JP2006059550A - 燃料電池発電装置および運転制御方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 定格出力期間のみならず、昇温期間や降温期間での定格未満運転においても、スムースな昇温・降温により安定した出力電力を得ると共に、熱サイクルによる発電セルの特性劣化や破損を防止して高寿命化を図る。
【解決手段】 燃料ガス供給量と空気供給量に応じて出力電力を発生する燃料電池の運転制御方法であって、熱自立運転を可能とする出力電流対燃料利用率データを有し、当該出力電流対燃料利用率データに基づいて燃料ガス供給量を制御することにより、出力電力を制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池の出力電力に基づいて燃料ガスおよび空気の流量を制御する燃料電池発電装置に関し、特に、定格運転時のみならず、起動時、停止時においても安定した運転制御が可能な燃料電池発電装置の運転制御に関するものである。
酸化物イオン導電体から成る固体電解質層を両側から空気極層(カソード)と燃料極層(アノード)で挟み込んだ積層構造を有する燃料電池は、燃料の有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する高効率、且つクリーンな発電装置として注目されている。固体酸化物形燃料電池では、空気極層側に酸化剤ガス(酸素) が供給され、燃料極層側に燃料ガス (H2、CO、CH4等) が供給される。
空気極層側に供給された酸素は、空気極層内の気孔を通って固体電解質層との界面近傍に到達し、この部分で空気極層から電子を受け取って酸化物イオン(O2-)にイオン化される。この酸化物イオンは、燃料極層に向かって固体電解質層内を拡散移動する。燃料極層との界面近傍に到達した酸化物イオンは、この部分で、燃料ガスと反応して反応生成物(H2O、CO2等)を生じ、燃料極層に電子を放出する。
このような電極反応で生じた電子は、別ルートの外部負荷にて起電力として取り出すことができる。
燃料に水素を用いた場合の電極反応は次のようになる。
空気極: 1/2 O2 + 2e- → O2-
燃料極: H2 + O2- → H2 O+2e-
全体 : H2 + 1/2 O2 → H2
ところで、燃料電池の最大出力は供給される燃料ガスの量および酸化剤ガス(空気)の量により決まっており、燃料電池を安定に運転させるためのガス流量は或る程度過剰な流量を供給するのが一般的である。この過剰率を利用率と言い、供給したガス流量に対する発電反応に使用されるガス流量の割合で定義される。
通常、利用率は、燃料電池の構造や性能に応じた運転上の好ましい一定の基準値が定められており、燃料電池が一定の利用率以上の運転にならないように負荷(出力電流量)の変化に対応して燃料電池に供給する燃料ガス流量と空気流量を制御して出力電圧を安定に保持するように制御される。利用率が一定以上になった場合は、電流が増加することによる電池電圧の低下が発生する。
このようなガス流量による燃料電池の運転制御に関する先行技術として、例えば、特許文献1、特許文献2等が開示されている。
特開平3−122971号公報 特開平9−147893号公報
ところで、通常、燃料電池においては、起動時(発電開始時)に電池モジュール内部を所定の運転温度(即ち、定格出力温度)まで徐々に昇温し、所定出力において温度を一定に保持すると共に、運転停止の際は徐々に降温ながら出力を低下してゆく必要がある。これは、燃料電池モジュール全体の均熱を保ちながら昇温・降温しないと発電セルに温度分布が生じ、その際の熱応力で発電セルが破損する恐れがあるからである。
ところが、従来の運転制御では、特に、この昇温期間および降温期間においては好ましい燃料利用率に基づくガス流量の制御が厳密に行われていないことから、燃料利用率が基準値を外れることにより生じる発電セルの急激な温度変化や出力電力の大幅な増減が繰り返されることになり、燃料電池が過負荷状態に曝されることによる発電セルのダメージ(特性劣化や破損)が促進されるという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑み成されたもので、定格出力期間のみならず、起動・停止期間での定格未満運転においても、スムースな昇・降温により安定した出力電力を得ると共に、熱サイクルによる発電セルの特性劣化や破損を防止して高寿命化を図った燃料電池発電装置およびその運転制御方法を提供することを目的としている。
すなわち、請求項1に記載の発明は、燃料ガス供給量と空気供給量に応じて出力電力を発生する燃料電池の運転制御方法であって、熱自立運転を可能とする出力電流対燃料利用率データを有し、当該出力電流対燃料利用率データに基づいて燃料ガス供給量を制御することにより、出力電力を制御することを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の運転制御方法において、温度上昇時は燃料利用率が前記燃料利用率データ以下となるように、温度下降時は燃料利用率が前記燃料利用率データ以上となるように燃料ガス供給量を制御することにより、出力電力を制御することを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の運転制御方法において、出力電力が0から定格出力までの昇温期間と、定格出力から0までの降温期間における各出力電流対燃料利用率データを有し、各運転期間において前記出力電流対燃料利用率データに基づいて燃料ガス供給量を制御することにより、出力電力を制御することを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかに記載の運転制御方法において、さらに、定格出力期間内において空気供給量を制御して熱自立状態を維持することを特徴としている。
また、請求項5に記載の燃料電池発電装置は、燃料ガス供給量と空気供給量に応じて出力電力を発生する燃料電池と、燃料電池に燃料ガスを供給する燃料供給系と、燃料電池に空気を供給する空気供給系と、これら各系を制御して請求項1から請求項4までの何れかに記載の運転制御を行う制御部を備えることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の燃料電池発電装置において、前記燃料電池は、発電反応に使用されなかった残余のガスを発電セルの外周部より放出するシールレス構造の固体酸化物形燃料電池であることを特徴としている。
ここで、請求項1から請求項4に記載の運転制御方法によれば、定格出力期間においては、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持できる効率の良い熱自立運転が可能となると共に、運転開始時の昇温期間および運転停止時の降温期間においても、スムースな運転制御を可能として安定した出力電力が得られる。
また、請求項5に記載の燃料電池発電装置では、スムースな昇温・降温制御により、熱サイクルによる燃料電池スタックやその他高温部部品の熱歪みの発生を防止し、発電セルの特性劣化や破損を回避して燃料電池発電装置の高寿命化が図れる。
また、各々の運転期間に応じた出力電流対燃料利用率データを保有し、これを参照するだけの単純制御であるから、制御部のデータ保有量も少なくて済み、マイコン制御も容易となる。
以上説明したように、本発明によれば、定格出力期間においては、効率の良い熱自立運転が可能となると共に、起動・停止時のスムースな昇温・降温制御により、定格出力期間のみならず昇温期間や降温期間における定格未満運転においても安定した出力電力を得ることができ、且つ、熱サイクルにおける燃料電池スタック1、その他高温部部品の熱歪みの発生を防止し、発電セルの特性劣化や破損を回避して燃料電池発電装置の高寿命化が図れる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
ここで、図1は本発明が適用された燃料電池発電装置の概略構成を示し、図2は本発明の燃料電池発電装置の運転制御フローを示し、図3はこの運転制御に用いる出力電流対燃料利用率特性を示し、図4は燃料電池スタックの内部構成を示している。
本実施形態の燃料電池発電装置は、図1に示すように、燃料ガス供給量と空気供給量に応じて直流出力電力P(P=I.V)を発生する固体酸化物形燃料電池1(燃料電池スタック1)、空気ブロア22や各空気供給配管から構成されてこの燃料電池スタック1に酸化剤ガス(空気)を導入する空気供給系30、燃料ガスブロア21や脱硫器23や各燃料ガス供給配管等で構成されて燃料電池スタック1に燃料ガス(都市ガス)を導入する燃料供給系40、燃料電池モジュール内に配設されて脱硫器23からの炭化水素系ガスを水素リッチな燃料ガスに改質する燃料改質器19、燃料電池スタック1からの直流出力を交流出力に変換して交流電力Paを外部負荷(図示せず)に供給するインバータ24、上記した燃料供給系40や空気供給系30を制御する制御部20等で構成されている。
また、この制御部20には、燃料電池発電装置内の適所に配設された各検出器(図示せず)から送出される、燃料電池スタック1の出力電流検知情報I、出力電圧検知情報V、燃料電池スタック1の温度検知情報T、インバータ24の出力電力検知情報Pa等の各検知情報が入力されている。
上記燃料電池スタック1は、図4に示すように固体電解質層2の両面に燃料極層3と空気極層4を配した発電セル5と、燃料極層3の外側に配した燃料極集電体6と、空気極層4の外側に配した空気極集電体7と、各集電体6、7の外側に配したセパレータ8とで単セルを構成し、この単セルを縦方向に多数積層したものである。
ここで、固体電解質層2はイットリアを添加した安定化ジルコニア(YSZ)等で構成され、燃料極層3はNi、Co等の金属あるいはNi−YSZ、Co−YSZ等のサーメットで構成され、空気極層4はLaMnO3、LaCoO3等で構成され、燃料極集電体6はNi基合金等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で構成され、空気極集電体7はAg基合金等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で構成され、セパレータ8はステンレス等で構成されている。
セパレータ8は、発電セル5間を電気的に接続すると共に、発電セル5に対して反応用ガスを供給する機能を有するもので、燃料ガスをセパレータ8の外周面から導入してセパレータ8の燃料極集電体6に対向する面のほぼ中央部から吐出する燃料ガス通路と、酸化剤ガスをセパレータ8の外周面から導入してセパレータ8の空気極集電体7に対向する面のほぼ中央から吐出する酸化剤ガス通路12を備えている。
尚、燃料電池スタック1の温度T(スタック温度T)は、このセパレータの温度を検出している。
また、この燃料電池スタック1の両端には、ステンレス等で成る一対の端板8A、8Bが配設されており、燃料電池スタック1の電力は、この上下一対の端板8A、8Bを介して取り出すことができるようになっている。
また 燃料電池スタック1の側方には、外部からの燃料ガスを各セパレータ8に分配・供給する燃料ガス用マニホールド15と、外部からの酸化剤ガス(空気)を各セパレータ8に分配・供給する酸化剤ガス用マニホールド16とが積層方向に立設されている。燃料ガス用マニホールド15は、多数の接続管13を介して各セパレータ8の燃料ガス通路11に接続されており、酸化剤ガス用マニホールド16は多数の接続管14を介して各セパレータ8の酸化剤ガス通路12に接続されている。
これら、燃料電池スタック1や各マニホールド15、16を円筒状の断熱ハウジング内に収納することによって燃料電池モジュール100が構成されている。
尚、この燃料電池スタック1は、発電セル5の外周部にガス漏れ防止シールを設けないシールレス構造とされており、運転時には、燃料ガス通路11および酸化剤ガス通路12を通してセパレータ8の略中心部から発電セル5に向けて供給される燃料ガスおよび酸化剤ガス(空気)を、発電セル5の外周方向に拡散させながら燃料極層3および空気極層4の全面に良好な分布で行き渡らせて発電反応を生じさせると共に、発電反応で消費されなかった余剰ガス(高温排ガス)を発電セル5の外周部からハウジング内に自由に放出するようになっている。ハウジングの内部空間に放出された排ガスは排気穴よりモジュール外に排出されるようになっている。
次に、図2および図3を参照して上記構成の燃料電池発電装置の運転制御につて説明する。
当運転制御は制御部20により行われるものであって、制御部20には、上記した各種検出器からの検知情報(I、V、Pa、T等)が適宜入力されると共に、制御部20内の記憶装置(図示せず)には、運転制御に用いる出力電流と燃料利用率の好ましい相関関係が、例えば、関数式、或いは転換テーブルデータといった形態で予め記憶されている(図3参照)。
図3において、データ(2)は、燃料電池スタック1の熱自立運転を可能とし得る燃料利用率と出力電流の関係を示す熱自立限界曲線を示し、燃料電池モジュール10の構造や性能により決定されている。また、データ(1)はスタック温度を上昇させ得る燃料利用率と出力電流の関係を示す温度上昇曲線を示し、データ(3)はスタック温度を下降させ得る燃料利用率と出力電流の関係を示す温度下降曲線を示しており、温度上昇曲線データと温度下降曲線データは熱自立限界曲線データを基準にして設定されている。
尚、熱自立とは、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持できる状態を言う。熱自立限界では一定のスタック温度を維持し、熱自立範囲内ではスタック温度は上昇する。一方、熱自立範囲外では、燃料電池スタックの発熱量に対して熱損失の割合が大きくなり、スタック温度は低下して発電効率は低下する。
図2のフローチャートにおいて、コールドスタンバイ状態(常温状態)にある燃料電池モジュール10を装置のボタン操作等にて始動すると、先ず、ステップ101において、図示しないヒータ等の加熱手段により燃料電池モジュール10を加熱・昇温し、燃料電池スタック1をコールドスタンバイ状態からホットスタンバイ状態に移行する起動工程が実行される。
例えば、固体酸化物形燃料電池の場合、ホットスタンバイ状態におけるスタック温度は運転可能下限温度である650℃前後に設定されており、この状態において、ステップ102の発電工程で定格未満出力での発電(電力取得)が可能となっている。
上記した発電工程における運転は、燃料電池の出力状態(スタック温度)により3つの運転パターンにて制御される。
第1の運転パターンは、ホットスタンバイ状態(出力0W)からスタック温度を上げながら定格(例えば、出力300W)まで徐々に取得電流を増加させていって、定格まで出力を取得する昇温期間の運転制御であり、第2の運転パターンは、定格出力到達後、定格出力範囲内(例えば、出力300W〜1KW)においてスタック温度と出力を一定に保持する定格出力期間の運転制御であり、第3の運転パターンは、定格出力時にスタック温度を下げながら徐々に取得電流を低下させていってホットスタンバイ状態(出力0W)に移行する降温期間の運転制御である。
尚、ステップ103による各運転パターンの切換判定は、制御部20に入力される出力電力検知情報Paや温度検知情報T等に基づいて行うことができる。
先ず、ステップ104による昇温期間の運転制御では、図3に示す特性線図の内のデータ(1)が参照される。
ここで、燃料利用率とは、「発電セル5に供給される燃料ガスの流量」に対する「上記発電反応に使用される燃料ガスの流量」の割合であり、また、燃料利用率は発電セル5に流れる電流値(出力電流)と発電反応に使用される燃料ガス流量とから下記演算により導き出すことができる。
燃料利用率=出力電流/燃料ガス流量×定数
従って、制御部20では、温度上昇過程において逐次入力される出力電流検知情報Iよりデータ(1)に基づく好適な燃料利用率が逐次導き出されると共に、燃料利用率とその時の検出電流値より必要な燃料ガス流量が算出される。そして、燃料ガス流量をこの算出値に制御する(すなわち、温度上昇期間では、燃料利用率が燃料利用率データ以下となるように燃料ガス供給量が制御される。)ことにより、温度上昇しながら安定した出力電力を得ることができる。出力が所望の定格出力に近づくと、データ(1)に基づく運転制御から燃料利用率を徐々にデータ(2)に近づけるように制御し、所望の定格出力において熱自立状態にスムーズに移行できるようにしている。
尚、燃料ガス流量の制御は、フィードバックループによる燃料ガスブロア21(或いは、図示しない制御弁)の送風量の制御により行うことができる。
また、ステップ106による降温期間の運転制御は、図3に示す特性線図の内のデータ(3)が参照される点を除き、上記したステップ104による運転制御と同様であるので説明を省略するが、この温度下降期間では、データ(3)に基づく燃料利用率と検出電流値により、燃料利用率が燃料利用率データ以上となるように燃料ガス供給量が制御され、温度下降過程においても温度上昇期間と同様に安定した出力電力を得ることができる。
このように、燃料電池の昇温・降温過程において、取得電流Iの変化に応じて燃料利用率を逐次設定していくことにより、定格未満運転においても安定した出力電力を得ることができる。
因みに、データ(1)による制御では、低電流域における燃料利用率を低く設定して燃料ガスを多めに供給することにより、迅速な昇温を実現すると共に、定格出力範囲近傍での燃料利用率を高く設定して昇温を緩慢にしている。
また、データ(3)による制御では、降温開始時には燃料利用率を高く設定して燃料ガス量を少なめにして降温を緩慢にしている。これにより、スムースな昇温・降温運転が実現できるようになり、過酷な熱サイクルによる発電セル5の特性劣化や破損を防止して燃料電池発電装置の高寿命化が図れる。
また、ステップ105による定格出力期間の運転制御では、図3に示す特性線図の内のデータ(2)が参照される。当定格出力期間では、データ(2)を参照しつつ熱自立限界に沿った燃料ガス流量の制御が行われ、安定した出力を得る。この制御もステップ104の場合と同様である。
但し、この定格出力期間において、制御などの影響により燃料利用率が熱自立限界より外れた場合は、上記した燃料ガスの流量制御と共に、空気ブロア22の送風量の制御を行い、補助的に燃料電池スタック1への空気供給量を増減してスタック温度を熱自立限界に保持するようにしている。これにより、定格出力期間においては、熱自立運転による高効率の発電が可能となる。
このように、本実施形態によれば、定格出力期間の効率的な熱自立運転制御と共に、起動・停止の際のスムースな昇温・降温制御により、定格出力期間のみならず昇温期間や降温期間における定格未満運転においても安定した出力電力を得ることができると共に、熱サイクルにおける燃料電池スタック1、その他高温部部品の熱歪みの発生を防止し、発電セルの特性劣化や破損を回避して燃料電池発電装置の高寿命化が図れる。
また、本実施形態の運転制御は、各運転期間に応じて予め設定された出力電流対燃料利用率の各データを参照するだけの単純制御であるため、従来の運転制御に比べてデータ保有量も少なくて済み、マイコン制御も容易に行える好ましい制御方法となる。
本発明が適用された燃料電池発電装置の概略構成図。 同、燃料電池発電装置の運転制御フローチャート。 燃料電池の出力電流対燃料利用率特性線図。 燃料電池スタックの内部構成を示す分解断面。
符号の説明
1 燃料電池(燃料電池スタック)
20 制御部
30 空気供給系
40 燃料供給系

Claims (6)

  1. 燃料ガス供給量と空気供給量に応じて出力電力を発生する燃料電池の運転制御方法であって、
    熱自立運転を可能とする出力電流対燃料利用率データを有し、当該出力電流対燃料利用率データに基づいて燃料ガス供給量を制御することにより、出力電力を制御することを特徴とする運転制御方法。
  2. 温度上昇時は燃料利用率が前記燃料利用率データ以下となるように、温度下降時は燃料利用率が前記燃料利用率データ以上となるように燃料ガス供給量を制御することにより、出力電力を制御することを特徴とする請求項1に記載の運転制御方法。
  3. 出力電力が0から定格出力までの昇温期間と、定格出力から0までの降温期間における各出力電流対燃料利用率データを有し、各運転期間において前記出力電流対燃料利用率データに基づいて燃料ガス供給量を制御することにより、出力電力を制御することを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の運転制御方法。
  4. さらに、定格出力期間内において空気供給量を制御して熱自立状態を維持することを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の運転制御方法。
  5. 燃料ガス供給量と空気供給量に応じて出力電力を発生する燃料電池と、燃料電池に燃料ガスを供給する燃料供給系と、燃料電池に空気を供給する空気供給系と、これら各系を制御して請求項1から請求項4までの何れかに記載の運転制御を行う制御部を備えることを特徴とする燃料電池発電装置。
  6. 前記燃料電池は、発電反応に使用されなかった残余のガスを発電セルの外周部より放出するシールレス構造の固体酸化物形燃料電池であることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池発電装置。
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