JP2006063573A - 建築用板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 曲げ強度および釘またはビスの保持力が大きい。
【解決手段】 表層2、芯層3および裏層4の三つの層から形成される建築用板1であって、表層2および裏層4は、ロックウール(無機系繊維)10、木質繊維(有機系繊維)14およびこれらを結合するフェノール系樹脂結合剤20とを含む混合物7を熱圧成形してなり、比重が0.8を越え1.2以下であり、芯層3は、パーライト(無機系発泡体)12、木粉(有機系粉体)15およびこれらを結合するフェノール系樹脂結合剤20とを含む混合物8を熱圧成形してなり、比重が0.4を越え0.65以下である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、住宅やビルなどの建物に使用する建築用板に係り、特に、建築用外装板の下地材として好適な建築用板に関する。
従来、下地材として用いられる建築用板は、一般的に石膏ボードや珪酸カルシウム板などが用いられている。石膏ボードは比較的防火性、耐火性に優れているが、耐水性や耐湿性に関しては不十分であるので、多湿の部屋には使用されにくい。珪酸カルシウム板は、防火性、耐火性に優れ、かつ耐水性、耐湿性も備えているが、比重が比較的大きく(0.9以上)板としては重いので、材料の取り扱い性、施工性に劣るおそれがある。
上記取り扱い性、施工性を改良するものとして、鉱物質繊維と無機粉状体とを主成分とし、かつ、結合剤を添加して形成された比重0.8以上の上下層部間に、無機発泡体を主成分とし、かつ結合剤を添加した比重0.4以下の中層部を層状に形成一体化し、全体比重を0.55以上としたものが知られている(特許文献1)。
特許第2680772号公報
しかしながら、上記建築用板は、上層部および下層部に鉱物質繊維と無機粉状体とを主成分として使用するので、曲げ強度の一層の向上が望まれる。さらに、中層部は無機発泡体を主成分とし、比重が0.4以下であるので、比較的軟らかく、この中層部における外装材などの表面板を固定する釘またはビスの保持力をさらに向上させることが望まれる。特に、軽量化のために中層部の厚さ比率を表裏層の厚さ比率に比較して大きくした場合には、この要望が強くなる。
本発明の課題は、曲げ強度および釘またはビスの保持力が大きいことである。
上記課題を解決するため、本発明は、表層、芯層および裏層の三つの層から形成される建築用板であって、前記表層および裏層は、無機系繊維、有機系繊維または有機系粉体、および前記無機系繊維と前記有機系繊維または有機系粉体とを結合する結合剤とを含む混合物を熱圧成形してなり、比重が0.8を越え1.2以下であり、前記芯層は、無機系発泡体、有機系繊維または有機系粉体、および前記無機系発泡体と前記有機系繊維または有機系粉体とを結合する結合剤とを含む混合物を熱圧成形してなり、比重が0.4を越え0.65以下であることを特徴とする。
このようにすることにより、表層および裏層は、無機系繊維に有機系繊維または有機系粉体を混合するので、無機系繊維と有機系繊維または有機系粉体との結合度が増加し、無機系繊維単独で形成される層よりも機械的強度、特に曲げ強度が大きくなる。さらに、比重と硬度、比重と曲げ強度との間には正の相関があり、比重が0.8を越え1.2以下とすることにより、表層および裏層の硬度は十分に大きくなり、機械的強度を向上させる。
芯層についても無機系発泡体に有機系繊維または有機系粉体を混合するので、無機系発泡体と有機系繊維または有機系粉体との結合度が増加し、無機系発泡体の単独の板よりも、機械的強度、特に曲げ強度を向上させる。さらに、比重が0.4を越え0.65以下であるので、芯層の硬度が比較的大きい。
したがって、上記表層、芯層および裏層から形成される建築用板は、外装材などの表面板を固定する釘またはビスが、少なくとも表層または裏層と芯層で確実に保持され、釘またはビスの保持力を大きくし、釘またはビスが緩むことがない。また、建築用板としての機械的強度、特に曲げ強度が大きい。
次に本発明を構成する各要件についてさらに詳しく説明する。本発明の建築用板は、住宅やビルなどの建物の内外壁、間仕切壁あるいは建具の芯材(コア材)などに使用され、特に、建築用外装板の下地材として好適である。
表層と裏層の成分組成、厚さなどは、必ずしも同一のものでなくても良く、無機系繊維、有機系繊維または有機系粉体、および結合剤を含む混合物を熱圧成形した後の比重が0.8を越え1.2以下であれば特に限定されない。表層および裏層の成分は、無機系繊維に有機系繊維または有機系粉体を混合するが、好ましくは無機系繊維に有機系繊維を混合すると良い。両繊維が互いに絡み合い機械的強度の大きい表層および裏層が得られる。
芯層は、無機系発泡体、有機系繊維または有機系粉体、および結合剤を含む混合物を熱圧成形した後の比重が0.4を越え0.65以下であれば特に限定されない。芯層の成分は、無機系発泡体に有機系繊維または有機系粉体を混合するが、好ましくは無機系発泡体に有機系粉体を混合すると良い。無機系発泡体の粒子と有機系粉体の粒子との形状が近似するので一層均一に混合し易く、機械的強度の大きい芯層が得られる。
無機系繊維は、ロックウール、スラグ繊維、シリカ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカチタニア繊維、シリコンカーバイト繊維、ガラス繊維、炭素繊維、窒化ホウ素繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、金属繊維などを、建築用板の使用目的、用途などに応じて適宜選定する。
有機系繊維は、木質繊維、パルプなどの他にビニロン繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊維などの合成樹脂繊維を使用できる。木質繊維は、松、杉、桧などの針葉樹またはラワン、カポール、栗、ポプラなどの広葉樹をチップにした後、常法にしたがい解繊したもので、その長さは0.5〜40mm、直径は0.05〜0.5mm(アスペクト比10〜400)程度である。
有機系粉体は、木粉、ビニロン、アクリル、ポリアミドなどの合成樹脂粉体などで、アスペクト比は10未満のものとする。有機系粉体の直径は、パーライトなどの無機系発泡体の直径に近い値が望ましい。有機系粉体のうち、木粉は一般的木材加工の過程で発生するものを粒度的に選別して使用すると良いが、たとえば熱圧後のMDF表層部の比重の小さい部分をサンダーなどにより削ることにより発生する木粉を使用しても良い。この場合の木粉は、多少の木質繊維が混入しているが、無機系繊維または無機系発泡体と均一に混合し易いものであれば差し支えない。
無機系発泡体は、パーライト、シラス発泡体、シリカ発泡体、ガラス発泡体などである。因みに、無機系発泡体に混合する有機系繊維としては、繊維長の長い繊維よりも繊維長の短い繊維の方が好ましい。これは無機系発泡体の形状が略球形に近く、これに混合する有機系繊維としても短繊維の方が均一に混合し易いからである。無機系発泡体としてパーライトを使用した場合、有機系粉体として先に記した木粉を使用すると均一に混合し易い。
無機系繊維または無機系発泡体と、有機系繊維または有機系粉体とを結合する結合剤としては、フェノール系樹脂、ユリア系樹脂、メラミン系樹脂などの熱硬化性結合剤、酢酸ビニル系樹脂などの熱可塑性結合剤またはゴム系結合剤、2液反応型結合剤、湿気硬化型結合剤などの有機質結合剤、あるいはセメント、水ガラス、シリカゾルなどの無機質結合剤を単体または複数を必要に応じて使用する。特に、液体状の熱硬化性結合剤は、無機系繊維または無機系発泡体と、有機系繊維または有機系粉体とに均一に付着し、熱圧成形後の無機系繊維または無機系発泡体と、有機系繊維または有機系粉体との結合のばらつきを小さくし、その結果として建築用板としての機械的強度、特に曲げ強度を向上させる。
本発明の建築用板は、無機系繊維または無機系発泡体、有機系繊維または有機系粉体、および結合剤の他に増量剤を使用すると良い。増量剤としては、ペーパースラッジ焼却灰(以下「PS灰」と記す。)、スラグ、フライアッシュ、炭化カルシウム、アルミナなどの無機粉体などである。増量剤を添加することにより、熱圧成形後の成形体の収縮を抑えて形状を保持するとともに、耐熱性の向上を図ることができる。
さらに、建築用板の成分としてカップリング剤を添加すると良い。カップリング剤は、無機系繊維または無機系発泡体と有機系繊維または有機系粉体との結合を促進させる。カップリング剤としては、ガンマー-グリシド キシ プロピル トリ メトキシ シランなどのシラン系カップリング剤を使用しても良い。
次に表層および裏層成形体の成分およびその混合割合について説明する。表層および裏層成形体は、無機系繊維の量を有機系繊維または有機系粉体の量よりも多くする。各成分の混合割合は、無機系繊維50〜60重量%、有機系繊維または有機系粉体10〜20重量%、増量剤10〜20重量%、結合剤5〜15重量%を目安とする。さらに、カップリング剤として0.1重量%程度を添加する。
無機系繊維の量が60重量%を越える場合は、成形体の形状安定性と硬さが増すが、脆くなり曲げに対する抵抗力が減少し割れ易くなる。無機系繊維の量が50重量%未満の場合は、形状安定性と基材としての硬さが不足するようになる。
有機系繊維または有機系粉体の量が20重量%を越える場合は、有機系繊維の増加により不燃性能の低下を来すとともに無機系繊維の比率が小さくなり形状安定性に欠けるようになる。有機系繊維量の量が10重量%未満の場合は、無機系繊維に対する有機系繊維の割合が小さく、機械的強度、特に曲げ強度が小さくなる。
増量剤の量が20重量%を越える場合は、熱圧成形後の収縮が小さく形状を保持するが、脆くなり曲げ強度が小さくなる。増量剤の量が10重量%未満の場合は、熱圧成形後の収縮が大きく形状、寸法の保持が劣るようになる。
結合剤の量が15重量%を越える場合は、熱圧成形後の収縮量が大きくなり形状、寸法の保持が劣るようになる。結合剤の量が5重量%未満の場合は、無機質繊維と有機系繊維との結合が弱く、成形体としての機械的強度が劣るようになる。
次に、芯層の成形体の成分およびその混合割合について説明する。芯層成形体は、無機系発泡体の量を有機系繊維または有機系粉体の量よりも多くする。各成分の混合割合は、無機系発泡体60〜70重量%、有機系繊維または有機系粉体2〜5重量%、増量剤20〜30重量%、結合剤5〜10重量%を目安とする。さらに、カップリング剤として0.1重量%程度を添加する。
無機系発泡体の量が70重量%を越える場合は、成形体の形状安定性が増すが、脆くなり曲げに対する抵抗力が減少し割れ易くなる。無機系発泡体の量が60重量%未満の場合は、形状安定性が不足するようになるとともに軽量化が図られなくなる。
有機系繊維または有機系粉体の量が5重量%を越える場合は、有機系繊維または有機系粉体の増加により不燃性能の低下を来す。有機系繊維または有機系粉体の量が2重量%未満の場合は、無機系発泡体に対する有機系繊維または有機系粉体の割合が小さく曲げ強度が小さくなる。
増量剤の量が30重量%を越える場合は、熱圧成形後の収縮が小さく形状を保持するが、脆くなり曲げ強度が小さくなる。増量剤の量が20重量%未満の場合は、熱圧成形後の収縮が大きく形状、寸法の保持が劣るようになる。
結合剤の量が10重量%を越える場合は、熱圧成形後の収縮量が大きくなり形状、寸法の保持が劣るようになる。結合剤の量が5重量%未満の場合は、無機質発泡体と木粉との結合が弱く、成形体としての機械的強度、特に曲げ強度が劣るようになる。
表層および裏層の比重が、1.2を越える場合は、表層および裏層の表面硬度が大きくなり過ぎ、釘の打ち込みまたはビスのねじ込みの際の割れ、欠けが発生し易くなる。また、比重が1.2を越えるように製造することは、熱圧成形条件が厳しくなり製造が困難になる。表層および裏層の比重が0.8以下の場合は、表層および裏層の表面硬度が小さくなり、珪酸カルシウム板と同等以上の硬度と曲げ強度が得られない。
芯層の比重が0.65を越える場合は、芯層が重くなり、建築用板としての軽量化が図られない。芯層の比重が0.4以下の場合は、芯層の硬さが小さく、外装材などの表面材を固定するときに釘またはビスの保持力が不十分となる。
熱圧成形時の圧力は、10〜30kgf/cm、温度は110〜220°C、時間は3〜20分の各範囲で行われる。熱圧成形時の加圧力、温度、時間などの選定は、無機系繊維または無機系発泡体、有機系繊維または有機系粉体の種類、結合剤の種類、建築用板の厚みなど原材料、寸法、使用目的などにより最適の条件を決定する。
本発明の建築用板は、表裏層の比重と芯層の比重を上記の範囲に調整することにより建築用板として最適な比重の板を形成できる。表層および裏層の比重を0.8を越え1.2以下とし、芯層の比重を0.4を越え0.65以下とすることにより、建築用板としての比重を、たとえば0.6から0.93の範囲にすることができる。このように比重を調整することにより、下地材として釘またはビス保持力を確保しつつ、取り扱い、施工性を向上させる建築用板とすることができる。
建築用板の製造方法は、ワンショット方法または練り合せ方法のどちらを採用しても良い。ワンショット方法においては、上下熱圧盤の間に、各層を形成するマットないし板素材を順次重ね合わせる。これら複数層を同時に所定の熱圧条件により熱圧することにより形成される。この場合、各層のマットないし板素材は、予め個々に形成しておき、その後重ね合わせても良いし、最下層の成分から順次散布することにより形成しても良い。
練り合せ方法においては、各層ごとに板素材を形成し、これらの板素材を接着剤を介して重ね合わせ、熱圧または単に加圧することにより建築用板を形成する。各層の板素材は、マットを熱圧成形した板素材である。
本発明において、無機系繊維または無機系発泡体に混合させる有機系繊維または有機系粉体を予め不燃化薬剤を付着させて不燃化しておくこともできる。有機系繊維または有機系粉体を不燃化しておくことにより、これら混合物を熱圧成形してえられる建築用板は、防火性、耐火性を有する。以下に有機系繊維または有機系粉体の不燃化について、有機系繊維である木質繊維を例に挙げて説明する。
不燃化薬剤としては、粒径5〜100μmのもの90重量%の粒径分布でなるリン酸塩系化合物、リン酸エステル系化合物である。リン酸塩系化合物としては、リン酸一アンモニウム(示性式:NH・HPO、以下同じ)、リン酸水素二アンモニウム((NH・HPO)、ポリリン酸アンモン、ポリリン酸アミド、ポリリン酸カルバメート、リン酸三カルシウム(Ca(PO)、リン酸マグネシウム、前記以外のリン酸カルシウム、リン酸バリウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛などである。
リン酸エステル系化合物としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、トリス(ハロプロピル)ホスフェート、トリス(ハロエチル)ホスフェートなどである。
特にリン酸塩化合物は、木質繊維中のセルロースから脱水を行い炭化することにより木質繊維自体を変質させ、不燃性能を付与するものであり、木質繊維に付着させることにより不燃性能が低下することを抑制する性能に優れる。
木質繊維に対する不燃化薬剤の付着させる量は、木質繊維に対して15〜50重量%程度を付着させる。不燃化薬剤の付着量が15重量%未満の場合は木質繊維の不燃化性能が不十分となり建築用板として防火性、耐火性が不十分となる。不燃化薬剤の付着量が50重量%を越える場合は、木質繊維の単位当りの不燃化薬剤の使用量が大きくなり不経済となる。
木質繊維に所定量の不燃化薬剤を付着させる方法は、木質繊維を不燃化薬剤の水溶液または懸濁液に浸漬する方法や、木質繊維中で第1液と第2液とを反応させることにより不燃性無機化合物を生成させる方法(後述)などにより行う。
本発明によれば、無機系繊維または無機系発泡体に有機系繊維または有機系粉体を混合するので、曲げ強度が大きく、かつ外装材などの表面材を固定する釘またはビスの保持力が大きい。
以下、本発明に係る建築用板の実施例を図面とともに詳細に説明する。なお、図1〜5において、同一または同等部分には同一符号を付けて示す。
図1は、本発明に係る建築用板の実施例1を説明する断面図である。図2は、図1に示す建築用板の一部拡大断面図である。図1に示すように、建築用板1は、表層2、芯層3および裏層4の三層から形成され、表層2と裏層4は同じ厚さを有するとともに、同じ成分、組成である。芯層3は表層2と裏層4の2倍の厚さを有し、成分、組成も表層2、裏層4と異なる。
図2に示すように、表層2と裏層4は、それぞれロックウール(無機系繊維)10と、木質繊維(有機系繊維)14と、ロックウール10と木質繊維14とを結合するフェノール樹脂結合剤20とを含む。さらに、PS灰(増量剤)19と、図示していないカップリング剤を含む。これらの混合物7を熱圧成形して形成される。
表層2と裏層4の成分割合は、ロックウール10の成分量を木質繊維14の成分量よりも多くし、たとえばロックウール54重量%、木質繊維17重量%、PS灰17重量%、フェノール樹脂結合剤12重量%とし、さらに0.1重量%程度のカップリング剤を添加して100重量%とする。また、木質繊維重量の20%程度の不燃化薬剤(リン酸水素二アンモニウム)を木質繊維に付着させて全体重量を100重量%に調製しても良い。
芯層3は、パーライト(無機系発泡体)12と、木粉(有機系粉体)15と、パーライト12と木粉15とを結合するフェノール樹脂結合剤20とを含む。さらに、PS灰(増量剤)19と、図示していないカップリング剤を含む。これらの混合物8を熱圧成形して形成される。
芯層3の成分割合は、たとえばパーライト63重量%、木粉3重量%、PS灰27重量%、フェノール樹脂結合剤7重量%とし、さらに0.1重量%程度のカップリング剤を添加して100重量%とする。また、木粉重量の20%程度の不燃化薬剤(リン酸水素二アンモニウム)を木粉に付着させて全体重量を100重量%に調製しても良い。
図3は、図1に示す実施例1の建築用板1の製造方法を示す説明図である。建築用板1の製造方法は、先ず、コンベヤー41上に、裏層4に対応するマット25を形成する混合物7を散布する。混合物7は、先に記したように、ロックウール10および木質繊維14にフェノール樹脂結合剤20およびPS灰19を加えたものである。混合物7は、ダクト29よりその吹出口37からコンベヤー41上に供給される。混合物7は、均一に散布され、マット25を形成する。この際、混合物7を散布した際の凹凸をロール33にて削り平坦なマットとする。
次に、マット25上に、芯層3に対応するマット26を形成する混合物8を散布する。混合物8は、先に記したように、パーライト12および木粉15にフェノール樹脂結合剤20およびPS灰19を加えたものである。混合物8は、ダクト30よりその吹出口38からマット25上に供給される。混合物8は、均一に散布され、マット26を形成する。この際、この際、混合物8を散布した際の凹凸をロール34にて削り平坦なマットとする。
最後に、マット26上に、表層2に対応するマット27を形成する混合物7を散布する。混合物7は、マット25を形成する成分と同じものである。マット27を形成する混合物7は、ダクト31よりその吹出口39からマット26上に供給される。混合物7は、均一に散布され、マット27を形成する。この際、混合物7を散布した際の凹凸をロール35にて削り平坦なマットとする。
次に、コンベヤー41上に形成されたマット25、26、27の積層物は、図示されていない圧縮装置により厚さ方向に圧縮、たとえば50%圧縮される。圧縮された積層物は、鋸48で長さLに切断された後、コンベヤー42上に移される。
なお、図3に示すように、液体状のフェノール樹脂結合剤20はダクト29、30、31に設けられるノズル44、45、46から液滴や霧の状態で加えられるが、本発明はこれに限定されず、各種ブレンダーでフェノール樹脂結合剤20を混合しても良い。
次に、木質繊維または木粉に不燃化薬剤を付着させる方法について説明する。木質繊維に不燃化薬剤を付着させる方法と、木粉に不燃化薬剤を付着させる方法は略同じであるので、以下、木質繊維に不燃化薬剤を付着させる場合について説明する。
木質繊維に不燃化薬剤を付着させる方法として、木質繊維を不燃化薬剤の水溶液または懸濁液に浸漬する方法がある。不燃化薬剤としてはリン酸水素二アンモニウム(示性式:(NHHPO)を使用し、この水溶液を調製する。リン酸水素二アンモニウム水溶液の濃度は、次のように調製する。すなわちリン酸水素二アンモニウムの水溶液に木質繊維を浸漬した後、引き上げて乾燥する。
このとき、乾燥後の木質繊維重量に対して凡そ20重量%のリン酸水素二アンモニウムが付着するように調製する。こうして木質繊維14に不燃化性能を付与することができる。
また、木質繊維中に不燃性無機化合物を生成させる方法がある。この方法は、次のようである。すなわち、木質繊維に、水溶性無機塩の水溶液(以下、第1液と略す。)を加えることにより第1液を含浸させた後、木質繊維を乾燥させ木質繊維の表面を乾燥状態にするか、または絶乾状態とし、必要であれば、表面に析出した第1液の成分結晶を除去した後、第1液と反応して水不溶性の不燃性無機化合物を生成するような化合物液(以下、第2液と略す。)をブレンダー、スプレーなどを使って加える。
第2液を含浸させ、木質繊維中で第1液と第2液とが反応することにより不燃性無機化合物が生成し、さらにこの化合物が水不溶性のため、細胞孔内および/または繊維外周部に付着(または固着)される。また、この反応は、第2液の添加混合時に加温し、40°C以上好ましくは50°C以上の雰囲気下で行うと反応効率が良い。
第1液としては、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化バリウム、塩化鉄(III)、塩化鉛(II)、塩化亜鉛、硫酸亜鉛などである。第2液としては炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム、アンモニア水素、リン酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、硫化アンモニウムなどである。
これら第1液と第2液の反応により生成する水不溶性の不燃性無機化合物は、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸1水素カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、リン酸第1鉄、炭酸鉛、水酸化鉛、炭酸亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛などである。
図4は、図3に続く製造方法を示し、(a)は三層に重ねたマット25〜27を熱圧成形する状態の説明図、(b)は熱圧成形直後の建築用板1を示す説明図である。
図3で示したように形成されたマット25〜27の積層物は、熱圧プレス50の下側熱圧盤52の上に載置される。そして、(b)に示すように、上側熱圧盤51が下降し加熱圧締される。熱圧条件は、たとえば圧力20kgf/cm、温度200°C、時間10分で行われる。さらに、前後、左右の不要の縁を切断し規定の大きさに整えられる。
以上のようにして製造される実施例1の建築用板1は、次のように作用する。すなわち、図2に示すように、表層2および裏層4は、無機系繊維であるロックウール10、有機系繊維である木質繊維14およびフェノール樹脂結合剤20とを含む混合物を熱圧成形してなるので、ロックウール10単独で形成される板よりも機械的強度、特に曲げ強度が大きい。さらに、比重が0.8を越え1.2以下であるので、表層2および裏層4の硬度は十分に大きい。
芯層3は、パーライト12にアスペクト比10未満の木粉15を混合することにより、パーライト12と木粉15の形状が近くなるので、パーライト12の粒子と木粉15の粒子とが一層均一に混合し、パーライト12同士が木粉15を介して強固に結合し、パーライト12の単独の成形体よりも、機械的強度、特に曲げ強度を向上させる。さらに、比重が0.4を越え0.65以下であるので、芯層の硬度が比較的大きく、外装材などの表面板を固定する際の釘またはビスの保持力も大きい。
したがって、上記表層2、芯層3および裏層4から形成される建築用板1は、外装材などの表面板を固定する釘またはビスが、少なくとも表層2または裏層4と芯層3で確実に保持され、釘またはビスが緩むことがない。また、建築用板1としての機械的強度、特に曲げ強度が大きい。
図5は、本発明に係る建築用板の別の製造方法を示し、(a)はマットごとに熱圧成形する状態の説明図、(b)は熱圧成形された板素材を接着剤を介して重ね合わせ加圧する状態の説明図、(c)は接着された建築用板を示す説明図である。
図5(a)に示すように、マット25〜27は、各々別々に熱圧プレス50の上側熱圧盤51と下側熱圧盤52の間に設け、熱圧成形されることにより板素材22、23,24が形成される。次に、板素材22〜24の内、たとえば板素材22と板素材23の上表面に接着剤28が塗布される。使用する接着剤28としては、フェノール系、ユリア系、メラミン系などの熱硬化性接着剤が好ましい。接着剤28が塗布された板素材22〜24は、上側加圧盤54と下側加圧盤55の間に載置され熱圧または単に加圧されることにより(c)に示すような建築用板1が製造される。
次に、本実施例における建築用板1の機械的、物理的特性について説明する。建築用板1の機械的、物理的特性は次のようである。
表裏層比重 1.0
芯層比重 0.55
全体比重 0.78
厚さ比率 表層:芯層:裏層=1:2:1
厚さ 9mm
曲げ強度 15〜20N/mm
上記のように建築用板1は、曲げ強度が15〜20N/mmであるので十分に大きい。また、外装材などの表面材を固定する釘またはビスの保持力も比重を0.78と大きくしたので十分な大きさを有する。
以上この発明を図示の実施例について詳しく説明したが、それを以ってこの発明をそれらの実施例のみに限定するものではない。要するに、この発明の精神を逸脱せずして種々改変を加えて多種多様の変形をなし得ることは云うまでもない。
本発明の建築用板は、建築建物の内外壁、間仕切壁あるいは建具のコア材などに使用でき、特に建築用外装板や屋根の下地材として利用可能である。
本発明に係る建築用板の実施例1を説明する断面図である。 図1に示す建築用板の一部拡大断面図である。 図1に示す実施例1の建築用板の製造方法を示す説明図である。 図3に続く製造方法を示し、(a)は三層に重ねたマットの積層物を熱圧成形する状態の説明図、(b)は熱圧成形直後の建築用板を示す説明図である。 本発明に係る建築用板の別の製造方法を示し、(a)はマットごとに熱圧成形する状態の説明図、(b)は熱圧成形された板素材を接着剤を介して重ね合わせ加圧する状態の説明図、(c)は接着された建築用板を示す説明図である。
符号の説明
1 建築用板
2 表層
3 芯層
4 裏層
7、8 混合物
10 ロックウール(無機系繊維)
12 パーライト(無機系発泡体)
14 木質繊維(有機系繊維)
15 木粉(有機系粉体)
19 PS灰(増量剤)
20 フェノール樹脂結合剤(結合剤)

Claims (1)

  1. 表層、芯層および裏層の三つの層から形成される建築用板であって、前記表層および裏層は、無機系繊維、有機系繊維または有機系粉体、および前記無機系繊維と前記有機系繊維または有機系粉体とを結合する結合剤とを含む混合物を熱圧成形してなり、比重が0.8を越え1.2以下であり、前記芯層は、無機系発泡体、有機系繊維または有機系粉体、および前記無機系発泡体と前記有機系繊維または有機系粉体とを結合する結合剤とを含む混合物を熱圧成形してなり、比重が0.4を越え0.65以下である建築用板。
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