JP2006063641A - 遮水パネル用鋼管矢板及び該鋼管矢板を用いた遮水用鋼管矢板パネル - Google Patents

遮水パネル用鋼管矢板及び該鋼管矢板を用いた遮水用鋼管矢板パネル Download PDF

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Abstract

【課題】 工場や現場での溶接作業を簡便にでき、遮水壁構築時における鋼管杭の使用本数の削減化に伴う施工費用の低減化を図るとともに、遮水性能及び施工作業の向上、遮水処理費用の低減化を図り、現場縦継ぎ溶接部の溶接品質管理を容易に行えるようにする。
【解決手段】 円筒管状の鋼管杭2と、該鋼管杭の一方の接合端部に接合されるスリット3aを有する円筒管状の嵌合継ぎ手3と、前記鋼管杭の他方の接合端部に一端部が接合される鋼板継ぎ手4とで遮水パネル用鋼管矢板1を構成し、該鋼管矢板の2本一対を、前記継ぎ手鋼板の他端部同士が互いに対向するように離間させて並設させるとともに、前記継ぎ手鋼板の他端部間に鋼板パネル部材6を接合する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば、廃棄物処分場における遮水性護岸壁等の構築に用いられる遮水パネル用鋼管矢板及び、該鋼管矢板を用いた遮水用鋼管矢板パネルに関する。
産業廃棄物あるいは一般廃棄物を海面埋め立て処分する場合、遮水性護岸壁の構築により、海面を外海側と処分場側とに区画し、埋立て処分場からの汚染された保有水(濁水)が外海に浸出するのを防止する必要がある。
従来、このような遮水壁の構築には、例えば矢板として鋼管矢板が用いられ、この鋼管矢板を、多数本に亘って遮水層からなる海底の基礎地盤上に並列させて打設し、互いに隣接する鋼管矢板同士を継ぎ手にて接合して連繋することにより、遮水壁の施工工事が行われている。
従来の鋼管矢板には、図6(a)に示すように、円筒管からなる鋼管杭100の左右双方の接合端部に、スリット101aを有する円筒管状の嵌合継ぎ手101を溶接により固定したものや、あるいは、図6(b)に示すように、鋼管杭100の一方の接合端部に、スリット102aを有する円筒管状の雌型継ぎ手(嵌合継ぎ手)102を溶接により固定し、接合し、その他方の接合端部にT字状の雄型継ぎ手103を溶接により固定したものがある。
しかし、図6(a)、(b)に示す従来構造の鋼管矢板では、遮水壁の構築時に、鋼管杭100を1本ずつセットして打設しているために、非常に手間と時間が掛かり、作業性に劣るばかりでなく、特に、図6(a)に示すように、鋼管杭100の両端部に2本の嵌合継ぎ手101を有するものでは、継ぎ手部分の挿入抵抗が大きく、曲がり易いために、鋼管杭100の垂直精度の確保が困難である。しかも、1本の鋼管杭100には、少なくとも1本の嵌合継ぎ手101(または102)があるため、処分場などの遮水性能を確保する場合、現場で嵌合継ぎ手内の洗浄を行い、モルタル、アスファルトなどの止水材を嵌合継ぎ手内に充填したりする必要が生じ、継ぎ手の遮水処理費用が高くなるという問題がある。
そこで、従来では、特許文献1、特許文献2に開示されているように、2本一対の鋼管杭を接合して遮水用鋼管矢板パネルを構成することにより、上述した不具合を解消してなるものが提案されている。
特許文献1の鋼管矢板パネルでは、互いに隣り合う2本一対の鋼管杭における内側周面の対向面間を平行な2枚の鋼板で接合し、その外側周面に1本の嵌合継ぎ手をそれぞれ溶接にて固定して一体化している。
一方、特許文献2の鋼管矢板パネルでは、図7に示すように、互いに隣り合う2本一対の鋼管杭100、100における内側周面の対向面間をH型鋼104で接合し、その外側周面に1本の嵌合継ぎ手101をそれぞれ溶接にて固定して一体化している。
このような2本の鋼管杭と1本の嵌合継ぎ手からなる鋼管矢板パネルは、遮水壁の構築時に、1枚ずつセットして打設し、互いに隣接する鋼管矢板パネル同士を継ぎ手にて接合して連繋することにより、遮水壁の施工工事が行われるため、上述した鋼管矢板と比較して、1枚のパネルにおける鋼管杭間の剛性が高く、鋼管杭の垂直精度を確保でき、また、施工作業を効率良く行うことができ、作業時間を短縮することができるとともに、継ぎ手の遮水処理個所も半減し、その処理費用も安価になるという利点がある。
しかし、上記した鋼管矢板パネルは、2本の鋼管杭の間を接続している2枚の鋼板またはH型鋼の製造寸法誤差、あるいは、鋼管杭自体の曲がりや反りと2枚の鋼板またはH型鋼が持つ曲がりや反り等の相互関係により、鋼管杭と2枚の鋼板またはH型鋼との中心軸間隔にバラツキが生じ易い。また、それらの寸法差により、溶接する個所の間隔もバラツクため、その間隔を埋める溶接量の違いによる熱ひずみのバラツキなどの影響を直接受け易い。
そのため、従来の鋼管矢板パネルでは、2本の鋼管杭の間隔管理が難しく、パネルの上杭部とした杭部で鋼管杭間の間隔が異なるため、鋼管杭の現場溶接部に目違いが生じ、特に、現場縦継ぎ溶接部の溶接品質管理に支障を来たす。
すなわち、遮水壁の構築に際して、鋼管矢板パネルの打設長さが長くなる場合、予め鋼管矢板パネルを所定の長さに分割し、各パネル分割体を打設しながら、現場での溶接により継ぎ足して行く必要がある。ところが、従来の鋼管矢板パネルのように、2本の鋼管杭間が2枚の鋼板またはH型鋼で接合されていると、パネル剛性が高過ぎ、特に、パネル幅方向に変形の自由度がないため、工場での加工時に、2本の鋼管杭間隔のバラツキが大きいと、現場で縦継ぎを行う場合、2本の鋼管杭の中心位置を、上部鋼管矢板パネルと下部鋼管矢板パネルとを合わせるための現場調整ができない。そのため、上下鋼管杭間の現場継ぎ部の目違いが大きくなり、現場縦継ぎ溶接部の溶接品質管理ができない。
また、鋼管矢板パネルの溶接加工においても、2本の鋼管杭を2枚の鋼板やH型鋼で接合する場合には、いずれも溶接個所が4個所となり、特に、H型鋼の溶接作業では、パネルの表面と裏面の両側からとなるため、片側溶接後に、半溶接状態にあるパネルを反転させる必要があることから、作業が複雑になるばかりでなく、危険性を伴うという問題がある。
特開平10−102482号公報 意匠登録第1138292号公報
本発明の目的は、鋼管杭に溶接される嵌合継ぎ手を1本化し、工場や現場での溶接作業を簡便にでき、また、遮水壁構築時における鋼管杭の使用本数の削減化に伴う施工費用の低減化を図り、さらに、鋼管杭間の剛性を高めて、垂直精度を確保するとともに、遮水性能及び施工作業の向上、遮水処理費用の低減化を図り、しかも、現場縦継ぎ溶接部の溶接品質管理を容易に行うことができる遮水パネル用鋼管矢板及び該鋼管矢板を用いた遮水用鋼管矢板パネルを提供することにある。
本発明によると、前記課題は、次の各項に記載の発明に基づいて解決される。
(1)円筒管状の鋼管杭と、該鋼管杭の一方の接合端部に接合されるスリットを有する円筒管状の嵌合継ぎ手と、前記鋼管杭の他方の接合端部に一端部が接合される継ぎ手鋼板とを備えた遮水パネル用鋼管矢板を提供する。
(2)円筒管状の鋼管杭と、該鋼管杭の一方の接合端部に接合されるスリットを有する円筒管状の嵌合継ぎ手と、前記鋼管杭の他方の接合端部に一端部が接合される継ぎ手鋼板とで遮水パネル用鋼管矢板を構成し、該鋼管矢板の2本一対を、前記継ぎ手鋼板の他端部同士が互いに対向するように離間させて並設させるとともに、前記継ぎ手鋼板の他端部間に鋼板パネル部材を接合した遮水用鋼管矢板パネルを提供する。
(3)上記(2)項において、前記鋼板パネル部材は、波型鋼板からなる。
(4)上記(2)項または(3)項において、前記鋼管矢板の上下両杭部間に、鋼製のアングル材またはチャンネル材からなる間隔保持部材を仮接合する。
[a]上記(1)項に記載の発明によると、工場での嵌合継ぎ手及び継ぎ手鋼板の鋼管杭への取付作業が、従来の鋼管矢板と同様に、ターニングローラと溶接機などを用いた簡単なプロセスで行うことができる。また、2本の鋼管矢板を容易に連結することができ、これにより、施工性を損なうことがなく、現場での嵌合継ぎ手個所を減らすことにより、経済性、遮水性能に優れた遮水用鋼管矢板パネルを製作することができる。
[b]上記(2)項に記載の発明によると、鋼管矢板の鋼管杭には、直接熱ひずみを生じさせず、従前のような溶接加工による鋼管杭の変形が少なくなるため、隣り合う鋼管杭の間隔保持が容易に行える。また、溶接加工時における鋼管矢板の継ぎ手鋼板と鋼板パネル部材との溶接作業は、鋼管矢板を反転させることなく一方向から行えるため、生産能率が高く、しかも、作業も安全に行える。さらに、パネルの両端部が合成の高い鋼管矢板で構成されているため、パネルが長尺であっても、施工性を損なうことがなく、鋼板パネル部材のパネル幅を変えることにより、鋼管杭の現場での縦継ぎ部の溶接品質管理が容易に行えるとともに、嵌合継ぎ手個所を減らすことができ、経済性、遮水性能に優れた遮水用鋼管矢板パネルを製作することができる。
[c]上記(3)項に記載の発明によると、鋼板パネル部材が波型鋼板からなることから、パネル幅方向における面内方向及び面外方向に伸縮による変形の自由度を有するため、現場でジャッキやチェーンブロックなどのような簡単な加圧機で、鋼管杭間の間隔調整が容易に行え、工場加工時に、2本の鋼管矢板間の間隔のバラツキが大きくなった場合でも、現場でのパネル縦継ぎ時における上下鋼管杭間の目違いを許容量以内に調整することができる。これにより、現場縦継ぎ溶接部の溶接品質管理を容易に行うことができる。また、波型鋼板は、波型の一方向に剛性を有することから、設計外力に応じて等辺山形鋼などを使用して、波型鋼板の軸直角方向に固定することにより、波型鋼板が幅広になっても、波力などの外力に対して抵抗力を持つ耐力パネルとして使用することができる。
[d]上記(4)項に記載の発明によると、パネルの上下両杭部間に、短冊状のプレート、等辺山形鋼などの鋼製のアングル材またはチャンネル材などからなる間隔保持部材を仮接合してなることから、搬送時の荷積みや荷降し、あるいは、打設時などにおける吊上げ作業及び打設時において、パネルの鋼管杭間の間隔を常に一定に保持しておくことができる。
以下、実施例について説明する。
以下、図面に基づいて詳細に説明すると、図1は、本発明に係る遮水パネル用鋼管矢板の第1の実施形態を示す。
図1(a)、(b)、(c)に示すように、本発明の遮水パネル用鋼管矢板1は、円筒管状の鋼管杭2と、この鋼管杭2の一方の接合端部に接合されるスリット3aを有する円筒管状の嵌合継ぎ手3と、鋼管杭2の他方の接合端部に一端部が接合される継ぎ手鋼板4とを備えて構成されている。
すなわち、前記鋼管矢板1の製作は、鋼管杭2への工場での嵌合継ぎ手3及び継ぎ手鋼板4の取付作業が、従来の鋼管矢板と同様に、工場においてターニングローラと溶接機などを用いた簡単なプロセスで行うことができる。また、2本の鋼管矢板1、1を、各々の継ぎ手鋼板4、4の他端部同士が互いに対向するように離間させて並設し、それらの間を鋼板などのパネル部材を用いて溶接あるいはボルトなどにより固定し接続することにより、容易に連結することができる。
これにより、本第1の実施形態における鋼管矢板1では、施工性を損なうことがなく、現場での嵌合継ぎ手個所を減らすことにより、経済性、遮水性能に優れた遮水用鋼管矢板パネルを製作することができる。
図2は、本発明に係る遮水用鋼管矢板パネルの第2の実施形態を示す。この第2の実施形態では、図2(a)(b)に示すように、図1に示す遮水パネル用鋼管矢板1の2本一対を、互いの継ぎ手鋼板4、4の他端部同士が互いに対向するように離間させて並設させるとともに、これら継ぎ手鋼板4、4の他端部間に鋼板パネル部材としての平型鋼板5を施工現場において溶接部8により固定して接合することにより、遮水用鋼管矢板パネル10を構成している。そして、この鋼管矢板パネル10は、図5(a)に示すように、多数枚を現場で並列して互いの嵌合継ぎ手3、3で横継ぎすることにより、連続した遮水壁を構築するようになっている。
すなわち、本第2の実施形態における鋼管矢板パネル10は、上述したように、鋼管杭2に嵌合継ぎ手3及び継ぎ手鋼板4を溶接加工後の2本の鋼管矢板1、1を、互いの継ぎ手鋼板4、4の他端部同士が互いに対向するように離間させて並設し、それらの継ぎ手鋼板4、4間の下に裏当て金を溶接などにより固定して、鋼管矢板1、1間を所定の間隔に保持するとともに、鋼管杭2、2間に平型鋼板5を置いて、この平型鋼板5の端部と鋼管矢板1の継ぎ手鋼板4の他端部を溶接部8で接合することにより、容易に2本の鋼管矢板1、1を接合することができる。このとき溶接部8は鋼管杭2から離れた位置にあるので溶接熱が鋼管杭2に伝達されず鋼管杭2に熱ひずみが生じるような不具合がない。
これにより、鋼管矢板1の鋼管杭2には、直接熱ひずみを生じさせず、従前のような溶接加工による鋼管杭2の変形が少なくなるため、隣り合う鋼管杭2、2の間隔保持が容易に行える。また、溶接加工時における鋼管矢板1の継ぎ手鋼板4と鋼板5との溶接作業は、鋼管矢板1、1を反転させることなく一方向から行えるため、生産能率が高く、しかも、作業も安全に行える。さらに、鋼管矢板パネル10の両端部が合成の高い鋼管矢板1、1で構成されているため、鋼管矢板パネル10が長尺であっても、施工性を損なうことがなく、鋼板5のパネル幅を変えることにより、鋼管杭2の現場での縦継ぎ部の溶接品質管理が容易に行えるとともに、嵌合継ぎ手個所を減らすことができ、経済性、遮水性能を高めることができる。
図3は、本発明に係る遮水用鋼管矢板パネルの第3の実施形態を示す。この第3の実施形態では、図3(a)(b)に示すように、図2に示す鋼管矢板パネル10における2本一対の鋼管矢板1、1の継ぎ手鋼板4、4間に接合される平型鋼板5に代えて、波型鋼板6を溶接部8により固定して接合したものである。そして、この鋼管矢板パネル10は、図5(b)に示すように、多数枚を現場で並列して互いの嵌合継ぎ手3、3で横継ぎすることにより、連続した遮水壁を構築するようになっている。
すなわち、本第3の実施形態における鋼管矢板パネル10は、鋼板パネル部材が波型鋼板6からなることから、パネル幅方向における面内方向及び面外方向に伸縮による変形の自由度を有するため、現場でジャッキやチェーンブロックなどのような簡単な加圧機で、鋼管杭間の間隔調整が容易に行え、工場加工時に、2本の鋼管矢板1、1間の間隔のバラツキが大きくなった場合でも、現場でのパネル縦継ぎ時における上下鋼管杭間の目違いを許容量以内に調整することができる。
これにより、現場縦継ぎ溶接部の溶接品質管理を容易に行うことができる。また、波型鋼板6は、波型の一方向に剛性を有することから、設計外力に応じて等辺山形鋼などを使用して、波型鋼板6の軸直角方向に固定することにより、波型鋼板6が幅広になっても、波力などの外力に対して抵抗力を持つ耐力パネルとして使用することができる。本第3の実施形態においても、溶接部8は鋼管杭2から離れた位置にあるので溶接熱が鋼管杭2に伝達されず鋼管杭2に熱ひずみが生じるような不具合がない。
図4は、本発明に係る遮水用鋼管矢板パネルの第4の実施形態を示す。本第4の実施形態における鋼管矢板パネル10は、図4(a)、(b)に示すように、図3に示す波型鋼板6で接合された2本の鋼管矢板1、1間の上下両杭部間に、短冊状のプレート、等辺山形鋼などの鋼製のアングル材またはチャンネル材などからなる間隔保持部材7を溶接等により仮接合してなる構成を有する。
すなわち、本第4の実施形態における鋼管矢板パネル10は、パネルの上下両杭部間に、間隔保持部材7を仮接合してなることから、搬送時の荷積みや荷降し、あるいは、打設時などにおける吊上げ作業及び打設時において、パネルの鋼管杭2、2間の間隔を常に一定に保持しておくことができる。なお、この間隔保持部材7は、現場での縦継ぎ溶接時には取り外せばよい。
比較例
図1に示す鋼管矢板1としては、直径が800mmの鋼管杭2を用い、直径が165mmのパイプ型嵌合継ぎ手3と、板厚が9mm、幅が200mmの継ぎ手鋼板4とで構成する。そして、この鋼管矢板1を2本用意し、これらを幅が570mm、板厚が6mm、波部高さが97mmの波型鋼板6で接合して、図3に示すような鋼管矢板パネル10を製作する。これにより、鋼管矢板パネル10は、有効幅を2818mmに構成することができる。一方、同じ直径の鋼管杭で、同じ直径のパイプ型嵌合継ぎ手を有する従来の鋼管矢板では、有効幅が1018mmとなるため、本発明における鋼管矢板パネル10の継ぎ手個所は、従来の鋼管矢板に比べて、1/2.7となり、同じ継ぎ手遮水構造を適用するとすれば、約2.7倍も遮水性能が高い鋼管矢板パネル10を提供することができる。
また、従来の遮水継ぎ手の材料加工費及び現場処理費が、鋼管矢板の材料費に占める割合を1/2と仮定すれば、遮水壁に必要な曲げ剛性を同じとし、鋼管杭の使用重量も同じとして仮定しても、本発明における鋼管矢板パネル10では、壁1m当りの遮水継ぎ手部の個所数が少なくなるため、概略2割程度のパネル製作費を削減することができるとともに、施工時間も1/2〜1/3に短縮できるという効果がある。
なお、上述した効果は、1例であり、パネル部材の板厚、形状、パネル幅の選択により、自由な設計が可能であることは云うまでもない。
本発明に係る遮水パネル用鋼管矢板の第1の実施形態を示し、図1(a)は斜視図、図1(b)は平面図、図1(c)は正面図である(実施例1)。 本発明に係る遮水用鋼管矢板パネルの第の2実施形態を示し、図2(a)は平面図、図2(b)は正面図である(実施例2)。 本発明に係る遮水用鋼管矢板パネルの第3の実施形態を示し、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図である(実施例3)。 本発明に係る遮水用鋼管矢板パネルの第4の実施形態を示し、図4(a)は平面図、図4(b)は正面図である(実施例4)。 遮水壁の構築状態を示し、図5(a)は第1の実施形態の遮水用鋼管矢板パネルを用いた遮水壁の平面図、図5(b)は第2の実施形態の遮水用鋼管矢板パネルを用いた遮水壁の平面図である。 従来の鋼管矢板による遮水壁の構築状態を示し、図6(a)は2本の嵌合継ぎ手による接合構造を示す平面図、図5(b)は1本の嵌合継ぎ手による接合構造を示す平面図である。 従来の遮水用鋼管矢板パネルの一例を示す平面図である。
符号の説明
1 遮水パネル用鋼管矢板
2 鋼管杭
3 嵌合継ぎ手
3a スリット
4 継ぎ手鋼板
5 鋼板パネル部材(平型鋼板)
6 鋼板パネル部材(波型鋼板)
7 間隔保持部材
8 溶接部
10 遮水用鋼管矢板パネル

Claims (4)

  1. 円筒管状の鋼管杭と、該鋼管杭の一方の接合端部に接合されるスリットを有する円筒管状の嵌合継ぎ手と、前記鋼管杭の他方の接合端部に一端部が接合される継ぎ手鋼板とを備えたことを特徴とする遮水パネル用鋼管矢板。
  2. 円筒管状の鋼管杭と、該鋼管杭の一方の接合端部に接合されるスリットを有する円筒管状の嵌合継ぎ手と、前記鋼管杭の他方の接合端部に一端部が接合される鋼板継ぎ手とで遮水パネル用鋼管矢板を構成し、該鋼管矢板の2本一対を、前記継ぎ手鋼板の他端部同士が互いに対向するように離間させて並設させるとともに、前記継ぎ手鋼板の他端部間に鋼板パネル部材を接合したことを特徴とする遮水用鋼管矢板パネル。
  3. 前記鋼板パネル部材は、波型鋼板からなることを特徴とする請求項2に記載の遮水用鋼管矢板パネル。
  4. 前記鋼管杭の上下両杭部間に、鋼製のアングル材またはチャンネル材などからなる間隔保持部材を仮接合したことを特徴とする請求項2または3に記載の遮水用鋼管矢板パネル。
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