JP2006060628A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 FPN補正が容易で画像再現性の良好な固体撮像装置を提供する。
【解決手段】 本発明の固体撮像装置1は、入射光量に応じた電気信号を発生するイメージセンサ3と、イメージセンサ3で生成した信号に対しFPN補正を行うFPN補正部6とを備え、FPN補正部6は、FPN補正を行う際の基準値となるFPN補正用データを生成するFPN補正用データ生成部11と、FPN補正用データ生成部11で生成されたFPN補正用データ等を格納するメモリ13と、メモリ13に格納されるFPN補正用データを用いて補正処理を施す補正処理部12とで構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、入射光を光電変換する固体撮像素子を備えた固体撮像装置に関し、特に固定パターンノイズ(Fixed Pattern Noise:FPN)を除去する機構を備えた固体撮像装置に関する。
従来、入射光量に対して線形的に変化する出力信号を生成する線形変換動作を行う固体撮像素子においては、そのダイナミックレンジが2桁と狭いため、このような固体撮像素子によって構成される撮像装置を用いて広い輝度範囲の輝度分布を構成する被写体を撮像したときは、ダイナミックレンジ以外の範囲の輝度情報は出力されない。
又、従来の固体撮像素子として、入射光量に対して対数的に変化する出力信号を生成する対数変換動作を行うものがある(特許文献1参照)。この固体撮像素子においては、そのダイナミックレンジが5〜6桁と広いため、少々広い輝度範囲の輝度分布を構成する被写体を撮像しても、輝度分布内の全輝度情報を電気信号に変換して出力することができる。しかしながら、被写体の輝度分布に対してその撮像可能領域が広くなるので、撮像可能領域内の低輝度領域又は高輝度領域において、輝度データの存在しない領域ができやすく、コントラストの低い画像になりがちであった。
これらに対して、従来の固体撮像素子として、上述の線形変換動作と対数変換動作とを切り換えることが可能なものがある(特許文献2参照)。このような線形変換動作と対数変換動作が切り換え可能な固体撮像素子において、低輝度領域では線形変換動作を行わせ、高輝度領域では対数変換動作を行わせることにより、コントラストを向上させることができるようになる。
ところで、上記各特許文献に記載される固体撮像素子においては、各画素の感度ばらつきを除去するために、リセット時のノイズ信号を画素信号から減算する動作が固体撮像素子内において行われている。しかしながら、このように固体撮像素子内において画像信号からノイズ信号を減算することによりノイズ除去を行っても、各画素を構成するMOSトランジスタの閾値ばらつきなどが原因となるオフセットが完全に除去されずに、固体撮像素子から出力される画像信号にFPNが重畳した状態となっていた。
対数変換特性を持つ固体撮像素子において、FPNを除去するための一つの構成として、本出願人は、固体撮像素子に一様な輝度を示す光(均一光)を与えるとともに、このときに得られる各画素の輝度データをFPN補正用データとして記憶するメモリを備え、撮像時に画像データとして出力するときに、各画素ごとに撮像時に得られる補正前の撮像データからFPN補正用データを減算する補正を行う固体撮像装置を提案している(特許文献3参照)。以下にその内容について説明する。
特許文献3における固体撮像装置は、全画素に対して均一光を照射した場合の輝度データを予め取得しておき、撮像時に得られる入射光による輝度データから上記の均一光照射時の輝度データを差し引くことで得られるデジタルデータを出力用画像データとする。このような演算処理を行うことで、出力される画像データはFPNが除去されたデータとなる。
例えば、撮像する被写体の、ある画素iにおける入射光の輝度値に応じたデータ(以下純粋な画像データと称する)をL1iとし、L1iに重畳しているFPNをLFPi、実際に得られる撮像データをLsiとすると、Lsiは(1)式のように表せる。
Lsi=LFPi+L1i ・・・(1)
一方、撮像する被写体の、画素iにおける均一光の輝度値に応じた純粋な画像データをL2iとし、実際に得られる撮像データをLciとすると、Lciは(2)式のように表せる。尚、均一光を照射する場合、全ての画素において純粋な画像データがL2iに等しくなる。
Lci=LFPi+L2i ・・・(2)
このように表されるとき、上述のように撮像時に得られる入射光による撮像データから均一光照射時に得られる撮像データを差し引くことで、撮像時に得られる純粋な画像データと均一光照射時に得られる純粋な画像データとの差分値が得られる。これにより画素iにおけるFPNを打ち消すことができ、FPNが除去された状態における各画素間の画像データの相対値を取得することができるため、FPNの補正が可能となる。この演算処理内容は、式上では(1)式から(2)式を減ずることで表現される((3)式参照)。
Lsi−LCi=L1i−L2i ・・・(3)
特開平11−313257号公報 特開2002−77733号公報 特開平5−30350号公報
しかしながら、上述のような、補正前の撮像データから均一光照射時の輝度データを減算する補正方法では、均一光の輝度以下の画素部分は黒く潰れてしまい、画像情報として取り出すことができないという問題がある。
即ち、上述の(3)式において、撮像する際の被写体からの入射光の輝度L1iが、均一光の輝度L2iより小さい画素位置においては、(L1i−L2i)の値が負になるため、この画素iにおける撮像データを取得することができない。
このため、他の全ての画素について同様の補正を行った後、画像を出力した場合、出力される画像は、(3)式の値が負になる画素位置において黒くつぶれるという現象が起こる。
上記の課題を解決するため、本発明は、FPN補正が簡単で画像再現性の良好な固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の固体撮像装置は、入射光量に応じた信号を発生するイメージセンサと、前記イメージセンサで生成された信号にFPN補正を施すFPN補正処理部と、FPN補正を行う際に前記FPN補正処理部が用いるFPN補正用データが格納されるメモリと、を有する固体撮像装置において、前記FPN補正用データを生成するFPN補正用データ生成部を有し、前記補正用データ生成部が、一様な輝度を示す光である均一光を前記イメージセンサに照射したときに発生する信号の出力レベル毎のヒストグラムを求め、前記固体撮像装置の動作条件に従って設定される値である累積基準信号レベル以上の範囲を対象として、前記ヒストグラムを探査することで、FPN補正データ生成用基準信号レベルを算出し、前記イメージセンサに前記均一光を照射することで得られた信号レベルから前記FPN補正データ生成用基準信号レベルを減算することで前記FPN補正データを生成するとともに、生成した該FPN補正データを前記メモリに与えることを特徴とする。
このように構成するとき、補正用データ生成部が均一光を前記イメージセンサに照射したときに発生する信号の出力レベル毎のヒストグラムに対して行う演算方法を、累積基準信号レベルから高レベル方向に各レベル毎の頻度の累積加算としても構わない。又、この累積加算処理を、累積値が所定の値に達するまで行うとし、この所定の値に達したときの信号の出力レベルを累積基準信号レベルとしても構わない。
又、前記イメージセンサが、一画素以上の遮光された遮光画素を有し、前記累積基準信号レベルが、前記均一光を前記遮光画素に照射したときに発生する信号レベルに基づいて決定されるものとしても構わない。
このように構成されるとき、遮光画素が複数存在する場合は、前記累積基準信号レベルを当該遮光画素が示す信号の出力レベルの平均値としても構わないし、最小値あるいは最大値としても構わない。又、このとき、イメージセンサを構成する画素の内、遮光画素を除く有効画素において発生する信号の出力レベル毎のヒストグラムに対して演算を行うものとしても構わない。
又、本発明の固体撮像装置は、前記固体撮像装置の駆動条件に応じて異なる前記累積基準信号レベルがプリセットデータとして予め設定されて格納されるルックアップテーブルを有し、前記FPN補正用データ生成部が、前記ルックアップテーブルから撮像時の駆動条件に応じた前記累積基準信号レベルを読み出す構成としても構わない。
このとき、前記駆動条件としては、前記イメージセンサの駆動電圧や駆動温度、又はイメージセンサからの信号に増幅処理を施すアナログフロントエンドのゲイン、オフセット等の値のいずれかとしても構わない。又、駆動条件に応じて予めルックアップテーブルに与えられる累積信号基準レベルの値は、固体撮像装置の製造時に、試験的に遮光画素を設けた上で、種々の駆動条件の下で得られるデジタル信号レベルの平均値を予め算出することで得た値としても構わない。
このように構成することにより、累積基準信号レベルをルックアップテーブルより読み出した値に設定するため、イメージセンサが遮光画素を設ける必要がなく、有効画素数が増加する。
又、本発明の固体撮像装置は、前記固体撮像装置の駆動条件に応じた前記累積基準信号レベルを算出する累積基準信号レベル算出部を有し、前記累積基準信号レベル算出部が前記FPN補正用データ生成部に対し、駆動条件に応じて算出した前記累積基準信号レベルを与えるものとしても構わない。
このとき、前記駆動条件としては、前記イメージセンサの駆動電圧や駆動温度、又はイメージセンサからの信号に増幅処理を施すアナログフロントエンドのゲイン、オフセット等の値のいずれかとしても構わない。
このように構成することにより、累積基準信号レベルを累積基準信号レベル算出部が算出した値に設定するため、イメージセンサに遮光画素を設ける必要がなく、有効画素数が増加する。又、累積基準信号レベル算出部、FPN補正用データ生成部、補正処理部は各々信号に対する演算を行うブロックであるため、これらを同一の演算部で構成することが可能であり、記憶領域であるルックアップテーブルを必要とする構成と比較して、その構成が単純化される。
本発明の固体撮像装置によれば、FPN補正用データを均一光照射時に得られる信号レベルから所定の大きさだけ予め減算することによって算出するため、撮像時の出力信号からFPN補正用データを減算した結果、撮像データのレベルが低い値を示す画素においては負の値を示すという従来の問題が解消される。これによって、均一光以下の輝度の部分が黒く潰れてしまうことのない画像を良好に再現することができる。
又、本発明の固体撮像装置によれば、FPN補正データ生成用基準信号レベルを求める際に、遮光画素領域が示す信号レベルの平均値である累積基準信号レベルを基準として累積加算を行うことで、レベル0からカウントを開始する方法に比べて計算量を大幅に少なくすることができる。これによって、固体撮像装置の回路構成を単純にすることができる。
<第1実施形態>
(1.固体撮像装置の構成)
本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の固体撮像装置の構造を示すブロック図である。
図1の固体撮像装置1は、低輝度側については外部からの入射光の輝度に対して線形的に変化する線形特性を示す電気信号を発生するとともに高輝度側については外部からの入射光の輝度に対して対数的に変化する対数特性を示す電気信号を発生する画素が2次元に配列されることで構成されるイメージセンサ3と、イメージセンサ3から出力される電気信号に所定の増幅処理を施すためのアナログフロントエンド4と、アナログフロントエンド4から出力される電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器5と、A/D変換器5から出力されるデジタル信号にFPN補正を行うFPN補正部6と、FPN補正部6によってFPN補正が施されたデジタル信号に対して画像出力のための様々な演算処理を行う画像処理部7と、画像処理部7から最終的に出力されるデジタル信号を表示するためのモニタ等で構成される画像出力部8と、イメージセンサ3、アナログフロントエンド4、FPN補正部6を制御するための制御部9とで構成される。又、固体撮像装置1は、均一光をイメージセンサ3に照射する均一光照射機構2を備える。
又、FPN補正部6は、A/D変換器5から出力されるデジタル信号を基にしてFPN補正を行う際の基準値となるFPN補正用データを生成するFPN補正用データ生成部11と、FPN補正用データ生成部11で生成されたFPN補正用データ等を格納するメモリ13と、メモリ13に格納されるFPN補正用データを用いてA/D変換器5から出力されるデジタル信号に対し補正処理を施す補正処理部12とで構成される。
このように構成される固体撮像装置1において、光がイメージセンサ3に入射されると、各画素において光電変換動作が行われる。イメージセンサ3によって生成される電気信号は、イメージセンサ3に入射される光の輝度値に応じて線形的、あるいは対数的に変化する値を示す。即ち、イメージセンサ3に対して所定値より高い(又は所定値以上の)輝度値を示す光が入射された場合は、輝度値の対数値に比例する電気信号がイメージセンサ3から出力され、所定値より低い(又は所定値以下の)輝度値を示す光が入射された場合は、輝度値に比例する電気信号がイメージセンサ3から出力される。
そして、このイメージセンサ3から出力される電気信号がアナログフロントエンド4において後段のA/D変換部5で処理可能なレベルの範囲となるように所定の増幅処理が施され、アナログフロントエンド4で増幅された電気信号がA/D変換器5にてデジタル信号に変換される。このデジタル信号は、補正処理が施されていない撮像データであるため、上述したように各画素の感度ばらつきなどが原因となるFPN成分が重畳している。従って、当該撮像データをそのまま画像出力部8より出力すると出力画像に縦すじ等のFPNが発生するため、FPN補正部6において後述する方法によりFPNが除去されることで、各画素の感度ばらつきに対する補正が行われる。FPN補正部6にてFPN補正が施された画像データは、画像処理部7にてホワイトバランス処理やエッジ強調処理等の各種画像処理が行われた後、画像出力部8にて出力される。
(2.イメージセンサの構成例)
図1のように構成される固体撮像装置1におけるイメージセンサ3の構成について、図面を参照して説明する。図2は、本実施形態のイメージセンサ3の一部の構成を概略的に示すブロック図であり、図3は、各画素の構成を示す回路図である。
イメージセンサ3は、図2に示すように、行列配置された画素G11〜Gmnより構成される。21は垂直走査回路であり、各画素に信号φVを与える行(ライン)23−1、23−2、・・・、23−nを順次走査していくとともに、ライン25−1、25−2、・・・、25−nを介して各画素に信号φVPSを、それぞれ与える。22は水平走査回路であり、画素から出力信号線26−1、26−2、・・・、26−mに導出された光電変換信号を水平方向に走査して順次読み出す。20は電源ラインである。又、各画素に対し、上記ライン23−1〜23−n、25−1〜25−nや出力信号線26−1〜26−m、電源ライン20だけでなく、他のライン(例えばクロックラインやバイアス供給ライン等)も接続されるが、図2ではこれらについて省略する。
又、出力信号線26−1〜26−mのそれぞれには、定電流源27−1〜27−mが接続されるとともに、出力信号線26−1〜26−mのそれぞれを介して与えられる画素G11〜Gmnから与えられる画像信号とノイズ信号をサンプルホールドする選択回路28−1〜28−mが設けられる。そして、補正回路29に選択回路28−1〜28−mから画像信号及びノイズ信号が順に送出されると、この補正回路29で補正処理が行われてノイズ除去された画像信号が外部に出力される。尚、定電流源27−1〜27−mの一端に直流電圧VPSが印加される。
このようなイメージセンサ3において、画素Gab(aは1≦a≦mを満たす自然数、bは1≦b≦nを満たす自然数)からの出力となる画像信号及びノイズ信号が、それぞれ、出力信号線26−aを介して出力される。そして、画素Gabから出力された画像信号及びノイズ信号が順番に選択回路28−aに送出されるとともに、この選択回路28−aにおいて、送出された画像信号及びノイズ信号がサンプルホールドされる。その後、選択回路28−aよりサンプルホールドされた画像信号が補正回路29に送出される。補正回路29では、選択回路28−aより与えられた画像信号を同じく選択回路28-aより与えられたノイズ信号に基づいて補正処理して、ノイズ除去した画像信号を出力する。
このように構成されるイメージセンサ3において、画素G11〜Gmnは、図3に示すように、カソードに直流電圧VPDが印加されたフォトダイオードPDのアノードにMOSトランジスタT1のドレインが接続され、MOSトランジスタT1のソースにMOSトランジスタT2のゲート及びドレインとMOSトランジスタT3のゲートが接続される。又、MOSトランジスタT3のソースにMOSトランジスタT4のゲート及びMOSトランジスタT5のドレインが接続され、MOSトランジスタT4のソースにMOSトランジスタT6のドレインが接続される。そして、MOSトランジスタT6のソースが出力信号線26(図2における出力信号線26−1〜26−mに相当する)に接続される。尚、MOSトランジスタT1〜T6は、PチャネルのMOSトランジスタである。
MOSトランジスタT2のソースにはライン25(図2におけるライン25−1〜25−nに相当する)を介して信号φVPSが入力され、MOSトランジスタT3、T4のドレインに直流電圧VPDが印加される。又、MOSトランジスタT3のソースには、その一端に直流電圧VDが与えられるキャパシタCの他端が接続される。又、MOSトランジスタT5のソースには直流電圧VRGが入力され、そのゲートには信号φRSが入力される。更に、MOSトランジスタT1、T6のゲートにはそれぞれ、信号φS、信号φVが入力される。尚、信号φVPSは2値の電圧信号で、入射光量が所定値を超えたときにMOSトランジスタT2をサブスレッショルド領域で動作させるための電圧をVLとし、又、MOSトランジスタT2を導通状態にする電圧をVH(VH>VL)とする。
このように構成されるイメージセンサ3における画素G11〜Gmnの動作について、図4のタイムチャートを参照して説明する。まず、パルス信号φVが与えられて画像信号が出力されると、信号φSをHighにしてMOSトランジスタT1をOFFにして、リセット動作が始まる。次に、MOSトランジスタT2のソースに与える信号φVPSをVHとして、MOSトランジスタT2のソース電圧を高くすることで、MOSトランジスタT2のゲート及びドレイン、そしてMOSトランジスタT3のゲートに蓄積された負の電荷が速やかに再結合される。このとき、信号φRSをLowとして、MOSトランジスタT5をONにして、キャパシタCとMOSトランジスタT4のゲートとの接続ノードの電圧を初期化する。
そして、MOSトランジスタT2のソースに与える信号φVPSをVLにして、MOSトランジスタT2のポテンシャル状態を元の状態に戻した後、信号φRSをHighにしてMOSトランジスタT5をOFFにする。その後、キャパシタCが積分動作を行って、キャパシタCとMOSトランジスタT4のゲートとの接続ノードの電圧が、リセットされたMOSトランジスタT3のゲート電圧に応じたものとなる。そして、Lowとなるパルス信号φVをMOSトランジスタT6のゲート電圧に与えてMOSトランジスタT6をONにする。このとき、MOSトランジスタT4が下流の定電流源の協働してソースフォロワ型MOSトランジスタとして動作するため、出力信号線26にはノイズ信号が電圧信号として現れる。その後、再びパルス信号φRSをMOSトランジスタT5に与えて、キャパシタCとMOSトランジスタT4のゲートとの接続ノードの電圧をリセットした後、信号φSをLowにしてMOSトランジスタT1を導通させて撮像動作が行える状態にする。
このようにノイズ信号が出力された後、MOSトランジスタT1がONとされると、撮像動作が開始される。このとき、信号φRSがHighであり、MOSトランジスタT5がOFF状態となっている。又、MOSトランジスタT2のソースに与える信号φVPSがVLとされて積分動作を行うように設定されている。そして、フォトダイオードPDより入射光量に応じた光電荷がMOSトランジスタT2に流れ込むと、MOSトランジスタT2はカットオフ状態であるので、光電荷がMOSトランジスタT2のゲートに蓄積される。
よって、撮像する被写体の輝度が低くフォトダイオードPDに入射される入射光量が少ない場合は、MOSトランジスタT2のゲートに蓄積された光電荷量に応じた電圧がMOSトランジスタT2のゲートに現れるため、入射光量の積分値に比例した電圧がMOSトランジスタT3のゲートに現れる。又、撮像する被写体の輝度が高くフォトダイオードPDに入射される入射光量が多く、MOSトランジスタT2のゲートに蓄積された光電荷量に応じた電圧が高くなると、MOSトランジスタT2がサブスレッショルド領域で動作を行うため、入射光量の対数値に比例した電圧がMOSトランジスタT3のゲートに現れる。
この入射光量に比例した、又は入射光量の対数値に比例した電圧がMOSトランジスタT3で電流増幅されたドレイン電流がキャパシタCから流れるため、MOSトランジスタT4のゲート電圧が、入射光量の積分値に比例した又はその対数値に比例した電圧となる。そして、MOSトランジスタT6にLowとなるパルス信号φVを与えることで、MOSトランジスタT4のゲート電圧に応じたソース電流がMOSトランジスタT6を介して出力信号線26へ流れる。このとき、MOSトランジスタT4がソースフォロワ型のMOSトランジスタとして動作するため、出力信号線26には画像信号が電圧信号として現れる。その後、信号φVをHighにしてMOSトランジスタT6をOFFにする。
このように動作するとき、撮像時の信号φVPSの電圧値VLが低くなり、リセット時の信号φVPSの電圧値VHとの差を大きくするほど、MOSトランジスタT2のゲート・ソース間のポテンシャルの差が大きくなり、MOSトランジスタT2がカットオフ状態で動作する被写体輝度の割合が大きくなる。よって、図5のように、電圧値VLが低いほど線形変換する被写体輝度の割合が大きくなる。尚、図5は、被写体輝度を横軸に対数目盛で取り、出力信号線26に現れる電圧信号を縦軸に取ったときの関係を示すものである。
即ち、被写体の輝度範囲が狭いと電圧値VLを低くして線形変換する輝度範囲を広くし、又、被写体の輝度範囲が広いと電圧値VLを高くして対数変換する輝度範囲を広くする。よって、電圧値VLを最小とするとき常に線形変換する状態とし、又、電圧値VLを最大とするとき常に対数変換する状態とする。
このように動作するイメージセンサ3の画素G11〜Gmnに与える信号φVPSの電圧値VLの値を制御部6が切り換えることにより、被写体の輝度範囲に応じたダイナミックレンジを備えたイメージセンサ3とすることができる。即ち、制御部6が信号φVPSの電圧値VLの値を切り換えることで、イメージセンサ3の画素G11〜Gmnにおける線形変換動作から対数変換動作へ切り換わる変曲点(輝度値)を設定することができる。
尚、本構成例では、図3のように構成される画素を備えたイメージセンサ3としたが、このような構成に限られるものではなく、線形変換動作と対数変換動作が各画素において自動的に切り換えることが可能なものであれば、例えば特許文献2に示されるような構成の画素などのような他の構成の画素より構成されるものとしても構わない。又、撮像時の信号φVPSの電圧値VLを変更することで、線形変換動作と対数変換動作との変曲点を変更するものとしたが、リセット時の信号φVPSの電圧値VHを変更することで、線形変換動作と対数変換動作との変曲点を変更するものとしても構わない。又、光電変換特性が線形変換動作を行う線形特性領域と対数変換動作を行う対数特性領域とを含むものとしているが、傾きの異なる複数の線形特性領域を含む(例えば、低輝度領域では傾きが大きく高輝度領域では傾きが小さい)光電変換特性としても構わない。
又、このように構成されるイメージセンサ3において、本実施形態では、画素G11〜G1n、画素G11〜Gm1、画素G1n〜Gmn、画素Gm1〜Gmnに配置される画素に対して、例えばアルミ箔で覆うことで入射する光を遮蔽するものとする。この入射光が遮蔽された画素G11〜G1n、画素G11〜Gm1、画素G1n〜Gmn、画素Gm1〜Gmnを以下では遮光画素と呼称する。一方、入射する光を遮蔽する措置が取られていない、遮光画素以外の画素G22〜G(m-1)(n-1)を以下では有効画素と呼称する。
(3.FPN補正方法)
以下に、固体撮像装置1が行うFPN補正方法の詳細について図面を参照して説明する。図6は、補正処理部12において行われるFPN補正内容を説明するための図である。
撮像時にイメージセンサ3に入射される外部光に対して光電変換されて生成された電気信号は、A/D変換器5でデジタル信号に変換され、このデジタル信号が補正処理部12に与えられる。A/D変換器5から補正処理部12に与えられるデジタル信号の各画素毎の信号レベル分布の一例を図6(a)に示す。図6(a)に示されるデジタル信号は、被写体撮像時に各画素に入射される入射光の下で光電変換されて得られた電気信号に由来するものであるため、上述のように画素由来のFPN成分が重畳した信号である。尚、以下では、撮像時にイメージセンサ3で生成した電気信号をA/D変換することで得られたデジタル信号であって、未だFPN補正がされておらずFPN成分が重畳した状態のデジタル信号を「撮像データ」と呼称する。
一方で、メモリ13には後述する方法により予め取得されてFPN補正処理を行う際に用いられるFPN補正用データが格納されている。このFPN補正用データの一例を図6(b)に示す。図6(b)に示されるFPN補正用データは、撮像データと同様、画素毎に一意のデジタル値を示す。
補正処理部12は、A/D変換器5から撮像データが与えられると、メモリ13からFPN補正用データを読み出し、各画素について撮像データが示すデジタル値からFPN補正用データが示すデジタル値を差し引く内容の演算処理を行う。FPN補正用データは、FPN成分に由来する大きさを示すデジタルデータであるため(詳細な説明は後述する)、撮像データから当該FPN補正用データを減じることにより、FPN成分が除去されたデジタルデータを生成することができる。
上記のような、撮像データが示すデジタル値からFPN補正用データが示すデジタル値を差し引く内容の演算処理を全ての画素に対して行うことにより、補正処理部12において補正処理が行われたデジタルデータが生成される。このようにして生成された補正処理後のデジタルデータの一例を図6(c)に示す。尚、以下では、撮像データに対して補正処理が施されることで得られた新たなデジタルデータを「画像データ」と呼称する。
このようにして補正処理部12において生成された画像データが、画像処理部7に与えられ、画像処理部7において各種画像処理が行われた後、画像出力部8にて出力される。即ち、画像出力部8に与えられるデジタル信号は、FPN補正が施された画像データであるため、出力される画像には縦すじ等のFPNが発生しない。
次に、このように動作する補正処理部12で用いられるFPN補正用データの取得方法について図面を参照して説明する。
上述のように、FPN補正の際に用いられるFPN補正用データは、撮像前に予め取得されてメモリ13に記憶される。このFPNデータを取得するために、撮像装置1は、均一光照射機構2からイメージセンサ3に対し均一光を照射する。このとき、イメージセンサ3を構成する各画素において光電変換動作が行われ、光電変換動作により生成された電気信号がイメージセンサ3から出力される。このイメージセンサ3から出力される電気信号は、アナログフロントエンド4で増幅処理が施された後、A/D変換器5でデジタル信号に変換される。そしてA/D変換器5で変換されたデジタル信号が、FPN補正部6に与えられる。
上述したように、イメージセンサ3は2次元に配列された画素によって構成され(図2)、各画素において光電変換動作が行われることで生成された電気信号が各画素毎に時系列形式で送出される。即ち、上記のA/D変換器5によってデジタル変換されたデジタル信号は、各画素単位で順次FPN補正部6に与えられる。このデジタル信号は、入力されるタイミングによって画素G11〜Gmnのいずれの画素で光電変換された電気信号に由来するデジタル信号であるかを把握することができる。
FPN補正部6に与えられるデジタル信号は、まずメモリ13に格納される。そして全ての画素についてデジタル信号がメモリ13に格納されると、FPN補正用データ生成部11が、メモリ13から有効画素領域である画素G22〜画素G(m-1)(n-1)に対して画素毎のデジタル信号を読み出して、デジタル信号レベル値毎の累積加算を行い、ヒストグラムを作成する。このようにして得られたヒストグラムh2を図7(a)に示す。
一方で、遮光画素領域G11〜G1n、G11〜Gm1、G1n〜Gmn、Gm1〜Gmnの各画素が示す信号レベルの平均値を算出するとともに、この値をa1とする(図7(b)参照)。この平均値a1は、後述するように有効画素領域における信号レベルの累積加算を行う際の開始レベル(以下では「累積基準信号レベル」と呼称する)を決定するために求められたものである。この遮光画素領域の各画素が示す信号レベルは、駆動電圧や駆動温度に応じてその値が変動するため、実際に被写体を撮像する時点の近傍で前記a1の値を算出することで、この値が被写体を撮像する時点における動作条件に応じた値を示すことになる。
又、全ての遮光画素が示すデジタル信号レベルごとの累積加算を行うことで得られたヒストグラムh1を図7(b)に示す。ヒストグラムh1に示されるように、遮光画素領域G11〜G1n、G11〜Gm1、G1n〜Gmn、Gm1〜Gmnの各画素のデジタル信号レベルは、ほぼ等しい値を示すものの、画素毎の素子のばらつき等に起因して多少の分布が生じる。尚、このヒストグラムh1は説明のために図示したものであり、本実施形態において必ずしも作成する必要はない。
遮光画素領域が示すデジタル信号レベルを平均して累積基準信号レベルa1が求められると、図7(a)に示す有効画素領域のヒストグラムh2に対して、この累積基準信号レベルa1を開始点としてレベルの大きい方向へ各レベル毎の頻度の累積加算を行う。即ち、本実施形態では、遮光画素領域が示すデジタル信号レベルの平均値a1を累積基準信号レベルとする。この累積処理は、累積値が有効画素数の5%に達するまで行われ、図7(c)のように累積値が有効画素数の5%に達したときの該当信号レベルa2が求められる。尚、以下ではこの信号レベルa2を「FPN補正データ生成用基準信号レベル」と呼称する。
上記のように算出されたFPN補正データ生成用基準信号レベルa2を元に、FPN補正用データ生成部11において、FPN補正用データが以下のように生成される。即ち、FPN補正用データ生成部11が再度メモリ13から均一光照射時の有効画素領域が示すデジタル信号レベルを読み出すとともに、FPN補正データ生成用基準信号レベルa2から所定の値xを差し引いた大きさのレベルを各レベル値から減じた値を求める。このようにして得られる新たなデータをFPN補正用データとしてメモリ13に記憶させ、補正処理部12が、撮像時にA/D変換器5から与えられる撮像データから当該FPN補正用データを差し引くことで、FPN補正を行う。このとき、上記の所定の値xを0としても構わないし、0に近い所定の値としても構わない。このようなFPN補正用データ生成部11が行うFPN補正用データの生成動作について、図面を参照して以下に説明する。図8は、FPN補正用データ生成部11が行うFPN補正用データの生成動作を説明するための概念図である。
図8(a)は、均一光照射時の有効画素が示すデジタル信号レベルの各画素毎の分布の一例を示す図である。上述のように、各画素が示す信号レベルから(a2-x)に該当する大きさのレベルを差し引くことで得られる各画素毎の信号レベルの新たな分布は、図8(a)に示す元の分布レベル図から全体的にレベルを下げる方向にシフトした形の分布レベル図を示す。このときに得られる新しい分布レベル図を図8(b)に示す。
図8(b)に示す新しい分布レベル図は、均一光照射時の有効画素が示すデジタル信号レベルから所定のレベルを下げる方向にシフトすることで得られるものであるから、画素間の相対的なレベル変位は変わらない。即ち、このようにして得られたデジタルデータは、FPNに伴う各画素間のレベルのばらつきが現れたままである。従って、この新しいデータをFPN補正用データとしてメモリ13に格納し、補正処理部12が、撮像時にA/D変換器5から与えられる撮像データから、メモリ13から読み出されるFPN補正用データを差し引く演算処理を行うことで、FPN成分が除去された画像データを取得することができる。
従って、均一光照射時に得られるデジタル信号レベルを撮像データから減じることでFPN補正を行う場合、撮像データのレベルが低い値を示す画素においては、演算結果が負になる場合があるという問題があるのに対して、上述のように予め均一光照射時に得られるデジタル信号レベルから所定の大きさだけ減じることで得られるFPN補正用データを作成するとともに、このFPN補正用データを撮像時の撮像データから減じることによってFPN補正を行うことで、上記の問題が回避できる。又、FPN補正用データを生成する際に均一光照射時に得られるデジタル信号レベルから減じる所定の大きさを、均一光照射時の有効画素が示す信号レベルのヒストグラムを用いて算出することで、演算後に負の値にならないように考慮されたFPN補正用データを生成できる。
又、FPN補正データ生成用基準信号レベルを求める際に、遮光画素領域が示す信号レベルの平均値である累積基準信号レベルを基準として累積加算を行うことで、レベル0からカウントを開始する方法に比べて計算量を大幅に少なくすることができる。これによって、固体撮像装置1の回路構成を単純にすることができる。
本実施形態においては、累積基準信号レベルを遮光画素領域が示す信号レベルに基づいて定める構成としたが、このような構成にすることにより、累積基準信号レベルが実際に撮像を行う時点における動作条件に応じた値に設定される。
尚、本実施形態において、FPN補正データ生成用基準信号レベルを求める際に、累積基準信号レベルから信号レベルの大きい方へ累積加算を行うとともに、累積値が有効画素数の5%に達したときの信号レベルの値をFPN補正データ生成用基準信号レベルとしたが、この累積値は5%に限られるものではない。又、このFPN補正データ生成用基準信号レベルは、累積基準信号レベルから高レベル方向にカウントを行うとともに、信号レベルの頻度が所定の値に達する最も低レベル側の信号レベルとしても構わない。
又、本実施形態において、FPN補正データ生成用基準信号レベルを求める際に、有効画素領域が示すデジタル信号レベルのヒストグラムh2を用いたが、遮光画素領域を含む全画素が示すデジタル信号レベルのヒストグラムを用いるものとしても構わない。又、累積基準信号レベルとして、本実施形態では遮光画素領域が示すデジタル信号レベルの平均値を採用したが、遮光画素領域が示すデジタル信号レベルの最小値又は最大値を採用するものとしても構わない。
更に、本実施形態では、遮光画素領域として画素G11〜G1n、画素G11〜Gm1、画素G1n〜Gmn、画素Gm1〜Gmnに配置される画素を設定したが、遮光画素領域の位置はこれに限られるものではなく、例えば2次元に配列された画素領域中の一辺のみを遮光画素領域と設定しても構わない。
又、メモリ13に記憶させるものを、均一光照射時の有効画素領域データとFPN補正データ生成用基準信号レベルとしてもよいし、均一光照射時の有効画素領域データから、FPN補正用データ生成用基準信号レベルから所定の値xを差し引いたものを減じたデータを記憶するようにしてもよい。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、図面を参照して説明する。図9は、本実施形態の固体撮像装置の構造を示すブロック図である。尚、第1実施形態の固体撮像装置と同一の部分については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態の固体撮像装置1aが備えるFPN補正部6aは、第1実施形態の固体撮像装置1が備えるFPN補正部6の構成に加えて、FPN補正用データ生成部11がFPN補正用データを生成する際に読み出して、累積基準信号レベルを決定するためのルックアップテーブル14を備える。
ルックアップテーブル14は、イメージセンサ3の駆動電圧や駆動温度、内蔵アンプ(不図示)及びアナログフロントエンド4の設定(以下これらをまとめて「駆動条件」と呼称する)に応じた累積基準信号レベルがプリセットデータとして予め与えられている。このルックアップテーブル14において予め与えられる累積基準信号レベルの値は、種々の駆動条件の下で、あらゆる被写体を撮像した場合においても全ての画素において出力されるデジタル信号レベルが、この値を下回るレベルの出力がないようなレベルである。例えば、固体撮像装置1aの製造時に、試験的に遮光画素を設けた上で、種々の駆動条件の下で得られるデジタル信号レベルの平均値を予め算出しておき、この値を累積基準信号レベルとして採用するものとしてもよい。従って、ある駆動条件c1の元で被写体の撮像を行った場合、各画素からそれぞれ出力されるデジタル信号レベルは、ルックアップテーブルに記録されている駆動条件c1の元での累積基準信号レベルを下回ることはない。尚、駆動条件ごとに累積基準信号レベルを設定するのは、駆動条件に応じて画素からのデジタル信号レベルが変化するためである。
FPN補正用データ生成部11は、被写体の輝度範囲に応じて変化させる上述のイメージセンサ3の各画素に与える信号φVPSの電圧値VLの値、イメージセンサ3の雰囲気温度を検出することのできる温度検出器が検出する雰囲気温度、アナログフロントエンド4のゲイン及びオフセットの設定値、等の駆動条件の情報が制御部9から与えられるとともに、当該駆動条件に応じた累積基準信号レベルa3をルックアップテーブル14から取得する。
従って、本実施形態では、FPN補正用データ生成部11がFPN補正データ生成用基準信号レベルa2を求める際、上記ルックアップテーブル14から取得した累積基準信号レベルa3を開始点とした累積処理を行う。図10は、本実施形態におけるFPN補正用データ生成部11がFPN補正データ生成用基準信号レベルa2を求める動作を説明するための図である。
FPN補正用データ生成部11は、図10に示すように、第1実施形態と同様の方法で取得したヒストグラムh2に対し、ルックアップテーブルより取得した累積基準信号レベルa3を開始点としてレベルの大きくなる方向へ累積加算を行う。第1実施形態と同様、この累積処理は、累積値が有効画素数の5%に達するまで行われ、図10のように累積値が有効画素数の5%に達したときの信号レベルa2が求められる。この信号レベルa2をFPN補正データ生成用基準信号レベルとして用いる。
このように固体撮像装置1aが構成されるとき、累積基準信号レベルa3をルックアップテーブル14から読み出すことによって取得するため、本実施形態のイメージセンサ3は、第1実施形態において累積基準信号レベルa1を求めるために必要であった遮光画素領域を設ける必要がなくなる。このため、第1実施形態のイメージセンサ3と比較して有効画素数が増加する。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態について、図面を参照して説明する。図11は、本実施形態の固体撮像装置の構造を示すブロック図である。尚、第1実施形態及び第2実施形態と同一の部分については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態の固体撮像装置1bが備えるFPN補正部6bは、第1実施形態の固体撮像装置1が備えるFPN補正部6の構成に加えて、累積基準信号レベルを算出する累積基準信号レベル算出部15を備える。累積基準信号レベル算出部15によって算出された累積基準信号レベルは、FPN補正用データ生成部11によってFPN補正用データを生成する際に読み出される。
累積基準信号レベル算出部15は、駆動時の駆動条件の情報が制御部9から与えられるとともに、当該駆動条件に応じた累積基準信号レベルa3を所定の規則(例えば、駆動条件を種々変更して最適な累積基準信号レベルを実測し、その駆動条件と実測値に基づいて定めた近似式や、固体撮像素子を適当なモデルに当てはめてシミュレートしたときの結果から導いた、駆動条件を変数とし累積基準信号レベルを与える関数など)に基づいて算出してFPN補正用データ生成部11に与える。
従って、本実施形態では、FPN補正用データ生成部11がFPN補正データ生成用基準信号レベルa2を求める際、上記累積基準信号レベル算出部15から取得した累積基準信号レベルa3を開始点とした累積処理を行う。
このように固体撮像装置1bが構成されるとき、本実施形態の固体撮像装置1bにおけるFPN補正用データ生成部11は、累積基準信号レベル算出部15が算出した累積基準信号レベルa3を取得する構成であるため、本実施形態のイメージセンサ3は、第1実施形態において累積基準信号レベルa1を求めるために必要であった遮光画素領域を設ける必要がなくなる。このため、第1実施形態と比較してイメージセンサ3を構成する有効画素数が増加する。又、本実施形態におけるFPN補正部6bにおいて、累積基準信号レベル算出部15、FPN補正用データ生成部11、補正処理部12は各々信号に対する演算を行うブロックであるため、これらを同一の演算部で構成することが可能である。このため、記憶領域であるルックアップテーブル14を必要とする第2実施形態の固体撮像装置1aと比較して、その構成が単純化される。
尚、上述の各実施形態において、固体撮像装置が均一光照射機構を内蔵しているものとして説明したが、外部からイメージセンサに対して均一光を照射するようにしても構わない。このようにすることで均一光照射機構が省略されるので、固体撮像装置の装置構成が簡素化される。
本発明の第1実施形態の固体撮像装置の構造を示すブロック図 固体撮像装置が備えるイメージセンサの一部の構成を概略的に示すブロック図 イメージセンサを構成する各画素の構成を示す回路図 イメージセンサを構成する各画素の動作を説明するためのタイムチャート 被写体輝度と出力信号線に現れる電圧信号との関係を示す図 固体撮像装置が備える補正処理部において行われるFPN補正の内容を説明するための図 固体撮像装置が備えるFPN補正用データ生成部がFPN補正データ生成用基準信号レベルを算出する算出方法を説明するための図 固体撮像装置が備えるFPN補正用データ生成部がFPN補正用データを生成する生成方法を説明するための図 本発明の第2実施形態の固体撮像装置の構造を示すブロック図 本発明の第2実施形態の固体撮像装置が備えるFPN補正用データ生成部がFPN補正データ生成用基準信号レベルを求める動作を説明するための図 本発明の第3実施形態の固体撮像装置の構造を示すブロック図
符号の説明
1、1a、1b 固体撮像装置
2 均一光照射機構
3 イメージセンサ
4 アナログフロントエンド
5 A/D変換器
6 FPN補正部
7 画像処理部
8 画像出力部
9 制御部
11 FPN補正用データ生成部
12 補正処理部
13 メモリ
14 ルックアップテーブル
15 累積基準信号レベル算出部

Claims (5)

  1. 入射光量に応じた信号を発生するイメージセンサと、前記イメージセンサで生成された信号にFPN補正を施すFPN補正処理部と、FPN補正を行う際に前記FPN補正処理部が用いるFPN補正用データが格納されるメモリと、を有する固体撮像装置において、
    前記FPN補正用データを生成するFPN補正用データ生成部を有し、
    前記補正用データ生成部が、
    均一光を前記イメージセンサに照射したときに発生する信号の出力レベル毎のヒストグラムを求め、前記固体撮像装置の動作条件に従って設定される値である累積基準信号レベル以上の範囲を対象として、前記ヒストグラムを探査することで、FPN補正データ生成用基準信号レベルを算出し、
    前記イメージセンサに前記均一光を照射することで得られた信号レベルから前記FPN補正データ生成用基準信号レベルを減算することで前記FPN補正データを生成するとともに、生成した該FPN補正データを前記メモリに与えることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記イメージセンサが、一画素以上の遮光された遮光画素を有し、
    前記累積基準信号レベルが、前記均一光を前記遮光画素に照射したときに発生する信号レベルに基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記固体撮像装置の駆動条件に応じて異なる前記累積基準信号レベルがプリセットデータとして予め設定されて格納されるルックアップテーブルを有し、
    前記FPN補正用データ生成部が、前記ルックアップテーブルから撮像時の駆動条件に応じた前記累積基準信号レベルを読み出すことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記固体撮像装置の駆動条件に応じた前記累積基準信号レベルを算出する累積基準信号レベル算出部を有し、
    前記累積基準信号レベル算出部が前記FPN補正用データ生成部に対し、駆動条件に応じて算出した前記累積基準信号レベルを与えることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  5. 前記イメージセンサが複数の画素を備えており、画素毎に、光電変換動作を線形変換特性及び対数変換特性のいずれかに切り換えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の固体撮像装置。
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