JP2006063943A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の密閉型圧縮機は旋回スクロール鏡板内の給油経路が背圧室まで貫通した連通孔で構成されていたため、背圧室への連通を防ぐセンが必要で高価な構成であるという課題を有していた。本発明は、安価で生産性に優れ、かつ高性能なスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のスクロール圧縮機は、旋回スクロールの旋回軸受け空間からの給油経路を背圧室まで貫通せずに連通孔を加工のみで構成し、センを不要としたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、業務用又は家庭用、あるいは乗り物用の冷凍空調装置、あるいは冷蔵庫などに用いられる密閉型スクロール圧縮機に関するものである。
従来のスクロール圧縮機について図3、4を用いて説明する。
従来、図3に示すようにこの種のスクロール圧縮機は、密閉容器1内に圧縮機構部2と電動機3と油溜り14を配し、前記圧縮機構部2は、鏡板に渦巻状のラップを有する固定スクロール6と、この固定スクロール6のラップに対向して噛み合うラップを有する旋回スクロール7と、この旋回スクロール7を前記固定スクロール6とにより挟む位置に設けられた主軸受部材5と、前記旋回スクロールの鏡板に設けられた旋回軸受部21に嵌合し、旋回スクロール7を旋回運動させる旋回軸を有するクランク軸4と、前記主軸受部材5に設けられ前記クランク軸4を軸支する主軸受部5aと、同じく前記主軸受部材5に前記旋回スクロール7の鏡板の旋回軸受側空間を高圧部と低圧部に仕切る仕切り手段を有し、前記油溜り14の油を前記クランク軸4に軸方向に設けられた油孔19を通して前記旋回軸端22に供給し、前記旋回軸受21および前記主軸受け5を潤滑した後、前記油溜り14に戻す給油経路を設けた密閉型スクロール圧縮機において、前記旋回軸端21より分岐する給油経路24を前記旋回スクロール鏡板内7aに設け、分岐した給油経路の出口を、前記旋回スクロール7の旋回運動により前記仕切り手段の高圧側と低圧側に交互に開口するように設けて、圧縮室9へのシールオイルの供給について常にオイルが充満している空間から必要最適油量を安定して供給することができ、性能向上、性能の確保、安定化を図っている。
図4は、特許文献1に記載された従来のスクロール圧縮機の旋回軸受部周りの部分断面拡大図を示すものである。図4に示すように旋回スクロール7外周部には背圧室23が固定スクロール6と主軸受部材5により形成され、この背圧室23は吸入部と連通している。さらに旋回軸受部空間22から半径方向に背圧室23まで貫通した連通孔24aを旋回スクロール7の鏡板7a内に設け、セン26にて背圧室23への連通を閉塞させている。連通孔24aは旋回軸受部空間22内周に旋回軸4a端部近傍に対向させるように開口しており、連通孔24bが旋回スクロール7の鏡板7aの背圧室23側から、連通孔24aに直交するよう設けられている構成となっている。
特開2003−239880号公報
前記従来の構成では旋回スクロール鏡板内の給油経路が背圧室まで貫通した連通孔で構成されていたため、背圧室への連通を防ぐセンが必要で高価な構成であるという課題を有していた。
前記従来の課題を解決するために、本発明のスクロール圧縮機は、旋回スクロールの旋回軸受空間からの給油経路を背圧室まで貫通せずに連通孔を加工のみで構成し、センを不要としたものである。
ここで、前記旋回スクロールの旋回軸受部材の合わせ面には、予め連通孔を設けておく。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、旋回スクロール鏡板内の給油経路の構成を加工のみで構成することで安価でかつ高性能なスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
本発明は、旋回スクロール鏡板内の給油経路と分岐した給油経路の出口を加工のみ構成することにより、給油経路と背圧室をセンを不要とした構成で仕切ることが可能となり、安価で高性能なスクロール圧縮機となる旋回スクロールを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施形態におけるスクロール圧縮機の断面図を、図2は同実施例における密閉型スクロール圧縮機の旋回軸受部周りの部分横断面拡大図を示すものである。本発明のスクロール圧縮機は、密閉容器1内に溶接や焼き嵌めなどで固定した、クランク軸4の主軸受部材5と、この主軸受部材5上にボルト止めした固定スクロール6との間に、固定スクロール6と噛み合う旋回スクロール7を挟みこんでスクロール式の圧縮機構部2を構成し、旋回スクロール7と主軸受け部材5との間に旋回スクロール7の自転を防止して円軌道運動するように案内するオルダムリングなどによる自転防止機構8を設け、クランク軸4の上端にある旋回軸部4aを旋回スクロール7に設けた旋回軸受21に嵌合させ、偏心駆動することにより旋回スクロール7を円軌道運動させ、これにより固定スクロール6と旋回スクロール7との間に形成している圧縮室9が外周側から中央部に移動しながら小さくなるのを利用して、密閉容器1外に通じた吸入パイプ10および固定スクロール6の外周部の吸入口11から冷媒ガスを吸入して圧縮していき、所定圧以上になった冷媒ガスは固定スクロール6の中央部の吐出口12からリード弁13を押し開いて容器内吐出室20に吐出させることを繰り返す。
クランク軸4の下端は密閉容器1の下部のオイル溜め14に達して、密閉容器1内に溶接や焼き嵌めして固定された副軸受部材15により軸支され、安定に回転することができる。電動機3は主軸受部材5と副軸受部材15との間に位置して、密閉容器1に溶接や焼き嵌めなどして固定された固定子3aと、クランク軸4の途中の外まわりに一体に結合された回転子3bとで構成され、回転子3bの上下端面の外周部分にはピン16により止め付けられたバランスウェイト17a、17bが設けられ、これにより回転子3bおよびクランク軸4が安定して回転し、旋回スクロール7を安定して円軌道運動させることができる。
給油機構はクランク軸4の下端で駆動されるポンプ18によって構成され、オイル溜め14内のオイルを、クランク軸4を通縦しているオイル供給孔19を通じて旋回軸受部空間22に供給する。供給されたオイルは2系統に分岐され、1系統は旋回軸受21aと旋回軸部4aを潤滑し、主軸部4bと主軸受5aを潤滑した後、主軸受部材5の下に滴下し、最終的にオイル溜め14に回収される。
次にもう1系統について説明する。旋回スクロール7外周部には背圧室23が固定スクロール6と主軸受部材5により形成され、この背圧室23は吸入部と連通している。さらに旋回軸受部材21aは合わせ面の連通孔21bが旋回スクロール7の鏡板7a内に加工のみで設けられた連通孔24aと連通するように旋回スクロール旋回軸受部に圧入されている。旋回軸受部材21aに加工を施し連通孔を形成すると加工によるバリ等の影響により信頼性の低下を招くため、予め連通孔21bを設けておく。旋回軸受部材21aの連通孔21bの径は、旋回スクロールの連通孔24aの旋回軸受21部での開口径よりも大きくしている。旋回スクロール7の鏡板7aの主軸受部材側は主軸受部材5に配設した断面が矩形のシール材25により仕切られており、内側は吐出圧(高圧)、外側は背圧室23となり吸入圧(低圧)となっている。連通孔24bは、旋回スクロール7の旋回運動により、シール部材25の内外周に交互に臨む位置に設けられている。旋回軸受部空間22に供給されたオイルは、旋回軸受部材21aと旋回軸部4aを潤滑した後、連通孔24bがシール材25の外周部(背圧室23)に臨んでいる状態の時差圧により旋回軸受部材連通孔21b、連通孔24a、24b、座グリ24cを通って背圧室23に導かれる。逆に、連通孔24bがシール材25の内周部に臨んでいる状態の時は、差圧が発生せず、連通孔24a、24bにはオイルが流れない。
連通孔24bの開口部径は、シール材25の幅より小さく構成してあり、連通孔24bによりシール材25を越え、高低圧が連通することを防いでいる。背圧室23に導かれたオイルは吸入部から圧縮室9に吸い込まれ、冷媒ガスとともに吐出口12より容器内吐出室20に吐出される。
圧縮室9のシールオイルは、連通孔24bが旋回スクロール7の旋回運動により、シール材25の内外周に交互に臨む位置に設けられており、連通孔24bがシール材25の外周部(背圧室23)に臨んでいる状態のとき差圧により連通孔24a、24bを通って背圧室23に導かれ、背圧室23から吸入部を通して供給される。逆に連通孔24bがシール材25の内周部に臨んでいる状態のときは、差圧が発生せず、連通孔24a、24bにはオイルが流れないため、圧縮室9へのシールオイル供給量は、旋回スクロール7が旋回運動する1回転において、連通孔24bがシール材25の外周側に臨む割合によって決定される。この場合、連通孔24bの開口部径は、オイルの流れに対し、大きな抵抗とならない程度の大きさで、シール材25の幅より小さく構成してある。
シールオイルの供給量は多すぎると冷媒ガスを過熱し、体積効率を低下させ、性能低下につながるため、適正量に抑える必要があり、そのため、連通孔24bがシール部材25の内周部(高圧側)に臨む割合より大きくしている。
また、シールオイルの供給量をさらに抑えようとするときには、連通孔24bの径を小さくすることが有効であるが、加工や組立上のバラツキにより、シール部材25により連通孔24bの開口部が、シール部材25の外周部に開口しない状態、つまり閉塞状態になる可能性が高くなる。そこで連通孔24bの開口部に図2に示すような座グリ24cを設けることにより、連通孔24bの径を小さく設定しても、閉塞状態になることを防止することができる。かつ、連通孔24bの加工時のバリや返りの発生を防止することができる。
当然ながら座グリ24cの径はシール部材25の幅よりも小さくする必要がある。
本発明は、従来の構成に対して部品点数が少なく、安価でかつ高性能を維持したスクロール圧縮機を提供するものである。
本発明の一実施例を示す密閉型スクロール圧縮機の断面図 同実施例における密閉型スクロール圧縮機の旋回軸受部周りの部分横断面拡大図 従来の実施形態における密閉型スクロール圧縮機の断面図 従来の実施形態における密閉型スクロール圧縮機の旋回軸受部周りの部分横断面拡大図
符号の説明
1 密閉容器
2 圧縮機構
3 電動機
3a 固定子
3b 回転子
4 クランク軸
4a 旋回軸部
4b 主軸部
5 主軸受部材
5a 主軸受
6 固定スクロール
7 旋回スクロール
7a 旋回スクロール鏡板
8 オルダムリング
9 圧縮室
10 吸入パイプ
11 吸入口
12 吐出口
13 リード弁
14 オイル溜め
15 副軸受部材
16 ピン
17a バランスウェイト
17b バランスウェイト
18 ポンプ
19 オイル供給孔
20 容器内吐出質室
21 旋回軸受
22 旋回軸受部空間
23 背圧室
24a 連通孔
24b 連通孔
24c 座グリ
25 シール材
26 セン

Claims (1)

  1. 密閉容器内に圧縮機構部と電動機と油溜りを配し、前記圧縮機構部は、鏡板に渦巻状のラップを有する固定スクロールと、この固定スクロールのラップに対向して噛み合うラップを有する旋回スクロールと、この旋回スクロールを前記固定スクロールとにより挟む位置に設けられた主軸受部材と、前記旋回スクロールの鏡板に設けられた旋回軸受部に嵌合し、旋回スクロールを旋回運動させる旋回軸を有するクランク軸と、前記主軸受部材に設けられ前記クランク軸を軸支する主軸受部と、同じく前記主軸受部材に前記旋回スクロールの鏡板の旋回軸受側空間を高圧部と低圧部に仕切る仕切り手段を有し、前記油溜りの油を前記クランク軸に軸方向に設けられた油孔を通して前記旋回軸端に供給し、前記旋回軸受および前記主軸受けを潤滑した後、前記油溜りに戻す給油経路を設けた密閉型スクロール圧縮機において、前記旋回軸内より分岐する給油経路を前記旋回スクロール鏡板内に設け、分岐した給油経路の出口を、前記旋回スクロールの旋回運動により前記仕切り手段の高圧側と低圧側に交互に開口するように設け、その給油経路を加工のみで構成したことを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。
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