JP2006063074A - 糖尿病治療薬を含有する医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
糖尿病の予防及び治療に有効な医薬組成物を提供する。
【解決手段】
下記一般式(I)
【化1】
Figure 2006063074

[Aは環状基等、R1及びRはアルキル基、ヒドロキシメチル基等、nは1又は2を示す。] の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはエステルから選ばれるα‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤から選ばれる少なくとも1種の薬剤とを組み合わせてなる医薬組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、α-アミラーゼ阻害剤とそれ以外の作用機序を有する他の糖尿病予防及び/又は治療薬とを組み合わせてなる医薬(好適には食後過血糖症、糖尿病の治療薬及び/又は予防薬である。)に関する。
更に、本発明は上記医薬を製造するための上記化合物の使用、又は上記医薬を温血動物(好適には人間である。)に投与する上記疾病の予防若しくは治療方法に関する。
α-アミラーゼ阻害剤は、消化酵素の一つであるα-アミラーゼを阻害することにより炭水化物の分解を抑制し、血糖値を低下させる効果を生じることが知られている(例えば特許文献1〜3参照)。
しかしながら、本発明の特定の組み合わせを有する医薬組成物については、全く知られていない。
国際公開第00/50434号公報 国際公開第01/94367号公報 特開2004-250446号公報
糖尿病は慢性の病気であり、かつその病態は複雑であるため、病状は多種の合併症を伴って進行する場合が多い。従って、個々の患者のそのときの病状に最も適した薬剤を選択する必要があるが、個々の薬剤の単独での使用においては、症状によっては充分な効果が得られない場合もあり、また投与量の増大や投与の長期化による副作用の発現など種々の問題のため、臨床の場ではその選択が困難な場合が多い。
本発明者らは、上記した状況にかんがみ、薬物の長期投与においても副作用が少なく、かつ多くの糖尿病患者に効果的な糖尿病予防及び/又は治療薬について鋭意研究を重ねた結果、α-アミラーゼ阻害剤を必須の成分とし、さらにそれ以外の作用機序を有する他の糖尿病予防及び/又は治療薬を組み合わせることでその目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、
(1)
下記一般式(I)
Figure 2006063074
[式中、Aは下記一般式(A1)、(A2)又は(A3)
Figure 2006063074
を示し、R1及びRはそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-6アルコキシメチル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、アミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい) 、水酸基、水素原子又はハロゲン原子を示し、R7はC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、水酸基又は水素原子を示し、nは1又は2の整数を示す。] で表わされる化合物又はその薬理上許容される塩若しくはエステルから選ばれるα‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤から選ばれる少なくとも一種の薬剤とを組み合わせてなる医薬組成物、
(2)
下記一般式(I)
Figure 2006063074
[式中、Aは下記一般式(A1)、(A2)又は(A3)
Figure 2006063074
を示し、R1及びRはそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-6アルコキシメチル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、アミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい) 、水酸基、水素原子又はハロゲン原子を示し、R7はC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、水酸基又は水素原子を示し、nは1又は2の整数を示す。] で表わされる化合物又はその薬理上許容される塩若しくはエステルから選ばれるα‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤及びインスリン製剤から選ばれる薬剤の少なくとも一種とを組み合わせてなる医薬組成物、
(3)
R1がC1-3アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-3アルコキシメチル基又はC1-3ハロアルキル基である上記(1)又は(2)に記載の医薬組成物、
(4)
R1がメチル基又はヒドロキシメチル基である(1)乃至(3)に記載の医薬組成物、
(5)
Rがヒドロキシメチル基又はC1-3ハロアルキル基である上記(1)乃至(4)に記載の医薬組成物、
(6)
Rがヒドロキシメチル基である上記(1)乃至(5)に記載の医薬組成物、
(7)
Aが下記一般式(A1)
Figure 2006063074
である上記(1)乃至(6)に記載の医薬組成物、
(8)
R3、R4及びR5がそれぞれ同一若しくは異なって、ヒドロキシメチル基、水酸基又は水素原子である上記(7)に記載の医薬組成物、
(9)
R7が水素原子である上記(7)又は(8)に記載の医薬組成物、
(10)
α‐アミラーゼ阻害剤とインスリン感受性増強剤とを組み合わせてなる上記(1)に記載の医薬組成物、
(11)
α‐アミラーゼ阻害剤とインスリン感受性増強剤とを組み合わせてなる、体重増加が抑制された、上記(1)に記載の医薬組成物、
(12)
α‐アミラーゼ阻害剤とインスリン感受性増強剤とを組み合わせてなる、心肥大が抑制された、上記(1)に記載の医薬組成物、
(13)
インスリン感受性増強剤がPPARγ活性化剤である、上記(10)乃至(12)に記載の医薬組成物、
(14)
インスリン感受性増強剤がピオグリタゾン又はロジグリタゾンである、上記(10)乃至(12)に記載の医薬組成物、
(15)
インスリン感受性増強剤がピオグリタゾンである、上記(10)乃至(12)に記載の医薬組成物、
(16)
α‐アミラーゼ阻害剤とインスリン分泌促進剤とを組み合わせてなる上記(1)に記載の医薬組成物、
(17)
インスリン分泌促進剤がスルフォニル尿素剤又は速効型インスリン分泌促進剤である上記(16)に記載の医薬組成物、
(18)
インスリン分泌促進剤がグリベンクラミド、グリメピリド又はナテグリニドである上記(16)に記載の医薬組成物、
(19)
インスリン分泌促進剤がナテグリニドである上記(16)に記載の医薬組成物、
(20)
α‐アミラーゼ阻害剤とビグアナイド剤とを組み合わせてなる上記(1)に記載の医薬組成物、
(21)
α‐アミラーゼ阻害剤とビグアナイド剤とを組み合わせてなる、乳酸値の上昇が抑制された、上記(1)に記載の医薬組成物、
(22)
ビグアナイド剤がメトホルミン、フェンホルミン又はブホルミンである上記(20)又は(21)に記載の医薬組成物、
(23)
ビグアナイド剤がメトホルミンである上記(20)又は(21)に記載の医薬組成物、
(24)
α‐アミラーゼ阻害剤とDPP-IV阻害剤とを組み合わせてなる上記(1)に記載の医薬組成物、
(25)
DPP-IV阻害剤がMK-0431、LAF-237又はBMS-477118である上記(24)に記載の医薬組成物、
(26)
DPP-IV阻害剤がMK-0431である上記(24)に記載の医薬組成物、
(27)
経口投与用である上記(1)乃至(26)に記載の医薬組成物、
(28)
α‐アミラーゼ阻害剤とインスリン製剤とを組み合わせてなる上記(1)に記載の医薬組成物
(29)
インスリン製剤が速効性インスリンである上記(28)に記載の医薬組成物、
(30)
α‐アミラーゼ阻害剤が(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-α-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-β-D-グルコピラノシル-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-フルオロ-6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-D-グルコピラノシド又はその薬理上許容される塩若しくはエステルである上記(1)乃至(29)に記載の医薬組成物、
(31)
α‐アミラーゼ阻害剤が(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-α-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド又はその薬理上許容される塩若しくはエステルである上記(1)乃至(29)に記載の医薬組成物、
(32)
α‐アミラーゼ阻害剤が (2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド又はその薬理上許容される塩若しくはエステルである上記(1)乃至(29)に記載の医薬組成物、
(33)
糖尿病の予防及び治療薬である上記(1)乃至(32)に記載の医薬組成物、
(34)
食後過血糖症の予防及び治療薬である上記(1)乃至(32)に記載の医薬組成物、
(35)
単独投与に比べて血糖低下作用の増強された糖尿病の予防及び治療用である、上記(1)乃至(31)に記載の医薬組成物、
(36)
下記一般式(I)
Figure 2006063074
[式中、Aは下記一般式(A1)、(A2)又は(A3)
Figure 2006063074
を示し、R1及びRはそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-6アルコキシメチル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、アミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい) 、水酸基、水素原子又はハロゲン原子を示し、R7はC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、水酸基又は水素原子を示し、nは1又は2の整数を示す。] で表わされる化合物又はその薬理上許容される塩若しくはエステルから選ばれるα‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤から選ばれる少なくとも一種の薬剤とを組み合わせてなる医薬組成物を製造するための、α‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤から選ばれる薬剤の使用、
(37)
糖尿病を治療する方法であって、治療対象に下記一般式(I)
Figure 2006063074
[式中、Aは下記一般式(A1)、(A2)又は(A3)
Figure 2006063074
を示し、R1及びRはそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-6アルコキシメチル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、アミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい) 、水酸基、水素原子又はハロゲン原子を示し、R7はC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、水酸基又は水素原子を示し、nは1又は2の整数を示す。] で表わされる化合物又はその薬理上許容される塩若しくはエステルから選ばれるα‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤から選ばれる少なくとも一種の薬剤とを組み合わせて投与することにより、治療効果を増強し、副作用が軽減されることを特徴とする治療方法である。

本発明において、「α-アミラーゼ阻害剤」とは、消化酵素の一つであるアミラーゼを阻害する薬剤であれば特に限定はないが、例えば、下記一般式(I)
Figure 2006063074
[式中、Aは下記一般式(A1)、(A2)又は(A3)
Figure 2006063074
を示し、R1及びRはそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-6アルコキシメチル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、アミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい) 、水酸基、水素原子又はハロゲン原子を示し、R7はC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、水酸基又は水素原子を示し、nは1又は2の整数を示す。] で表わされる化合物又はその薬理上許容される塩若しくはエステルを挙げることができる。好適には、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-α-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-β-D-グルコピラノシル-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-フルオロ-6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-D-グルコピラノシド又はその薬理上許容される塩若しくはエステルである。更に好適には、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-α-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド又はその薬理上許容される塩若しくはエステルである。
本発明において、「インスリン感受性増強剤」とは、インスリン作用不全を改善し、血糖値を低下させる薬剤の総称であり、例えば下記構造式で表わされるピオグリタゾン、ロジグリタゾン、MCC-555、BMS-298585、AZ-242、LY-519818、R-483、K-111
Figure 2006063074
Figure 2006063074
3-(2,4-ジクロロベンジル)-2-メチル-N-(ペンチルスルホニル)-3H-ベンズイミダゾール-5-カルボキサミド(FK−614)、5-[4-(6-メトキシ-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン及びその薬理上許容される塩を挙げることができる。好適には、ピオグリタゾン、ロジグリタゾン5-[4-(6-メトキシ-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン及びその薬理上許容される塩のようなチアゾリジンジオン系インスリン抵抗性改善剤であり、これら化合物は、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)γを活性化する薬剤としても知られている。
ピオグリタゾンは、米国特許第4,687,777号公報に記載された化合物である。ロジグリタゾンは、米国特許第5,002,953号公報に記載された化合物である。MCC-555は、米国特許第5,594,016号公報に記載された化合物である。BMS-298585は、国際公開第01/21602号パンフレットに記載された化合物である。AZ-242は、国際公開第99/62872号パンフレットに記載された化合物である。LY-519818は、国際公開第02/100813号パンフレットに記載された化合物である。3-(2,4-ジクロロベンジル)-2-メチル-N-(ペンチルスルホニル)-3H-ベンズイミダゾール-5-カルボキサミド(FK−614)は、米国特許第6,166,219号公報に記載された化合物である。5-[4-(6-メトキシ-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン及びその塩は、特開平9-295970号、EP第0745600号、米国特許第5,886,014号及び国際公開第00/71540号パンフレットに記載の方法にしたがって、製造することができる。
本発明において、「ビグアナイド剤」とは、嫌気性解糖促進作用、抹消でのインスリン作用増強、腸管からのグルコース吸収抑制、肝糖新生の抑制などの作用を有する薬剤であれば特に限定はないが、例えば1,1- dimethylbiguanide monohydrochloride(一般名:メトホルミン)、フェンホルミン、ブホルミンなどが挙げられ、好適にはメトホルミンである。
本発明において、「インスリン分泌促進剤」とは、膵β細胞からのインスリン分泌促進作用を有する薬剤であれば特に限定はないが、例えばグリベンクラミド、グリメピリド等のスルフォニル尿素剤(SU剤)や(-)-N-(trans-4- isopropylcyclohexanecarbonyl)- D- phenylalanine(一般名:ナテグリニド)等の速効型インスリン分泌促進剤(フェニルアラニン系血糖降下剤)が挙げられ、好適には、ナテグリニドである。
本発明において、「インスリン製剤」としては、例えばウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤、大腸菌、イーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤などが挙げらる。インスリン製剤には、超速効型、速効型、二相性、中間型、持続性など種々のものが含まれるが、これらは患者の病態により選択投与することができ、好適には、速効型インスリン(レギュラーインスリン)である。
本発明において、「ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)阻害剤」とは、DPP-IVを阻害し、GLP-1の分解を抑制するなどの作用を有する薬剤であれば特に限定はないが、例えば下記構造式で表される、国際公開第2005/3135号パンフレット及び国際公開第2003/4498号公報に記載のMK-0431、国際公開第2000/34241号パンフレットに記載のLAF-237、国際公開第2001/68603号パンフレットに記載のBMS-477118などが挙げられ、好適にはMK-0431である。
Figure 2006063074
本発明において、「C1-3アルキル基」とは、炭素原子を1個乃至3個有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基であり、例えば、メチル、エチル、n-プロピル若しくはイソプロピル基を挙げることができる。R1、R2、R3、R4、R5及びR6においては、好適にはメチル基である。
本発明において、「C1-6アルキル基」とは、炭素原子を1個乃至6個有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基であり、例えば、前記「C1-3アルキル基」の例として挙げた基又は、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、イソヘキシル、4-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、3,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル若しくは2-エチルブチル基を挙げることができる。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR3、R4、R5、R6のアミノ基の置換基においては、好適には炭素数1乃至3個のアルキル基であり、最も好適にはメチル基である。
本発明において、「ハロゲン原子」とは、弗素原子、塩素原子、臭素原子又は沃素原子であり、R3、R4、R5、R6、R8、R9及びR11において、好適には、弗素原子である。
本発明において、「C1-3ハロアルキル基」又は「C1-6ハロアルキル基」とは、それぞれ前記「C1-3アルキル基」又は「C1-6アルキル基」に前記「ハロゲン原子」が置換した基である。「C1-3ハロアルキル基」としては、例えば、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-ブロモエチル、2-クロロエチル、2-フルオロエチル、2-ヨードエチル、3-クロロプロピル、2,2-ジブロモエチル基を挙げることができ、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR10においては、好適にはフルオロメチル基である。「C1-6ハロアルキル基」としては、例えば、前記「C1-3ハロアルキル基」の例として挙げた基又は、4-ヨードブチル、4-フルオロブチル、4-クロロブチル、5-ヨードペンチル、5-フルオロペンチル、5-クロロペンチル、6-ヨードヘキシル、6-フルオロヘキシル、6-クロロヘキシル基を挙げることができ、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R及びR10においては、好適にはC1-3ハロアルキル基であり、更に好適にはフルオロメチル基である。
本発明において、「C1-3ヒドロキシアルキル基」又は「C1-6ヒドロキシアルキル基」とは、それぞれ前記「C1-3アルキル基」又は「C1-6アルキル基」に水酸基が置換した基である。「C1-3ヒドロキシアルキル基」としては、例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル基を挙げることができ、R3、R4、R5、R6及びR10においては好適にはヒドロキシメチル基である。「C1-6ヒドロキシアルキル基」としては、例えば、前記「C1-3ヒドロキシアルキル基」の例として挙げた基又は、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、ヒドロキシヘキシル基を挙げることができ、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11及びR1のアミノ基の置換基においては好適にはC1-3ヒドロキシアルキル基であり、更に好適には、ヒドロキシメチル基である。
本発明において、「C1-3アルコキシ基」又は「C1-6アルコキシ基」とは、それぞれ前記「C1-3アルキル基」又は「C1-6アルキル基」が酸素原子に結合した基である。「C1-3アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ基を挙げることができる。「C1-6アルコキシ基」としては、例えば、前記「C1-3アルコキシ基」の例として挙げた基又は、n-ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペントキシ、イソペントキシ、2-メチルブトキシ、ネオペントキシ、n-ヘキシルオキシ、4-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、2-メチルペントキシ、3,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ基を挙げることができ、R3、R4、R5、R6及びR7においては、好適にはC1-3アルコキシ基であり、更に好適には、メトキシ基である。
本発明において、「C1-3アルコキシメチル基」又は「C1-6アルコキシメチル基」とは、それぞれ前記「C1-3アルコキシ基」又は「C1-6アルコキシ基」がメチル基に結合した基である。「C1-3アルコキシメチル基」としては、例えば、メトキシメチル、エトキシメチル、n-プロポキシメチル、イソプロポキシメチル基を挙げることができ、R1及びR2においては好適にはメトキシメチル基である。「C1-6アルコキシメチル基」としては、例えば、前記「C1-3アルコキシメチル基」の例として挙げた基又は、n-ブトキシメチル、イソブトキシメチル、s-ブトキシメチル、tert-ブトキシメチル、n-ペントキシメチル、イソペントキシメチル、2-メチルブトキシメチル、ネオペントキシメチル、n-ヘキシルオキシメチル、4-メチルペントキシメチル、3-メチルペントキシメチル、2-メチルペントキシメチル、3,3-ジメチルブトキシメチル、2,2-ジメチルブトキシメチル、1,1-ジメチルブトキシメチル、1,2-ジメチルブトキシメチル、1,3-ジメチルブトキシメチル、2,3-ジメチルブトキシメチル基を挙げることができ、R1及びR2においては好適には「C1-3アルコキシメチル基」であり、更に好適には、メトキシメチル基である。

本発明の前記一般式(I)を有するオリゴ糖誘導体は、常法に従って塩基性基を有する場合は酸付加塩にすることができる。そのような塩としては、例えばフッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸のようなハロゲン化水素酸の塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩のような無機酸塩;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸のような低級アルカンスルホン酸の塩;ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸のようなアリールスルホン酸の塩;グルタミン酸、アスパラギン酸のようなアミノ酸の塩;酢酸、フマール酸、酒石酸、蓚酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、マンデル酸、アスコルビン酸、乳酸、グルコン酸、クエン酸のようなカルボン酸の塩を挙げることができる。好適にはハロゲン化水素酸の塩であり、最も好適には塩酸塩である。
更に、前記一般式(I)を有するオリゴ糖誘導体は、水酸基を有するため、常法に従って金属塩にすることができる。そのような塩としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属塩;カルシウム、バリウム、マグネシウムのようなアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩をあげることができる。好適にはアルカリ金属塩である。
本発明の前記一般式(I)を有するオリゴ糖誘導体は、常法に従って薬理上許容されるエステルにすることができる。そのようなエステルとしては、前記一般式(I)を有するオリゴ糖誘導体と比べて、医学的に使用され、薬理上受け入れられるものであれば特に限定はない。
本発明の前記一般式(I)を有するオリゴ糖誘導体のエステルは、例えばC1-6アルキル基(当該アルキル基は、トリアルキルシリル基により置換されていてもよい)、C7-16アラルキル基、C1-6アルカノイルオキシが置換したC1-5アルキル基、C1-6アルキルオキシカルボニルオキシが置換したC1-5アルキル基、C5-7シクロアルキルオキシカルボニルオキシが置換したC1-5アルキル基、C6-10アリールオキシカルボニルオキシが置換したC1-5アルキル基、5位に置換分としてC1-6アルキルを有する2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル基を挙げることができる。
ここで、C1-6アルキル基は、好適には炭素数1乃至4個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基であり、更に好適にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル又はイソブチル基であり、最適にはメチル基又はエチル基である。
C1-5アルキル基とは、炭素数1乃至5個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基であり、好適にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル又はイソブチル基であり、最適にはメチル基又はエチル基である。
C5-7シクロアルキル基とは、5乃至7員飽和環状炭化水素基であり、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル基を挙げることができ、好適にはシクロヘキシル基である。
C6-10アリール基とは、炭素数6乃至10個の芳香族炭化水素基であり、例えば、フェニル、インデニル、ナフチル基を挙げることができ、好適にはフェニル基である。
C7-16アラルキル基とは、上記「C6-10アリール基」が前記「C1-6アルキル基」に結合した基であり、例えば、ベンジル、α-ナフチルメチル、β-ナフチルメチル、インデニルメチル、フェナンスレニルメチル、アントラセニルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1-フェネチル、2-フェネチル、1-ナフチルエチル、2-ナフチルエチル、1-フェニルプロピル、2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピル、1-ナフチルプロピル、2-ナフチルプロピル、3-ナフチルプロピル、1-フェニルブチル、2-フェニルブチル、3-フェニルブチル、4-フェニルブチル、1-ナフチルブチル、2-ナフチルブチル、3-ナフチルブチル、4-ナフチルブチル、1-フェニルペンチル、2-フェニルペンチル、3-フェニルペンチル、4-フェニルペンチル、5-フェニルペンチル、1-ナフチルペンチル、2-ナフチルペンチル、3-ナフチルペンチル、4-ナフチルペンチル、5-ナフチルペンチル、1-フェニルヘキシル、2-フェニルヘキシル、3-フェニルヘキシル、4-フェニルヘキシル、5-フェニルヘキシル、6-フェニルヘキシル、1-ナフチルヘキシル、2-ナフチルヘキシル、3-ナフチルヘキシル、4-ナフチルヘキシル、5-ナフチルヘキシル、6-ナフチルヘキシル基を挙げることができる。R1及びR2においては、好適には、「アルキル基」の炭素数が1乃至4個の「アラルキル基」であり、更に好適にはベンジル基である。
好適なエステル残基の具体例としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ベンジル、アセトキシメチル、1-(アセトキシ)エチル、プロピオニルオキシメチル、1-(プロピオニルオキシ)エチル、ブチリルオキシメチル、1-(ブチリルオキシ)エチル、イソブチリルオキシメチル、1-(イソブチリルオキシ)エチル、バレリルオキシメチル、1-(バレリルオキシ)エチル、イソバレリルオキシメチル、1-(イソバレリルオキシ)エチル、ピバロイルオキシメチル、1-(ピバロイルオキシ)エチル、メトキシカルボニルオキシメチル、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチル、エトキシカルボニルオキシメチル、1-(エトキシカルボニルオキシ)エチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、1-(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、1-(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、1-(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、1-(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、t-ブトキシカルボニルオキシメチル、1-(t-ブトキシカルボニルオキシ)エチル、シクロペンタンカルボニルオキシメチル、1-(シクロペンタンカルボニルオキシ)エチル、シクロヘキサンカルボニルオキシメチル、1-(シクロヘキサンカルボニルオキシ)エチル、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル、1-(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、ベンゾイルオキシメチル、1-(ベンゾイルオキシ)エチル、フェノキシカルボニルオキシメチル、1-(フェノキシカルボニルオキシ)エチル、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル又は2-トリメチルシリルエチル基である。

なお、前記一般式(I)を有するオリゴ糖誘導体は、種々の異性体を有する。例えば一般式(I)を有するオリゴ糖誘導体において、A部分及び糖の結合部分に光学異性体が存在し得る。前記一般式(I)においては、これら不斉炭素原子に基づく立体異性体及びこれら異性体の等量及び非等量混合物がすべて単一の式で示されている。従って、本発明は、これらの異性体及びこれら異性体の種々の割合での混合物をすべて含むものである。
更に本発明は、前記一般式(I)を有するオリゴ糖誘導体、その塩又はエステルが溶媒和物(例えば水和物)を形成する場合には、これらもすべて含むものである。
更に本発明において、生体内において代謝されて前記一般式(I)を有するオリゴ糖誘導体、その塩又はエステルに変換される化合物(例えばアミド誘導体のような、いわゆるプロドラッグ)もすべて含むものである。

本発明において、(A1)は好適には、下記一般式(A1a)又は(A1b)
Figure 2006063074
であり、更に好適には、下記一般式(A1c)
Figure 2006063074
である。
(A2)は好適には、下記一般式(A2a)又は(A2b)
Figure 2006063074
であり、更に好適には、下記一般式(A2c)
Figure 2006063074
である。
(A3)は好適には、下記一般式(A3a)
Figure 2006063074
である。
R1は、好適にはC1-6アルキル基又はヒドロキシメチル基であり、さらに好適にはメチル基又はヒドロキシメチル基であり、特に好適にはメチル基である。
R2は、好適にはC1-6アルキル基又はヒドロキシメチル基であり、さらに好適にはメチル基又はヒドロキシメチル基であり、特に好適にはヒドロキシメチル基である。
R3は、一般式(A1)、(A1c)及び(A1a)において好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基、水酸基、ハロゲン原子又は水素原子であり、更に好適にはC1-3ヒドロキシアルキル基又は水素原子であり、特に好適には水素原子である。一般式(A2)、(A2a)、(A2b)及び(A2c)において好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基、水酸基、水素原子又はハロゲン原子であり、更に好適にはC1-3ヒドロキシアルキル基又は水素原子であり、特に好適にはヒドロキシメチル基である。一般式(A3)及び(A3a)において好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基、アミノ基、水酸基、水素原子又はハロゲン原子であり、更に好適にはヒドロキシメチル基、水酸基又はアミノ基であり、特に好適には水酸基である。
R4は、一般式(A1)、(A1c)及び(A1a)において好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基、水素原子、水酸基又はハロゲン原子であり、更に好適には水酸基又はハロゲン原子であり、特に好適には水酸基又はフッ素原子であり、最も好適には水酸基である。一般式(A2)、(A2a)、(A2b)及び(A2c)において好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基、水素原子、ハロゲン原子又は水酸基であり、更に好適には水酸基である。一般式(A3)及び(A3a)において好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子又は水素原子であり、更に好適には水酸基、ハロゲン原子又は水素原子であり、特に好適には水酸基である。
R5は、一般式(A1)、(A1c)及び(A1a)において好適には水酸基、ハロゲン原子、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基又は水素原子であり、更に好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基であり、特に好適にはC1-3ヒドロキシアルキル基であり、最も好適にはヒドロキシメチル基である。一般式(A3)及び(A3a)において好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基、水酸基、水素原子、ハロゲン原子又はアミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい)であり、更に好適にはアミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい)であり、特に好適にはアミノ基である。
R6は、一般式(A3)及び(A3a)において好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基、アミノ基、水酸基、水素原子又はハロゲン原子であり、更に好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基であり、特に好適にはC1-3ヒドロキシアルキル基であり、最も好適にはヒドロキシメチル基である。
R7は好適には水素原子、C1-6ヒドロキシアルキル基又はC1-6アルキル基であり、更に好適には水素原子又はメチル基であり、特に好適には水素原子である。
R8及びR9は、好適にはC1-3ヒドロキシアルキル基、ハロゲン原子、水素原子又は水酸基であり、更に好適には水素原子又は水酸基である。
R10は、好適にはC1-6ヒドロキシアルキル基であり、更に好適にはC1-3ヒドロキシアルキル基であり、特に好適にはヒドロキシメチル基である。
R11は好適には水酸基である。
nは好適には1である。
一般式(I)は、好適には、下記一般式(IA)又は(IB)
Figure 2006063074
である。
Aは、好適には、下記一般式(A1)又は(A2)
Figure 2006063074
であり、更に好適には、(A1)である。

本発明の、前記一般式(I)を有する化合物は、例えば、以下の方法により公知化合物を出発原料として用いて、製造することができる。
上記式中及び以下の記載において、A、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びnは、前述したものと同意義を示す。ただし、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10又はR11が水酸基又は水酸基を有する基を示す場合、該水酸基は保護されていてもよい。
A工程
Figure 2006063074
B工程
Ba法
Figure 2006063074
Bb法
Figure 2006063074
Bc法
Figure 2006063074
C工程
Figure 2006063074
上記工程中及び以下の記載において、X1-X19、Ya1-Ya5及びYc1-Yc3は同一若しくは異なって、水素原子又は水酸基(該水酸基は保護基により保護されていてもよい)を示し、Yb1-Yb5は同一若しくは異なって、ハロゲン原子、水素原子又は水酸基(該水酸基は保護基により保護されていてもよい)を示し、P1はR6又はC1-6アルコキシカルボニル基(好適には、t-ブトキシカルボニル基)、C7-16アラルキルオキシカルボニル基(好適には、ベンジルオキシカルボニル基)のようなアミノ基の保護基を示し、P2及びP3は同一又は異なって、R7、C1-6アルコキシカルボニル基(好適には、t-ブトキシカルボニル基)、C7-16アラルキルオキシカルボニル基(好適には、ベンジルオキシカルボニル基)のようなアミノ基の保護基を示し、L1、L2、L3及びL4は水酸基(該水酸基は保護基により保護されているか若しくは水素原子が脱離基により置換されていてもよい)又は脱離基を示す。
水酸基の保護に用いる保護基とは、一般に水酸基の保護に用いるものであれば特に限定はないが、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、3−メチルノナノイル、8−メチルノナノイル、3−エチルオクタノイル、3,7−ジメチルオクタノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、1−メチルペンタデカノイル、14−メチルペンタデカノイル、13,13−ジメチルテトラデカノイル、ヘプタデカノイル、15−メチルヘキサデカノイル、オクタデカノイル、1−メチルヘプタデカノイル、ノナデカノイル、アイコサノイル及びヘナイコサノイルのようなアルキルカルボニル基、スクシノイル、グルタロイル、アジポイルのようなカルボキシ化アルキルカルボニル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲノ低級アルキルカルボニル基、メトキシアセチルのような低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基、(E)−2−メチル-2−ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基等の「脂肪族アシル基」;ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイルのようなアリ−ルカルボニル基、2−ブロモベンゾイル、4−クロロベンゾイルのようなハロゲノアリ−ルカルボニル基、2,4,6-トリメチルベンゾイル、4−トルオイルのような低級アルキル化アリ−ルカルボニル基、4−アニソイルのような低級アルコキシ化アリ−ルカルボニル基、2−カルボキシベンゾイル、3−カルボキシベンゾイル、4−カルボキシベンゾイルのようなカルボキシ化アリ−ルカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニトロベンゾイルのようなニトロ化アリ−ルカルボニル基、2−(メトキシカルボニル) ベンゾイルのような低級アルコキシカルボニル化アリ−ルカルボニル基、4−フェニルベンゾイルのようなアリ−ル化アリ−ルカルボニル基等の「芳香族アシル基」;テトラヒドロピラン-2−イル、3−ブロモテトラヒドロピラン-2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン-4−イル、テトラヒドロチオピラン-2−イル、4−メトキシテトラヒドロチオピラン-4−イルのような「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」;テトラヒドロフラン-2−イル、テトラヒドロチオフラン-2−イルのような「テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジ-t−ブチルシリル、トリイソプロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジフェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような1 乃至2 個のアリ−ル基で置換されたトリ低級アルキルシリル基等の「シリル基」;メトキシメチル、1,1−ジメチル-1−メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、t-ブトキシメチルのような低級アルコキシメチル基、2−メトキシエトキシメチルのような低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ) メチルのようなハロゲノ低級アルコキシメチル等の「アルコキシメチル基」;1−エトキシエチル、1−( イソプロポキシ) エチルのような低級アルコキシ化エチル基、2,2,2−トリクロロエチルのようなハロゲン化エチル基等の「置換エチル基」;ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、9-アンスリルメチルのような1 乃至3 個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基、4−メチルベンジル、2,4,6-トリメチルベンジル、3,4,5-トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジル、メチル、ピペロニルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ基でアリ−ル環が置換された1 乃至3 個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基等の「アラルキル基」;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような低級アルコキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのようなハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基等の「アルコキシカルボニル基」;ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカルボニル基」;ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのような、1 乃至2 個の低級アルコキシ又はニトロ基でアリ−ル環が置換されていてもよい「アラルキルオキシカルボニル基」を挙げることができる。また、ジオ−ルの保護化に使用される試薬としては、通常、ジオ−ルの保護化に使用されるものであれば特に限定はないが、好適には、ベンズアルデヒドのようなアルデヒド誘導体、アセトンのようなケトン誘導体、2,2-ジメトキシプロパン、ジメトキシベンジルのようなジメトキシ化合物を挙げることができる。

本発明の化合物(I)を製造する工程は、以下の3工程からなる。
すなわち、
(1)A工程は、化合物(I)の左側部分である中間体(iii)を製造する工程である。
(2)B工程は、化合物(I)の右側部分である中間体(vii)を製造する工程であり、所望する化合物(I)に応じてa法、b法、c法を選択できる。
(3)C工程は、A工程で得られた中間体、(iii)と、B工程で得られた中間体(vii)とを縮合し、本発明の化合物(I)を製造する工程である。
以下、各工程につき、説明する。
(A工程)
原料化合物(i)は公知化合物の水酸基を公知の方法により、保護、脱保護することにより製造できる。また、本工程中必要に応じて、水酸基の保護、脱保護を行うこともできる。
水酸基の保護、脱保護は周知の方法によって行われ、例えば、グリーン・ワッツ著、「プロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス第3版(Protective groups in organic synthesis )」(米国、Wiley-Interscience社)に準じて行うこともできる。
また、例えば、脱保護の方法は以下の様に実施することもできる。
水酸基の保護基として、シリル基を使用した場合には、通常、弗化テトラブチルアンモニウム、弗化水素酸、弗化水素酸−ピリジン、弗化カリウムのような弗素アニオンを生成する化合物で処理するか、又は、酢酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような有機酸又は塩酸のような無機酸で処理することにより除去できる。
尚、弗素アニオンにより除去する場合に、蟻酸、酢酸、プロピオン酸のような有機酸を加えることによって、反応が促進することがある。
使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好適には、ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;水;酢酸のような有機酸及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
反応温度及び反応時間は、特に限定はないが、通常、0℃乃至100℃(好適には、10℃乃至30℃)で、1乃至24時間実施される。
水酸基の保護基が、アラルキル基又はアラルキルオキシカルボニル基である場合には、通常、溶媒中、還元剤と接触させることにより(好適には、触媒下に常温にて接触還元)除去する方法又は酸化剤を用いて除去する方法が好適である。
接触還元による除去において使用される溶媒としては、本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ルのようなアルコ−ル類、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル類、トルエン、ベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類、蟻酸、酢酸のような脂肪酸類、水、又はこれらの混合溶媒が好適であり、更に好適には、アルコ−ル類、脂肪酸類、アルコ−ル類とエーテル類との混合溶媒、アルコ−ル類と水との混合溶媒、又は、脂肪酸類と水との混合溶媒である。
使用される触媒としては、通常、接触還元反応に使用されるものであれば、特に限定はないが、好適には、パラジウム炭素、パラジウム黒、ラネ−ニッケル、酸化白金、白金黒、ロジウム−酸化アルミニウム、トリフェニルホスフィン−塩化ロジウム、パラジウム−硫酸バリウムが用いられる。
圧力は、特に限定はないが、通常1乃至10気圧で行なわれる。
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶媒及び触媒の種類等により異なるが、通常、0℃乃至100℃(好適には、20℃乃至70℃)、5分乃至48時間(好適には、1時間乃至24時間)である。
酸化による除去において使用される溶媒としては、本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、好適には、含水有機溶媒である。
このような有機溶媒として好適には、アセトンのようなケトン類、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルのようなニトリル類、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類及びジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類を挙げることができる。
使用される酸化剤としては、酸化に使用される化合物であれば特に限定はないが、好適には、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、アンモニウムセリウムナイトレイト(CAN)、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-p-ベンゾキノン(DDQ)が用いられる。
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶媒及び触媒の種類等により異なるが、通常、0乃至150℃で、10分乃至24時間実施される。
又、液体アンモニア中若しくはメタノ−ル、エタノ−ルのようなアルコ−ル中において、−78乃至−20℃で、金属リチウム、金属ナトリウムのようなアルカリ金属類を作用させることによっても除去できる。
更に、溶媒中、塩化アルミニウム−沃化ナトリウム、又はトリメチルシリルイオダイドのようなアルキルシリルハライド類を用いても除去することができる。
使用される溶媒としては、本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、好適には、アセトニトリルのようなニトリル類、メチレンクロリド、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類又はこれらの混合溶媒が使用される。
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶媒等により異なるが、通常は0乃至50℃で、5分乃至3日間実施される。
尚、反応基質が硫黄原子を有する場合は、好適には、塩化アルミニウム−沃化ナトリウムが用いられる。
水酸基の保護基が、脂肪族アシル基、芳香族アシル基又はアルコキシカルボニル基である場合には、溶媒中、塩基で処理することにより除去される。
使用される塩基としては、化合物の他の部分に影響を与えないものであれば特に限定はないが、好適にはナトリウムメトキシドのような金属アルコキシド類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウムのようなアルカリ金属水酸化物又はアンモニア水、濃アンモニア−メタノールのようなアンモニア類が用いられる。
使用される溶媒としては、通常の加水分解反応に使用されるものであれば特に限定はなく、水;メタノール、エタノール、n-プロパノールのようなアルコ−ル類、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル類等の有機溶媒又は水と上記有機溶媒との混合溶媒が好適である。
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶媒及び使用される塩基等により異なり特に限定はないが、副反応を抑制するために、通常は0乃至150℃で、1 乃至10時間実施される。
水酸基の保護基が、アルコキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオフラニル基又は置換されたエチル基である場合には、通常、溶媒中、酸で処理することにより除去される。
使用される酸としては、通常、ブレンステッド酸又はルイス酸として使用されるものであれば特に限定はなく、好適には、塩化水素;塩酸、硫酸、硝酸のような無機酸;又は酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸のような有機酸等のブレンステッド酸:三弗化ホウ素のようなルイス酸であるが、ダウエックス50Wのような強酸性の陽イオン交換樹脂も使用することができる。
使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、のようなアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;水、又は、これらの混合溶媒が好適であり、更に好適には、ハロゲン化炭化水素類、エステル類又はエ−テル類である。
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶媒及び使用される酸の種類・濃度等により異なるが、通常は−10乃至100℃(好適には、−5乃至50℃)で、5分乃至48時間(好適には、30分乃至10時間)である。
水酸基の保護基が、アルケニルオキシカルボニル基である場合は、通常、水酸基の保護基が前記の脂肪族アシル基、芳香族アシル基又はアルコキシカルボニル基である場合の除去反応の条件と同様にして、塩基と処理することにより達成される。
尚、アリルオキシカルボニルの場合は、特にパラジウム、及びトリフェニルホスフィン、又はビス(メチルジフェニルホスフィン)(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)・ヘキサフルオロホスフェ−トを使用して除去する方法が簡便で、副反応が少なく実施することができる。
水酸基の保護基が、ホルミル基である場合には、溶媒中、塩基で処理することにより除去される。
使用される塩基としては、化合物の他の部分に影響を与えないものであれば特に限定はないが、好適には炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩が用いられる。
使用される溶媒としては、通常の加水分解反応に使用されるものであれば特に限定はなく、水;メタノール、エタノール、n−プロパノールのようなアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類等の有機溶媒又は水と上記有機溶媒との混合溶媒が好適である。
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶媒及び使用される塩基等により異なり特に限定はないが、副反応を抑制するために、通常は0乃至150℃で、1 乃至10時間実施される。
水酸基の保護基が、トリフルオロアセタミド基のようなハロゲン置換されたアセタミド基である場合には、溶媒中、塩基で処理することにより除去される。
使用される塩基としては、化合物の他の部分に影響を与えないものであれば特に限定はないが、好適にはダウエックス1×4(OH-)のような塩基性樹脂が用いられる。
使用される溶媒としては、通常の加水分解反応に使用されるものであれば特に限定はなく、水;メタノール、エタノール、n−プロパノールのようなアルコ−ル類が好適であり、さらに好適には水である。
アノマー位のアリル基の脱保護はパラジウムクロリドのようなパラジウム触媒又は、イリジウム触媒が好適である。
使用される溶媒としては、通常の触媒反応に使用されるものであれば特に限定はなく、メタノールなどのアルコール系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、あるいは水が好適であり、さらに好適には、メタノール、テトラヒドロフランである。
(第A1工程)
本工程は、化合物(ii)を製造する工程であり、所望する部位の水酸基に必要に応じて脱離基を導入した後、導入するR1及びR2基に相当する試薬と求核置換反応を行うことにより達成される。
脱離基がハロゲン原子の場合、使用される溶媒は反応を阻害せず、出発物質を溶解するものであれば特に限定はないが、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルのようなニトリル類、ギ酸エチル、酢酸エチルのようなエステル類、又はこれらの混合溶媒が好適であり、更に好適にはハロゲン化炭化水素類又はエーテル類であり、特に好適にはジクロロメタン又はテトラヒドロフランである。
使用するハロゲン化剤は、通常、水酸基をハロゲン原子とする反応に用いるものであれば特に限定はないが、ジエチルアミノサルファトリフルオライド(DAST)のようなジアルキルアミノサルファトリハライド類、チオニルクロリド、チオニルブロミド、チオニルアイオダイドのようなチオニルハライド類、スルフリルクロリド、スルフリルブロミド、スルフリルアイオダイドのようなスルフリルハライド類、三塩化燐、三臭化燐、三沃化燐のような三ハロゲン化燐類、五塩化燐、五臭化燐、五沃化燐のような五ハロゲン化燐類又はオキシ塩化燐、オキシ臭化燐、オキシ沃化燐のようなオキシハロゲン化燐類を挙げることができる。
反応温度は、0℃乃至加温下(使用する溶媒の沸点)であり、好適には室温乃至加温下(使用する溶媒の沸点)である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には1時間乃至5時間である。
脱離基がスルホニル基の場合、使用されるスルホニル化剤は、通常、水酸基をスルホニル化する反応に用いるものであれば、特に限定はないが、例えば、塩化エタンスルホニルのようなハロゲン化アルカンスルホニル、塩化p-トルエンスルホニルのようなハロゲン化アリールスルホニル、メタンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物のようなスルホン酸無水物類を挙げることができる。好適には、塩化メタンスルホニル、塩化p-トルエンスルホニル又はトリフルオロメタンスルホン酸無水物である。
使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類を挙げることができる。好適には、ハロゲン化炭化水素類、エステル類、エーテル類であり、さらに好適にはテトラヒドロフランである。
使用される塩基は通常の反応において塩基として使用されるものであれば、特に限定はないが、好適にはトリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N-メチルピペリジン、ピリジン、4-ピロリジノピリジン、ピコリン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ジ(t-ブチル)-4-メチルピリジン、キノリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン(DBN)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)のような有機塩基類であり、さらに好適にはトリエチルアミン又はピリジンである。
反応温度は、0℃乃至加温下(使用溶媒の沸点)であり、好適には0℃乃至室温である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には10分乃至1時間である。
R1及びR2基に相当する試薬として使用される試薬は、市販の還元剤、ハロゲン化剤などである。
使用される還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムのような水素化ホウ素アルカリ金属、水素化アルミニウムリチウム、水素化リチウムトリエトキシドアルミニウムのような水素化アルミニウム化合物、水素化テルルナトリウムのようなヒドリド試薬が好適である。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質を溶解するものであれば特に限定はないが、メタノール、エタノールのようなアルコール類、エーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類又は上記の混合溶媒が好適である
使用されるハロゲン化剤としては、通常ハロゲン化反応に用いるものであれば特に限定はないが、好適にはジエチルアミノサルファトリフルオライド(DAST)のようなジアルキルアミノサルファトリハライド類、チオニルクロリド、チオニルブロミド、チオニルアイオダイドのようなチオニルハライド類、スルフリルクロリド、スルフリルブロミド、スルフリルアイオダイドのようなスルフリルハライド類、三塩化燐、三臭化燐、三沃化燐のような三ハロゲン化燐類、五塩化燐、五臭化燐、五沃化燐のような五ハロゲン化燐類又はオキシ塩化燐、オキシ臭化燐、オキシ沃化燐のようなオキシハロゲン化燐類を挙げることができ、さらに好適にはジエチルアミノサルファトリフルオライドである。
使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、例えば、エーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類が挙げられ、好適にはテトラヒドロフランである。
反応温度は、0℃乃至加温下(使用する溶媒の沸点)であり、好適には室温乃至加温下(使用する溶媒の沸点)である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には1時間乃至5時間である。
(第A2工程)
本工程は、中間体(iii)を製造する工程であり、化合物(ii)の1位に脱離基をA1工程の方法に準じて導入することにより達成される。
(B工程)
(Ba法)
原料化合物(iv)はテトラヘドロン(Tetrahedron)26巻、1985年、p1469の方法に準じて製造することもできる。さらに原料化合物(v)は公知化合物の水酸基を公知の方法により、保護、脱保護することにより製造できる。また、A法と同様に、本工程中必要に応じて、水酸基の保護、脱保護を行うこともできる。さらに、置換基にハロゲン原子を有する場合はA1工程のハロゲン化反応に準じて、ハロゲン原子を導入することもできる。
(第Ba1工程)
本工程は、2環性化合物(v)を製造する工程であり、化合物(iv)のアジド基を還元後、加熱することにより達成される。
使用される溶媒は反応を阻害せず、出発物質を溶解するものであれば特に限定はないが、テトラヒドロフラン、ジオキサンのような水溶性エーテル類、水、又はそれらの混合溶媒が挙げられ、好適には水及びテトラヒドロフランの混合溶媒である。
アジド基の還元剤は、ホスフィン類とアンモニア水が挙げられる。トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィンのようなトリアルキルホスフィンとアンモニア水、又はトリフェニルホスフィンのようなトリアリールホスフィンとアンモニア水が挙げられるが、好適にはトリフェニルホスフィンのようなトリアリールホスフィンとアンモニア水である。
また、還元剤として、触媒を使用することもできる。使用される触媒は、通常、接触還元反応に使用されるものであれば、特に限定はないが、例えばパラジウム炭素、パラジウム黒、水酸化パラジウム炭素、ラネーニッケル、酸化白金、白金黒、ロジウム−酸化アルミニウム、トリフェニルホスフィン−塩化ロジウム、パラジウム−硫酸バリウムなどが挙げることができ、好適にはパラジウム炭素又は水酸化パラジウム炭素である。
触媒を還元剤とする場合、使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質を溶解するものであれば特に限定はないが、好適にはメタノール、エタノールのようなアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、酢酸のような脂肪酸、酢酸エチルのようなエステル類を挙げることができ、さらに好適にはメタノールである。
反応温度は、0℃乃至50℃であり、好適には0℃乃至室温である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には1時間乃至5時間である。
(第Ba2工程)
本工程は、アミノ基が保護された化合物(vi)を製造する工程であり、化合物(v)のアミノ基を適当な保護基で保護することにより達成される。
使用される溶媒は反応を阻害せず、出発物質を溶解するものであれば特に限定はないが、好適にはテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールのようなエーテル類、メタノール、エタノールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、のようなケトン類N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類などが挙げられる。
使用される試薬としては、通常、フリーのアミノ基に保護基を導入する反応に用いるものであれば特に限定はないが、好適にはジ-t-ブチル-ジ-カーボネート、塩化ベンジルオキシカルボニル、塩化p-ニトロベンジルオキシカルボニルなどが挙げられ、さらに好適にはジ-t-ブチル−ジ−カーボネートである。
使用される塩基は通常の反応において塩基として使用されるものであれば、特に限定はないが好適にはアルカリ金属炭酸塩類、アルカリ金属炭酸水素塩類、有機塩基類であり、さらに好適には、アルカリ金属炭酸水素塩類である。
反応温度は、0℃乃至50℃であり、好適には0℃乃至室温である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には1時間乃至10時間である。
(第Ba3工程)
本工程は、ピロリジン化合物(viia)を製造する工程であり、2環性化合物(vi)の1つの環を還元剤存在下、開環し、必要に応じて水酸基を保護し、かつ、中間体(iii)とグリコシル化をする部位の水酸基の脱保護を行うことにより達成される。
使用される還元剤は、通常、還元反応に用いるものであれば特に限定はないが、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムのような水素化ホウ素アルカリ金属、水素化アルミニウムリチウム、水素化リチウムトリエトキシドアルミニウムのような水素化アルミニウム化合物、水素化テルルナトリウムのようなヒドリド試薬が挙げられ、好適には、水素化ホウ素ナトリウムである。
使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、例えば、メタノール、エタノールのようなアルコール類、ジオキサン、エーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類、水又は上記の混合溶媒が挙げられ、好適には、メタノール又はテトラヒドロフランである。
反応温度は、0℃乃至使用溶媒の沸点であり、好適には50℃乃至使用溶媒の沸点である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には1時間乃至5時間である。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質を溶解するものであれば特に限定はないが、メタノール、エタノールのようなアルコール類、エーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類又は上記の混合溶媒が好適である
反応温度は、0℃乃至使用溶媒の沸点であり、好適には50℃乃至使用溶媒の沸点である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には1時間乃至5時間である。
(Bb法)
原料化合物(viii)はカーボハイドレート リサーチ(Carbohydrate research)169巻、1987年、p23の方法に準じて製造することもできる。さらに原料化合物(viii)は公知化合物の水酸基を公知の方法により、保護、脱保護することにより製造できる。また、A法と同様に、本工程中必要に応じて、水酸基の保護、脱保護を行うこともできる。さらに、置換基にハロゲン原子を有する場合はA1工程のハロゲン化反応に準じて、ハロゲン原子を導入することもできる。
(第Bb1工程)
本工程は、化合物(ix)を製造する工程であり、原料化合物(viii)の6位に脱離基を第A1工程と同様な条件で導入することにより達成される。また、必要に応じて、脱離基をさらに別の脱離基に変換することもできる。
(第Bb2工程)
本工程は、オレフィン末端を有する化合物(x)を製造する工程であり、化合物(ix)を触媒存在下、溶媒中加熱することにより達成される。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質を溶解するものであれば特に限定はないが、好適にはメタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール類、水、又はそれらの混合溶媒が挙げられ、好適には水及びイソプロパノールの混合溶媒である。
使用される触媒は、通常2重結合を還元する反応に用いるものであれば特に限定は無いが、亜鉛、パラジウム炭素、白金、ラネーニッケル、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムのような水素化ホウ素アルカリ金属、水素化アルミニウムリチウム、水素化リチウムトリエトキシドアルミニウムのような水素化アルミニウム化合物、水素化テルルナトリウムのようなヒドリド試薬が挙げられ、好適には亜鉛である。
反応温度は、0℃乃至使用溶媒の沸点であり、好適には50℃乃至使用溶媒の沸点である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には1時間乃至5時間である。
(第Bb3工程)
本工程は、ヒドロキシルアミノ基を有する化合物(xi)を製造する工程であり、化合物(x)をヒドロキシルアミン塩酸塩と処理することにより達成される。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質を溶解するものであれば特に限定はないが、好適にはメタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール類及びピリジンのような有機塩基の混合溶媒が挙げられ、好適にはエタノール及びピリジンの混合溶媒である。
反応温度は、0℃乃至使用溶媒の沸点であり、好適には0℃乃至60℃である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には1時間乃至5時間である。
(第Bb4工程)
本工程は、2環性化合物(xii)を製造する工程であり、化合物(xi)を溶媒中加熱し、環化することにより達成される。
使用される溶媒としては、不活性であれば特に限定はないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類が好適であり、更に好適にはトルエンである。
反応温度は、0℃乃至使用溶媒の沸点であり、好適には50℃乃至使用溶媒の沸点である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には1時間乃至5時間である。
(第Bb5工程)
本工程は、中間体化合物(viib)を製造する工程であり、中間体(iii)とグリコシル化をする部位の水酸基の脱保護を行い、かつ、化合物(xii)の2級アミンを第A1工程と同様な条件で保護することにより達成される。
(Bc法)
原料化合物(xiii)はケミカル ファーマシューティカル ブレタン(Chemical Pharmaceutical Bulletin)39巻、1991年、p2807の方法に準じて製造することもできる。さらに原料化合物(xiii)は公知化合物の水酸基を公知の方法により、保護、脱保護することにより製造できる。また、A法と同様に、本工程中必要に応じて、水酸基の保護、脱保護を行うこともできる。さらに、置換基にハロゲン原子を有する場合はA1工程のハロゲン化反応に準じて、ハロゲン原子を導入することもできる。
(第Bc1工程)
本工程は、中間体化合物(viic)を製造する工程であり、原料化合物(xiii)の水酸基の保護基を脱保護することにより達成される。
(C工程)
(第C1工程)
本工程は、目的化合物(I)を製造する工程であり、中間体化合物(iii)と(vii)でグリコシル化反応を行い、必要に応じて水酸基及びアミノ基の脱保護を定法に従って行うことにより達成される。
化合物(iii)のアノマー位の脱離基としては、フッ素、臭素、塩素、トリクロロイミダート基、ジフェニルホスファート基、ジエチルホスファイト基、チオメチル基、フェニルチオ基等が好適である。
使用される溶媒としては、不活性であれば特に限定はないが、例えば、メチレンクロリド、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、エーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類が好適であり、更に好適にはハロゲン化炭化水素類又はエーテル類であり、特に好適にはメチレンクロリド又はエーテルである。
使用される触媒としては、グリコシル反応に通常用いる触媒であれば特に限定は無いが、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ボロントリフルオリドエーテルコンプレックス、トルエンスルホン酸、シルバートリフルオロメタンスルホン酸、ヨウ化テトラブチルアンモニウム等が好適である。
反応温度は、0℃乃至使用溶媒の沸点であり、好適には室温である。
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には1時間乃至5時間である。
また、(I)は中間体化合物(iii)と(viic)でグリコシル化反応の後に、水酸基の脱保護を行い、さらに塩基性条件下にすることによっても製造することができる。
また、n=2の場合、3糖誘導体を原料化合物とし、A法、C法と同様の方法で化合物(I)を製造することができる。

また、化合物(I)は、常法に従って塩基性基を有する場合は酸付加塩にすることができ、好適には塩酸塩である。
上記各工程の反応終了後、目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水等で洗浄後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。
得られた目的物は必要ならば常法、例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法、例えば、吸着カラムクロマトグラフィー法、分配カラムクロマトグラフィー法等の合成吸着剤を使用する方法、イオン交換クロマトグラフィーを使用する方法、又は、シリカゲル若しくはアルキル化シリカゲルによる順相・逆相カラムクロマトグラフィー法を適宜組み合わせ、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。

本発明において、α-アミラーゼ阻害剤は、1種又は2種以上用いることができる。また、インスリン感受性増強剤、ビグアナイド剤、インスリン分泌促進剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤も、1種又は2種以上を用いることができる。
α-アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、ビグアナイド剤、インスリン分泌促進剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤の少なくとも一種とは、配合剤の形態で投与することができる。また、それぞれの単剤を同時に投与することもできる。また、それぞれの単剤を適当な間隔をおいて相前後して投与することもできる。かかる薬剤の投与によりもたらされる効果が達成されるのに許容される投与間隔は、臨床上又は動物実験により確認することができる。

本発明の医薬組成物は、種々の形態で投与される。その投与形態としては特に限定はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度等に応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤およびカプセル剤の場合には経口投与される。
これらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、溶解剤、矯味矯臭、コーティング剤等既知の医薬製剤分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
錠剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ぶどう糖、尿素、澱粉、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ぶどう糖液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾燥澱粉、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、澱粉、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、澱粉等の保湿剤、澱粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、硼酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等が例示できる。更に錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えばぶどう糖、乳糖、澱粉、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナランカンテン等の崩壊剤等が例示できる。
更に必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を含有せしめてもよい。
上記医薬製剤中に含まれる有効成分化合物の量は、特に限定されず広範囲に適宜選択されるが、通常全組成物中1〜70重量%、好ましくは1〜30重量%含まれる量とするのが適当である。
本発明において使用されるそれぞれの糖尿病治療剤の投与量と投与比率は、個々の物質の活性、患者の症状、年齢、体重等の種々の条件により大幅に変化しうる。
上述の通り、本発明において使用される糖尿病治療剤の用量は、大幅に変りうるが、通常は成人に対して1日、下限として0.0001mg/kg(好ましくは0.001mg/kg、更に好ましくは0.01mg/kg)であり、上限として30mg/kg(好ましくは3mg/kg、更に好ましくは1.5mg/kg)である。
α-アミラーゼ阻害剤とその他の糖尿病治療剤の投与比率も、また大幅に変りうるが、通常、重量比で、0.001〜100(w/w)の範囲内である。
本発明において、α-アミラーゼ阻害剤とその他の糖尿病治療剤とは、それぞれ上記の投与量を1日1回、又は数回に分割して、それぞれ同時に、又は時間を異にして別々に投与される。
本発明によれば、α-アミラーゼ阻害剤とその他の糖尿病治療剤を組み合わせて使用することにより、糖尿病時の高血糖に対して優れた血糖低下作用を示し、糖尿病を効果的に予防及び治療することができる。また、該医薬は高血糖に起因する糖尿病合併症にも有効である。さらに、症状に応じて各薬剤の種類、投与法、投与量などを適宜選択することにより、長期投与しても安定した血糖低下作用が期待され、副作用の発現も極めて少ない上記疾患の予防及び治療薬となりうる。
次に実施例、試験例、参考例および製剤例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<試験例1>
α-アミラーゼ阻害作用
(1)ヒトα-アミラーゼ液の調製
ヒト膵臓由来α-アミラーゼ(HPA)は、「キャリブザイム・AMY」(国際試薬(株)製)を使用した。市販のHPAに精製水を加え、200IU/lの濃度に溶解してα-アミラーゼ液とした。α-アミラーゼの活性は、市販α-アミラーゼ測定試薬「ネオ・アミラーゼテスト第一」(第一化学薬品(株)製)を使用して測定した。
(2)阻害液の調製
各被験化合物を、それぞれ最終濃度が0.1〜30 μg/mlとなるように蒸留水で調製した。
(3)阻害液のヒトα-アミラーゼ阻害活性の測定
HPA液100 μlに、蒸留水3.78〜3.9 ml、阻害液0〜120 μlを加え全量が4 mlになるように調整した。37℃で10分インキュベートした後、「ネオ・アミラーゼテスト第一」(第一化学薬品(株)製)、ブルースターチ1錠を加えてミキサーで約10秒攪拌後、37℃で30分間加温した。その後、0.5N水酸化ナトリウム水溶液1.0mlを加えて攪拌を行い、反応を止め、遠心分離(1,500G、5分)を行い、その上清について620nmにおける吸光度を測定した。阻害液を加えなかったものを対照とした。また、ブランクにはα-アミラーゼ液の代わりに蒸留水を加えた。以下の式により阻害率を算出し、HPA液の活性を50%阻害するのに必要な被験化合物の最終濃度(μg/ml)をIC50値として表1に示した。
Figure 2006063074
(表1)
Figure 2006063074
表1より、一般式(I)を有する化合物は優れたα-アミラーゼ阻害作用を有することが分かった。

<試験例2>
α-アミラーゼ阻害剤(化合物A:参考例番号2の化合物)とインスリン分泌促進剤(ナテグリニド)の併用効果
(1)使用動物
市販の肥満ラット(Zucker fattyラット、雄、使用時16週齡、日本チャールズ・リバー(株)販売)
(2)実験方法・結果
ラット(一群5匹ないし6匹)は一晩絶食して使用し、溶媒(0.5%メチルセルロース液)に懸濁したデンプンを2g/10mL/kgの用量で強制経口投与し、その後の血糖値の上昇を評価した。
対照群には、デンプン投与5分前に溶媒(5mL/kg)を経口投与した。
ナテグリニド群には、デンプン投与5分前にナテグリニド投与液を20mg/5mL/kgの用量で経口投与した。
化合物A群には、デンプン投与5分前に溶媒を(5mL/kg)経口投与し、デンプン投与時に化合物Aを0.1mg/10mL/kgの用量になるようにデンプン液に混合し強制経口投与した。
併用群には、デンプン投与5分前にナテグリニド投与液を20mg/5mL/kgの用量で経口投与し、デンプン投与時に化合物Aを0.1mg/10mL/kgの用量になるようにデンプン液に混合し強制経口投与した。
デンプン投与前およびデンプン投与0.5、1、2、3時間後の血糖値を測定した。採血はラットの尾静脈より行い、血糖値は簡易血糖測定器(グルコローダー GXT、エイアンドティー(株)製造)を用いて測定し、血糖値上昇の曲線下面積を算出し、図1に示した。
図1より、α-アミラーゼ阻害剤とインスリン分泌促進剤を併用することにより、単独使用時に比し顕著な血糖上昇抑制作用を示すことが分かった。従って、本発明の医薬は、薬剤の単独投与より一層効果的に糖尿病時の血糖を低下させるため、糖尿病の予防及び治療に有用である。また、本発明の医薬は、各薬剤の単独投与の場合と比較した場合、より少量を使用しても十分な効果が得られることから、糖尿病の治療においてインスリン分泌促進剤の有する副作用(例えば、低血糖、膵β細胞疲弊、肝機能障害、体重増加など)を軽減することができる。

<試験例3>
α-アミラーゼ阻害剤(化合物A:参考例番号2の化合物)とインスリン製剤(レギュラーインスリン)の併用効果
(1)使用動物
市販の糖尿病ラット(Goto-Kakizakiラット、雄、使用時31週齡、日本チャールズ・リバー(株)販売)
(2)実験方法・結果
ラット(一群4匹ないし5匹)は一晩絶食して使用し、溶媒(0.5%カルボキシメチルセルロース液)に懸濁したデンプンを2g/10mL/kgの用量で強制経口投与し、その後の血糖値の上昇を評価した。
対照群には、デンプン投与直前に生理食塩水を(1mL/kg)皮下投与した。
インスリン群には、デンプン投与直前にインスリン投与液(レギュラーインスリン)を0.25U/1mL/kgの用量で皮下投与した。
化合物A群には、デンプン投与直前に生理食塩水を(1mL/kg)皮下投与し、デンプン投与時に、化合物Aを0.05mg/10mL/kgの用量になるようにデンプン液に混合し強制経口投与した。
併用群には、デンプン投与直前にインスリン投与液(レギュラーインスリン)を0.25U/1mL/kgの用量で皮下投与し、デンプン投与時に、化合物Aを0.05mg/10mL/kgの用量になるようにデンプン液に混合し強制経口投与した。
デンプン投与前およびデンプン投与0.5、1、2、4時間後の血糖値を測定した。採血はラットの尾静脈より行い、血糖値は簡易血糖測定器(グルコローダー GXT、エイアンドティー(株)製造)を用いて測定し、血糖値上昇の曲線下面積を算出し、図2に示した。
図2より、α-アミラーゼ阻害剤とインスリン製剤を併用することにより、単独使用時に比し顕著な血糖上昇抑制作用を示すことが分かった。従って、本発明の医薬は、薬剤の単独投与より一層効果的に糖尿病時の血糖を低下させるため、糖尿病の予防及び治療に有用である。また、本発明の医薬は、各薬剤の単独投与の場合と比較した場合、より少量を使用しても十分な効果が得られることから、糖尿病の治療においてインスリン製剤の有する副作用(例えば、低血糖、体重増加など)を軽減することができる。

<試験例4>
α-アミラーゼ阻害剤(化合物A:参考例番号2の化合物)とインスリン感受性増強剤(ピオグリタゾン)の併用効果
(1)使用動物
市販の糖尿病マウス(db/dbマウス、雄、使用時7週齡、日本クレア(株)販売)
(2)実験方法・結果
一群5匹のマウスを使用した。対照群には粉末飼料(FR-2粉末飼料、船橋農場(株)製)を2週間自由摂取させた。ピオグリタゾン群および併用群にはピオグリタゾンを50ppm、化合物A群および併用群には化合物Aを100ppmの濃度になるように粉末飼料に混合して自由摂取させた。
化合物投与開始2週間後の血糖値を測定し図3に示した。採血はラットの尾静脈より行い、血糖値は簡易血糖測定器(グルコローダー GXT、エイアンドティー(株)製造)を用いて測定した。
図3より、α-アミラーゼ阻害剤とインスリン感受性増強剤を併用することにより、単独使用時に比し顕著な血糖降下作用を示すことが分かった。従って、本発明の医薬は、各薬剤の単独投与より一層効果的に糖尿病時の血糖を低下させるため、糖尿病の予防及び治療に有用である。また、本発明の医薬は、各薬剤の単独投与の場合と比較した場合、より少量を使用しても十分な効果が得られることから、糖尿病の治療においてインスリン感受性増強剤の有する副作用(例えば、体重増加、心肥大、浮腫、肝機能障害など)を軽減することができる。
<試験例5>
α-アミラーゼ阻害剤(化合物A:参考例番号2の化合物)とビグアナイド剤(メトホルミン)の併用効果
(1)使用動物
市販の糖尿病ラット(Goto-Kakizakiラット、雄、使用時29週齡、日本チャールズ・リバー(株)販売)
(2)実験方法・結果
一群5匹のラットを使用した。対照群には粉末飼料(FR-2粉末飼料、船橋農場(株)製)を2週間自由摂取させた。メトホルミン群および併用群にはメトホルミン(シグマアルドリッチジャパン(株)販売)を300ppm、化合物A群および併用群には化合物Aを40ppmの濃度になるように粉末飼料に混合して自由摂取させた。
化合物投与開始2週間後の血糖値を測定し図4に示した。採血はラットの尾静脈より行い、血糖値は簡易血糖測定器(グルコローダー GXT、エイアンドティー(株)製造)を用いて測定した。
図4より、α-アミラーゼ阻害剤とビグアナイド剤(好適にはメトホルミン)を併用することにより、単独使用時に比し顕著な血糖降下作用を示すことが分かった。従って、本発明の医薬は、各薬剤の単独投与より一層効果的に糖尿病時の血糖を低下させるため、糖尿病の予防及び治療に有用である。また、本発明の医薬は、各薬剤の単独投与の場合と比較した場合、少量を使用しても十分な効果が得られることから、糖尿病の治療においてビグアナイド剤の有する副作用(例えば、消化器障害、乳酸アシドーシス、発疹など)を軽減することができる。

<試験例6>
(1)使用動物
市販の糖尿病マウス(KKAyマウス、雄、使用時6週齡、日本クレア(株)販売)
(2)実験方法・結果
一群4匹のマウスを使用し、対照群には、糖質(1g グルコース + 2g コーンスターチ/10mL/kg 体重)投与1時間前に蒸留水(10mL/kg)を経口投与した。MK-0431群には、糖質投与1時間前にMK-0431水溶液を1mg/10mL/kgの用量で経口投与した。化合物A群には、糖質投与1時間前に蒸留水(10mL/kg)を経口投与し、糖質投与時に、化合物Aを0.05mg/10mL/kgの用量になるように糖質液に混合し経口投与した。併用群には、糖質投与1時間前にMK-0431水溶液を1mg/10mL/kgの用量で経口投与し、糖質投与時に、化合物Aを0.05mg/10mL/kgの用量になるように糖質液に混合し経口投与した。
糖質投与前および糖質投与0.5、1、2、3時間後の血糖値を測定した。採血はマウスの尾静脈より行い、血糖値は簡易血糖測定器(グルコローダー GXT、エイアンドティー(株)製造)を用いて測定し、血糖値上昇の曲線下面積を算出し、図5に示した。
図5より、α-アミラーゼ阻害剤とDPP IV阻害剤を併用することにより、単独使用時に比し顕著な血糖降下作用を示すことが分かった。従って、本発明の医薬は、薬剤の単独投与より一層効果的に糖尿病時の血糖を低下させるため、糖尿病の予防及び治療に有用である。また、本発明の医薬は、各薬剤の単独投与の場合と比較した場合、より少量を使用しても十分な効果が得られることから、糖尿病の治療においてDPP IV阻害剤が有すると考えられる副作用(例えば、食欲不振、悪心、肝機能障害、免疫不全など)を軽減することができる。

以上の結果より、本発明の医薬は、各薬剤のそれぞれ単独での投与の際の効果と比べて、著しい増強効果を有することがわかる。

<参考例1>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(1a)アリル 4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラノシル)−2,3,6−トリ−O−アセチル−D−グルコピラノシド
D−マルトース一水和物(36.0g、100mmol)を、ピリジン(200mL)に溶解し、無水酢酸(100mL)及び4−ジメチルアミノピリジン(0.6g、4.90mol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応液を氷冷し、氷(30g)を加え、30分攪拌した後、酢酸エチル(500mL)で抽出し、有機層を希塩酸(1N、200mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をメチレンクロリド(700mL)に溶解し、アリルアルコール(34mL、500mol)、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(18.1mL、100mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水(1L)に加え、メチレンクロリド(500mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン、2:3、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(30.0g、収率31%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.99 (3H, s), 2.00 (3H, s), 2,01 (6H, s), 2.03 (3H, s), 2.09 (3H, s), 2.14 (3H, s), 3.65-3.69 (1H, m), 3.93-4.14 (4H, m), 4.20-4.26 (2H, m), 4.30 (1H, dd, J=13.2, 5.1 Hz), 4.47 (1H, dd, J=12.4, 2.9 Hz), 4.57 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.83-4.87 (2H, m), 5.04 (1H, t, J=9.5 Hz), 5.18-5.28 (3H, m), 5.35 (1H, t, J=9.5 Hz), 5.41 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.79-5.88 (1H, m);
MS (FAB) m/z: 677 (M+H)+, 699 (M+Na)+.
(1b)アリル 4−O−(4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例1(1a)で合成した化合物(17.0g、25.1mmol)を、メタノール(250mL)に溶解し、氷冷下、ナトリウムメトキシド(2mL、9.8mol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液が中性になるまでDowex 50w×8を加え、濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)に溶解し、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(4.65mL、31.0mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(226mg、1.19mmol)を加え、20mmHg、50℃で5時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(1mL)を加えた後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン:メタノール、5:5:1、V/V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(10.0g、収率85%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 3.16 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.28-3.32 (1H, m), 3.35 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.42 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.47 (1H, dd, J=9.5, 3.6 Hz), 3.54 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.61-3.66 (2H, m), 3.71 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.74-3.81 (2H, m), 4.02-4.07 (1H, m), 4.12 (1H, dd, J=10.3, 5.1 Hz), 4.22-4.29 (2H, m), 5.06 (1H, d, J=10.2 Hz), 5.10 (1H, d, J=4.4 Hz), 5.23 (1H, d, J=17.5 Hz), 5.81-5.91 (1H, m), 7.22-7.24 (3H, m), 7.38-7.40 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 471 (M+H)+, 493 (M+Na)+.
(1c)アリル 4−O−(4,6−O−ベンジリデン−2,3−ジ−O−ベンジル−α−D−グルコピラノシル)−2,3,6−トリ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド
参考例1(1b)で合成した化合物(10.0g、21.3mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(300mL)に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム(9.28g、213mmol)を加えた。氷冷下で30分間撹拌後、臭化ベンジル(25mL、213mmol)を加え、室温で3時間撹拌した後、反応液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(500mL)で抽出した。抽出液を水(100mL)及び飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、9:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(18.5g、収率94%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.49-3.68 (4H, m), 3.76-3.90 (3H, m), 3.93-4.03 (2H, m), 4.09-4.19 (3H, m), 4.42-4.78 (10H, m), 4.84-5.07 (3H, m), 5.23 (1H, t, J=9.8 Hz), 5.35 (1H, dd, J=17.5, 8.8 Hz), 5.54 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.74 (1H, dd, J=24.5, 3.9 Hz), 5.92-6.02 (1H, m), 7.17-7.51 (5H, m);
MS (FAB) m/z: 922 (M+H)+, 944 (M+Na)+.
(1d)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−α−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例1(1c)で合成した化合物(30.0g、32.5mmol)を、ジエチルエーテル(300mL)及びメチレンクロリド(150mL)に溶解し、水素化リチウムアルミニウム(1.85g、48.8mmol)及び塩化アルミニウム(III)(6.93g、52.0mmol)を加え、2時間加熱還流した。反応液をジエチルエーテル(500mL)で薄めた後、反応液に1規定水酸化ナトリウム水溶液(5.6mL)を加えて、1時間撹拌した。酢酸エチルで抽出後、有機層を10%塩酸水溶液(100mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)及び飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1〜3:1〜2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(21.1g、収率71%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.40-3.71 (6H, m), 3.74-3.85 (2H, m), 3.90 (2H, m), 3.99-4.07 (1H, m), 4.10-4.20 (3H, m), 4.42-4.70 (7H, m), 4.76-5.08 (6H, m), 5.23 (1H, t, J=10.7 Hz), 5.35 (1H, dd, J=18.6, 8.8 Hz), 5.64 (1H, dd, J=13.7, 3.9 Hz), 5.93-6.02 (1H, m), 7.18-7.34 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 946 (M+Na)+, 924 (M+H)+.
(1e)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例1(1d)で合成した化合物(15.2g、16.5mmol)を、ピリジン(300mL)に溶解し、塩化p−トルエンスルホニル(12.5g、66.0mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(2.01g、16.4mmol)を加え、室温で13時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣を10%塩酸水溶液(50mL)及び酢酸エチル(200mL)に注ぎ、有機層を10%塩酸水溶液(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、トシラート(13.5g、収率76%)を黄色油状物として得た。このトシラート(13.5g、12.5mol)をジエチルエーテル(300mL)に溶解し、水素化リチウムアルミニウム(950mg、25mol)を加え、1時間加熱還流した。1NNaOH水溶液(1.0mL)、水(1.0mL)を反応液に加えて、30分撹拌した。セライト濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(10.2g、収率90%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.08 (3H, d, J=5.8 Hz), 3.01 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.35 (1H, dd, J=9.5, 3.7 Hz), 3.44-3.50 (2H, m), 3.66-3.72 (5H, m), 3.78 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.93 (1H, t, J=9.5 Hz), 4.07 (1H, dd, J=12.8, 5.9 Hz), 4.35 (1H, dd, J=13.1, 5.1 Hz), 4.39-4.57 (7H, m), 4.69 (2H, d, J=11.7 Hz), 4.77-4.88 (3H, m), 5.13 (1H, d, J=10.0 Hz), 5.26 (1H, d, J=16.9 Hz), 5.47 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.84-5.92 (1H, m), 7.09-7.26 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 907 (M+H)+.
(1f)4−O−(6−デオキシ−2,3,4−トリ−O−ベンジル−α−D−グルコピラノシル)−2,3,6−トリ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド
参考例1(1e)で合成した化合物(10.2g、11.2mmol)をメタノール(40mL)及びテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、塩化パラジウム(II)(400mg、2.24mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(8.17g、収率84%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.14 (3H, d, J=6.6 Hz), 3.09 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.41-3.47 (2H, m), 3.62-3.81 (4H, m), 3.96-4.05 (2H, m), 4.01-4.14 (1H, m), 4.49-4.68 (6H, m), 4.74-4.78 (2H, m), 4.84-4.96 (4H, m), 5.22 (1H, d, J=3.6 Hz), 5.51 (1H, d, J=3.7 Hz), 7.19-7.34 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 889 (M+Na)+.
(1g)メチル 3−O−ベンゾイル−N−ベンジロキシカルボニル−2,5−ジデオキシ−2,5−イミノ−α−D−リクソフラノシド
メチル N−ベンジロキシカルボニル−2,5−ジデオキシ−2,5−イミノ−α−D−リクソフラノシド(Tetrahedron,1986,vol42,p.5685−5692)(13.9g、49.8mmol)を、メチレンクロリド(200mL)に溶解し、ピリジン(20mL、249.0mmol)、塩化ベンゾイル(11.6mL、99.6mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。0℃にて反応液に1規定塩酸(200mL)を加え、メチレンクロリド(100mL)で抽出後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水(200mL)、飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(15.82g、収率83%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.42-3.46 (4H, 3s), 3.60 (1H, dd, J=32.2, 10.8 Hz), 4.54 (1H, d, J=34.2 Hz), 4.64 (1H, br, d, J=7.9 Hz), 4.85 (1H, d, J=36.2 Hz), 5.13-5.22 (2H, m), 5.47 (1H, s), 7.29-7.35 (5H, m), 7.41-7.45 (2H, m), 7.59 (1H, t, J=7.8 Hz), 7.95 (2H, t, J=7.8 Hz);
MS (FAB) m/z: 406 (M+Na)+, 384 (M+H)+.
(1h)ベンジル (2R,3R,4R)−3−ベンゾイルオキシ−4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート
参考例1(1g)で合成した化合物(15.8g、41.3mmol)を、トリフルオロ酢酸:水(4:1、160mL)に溶解し、室温で15分撹拌した。0℃にて反応液に水(200mL)を加え、メチレンクロリド(300mL)で抽出後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水(200mL)、飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をエタノール(150mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(0.78g、20.7mmol)を水(15mL)に溶解させたものを加え、0℃で20分撹拌した。0℃にて反応液に飽和塩化アンモニウム水(20mL)を加えた後、減圧下エタノールを留去した。水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(14.2g、収率89%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.68 (1H, d, J=11.7 Hz), 3.86 (1H, dd, J=11.7, 4.4 Hz), 3.93-4.04 (2H, m), 4.25-4.32 (2H, m), 5.09-5.32 (3H, m), 7.32-7.46 (7H, m), 7.59 (1H, t, J=7.4 Hz), 7.99 (2H, d, J=8.8 Hz);
MS (FAB) m/z: 372 (M+H)+.
(1i)ベンジル (2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−2−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシレート
参考例1(1h)で合成した化合物(4.26g、11.5mmol)を、ジクロロメタン:シクロヘキサン(1:2、180mL)に溶解し、ベンジルトリクロロアセトイミデダート(10.6mL、57.5mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸(0.15mL、1.7mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。0℃にて反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水(10mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で希釈後、水(300mL)、飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、10:1〜5:1、V/V)を用いて精製し、淡黄色油状物7.85g得た。得られた淡黄色油状物7.85gをメタノール(100mL)に溶解し、1M炭酸カリウム水溶液(4mL)を加え、室温で5時間攪拌した。減圧下メタノールを留去した後、水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出、有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(4.06g、収率64%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.35 (1H, dd, J=11.7, 3.7 Hz), 3.51-3.72 (1H, m), 3.66-3.89 (4H, m), 4.37-4.52 (5H, m), 4.98-5.07 (2H, m), 7.09-7.26 (15H, m);
MS (FAB) m/z: 448 (M+H)+.
(1j)ベンジル(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−2−ベンジルオキシメチル−3−{[2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシル]オキシ}ピロリジン−1−カルボキシレート
ベンジル(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−2−ベンジルオキシメチル−3−{[2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル]オキシ}ピロリジン−1−カルボキシレート
参考例1(1f)で合成した化合物(13.5g、15.57mmol)を、メチレンクロリド(250mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(10mL、134.3mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2滴)を加え、室温で40分間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(13.0g、82%)を黄色油状物として得た。参考例1(1i)で合成した化合物(5.48g、12.2mmol)をジエチルエーテル(400mL)に溶解し、イミダート(13.0g、13.0mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(222μL、1.22mmol)のジエチルエーテル溶液(2mL)を滴下し、室温で45分間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(1mL)を加えた後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物α異性体(11.6g、56%)を淡黄色油状物として、またそのβ異性体(3.7g、18%)を淡黄色油状物として得た。
α体: 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.20 (3H, d, J=5.9 Hz), 3.10-3.22 (2H, m), 3.30-3.38 (2H, m), 3.42 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.50-3.70 (5H, m), 3.76-3.87 (5H, m), 4.01-4.10 (1H, m), 4.26-4.51 (9H, m), 4.61 (1H, d, J=11.0 Hz), 4.69-4.88 (8H, m), 4.96-5.16 (3H, m), 7.19-7.34 (43H, m), 7.43 (2H, d, J=7.3 Hz);
MS (FAB) m/z: 1318 (M+Na)+.
β体1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.17 (3H, d, J=6.5 Hz), 3.10 (1H, t, J=9.1 Hz), 3.41-3.48 (3H, m), 3.54-3.63 (3H, m), 3.69-3.78 (4H, m), 3.81-3.92 (2H, m), 4.02 (1H, s, J=8.79 Hz), 4.25 (1H, d, J=4.39 Hz), 4.40-4.63 (13H,m), 4.73-4.79 (3H,m), 4.86-4.95 (4H,m), 5.09-5.19 (1H,m), 5.53 (1H, d, J=3.67 Hz), 7.18-7.30 (45H,m);
MS (FAB) m/z: 1296 (M+H)+.
(1k)(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例1(1j)で合成した化合物(5.60g、4.32mmol)をメタノール(350mL)に溶解し、塩酸(4.8mL)及び20%水酸化パラジウム−炭素(2.8g)を加え、水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。セライト濾過した後、18%アンモニア水(6mL)を加え、減圧下溶媒を留去し、イオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラム(水〜5%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、2:2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.20g、63%)を無色個体として得た。
[α]D 20 +145.7 (c 0.36, H2O);
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.28 (3H, d, J=6.6 Hz), 2.93 (1H, dd, J=12.4, 3.0 Hz), 3.12-3.20 (3H, m), 3.57-3.65 (4H, m), 3.71-3.87 (6H, m), 3.92-3.98 (2H, m), 4.32-4.34 (1H, m), 5.13 (1H, d, J=3.6 Hz), 5.34 (1H, d, J=3.0 Hz);
13CNMR (125.70 MHz, D2O): δ16.72, 51.62, 60.64,61.62, 64.84, 68.79, 70.94, 71.07, 72.13, 72.83, 73.48, 74.96, 75.64, 77.13, 84.01, 97.44, 99,88;
MS (FAB) m/z: 442 (M+H)+, 464 (M+Na)+.
<参考例2>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(2a)アリル 4−O−β−D−グルコピラノシル−D−グルコピラノシド
α−D−セロビオース オクタアセテート(48.59g、71.6mmol)を、メチレンクロリド(600mL)に溶解し、氷冷下、アリルアルコール(29ml、0.43mol)とトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(16mL、86.0mmol)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液に水(200mL)を加え、メチレンクロリド(200mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をメタノール(300mL)に溶解し、氷冷下、ナトリウムメトキシド(28mL、0.14mol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液が中性になるまでDowex 50w×8を加え、濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、8:2::1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(24.8g、収率91%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.20-3.40 (9H, m), 3.40-3.65 (4H, m), 4.00-4.40 (3H, m), 5.18 (1H, d, J= 11.7 Hz), 5.35 (1H, d, J=17.6 Hz), 5.95 (1H, ddd, J=17.6, 11.7, 5.9 Hz);
MS (FAB) m/z: 383 (M+H)+.
(2b)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3−ジ−O−ベンジル−4,6−O−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例2(2a)で合成した化合物(24.8g、64.9mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(300mL)に溶解し、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(13mL、84.4mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(617mg、3.24mmol)を加え、20mmHg、50℃で5時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(900μL)を加えた後、減圧下溶媒を留去した。残渣に水(100mL)を加え、酢酸エチル(200mL×5)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣を、N,N−ジメチルホルムアミド(400mL)に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム(20g、0.45mmol)を加え、同温で10分間撹拌後、臭化ベンジル(54mL、0.45mmol)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(500mL)で抽出した。抽出液を水(100mL)及び飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、10:1〜7:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(46.6g、収率78%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.10-5.00 (26H, m), 5.18 (1H, d, J=11.7 Hz), 5.35 (1H, d, J=17.6 Hz), 5.60 (1H, s), 5.95 (1H, ddd, J=17.6, 11.7, 5.9 Hz), 7.20-7.60 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 922 (M+H)+.
(2c)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例2(2b)で合成した化合物(63.0g、68.4mmol)を、ジエチルエーテル(800mL)及びメチレンクロリド(400mL)に溶解し、水素化リチウムアルミニウム(10.4g、0.27mol)及び塩化アルミニウム(III)(36.4g、0.27mol)を加え、1時間加熱還流した。反応液をジエチルエーテル(500mL)で薄めた後、反応液に1規定水酸化ナトリウム水溶液(21.0mL)を加えて、1時間撹拌した。酢酸エチルで抽出後、有機層を10%塩酸水溶液(500mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)及び飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1〜3:1〜2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(37.8g、収率60%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.10-5.00 (29H, m), 5.18 (1H, d, J = 10.8 Hz), 5.35 (1H, d, J=22.5 Hz), 5.95 (1H, ddd, J=22.5, 10.8, 5.9 Hz), 7.20-7.60 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 924 (M+H)+.
(2d)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−トルエンスルホニル−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例2(2c)で合成した化合物(37.8g、41.0mmol)を、ピリジン(300mL)に溶解し、塩化p−トルエンスルホニル(15.6g、82.0mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(1.0g、0.82mmol)を加え、室温で13時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣を10%塩酸水溶液(50mL)及び酢酸エチル(200mL)に注ぎ、有機層を10%塩酸水溶液(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(32.6g、収率74%)を黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.35 (3H, s), 3.10-5.00 (28H, m), 5.18 (1H, d, J=10.8 Hz), 5.35 (1H, d, J=22.5 Hz), 5.95 (1H, ddd, J=22.5, 10.8, 5.9 Hz), 7.10-7.65 (34H, m);
MS (FAB) m/z: 1078 (M+H)+.
(2e)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例2(2d)で合成した化合物(32.6g、30.3mol)をジエチルエーテル(600mL)に溶解し、水素化リチウムアルミニウム(1.72g、45.4mol)を加え、1時間加熱還流した。反応液をジエチルエーテル(200mL)で薄めた後、1NNaOH水溶液(2.0mL)、水(2.0mL)を加えて、30分撹拌した。セライト濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:1〜6:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(15.0g、収率55%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.20 (3H, d, J=6.0 Hz), 3.10-5.00 (26H, m), 5.20 (1H, d, J=10.8 Hz), 5.35 (1H, d, J=22.5 Hz), 5.95 (1H, ddd, J=22.5, 10.8, 5.9 Hz), 7.10-7.65 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 908 (M+H)+.
(2f)2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例2(2e)で合成した化合物(15.0g、16.5mmol)をメタノール(150mL)及びテトラヒドロフラン(30mL)に溶解し、塩化パラジウム(II)(586mg、3.31mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜4:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(12.0g、収率84%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.19-1.22 (3H, m), 2.96-3.66 (8H, m), 3.77-4.02 (3H, m), 4.34-4.37 (2H, m), 4.54-4.89 (10H, m), 5.00-5.19 (2H, m), 7.23-7.45 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 868 (M+H)+.
(2g)ベンジル(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−2−ベンジルオキシメチル−3−{[2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシル]オキシ}ピロリジン−1−カルボキシレート
参考例2(2f)で合成した化合物(18.8g、21.8mmol)を、メチレンクロリド(400mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(10.9mL、109mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(0.33mL、2.18mmol)を加え、室温で15分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、無色油状のイミダート(19.8g、90%)を得た。参考例1(1i)で合成した化合物(9.5g、21.2mmol)をジエチルエーテル(480mL)に溶解し、窒素雰囲気下トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(0.38mL、2.12mmol)をジエチルエーテル(20mL)に溶かして加えた。イミダートのジエチルエーテル(100mL)溶液を反応液に加え、室温で3時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(0.35mL、2.54mmol)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(200mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(200mL)、飽和食塩水(200mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(13.3g、47%)とそのβ異性体(4.5g、16%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.20 (3H, d, J=5.9 Hz), 3.10-3.22 (2H, m), 3.30-3.38 (2H, m), 3.42 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.50-3.70 (5H, m), 3.76-3.87 (5H, m), 4.01-4.10 (1H, m), 4.26-4.51 (9H, m), 4.61 (1H, d, J=11.0 Hz), 4.69-4.88 (8H, m), 4.96-5.16 (3H, m), 7.19-7.34 (43H, m), 7.43 (2H, d, J=7.3 Hz);
MS (FAB) m/z: 1318 (M+Na)+.
(2h)(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例2(2g)で合成した化合物(13.3g、10.3mmol)を1%塩酸メタノール溶液(250mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(4g)を加え、水素雰囲気下2時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、28%アンモニア水(5mL)を加えて10分攪拌した。減圧下溶媒を留去し、水(200mL)にてイオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラムに通した後、1%アンモニア水(200mL)を流した。目的化合物を含むアンモニア水を減圧下濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、5:2:1〜1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物を(1.6g、35%)無色固体として得た。
[α]D 20+88.8 (c 0.52, H2O);
1H NMR (500 MHz, D2O): δ 1.22 (3H, d, J=6.8 Hz), 2.88 (1H, m), 3.07-3.16 (3H, m), 3.21 (1H, dd, J=7.8, 7.8 Hz), 3.36 (1H, dd, J=9.8, 9.8 Hz), 3.42 (1H, m), 3.49-3.55 (2H, m), 3.61-3.72 (5H, m), 3.75-3.83 (2H, m), 3.89 (1H, m), 4.24(1H, m), 4.38 (1H, d, J=7.9 Hz), 5.02 (1H, d, J=3.9 Hz);
13C NMR (D2O): δ 16.9, 51.7, 60.0, 61.8, 64.7, 71.0, 71.1, 71.6, 72.2, 73.6, 75.0, 75.5, 75.9, 79.2, 84.3, 97.4, 102.7;
MS (FAB) m/z: 442 (M+H)+.
<参考例3>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−3−イル 4−O−β−D−グルコピラノシル−α−D−グルコピラノシド
(3a)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
α−D−セロビオース オクタアセテート(4.15g、6.12mmol)を、メチレンクロリド(50mL)に溶解し、氷冷下、アリルアルコール(2.09mL、30.6mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(1.11mL、6.12mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え、メチレンクロリド(50mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をメタノール(40mL)に溶解し、氷冷下、ナトリウムメトキシド(2.36mL、12.2mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液が中性になるまでDowex 50w×8を加え、濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣を、N,N−ジメチルホルムアミド(60mL)に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム(2.67g、61.2mmol)を加え、同温で10分間撹拌後、臭化ベンジル(8.01mL、67.3mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液に水(40mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出後、有機層を水(40mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、20:1〜10:1〜8:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(4.85g、収率78%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.29-3.71 (10H, m), 3.80-4.15 (3H, m), 4.36-4.61 (8H, m), 4.67-4.89 (8H, m), 5.04-5.11 (1H, m), 5.17-5.22 (1H, m), 5.29-5.34 (1H, m), 5.91-5.98 (1H, m), 7.07-7.41 (35H, m);
MS (FAB) m/z: 1014 (M+H)+.
(3b)2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例3(3a)で合成した化合物(4.85g、4.79mmol)を、ジメチルスルホキシド(40mL)に溶解し、カリウムt−ブトキシド(2.15g、19.2mmol)を加え、110℃で1時間撹拌した。反応液に水(30mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣を、1,4−ジオキサン(36mL)に溶解し、16%硫酸水溶液(3mL)を加え、100℃で1時間撹拌した。反応液に水(30mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(3.15g、収率68%)を茶色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.96-3.95 (9H, m), 4.30-4.38 (3H, m), 4.45-4.81 (7H, m), 4.98-5.10 (1H, m), 7.09-7.32 (35H, m);
MS (FAB) m/z: 974 (M+H)+.
(3c)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例3(3b)で合成した化合物(537mg、0.55mmol)を、メチレンクロリド(15mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(277μL、2.76mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2滴)を加え、室温で40分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(611mg、99%)を黄色油状物として得た。参考例1(1i)で合成した化合物(223mg、0.50mmol)をジエチルエーテル(10mL)に溶解し、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(9μL、0.05mmol)を加え、イミダート(611mg、0.55mmol)のジエチルエーテル(4mL)溶液を滴下し、室温で45分間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(4滴)を加えた後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(395mg、57%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.24-3.86 (17H, m), 4.00-4.10 (2H, m), 4.25-4.54 (11H, m), 4.66-4.87 (8H, m), 4.95-5.12 (3H, m), 7.12-7.39 (50H, m);
MS (FAB) m/z: 1402 (M+H)+.
(3d)(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−β−D−グルコピラノシル−α−D−グルコピラノシド
参考例3(3c)で合成した化合物(611mg、0.55mmol)をメタノール(8mL)及び酢酸エチル(2mL)に溶解し、塩酸−メタノール溶液(2mL)及び20%水酸化パラジウム−炭素(400mg)を加え、水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。セライト濾過した後、減圧下溶媒を留去し、メタノール(2mL)及び28%アンモニア水(300μL)を加え、室温で10分間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、イオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラム(水〜1.4%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(54mg、42%)を無色アモルファスとして得た。
[α]D 20+91.9 (c 0.38, D2O);
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 2.90 (1H, dd, J=12.5, 2.2 Hz), 3.11 (1H, dd, J=12.5, 5.1 Hz), 3.16-3.22 (2H, m), 3.28-3.43 (3H, m), 3.49-3.82 (10H, m), 3.88-3.91 (1H, m), 4.23-4.27 (1H, m), 4.40 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.01 (1H, d, J=4.4 Hz);
MS (FAB) m/z: 458 (M+H)+.
<参考例4>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
(4a)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例2(2c)で合成した化合物(6.43g、6.97mmol)を、1,2−ジメトキシエタン(130mL)に溶解し、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(2mL、20.50mmol)を加え、60℃で1時間撹拌した。氷冷下反応液にメタノール(10mL)を加え30分間撹拌した。酢酸エチル(50mL)を加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)及び飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(5.06g、収率78%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.00-5.20 (28H, m), 5.25 (1H, d, J=8.0 Hz), 5.40 (1H, d, J=16.0 Hz), 6.00 (1H, m), 7.20-7.60 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 926 (M+H)+.
(4b)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例4(4a)で合成した化合物(5.06g、5.47mmol)をメタノール(75mL)及びテトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、塩化パラジウム(II)(190mg、1.09mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1〜3:1〜2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(3.07g、収率63%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.10-5.20 (27H, m), 7.20-7.60 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 886 (M+H)+.
(4c)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−(ベンジルオキシメチル)ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例4(4b)で合成した化合物(646.0mg、0.73mmol)を、メチレンクロリド(12mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(0.38mL、3.66mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ−7−セン(1滴)を加え、室温で30分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、黄色油状のイミダート(740.2mg、98.5%)を得た。参考例1(1i)で合成した化合物(326.7mg、0.73mmol)をジエチルエーテル(13mL)に溶解し、窒素雰囲気下トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(6.6μL、0.037mmol)をジエチルエーテル(2mL)に溶かして加えた。イミダート(740.2mg)のジエチルエーテル(5mL)溶液を反応液に加え、室温で2時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(5.0μL、0.036mmol)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(20mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、α、β混合物を含む残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1、V/V)を用いて精製し、そのうち標記目的化合物α体(126.0mg、13%)を無色油状物として単離した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ3.00-5.20 (39H, m), 7.00-7.60 (45H, m);
MS (FAB) m/z: 1315 (M+H)+.
(4d)(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例4(4c)で合成した化合物(126.0mg、0.096mmol)を1%塩酸水溶液を含むメタノール(10mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(100mg)を加え、水素雰囲気下2時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、28%アンモニア水(0.5mL)を加えて10分間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、その水溶液(100mL)をイオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラムに供した後、1%アンモニア水(100mL)で流した。目的化合物を含むアンモニア水を減圧下濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、5:2:1〜1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物を(23.1mg、52%)無色アモルファスとして得た。
[α]D 20+49.6 (c 0.30, H2O);
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 3.00-3.07 (1H, m), 3.20-3.27 (2H, m), 3.30-3.80 (21H, m), 3.95 (1H, s), 4.29 (1H, brs), 4.43 (1H, d, J=8.0 Hz), 4.50-4.80 (2H, m), 5.00 (1H, d, J=4.0 Hz);
MS (FAB) m/z: 460 (M+H)+.
<参考例5>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−6−フルオロ−6−デオキシ−α−D−グルコピラノシド
(5a)アリル 6−O−t−ブチルジメチルシリル−2,3−ジ−O−ベンジル−4−O−(6−O−t−ブチルジメチルシリル−2,3,4−トリ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例2(2a)で合成した化合物(7.76g、20.30mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(160mL)に溶解し、t−ブチルジメチルシリルクロリド(7.65mL、50.75mmol)及びイミダゾール(4.15g、60.90mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出後、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣を、N,N−ジメチルホルムアミド(120mL)に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム(4.0g、91.67mmol)を加え、同温で10分間撹拌後、臭化ベンジル(11mL、92.48mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出後、有機層を水(50mL)及び飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、12:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(8.67g、収率89%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 0.00-0.20 (12H, m), 0.90-1.00 (18H, m), 3.00-5.20 (26H, m), 5.20 (1H, d, J=8.0 Hz), 5.35 (1H, d, J=16.0 Hz), 6.00 (1H, m), 7.20-7.60 (25H, m);
MS (FAB) m/z: 1062 (M+H)+.
(5b)アリル 2,3−ジ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例5(5a)で合成した化合物(8.67g、8.17mmol)をテトラヒドロフラン(150mL)に溶解し、1.0Mテトラブチルアンモニウムフロリド THF溶液(20mL、20mmol)を加え、室温で5時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メチレンクロリド:メタノール、50:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(4.19g、収率62%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ3.00-5.20 (28H, m), 5.20 (1H, d, J=12.0 Hz), 5.30 (1H, d, J=18.0 Hz), 5.98 (1H, m), 7.20-7.40 (25H, m);
MS (FAB) m/z: 833 (M+H)+.
(5c)アリル 2,3−ジ−O−ベンジル−6−フルオロ−6−デオキシ−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例5(5b)で合成した化合物(4.19g、5.03mmol)を、1,2−ジメトキシエタン(85mL)に溶解し、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(2.5mL、25.61mmol)を加え、60℃で1時間撹拌した。氷冷下反応液にメタノール(10mL)を加え30分間撹拌した。酢酸エチル(50mL)を加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)及び飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(2.23g、収率53%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ3.00-5.10 (26H, m), 5.23 (1H, m), 5.33 (1H, m), 5.95 (1H, m), 7.20-7.40 (25H, m);
MS (FAB) m/z: 837 (M+H)+.
(5d)アリル 2,3−ジ−O−ベンジル−6−フルオロ−6−デオキシ−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例5(5c)で合成した化合物(2.23g、2.66mmol)を酢酸(20mL)及び水(1mL)に溶解し、塩化パラジウム(II)(0.47g、2.65mmol)及び酢酸ナトリウム(0.87g、10.61mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(0.73g、収率34%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ3.00-5.10 (25H, m), 7.20-7.60 (25H, m);
MS (FAB) m/z: 797 (M+H)+.
(5e)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−(ベンジルオキシメチル)ピロリジン−3−イル 2,3−ジ−O−ベンジル−6−フルオロ−6−デオキシ−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例5(5d)で合成した化合物(730.0mg、0.92mmol)を、メチレンクロリド(13.5mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(0.46mL、4.60mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(1滴)を加え、室温で30分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、黄色油状のイミダート(675.3mg、78%)を得た。参考例1(1i)で合成した化合物(412.3mg、0.92mmol)をジエチルエーテル(13mL)に溶解し、窒素雰囲気下トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(8.3μL、0.046mmol)をジエチルエーテル(2mL)に溶かして加えた。引き続きイミダート(675.3mg)のジエチルエーテル溶液(5mL)を反応液に加え、室温で2時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(7.0μL、0.050mmol)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(20mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、α、β混合物を含む残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1、V/V)を用いて精製し、そのうち標記目的化合物α体(122.6mg、11%)を無色油状物として単離した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ3.00-5.20 (37H, m), 7.00-7.60 (40H, m);
MS (FAB) m/z: 1227 (M+H)+.
(5f)(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−6−フルオロ−6−デオキシ−α−D−グルコピラノシド
参考例5(5e)で合成した化合物(122.6mg、0.10mmol)を1%塩酸水溶液を含むメタノール(10mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(100mg)を加え、水素雰囲気下2時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、28%アンモニア水(0.5mL)を加えて10分攪拌した。減圧下溶媒を留去し、その水溶液(100mL)をイオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラムに供した後、1%アンモニア水(100mL)で流した。目的化合物を含むアンモニア水を減圧下濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、5:2:1〜1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物を(25.9mg、56%)無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 3.20-3.90 (22H, m), 4.10 (1H, s), 4.41 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.50-4.80 (4H, m), 5.05 (1H, d, J=6.3 Hz);
MS (FAB) m/z: 462 (M+H)+.
<参考例6>
(1S,3R,4R,5S)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−シクロペンタ−4−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(6a)メチル 4,6−O−ベンジリデン−3−O−ベンジル−2−デオキシ−D−グルコピラノシド
2−デオキシ−D−グルコ−ス(10.1g、61.5mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、塩酸−メタノール溶液(50mL)を加え、3時間加熱還流した。室温に冷却後、反応液が塩基性になるまでトリエチルアミンを加え、減圧下溶媒を留去した。残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)に溶解し、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(12.9mL、86.1mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(585mg、3.08mmol)を加え、20mmHg,50℃で3時間撹拌した。室温に冷却後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出後、有機層を水(50mL)及び飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)に溶解し、氷冷下、55%水素化ナトリウム(3.99g、92.3mmol)を加え、同温で10分間攪拌後、臭化ベンジル(11.0mL、92.3mmol)を加え、室温で19時間撹拌した。反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出後、有機層を水(50mL)及び飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、20:1〜10:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(16.0g、収率73%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.66-1.83 (1H, m), 2.24-2.34 (1H, m), 3.33 (3H, s), 3.65-3.85 (3H, m), 3.98-4.04 (1H, m), 4.22-4.35 (1H, m), 4.66-4.84 (3H, m), 5.60-5.62 (1H, m), 7.23-7.40 (8H, m), 7.49-7.52 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 357 (M+H)+.
(6b)メチル 3−O−ベンジル−2−デオキシ−D−グルコピラノシド
参考例6(6a)で合成した化合物(2.00g、5.62mmol)を酢酸(15mL)及び水(5mL)に溶解し、60℃で2時間30分攪拌した。室温に冷却後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1〜1:2、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.33g、収率88%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.49-1.64 (1H, m), 2.11 (1H, brs), 2.25-2.36 (1H, m), 2.62 (1H, brs), 3.33 (3H, s), 3.44-3.65 (2H, m), 3.76-3.87 (3H, m), 4.41-4.52 (1H, m), 4.65-4.71 (1H, m), 4.81-4.82 (1H, m), 7.26-7.37 (5H, m);
MS (FAB) m/z: 267 (M-H)+.
(6c)メチル 3−O−ベンジル−2−デオキシ−6−O−p−トルエンスルホニル−D−グルコピラノシド
参考例6(6b)で合成した化合物(12.2g、45.3mmol)をピリジン(100mL)に溶解し、塩化p−トルエンスルホニル(13g、68.0mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(553mg、4.53mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。氷冷下、反応液を10%塩酸水溶液(80mL)及び酢酸エチル(200mL)に注ぎ、有機層を10%塩酸水溶液(80mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(80mL)及び飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(16.9g、収率88%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.54-1.61 (1H, m), 2.20-2.28 (1H, m), 2.44 (3H, s), 3.27 (3H, s), 3.41-3.48 (2H, m), 3.70-3.76 (2H, m), 4.22-4.41 (2H, m), 4.47-4.57 (1H, m), 4.63-4.68 (1H, m), 4.75-4.76 (1H, m), 7.26-7.36 (7H, m), 7.79-7.84 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 421 (M-H)+.
(6d)メチル 4−O−ベンゾイル−3−O−ベンジル−2−デオキシ−6−O−p−トルエンスルホニル−D−グルコピラノシド
参考例6(6c)で合成した化合物(16.9g、40.0mmol)をメチレンクロリド(150mL)に溶解し、トリエチルアミン(22mL、0.16mol)、塩化ベンゾイル(14mL、0.12mol)及び4−ジメチルアミノピリジン(489mg、4.00mmol)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液に水(80mL)を加え、塩化メチレン(100mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(20.8g、収率99%)を黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.71-1.78 (1H, m), 2.26-2.31 (1H, m), 2.33 (3H, s), 3.32 (3H, s), 3.94-4.14 (4H, m), 4.40-4.44 (1H, m), 4.52-4.59 (1H, m), 4.80-4.81 (1H, m), 5.03-5.08 (1H, m), 7.09-7.20 (6H, m), 7.40-7.49 (3H, m), 7.57-7.62 (1H, m), 7.66-7.71 (2H, m), 7.87-7.96 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 527 (M+H)+.
(6e)メチル 4−O−ベンゾイル−3−O−ベンジル−2,6−ジデオキシ−6−ヨード−D−グルコピラノシド
参考例6(6d)で合成した化合物(2.53g、4.81mmol)をトルエン(30mL)に溶解し、ヨウ化ナトリウム(3.6g、24.0mmol)及び18−クラウン−6−エーテル(254mg、0.96mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で3時間攪拌した。室温に冷却後、反応液に水(30mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、15:1〜10:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(2.11g、収率91%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.72-1.86 (1H, m), 2.31-2.41 (1H, m), 3.17-3.26 (1H, m), 3.33-3.40 (1H, m), 3.45 (3H, s), 3.69-3.86 (1H, m), 3.99-4.31 (1H, m), 4.44-4.48 (1H, m), 4.57-4.62 (1H, m), 4.90-4.91 (1H, m), 5.03-5.18 (1H, m), 7.13-7.26 (5H, m), 7.43-7.49 (2H, m), 7.58-7.62 (1H, m), 8.02-8.04 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 483 (M+H)+.
(6f)4−O−ベンゾイル−3−O−ベンジル−2,5,6−トリデオキシ−D−キシロ−ヘキサ−5−エノース オキシム
参考例6(6e)で合成した化合物(2.11g、4.38mmol)をイソプロパノール(50mL)及び水(2mL)に溶解し、5%塩酸水溶液で洗浄した亜鉛末(2g)を加え、25分加熱還流した。室温に冷却後、セライト濾過し、減圧下溶媒を留去した。残渣をエタノール(50mL)に溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩(913mg、13.1mmol)及びピリジン(1.06mL、13.1mmol)を加え、60℃で50分攪拌した。室温に冷却後、減圧下溶媒を留去し、水(20mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1〜5:1〜4:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.14g、収率77%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.47-2.55 (1H, m), 2.61-2.79 (1H, m), 3.88 (0.5H, dt, J=8.1, 5.1 Hz), 3.94 (0.5H, dt, J=8.1, 4.4 Hz), 4.65 (0.5H, d, J=11.7 Hz), 4.67 (0.5H, d, J=11.7 Hz), 4.74 (0.5H, d, J=11.7Hz), 4.75 (0.5H, d, J=11.7 Hz), 5.33-5.36 (1H, m), 5.41-5.47 (1H, m), 5.74-5.77 (1H, m), 6.01 (1H, ddd, J=16.8, 5.9, 5.1 Hz), 6.84 (0.5H, t, J=5.1 Hz), 7.26-7.33 (5H, m), 7.43-7.48 (2.5H, m), 7.56-7.60 (1H, m), 8.06-8.08 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 340 (M+H)+.
(6g)(3aR,4R,5R,6aS)−4−ベンゾイルオキシ−5−ベンジルオキシ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール (3aS,4R,5R,6aR)−4−ベンゾイルオキシ−5−ベンジルオキシ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール
参考例6(6f)で合成した化合物(5.0g、14.7mmol)をトルエン(100mL)に溶解し、40時間加熱還流した。室温に冷却後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1〜1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(混合物)(4.08g、収率82%)を橙色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.92 (0.3H, ddd, J=10.2, 5.1, 5.1 Hz), 2.00-2.13 (1.4H, m), 2.28-2.35 (0.3H, m), 2.99-3.01 (0.3H, m), 3.37 (0.7H, dd, J=8.8, 7.3 Hz), 3.43-3.49 (0.7H, m), 3.99-4.22 (4.3H, m), 4.63 (0.3H, d, J=11.7 Hz), 4.63 (1.4H, s), 4.67 (0.3H, d, J=9.5 Hz), 5.21 (0.3H, t, J=3.7 Hz), 5.28 (0.7H, d, J=3.7Hz), 7.25-7.35 (5H, m), 7.43-7.47 (2H, m), 7.54-7.60 (1H, m), 7.99-8.08 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 340 (M+H)+.
(6h)(3aR,4R,5R,6aS)−5−ベンジルオキシ−1−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール
参考例6(6g)で合成した化合物(4.08g、12.0mmol)をメタノール(40mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(696μL、3.61mmolを加え、室温で2時間攪拌した。反応液が中性になるまでDowex 50W×8を加え、濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル(40mL)に溶解し、氷冷下、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、ベンジルオキシクロロホルメート(2.4mL、16.8mmol)を加え、同温で1時間30分攪拌した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1〜1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(789mg、収率18%)を淡黄色固体及びそのジアステレオマー(1.62g、収率36%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.57-1.63 (1H, m), 2.47 (1H, brs), 2.50-2.56 (1H, m), 2.73-2.77 (1H, m), 3.61-3.69 (2H, m), 3.88-3.92 (1H, m), 4.01 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.49 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.48-4.55 (1H, m), 4.60 (1H, d, J=11.7 Hz), 5.18 (2H, s);
MS (FAB) m/z: 370 (M+H)+.
(6i)(3aR,4R,5R,6aS)−5−ベンジルオキシ−1−ベンジルオキシカルボニル−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール−4−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例2(2f)で合成した化合物(751mg、0.87mmol)をメチレンクロリド(15mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(435μL、4.33mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2滴)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1〜5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(734mg、84%)を黄色油状物として得た。参考例6(6h)で合成した化合物(244mg、0.66mmol)をジエチルエーテル(12mL)に溶解し、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(12μL、0.07mmol)を加え、イミダート(734mg、0.73mmol)のジエチルエーテル(3mL)溶液を滴下し、室温で1時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(4滴)を加えた後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、2:1〜1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(α,β混合物)(516mg、収率64%)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.19 (1.5H, d, J=2.9Hz), 1.20 (1.5H, d, J=2.9 Hz), 1.62-1.68 (0.5H, m), 1.79-1.84 (0.5H, m), 2.39-2.45 (0.5H, m), 2.48-2.53 (0.5H, m), 2.73-2.77 (0.5H, m), 2.85-2.86 (0.5H, m), 3.10-3.60 (8H, m), 3.69-4.02 (6H, m), 4.10-4.14 (1H, m), 4.32-4.64 (8H, m), 4.69-4.87 (7H, m), 5.00 (0.5H, d, J=10.7 Hz), 5.12 (0.5H, d, J=3.9 Hz), 5.18 (1H, d, J=10.7 Hz), 7.18-7.43 (50H, m);
MS (FAB) m/z: 1217 (M)+.
(6j)(3aR,4R,5R,6aS)−5−ベンジルオキシ−1−メチルオキシカルボニル−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール−4−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例6(6i)で合成した化合物(516mg、0.42mmol)をメタノール(6mL)及びトルエン(6mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(221μL、1.15mmol)を加え、50℃で40分攪拌した。室温に冷却後、反応液が中性になるまでDowex 50W×8を加え、濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、1.5:1〜1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(173mg、収率47%)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.61-1.69 (1H, m), 2.48-2.55 (1H, m), 2.72-2.78 (1H, m), 3.13 (1H, dd, J=9.5, 8.8 Hz), 3.21 (1H, dd, J=9.5, 5.9 Hz), 3.31 (1H, dd, J=8.1, 7.3 Hz), 3.36-3.54 (5H, m), 3.59-3.62 (1H, m), 3.79 (3H, s), 3.74-3.94 (5H, m), 3.99 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.32-4.38 (2H, m), 4.50-4.67 (7H, m), 4.76-5.00 (5H, m), 5.01 (1H, d, J=11.0 Hz), 5.12 (1H, d, J=3.7 Hz), 7.14-7.44 (35H, m);
MS (FAB) m/z: 1141 (M)+.
(6k)(3aR,4R,5R,6aS)−5−ベンジルオキシ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール−4−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例6(6j)で合成した化合物(363mg、0.32mmol)をメタノール(8mL)に溶解し、1規定水酸化カリウム水溶液(4mL)を加え、80℃で8時間攪拌した。室温に冷却後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1.5:1〜1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(313mg、収率91%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.20 (3H, d, J=5.9 Hz), 1.56-1.64 (1H, m), 2.26-2.36 (1H, m), 2.76-2.86 (1H, m), 3.13 (1H, dd, J=9.5, 8.8 Hz), 3.19-3.25 (2H, m), 3.32 (1H, dd, J=8.8, 8.1 Hz), 3.43-3.53 (3H, m), 3.67-3.69 (2H, m), 3.81-3.95 (6H, m), 4.35-4.40 (2H, m), 4.51-4.67 (7H, m), 4.74-4.87 (6H, m), 5.01 (1H, d, J=10.3 Hz), 7.15-7.44 (35H, m);
MS (FAB) m/z: 1084 (M+H)+.
(6l)(1S,3R,4R,5S)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−シクロペンタ−4−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例6(6k)で合成した化合物(313mg、0.29mmol)をメタノール(8mL)及び酢酸エチル(4mL)に溶解し、塩酸(5滴)及び20%水酸化パラジウム−炭素(300mg)を加え、水素雰囲気下、室温で6時間攪拌した。セライト濾過した後、減圧下溶媒を留去し、メタノール(3mL)及び28%アンモニア水(300μL)を加え、室温で10分間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、イオン交換樹脂カラム(Dowex 50W×8)(水〜2.8%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(107mg、収率81%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, D2O): δ 1.19 (1H, d, J=5.9 Hz), 1.53 (1H, dt, J=13.7, 6.8 Hz), 2.18-2.23 (1H, m), 2.27-2.33 (1H, m), 3.07 (1H, dd, J=9.8, 8.8 Hz), 3.19 (1H, dd, J=9.8, 7.8 Hz), 3.34 (1H, dd, J=9.8, 8.8 Hz), 3.37-3.41 (1H, m), 3.47-3.51 (2H, m), 3.58 (1H, dd, J=14.7, 6.8 Hz), 3.66-3.80 (6H, m), 3.86 (1H, dd, J=6.8, 4.9 Hz), 4.11-4.14 (1H, m), 4.36 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.06 (1H, d, J=3.9 Hz);
13C NMR (125 MHz, D2O): δ 16.89, 38.27, 47.74, 49.85, 59.41, 60.05, 70.97, 71.19, 71.56, 72.22, 73.64, 74.96, 75.45, 75.51, 79.24, 84.26, 97.34, 102.68;
MS (FAB) m/z: 456 (M+H)+.
<参考例7>
(2R,3R,4R,5R)−2,5−ジヒドロキシメチル−4−ヒドロキシピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(7a)(1R,3S,4S,6R,7R)−7−ベンジルオキシ−6−ヒドロキシメチル−3−メトキシ−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン
アジドエポキシド(Tetrahedron,26,1985,1469)(2.03g、6.97mmol)をエタノール(40mL)に溶解し、リンドラー触媒(0.4g)を加え、水素雰囲気下2時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、エタノール(40mL)に溶解し、1時間加熱還流した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メチレンクロリド:エタノール、20:1〜10:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.21g、収率65%)を褐色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.15-2.35 (2H, br), 3.19 (1H, dd, J=5.8, 5.9 Hz), 3.35 (3H, s), 3.41 (1H, s), 3.65 (1H, dd, J=5.8, 11.7 Hz), 3.73 (1H, dd, J=5.8, 11.7 Hz), 4.11 (1H, s), 4.18 (1H s), 4.54 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.61 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.64 (1H, s), 7.29-7.38 (5H, m);
MS (FAB) m/z: 266 (M+H)+.
(7b)(1R,3R,4S,6R,7R)−7−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−3−メトキシ−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−5−カルボン酸ベンジルエステル
参考例7(7a)で合成した化合物(930mg、3.51mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(280mg)を加え、水素雰囲気下6時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、減圧下溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル:飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2:1、20mL)に溶解し、ベンジルクロロホルメート(0.75mL、5.27mmol)を加え、0℃にて2時間攪拌した。0℃にて水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(759mg、収率70%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.33 (3H, s), 3.50-4.00 (3H, m), 4.10-4.25 (3H, m), 4.61 (1H, brs), 4.60-4.74 (2H, m), 5.10-5.25 (2H, m), 7.25-7.45 (5H, m);
MS (FAB) m/z: 310 (M+H)+.
(7c)(1R,3S,4S,6R,7R)−7−ベンジルオキシ−6−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−3−メトキシ−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−5−カルボン酸ベンジルエステル
参考例7(7b)で合成した化合物(152mg、0.49mmol)をピリジン(4mL)に溶解し、t−ブチルジメチルシリルクロリド(82mg、0.54mmol)を加え、0℃にて3時間攪拌した。TLCにて原料がなくなったことを確認後、塩化ベンゾイル(86μL、0.74mmol)を加え、0℃で1時間攪拌した。0℃にて水(20ml)を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、10:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(218mg、収率84%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ -0.24--0.04 (6H, m), 0.72 (4.5H, s), 0.77 (4.5H, s), 3.34 (1.5H, s), 3.38 (1.5H, s), 3.67-3.80 (2H, m), 3.91 (0.5H m), 4.10 (0.5H, m), 4.40 (0.5H, s), 4.46 (0.5H, m), 4.66 (0.5H, s), 4.69 (1H, m), 4.78 (0.5H, m), 5.15 (2H, m), 5.44 (1H, m), 7.39-7.36 (5H, m), 7.41 (2H, m), 7.55 (1H, m), 7.95 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 528 (M+H)+.
(7d)(2R,3R,4R,5R)−N−ベンジルオキシカルボニル−3−ベンゾイル−2,5−ジヒドロキシメチル−4−ヒドロキシピロリジン
参考例7(7c)で合成した化合物(997mg、1.89mmol)を、トリフルオロ酢酸:水(4:1、12mL)に溶解し、室温で15分撹拌した。0℃にて反応液に水(20mL)を加え、ジクロロメタン(30mL)で抽出後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をエタノール(15mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(35.7mg、0.10mmol)を水(5mL)に溶解させたものを加え、0℃で20分撹拌した。0℃にて反応液に飽和塩化アンモニウム水(2mL)を加えた後、減圧下エタノールを留去した。水(15mL)を加え、酢酸エチル(15mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(643mg、収率85%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.60-3.38 (9H, m), 4.98-5.19 (4H, m), 7.20-7.30 (5H, m), 7.36. (2H, m), 7.50 (1H, m), 7.89 (2H, d, J=7.3 Hz);
MS (FAB) m/z: 402 (M+H)+.
(7e)(2R,3R,4R,5R)−N−ベンジルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−2,5−ジベンジルオキシメチル−4−ベンジルオキシピロリジン
参考例7(7d)で合成した化合物(643mg、1.60mmol)を、ジクロロメタン:シクロヘキサン(1:2、18mL)に溶解し、ベンジルトリクロロアセトイミダート(2.7mL、14.4mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸(29μL、0.32mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。0℃にて反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水(5mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で希釈後、水(30mL)、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、20:1〜10:1、V/V)を用いて精製し、無色油状物1080mg得た。得られた無色油状物1080mgをメタノール:テトラヒドロフラン(4:1、25mL)に溶解し、炭酸カリウム(44mg、0.32mmol)を加え、室温で2.5時間攪拌した。減圧下メタノールを留去した後、水(15mL)を加え、酢酸エチル(15mL)で抽出、有機層を飽和食塩水(15mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(715mg、収率78%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.40-3.49 (2H, m), 3.62 (1H, dd, J=4.4, 8.8 Hz), 3.79-4.12 (4H, m), 4.19 (1H, dd, J=3.7, 10.3 Hz), 4.26-4.61 (6H, m), 5.01 (1H, d, J=16.8 Hz), 5.03 (1H, d, J=16.8 Hz), 5.51 (1H, m), 7.15-7.38(20H, m);
MS (FAB) m/z : 568 (M+H)+.
(7f)(2R,3R,4R,5R)−N−ベンジルオキシカルボニル−2,5−ジベンジルオキシメチル−4−ベンジルオキシピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例2(2f)で合成した化合物(426mg、0.49mmol)を、メチレンクロリド(8mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(0.25mL、2.45mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(7μL、0.05mmol)を加え、室温で15分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、無色油状のイミダート(398mg、80%)を得た。参考例7(7e)で合成した化合物(248mg、0.44mmol)をジエチルエーテル(8mL)に溶解し、窒素雰囲気下トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(7μL、44μmol)を加えた。イミダートのジエチルエーテル(5mL)溶液を反応液に加え、室温で1.5時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(12μL、88μmol)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(20mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(218mg、31%)を無色油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 1.23 (3H, d, J=5.9 Hz), 2.92-3.19 (4H, m), 3.26-3.73 (13H, m), 3.85 (1H, dd, J=5.1, 5.1 Hz), 3.93 (1H, dd, J=5.1, 5.1 Hz), 4.31 (1H, d, J=8.0 Hz), 5.03 (1H, d, J=3.6 Hz);
MS (FAB) m/z: 472 (M+H)+.
(7g)(2R,3R,4R,5R)−2,5−ジヒドロキシメチル−4−ヒドロキシピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例7(7f)で合成した化合物(218mg、0.15mmol)を1%塩酸メタノール溶液(5mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(110mg)を加え、水素雰囲気下2時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、28%アンモニア水(0.8mL)を加えて10分攪拌した。減圧下溶媒を留去し、水(30mL)にてイオン交換樹脂カラムに通した後、1%アンモニア水(30mL)を流した。目的化合物を含むアンモニア水を減圧下濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、5:2:1〜1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物を(47mg、64%)無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.15 (3H, d, J=5.9 Hz), 2.92-3.19 (4H, m), 3.26-3.73 (13H, m), 3.85 (1H, dd, J=5.1, 5.1 Hz), 3.93 (1H, dd, J=5.1, 5.1 Hz), 4.31 (1H, d, J=8.0 Hz), 5.03 (1H, d, J=3.6 Hz);
MS (FAB) m/z: 472 (M+H)+.
<参考例8>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−メトキシ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
(8a)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−フルオロ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例2(2c)で合成した化合物(2.19g、2.37mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(45mL)に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム(0.12g、2.75mmol)を加え、10分間撹拌後、ヨウ化メチル(0.3mL、4.82mmol)を加え、室温で5時間撹拌した。氷冷下反応液にメタノール(5mL)を加え30分間撹拌した。酢酸エチル(20mL)を加え、有機層を水(20mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1〜5:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.80g、収率81%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.21 (3H, s), 3.30-5.00 (28H, m), 5.10 (1H, m), 5.20 (1H, m), 5.95 (1H, m), 7.20-7.40 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 938 (M+H)+.
(8b)アリル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−メトキシ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例8(8a)で合成した化合物(1.80g、1.92mmol)をメタノール(30mL)及びテトラヒドロフラン(6mL)に溶解し、塩化パラジウム(II)(67.4mg、0.38mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜4:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.43g、収率83%)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.20 (3H, s), 3.25-5.00 (27H, m), 5.10 (1H, m), 7.20-7.40 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 898 (M+H)+.
(8c)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−(ベンジルオキシメチル)ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−メトキシ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例8(8b)で合成した化合物(762.6mg、0.85mmol)を、メチレンクロリド(14mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(0.43mL、4.29mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ−7−セン(1滴)を加え、室温で30分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、無色油状のイミダート(567.8mg、64%)を得た。参考例1(1i)で合成した化合物(380.8mg、0.85mmol)をジエチルエーテル(13mL)に溶解し、窒素雰囲気下トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(8.0μL、0.044mmol)をジエチルエーテル(2mL)に溶かして加えた。イミダート(567.8mg)のジエチルエーテル(5mL)溶液を反応液に加え、室温で2時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(8.0μL、0.057mmol)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(20mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、α、β混合物を含む残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、3:1、V/V)を用いて精製し、そのうち標記目的化合物α体(150.1mg、13%)を無色アモルファスとして単離した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.20 (3H, s), 3.25-5.20 (39H, m), 7.20-7.40 (45H, m);
MS (FAB) m/z: 1327 (M+H)+.
(8d)(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−メトキシ−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例8(8c)で合成した化合物(150.1mg、0.11mmol)を1%塩酸水溶液を含むメタノール(10mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(100mg)を加え、水素雰囲気下2時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、28%アンモニア水(0.5mL)を加えて10分間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、その水溶液(100mL)をイオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラムに供した後、1%アンモニア水(100mL)で流した。目的化合物を含むアンモニア水を減圧下濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、5:2:1〜1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物を(49.1mg、95%)無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.00-4.20 (19H, m), 3.27 (3H, s), 4.37 (1H, d, J=8.0 Hz), 4.98 (1H, d, J=3.7 Hz);
MS (FAB) m/z: 472 (M+H)+.
<参考例9>
(2R,3R,4R)−4−フルオロ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(9a)(2R,3R,4R)−3−ベンゾイルオキシ−N−ベンジロオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−4−ヒドロキシ−ピロリジン
参考例1(1h)で合成した化合物(3.37g、9.07mmol)を、メチレンクロリド:シクロヘキサン(1:2、180mL)に溶解し、ベンジルトリクロロアセトイミダート(2.0mL、10.88mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸(2.57ml、15.3mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。0℃にて反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で希釈後、水(300mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜2:1、V/V)を用いて精製し、淡黄色油状物4.71g得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.50-4.20 (4H, m), 4.45-4.80 (3H, m), 5.00-5.60 (5H, m), 7.32-7.46 (12H, m), 7.59 (1H, m), 7.99 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 462 (M+H)+.
(9b)(2R,3R,4S)−3−ベンゾイルオキシ−N−ベンジロオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−4−ヒドロキシ−ピロリジン
参考例9(9a)で合成した化合物(183mg、0.40mmol)をメチレンクロリド(4mL)に溶解し、ピリジン(96μL,1.20mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.10mL、0.60mmol)を加え、0℃にて20分攪拌した。0℃にて水(10mL)を加え、メチレンクロリドで抽出後、有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(92mg、収率50%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.25-4.20 (4H, m), 4.25-4.75 (3H, m), 5.10-5.60 (5H, m), 7.32-7.46 (12H, m), 7.59 (1H, t, J=7.4 Hz), 7.99 (2H, d, J=8.8 Hz);
MS (FAB) m/z: 462 (M+H)+.
(9c)(2R,3R,4R)−N−ベンジロオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−4−フルオロ−ピロリジン
参考例9(9b)で合成した化合物(980mg、2.12mmol)を1,2−ジメトキシエタン(20mL)に溶解し、−20℃にてジエチルアミノサルファートリフルオリド(0.84mL、6.36mmol)を加えた。徐々に昇温し、60℃にて1時間攪拌した。0℃にて、発泡しなくなるまで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1、V/V)を用いて精製し、淡黄色油状物(545mg)を得た。得られた淡黄色油状物(545mg)をメタノール(10mL)に溶解し、炭酸カリウム(50mg)を加え、室温にて20分攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水(20mL)にて洗浄した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(263mg、収率34%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.10-4.20 (4H, m), 4.25-4.75 (3H, m), 4.80-5.20 (5H, m), 7.30-7.45 (10H, m);
MS (FAB) m/z: 360 (M+H)+.
(9d)(2R,3R,4R)−N−ベンジロオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−4−フルオロ−ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例1(1f)で合成した化合物(657mg、0.76mmol)を、メチレンクロリド(12mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(0.38mL、3.8mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(11μL、76μmol)を加え、室温で15分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、無色油状のイミダート(767mg、100%)を得た。参考例9(9c)で合成した化合物(263mg、0.73mmol)をジエチルエーテル(12mL)に溶解し、窒素雰囲気下トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(13μL、73μmol)を加えた。イミダートのジエチルエーテル(8mL)溶液を反応液に加え、室温で1.5時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(20μL、146μmol)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(20mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物α体(109mg、12%)、β体(52mg、6%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.09 (3H, d, J=4.2 Hz), 3.00-5.60 (35H, m), 7.10-7.40 (40H, m);
MS (FAB) m/z: 1209 (M+H)+.
(9e)(2R,3R,4R)−4−フルオロ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例9(9d)で合成した化合物(109mg、90.2μmol)を1%塩酸メタノール溶液(5mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(55mg)を加え、水素雰囲気下1時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、28%アンモニア水(0.2mL)を加えて10分攪拌した。減圧下溶媒を留去し、水(30mL)にてイオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラムに通した後、1%アンモニア水(30mL)を流した。目的化合物を含むアンモニア水を減圧下濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、5:2:1〜1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物を(26mg、65%)無色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 1.18 (3H, d, J=5.9 Hz), 2.98-3.16 (4H, m), 3.47-3.77 (12H, m), 4.11 (1H, dd, J=4.9, 20.5 Hz), 5.02 (1H, m), 5.23 (1H, m);
MS (FAB) m/z: 444 (M+H)+.
<参考例10>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−フルオロメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(10a)(2R,3R,4R)−3−ベンゾイルオキシ−N−ベンジロオキシカルボニル−2−フルオロメチル−4−ヒドロキシ−ピロリジン
参考例1(1h)で合成した化合物(257mg、0.69mmol)を1,2−ジメトキシエタン(5mL)に溶解し、−20℃にてジエチルアミノサルファートリフルオリド(0.11mL、0.83mmol)を加えた。徐々に昇温し、60℃にて1時間攪拌した。0℃にて、発泡しなくなるまで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチル(15mL)で抽出し、有機層を飽和食塩水(15mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1、V/V)を用いて精製し、無色油状物(113mg、44%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.50-4.25 (4H, m), 4.50-5.55 (3H, m), 5.40-5.60 (2H, m), 7.20-7.50 (7H, m), 7.60 (1H, m), 8.00-8.10 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 374 (M+H)+.
(10b)(2R,3R,4S)−3−ベンゾイルオキシ−N−ベンジロオキシカルボニル−4−ベンジルオキシ−2−フルオロメチル−ピロリジン
参考例10(10a)で合成した化合物(344mg、0.92mmol)を、メチレンクロリド:シクロヘキサン(1:2、10mL)に溶解し、ベンジルトリクロロアセトイミダート(0.68mL、3.68mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸(16μL、0.18mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。0℃にて反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水(1mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で希釈後、水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、8:1〜5:1、V/V)を用いて精製し、無色油状物(307mg、68%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.50-5.25 (7H, m), 5.50-5.75 (4H, m), 7.20-7.50 (12H, m), 7.60 (1H, m), 8.00-8.10 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 464 (M+H)+.
(10c)(2R,3R,4S)−N−ベンジロオキシカルボニル−4−ベンジルオキシ−2−フルオロメチル−ピロリジン
参考例10(10b)で合成した化合物(307mg、0.66mmol)をメタノール(6mL)に溶解し、炭酸カリウム(27mg、0.20mmol)を加え、室温で2.5時間攪拌した。減圧下メタノールを留去した後、水(15mL)を加え、酢酸エチル(15mL)で抽出、有機層を飽和食塩水(15mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(176mg、収率74%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.35-4.80 (7H, m), 5.50-5.75 (4H, m), 7.20-7.50 (10H, m);
MS (FAB) m/z: 360 (M+H)+.
(10d)(2R,3R,4R)−N−ベンジロオキシカルボニル−4−ベンジルオキシ−2−フルオロメチル−ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例2(2f)で合成した化合物(398mg、0.46mmol)を、メチレンクロリド(8mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(0.23mL、2.30mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(7μL、0.05mmol)を加え、室温で15分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、無色油状のイミダートを得た。参考例10(10c)で合成した化合物(165mg、0.46mmol)をジエチルエーテル(8mL)に溶解し、窒素雰囲気下トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(8μL、46μmol)を加えた。イミダートのジエチルエーテル(4mL)溶液を反応液に加え、室温で2.5時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(13μL、92μmol)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(15mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(15mL)、飽和食塩水(15mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(53mg、10%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.10 (3H, d, J=4.2 Hz), 3.00-5.60 (35H, m), 7.10-7.40 (40H, m);
MS (FAB) m/z: 1209 (M+H)+.
(10e)(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−フルオロメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例10(10d)で合成した化合物(53mg、43.9μmol)を1%塩酸メタノール溶液(5mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(30mg)を加え、水素雰囲気下3時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、28%アンモニア水(0.2mL)を加えて10分攪拌した。減圧下溶媒を留去し、水(30mL)にてイオン交換樹脂カラムに通した後、1%アンモニア水(30mL)を流した。目的化合物を含むアンモニア水を減圧下濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、5:2:1〜1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.6mg、8%)を無色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 1.18 (3H, d, J=4.0 Hz), 2.98-4.25 (16H, m), 4.50 (2H, m), 5.83 (1H, m);
MS (FAB) m/z: 444 (M+H)+.
<参考例11>
(2R,3R,4S)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(11a)(2R,3R,4S)−N−ベンジロオキシカルボニル−4−ベンジルオキシ−2−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−ピロリジン
参考例9(9b)で合成した化合物(815mg、1.77mmol)を、ジクロロメタン:シクロヘキサン(1:2、45mL)に溶解し、ベンジルトリクロロアセトイミダート(0.66mL、3.54mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸(24μL、0.27mmol)を加え、室温にて1.5時間撹拌した。0℃にて反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で希釈後、水(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1、V/V)を用いて精製し、淡黄色油状物(866mg)を得た。得られた淡黄色油状物(866mg)をメタノール(15mL)に溶解し、炭酸カリウム(65mg)を加え、室温にて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水(20mL)にて洗浄した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(233mg、収率30%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.35-4.25 (6H, m), 4.25-4.70 (4H, m), 5.00-5.30 (4H, m), 7.09-7.26 (15H, m);
MS (FAB) m/z: 448 (M+H)+.
(11b)(2R,3R,4S)−N−ベンジロオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−4−ベンジルオキシ−ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例1(1f)で合成した化合物(513mg、0.59mmol)を、メチレンクロリド(10mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(0.3mL、2.95mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(9μL、0.06mmol)を加え、室温で15分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、無色油状のイミダート(447mg、75%)を得た。参考例11(11a)で合成した化合物(233mg、0.52mmol)をジエチルエーテル(10mL)に溶解し、窒素雰囲気下トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(9μl、59μmol)を加えた。イミダートのジエチルエーテル(5mL)溶液を反応液に加え、室温で1.5時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(16μL、118μmol)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(20mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、5:1〜4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物α体(58mg、8%)、β体(51mg、7%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.15 (3H, d, J=5.6 Hz), 3.10-5.20 (36H, m), 1.15 (1H, d, J=6.3 Hz), 7.20-7.39 (45H, m);
MS (FAB) m/z: 1297 (M+H)+.
(11c)(2R,3R,4S)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例11(11b)で合成した化合物(58mg、44.7μmol)を1%塩酸メタノール溶液(5mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(30mg)を加え、水素雰囲気下1.5時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、28%アンモニア水(0.2mL)を加えて10分攪拌した。減圧下溶媒を留去し、水(30mL)にてイオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラムに通した後、1%アンモニア水(30mL)を流した。目的化合物を含むアンモニア水を減圧下濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、5:2:1〜1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物を(13mg、68%)無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.19 (3H, d, J=4.1 Hz), 2.80-4.60 (17H, m), 5.00 (1H, d, J=3.6 Hz), 5.24 (1H, d, J=3.0 Hz);
MS (FAB) m/z: 442 (M+H)+.
<参考例12>
(2R,3R,4R)−2−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシ−ピロリジン−4−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド)
(12a)(2R,3R,4R)−N−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−ピロリジン−4−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例2(2f)で合成した化合物(607mg、0.70mmol)を、メチレンクロリド(10mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(500μL、4.98mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2滴)を加え、室温で40分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(630mg、89%)を黄色油状物として得た。参考例9(9a)で合成した化合物(323mg、0.700mmol)をジエチルエーテル(10mL)に溶解し、イミデート(630mg、0.623mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(6.3μL、34.8μmol)を滴下し、室温で45分間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(4滴)を加えた後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、6:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(610mg、75%)を淡黄色油状物として得た。引き続きこの淡黄色油状物(610mg、0.465mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、炭酸カリウム水(1M、1mL、1mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(280mg、収率50%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.19 (3H, d, J=5.8 Hz), 2.83 (1H, brs), 3.12 (1H, t, J=9.3 Hz), 3.17-3.23 (1H, m), 3.29-3.37 (2H, m), 3.39-3.45 (2H, m), 3.51 (1H, dd, J=9.76, 2.93 Hz), 3.60 (1H, brt, J=7.8 Hz), 3.72-4.01 (7H, m), 4.27-4.56 (6H, m), 4.60-4.63 (2H, m), 4.73-4.75 (4H, brm), 4.78 (1H, d, J=10.75 Hz), 4.85 (1H, d, J=10.74 Hz), 4.87 (1H, d, J=9.77 Hz), 4.92 (1H, d, J=2.93 Hz), 5.01-5.12 (3H, m), 7.21-7.34 (38H, m), 7.43 (2H, d, J=6.83 Hz);
MS (FAB) m/z: 1207 (M+H)+.
(12b)(2R,3R,4R)−2−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシ−ピロリジン−4−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例12(12a)で合成した化合物(90mg、74,6μmol)をメタノール(10mL)に溶解し、塩酸(140μL)及び20%水酸化パラジウム−炭素(90mg)を加え、水素雰囲気下、室温で2時間攪拌した。セライト濾過し、アンモニア水(5%)をpHが中性になるまで加えた後、減圧下溶媒を留去し、イオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラム(水〜5%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(26mg、79%)を無色個体として得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.32 (3H, d, J=5.8 Hz), 3.17-3.22 (2H, m), 3.30-3.38 (2H, m), 3.44-3.55 (2H, m), 3.60-3.64 (2H, m), 3.74-3.86 (6H, m), 3.92 (1H, brd, J=11,72 Hz), 4.13 (1H, brs), 4.24 (1H, brs), 4.48 (1H, d, J=7.81 Hz), 5.11 (1H, d, J=2.93 Hz);
MS (FAB) m/z: 442 (M+H)+.
<参考例13>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシド
参考例1(1j)で合成した化合物β体(60mg、46.3μmol)をメタノール(4mL)に溶解し、塩酸(56μL)及び20%水酸化パラジウム−炭素(60mg)を加え、水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。セライト濾過した後、18%アンモニア水(3滴)を加え、減圧下溶媒を留去し、イオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラム(水〜5%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、3:2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(10mg、49%)を無色個体として得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.29 (3H, d, J=5.8 Hz), 2.93 (1H, dd, J=11.7, 3.6 Hz), 3.15-3.35 (4H, m), 3.51-3.65 (5H, m), 3.74-3.80 (5H, m), 3.93-4.00 (2H, m), 4.40 (1H, br, s), 4.56 (1H, d, J=7.3 Hz), 5.34 (1H, br, s);
MS (FAB) m/z: 464 (M+Na)+, 442 (M+H)+.
<参考例14>
(1R,2S,3R,4R,5R)−1−アミノ−2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−シクロペンタ−4−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(14a)メチル 4−O−ベンゾイル−2,3−ジ−O−ベンジル−6−O−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド
メチル 2,3−ジ−O−ベンジル−6−O−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド(J.Org.Chem.,2001,66,5965−5975)(163.9g、310mmol)をメチレンクロリド(1.5L)に溶解し、4−ジメチルアミノピリジン(43.5g、352mmol)、トリエチルアミン(49.0mL、352mmol)を加え、氷冷にて塩化ベンゾイル(43.2mL、372mmol)を滴下し、0℃で1時間撹拌した。反応液に希塩酸(2N、500mL)を加え、メチレンクロリド(1L)で抽出後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水(1L)、飽和食塩水(1L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(196g、収率99%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.34 (3H, s), 3.40 (3H, s), 3.58 (1H, dd, J=9.3, 3.4 Hz), 3.98-4.10 (4H, m), 4.57-4.65 (3H, m), 4.79 (1H, d, J=10.8 Hz), 5.06 (1H, dd, J=9.8, 9.8 Hz), 7.08-7.10 (5H, m), 7.18 (2H, d, J=7.8 Hz), 7.29-7.35 (5H, m), 7.41-7.45 (2H, m), 7.57-7.61 (1H, m), 7.67 (2H, d, J=7.8 Hz), 7.89 (2H, d, J=8.8 Hz);
MS (FAB) m/z: 633 (M+H)+.
(14b)メチル 4−O−ベンゾイル−2,3−ジ−O−ベンジル−6−デオキシ−6−ヨード−α−D−グルコピラノシド
参考例14(14a)で合成した化合物(196g、310mmol)をトルエン(2L)に溶解し、窒素雰囲気下、ヨウ化ナトリウム(235g、1.57mol)、18−クラウン−6−エーテル(16.6g、62.8mmol)を加え、100℃にて2時間攪拌した。反応液を室温まで冷し、ろ過し、トルエンで濾物を洗浄した。濾液と洗液を飽和炭酸水素ナトリウム水(1L)、飽和食塩水(1L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、標記目的化合物(181g、収率99%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.12 (1H, dd, J=11.0, 8.8 Hz), 3.29 (1H, dd, J=11.0, 2.2 Hz), 3.51 (3H, s), 3.64 (1H, dd, J=9.6, 3.7 Hz), 3.82-3.89 (1H, m), 4.06 (1H, dd, J=9.6, 8.8 Hz), 4.60-4.68 (3H, m), 4.82 (1H, d, J=11.0 Hz), 4.82 (1H, d, J=12.8 Hz), 5.06 (1H, dd, J=9.5, 9.5 Hz), 7.08-7.10 (5H, m), 7.29-7.38 (5H, m), 7.42-7.47 (2H, m), 7.57-7.61 (1H, m), 7.98 (2H, d, J=8.0 Hz);
MS (FAB) m/z: 589 (M+H)+.
(14c)4−O−ベンゾイル−2,3−ジ−O−ベンジル−5,6−ジデオキシ−D−キシロ−ヘキサ−5−エノース オキシム
参考例14(14b)で合成した化合物(181g、307mmol)をイソプロパノール(1.5L)、蒸留水(50mL)に溶解し、希塩酸で洗った亜鉛末(180g)を加え、100℃にて1時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、エタノールで濾物を洗浄し、濾液と洗液を減圧留去した。残渣をエタノール(500mL)に溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩(42.7g、615mmol)、ピリジン(49.7mL、615mmol)を加え、80℃で40分攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(126g、収率92%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.83 (0.7H, dd, J=5.8, 4.9 Hz), 3.99 (0.3H, dd, J=6.2, 3.9 Hz), 4.23 (0.7H, dd, J=7.8, 4.9 Hz), 4.42 (1H, dd, J=11.8, 3.9 Hz), 4.65 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.68-4.76 (3H, m), 4.97 (0.3H, dd, J=5.8, 3.9 Hz), 5.23 (1H, dd, J=10.7, 5.9 Hz), 5.31-5.37 (1H, m), 5.78-5.94 (2H, m), 7.20-7.38 (9H, m), 7.40-7.48 (3H, m), 7.53-7.59 (1H, m), 8.00-8.07 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 446 (M+H)+.
(14d)(3aR,4R,5R,6S,6aR)−4−ベンゾイルオキシ−5,6−ジベンジルオキシ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール
参考例14(14c)で合成した化合物(126g、282mmol)をトルエン(800mL)に溶解し、120℃にて8時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(59.7g、収率48%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.83-2.91 (1H, m), 3.45-3.60 (1H, m), 3.89-3.95 (2H, m), 4.11-4.18 (1H, m), 4.55 (1H, m), 4.75-4.87 (4H, m), 5.01 (1H, dd, J=7.8, 6.8 Hz), 5.09-5.13 (1H, m), 7.22-7.40 (10H, m), 7.43-7.47 (2H, m), 7.57-7.61 (1H, m), 7.97-8.00 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 446 (M+H)+.
(14e)(3aR,4R,5S,6S,6aR)−1−ベンジルオキシカルボニル−5,6−ジベンジルオキシ−4−ヒドロキシ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール
参考例14(14d)で合成した化合物(59.7g、134mmol)をメタノール(1L)に溶解し、ナトリウムメトキシド(10mL、49mmol)を加え、室温にて15分攪拌した。0℃にて反応液に飽和塩化アンモニア水(500mL)を加え、酢酸エチル(1.5L)で抽出後、有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄した。この有機層に0℃にて飽和炭酸水素ナトリウム水(500mL)、ベンジルオキシクロロホルメート(22.9mL、160mmol)を加え、0℃にて1時間攪拌した。有機層を飽和食塩水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(61.3g、収率96%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.30 (1H, brd, J=3.7 Hz, OH), 2.91 (1H, ddd, J=8.9, 8.9, 5.7 Hz, H-3a), 3.58 (1H, dd, J=9.0, 5.7 Hz, H-3), 3.73 (1H, dd, J=8.6, 8.4 Hz, H-5), 3.82 (1H, ddd, J=8.9, 8.6, 3.7 Hz, H-4), 3.84 (1H, dd, J=8.4, 5.6 Hz, H-6), 3.98 (1H, d, J=9.0 Hz, H-3), 4.54 (1H, d, J=11.3 Hz), 4.54 (1H, dd, J=8.9, 5.6 Hz, H-6a), 4.63 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.84 (1H, d, J=11.3 Hz), 4.87 (1H, d, J=11.7 Hz), 5.20 (1H, d, J=12.1 Hz), 5.27 (1H, d, J=12.1 Hz), 7.23-7.40 (15H, m).
MS (FAB) m/z: 476 (M+H)+.
(14f)(3aR,4R,5R,6S,6aR)−1−ベンジルオキシカルボニル−5,6−ジベンジルオキシ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール−4−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(6−デオキシ−2,3,4−トリ−O−ベンジル−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例1(1f)で合成した化合物(215mg、0.248mmol)を、メチレンクロリド(5mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(460μL、4.61mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2滴)を加え、室温で40分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(250mg、99%)を黄色油状物として得た。参考例14(14e)で合成した化合物(100mg、0.21mmol)をジエチルエーテル(10mL)に溶解し、イミダート(250mg、0.248mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(3.8μL、0.021mmol)を滴下し、室温で45分間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(4滴)を加えた後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(55mg、17%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.15 (3H, d, J=6.8 Hz), 3.01-3.12 (2H, m), 3.14 (1H, dd, J=9.8, 3.9 Hz), 3.50-3.62 (3H, m), 3.64-3.80 (2H, m), 3.80-3.96 (5H, m), 3.99-4.10 (2H, m), 4.43 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.47 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.50-4.62 (7H, m), 4.68-4.93 (8H, m), 5.06 (1H, d, J=11.7 Hz), 5.18-5.29 (3H, m), 5.61 (1H, d, J=3.9 Hz), 7.05-7.41 (45H, m);
MS (FAB) m/z: 1324 (M+H)+.
(14g)(1R,2S,3R,4R,5R)−1−アミノ−2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−シクロペンタ−4−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例14(14f)で合成した化合物(53mg、40.4μmol)をメタノール(10mL)に溶解し、塩酸(10μL)及び20%水酸化パラジウム−炭素(53mg)を加え、水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。セライト濾過した後、減圧下溶媒を留去し、イオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラム(水〜5%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(5mg、26%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.18 (3H, d, J=6.8 Hz), 2.00-2.08 (1H, m), 2.15-2.22 (1H, m), 3.03-3.09 (1H, m), 3.16-3.22 (1H, m), 3.45-3.57 (5H, m), 3.58-3.78 (8H, m), 3.81-3.89 (3H, m), 5.10 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.23 (1H, d, J=2.9 Hz);
MS (FAB) m/z: 472 (M+H)+.
<参考例15>
(1R,2S,3R,4R,5R)−1−アミノ−2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−シクロペンタ−4−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(15a)(3aR,4R,5R,6S,6aR)−1−ベンジルオキシカルボニル−5,6−ジベンジルオキシ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール−4−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(6−デオキシ−2,3,4−トリ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例2(2f)で合成した化合物(1.0g、1.15mmol)を、メチレンクロリド(30mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(460μL、4.61mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2滴)を加え、室温で40分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(970mg、84%)を黄色油状物として得た。参考例14(14e)で合成した化合物(508mg、1.06mmol)をジエチルエーテル(20mL)に溶解し、イミダート(970mg、0.97mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(17μL、0.097mmol)を滴下し、室温で45分間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(4滴)を加えた後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(125mg、9%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.22 (3H, d, J=6.8 Hz), 2.81-2.87 (1H, m), 3.15 (1H, dd, J=9.8, 8.7 Hz), 3.19-3.24 (1H, m), 3.28-3.36 (2H, m), 3.40-3.45 (1H, m), 3.52 (1H, dd, J=8.8, 3.9 Hz), 3.55-3.59 (1H, m), 3.75 (1H, dd, J=10.7, 3.9 Hz), 3.79-3.84 (2H, m), 3.86-3.91 (1H, m), 3.93-4.01 (2H, m), 4.31 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.35 (1H, d, J=7.8 Hz), 4.50 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.52-4.59 (2H, m), 4.60-4.64 (3H, m), 4.70-4.87 (10H, m), 4.89 (1H, d, J=12.7 Hz), 5.00 (1H, d, J=10.7 Hz), 5.07 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.21 (1H, d, J=11.7 Hz), 5.28 (1H, d, J= 12.7 Hz), 7.10-7.43 (45H, m);
MS (FAB) m/z: 1324 (M+H)+.
(15b)(1R,2S,3R,4R,5R)−1−アミノ−2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−シクロペンタ−4−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例15(15a)で合成した化合物(115mg、86.8μmol)をメタノール(20mL)及び酢酸エチル(1mL)に溶解し、塩酸(10μL)及び20%水酸化パラジウム−炭素(115mg)を加え、水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。セライト濾過した後、減圧下溶媒を留去し、イオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラム(水〜5%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(30mg、73%)を無色アモルファスとして得た。
[α]D 20+60.9 (c 0.11, H2O);
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.21 (3H, d, J=6.8 Hz), 2.17-2.25 (1H, m), 3.05-3.10 (1H, m), 3.18-3.27 (2H, m), 3.30-3.92 (14H, m), 4.38 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.08-5.10 (1H, m);
MS (FAB) m/z: 472 (M+H)+.
<参考例16>
(1R,2S,3R,4R,5R)−1−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エチルアミノ)−2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−シクロペンタ−4−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(16a)(3aR,4R,5R,6S,6aR)−4−ベンゾイルオキシ−5,6−ジベンジルオキシ−1−(1,3−ジヒドロキシプロパ−2−イル)−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール
参考例14(14d)で合成した化合物(3.07g、6.89mmol)をメタノール(10mL)、テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、1,3−ジヒドロキシアセトン(1.86g、20.7mmol)および酢酸(1mL)を加え、70℃にて30分攪拌した後、水素化シアノホウ素ナトリウム(1.30g、20.67mmol)を加え、70℃にて10時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メチレンクロリド:メタノール、20:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.20g、収率33%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.35 (1H, dd, J=6.8, 4.9 Hz), 2.39 (1H, t, J=5.9 Hz), 2.77-2.82 (1H, m), 2.93-3.00 (1H, m), 3.74-3.84 (3H, m), 3.88-3.94 (1H, m), 3.96-4.08 (3H, m), 4.21-4.26 (2H, m), 4.74-4.86 (4H, m), 5.05 (1H, d, J=7.8, 5.9 Hz), 7.26-7.38 (10H, m), 7.45-7.50 (2H, m), 7.59-7.64 (1H, m), 7.98-8.02 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 520 (M+H)+.
(16b)(3aR,4R,5S,6S,6aR)−5,6−ジベンジルオキシ−1−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−5−イル)−4−ヒドロキシ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール
参考例16(16a)で合成した化合物(1.20g、2.31mmol)をアセトン(30mL)に溶解し、2,2−ジメトキシプロパン(2.27mL、18.5mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物(660mg、3.47mmol)を加え、室温にて15分攪拌した。0℃にて反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄した。減圧下溶媒を留去し、残渣をメタノールに溶解し、ナトリウムメトキシド(0.4mL、1.96mmol)を加え、室温にて20分攪拌した。0℃にて反応液に飽和塩化アンモニウム水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(840mg、収率80%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.39 (3H, s), 1.47 (3H, s), 2.06 (1H, d, J=3.9 Hz), 2.85-2.96 (2H, m), 3.49 (1H, dd, J=9.8, 6.8 Hz), 3.67-3.72 (1H, m), 3.75-3.85 (6H, m), 3.89-3.97 (2H, m), 4.67 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.68 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.76 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.85 (1H, d, J=11.7 Hz), 7.26-7.38 (10H, m);
MS (FAB) m/z 456: (M+H)+.
(16c)(3aR,4R,5S,6S,6aR)−5,6−ジベンジルオキシ−1−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−5−イル)−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール−4−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(6−デオキシ−2,3,4−トリ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例2(2f)で合成した化合物(600mg、0.692mmol)を、メチレンクロリド(20mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(277μL、2.76mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2滴)を加え、室温で40分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(550mg、80%)を黄色油状物として得た。参考例16(16b)で合成した化合物(230mg、0.501mmol)をジエチルエーテル(10mL)に溶解し、イミダート(550mg、0.551mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(45μL、0.250mmol)を滴下し、室温で45分間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(4滴)を加えた後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(140mg、20%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.22 (3H, d, J=5.8 Hz), 1.43 (3H, s), 1.49 (3H, s), 2.70-2.80 (2H, m), 3.11-3.17 (1H, m), 3.19-3.27 (1H, m), 3.30-3.54 (6H, m), 3.61-3.95 (12H, m), 4.34 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.38 (1H, d, J=7.3 Hz), 4.52 (1H, d, J=12.5 Hz), 4.58-4.73 (5H, m), 4.73-4.90 (8H, m), 5.00 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.03 (1H, d, J=11.0 Hz), 7.17-7.38 (38H, m), 7.43-7.47 (2H, m).
MS (FAB) m/z: 1304 (M+H)+.
(16d)(1R,2S,3R,4R,5R)−1−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エチルアミノ)−2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−シクロペンタ−4−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例16(16c)で合成した化合物(146mg、113μmol)を酢酸(10mL)及び蒸留水(2.5mL)に溶解し、50℃にて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1、V/V)を用いて精製し、ジオール(128mg、101μmol)を無色結晶として得た。ジオール(118mg、93.3μmol)をメタノール(20mL)及び酢酸エチル(1mL)に溶解し、塩酸(30μL)及び20%水酸化パラジウム−炭素(118mg)を加え、水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。セライト濾過した後、減圧下溶媒を留去し、イオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラム(水〜5%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(43mg、84%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.32 (3H, d, J=6.8 Hz), 2.34-2.41 (1H, m), 2.88-2.94 (1H, m), 3.16-3.22 (1H, m), 3.29-3.38 (2H, m), 3.42-3.50 (1H, m), 3.49-3.97 (16H, m), 4.48 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.18 (1H, d, J=7.8 Hz);
13C NMR (100 MHz, D2O): δ16.9, 44.0, 58.5, 58.7, 60.0, 60.1, 60.6, 61.3, 70.9, 71.3, 71.6, 72.2, 73.6, 75.0, 75.5, 79.1, 79.2, 80.5, 81.9, 97.8, 102.7;
MS (FAB) m/z: 546 (M+H)+.
<参考例17>
(1R,2S,3S,4R,5R)−1−アミノ−2−フルオロ−3−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−シクロペンタ−4−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(17a)メチル 2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコピラノシド
1,3,4,6−テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−2−フルオロ−β−D−グルコピラノース(Carbohydr.Res.,153,1986,168−170)(13.4g、38.3mmol)を、メタノール(150mL)に溶解し、Dowex 50w×8(19g)を加え、80℃で12時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、メタノールで濾物を洗浄し、濾液と洗液をあわせて減圧留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メチレンクロリド:メタノール、10:1〜5:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(3.37g、収率45%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 3.32-3.36 (1H, m), 3.43 (1.5H, s), 3.52-3.64 (2H, m), 3.54 (1.5H, s), 3.65-3.70 (1H, m), 3.80-3.92 (2.5H, m), 4.16-4.29 (0.5H, m), 4.43 (0.5H, dd, J=7.8, 2.9 Hz), 4.88 (0.5H, d, J=3.9 Hz).
MS (FAB) m/z: 197 (M+H)+.
(17b)メチル 4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコピラノシド
参考例17(17a)で合成した化合物(3.5g、17.9mmol)をジメチルホルムアミド(70mL)に溶解し、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(3.75mL、25.0mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物(170mg、0.892mmol)を加え、減圧下50℃で2時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(2mL)を加え、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1、V/V)を用いて精製し、(3.36g、収率66%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.42-3.58 (1H, m), 3.48 (2H, s), 3.60 (1H, s), 3.70-3.90 (1.33H, m), 3.98-4.08 (0.66H, m), 4.16-4.40 (2H, m), 4.48-4.54 (1H, m), 4.94 (0.66H, d, J=4.4 Hz), 5.02-5.06 (0.33H, m), 5.52-5.54 (1H, m), 7.36-7.41 (3H, m), 7.46-7.51 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 285 (M+H)+.
(17c)メチル 4−O−ベンゾイル−3−O−ベンジル−2−デオキシ−2−フルオロ−6−O−p−トルエンスルホニル−D−グルコピラノシド
参考例17(17b)で合成した化合物(3.36g、11.8mmol)をジメチルホルムアミド(50mL)に溶解し、窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(741mg、17.7mmol)を加え、室温で30分攪拌した。反応液を氷冷し、臭化ベンジル(1.68mL、14.1mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。0℃にて反応液に飽和塩化アンモニア水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣に酢酸(16mL)、蒸留水(4mL)を加え、60℃にて3時間攪拌した。反応液を減圧下溶媒を留去し、トルエンで共沸した。残渣をピリジン(10mL)に溶解し、氷冷下塩化p−トルエンスルホン酸(1.75g、9.20mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(101mg、0.83mmol)を加え、6時間室温にて攪拌した。反応液を氷冷し、希塩酸(2N、80mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水(200mL)、飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をメチレンクロリド(40mL)に溶解し、氷冷下4−ジメチルアミノピリジン(1.28g、10.5mmol)、塩化ベンゾイル(1.30mL、11.2mmol)、トリエチルアミン(1.46mL、10.5mmol)を加え、0℃で3時間撹拌した。反応液を氷冷し、希塩酸(2N、80mL)を加え、メチレンクロリド(100mL)で抽出後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水(200mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(4.16g、収率65%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.35 (3/2H, s), 2.36 (3/2H, s), 3.47 (3/2H, s), 3.55 (3/2H, s), 3.79-3.88 (1H, m), 4.01-4.15 (3H, m), 4.28-4.62 (3.5H, m), 4.77 (1H, dd, J=11.7, 5.1 Hz), 4.91 (0.5H, d, J=4.4 Hz), 5.05-5.12 (1H, m), 7.06-7.10 (5H, m), 7.18-7.22 (2H, m), 7.42-7.48 (2H, m), 7.58-7.65 (1H, m), 7.66-7.71 (2H, m), 7.89-7.93 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 545 (M+H)+.
(17d)メチル 4−O−ベンゾイル−3−O−ベンジル−2,6−ジデオキシ−2−フルオロ−6−ヨード−D−グルコピラノシド
参考例17(17c)で合成した化合物(3.83g、7.03mmol)をトルエン(120mL)に溶解し、窒素雰囲気下、ヨウ化ナトリウム(5.27g、39.2mmol)、18−クラウン−6−エーテル(370mg、1.40mmol)を加え、100℃にて2時間攪拌した。反応液を室温まで冷し、ろ過し、トルエンで濾物を洗浄した。濾液と洗液を飽和炭酸水素ナトリウム水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(3.38g、収率96%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.12-3.21 (1H, m), 3.27-3.32 (1H, m), 3.57-3.62 (1H, m), 3.58 (3/2H, s), 3.65 (3/2H, s), 3.82-3.91 (1H, m), 4.38-4.68 (5/2H, m), 4.79 (1H, dd, J=11.7, 6.8 Hz), 4.99 (1/2H, dd, J=3.9 Hz), 5.06-5.13 (1H, m), 7.07-7.18 (5H, m), 7.43-7.48 (2H, m), 7.59-7.64 (1H, m), 7.95-8.00 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 501 (M+H)+.
(17e)4−O−ベンゾイル−3−O−ベンジル−2−フルオロ−2,5,6−トリデオキシ−D−キシロ−ヘキサ−5−エノース オキシム
参考例17(17d)で合成した化合物(3.37g、6.74mmol)をイソプロパノール(40mL)、蒸留水(1.3mL)に溶解し、希塩酸で洗った亜鉛末(4g)を加え、100℃にて1時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、エタノールで濾物を洗浄し、濾液と洗液を減圧留去した。残渣をエタノール(80mL)に溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.18g、17.1mmol)、ピリジン(1.38mL、17.1mmol)を加え、60℃で40分攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.31g、収率54%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.87-3.94 (0.7H, m), 4.13-4.22 (0.3H, m), 4.64-4.82 (2H, m), 5.22 (0.7H, ddd, J=46.9, 6.8, 4.9 Hz), 5.34-5.55 (2H, m), 5.75-5.88 (1.3H, m), 5.98-6.07 (1H, m), 7.24-7.62 (8H, m), 8.03-8.08 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 358 (M+H)+.
(17f)(3aR,4R,5S,6S,6aR)−4−ベンゾイルオキシ−5−ベンジルオキシ−6−フルオロ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール
参考例17(17e)で合成した化合物(1.31g、3.66mmol)をトルエン(30mL)に溶解し、120℃にて8時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(965mg、収率74%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.91-2.98 (1H, m), 3.50-3.58 (1H, m), 4.00-4.10 (1H, m), 4.21-4.28 (1H, m), 4.54 (1H, brd, J=7.8 Hz), 4.72 (1H, d, J=12.7 Hz), 4.83 (1H, d, J=12.7 Hz), 4.84 (1H, ddd, J=52.7, 7.8, 5.8 Hz), 4.98-5.02 (1H, m), 5.11-5.15 (1H, m), 7.28-7.36 (5H, m), 7.45-7.49 (2H, m), 7.59-7.63 (1H, m), 7.97-8.00 (2H, m);
MS (FAB) m/z 358: (M+H)+.
(17g)(3aR,4R,5S,6S,6aR)−5−ベンジルオキシ−1−ベンジルオキシカルボニル−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール
参考例17(17f)で合成した化合物(950mg、2.66mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(270μL、1.30mmol)を加え、室温にて15分攪拌した。0℃にて反応液に飽和塩化アンモニア水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出後、有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル(100mL)に溶解し、0℃にて飽和炭酸水素ナトリウム水(50mL)、ベンジルオキシクロロホルメート(570μL、4.00mmol)を加え、0℃にて1時間攪拌した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.00g、収率97%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.29 (1H, brd, J=3.3 Hz, OH), 2.92-2.99 (1H, m, H-3a), 3.60 (1H, dd, J=9.0, 5.8 Hz, H-3), 3.82-3.91 (2H, m, H-5, H-4), 3.98 (1H, d, J=8.8 Hz, H-3), 4.61 (1H, d, J=12.7 Hz, CH2Ph), 4.62-4.70 (1H, m, H-6a), 4.72-4.76 (1/2H, m, H-6), 4.84 (1H, d, J=12.7 Hz, CH2Ph), 4.82-4.86 (1/2H, m, H-6), 5.21 (2H, s), 7.23-7.40 (10H, m);
MS (FAB) m/z: 388(M+H)+.
(17h)(3aR,4R,5S,6S,6aR)−5−ベンジルオキシ−1−ベンジルオキシカルボニル−6−フルオロ−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]イソキサゾール−4−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(6−デオキシ−2,3,4−トリ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例2(2f)で合成した化合物(840mg、0.969mmol)を、メチレンクロリド(10mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(460μL、4.61mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2滴)を加え、室温で40分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(830mg、85%)を黄色油状物として得た。参考例17(17g)で合成した化合物(300mg、0.756mmol)をジエチルエーテル(15mL)に溶解し、イミダート(830mg、0.832mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(13μL、0.0756mmol)を滴下し、室温で45分間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(4滴)を加えた後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(86mg、9%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.20 (3H, d, J=5.9 Hz), 2.87-2.94 (1H, m), 3.10-3.16 (1H, m), 3.19-3.24 (1H, m), 3.28-3.38 (3H, m), 3.42-3.46 (1H, m), 3.51 (1H, dd, J=9.8, 3.9 Hz), 3.55-3.59 (1H, m), 3.74 (1H, dd, J=10.7, 3.9 Hz), 3.79-3.84 (2H, m), 3.84-3.89 (1H, m), 3.94 (1H, d, J=9.8 Hz), 4.00-4.06 (1H, m), 4.31 (1H, d, J=12.7 Hz), 4.35 (1H, d, J=7.8 Hz), 4.49 (1H, d, J=12.7 Hz), 4.58-4.88 (13H, m), 5.01 (1H, d, J=10.8 Hz), 5.05 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.18-5.26 (2H, m), 7.15-7.43 (40H, m);
MS (FAB) m/z: 1236 (M+H)+.
(17i)(1R,2S,3S,4R,5R)−1−アミノ−2−フルオロ−3−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−シクロペンタ−4−イル 4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例17(17h)で合成した化合物(85mg、68.8μmol)をメタノール(20mL)及び酢酸エチル(1mL)に溶解し、塩酸(30μL)及び20%水酸化パラジウム−炭素(85mg)を加え、水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。セライト濾過した後、減圧下溶媒を留去し、イオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラム(水〜5%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(28mg、86%)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.21 (3H, d, J=5.9 Hz), 2.23-2.30 (1H, m), 3.04-3.10 (1H, m), 3.18-3.25 (2H, m), 3.28-3.61 (6H, m), 3.64-3.80 (5H, m), 3.86-3.91 (1H, m), 4.11-4.18 (1H, m), 4.37 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.41-4.46 (1/2H, m), 4.52-4.57 (1/2H, m), 5.06-5.08 (1H, m);
13C NMR (100 MHz, D2O): δ16.9, 44.0, 58.5, 58.7, 60.0, 60.1, 60.6, 61.3, 70.9, 71.3, 71.6, 72.2, 73.6, 75.0, 75.5, 79.1, 79.2, 80.5, 81.9, 97.8, 102.7;
MS (FAB) m/z: 474 (M+H)+.
<参考例18>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−3−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
(18a)1,2−O−ベンジル−4−デオキシ−3−O−ホルミル−4−トリフルオロアセトアミド−α−D−アラビノシド
2−O−ベンジル−4−デオキシ−3−O−ホルミル−4−トリフルオロアセトアミド−D−アラビノシド(Chem.Pharm.Bull.,1991,39,2807−2812)(0.80g、2.20mmol)を、メチレンクロリド(50mL)に溶解し、ベンジルトリクロロアセトイミデダート(0.82mL、4.40mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸(40μL、0.22mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。0℃にて反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水(30mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で希釈後、水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(0.73g、収率74%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H NMR (CDCl3) δ: 3.55 (1H, dd, J=12.5, 2.2 Hz), 3.63 (1H, dd, J=10.3, 3.7 Hz), 4.13 (1H, d, J=13.9 Hz), 4.50 (1H, d, J=11.0 Hz), 4.53 (1H, d, J=12.5 Hz), 4.61 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.62 (1H, br, s), 4.75 (1H, d, J=12.5 Hz), 4.90 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.44 (1H, dd, J=10.3, 4.4 Hz), 6.69 (1H, d, J=7.33 Hz), 7.13-7.38 (10H, m), 8.00 (1H, s);
MS (FAB) m/z: 476 (M+Na)+.
(18b)1,2−ジ−O−ベンジル−4−デオキシ−4−トリフルオロアセトアミド−α−D−アラビノシド
参考例18(18a)で合成した化合物(0.73g、1.61mmol)をメタノール(30mL),水(5mL)に溶解し、炭酸水素カリウム(1.00g、10.0mmol)を加え、室温で15時間攪拌した。酢酸エチル(50mL)加え、有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(205mg、収率41%)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (CDCl3) δ: 2.84 (1H, d, J=2.2Hz), 3.44 (1H, dd, J=9.5, 2.9 Hz), 3.76 (1H, dd, J=12.5, 1.5 Hz), 3.92 (1H, dd, J=12.5, 1.5 Hz), 4.20-4.28 (2H, m), 4.47 (1H, d, J=11.7 Hz), 5.53 (2H, s), 4.72 (1H, d, J=12.5 Hz), 4.91 (1H, d, J=3.7 Hz), 6.67 (1H, br, d, J=5.86 Hz), 7.12-7.38 (10H, m);
MS (FAB) m/z: 426(M+H)+, 448 (M+Na)+.
(18c)1,2−ジ−O−ベンジル−4−デオキシ−4−トリフルオロアセトアミド−3−O−{2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシル}−α−D−アラビノシド
参考例2(2f)で合成した化合物(0.70g、0.81mmol)を、メチレンクロリド(20mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(1.00mL、10.0mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンを2滴加え、室温で30分撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、無色油状のイミダート(0.75g、92%)を得た。参考例18(18b)で合成した化合物(205mg、0.48mmol)及びイミダート(0.75g、0.74mmol)をジエチルエーテル(30mL)に溶解し、窒素雰囲気下トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(8.7μL、0.074mmol)を加え室温で3時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(0.1mL)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(30mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(20mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル、3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(185mg、31%)とそのβ異性体(250mg、41%)を無色アモルファスとして得た。
1HNMR (CDCl3) δ: 1.17 (3H, d, J=5.9 Hz), 3.12 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.19-3.25 (1H, m), 3.36 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.44-3.50 (2H, m), 3.54-3.64 (3H, m), 3.75 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.81-3.98 (4H, m), 4.19 (1H, dd, J=8.8, 4.4 Hz), 4.35-4.39 (3H, m), 4.45 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.49-4.54 (3H, m), 4.59-4.61 (2H, m), 4.67-4.80 (6H, m), 4.84 (1H, d, J=11.0 Hz), 4.90 (1H, d, J=1.0 Hz), 4.94 (1H, d, J=11.7 Hz), 5.02 (1H, d, J=11.0 Hz), 5.18 (1H, d, J=3.7 Hz), 6.88 (1H, br, d, J=7.3 Hz), 7.10-7.40 (40H, m);
MS (FAB) m/z: 1296 (M+Na)+.
(18d)4−デオキシ−4−トリフルオロアセトアミド−3−O−{4−O−(6−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシル}−D−アラビノシド
参考例18(18c)で合成した化合物(180mg、0.14mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(120mg)を加え、水素雰囲気下3時間攪拌した。セライトろ過にて触媒を除いた後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール、4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(69mg、88.5%)を無色固体として得た。
1HNMR (D2O) δ: 1.32 (3H, d, J=5.9 Hz), 3.19 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.30-3.34 (2H, m), 3.46 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.52 (1H, br, t, J=7.4 HZ), 3.59-3.67 (3H, m), 3.72-3.88 (3H, m), 3.97-4.07 (2H, m), 4.19-4.29 (1H, m), 4.48 (1H, d, J=8.0 Hz), 4.58-4.66 (2H, m), 5.24 (1H, br, s);
MS (FAB) m/z: 576 (M+Na)+.
(18e)(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−3−イル 4−O−(6−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グルコピラノシド
参考例18(18d)で合成した化合物(47mg、0.085mmol)を水(10mL)に溶解し、イオン交換樹脂Dowex−1x4(OH)(3.0g)を加え、室温で1.5時間攪拌した。イオン交換樹脂を除き減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水、6:4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(8.0mg、収率21.4%)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (D2O) δ: 1.32 (3H, d, J=5.9 Hz), 3.16-3.21 (1H, m), 3.31-3.33 (1H, m), 3.45-3.52 (2H, m), 3.63-3.69 (2H, m), 3.80-3.96 (5H, m), 4.08 (1H, br, s), 4.25 (1H, d, J=4.9 Hz), 4.49 (1H, d, J=6.8 Hz), 4.94 (1H, d, J=4.9 Hz), 5.17 (1H, d, J=4.0 Hz), 7.68 (1H, br, s);
MS (FAB) m/z: 462 (M+Na)+.
<参考例19>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−{4−O−(β−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル}−α−D−グルコピラノシド
(19a)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−アセチル−2,3,6−トリ−O−ベンジル−α−D−グルコピラノシド
4−O−アセチル−2,3,6−トリ−O−ベンジル−グルコピラノシド(Agric.Biol.Chem,1986,50,2261−2272)(2.21g、4.49mmol)を、メチレンクロリド(45mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(2.3mL、22.44mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(65μL、0.44mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(2.06g、72.0%)を黄色油状物として得た。参考例1(1i)で合成した化合物(2.00g、4.47mmol)をジエチルエーテル(100mL)に溶解し、イミダート(2.06g、3.23mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(40μL、0.22mmol)のジエチルエーテル溶液(2mL)を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(50μL)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(10mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、α、β混合物を含む残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、V/V)を用いて精製し、そのうち標記目的化合物α体(1.93g46.6%)を無色油状物として単離した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.82 (3H, s), 3.20-5.20 (26H, m), 7.10-7.40 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 922 (M+H)+.
(19b)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−α−D−グルコピラノシド
参考例19(19a)で合成した化合物(1.57g、1.70mmol)をメタノール(30mL)に溶解し、炭酸カリウム(235mg、1.70mmol)を加え、室温で14時間攪拌した。酢酸エチル(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(10mL)、飽和食塩水(10mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.41g、94.0%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.40-5.20 (26H, m), 7.10-7.40 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 880 (M+H)+.
(19c)アリル 2,3,6−O−トリ−ベンゾイル−4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例2(2a)で合成した化合物(4.0g、10.46mmol)を、ピリジン(30mL)に溶解し、氷冷下、塩化ベンゾイル(12.1mL,104.24mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液を10%塩酸水溶液(20mL)及びメチルクロリド(20mL)に注ぎ、有機層を10%塩酸水溶液(20mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1〜5:2、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(8.10g、収率70%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 3.71-4.27 (6H, m), 4.44-4.51 (1H, m), 4.58-4.63 (1H, m), 4.72 (1H, d, J=6.4Hz), 4.93-5.81 (10H, m), 7.17-8.11 (35H, m);
MS (FAB) m/z: 1111 (M+H)+.
(19d)2,3,6−O−トリ−ベンゾイル−4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−β−D−グルコピラノシル)−D−グルコピラノシド
参考例19(19c)で合成した化合物(8.10g、7.29mmol)を、メタノール(75mL)及びテトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、塩化パラジウム(II)(258mg、1.45mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1〜2:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(5.10g、収率66%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.96-3.13 (1H, m), 3.79-3.92 (2H, m), 4.05-4.25 (2H, m), 4.33-4.40 (1H, m), 4.47-4.50 (1H, m), 4.60-4.63 (1H, m), 4.89-6.15 (7H, m), 7.21-8.01 (35H, m);
MS (FAB) m/z: 1071 (M+H)+.
(19e)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−{2,3,6−トリ−O−ベンゾイル−4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−β−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル}−α−D−グルコピラノシド
参考例19(19d)で合成した化合物(414.4mg、0.39mmol)をメチレンクロリド(8mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(200μL、1.99mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(6μL、0.04mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(255.1mg、53.8%)を無色アモルファスとして得た。参考例19(19b)で合成した化合物(185.3mg、0.21mmol)をジエチルエーテル(8mL)に溶解し、イミダート(225.1mg、0.21mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(38μL、0.21mmol)のジエチルエーテル溶液(2mL)を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(35μL)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(10mL)、飽和食塩水(10mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(295.8mg、72.9%)を無色アモルファスとして単離した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 3.20-5.60 (40H, m), 7.10-7.40 (65H, m);
MS (FAB) m/z: 1932 (M+H)+.
(19f)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−{4−O−(β−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル}−α−D−グルコピラノシド
参考例19(19e)で合成した化合物(295.8mg、0.15mmol)をメタノール(6mL)に溶解し、炭酸カリウム(20mg、0.14mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。酢酸エチル(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(10mL)、飽和食塩水(10mL)にて洗浄した。メタノール−塩酸で中和し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メチレンクロリド:メタノール、30:1〜20:1〜10:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(100.7mg、55.8%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 3.20-5.60 (40H, m), 7.10-7.40 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 1204 (M+H)+.
(19g)(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−{4−O−(β−D−グリコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル}−α−D−グルコピラノシド
参考例19(19f)で合成した化合物(100.7mg、0.084mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、36%塩酸(280μL)及び水酸化パラジウム(100mg)を加え、水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。セライト濾過した後、18%アンモニア水(1mL)を加え、減圧下溶媒を留去し、イオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラム(水〜1%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、5:2:1〜1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(10.0mg、19.2%)を無色個体として得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 3.00-3.95 (25H, m), 4.38 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.42 (1H, d, J=8.0 Hz), 5.00 (1H, d, J=2.6 Hz);
MS (FAB) m/z: 620 (M+H)+.
<参考例20>
(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−{4−O−(β−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル}−α−D−ガラクトピラノシド
(20a)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−アセチル−2,3,6−トリ−O−ベンジル−α−D−ガラクトピラノシド
4−O−アセチル−2,3,6−O−トリ−ベンジル−D−ガラクトピラノシド(BCSJ,1989,62,3549−3566)(1.60g、3.25mmol)を、メチレンクロリド(30mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(1.6mL、15.96mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(50μL、0.33mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(1.37g、66%)を黄色油状物として得た。参考例1(1i)で合成した化合物(0.96g、2.01mmol)をジエチルエーテル(50mL)に溶解し、イミダート(1.37g、2.15mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(20μL、0.11mmol)のジエチルエーテル溶液(2mL)を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(10μL)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(10mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、α、β混合物を含む残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1〜4:1、V/V)を用いて精製し、そのうち標記目的化合物α体(0.98g、50%)を無色油状物として単離した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) : δ2.02 (3H, s),5.15-3.38 (25H, m), 5.61 (1H, m), 7.16-7.35 (30H, m);
MS (FAB) m/z:922(M+H)+.
(20b)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−α−D−ガラクトピラノシド
参考例20(20a)で合成した化合物(0.98g、1.06mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム(147mg、1.06mmol)を加え、室温で14時間攪拌した。酢酸エチル(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(10mL)、飽和食塩水(10mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(772.4mg、83%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 2.70-2.81 (1H, m), 3.46-5.15 (26H, m), 7.15-7.37 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 880 (M+H)+.
(20c)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−{2,3,6−トリ−O−ベンゾイル−4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−β−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル}−α−D−ガラクトピラノシド
参考例19(19d)で合成した化合物(516.8mg、0.48mmol)をメチレンクロリド(10mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(240μL、2.39mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(7.5μL、0.05mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1、1%トリエチルアミン、V/V)を用いて精製し、イミダート(376.9mg、65%)を無色アモルファスとして得た。参考例20(20b)で合成した化合物(270.0mg、0.31mmol)をジエチルエーテル(15mL)に溶解し、イミダート(376.9mg、0.31mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(56μL、0.31mmol)のジエチルエーテル溶液(2mL)を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(50μL)を加え、減圧下溶媒を留去したのち酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)、飽和食塩水(10mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1〜3:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(390.8mg、65%)を無色アモルファスとして単離した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 3.20-5.70 (40H, m), 7.10-7.40 (65H, m);
MS (FAB) m/z: 1932 (M+H)+.
(20d)(2R,3R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンジルオキシメチル−ピロリジン−3−イル 2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−{4−O−(β−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル}−α−D−ガラクトピラノシド
参考例20(20c)で合成した化合物(390.8mg、0.20mmol)をメタノール(8mL)に溶解し、炭酸カリウム(27.6mg、0.20mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。酢酸エチル(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(10mL)、飽和食塩水(10mL)にて洗浄した。メタノール−塩酸で中和し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メチレンクロリド:メタノール、30:1〜20:1〜10:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(146.5mg、61%)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ1.13 3.20-4.70 (37H, m),4.97 (1H, d, J=3.6 Hz), 5.07 (2H, s), 7.23-7.39 (30H, m);
MS (FAB) m/z: 1226 (M+Na)+.
(20e)(2R,3R,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−イル 4−O−{4−O−(β−D−グリコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル}−α−D−ガラクトピラノシド
参考例20(20d)で合成した化合物(146.5mg、0.12mmol)をメタノール(15mL)に溶解し、36%塩酸(420μL)及び水酸化パラジウム(150mg)を加え、水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。セライト濾過した後、18%アンモニア水(1mL)を加え、減圧下溶媒を留去し、イオン交換樹脂(Dowex 50w×8)カラム(水〜1%アンモニア水)で精製した。さらに、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水、5:2:1〜1:1:1、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物の酢酸塩(23.6mg、32%)を無色個体として得た。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 3.17-3.87 (22H, m), 4.01 (1H, s), 4.11 (1H, s), 4.36 (1H,m), 4.38 (1H, d, J=8.0 Hz), 4.56 (1H, d, J=8.0 Hz), 5.04 (1H, s);
MS (FAB) m/z: 620 (M+H)+.
<製剤例>
(1)カプセル剤
参考例2の化合物 15 mg
ピオグリタゾン 5 mg
ラクトース 75 mg
コーン・スターチ 58 mg
ステアリン酸マグネシウム 2 mg
合計 155 mg
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、60メッシュの篩(メッシュの基準はTyler基準による)を通す。得られる粉末155mgをはかり分け、ゼラチンカプセル(No.3)に充填し、カプセル剤を調製する。
(2)錠剤
参考例2の化合物 15 mg
ナテグリニド 30 mg
ラクトース 35 mg
コーン・スターチ 34 mg
微結晶セルロース 20 mg
ステアリン酸マグネシウム 1 mg
合計 135 mg
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、各135mg重量の錠剤に圧縮成型する。必要ならば、これらの錠剤は糖またはフィルムで被覆してもよい。
(3)錠剤
参考例2の化合物 15 mg
ピオグリタゾン 5 mg
ラクトース 35 mg
コーン・スターチ 34 mg
微結晶セルロース 20 mg
ステアリン酸マグネシウム 1 mg
合計 110 mg
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、各110mg重量の錠剤に圧縮成型する。必要ならば、これらの錠剤は糖またはフィルムで被覆してもよい。
(4)錠剤
参考例2の化合物 15 mg
メトホルミン 200 mg
ラクトース 35 mg
コーン・スターチ 34 mg
微結晶セルロース 20 mg
ステアリン酸マグネシウム 1 mg
合計 305 mg
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、各305mg重量の錠剤に圧縮成型する。必要ならば、これらの錠剤は糖またはフィルムで被覆してもよい。
(5)錠剤
参考例2の化合物 15 mg
MK-0431 5 mg
ラクトース 35 mg
コーン・スターチ 34 mg
微結晶セルロース 20 mg
ステアリン酸マグネシウム 1 mg
合計 110 mg
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、各110mg重量の錠剤に圧縮成型する。必要ならば、これらの錠剤は糖またはフィルムで被覆してもよい。
α-アミラーゼ阻害剤(化合物A:参考例番号2の化合物)とインスリン分泌促進剤(ナテグリニド)の併用における、血糖値上昇の曲線下面積を示した図である。(試験例2) α-アミラーゼ阻害剤(化合物A:参考例番号2の化合物)とインスリン製剤(レギュラーインスリン)の併用における、血糖値上昇の曲線下面積を示した図である。(試験例3) α-アミラーゼ阻害剤(化合物A:参考例番号2の化合物)とインスリン感受性増強剤(ピオグリタゾン)の併用における、各群の血糖値の比較を示した図である。(試験例4) α-アミラーゼ阻害剤(化合物A:参考例番号2の化合物)とビグアナイド剤(メトホルミン)の併用における、各群の血糖値の比較を示した図である。(試験例5) α-アミラーゼ阻害剤(化合物A:参考例番号2の化合物)とDPP IV阻害剤(MK-0431)の併用における、血糖値上昇の曲面下面積を示した図である。(試験例6)

Claims (37)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 2006063074

    [式中、Aは下記一般式(A1)、(A2)又は(A3)
    Figure 2006063074

    を示し、R1及びRはそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-6アルコキシメチル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、アミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい) 、水酸基、水素原子又はハロゲン原子を示し、R7はC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、水酸基又は水素原子を示し、nは1又は2の整数を示す。] で表わされる化合物又はその薬理上許容される塩若しくはエステルから選ばれるα‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤から選ばれる少なくとも一種の薬剤とを組み合わせてなる医薬組成物。
  2. 下記一般式(I)
    Figure 2006063074

    [式中、Aは下記一般式(A1)、(A2)又は(A3)
    Figure 2006063074

    を示し、R1及びRはそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-6アルコキシメチル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、アミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい) 、水酸基、水素原子又はハロゲン原子を示し、R7はC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、水酸基又は水素原子を示し、nは1又は2の整数を示す。] で表わされる化合物又はその薬理上許容される塩若しくはエステルから選ばれるα‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤及びインスリン製剤から選ばれる薬剤の少なくとも一種とを組み合わせてなる医薬組成物。
  3. R1がC1-3アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-3アルコキシメチル基又はC1-3ハロアルキル基である請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  4. R1がメチル基又はヒドロキシメチル基である請求項1乃至3に記載の医薬組成物。
  5. Rがヒドロキシメチル基又はC1-3ハロアルキル基である請求項1乃至4に記載の医薬組成物。
  6. Rがヒドロキシメチル基である請求項1乃至5に記載の医薬組成物。
  7. Aが下記一般式(A1)
    Figure 2006063074

    である請求項1乃至6に記載の医薬組成物。
  8. R3、R4及びR5がそれぞれ同一若しくは異なって、ヒドロキシメチル基、水酸基又は水素原子である請求項7に記載の医薬組成物。
  9. R7が水素原子である請求項7又は8に記載の医薬組成物。
  10. α‐アミラーゼ阻害剤とインスリン感受性増強剤とを組み合わせてなる請求項1に記載の医薬組成物。
  11. α‐アミラーゼ阻害剤とインスリン感受性増強剤とを組み合わせてなる、体重増加が抑制された、請求項1に記載の医薬組成物。
  12. α‐アミラーゼ阻害剤とインスリン感受性増強剤とを組み合わせてなる、心肥大が抑制された、請求項1に記載の医薬組成物。
  13. インスリン感受性増強剤がPPARγ活性化剤である、請求項10乃至12に記載の医薬組成物。
  14. インスリン感受性増強剤がピオグリタゾン又はロジグリタゾンである、請求項10乃至12に記載の医薬組成物。
  15. インスリン感受性増強剤がピオグリタゾンである、請求項10乃至12に記載の医薬組成物。
  16. α‐アミラーゼ阻害剤とインスリン分泌促進剤とを組み合わせてなる請求項1に記載の医薬組成物。
  17. インスリン分泌促進剤がスルフォニル尿素剤又は速効型インスリン分泌促進剤である請求項16に記載の医薬組成物。
  18. インスリン分泌促進剤がグリベンクラミド、グリメピリド又はナテグリニドである請求項16に記載の医薬組成物。
  19. インスリン分泌促進剤がナテグリニドである請求項16に記載の医薬組成物。
  20. α‐アミラーゼ阻害剤とビグアナイド剤とを組み合わせてなる請求項1に記載の医薬組成物。
  21. α‐アミラーゼ阻害剤とビグアナイド剤とを組み合わせてなる、乳酸値の上昇が抑制された、請求項1に記載の医薬組成物。
  22. ビグアナイド剤がメトホルミン、フェンホルミン又はブホルミンである請求項20又は21に記載の医薬組成物。
  23. ビグアナイド剤がメトホルミンである請求項20又は21に記載の医薬組成物。
  24. α‐アミラーゼ阻害剤とDPP-IV阻害剤とを組み合わせてなる請求項1に記載の医薬組成物。
  25. DPP-IV阻害剤がMK-0431、LAF-237又はBMS-477118である請求項24に記載の医薬組成物。
  26. DPP-IV阻害剤がMK-0431である請求項24に記載の医薬組成物。
  27. 経口投与用である請求項1乃至26に記載の医薬組成物。
  28. α‐アミラーゼ阻害剤とインスリン製剤とを組み合わせてなる請求項1に記載の医薬組成物。
  29. インスリン製剤が速効性インスリンである請求項28に記載の医薬組成物。
  30. α‐アミラーゼ阻害剤が(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-α-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-β-D-グルコピラノシル-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-3-イル 4-O-(6-フルオロ-6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-D-グルコピラノシド又はその薬理上許容される塩若しくはエステルである請求項1乃至29に記載の医薬組成物。
  31. α‐アミラーゼ阻害剤が(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-α-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド、(2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド又はその薬理上許容される塩若しくはエステルである請求項1乃至29に記載の医薬組成物。
  32. α‐アミラーゼ阻害剤が (2R,3R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-イル 4-O-(6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシド又はその薬理上許容される塩若しくはエステルである請求項1乃至29に記載の医薬組成物。
  33. 糖尿病の予防及び治療薬である請求項1乃至32に記載の医薬組成物。
  34. 食後過血糖症の予防及び治療薬である請求項1乃至32に記載の医薬組成物。
  35. 単独投与に比べて血糖低下作用の増強された糖尿病の予防及び治療用である、請求項1乃至32に記載の医薬組成物。
  36. 下記一般式(I)
    Figure 2006063074

    [式中、Aは下記一般式(A1)、(A2)又は(A3)
    Figure 2006063074

    を示し、R1及びRはそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-6アルコキシメチル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、アミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい) 、水酸基、水素原子又はハロゲン原子を示し、R7はC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、水酸基又は水素原子を示し、nは1又は2の整数を示す。] で表わされる化合物又はその薬理上許容される塩若しくはエステルから選ばれるα‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤から選ばれる少なくとも一種の薬剤とを組み合わせてなる医薬組成物を製造するための、α‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤から選ばれる薬剤の使用。
  37. 糖尿病を治療する方法であって、治療対象に下記一般式(I)
    Figure 2006063074

    [式中、Aは下記一般式(A1)、(A2)又は(A3)
    Figure 2006063074

    を示し、R1及びRはそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、ヒドロキシメチル基、C1-6アルコキシメチル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同一若しくは異なって、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、アミノ基(該アミノ基はC1-6アルキル基又はC1-6ヒドロキシアルキル基で1又は2個置換されていてもよい) 、水酸基、水素原子又はハロゲン原子を示し、R7はC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6ハロアルキル基、水酸基又は水素原子を示し、nは1又は2の整数を示す。] で表わされる化合物又はその薬理上許容される塩若しくはエステルから選ばれるα‐アミラーゼ阻害剤と、インスリン感受性増強剤、インスリン分泌促進剤、ビグアナイド剤、インスリン製剤及びDPP-IV阻害剤から選ばれる少なくとも一種の薬剤とを組み合わせて投与することにより、治療効果を増強し、副作用が軽減されることを特徴とする治療方法。
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