容易に診断することが可能となり、レーダ装置を高精度で運用する上で効果が大きい。
以上、種々の実施形態を示して説明したように、本発明のレーダ装置およびそのアンテナ指向性調整方法によれば、機械的な調整機構によることなくレーダ装置の指向性を調整することができるので、レーダ装置自体の検知エリアのより細かなチューニングが可能であり、またレーダ装置を車両に搭載した場合の軸ずれ調整、自己診断機能などを速やかにかつ容易に実行することができるので、レーダ装置を高精度で運用する上で効果が大きい。また、機械的調整機構が不要なため、製品の小型化、低コスト化に効果が大きい。
従来のアンテナ指向性調整方法を示す説明図。 アンテナの入力(送信)周波数と指向性ピーク位置特性を示す図。 本発明の第1の実施形態にかかるレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の第2の実施形態にかかるレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の第3の実施形態にかかるレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の第4の実施形態にかかるレーダ装置の概略構成を示すブロック図。
符号の説明
1 レーダ装置
2 検知エリア
10 アンテナ
20 レーダ装置本体
30 RFユニット
31 送信機
32 発振器
33 受信機
40 アナログ回路
50 信号処理回路
60、60a、60b、60c マイクロプロセッサ
70 走行制御用ECU
80 周波数調整器
90 温度モニタ

Claims (5)

  1. 少なくとも1個のアンテナと、周波数変調された信号を生成し前記アンテナを介して送信する送信機と、前記送信された信号の物体による反射波を前記アンテナを介して受信する受信機と、前記送信された信号と受信された信号とに基づいて前記物体までの距離および物体の移動速度を演算する演算処理部とを備えるレーダ装置において、
    前記送信機の送信周波数を調整する周波数調整手段を設けたことを特徴とする、レーダ装置。
  2. 請求項1に記載のレーダ装置において、さらに、
    前記アンテナの送信周波数と指向性ピーク位置との関係を示す第1の特性マップおよび前記送信機の送信周波数と温度との関係を示す第2の特性マップを記憶する記憶部と、
    温度モニタ、を備え、
    前記演算処理部は、前記温度モニタ出力と前記記憶部に記憶された第1および第2の特性マップとに基づいて、温度変化による前記アンテナの指向性ピーク位置のずれを補正するための送信周波数の補正値を算出し、前記周波数調整器は前記演算処理部で算出された送信周波数の補正値に基づいて前記送信機の送信周波数を調整することを特徴とする、レーダ装置。
  3. 請求項1に記載のレーダ装置において、さらに、
    前記アンテナの送信周波数と指向性ピーク位置との関係を示す第1の特性マップを記憶する記憶部と、
    当該レーダ装置を車両に設置した場合の設置軸の軸ずれ情報を前記演算処理部に入力する手段、を備え、
    前記演算処理部は、前記入力された軸ずれ情報と前記記憶部に記憶された第1の特性マップとに基づいて、前記レーダ装置の軸ずれを補正するための送信周波数の補正値を算出し、前記周波数調整器は前記演算処理部で算出された送信周波数の補正値に基づいて前記送信機の送信周波数を調整することを特徴とする、レーダ装置。
  4. 請求項1に記載のレーダ装置において、さらに
    当該レーダ装置を車両に設置した場合のレーダ機能の診断を行う診断制御部を備え、
    前記診断制御部はレーダ機能の診断時に前記周波数調整器を制御して前記送信機の送信周波数を変更し、当該レーダ装置のアンテナ指向性ピーク位置を前記診断のために予め決定した特定位置に設定することを特徴とする、レーダ装置。
  5. 少なくとも1個のアンテナと、周波数変調された信号を生成し前記アンテナを介して送信する送信機と、前記送信された信号の物体による反射波を前記アンテナを介して受信する受信機と、前記送信された信号と受信された信号とに基づいて前記物体までの距離および物体の移動速度を演算する演算処理部を有するレーダ装置のアンテナ指向性を調整するための方法であって、前記アンテナの送信周波数と指向性ピーク位置特性を予め把握し、前記把握した特性に基づいて前記送信機の送信周波数を調整することにより、前記アンテナの指向性ピーク位置を所定位置に設定することを特徴とする、レーダ装置のアンテナ指向性調整方法。
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