JP2006062385A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構造で、不使用時にロック部材をシート本体内に収納することができる乗物用シートを得る。
【解決手段】 車両用シート10は、不使用時には、着座可能な使用状態からシートクッション12をヒンジ軸20廻りにやA方向に回動して起こし、格納状態とすることができる。使用状態では、ロック部材40がストライカ44に係合するロック位置に位置し、格納状態では、ロック部材40がシートクッション12内に収納されて上記係合状態を解除する解除位置に位置する。ロック部材40を解除位置に移動する際には、ロック解除ストラップ46を引張る。その後、シートクッション12を起してロック解除ストラップ46端部のフック50を車体に係止すると、ロック部材40が解除位置に保持されつつシートクッション12の格納状態が維持される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等の乗物に搭載され、該乗物の乗員が着座するための乗物用シートに関する。
自動車等に適用される乗物用シートには、使用しない場合に折り畳んだり、格納したりすることができるのもがある。このようなシートは、不用意に折り畳まみ等されないように、使用可能状態ではロック部材によってロックされるようになっている。そして、折り畳み等された状態では、ロック部材をシートクッション内に収納するシートが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。例えば特許文献1記載のシートは、折り畳み状態でフロアに格納されるのに伴ってロック機構をシートックッションに下側から収納させるためのリンク機構を備えている。
特開2003−118451号公報 特開2002−19504号公報 特開平8−295165号公報 特開平10−258663号公報
しかしながら、上記のような従来のシートでは、構造が複雑なリンク機構を設ける必要があり、このことがコスト高の原因となる。
本発明は、上記事実を考慮して、簡単な構造で、不使用時にロック部材をシート本体内に収納することができる乗物用シートを得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る乗物用シートは、着座者を支持するシート本体が使用状態と不使用状態とを取り得る乗物用シートであって、前記使用状態で前記シート本体から突出して乗物本体側に係合することで前記不使用状態への移行を阻止するロック位置と、前記乗物本体側との係合状態を解除して前記シート本体の前記使用状態から不使用状態への移行を可能とすると共に前記シート本体内に収納される解除位置とを選択的に取り得るロック部材と、一端側が前記ロック部材に連結され、他端側が引張操作されて前記ロック部材を前記ロック位置から解除位置へ移動させ、かつ他端側が乗物本体側に係止されて前記ロック部材を解除位置に保持しつつ前記シート本体を前記不使用状態に維持する操作部材と、を備えている。
請求項1記載の乗物用シートでは、シート本体の使用状態では、ロック部材の少なくとも一部が乗物本体(自動車の場合は車体)側に係合するロック位置に位置している。これにより、シート本体は、不使用状態への移行が阻止され、使用状態が維持される。このシート本体を不使用状態とする際には、操作部材の他端側を一端側と反対向きに引張る。すると、ロック部材がロック位置から解除位置へ移動する。すなわち、ロック部材は、乗物本体側との係合状態が解除されてシート本体の不使用状態への移行を許容すると共に、自らはシート本体内に収納される。シート本体を不使用状態にした後には、操作部材の他端側を乗物本体側に係止する。これにより、ロック部材が解除位置に保持されつつ、シート本体が不使用状態に維持される。換言すれば、シート本体を不使用状態に維持する拘束力がロック部材を解除位置に保持し、又は逆にロック部材を解除位置に保持する保持力でシート本体を不使用状態に維持する。
以上説明したように、シート本体の不使用状態では、乗物本体側に係止された操作部材がロック部材をシート本体内の解除位置に保持するため、ロック部材は単にシート本体に対し進退可能に設けられていれば良く、複雑なリンク機構を設ける必要がない。
このように、請求項1記載の乗物用シートでは、簡単な構造で、不使用時にロック部材をシート本体内に収納することができる。なお、本請求項1におけるシート本体は、シートクッション、シートバック、又はシートクッションにシートバックを連結したものである。また、不使用状態とは、例えば、シートクッションやシートバックを所定の軸廻りに回動したり、平行移動したり、これらの動作を組み合わせたりすることで、シート本体を折り畳んだり格納したりすることを含む。
請求項2記載の発明に係る乗物用シートは、請求項1記載の乗物用シートにおいて、前記シート本体は、シートクッションを含み、前記ロック部材は、前記シートクッションに対し所定の支軸廻りに回動可能に支持され、該支軸廻りの回動によって前記ロック位置と解除位置とを切り替える構造であり、前記操作部材は、可撓性長尺状に形成されており、他端側が乗物本体側に係止されて作用する張力によって前記ロック部材を解除位置に保持しつつ前記シート本体を前記不使用状態に維持する。
請求項2記載の乗物用シートでは、例えば紐状又はベルト状等の可撓性長尺状に形成された操作部材を引張操作すると、乗物本体側に係合していたロック部材が、操作部材の張力によって支軸廻りに回動して解除位置に移動する。操作部材の他端側を乗物本体側に係止すると、該操作部材に張力が作用している状態が維持され、この張力(上記拘束力、保持力)によってロック部材を解除位置に保持しつつシートクッションを不使用状態に維持する。可撓性長尺状に形成された操作部材は、乗物本体側への係止位置の制約が少なく、不使用時にロック部材をシートクッションに収納する機能を簡単な構造で果たすための設計が容易である。
請求項3記載の発明に係る乗物用シートは、請求項2記載の乗物用シートにおいて、前記ロック部材は、長手方向の中間部が前記シートクッション内に設けられた前記支軸に支持されており、該支軸に対し前記乗物本体側の部材との係合側と反対側の部分に前記操作部材の他端側が連結されている。
請求項3記載の乗物用シートでは、ロック部材における長手方向一端側が使用状態で乗物本体側に係合する部位であり、ロック部材の支軸廻りの回動によってシートクッションに対し進退する。このロック部材における常にシートクッション内に位置する長手方向他端側に操作部材が連結されている。
請求項4記載の発明に係る乗物用シートは、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の乗物用シートにおいて、使用状態で着座者の上体を支持し、不使用状態では使用状態よりも下方に位置するシートバックと、下方に開口する係合溝を有するフック状に形成されると共に前記シートバック上部に配置され、前記係合溝に常に乗物本体側の係止部材を係合可能に入り込ませるシートバック支持部材と、前記シートバック又は該シートバックの下部に後部が連結されるシートクッションを乗物本体に対し支持する支持ブラケットと、をさらに備え、前記支持ブラケットは、前記シートバックから入力する所定値以上の荷重によって該シートバック又は前記シートクッションの支持部位を下降させる支持位置可変構造を有する。
請求項4記載の乗物用シートでは、使用状態でシートバックが着座者の上体を支持する。シートバックの上部にはフック状のシートバック支持部材が設けられており、このシートバック支持部材に乗物本体側の係止部材が入り込んでいる。これにより、シートバックは乗物に対し前後方向に支持されている。不使用状態では、シートバックは使用状態よりも下側に移動し、係止部材はシートバック支持部材に深く入り込む。すなわち、使用状態では、係止部材は、シートバックの不使用状態への移行を許容するためにシートバック支持部材に比較的浅く入り込んでいる。
そして、例えば乗物の衝突時等にシートバックから支持ブラケットに所定値以上の荷重が作用すると、支持位置可変構造が該支持ブラケットにおけるシートバック又はシートクッションとの連結部位(支持部位)を下降させる。これにより、シート全体又はシートバックが下降し、乗物本体側の係止部材がシートバック支持部材に深く(開口端とは反対の根元側に近接して)入り込む。この状態では、係止部材とシートバック支持部材とが前後方向に相対動するに場合に該シートバック支持部材に作用する根元部廻りのモーメントの腕が短くなるため、シートバックに前後方向の荷重が作用しても、シートバック支持部材は破壊されることなくシートバックの前後方向荷重を支持することができる。
請求項5記載の発明に係る乗物用シートは、請求項4記載の乗物用シートにおいて、前記支持位置可変構造は、前記支持ブラケットにおける前記シートバック又はシートクッションの支持部位と乗物本体との間に設けられ、前記所定値以上の荷重によって上下方向に座屈する脆弱部である。
請求項5記載の乗物用シートでは、例えば乗物の衝突時等にシートバックから支持ブラケットに所定値以上の荷重が作用すると、支持ブラケットの脆弱部が座屈し、該支持ブラケットにおけるシートバック又はシートクッションとの連結部位を下降させる。このように、所定値以上の荷重によって支持ブラケットにおけるシートバック又はシートクッションとの連結部位を下降させる機能が、簡単な構造で実現される。
以上説明したように本発明に係る乗物用シートは、簡単な構造で、不使用時にロック部材をシート本体内に収納することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施の形態に係る乗物用シートとしての車両用シート10について、図1及び図2に基づいて説明する。本実施形態では、車両用シート10は、乗物としての自動車に搭載されるシートとされている。
図1には、車両用シート10が側面図にて模式的に示されている。この図に示される如く、車両用シート10は、シートクッション12と、シートクッション12の後端側に連結されたシートバック14とを備えて構成されている。シートクッション12は、シートクッション骨格部材16にクッション材18を設けて構成されている。シートクッション骨格部材16は、後端側が上方に向けて湾曲されて側面視略J字状に形成されており、該湾曲部分の自由端側の一部がクッション材18の後端から上方に突出した突出部16Aとされている。
シートクッション骨格部材16は、その突出部16Aの長手方向(上下方向)中間部が、ヒンジ軸20廻りに回転(回動)可能に軸支されている。ヒンジ軸20は、下端が自動車における乗物本体側としてのフロアFに固定されている支持ブラケット22の上端近傍に設けられている。これにより、シートクッション12は、自動車の車体に対しヒンジ軸20廻りの相対回転が可能な構成とされている。また、シートクッション12の前部には、下方に突出してゴム足24が設けられている。ゴム足24は、図示しないアーム部材を介してシートクッション骨格部材16に固定されている。このゴム足24がフロアFに当接した状態で、シートクッション12に自動車乗員が着座可能な使用状態となる。
すなわち、車両用シート10は、上下方向には支持ブラケット22とゴム足24とによって車体に対し支持されている。そして、この状態から、シートクッション12は、ヒンジ軸20廻りの矢印A方向への回動、及び該回動後の矢印A方向とは反対向きの回動(復帰)が可能とされている。
一方、シートバック14は、シートバック骨格部材26にクッション材28を設けて構成されている。シートバック骨格部材は側面で略直線状に形成されており、その下端近傍には連結ブラケット30が固定されている。連結ブラケット30は、シートバック骨格部材26に対し前方に向けて突出しており、その先端に設けたヒンジ軸32を介して、シートクッション骨格部材16の突出部16Aの先端に該ヒンジ軸32廻りの回転(回動)可能に連結されている。
また、シートバック骨格部材26の上端近傍の背面側には、シートバック支持部材としてのバックフック34が固定的に設けられている。バックフック34は、シートバック骨格部材26の背面側に固着される固着片34Aと、固着片34Aの背面側に対向する係合片34Bと、固着片34A及び係合片34Bの上端を連結する連結部34Cとを有して構成されている。すなわち、バックフック34は、全体として下方に向けて開口する係合溝34Dを有する略逆U字状に形成されている。
バックフック34の係合溝34Dには、両端が車体に支持された車体(乗物本体)側係止部材としてのバックワイヤ36の中間部が入り込んでいる。これにより、車両用シート10は、前後方向には、支持ブラケット22とバックフック34とによって車体に対し支持されている。自動車乗員が着座可能な図1に示す使用状態では、バックワイヤ36は係合溝34Dに比較的浅く入り込んでいる。
以上説明した車両用シート10は、シートクッション12を車体に対しヒンジ軸20廻りに矢印A方向に回動すると、シートバック14はシートクッション12に対しヒンジ軸32廻りに矢印B方向に回動し、図2に示される如き格納(折り畳み)状態トすることが可能とされている。この格納状態では、使用状態に対しヒンジ軸32の位置が下がるため、シートバック14は全体として車体に対し下降するようになっている。このシートバック14の下降を許容するため、バックフック34は、上記の通り使用状態ではバックワイヤ36を係合溝34Dに浅く入り込ませておき、格納状態でバックワイヤ36を係合溝34Dに深く(連結部34Cに近傍まで)入り込ませる(図2参照)構成とされている。
そして、車両用シート10は、シートクッション12(すなわち車両用シート10全体)を使用状態にロックするためのロック機構38を備えている。ロック機構38は、ロック部材40を備えている。ロック部材40は、長手方向の中間部がシートクッション12に設けた支軸42廻りに回動可能に軸支されている。支軸42は、図示しないアーム部材(上記ゴム足24用のものと同じでも良い)を介してシートクッション骨格部材16に支持されている。
ロック部材40の長手方向一端部には、フロアFに設けたストライカ44に係合可能な鉤状の係合部40Aが設けられている。ロック部材40は、支軸42廻りに回動することで、係合部40Aをストライカ44に係合させるロック位置(図1の実線参照)と、係合部40Aとストライカ44との係合状態を解除する解除位置(図1の想像線参照)とを選択的に取り得る構成とされている。このロック部材40は、ロック位置から支軸42廻りに矢印C方向に回動して解除位置に移動し、解除位置から矢印Cとは反対向きの矢印D方向に回動してロック位置に復帰する構成である。
また、ロック部材40は、図示しない付勢部材の付勢力によって常に矢印D側に付勢されており、通常は係合部40Aをストライカ44に係合させて(それ以上の矢印D方向の回動が規制されて)ロック位置に位置する構成である。付勢部材としては、例えば、一端がロック部材40に係合すると共に他端がシートクッション12に係合し中間の環状部分が支軸42廻りに配置される捩りコイルばね等が用いられる。
ロック位置に位置するロック部材40は、係合部40Aをストライカ44に係合させることで、使用状態のシートクッション12がヒンジ軸20廻りに矢印A方向の回動することを阻止するようになっている。このため、シートバック14も使用状態に保持され、車両用シート10全体としてロック機構38によって使用状態に保持される構成である。また、ロック位置に位置するロック部材40は、その係合部40Aを含む長手方向一端側をシートクッション12の下部からフロアF側に突出させ、解除位置に位置するロック部材40は全体としてシートクッション12内に収納されるようになっている。
さらに、ロック部材40の長手方向他端部には、可撓性長尺状に形成された操作部材としてのロック解除ストラップ46の一端が連結されている。ロック解除ストラップ46は、他端部がシートクッション12の外側前方に位置しており、この他端部が矢印E方向に引張られるとロック部材40を上記付勢力に抗し矢印C方向に回動するようになっている。本第1の実施形態では、ロック解除ストラップ46の中間部は、シートクッション12の下端における解除位置に位置するロック部材40の長手方向他端部よりも前方に設けられた支持ローラ48に巻き掛けられている。これにより、ロック解除ストラップ46のロック部材40によるロック解除時の操作方向(矢印E方向)の自由度が高くなる。
このロック解除ストラップ46の他端部にはフック50が設けられている。フック50は、車両用シート10の格納状態で車体(乗物本体)に張設された固定用ワイヤ52(図2参照)に係止される構成である。この状態でロック解除ストラップ46には張力が作用しており、この張力によって車両用シート10を車体に対する格納位置に維持すると共に、ロック部材40をシートクッション12に対する解除位置に保持するようになっている。すなわち、ロック解除ストラップ46は、フック50が固定用ワイヤに係止された際に作用する張力によって、シートクッション12が矢印Aとは反対向きに回動することを阻止すると共に、付勢部材に付勢力に抗してロック部材40を矢印C方向に付勢する構成である。
以上説明した車両用シート10では、シートクッション12、又はシートクッション12にシートバック14を連結したものが、本発明におけるシート本体に相当する。
次に、本第1の実施形態の作用を説明する。
上記構成の車両用シート10では、自動車乗員の着座を可能とする使用状態では、ロック部材40の係合部40Aが車体側のストライカ44に係合しており、シートクッション12が不用意に矢印A方向に回動して格納状態に移行してしまうことがない。
この車両用シート10を格納する際には、ロック解除ストラップ46を矢印E方向に引張る。すると、ロック部材40が矢印C方向に回動して解除位置に移動する。これにより、係合部40Aとストライカ44と係合状態が解除され、シートクッション12の矢印A方向への回動が可能となる。この状態からシートクッション12を持ち上げて(ロック解除ストラップ46を上方に引き上げる動作でも良い)矢印A方向に回動すると、これに連動してシートバック14はシートクッション12に対し矢印B方向に回動し、車両用シート10が全体として図2に示す格納状態に移行する。
そして、ロック解除ストラップ46の他端に設けたフック50を固定用ワイヤ52に係止する。これにより、車両用シート10の車体に対する格納状態が維持されると共に、ロック部材40がシートクッション12内に位置する解除位置に保持される。このため、ロック部材がシートクッション12から突出してしまうことがない。
ここで、車両用シート10の格納状態では、ロック解除ストラップ46がロック部材40をシートクッション12内に収容する解除位置に保持するため、使用状態でシートクッション12から突出するロック部材40を格納状態でシートクッション12内に位置させるためのリンク機構等の複雑な機構を設ける必要がない。すなわち、単に支軸42廻りに回動可能に支持したロック部材40を、車両用シート10の格納状態でシートクッション12内に収納する構成が実現された。
しかも、このロック解除ストラップ46が、ロック部材40をロック位置から解除位置へ移動するロック解除機能、ロック部材40をシートクッション12内に収納するロック収納機能、及び車両用シート10を格納状態に維持するシート固定機能の3つの機能を果たすため、それぞれの機能に専用の機構や部品を設ける必要がない。このため、上記3つの機能を有する車両用シート10を、簡単な構造で、かつ少ない部品点数で構成することができる。これにより、設計、組み立て、検査や調整等の作業が容易になる。
このように、本第1の実施形態に係るの車両用シート10では、簡単な構造で、不使用時にロック部材40をシートクッション12内に収納することができる。
特に、ロック解除ストラップ46は、可撓性長尺状に形成された張力伝達体であるため、格納状態における張力作用時の姿勢や形態の自由度が高く、固定用ワイヤ52の位置等による制約が少ないため、不使用時にロック部材40をシートクッション12に収納する機能を簡単な構造で果たすための設計が容易である。
また、ロック部材40における支軸42に対し係合部40Aとは反対側の端部、すなわち常にシートクッション12内に位置する部分にロック解除ストラップ46の一端を連結したため、シートクッション12は、ロック解除ストラップ46とロック部材40との連結部位を露出させることがない。このため、ロック解除ストラップ46の操作に伴う他の部品頭等の干渉が防止され、また見栄えが良い。
次に、本発明の第2の実施形態に係る車両用シート60について図3乃至図5に基づいて説明する。なお、上記第1の実施形態と基本的に同一の部品・部分については上記第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図3には、車両用シート60が側面図にて模式的に示されている。この図に示される如く、車両用シート60は、支持ブラケット22に代えて、支持ブラケット62によって車体に対し支持されている点で、車両用シート10とは異なる。支持ブラケット62は、その上端においてヒンジ軸20を介してシートクッション骨格部材16を回動可能に支持する点は、支持ブラケット22と同様である。
この支持ブラケット62は、その上端と下端との間に脆弱部62Aが設けられており、脆弱部62Aは所定値以上の上下方向の荷重が支持ブラケット62に作用した場合に、該支持ブラケット62に座屈を生じさせるように構成されている。脆弱部62Aは、例えば、支持ブラケット62における上下方向の1箇所乃至複数箇所の断面係数を他の部分よりも小さくしておくことで構成される。
支持ブラケット62が座屈する荷重について図4に基づいて説明する。図4でに、車両用シート60を構成するシートバック骨格部材26の上端に、シートベルト装置のウエビング64が巻き掛けられた状態の模式図が示されている。ウエビング64の一端は、トップテザーアンカ66を介して車体に固定されている。このウエビング64は、シートバック骨格部材26の上端への巻き掛け部位と図示しない他端側との間の部分が、車両用シート60上のチャイルドシートに装着される(巻き掛けられて保持する)構成である。そして、このウエビング64を装着した車両用シート60上のチャイルドシートが該車両用シート60に対し前方に移動するときにウエビング64に作用する荷重がF1、荷重F1の反力がトップテザーアンカ66に向かう荷重(張力)F2として示されている。このとき、シートバック骨格部材26の上端には、荷重F1、F2の合力である荷重F3が作用する。
荷重F3は、シートバック骨格部材26の長手方向(略上下方向)、すなわちバックフック34の係合溝34Dの深さ方向に沿う分力F4と、係合溝34Dの深さ方向に直交する方向の分力F5に分けることができる。ここで、分力F5は、主にバックフック34がバックワイヤ36に係合することで車体に対し支持されるが、上記の通り使用状態ではバックワイヤ36は係合溝34Dへ浅く入り込むため、係合片34Bにおける荷重入力点(バックワイヤとの係合部位)が連結部34Cから離間してモーメント腕が長くなっており、前向き荷重を支持する係合片34Bの強度上不利である。
そこで、シートバック14に前方への荷重が作用した場合に、バックフック34の係合片34Bが破断する前に、支持ブラケット62が脆弱部62Aにおいて座屈する設定としてある。すなわち、係合片34Bの許容最大荷重をFrとして設定し、F5=Frとなる場合の分力F4によって、支持ブラケット62が脆弱部62Aにおいて座屈するようになっている。そして、支持ブラケット62が座屈することで、図5に示される如く、シートバック14がシートクッション12の後端側と共に下降し、車体側のバックワイヤ36がバックフック34の係合溝34Dに深く入り込む構成とされている。これにより、係合片34Bの荷重入力点が連結部34Cの近傍に移動し、該係合片34Bに作用する分力F5に基づくモーメントの腕が短くなり、バックフック34の強度上有利な状態に移行する。
本第2の実施形態に係る車両用シート60の他の構成は、車両用シート10の対応する構成と同様である。したがって、車両用シート60は、上記した車両用シート10の作用効果と全く同様の作用効果を奏する。以下、車両用シート60における車両用シート10と異なる作用効果を説明する。
上記構成の車両用シート60では、例えば自動車の前突時等において車両用シート60上のチャイルドシートが慣性(荷重F1)によって前方に移動しようとすると、これを阻止すべくシートベルト装置はウエビング64(荷重F2)によってチャイルドシートを拘束する。すると、ウエビング64には張力が作用し、該ウエビング64が巻き掛けられているシートバック骨格部材には荷重F3が作用する。この荷重F3(すなわち荷重F1)が所定値以上の場合には、分力F4によって支持ブラケット62が脆弱部62Aにおいて座屈する。換言すれば、別途所定値以上の分力F4によって支持ブラケット62が座屈する。
支持ブラケット62が座屈すると、シートバック14はシートクッション12の後端と共に下降し、バックワイヤ36がバックフック34の係合溝34Dに深く入り込む。これにより、バックフック34は、破壊されることなく、分力F5を受けつつバックワイヤ36を介しシートバック14を車体に対し支持する。このときの分力は、大きさ、向き共に支持ブラケット62の座屈前の分力F5とは異なる場合もあるが、上記の通りバックワイヤ36がバックフック34に深く入り込むため、問題となることはない。
ここで、支持ブラケット62に脆弱部62Aを設けたため、前突時等のシートバック14に大きな荷重が作用する場合に、バックフック34の強度上不利な状態から有利な状態へと移行する機能が実現された。このため、バックフック34に対し特別に補強を施したりすることなく、脆弱部62Aを設けない場合と比較して大きな入力荷重F1に耐えることができる。換言すれば、例えば、ビードを設けるなどして断面係数を上げたり、強度の高い材料を用いたり、肉厚を増したりしてバックフック34を必要強度まで補強した構成と比較して、弱い強度ながら同等の入力荷重F1に耐えることができる。そして、ビード等を設けると車室内スペースを犠牲にしたり重量が増加し、高強度の材料を用いるとコストが増加したり材料入手性や加工(成形)性が悪化し、肉厚を増すとコストや重量が増加し足り成形性が悪化したりするが、本車両用シート60では、このような補強に伴う問題を生じることなく、耐え得る入力荷重F1を大きくすることができる。
なお、上記各実施の形態では、ロック部材40がシートクッション12に設けられた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、格納状態でシートバック14を倒す構成等ではシートバック14にロック機構38を設けても良い。
また、上記各実施の形態では、ロック部材40が支軸42廻りに回動してロック位置と解除位置との間を移動する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、直線的にスライドしてロック位置と解除位置との間を移動するロック部材を有する構成としても良い。
さらに、上記各実施の形態では、ロック部材40が長手方向の中間部において支軸42に軸支される構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、ロック解除ストラップ46を係合部40A側に連結する構成とし、ロック部材40の長手方向端部を支軸42に軸支するようにしても良い。
さらにまた、上記各実施の形態では、操作部材として可撓性長尺状に形成されたロック解除ストラップ46を備えた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、操作部材は車体に係止されて車両用シートを格納状態に維持しつつロック部材40(に相当する部材)を解除位置に保持できれば足りる。したがって、例えば、操作部材を剛体にて構成しても良い。
また、上記第2の実施形態では、支持位置可変構造として支持ブラケット62の脆弱部62Aを設けた構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、支持ブラケットを上下に複数に分割された要素を連結して構成すると共に、衝突時等には各要素間の連結部や連結部材が破断、変形等することで連結状態が解除されてシートバック14を下降するように、支持位置可変構造を構成しても良い。
さらに、上記各実施の形態では、車両用シート10が自動車に適用される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、車両用シート10は、バス・トラック等の車両用に加え、鉄道、船舶、航空機等のあらゆる乗物用シートに適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る車両用シートの全体構成を示す模式的な側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用シートの格納状態を示す模式的な側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用シートの全体構成を示す模式的な側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用シートの支持ブラケット座屈前の側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用シートの支持ブラケット座屈後の側面図である。
符号の説明
10 車両用シート(乗物用シート)
12 シートクッション
14 シートバック
34 バックフック(シートバック支持部材)
36 バックワイヤ(車体側の係止部材)
40 ロック部材
42 支軸
46 ロック解除ストラップ(操作部材)
62 支持ブラケット
62A 脆弱部(支持位置可変構造)

Claims (5)

  1. 着座者を支持するシート本体が使用状態と不使用状態とを取り得る乗物用シートであって、
    前記使用状態で前記シート本体から突出して乗物本体側に係合することで前記不使用状態への移行を阻止するロック位置と、前記乗物本体側との係合状態を解除して前記シート本体の前記使用状態から不使用状態への移行を可能とすると共に前記シート本体内に収納される解除位置とを選択的に取り得るロック部材と、
    一端側が前記ロック部材に連結され、他端側が引張操作されて前記ロック部材を前記ロック位置から解除位置へ移動させ、かつ他端側が乗物本体側に係止されて前記ロック部材を解除位置に保持しつつ前記シート本体を前記不使用状態に維持する操作部材と、
    を備えた乗物用シート。
  2. 前記シート本体は、シートクッションを含み、
    前記ロック部材は、前記シートクッションに対し所定の支軸廻りに回動可能に支持され、該支軸廻りの回動によって前記ロック位置と解除位置とを切り替える構造であり、
    前記操作部材は、可撓性長尺状に形成されており、他端側が乗物本体側に係止されて作用する張力によって前記ロック部材を解除位置に保持しつつ前記シート本体を前記不使用状態に維持する、
    請求項1記載の乗物用シート。
  3. 前記ロック部材は、長手方向の中間部が前記シートクッション内に設けられた前記支軸に支持されており、該支軸に対し前記乗物本体側の部材との係合側と反対側の部分に前記操作部材の他端側が連結されている、請求項2記載の乗物用シート。
  4. 使用状態で着座者の上体を支持し、不使用状態では使用状態よりも下方に位置するシートバックと、
    下方に開口する係合溝を有するフック状に形成されると共に前記シートバック上部に配置され、前記係合溝に常に乗物本体側の係止部材を係合可能に入り込ませるシートバック支持部材と、
    前記シートバック又は該シートバックの下部に後部が連結されるシートクッションを乗物本体に対し支持する支持ブラケットと、
    をさらに備え、
    前記支持ブラケットは、前記シートバックから入力する所定値以上の荷重によって該シートバック又は前記シートクッションの支持部位を下降させる支持位置可変構造を有する、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の乗物用シート。
  5. 前記支持位置可変構造は、前記支持ブラケットにおける前記シートバック又はシートクッションの支持部位と乗物本体との間に設けられ、前記所定値以上の荷重によって上下方向に座屈する脆弱部である、請求項4記載の乗物用シート。
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