JP2014175778A - 撮像装置および撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水平シェーディングを有するストリーキングを補正することが可能な撮像装置および撮像方法を提供する。
【解決手段】二次元状に配列された複数の画素からなるフォトダイオードアレイ2と、該複数の画素で生成された出力信号を同時並列的にデジタル信号に変換する複数のAD変換器5を備えたイメージセンサ1と、イメージセンサ1から画像信号を読み出すための水平・垂直ドライバ3、タイミングコントローラ4と、所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置を検出する光源位置検出32と、所定レベル以上の高輝度の光が入射したものと判定した列に配置された画素信号のAD変換値を、所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置からの距離に応じたゲイン値に基づいてゲイン補正を行う減算部48を有している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、二次元撮像素子において発生するストリーキングの影響を低減するようにした撮像装置および撮像方法に関する。
従来より、イメージセンサに強い光が入射した際に、画像に無い横筋(ストリーキング)が生じてしまうことがあり、このストリーキングを防止する技術が種々提案されている。例えば、特許文献1には、イメージセンサの各ラインの水平遮光部の出力信号レベルから、イメージセンサの垂直遮光部の出力信号を用いて求めた黒レベルを減算し、各ラインのストリーキング補正信号を求め、イメージセンサの有効画素の出力信号からストリーキング補正信号を減算することにより、ストリーキングを補正した画像信号を得ることが提案されている。
また、特許文献2には、一方の入力端子に階段状に変化する参照電圧を発生する参照電圧回路の出力ラインが接続され、他方の入力端子に画素信号ラインが接続された比較器と、この比較器の出力ラインに接続されたアップダウンカウンタを有するAD変換器が、画素ライン毎に配置された撮像素子において、比較器の入力端子の極性を1画素列おきに反転させることにより、比較器の出力が同時に反転して参照電圧が変動することによるストリーキングを低減する技術が開示されている。
特開2008−236271号公報 特開2010−161484号公報
高輝度光が画素の一部に入射したことによる画素信号の水平方向における変動量は、撮像素子の回路構成に依存して一定でないことが多い。例えば、画素列毎にAD変換(特に、列並列型AD変換器の場合)を備えた撮像素子においては、高輝度光が入射したことによる画素の電圧変動が、水平方向に水平シェーディングをもって伝播する。しかし、特許文献1に開示の技術では、このようなストリーキングを補正することができない。
また、特許文献2に開示の技術では、単に比較器の出力が同時に反転して参照電圧が変動しないように制御するだけであるので、高輝度光が撮像面の一部に入射したことによるストリーキングを抑制することができない。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、水平シェーディングを有するストリーキングを補正することが可能な撮像装置および撮像方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため第1の発明に係る撮像装置は、二次元状に配列された複数の画素と、該複数の画素で生成された出力信号を同時並列的にデジタル信号に変換する複数のAD変換器を備えた撮像素子と、上記撮像素子から画像信号を読み出すための画像信号読出部と、所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置を検出する高輝度判定部と、上記所定レベル以上の高輝度の光が入射したものと判定した列に配置された画素信号のAD変換値を、上記所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置からの距離に応じたゲイン値に基づいてゲイン補正を行う補正部と、を備える。
第2の発明に係る撮像装置は、上記第1の発明において、上記二次元状に配列された複数の画素は、第1画素群と、上記高輝度判定部により上記所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素位置を検出するための第2画素群とを有しており、上記画像信号読出部は、上記第1画素群の1フレームの画像信号の読み出し期間内において上記第2画素群の画像信号を読み出し、上記高輝度判定部は、上記第2画素群の画像信号に基づいて高輝度部を検出し、上記補正部は、上記第2画素群の読み出し期間を含む期間内に読み出された上記第1画素群から読み出された画像信号のゲイン補正を行う。
第3の発明に係る撮像装置は、上記第1の発明において、上記ゲイン値は、上記所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素位置からの距離が長いほど小さくなるように予め設定されている。
第4の発明に係る撮像方法は、二次元状に配列された複数の画素と、該複数の画素で生成された出力信号を同時並列的にデジタル信号に変換する複数のAD変換器を備えた撮像素子から画像信号を読み出すステップと、所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置を検出するステップと、上記所定レベル以上の高輝度の光が入射したものと判定した列に配置された画素信号のAD変換値を、上記所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置からの距離に応じたゲイン値に基づいてゲイン補正を行うステップと、を有する。
本発明によれば、水平シェーディングを有するストリーキングを補正することが可能な撮像装置および撮像方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るカメラのイメージセンサの画素構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るカメラのイメージセンサの内部回路構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、リアルタイムでストリーキングを補正するための概略回路を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、図3のA内部の詳細回路を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、ISO感度に対する光源検出用シャッタ速度の例を示す図表である。 本発明の一実施形態に係るカメラの列並列型ADCの回路構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るカメラの列並列型ADC回路において、強烈入射光による電位変動を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るカメラのCMOSイメージセンサの内部構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、ストリーキング補正の際のタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係るカメラの動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るカメラの動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、センサ系統1出力の画素アドレスと、高輝度光アドレスの差分検出を説明する図である。
以下、図面に従って本発明を適用したカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。本発明の好ましい一実施形態に係るカメラは、概略、デジタルカメラであり、撮像部を有し、この撮像部によって被写体像を画像データに変換する。撮像部内のイメージセンサの出力は第1画素群のデータを出力する系統1と、第2の画素群のデータを出力する系統2の2系統あり、それぞれ読み出しのフレームレートを独立に設定できる(言い換えると、それぞれ独立に電子シャッタ速度を設定できる)。ライブビュー表示や動画撮影時には、高速フレームレートで読み出した画像データを用いて、高輝度光が入射した画素の位置を求め、この画素位置からの距離に応じて変化するゲインを算出する。このゲインを用いて、低速フレームレートで読み出した画像データのストリーキング補正を行う。この補正された画像データに基づいて、被写体像を本体の背面に配置した表示部にライブビュー表示し、また動画モードでは動画釦の操作等に応じて取得した動画の画像データを記録する。
図1は、本発明の一実施形態に係るカメラのイメージセンサの画素構成を示す平面図であり、また図2は、イメージセンサの内部回路構成を示すブロック図である。
図1には、イメージセンサ1のフォトダイオードアレイ2(図2参照)における画素構成を示しており、有効画素2bは被写体像の画像データを取得するための有効画像領域の画素である。実効画素2aは有効画像領域の内、実際に使用される画像領域の画素である。また、有効画素2bからなる有効画像領域の外側に、垂直方向に沿って水平OB(オプティカルブラック)画素2cと、水平方向に沿って垂直OB画素2dが配置されている。水平OB画素2cと垂直OB画素2dは、撮影レンズ11(図3参照)によって被写体像が形成されず、暗黒下での暗電流にあたる信号を出力する。このOB画素から出力される暗電流を用いて、OB補正を行う。有効画素2b、水平OB画素2c、垂直OB画素2dの外側の領域は無効画素(ダミー画素)である。
図2は、デジタルカメラ用のイメージセンサ1の内部回路を示す。イメージセンサ1は、内部にフォトダイオードアレイ2、水平・垂直ドライバ3、タイミングコントローラ4、AD変換器5、並び替え部6、バッファアンプ7a〜7mを有する。フォトダイオードアレイ2における画素の構成は、図1を用いて説明した通りである。
水平・垂直ドライバ3は、タイミングコントローラ4からのタイミング信号に従って、フォトダイオードアレイ2中の有効画素2b、水平OB画素2c、垂直OB画素2d、無効画素2e等の画像データを読み出す。なお、AD変換部5の詳細については、図6を用いて後述する。
AD変換器5は、タイミングコントローラ4からのタイミング信号に従って、フォトダイオードアレイ2から読み出した画像データをAD変換し、並び替え部6に出力する。並び替え部6は、ライブビュー表示、静止画撮影、動画撮影等のモードに応じて、フォトダイオードアレイ2中から読み出した有効画素2bの画像データを適宜間引いてバッファアンプ7a〜7mに出力する。イメージセンサ1の詳細については、図8を用いて後述する。
このように、本実施形態のイメージセンサ1は構成されている。本実施形態に係るカメラでは、全画素静止画撮影時は記録用に有効画素2bをすべて利用するが、ライブビュー表示時、動画記録時、ハイスピードカメラ動作時等においては、背面液晶パネル等の表示部や、EVF(電子ビューファインダ)、TV(テレビ)出力など、表示デバイスに合わせた画像サイズを、有効画像領域から間引いて(または切出して)読み出している。間引き又は切り出しにより読み出されない画素のデータは利用されない。
イメージセンサ1からのデータ出力についてみると、全画素静止画撮影時には、イメージセンサ1が有する出力チャンネルをCh1〜Chmまで使用して全チャンネルでデータ出力する。一方、ライブビュー表示時、動画記録時、ハイスピードカメラ動作時等には、データを出力する帯域が全画素静止画に比べて少なく済むため、イメージセンサが有する出力チャンネルの内の一部、例えば、チャンネル1(Ch1)とチャンネル2(Ch2)のみを使用してデータ出力を行う。なお、イメージセンサは、チャンネル1(Ch1)を読み出す際のフレームレート(電子シャッタ速度)と、チャンネル2(Ch2)を読み出す際のフレームレート(電子シャッタ速度)を異ならせることが可能である。
本実施形態においては、ライブビュー表示、動画記録時、静止画撮影時等において、ストリーミング補正を適切に行えるように、イメージセンサ1からの出力を2系統に分けて駆動し、補正動作を行うようにしている。
すなわち、全画素静止画を撮影する際には、系統1(例えばCh1とCh2)および系統2(例えばChnとChm)の両方を使用してデータ転送を行い、ライブビュー表示時、動画撮影時、ハイスピードカメラ動作時には、メインの動画の画像データを系統1から取得し、ストリーキング補正用の光源検出用画像データを系統2から取得し、動画に対してリアルタイムにストリーキングを補正し、適正な画像をライブビュー表示し、また記録する。なお、静止画撮影時には、静止画撮影の移行する直前の画像データを光源検出用画像データとし、この画像データから光源位置を算出してストリーキングを補正する。
次に、図3を用いて、リアルタイムでストリーキングを補正するための回路の構成を説明する。前述のイメージセンサ1は、撮影レンズ11によって形成される被写体像の結像位置付近に配置されている。撮影レンズ1は、レンズ制御部13からの制御信号に従って駆動されるモータ12によって光軸方向に移動する。
イメージンセンサ1の画像データは、系統1および系統2を介してDSP(デジタルシグナルプロセッサ:Digital Signal Processor)20内のアンプ23、24に出力する。また、イメージセンサ1は、DSP20のアンプ25からの読み出し制御信号等の信号を入力する。
DSP20は、画像信号読出部22を有しており、この画像信号読出部22は、前述のアンプ23〜24の他に、並替回路26、制御ブロック27、スイッチ回路28、並替回路A31を有する。並替回路26は、パススルー機能を有している。この並替回路26は、高速で読み出される画像データの並び替えを行う。スイッチ28は、並替回路26から出力される画像データを、後述のAE/AF(Auto Exposure/Auto focus)29、並替回路A31、光源位置検出部32のいずれかに切り替えて出力する。また、並替回路26の出力はスイッチ回路28への出力とは別に、DRAM51へ一時記憶させることができる。
AE/AF29は、スイッチ28を介して入力した系統2の画像データ、またはアンプ23から入力した系統1の画像データを入力し、露出制御用の輝度値を算出し、この輝度値に基づいてイメージセンサ1の電子シャッタのシャッタ速度を制御する。また、AE/AF29は、系統1または系統2からの画像データの高周波成分を抽出し、レンズ制御部13は、高周波成分に基づくコントラスト信号がピークとなるように、撮影レンズ11の焦点調節を行う。
並替回路A31は、アンプ23からの系統1の画像データおよびスイッチ28からの系統2からの画像データを入力し、並び替えを行い、画像処理プロセッサ34に出力する。この並替回路A31は、ライブビュー表示時や動画撮影時等においては、系統1からの画像データを用いて、表示デバイスに応じた画像サイズの画像データを画像処理プロセッサ34に出力する。また、全画素静止画撮影時には、並替回路A31は、系統1および系統2からの画像データを用いて、全画素からなる画像データに並び替えて、画像処理プロセッサ34に出力する。また、並替回路A31の出力は、画像処理プロセッサ34への出力とは別に、DRAM51へ一時記憶させることができる。
光源位置検出部32は、高速に読み出される系統2の画像データを入力し、有効画像領域内において高輝度光源が照射されている位置を検出する。レベル設定部33は、光源位置を検出する際に使用するレベルの設定部である。従って、光源位置検出部32は、レベル設定部33において設定されたレベル以上の画像データの位置を検出し、この検出結果をアドレス変換部35に出力する。
アドレス変換部35は、高速に読み出される系統2の画像データを用いて検出された光源位置を、並替回路A31から出力される画像データによって形成される画像上での位置にアドレス変換する。画像処理プロセッサ34は、アドレス変換部35によって変換された光源位置に応じて、ストリーキング補正を行う。ストリーキング補正がなされた画像データは、表示デバイス52に出力され、表示に使用される。
DRAM51は、揮発性の書き換え可能なメモリであり、並替回路26および並替回路A31から出力される画像データ等を入力し記憶する。また、DRAM51は、記憶した画像データ等を画像処理プロセッサ34に出力する。
CPU21は、DSP20内の各部等からデータ等を入力し、各部等に制御信号を出力し、DSP20の全体制御を行う。
次に、図4を用いて、図3に示したAで囲まれた領域、すなわち、並替回路A31、光源位置検出部32、レベル設定部33、画像処理プロセッサ34、アドレス変換部35の詳細な回路について説明する。なお、図3と同じ機能を有する回路等については、同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
系統2からの画像データをスイッチ28を介して入力する画像2値化部41は、入力した画像データがレベル設定部33から出力されるレベルより大きい場合には“H”を、また小さい場合は“L”をY信号出力部42に出力する。レベル設定部33から出力するレベルは、高輝度といえる程度か否かを判定できる値であり、画像2値化部41から“H”出力される領域は高輝度領域である。
Y信号出力部42は、画像2値化部41からの出力に基づいて、高輝度光源の位置のXYアドレスを検出し、アドレス変換部35に出力する。アドレス変換部35は、前述したように、系統2からの画像データ上での光源位置を、並替回路A31からの出力される画像データ上でのアドレスに変換する。
すなわち、アドレス変換部35は、動画記録時には、常時2系統出力されている系統2側(高速読み出し、短秒時露光データ)から光源アドレスを検出し、記録動画用フレームのアドレスに変換し、リアルタイムに系統1(記録用データ)の画像補正用として距離検出部44に出力する。また、アドレス変換部35は、静止画記録時は、静止画記録データの読み出しにすべてのデータ読み出しチャンネルが使用されるため、静止画読み出し開始直前の系統2側(高速読み出し、短秒時露光データ)から検出した光源アドレスを検出し、静止画記録用フレームアドレスに変換し、メモリ35aに一時記憶させ、静止画読み出しデータ(記録用データ)をリアルタイムに画像補正する(図4中の点線の流れ)。
並替回路A31によって並び替えられた画像データは、減算部48、水平OB複数ライン平均値検出45およびピクセルアドレス検出部43に出力される。ピクセルアドレス検出部43は、有効画像領域における画像データの画素位置(ピクセル位置)を検出し、距離検出部44に出力する。すなわち、ピクセルアドレス検出部43は、並替回路A31から出力されている画像データの画素位置(ピクセルアドレス)をリアルタイムで検出している。
距離検出部44は、並替回路Aから出力されている画像データのリアルタイムの画素位置と、アドレス変換部35から出力されている光源位置を入力し、光源位置(ハイライト)からの距離を検出し、ゲイン調整部47に出力する。
水平OB画素平均値検出部45aは、水平OB画素2cの単一ライン内の複数OB画素の平均値を算出し、水平OB複数ライン平均値検出部45bに出力する。
水平OB複数ライン平均値検出部45bは、水平OB画素平均値検出部45aの出力を使用して複数ラインの平均値を算出し、時間軸IIRフィルタ46に出力する。また、水平OB複数ライン平均値検出部45bは、パススルー機能を有している。時間軸IIRフィルタ46は、無限インパルス応答によって数フレーム分のOBデータの平均値を算出し、ランダムノイズの影響を抑制したOBデータの平均値を補正値演算部48に出力する。
ゲイン調整部47は、距離検出部44から出力される光源位置からの距離の情報を入力し、ストリーキングを補正するための補正値ゲインをリアルタイムで算出し、補正値演算部48に出力する。
補正値演算部48は、時間軸IIRフィルタ46から出力されたOB画素の平均値に、ゲイン調整部47により算出されたゲイン値を乗算して補正値を算出し、減算部49に出力する。
減算部49は、並替回路A31から出力されるライブビュー表示用、動画記録用、または静止画記録用の画像データと、補正値演算部48から出力される補正値を入力し、画像データから補正値を減算することにより、画像データに対してリアルタイムでストリーキングを補正する。この減算処理を行った画像データはカラー化およびその他画像処理部50に出力し、カラー化およびその他画像処理部50は、種々の画像処理を行う。
次に、図4によって処理されるストリーキング補正について説明する。ストリーキングは、イメージセンサ上の被写体の明るさに大きなレベル差(ハイライト)がある場合に発生する。すなわち、飽和電子数に近いレベルの入射光を受けたフォトダイオードに隣接するフォトダイオードの光電変換結果が、飽和よりもかなり低い場合に発生しやすい。これは後述することからわかるように、フォトダイオードアレイ2内で隣接するFDアンプ(光電変換アンプ:Floating Diffusion Amplifier)に流れるチャージ電流の差が大きいこと、および列並列ADC回路を構成するADC回路に入力する光電変換出力の差が大きいため、電源電圧Vddや参照電圧Vrefに対してより大きな電圧変動を与えるためである。
カメラの適正露光として算出された電子シャッタ速度で露光しても、局所的に入射光量が大きいと、前述した状態が生じ、ストリーキングが発生する。そこで、本実施形態においては、ハイライト部を確実に検出するために、系統1の画像データと系統2の画像データを以下のように処理する。
系統1の記録用画像データは、カメラとして適正露光となる電子シャッタ速度で露光し、系統2の光源位置検出用の画像データは、適正から、例えば、2段以上の高速シャッタ速度で露光する。すなわち、系統2の画像データは、系統1よりも高速で露光することにより、入射光量が大きくても、光電変換の結果がフォトダイオードの飽和電子数以下になるように制御する。
ここで、高輝度光入射部とそれ以外の画素部を明確に2値化できるよう、系統2の画像データは2段以上の高速シャッタで露光されたものであることが望ましい。なお、適正露光を得るための電子シャッタのシャッタ速度を算出するにあたって、ISO感度は、記録用画像のISO感度を用いて算出する。
また、ISO感度によって、画素が光電変換した電荷を電圧に変換する際のゲインが異なる。そこで、ISO感度によってシャッタ速度の可変量を変化させることも有効である。図5に、その場合の一例を示す。図5から分かるように、ISO感度が異なっても、系統2(光源検出用)のシャッタ速度は、系統1(ライブビュー、記録用等)のシャッタ速度よりも2段以上高速となっている。
次に、図6を用いて、AD変換器5の詳細について説明する。このAD変換器5は、CMOSイメージセンサの列並列型ADC回路であり、図6にフォトダイオードアレイ2、水平・垂直ドライバ3等の一部も併せて示す。
フォトダイオードアレイ2中には、フォトダイオードPD11〜PD22、光電変換アンプFD11〜FD22等(実際には、二次元状に広がっている)が配置されており、垂直駆動回路3aから制御信号を入力するスイッチSW11〜SW22等がオンの際に、光電変換電圧をカラムアンプAMP1、AMP2等に出力する。カラムアンプAMP1、AMP2から出力される光電変換電圧と、参照電圧Vrefが比較器COMP1、COMP2等によって比較され、反転するまでカウンタCOUNT1、COUNT2等によってカウント動作を行うことにより、デジタル値に変換される。このデジタル値は、MPX1、MPX2等を介して、水平駆動回路3bによって、順次、水平方向に画素データが読み出され、出力チャンネル61によって出力される。なお、イメージセンサ1によっては、列アンプAMP1、AMP2が存在しない場合もある。
結像画像の一部に高輝度光が入射すると、この高輝度光が入射したフォトダイオードの電荷を電圧に変換する光電変換アンプで大きなチャージ電流が流れる。光電変換アンプから出力された飽和レベルの光電変換で電圧はADC回路に入力される。またADC回路には、飽和レベルの高い光電変換電圧と比較するために、高いレベルの参照電圧Vrefが入力される。さらにADC回路においては、光電変換電圧のレベルに相応したカウント動作が行われる。以上に述べた理由により、高輝度光が入射したフォトダイオードに接続された光電変換アンプや、飽和レベルの高い光電変換電圧が入力されたADC回路においては、光電変換アンプやADC回路の各種電圧や消費電流が急激に変動する。この結果、この電圧や電流の変動が、回路固有のインピーダンスにより結合して、並列に接続された他の光電変換アンプやADC回路に伝播していく。図7のグラフは、強烈入射光による電位変動をADC回路で例示したものである。図7(a)は、高輝度光によって電源電圧Vddが変動する例を示し、図7(b)は、高輝度光によって基準電位(GND)が変動する例を示す。
この光電変換アンプやADC回路の変動は、図7に示すように、高輝度光が入射したフォトダイオードに接続された部分の回路が最も大きく、距離が離れるに従って次第に小さくなる。光電変換アンプやADC回路の電源電圧の変動に連動して、光電変換出力やAD変換出力も変動する。そこで、高輝度光入射位置からの距離に応じて補正係数を変えることで、適正なストリーキングの補正を行うことが可能となる。
なお、光電変換アンプやADC回路の電源電圧の変動は、電源のインピーダンスやADC回路のサンプリングタイミングによって影響が異なる。条件によっては、光源からの距離が変わっても一様なレベルのDCバイアスノイズ(以下、ストリーキングノイズと記す)が重畳することもあれば、高輝度光からの距離によって、シェーディングを有するようなストリーキングノイズもある。従来のストリーキングの補正においては、高輝度光の入射位置に係らず、一様なストリーキングノイズに対しては有効に補正することができるが、CMOSイメージセンサの有効画素部に結像した高輝度光は、高輝度光が結像した画素のアドレスが不明なため、高輝度光からの距離によるシェーディングを有するようなストリーキングに対しては、過補正や補正不足が生じてしまい、ストリーキングが補正されない画像となっていた。
光電変換の結果が、飽和に貼り付くと、すなわち、AD変換値の各ビットが1になるような状態では、カラムアンプやAD変換器のコンパレータの入力に大電流が流れる。例えば、フォトダイオードの飽和電子数が9000el、電圧変換係数が50μV/elだとすると、カラムアンプやコンパレータには450mVの電圧が入力される。CMOSイメージセンサに供給されるアナログ用の電源電圧が2.5Vとすると、約1/5の電圧変動が瞬時に複数の画素で発生するため、電源の電圧が変動しやすくなる。
また、フォトダイオードからの読み出しは、毎フレーム行われるため、高輝度光が入射した画素部を読み出す時は、毎フレームこの電圧変動が発生する。読み出し命令が出力されると、カラムアンプやコンパレータの入力部に、瞬時に変動電圧を発生させるためのチャージ電流が流れる。このチャージ電流が電源を変動させる要因の一つとなる。
CMOSイメージセンサの内部回路によっては、カラムアンプを有さない場合がある。しかしこの場合でも、フォトダイオードに蓄積した電荷はコンパレータの入力部で電圧変換されるので、電源の電圧が変動しやすくなる。
また、回路構成によっては、カラムアンプやコンパレータの入力電圧変動が、配線容量によってカップリングし、隣接画素に伝播するケースもある。これもストリーキングを発生させる要因の一つとなる。この場合も、隣接画素を同時にAD変換する列並列型ADC回路の方で発生しやすい。なお、列並列側ADC回路は、シリアル型ADC回路よりもストリーキングが発生しやすい。
このように、ストリーキングの発生原因は複数の要素が絡み合って発生するが、電源電圧の変動が主要因の一つである。
なお、AD変換出力が変動する要因としては、主に以下の4つが考えられる。
(1)入力信号が変動する。
(2)AD変換器の基準電圧(基準電流)が変動する。
(3)AD変換器の電源電圧やGND電位が変動する。
(4)AD変換器の出力に外来ノイズが重畳する。
電源電圧の変動は、上記(3)の電源電圧が変動するのは勿論のこと、CMOSイメージセンサ内部で基準電圧発生回路とAD変換器の電源が共通に使用されていたり、GND電位が共通となっているケースが多く、上記(2)の基準電圧が変動するにも影響を与えることがある。従って、CMOSイメージセンサにおいては、電源電圧の変動がAD変換出力の変動に大きく影響するといえる。
しかし、高輝度光入射による電源電圧の変動の態様は、イメージセンサ単体で決まるものでははく、イメージセンサを実装する基板の状態、電源回路構成、バイパスコンデンサの構成等の要因が複雑に絡まっている。このため、補正式や補正パラメータは、個々の製品毎にLUT(ルックアップテーブル)方式や近似計算式にて補正するようにすればよい。
次に、図8を用いて、イメージセンサ1の内部構成を説明する。本実施形態におけるイメージセンサ1は、列並列型ADC回路を有するCMOSイメージセンサである。フォトダイオード2内には、フォトダイオードPD11、光電変換アンプFD11、スイッチSW1等(図6参照)からなるユニットU1、U2、・・・、NU1、・・・等を有する。これらのフォトダイオードの読み出しは、垂直駆動回路3aおよび水平駆動回路3bが、タイミングジェネレータ4aからのタイミング信号に応じて実行する。また、フォトダイオードから読み出された光電変換信号は、ADC1、ADC2、・・・等によってAD変換され、出力チャンネル選択MPX/シフトレジスタ65を介して出力チャンネル61から出力される。
図8に示す系統1および系統2は、LVDS(Low voltage differential signaling)の出力チャンネルである。系統1は、ライブビュー表示出力時等に使用するチャンネルであり、また系統2は、ライブビュー表示出力時には通常使用されないチャンネルである。静止画撮影時には、系統1および系統2の全チャンネルから画像データが出力される。
本実施形態においては、ライブビュー表示時に使用されていないチャンネルである系統2から、図9に示すようなタイミングで光源検出用のデータを出力し、ストリーキングの補正に利用する。すなわち、系統1は、時刻T1〜T2、時刻T2〜T3、・・・の間で、ライブビュー表示用に、それぞれ画像データを出力する。また系統2は、時刻T1〜T11、時刻T11〜T12、・・・の間で、それぞれ光源検出用の画像データを出力する。
なお、図9では、系統1および系統2のV同期信号(垂直同期信号)を表示しているが、実際には、このV同期信号は、図8の「同期コード付加」のブロックにてデジタルデータに重畳されるため、CMOSイメージセンサ1から直接V同期信号が出力されているわけではない。
次に、図10および図11に示すフローチャートを用いて、本実施形態におけるストリーキングの補正処理を説明する。これらのフローは、DSP20内のCPU21(図3参照)がメモリに記憶されたプログラムに従って、DSP20内の各部を制御することにより実行する。
図10に示すフローに入ると、まず、センサ2系統の出力設定を行う(S1)。ここでは、画素から取得した系統1および系統2の画像データが出力されるように、イメージセンサ1の設定を行う。
センサ2系統の出力設定を行うと、次に、センサ系統1出力のAE制御を行う(S3)。ここでは、AE/AF29によって算出されたISO感度および電子シャッタのシャッタ速度等を設定し、適正露光条件を決定する。
センサ系統1出力のAE制御を行うと、次に、ステップS5以下、ステップS21以下、ステップS25以下を並行して実行する。ステップS5以下の処理では、まず、センサ系統2出力のTv値を決定する(S5)。センサ系統2のAE制御を行うにあたって、ISO感度はセンサ系統1におけるISO感度を使用し、このステップでは電子シャッタのシャッタ速度Tv値を決定する。
センサ系統1出力のTv値を決定すると、次に、系統1出力のAE値が一定レベル以上か否かを判定する(S7)。ここでは、背景が白か黒かをAE値に応じて判定する。AE値としては、Bv値(被写体輝度値)を用いるが、これ以外にも、例えば、Sv値、Av値を加味して条件判断を行うと、より適正にハイライト画素の存在を判定できる。
ステップS7における判定の結果、AE値が一定レベル以上でなかった場合には、被写体全体が黒傾向であることから、高輝度光が入射した位置を判断するために高めのレベルを設定する。したがって、この場合には、スレッシュレベルとして“High”を選択する(S9)。このスレッシュレベルは、レベル設定部33(図3、図4参照)において設定されるレベルでる。
ステップS9においてスレッシュレベルの選択を行うと、次に、画像データの2値化を行う(S11)。ここでは、画像2値化部41(図4参照)において、系統2からの画像データの2値化を行う。
画像データの2値化を行うと、次に、画像内白画素アドレスを検出する(S13)。ここでは、Y信号出力部42(図4参照)が、高輝度光が入射した位置のアドレスを検出する。
ステップS7における判定の結果、AE値が一定レベル以上の場合には、被写体全体が白傾向であることから、電源変動が発生しやすい低輝度部の位置を判断するために低めのレベルを設定する。したがって、この場合には、スレッシュレベルとして“Low”を選択する(S15)。このスレッシュレベルは、レベル設定部33(図3、図4参照)において設定されるレベルである。
ステップS15においてスレッシュレベルの選択を行うと、次に、ステップS11と同様に、画像データの2値化を行う(S17)。ここでは、画像2値化部41(図4参照)において、系統2からの画像データの2値化を行う。
画像データの2値化を行うと、次に、画像内黒画素アドレスを検出する(S19)。ここでは、アドレス変換部35(図4参照)により、被写体全体の明るさに比べ低輝度光が入射した位置のアドレスを検出する。
ステップS3を実行した後、ステップS21以下の処理に入ると、まず、センサ系統1出力の画素並び替えを行う(S21)。ここでは、系統1から入力する画像データについて、ライブビュー表示、動画記録等、設定された画像サイズとなるように、並替回路A31が画素の並び替え(間引き)を行う。
続いて、センサ系統1出力の処理画素のアドレスを検出する(S23)。ここでは、ピクセルアドレス検出部43が、画像データの画素位置(ピクセル位置)を検出する。この検出によって、現在読み込んでいる画像データの画素位置が有効画像領域内の位置や、またOB画素の領域内の位置等を検出できる。なお、処理画素のアドレスは、後述する図12の領域Pのアドレスに相当する。
また、ステップS3を実行した後、ステップS25以下の処理に入ると、まず、センサ系統1出力の水平OB平均値を検出する(S25)。ここでは、水平OB画素平均値検出部45a、水平OB複数ライン平均値検出部45b(いずれも図4参照)が、水平OB検出部2c(図1参照)からのOB値を取得し、平均値を算出する。
水平OB平均値を検出すると、つぎに、フレーム間IIR処理を行う(S27)。ここでは複数フレームの水平OB平均値を用いて、IIR処理、すなわち無限インパル応答(Infinite impulse response)処理を行う。
フレーム間IIRを行うと、このIIR処理結果と、ステップS23において検出した処理画素アドレスを用いて、センサ系統1出力の処理画素アドレスと同一垂直アドレスのIIR結果を選択し、補正データを生成する(S45)。
また、ステップS13において白画素アドレスを検出すると、またはS19において黒画素アドレスを検出すると、検出アドレスのアドレス変換を行う(S31)。ここでは、アドレス変換部35(図4参照)が、ステップS13またはS19において検出した系統2出力上のアドレスを、系統1出力上のアドレスに変換する。なお、静止画記録の場合は、直前の系統2の高輝度光検出アドレスのアドレス変換データを一時記憶しておく。
検出アドレス変換を行うと、次に、ステップS31において変換された検出アドレスと、ステップS23において検出された系統1出力の処理アドレスを用いて、センサ系統1出力の画素アドレスと高輝度光アドレスの差分を検出する(S33)。ここでは、距離検出部44が、高輝度光のアドレスと、現在、読み込んだ系統1の画像データのアドレスとの差分を算出する。
ステップS33においてアドレスの差分を検出すると、次に、補正ゲインの設定を行う(S35)。高輝度光から離れるとストリーキングの影響は小さくなることから、高輝度光のアドレスからの距離が離れるに従って補正ゲインを小さくするように、補正ゲインを設定する。ステップS33における検出とステップS35における補正ゲインの設定の詳細は、図12を用いて後述する。
補正ゲイン設定を行うと、次に、設定された補正ゲインと、ステップS45において選択したIIR結果を用いて補正値を決定する(S37)。ストリーキングの補正値は、ステップS45で選択した水平OB平均値のIIR結果に対して、ステップS35で決定した補正ゲインを乗算した値とする。
ステップS37において補正値を決定すると、次に、減算処理を行う(S39)。ここでは、センサ系統1の出力(画像データ)に対して、ステップS37において決定した補正値を減算する。すなわち、ストリーキングは局所的に高輝度光が入射したことにより、周囲の画素に光電子が混入することにより、実際よりも明るい画像となってしまっている。そこで、OB補正を利用し、高輝度光が入射した画素の近傍の画素に対して、高輝度光入射位置からの距離に応じて補正値を減算し、適正露光と同様の画像を得るようにしている。
ステップS39において減算処理を行うと、次に、カラー化画像処理を行う(S41)。ここでは、カラー化およびその他画像処理部50が、ストリーキングの補正処理を行った画像データに対して、カラー化画像処理を行う。
カラー化画像処理を行うと、画像表示/画像記録を行う(S43)。ここでは、カラー化画像処理が施された画像データを用いて、ライブビュー表示、動画記録、静止画記録等を行う。画像表示/画像記録を行うと、ステップS3に戻り、前述の動作を繰り返す。
このように、図10、図11に示すフローチャートにおいては、二次元状に配列された複数の画素と、該複数の画素で生成された出力信号を同時並列的にデジタル信号に変換する複数のAD変換器5を備えたイメージセンサ1から画像信号を読み出し(S1〜S5、S21、S25、図9参照)、所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置を検出し(S13、S19参照)、所定レベル以上の高輝度の光が入射したものと判定した列に配置された画素信号のAD変換値を、所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置からの距離に応じたゲイン値に基づいてゲイン補正を行うようにしている(S31〜S39参照)。
次に、図12を用いて、ステップS33、S35(図11参照)におけるセンサ系統1出力の画素アドレスと、高輝度光アドレスの差分検出について説明する。なお、以下に説明する処理はゲイン調整部47が行う。図12(a)は、フォトダイオードアレイ2から出力されるセンサ系統1出力の画素位置を示す。この図2において、領域Qは高輝度光が入射した領域を示し、高輝度光の四隅のアドレスは、(xstart,ystart)、(xend,ystart)、(xend,ystart)、(xend,yend)とする。
また、領域R1、R2は、ストリーキングノイズが発生した領域を示している。シェーディング特性を有し、高輝度光領域Qからの距離に応じてストリーキングノイズに濃淡が生じている。領域S1、S2は、高輝度光が入射せず、またストリーキングノイズも発生しない通常領域を示している。
今、処理対象領域Pに対して、ストリーキングに対する補正処理を行うとする(ステップS33、S35参照)。この領域Pのアドレスを、(xn,ym)とする。高輝度光領域Qと処理対象領域Pのアドレスを比較し、(ym)<(ystart)または(ym)>(yend)の場合には、係数を乗算することなく、OB値を減算する。この場合は、処理対象領域Pが通常領域S1、S2の範囲にあるため、ストリーキング補正処理を行う必要がない。
高輝度光領域Qと処理対象領域Pのアドレスを比較し、(ystart)≦(ym)≦(yend)の場合には、処理対象領域Pのx座標に応じて、下記(1)〜(3)式に基づいて高輝度光領域Qから処理対象領域Pまでのx方向の距離xdistanceを算出する。
まず、(xn)<(xstart)の場合には、処理対象領域Pが領域R1にあることから、下記(1)式より、距離xdistanceを算出する。
(xdistance)=(xstart)−(xn) ・・・(1)
また、(xn)>(xend)の場合には、処理対象領域Pが領域R2にあることから、下記(2)式より、距離xdistanceを算出する。
(xdistance)=(xn)−(xend) ・・・(2)
また、(xstart)≦(xn)≦(xend)の場合には、処理対象領域Pが高輝度光領域Qにあることから、下記(3)式により、距離xdistanceを算出する。
(xdistance)=0 ・・・(3)
(1)式ないし(3)式より、距離xdistanceを算出すると、距離xdistanceの値によって、ステップS39においてOB減算する際に、OB値に乗算する係数(補正ゲイン)を変更する。図12(b)に、距離xdistanceに応じた係数(補正ゲイン)を予めテーブル(LUT)に記憶しておく例を示す。この例は、xが4000画素、yが3000画素、総画素12Mピクセルの場合である。補正演算部48は、時間軸IIRフィルタ46から出力されたOB画素の平均値に、ゲイン調整部47により算出されたゲイン値を乗算して補正値を算出し、減算部49に出力する。
減算部49は、並替回路A31から出力される画像データから、図12(b)に示すxdistanceに応じた補正ゲイン値を用いて補正値演算部48にて算出された補正値を減算した画像データを、カラー化およびその他画像処理部50に出力する。
このように、本実施形態においては、高輝度部(領域Q)からの距離に応じて、補正値ゲインを乗算したOB補正値を、画像データから減算することにより、ストリーキング補正処理を行っている。
以上説明したように、本発明の一実施形態のカメラは、二次元状に配列された複数の画素(図1に示すフォトダイオードアレイ2)と、該複数の画素で生成された出力信号を同時並列的にデジタル信号に変換する複数のAD変換器5を備えたイメージセンサ1と、イメージセンサ1から画像信号を読み出すための画像信号読出部(例えば、水平・垂直ドライバ3、タイミングコントローラ4)と、所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置を検出する高輝度判定部(例えば、図3の光源位置検出32)と、所定レベル以上の高輝度の光が入射したものと判定した列に配置された画素信号のAD変換値を、所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置からの距離に応じたゲイン値に基づいてゲイン補正を行う補正部(例えば、図3のアドレス変換部35、ゲイン調整部47、減算部49等)を有している。このように、所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置からの距離に応じたゲイン値に基づいて補正を行っているので、シェーディングを有するストリーキングを正確に補正することができる。
また、本発明の一実施形態においては、二次元状に配列された複数の画素は、画像記録又は画像表示に供するための第1画素群(例えば、図3、図4の系統1)と、高輝度判定部により上記所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素位置を検出するための第2画素群(例えば、図3、図4の系統2)とを有しており、画像信号読出部は、第1画素群の1フレームの画像信号の読み出し期間内において第2画素群の画像信号を読み出し(例えば、図9参照)、高輝度判定部は、第2画素群の画像信号に基づいて高輝度部を検出し(図10のS13、S19)、補正部は、第2画素群の読み出し期間を含む期間内に読み出された第1画素群から読み出された画像信号のゲイン補正を行うようにしている(図11のS33〜S39)。このように、高速で読み出した第2画素群の画像信号を用いて高輝度を検出していることから、リアルタイムでストリーキング補正を行うことができる。
また、ゲイン値は、所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素位置からの距離が長いほど小さくなるように予め設定されている(図12(b)参照)。このため、シェーディングを有するストリーキングを正確に補正することができる。
なお、本発明の一実施形態においては、ストリーキング補正処理を行うにあたって、画像データからOB値を減算する際に、OB値をストリーキングに応じた値に補正したOB補正値を使用していた。しかし、これに限らず、画像データに対して、ストリーキングに応じた補正値を直接、減算、また乗算する等によって補正してもよい。この場合、高輝度光の位置に応じて補正値を変化させてシェーディングを有するストリーキングを補正するようにする。
また、本発明の一実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話、スマートフォーンや携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。いずれにしても、ストリーキングが発生するような撮像素子を有する装置であれば、本発明を適用することができる。
また、特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず」、「次に」等の順番を表現する言葉を用いて説明したとしても、特に説明していない箇所では、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1・・・イメージセンサ、2・・・フォトダイオードアレイ、2a・・・実効画素、2b・・・有効画素、2c・・・水平OB画素、2d・・・垂直OB画素、2e・・・無効画素、3・・・水平・垂直ドライバ、4・・・タイミングコントローラ、5・・・AD変換器、6・・・並び替え部、7a〜7n・・・バッファアンプ、11・・・撮影レンズ、12・・・モータ通信部、13・・・レンズ制御部、20・・・DSP、21・・・CPU、22・・・画像信号読出部、23〜25・・・アンプ、26・・・並替回路、27・・・制御ブロック、28・・・スイッチ、29・・・AE/AF、31・・・並替回路A、32・・・光源位置検出部、33・・・レベル設定部、34・・・画像処理プロセッサ、35・・・アドレス変換部、41・・・画像2値化部、42・・・Y信号出力部、43・・・ピクセルアドレス検出部、44・・・距離検出部、45a・・・水平OB画素平均値検出部、45b・・・水平OB複数ライン平均値検出部、46・・・時間軸IIRフィルタ、47・・・ゲイン調整部、48・・・補正値演算部、49・・・減算部、50・・・カラー化およびその他画像処理部、51・・・DRAM、52・・・表示デバイス、61〜62・・・出力チャンネル、65・・・出力チャンネル選択MPX/シフトレジスタ

Claims (4)

  1. 二次元状に配列された複数の画素と、該複数の画素で生成された出力信号を同時並列的にデジタル信号に変換する複数のAD変換器を備えた撮像素子と、
    上記撮像素子から画像信号を読み出すための画像信号読出部と、
    所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置を検出する高輝度判定部と、
    上記所定レベル以上の高輝度の光が入射したものと判定した列に配置された画素信号のAD変換値を、上記所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置からの距離に応じたゲイン値に基づいてゲイン補正を行う補正部と、
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
  2. 上記二次元状に配列された複数の画素は、第1画素群と、上記高輝度判定部により上記所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素位置を検出するための第2画素群とを有しており、
    上記画像信号読出部は、上記第1画素群の1フレームの画像信号の読み出し期間内において上記第2画素群の画像信号を読み出し、
    上記高輝度判定部は、上記第2画素群の画像信号に基づいて高輝度部を検出し、
    上記補正部は、上記第2画素群の読み出し期間を含む期間内に読み出された上記第1画素群から読み出された画像信号のゲイン補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 上記ゲイン値は、上記所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素位置からの距離が長いほど小さくなるように予め設定されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 二次元状に配列された複数の画素と、該複数の画素で生成された出力信号を同時並列的にデジタル信号に変換する複数のAD変換器を備えた撮像素子から画像信号を読み出すステップと、
    所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置を検出するステップと、
    上記所定レベル以上の高輝度の光が入射したものと判定した列に配置された画素信号のAD変換値を、上記所定レベル以上の高輝度の光が入射した画素の位置からの距離に応じたゲイン値に基づいてゲイン補正を行うステップと、
    を有することを特徴とする撮像方法。
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