JP2006059470A - データ記録再生装置及びフォーカスバイアス設定方法 - Google Patents

データ記録再生装置及びフォーカスバイアス設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光ディスクの再生信号のディフェクト状態に対する再生エラー及び/又は記録エラーを低減し記録再生精度を向上する。
【解決手段】データ記録再生装置1におけるサーボ回路56は、A/D変換器61において、RFアンプ部54から送られたフォーカスエラー信号FEをアナログ信号からデジタル信号に変換し加算器62に送り、加算器62においてA/D変換器61でデジタル信号に変換されたフォーカスエラー信号とフォーカスバイアスレジスタ65に格納されたフォーカスバイアスとを加算してフォーカス入力レジスタ63に出力する。このとき、ディフェクト検出回路69によってRF信号のディフェクト状態が検出された場合、システム制御部59は、加算器62にてフォーカスエラー信号に加算する値をフォーカスバイアスレジスタ65に格納されたフォーカスバイアスからこの値の逆方向のバイアスに切り換える。これにより、データ記録再生装置1は、記録再生時にディフェクトが生じたとき予め印加されたフォーカスバイアスが増長されるようなデフォーカスが発生することを防ぐことができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、データ記録再生装置及びフォーカスバイアス設定方法に関し、特に、編集性を重視したフォーマットで記録媒体にデータを記録するデータ記録再生装置及びこのデータ記録再生装置におけるフォーカスバイアス設定方法に関する。
従来、記録媒体にCD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)、マルチメディア用途に好適なDVD(Digital Versatile Disc)等のディスク状記録媒体を用いた記録装置が普及している。これらのディスク状記録媒体は、ディスク上のトラックにレーザ光が照射されてデータが記録される。
相変化型ディスクには、レーザ光のガイド溝としてのグルーブが蛇行(ウォブル:wobble)して形成され、このガイド溝の蛇行にアドレスデータが記録されるようになっている。これに対応して、光ディスク装置は、レーザ光を照射して得られる戻り光の受光結果を基準にして光ピックアップをトラッキング制御している。更に光ディスク装置は、戻り光の受光結果からグルーブの蛇行によって信号レベルが変化するウォブル信号を生成し、ウォブル信号を復調回路で復調処理することによりレーザ光照射位置の位置情報であるアドレスを検出している。このアドレスを基準にしてレーザビームの光量を間欠的に立ち上げ、これにより所望のデータを記録し、一定光量によりレーザ光を照射して得られる戻り光長変化によって記録されたデータを再生することができる。
このアドレスの再生及びデータの記録再生を確実に実行できるように、通常、光ディスク装置には、光学ピックアップのフォーカスサーボを最適化するためのフォーカスバイアス調整が行われている。光ディスク装置は、組立て後の最終工程において調整用ディスクを用いてフォーカシング調整され、フォーカシングが最適化されるように光学ディスクの記録面方向(ニア側:Near)又は光学ディスクの記録面から遠ざかる方向(フォア側:far)にフォーカスバイアスが光ピックアップ毎の特性に応じて設定される。光学ピックアップは、設定されたフォーカスバイアスによってフォーカスエラー信号をオフセットして得られる信号レベルが所定の信号レベルになるようにフォーカス制御している。
図6は、光ピックアップに与える最適なフォーカスバイアスを説明している。フォーカスバイアス調整は、光学ピックアップによる光学記録媒体(光ディスク等)からの再生信号に含まれるジッタ量を検出しながらバイアス値を変化させていくことにより、最もジッタ量の小さくなるバイアス値を判定し、これを最適なフォーカスバイアスとして採用する。フォーカスバイアス調整は、例えば、光学ピックアップ駆動装置に設けられたマイクロコントローラが所定のプログラムに基づいて実行する。具体的には、フォーカスバイアス値を変化させながらジッタ量をサンプリングし、各ジッタ量のサンプリング値に一定の演算処理を施すことにより、ジッタカーブを算出し、最も小さいジッタ量に対応するフォーカスバイアス値を判定している。このように光学ピックアップでは、通常、再生信号及びアドレス信号のエラーレートが最小になるようにフォーカスバイアスを設定しているが、工場出荷前にフォーカスバイアスを調整しても、光ディスク毎の微妙な違いによってはエラーレートが著しく低下することがある。また、経時変化、温度変化によってもエラーレートが著しく低下するという問題がある。
そのため、再生された再生信号及びアドレス信号再生のジッタ量に閾値を設けることで、閾値に対応する電圧値として下限閾値と上限閾値を得て、この電圧の中間値を基準フォーカスを与えるためのバイアス電圧と決めることで、所定のジッタ量を満足する範囲でフォーカスバイアスを適応的に変更可能にした技術も提案されている(特許文献1)。
特開平11−316959号公報
光学ディスクの光反射面に傷、埃、汚れ等がある場合、この部分でジッタ量が大幅に変動しジッタカーブの算出誤差が生じ、フォーカスバイアスが適正に判定できなくなるという問題がある。従来、フォーカスバイアスは、光ディスクの光反射面に傷、埃、汚れ等がない状態で最適化されるため、光ディスクの光反射面に傷、埃、汚れ等があることによって再生信号にディフェクト状態が発生した場合、デフォーカス許容範囲が狭くなってしまっていた。例えば、特許文献1の技術は、フォーカスバイアス調整に用いる光学ディスクの光反射面に傷、汚れ等がある場合、この部分でジッタ量が大幅に変動しジッタカーブの算出誤差が生じフォーカスバイアス値が適正に判定できなくなるという問題がある。
また、図7は、ディフェクト状態が検出されたときのRF信号とフォーカスエラー信号とを示している。図7に示すように、記録再生時に光ディスクの光反射面上の埃、汚れ等によるディフェクトが生じると入力信号レベルが低下し、予め印加されたフォーカスバイアスが増長されるようなデフォーカスが発生することがある。デフォーカスによりトラックの追従ができないとバッファメモリの再生用データがなくなった時点で再生が途切れるか、記録中であれば再記録処理が行われるもののトラックの追従ができない状態が続くとデータを記録することができず記録エラーとなる。このように、従来の光学ピックアップは、ディフェクトエラーに対する耐性が不十分であった。
そこで、本発明は、光ディスクの再生信号のディフェクト状態に対する再生エラー及び/又は記録エラーを低減し記録再生精度を向上することができるデータ記録再生装置及びフォーカスバイアス設定方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明に係るデータ記録再生装置は、光ディスクにレーザ光を照射して得られる戻り光から光ディスクに予め記録されたアドレス信号を検出し、検出されたアドレス信号を基準にして光ディスクに対して所望のデータを記録及び/又は再生するデータ記録再生装置において、光ディスクに記録された再生信号を再生する信号再生手段と、再生信号からフォーカスエラー信号を検出するフォーカスエラー信号検出手段と、光ディスクの焦平面が水平であるときフォーカスエラー信号がゼロになるように予め調整されたフォーカスバイアスを格納するフォーカスバイアス格納手段と、再生信号のディフェクト状態を検出するディフェクト検出手段と、ディフェクト検出手段によってディフェクト状態が検出されると予め調整されたフォーカスバイアスに対して逆方向のバイアスに切り換えてフォーカスバイアスを制御するフォーカスバイアス切換制御手段とを備える。
これにより、本発明に係るデータ記録再生装置は、再生信号のディフェクト状態が検出されると、製造時に調整されたフォーカスバイアスから、このフォーカスバイアスに対する逆方向のバイアスに切り換えてフォーカス制御する。
また、本発明に係るデータ記録再生装置におけるフォーカスバイアス切換制御手段は、ディフェクトが検出されるとアドレス信号の読み込みを所定回数再試行し、再試行が該所定回数を超える場合、予め用意されたフォーカスバイアスから、このフォーカスバイアスに対して逆方向のバイアスに切り換えてフォーカス制御する。
データを記録する領域、このデータの記録場所情報を含む管理データを記録する管理データ記録領域とを有し、更にデータ記録領域には、認証によって使用可能となる秘匿領域と通常の記録領域とが含まれ、秘匿領域には著作権保護されたデータが記録されるという特徴を有する光磁気ディスクに対してデータを記録再生するデータ記録再生装置に用いて好適である。
また、本発明に係るフォーカスバイアス設定方法は、光ディスクにレーザ光を照射して得られる戻り光から光ディスクに予め記録されたアドレス信号を検出し、検出されたアドレス信号を基準にして光ディスクに対して所望のデータを記録及び/又は再生するデータ記録再生装置におけるフォーカスバイアス設定方法において、光ディスクに記録された再生信号を再生する信号再生工程と、再生信号からフォーカスエラー信号を検出するフォーカスエラー信号検出工程と、再生信号のディフェクト状態を検出するディフェクト検出工程と、ディフェクト検出工程でディフェクトが検出されると、光ディスクの焦平面が水平であるときフォーカスエラー信号がゼロになるように予め調整されフォーカスバイアスレジスタに格納されたフォーカスバイアスに対して逆方向のバイアスに切り換えてフォーカスバイアスを制御するフォーカスバイアス切換制御工程とを有する。
これにより、本発明に係るフォーカスバイアス設定方法は、再生信号のディフェクト状態が検出されると、製造時に調整されたフォーカスバイアスから、このフォーカスバイアスに対する逆方向のバイアスに切り換えてフォーカス制御する。
また、本発明に係るフォーカスバイアス設定方法におけるフォーカスバイアス切換制御工程では、ディフェクトが検出されるとアドレス信号の読み込みを所定回数再試行し、再試行が該所定回数を超える場合、予め用意されたフォーカスバイアスから、このフォーカスバイアスに対して逆方向のバイアスに切り換えてフォーカス制御する。
本発明によれば、光ディスクの再生信号のディフェクト状態に対する再生エラー及び/又は記録エラーを低減することができ記録再生精度が向上する。
本発明の具体例として示すデータ記録再生装置は、例えば、オーディオデータ、PCデータ等のように異なるフォーマットで作成された異なるデータを扱うことができる記録媒体の記録再生装置であって、ディフェクトエラーを検出する構成を有し、ディフェクトエラーによる再試行(リトライ)回数に応じて、予め調整されたフォーカスバイアスの逆方向のバイアスに切り換えてフォーカスバイアスを制御することによりディフェクトエラー耐性を向上させ記録再生精度を向上している。
以下、本発明の具体例として示すデータ記録再生装置1の基本的構成について図1及び図2を用いて説明する。
データ記録再生装置1は、基本的構成として図1に示すように、装着された光ディスクとしての光ディスク90を回転駆動するスピンドルモータ51と、光ディスク90の記録面に対して記録再生用のレーザ光を照射する光学ヘッド52と、光学ヘッド52を駆動するレーザドライバ53とを備える。また、データ記録再生装置1は、光ディスク90における反射光として検出された情報(図示しない光検出器によりレーザ反射光を検出して得られる光電流)から再生情報としての再生RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE、グルーブ情報(光ディスク90にトラックのウォブリングにより記録されているADIP情報)等を抽出するRFアンプ部54と、RFアンプ部54からの再生RF信号からデータを復調処理する再生データ処理部55と、RFアンプ部54から送られるエラー信号から各種サーボ制御信号を生成するサーボ回路56と、サーボ回路56からのサーボ制御信号によりスピンドルモータ51の回転駆動、光ヘッド52のスレッド駆動等を制御するサーボ駆動回路58と、サーボ回路56から送られた再生信号から光ディスク90上における絶対アドレス情報を復調処理するアドレス復調部57とを備えている。
これらの各構成は、システム制御部59によって統括制御されることにより、光ディスク90にレーザ光を照射して得られる戻り光から光ディスク90に予め記録されたアドレス信号を検出し、検出されたアドレス信号を基準にして光ディスク90に対して所望のデータを記録及び/又は再生することができる。
本具体例のデータ記録再生装置1では、光ディスク90として光磁気ディスクであるミニディスク(登録商標)を用いる。そこで、以下では光ディスク90をミニディスク90と記す。特に、本具体例として示すデータ記録再生装置は、従来のミニディスクのほか、トラックピッチを狭くし線速度及び変調方式を変更する等の改良を加えることで記録データの高密度化を実現し、更に、通常の記録領域と認証によって使用可能となる秘匿領域(セキュア領域)とを設けた次世代ミニディスクにも対応している。次世代ミニディスクに関する詳細は後述する。
サーボ回路56は、図2に示すように、アナログのフォーカスエラー信号をデジタルに変換するA/D変換器61と、フォーカスエラー信号にフォーカスバイアスを加算する加算器62と、加算器62から入力されたバイアス付与後のフォーカスエラー信号を逐次格納するフォーカス入力レジスタ63と、バイアス付与後のフォーカスエラー信号の位相補償を行うフォーカスフィルタ64と、フォーカスエラー信号に対応するパルス幅のフォーカスドライブ信号を生成するパルス幅変調器(PWM)65と、フォーカスバイアスを格納するフォーカスバイアスレジスタ66とを備える。
A/D変換器61は、RFアンプ部54から送られたフォーカスエラー信号FEをアナログ信号からデジタル信号に変換し加算器62に送る。加算器62は、A/D変換器61によってデジタル信号に変換されたフォーカスエラー信号とフォーカスバイアスレジスタ65に格納されたフォーカスバイアスとを加算してフォーカス入力レジスタ63に出力する。フォーカス入力レジスタ63は、加算器62から送られたバイアス付与後のフォーカスエラー信号を入力して逐次格納する。フォーカスフィルタ64は、フォーカス入力レジスタ63に格納されたバイアス付与後のフォーカスエラー信号の位相補償を行うフィルタである。パルス幅変調器(PWM)65は、フォーカスフィルタを通して得られたフォーカスエラー信号に対応するパルス幅のフォーカスドライブ信号を光学ピックアップのサーボ駆動回路58に供給する。
また、データ記録再生装置1は、フォーカスバイアスを制御するための構成として、再生信号に含まれるジッタ量を検出するジッタ検出回路68と、RF信号のディフェクト状態を監視しディフェクト状態であるか否かを検出するディフェクト検出手段としてのディフェクト検出回路69と、ジッタ検出回路69からの検出信号をホールドしディフェクト状態が検出された場合にディフェクト状態になる直前の検出信号をジッタ検出回路69の代わりに出力するホールド回路70とを備えている。
ジッタ検出回路68は、光学ピックアップによる光ディスクからの再生信号に含まれるジッタ量を検出する。RF信号のアイパターンと基準クロックとの位相差を検出し、その位相差に対応する電圧信号を出力する。ディフェクト検出回路69は、RF信号のディフェクト状態を監視し、ディフェクト状態であるか否かに応じて、スイッチ71を切換制御する。ホールド回路70は、ジッタ検出回路68からの検出信号を逐次ホールドし、ディフェクト検出回路69によってRF信号のディフェクト状態が検出された場合に、ディフェクト状態になる直前の検出信号をジッタ検出回路68の代わりにシステム制御部59に出力する。
サーボ回路56におけるフォーカスバイアスレジスタ65は、光ディスク90の焦平面が水平であるときにフォーカスエラー信号がゼロになるように工場出荷前に予め調整されたフォーカスバイアスを格納している。データ記録再生装置1は、通常、フォーカスバイアスレジスタ65に格納されたフォーカスバイアスを加算器62においてフォーカスエラー信号に加算しているが、ディフェクト検出回路69によってRF信号のディフェクト状態が検出されると、システム制御部59は、スイッチ67を切り換えるとともに、加算器62においてフォーカスエラー信号に加算する値をフォーカスバイアスレジスタ65に格納されたフォーカスバイアスからこの値の逆方向のバイアスに切り換える。
これにより、データ記録再生装置1は、再生信号のディフェクト状態が検出されると、製造時に調整されたフォーカスバイアスから、このフォーカスバイアスに対する逆方向のバイアスに切り換えてフォーカス制御を実行することができるため、図7を用いて説明した、記録再生時に光ディスクの光反射面上の埃、汚れ等によるディフェクトが生じたとき入力信号レベルが低下し予め印加されたフォーカスバイアスが増長されるようなデフォーカスが発生することがあるといった不具合が解消できる。具体的には、フォーカスバイアス制御機能を有するシステム制御部59は、ディフェクト検出回路69でディフェクトが検出されるとアドレス信号の読み込みを所定回数再試行し、再試行処理(リトライ処理)が回数が決められた所定回数を超える場合、予め用意されたフォーカスバイアスに対する逆方向のバイアスに切り換えている。
次に、本発明の具体例として示すデータ記録再生装置1によるフォーカスバイアス制御処理の概略について図3を用いて説明する。
データ記録再生装置1においてシステム制御部59は、まず、ディスクアクセスを開始する(ステップS1)。システム制御部59は、ディフェクト検出回路69においてディフェクト状態が検出されたか否か判別する(ステップS2)。ステップS2においてディフェクト状態が検出された場合、リトライ処理を実行し(ステップS3)、アドレス信号の読み込みを所定回数再試行し、再試行が決められた所定回数を超える場合(ステップS4:yes)、フォーカスバイアスをディフェクト対応バイアスに切り換える。すなわち、システム制御部59は、スイッチ67を切り換えることにより、フォーカスバイアスレジスタ66に用意されたフォーカスバイアスと逆方向のバイアスに切り換える(ステップS6)。アドレス信号の読み込みを所定回数再試行することによってアドレス信号の読み込みが成功した場合には(ステップS4:no)、フォーカスバイアスレジスタ66に用意されたフォーカスバイアスによってフォーカス制御し(ステップS5)、再生信号を読み込む(ステップS7)。
ステップS6においてディフェクト対応バイアスが選択された場合には、データ読込後、スイッチ67が戻されて、フォーカスバイアスとしてフォーカスバイアスレジスタ66に格納された値に切り換えられる(ステップS8)。ステップS2においてディフェクト状態が検出されなければ(ステップS2:no)、ステップS5が実行される。
以下では、上述した次世代ミニディスクについて説明する。次世代ミニディスクは、UTOCとは異なる新たな管理データ構成を採用し、平文にて記録されていた従来ミニディスクと異なり、特定のデータは暗号化されて記録されるようになっている。次世代ミニディスクでは、著作権が発生する音楽コンテンツ、映像コンテンツ等のデータは、所定フォーマットでセキュア領域に記録され、セキュア領域を参照可能な装置によってのみ再生できるようになっている。新たな変調方式を採用したミニディスクでは、高音質の音楽データを長時間記録再生することを可能にしたことから、1枚のディスクで管理される楽曲数が膨大になっている。
オーディオデータは、ATRAC(登録商標)形式で符号化され、秘匿領域に記録可能な特定データとして扱われる。MP3(MPEG1 Audio Layer-3)形式、WMA(Windows Media Audio)形式等、ATRAC以外のオーディオデータ、画像データ、テキストデータ等のデータは、通常記録領域に記録される。また、このミニディスク90は、FATファイルシステムを使ってデータを管理することによりコンピュータとの親和性が図られている。
続いて、データ記録再生装置で使用可能なミニディスク90について説明する。ここで使用できるミニディスク90としては、次世代ミニディスクである次世代MD1、次世代MD2があげられる。次世代MD1、次世代MD2は、高密度記録技術及び新規ファイルシステムを適用することによって、従来のミニディスクと筐体外形及び記録再生光学系に互換性を有しつつ記録容量を実現している。勿論、従来の光磁気記録方式を採用したディスクに、著作権保護のための情報、データ改竄チェックのための情報、他の非公開情報等を記録するエリアを設けて秘匿性を持たせることもできる。
ミニディスク90では、一連のオーディオトラック及びデータトラックは、ディスク上で必ずしも物理的に連続して記録される必要はなく、複数のパーツに分割して記録されていてもよい。パーツとは、物理的に連続して記録される区間を示す。すなわち、物理的に離れた2つのPCデータ記録領域が存在する場合でも、データトラックの数としては、1つとして扱われる場合もあり、複数トラックとして扱われる場合もある。
本具体例で用いられるミニディスク90の1つである次世代MD1は、従来のミニディスクと記録媒体の物理的仕様が同一である。そのため、トラックピッチは、1.6μm、レーザ波長λは、λ=780nmであり、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45である。記録方式には、グルーブ記録方式を採用している。また、アドレス方式は、ADIPを利用する。このように、ディスクドライブ装置における光学系の構成、ADIPアドレス読出方式、及びサーボ処理は、従来のミニディスクと同様であるため、従来ディスクとの互換性が達成されている。
次世代MD1は、記録データの変調方式として、高密度記録に適合したRLL(1−7)PP変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))を採用している。また、誤り訂正方式としては、より訂正能力の高いBIS(Burst Indicator Subcode)付きのRS−LDC(Reed Solomon−Long Distance Code)方式を用いている。
具体的には、ホストアプリケーション等から供給されるユーザデータの2048バイトに4バイトのEDC(Error Detection Code)を付加した2052バイトを1セクタ(データセクタ、後述するディスク上の物理セクタとは異なる)とし、32セクタを304列×216行のブロックにまとめる。ここで、各セクタの2052バイトに対しては、所定の疑似乱数との排他的論理和をとるようなスクランブル処理が施される。このスクランブル処理されたブロックの各列に対して32バイトのパリティを付加して、304列×248行のLDC(Long Distance Code)ブロックを構成する。このLDCブロックにインタリーブ処理を施して、152列×496行のブロック(Interleaved LDC Block)とし、38列ずつ1列の上記BISを介して配列することで155列×496行の構造とし、更に先頭位置に2.5バイト分のフレーム同期コード(Frame Sync)を付加して、1行を1フレームに対応させ、157.5バイト×496フレームの構造とする。この各行が1レコーディングブロック(クラスタ)内のデータ領域の496フレームに相当する。
以上のデータ構造において、データインタリーブは、ブロック完結型とする。これによりデータの冗長度は、20.50%になる。また、データの検出方式として、PR(1,2,1)MLによるビタビ復号方式を用いる。
ディスク駆動方式には、CLV方式を用い、その線速度は、2.4m/sとする。記録再生時の標準データレートは、4.4MB/sである。この方式を採用することにより、総記録容量を300MBにすることができる。変調方式をEFMからRLL(1−7)PP変調方式とすることによって、ウインドウマージンが0.5から0.666となるため、1.33倍の高密度化が実現できる。また、データの最小書換単位であるクラスタは、16セクタ、64kBで構成される。このように記録変調方式をCIRC方式からBIS付きのRS−LDC方式及びセクタ構造の差異とビタビ復号を用いる方式にすることで、データ効率が53.7%から79.5%となるため、1.48倍の高密度化が実現できる。
これらを総合すると、次世代MD1は、記録容量を従来ミニディスクの約2倍である300MBにすることができる。
一方、次世代MD2は、例えば磁壁移動検出方式(DWDD:Domain Wall Displacement Detection)等の高密度化記録技術を適用することで高密度記録化を達成した記録媒体であって、従来ミニディスク及び次世代MD1とは物理フォーマットが異なっている。次世代MD2は、トラックピッチが1.25μm、ビット長が0.16μm/bitであり、線方向に高密度化されている。また、従来ミニディスク及び次世代MD1との互換をとるため、光学系、読出方式、サーボ処理等は、従来の規格に準じて、レーザ波長λは、λ=780nm、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45とする。記録方式は、グルーブ記録方式、アドレス方式は、ADIPを利用した方式とする。また、筐体外形も従来ミニディスク及び次世代MD1と同一規格とする。
但し、従来ミニディスク及び次世代MD1と同等の光学系を用いて、上述のように従来の狭いトラックピッチ及び線密度(ビット長)を読み取る際には、デトラックマージン、ランド及びグルーブからのクロストーク、ウォブルのクロストーク、フォーカス漏れ、CT信号等における制約条件を解消する必要がある。そのため、次世代MD2では、グルーブの溝深さ、傾斜、幅等を変更した点が特徴的である。具体的には、グルーブの溝深さを160nm〜180nm、傾斜を60°〜70°、幅を600nm〜800nmの範囲と定める。
次世代MD2は、記録データの変調方式として、高密度記録に適合したRLL(1−7)PP変調方RS−LDC(Reed Solomon−Long Distance Code)式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))を採用している。また、誤り訂正方式としては、より訂正能力の高いBIS(Burst Indicator Subcode)付きの方式を用いている。データインタリーブは、ブロック完結型とする。これによりデータの冗長度は、20.50%になる。またデータの検出方式は、PR(1,−1)MLによるビタビ復号方式を用いる。また、データの最小書換単位であるクラスタは、16セクタ、64kBで構成されている。
ディスク駆動方式には、ZCAV(Zone Constant Angular Velocity)方式を用い、その線速度は、2.0m/sとする。記録再生時の標準データレートは、9.8MB/sである。したがって、次世代MD2では、DWDD方式及びこの駆動方式を採用することにより、総記録容量を約1GBにできる。
以下、本発明に係るデータ記録再生装置のより具体的な実施例について図4を用いて説明する。
ここで示すデータ記録再生装置1は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記す。)100と接続でき、次世代MD1及び次世代MD2をオーディオデータのストレージとして使用できるほか、PC等の外部ストレージとして使用できる。データ記録再生装置1は、メディアドライブ部11と、メモリ転送コントローラ12と、クラスタバッファメモリ13と、補助メモリ14と、USBインタフェース15、16と、USBハブ17と、システムコントローラ18と、オーディオ処理部19と、オフセット補正用メモリ20とを備える。
図4に示すメディアドライブ部11は、装填された従来ミニディスク、次世代MD1、及び次世代MD2等の個々のディスク90に対する記録/再生を行う。メディアドライブ部11の内部構成は、図5を用いて後述する。
メモリ転送コントローラ12は、メディアドライブ部11からの再生データ及びメディアドライブ部11に供給する記録データの送受制御を行う。クラスタバッファメモリ13は、メディアドライブ部11によってディスク90のデータトラックから高密度データクラスタ単位で読み出されたデータをメモリ転送コントローラ12の制御に基づいてバッファリングする。補助メモリ14は、メディアドライブ部11によってディスク90から読み出されたUTOCデータ、CATデータ、ユニークID、ハッシュ値等の各種管理情報及び特殊情報をメモリ転送コントローラ12の制御に基づいて記憶する。
システムコントローラ18は、USBインタフェース16、USBハブ17を介して接続されたPC100との間で通信可能とされ、このPC100との間の通信制御を行って、書込要求、読出要求等のコマンドの受信、ステイタス情報、その他の必要情報の送信等を行うとともに、データ記録再生装置全体を統括制御している。
また、システムコントローラ18は、ディスク90がメディアドライブ部11に装填された際、ディスク90からの管理情報等の読出をメディアドライブ部11に指示し、メモリ転送コントローラ12によって読み出されたPTOC、UTOC等の管理情報等を補助メモリ14に格納させる。システムコントローラ18は、これらの管理情報を読み込むことによって、ディスク90のトラック記録状態を把握できる。また、CATを読み込ませることにより、データトラック内の高密度データクラスタ構造を把握でき、PC100からのデータトラックに対するアクセス要求に対応できる状態となる。また、システムコントローラ18は、ユニークID又はハッシュ値により、ディスク認証処理、その他の処理等を実行し、これらの値をPC100に送信し、PC100上でディスク認証処理及びその他の処理を実行させる。
システムコントローラ18は、PC100から、あるFATセクタの読出要求があった場合、メディアドライブ部11に対して、このFATセクタを含む高密度データクラスタの読出を実行する旨の信号を与える。読み出された高密度データクラスタは、メモリ転送コントローラ12によってクラスタバッファメモリ13に書き込まれる。但し、既にFATセクタのデータがクラスタバッファメモリ13に格納されていた場合、メディアドライブ部11による読出は必要ない。このとき、システムコントローラ18は、クラスタバッファメモリ13に書き込まれている高密度データクラスタのデータから、要求されたFATセクタのデータを読み出す信号を与え、USBインタフェース15、USBハブ17を介して、PC100に送信するための制御を行う。
また、システムコントローラ18は、PC100から、あるFATセクタの書込要求があった場合、メディアドライブ部11に対して、このFATセクタを含む高密度データクラスタの読出を実行させる。読み出された高密度データクラスタは、メモリ転送コントローラ12によってクラスタバッファメモリ13に書き込まれる。但し、既にこのFATセクタのデータがクラスタバッファメモリ13に格納されていた場合は、メディアドライブ部11による読出は必要ない。
システムコントローラ18は、PC100から送信されたFATセクタのデータ(記録データ)を、USBインタフェース15を介してメモリ転送コントローラ12に供給し、クラスタバッファメモリ13上で該当するFATセクタのデータの書換えを実行させる。また、システムコントローラ18は、メモリ転送コントローラ12に指示して、必要なFATセクタが書き換えられた状態でクラスタバッファメモリ13に記憶されている高密度データクラスタのデータを記録データとしてメディアドライブ部11に転送させる。このとき、メディアドライブ部11は、装着されている媒体が従来ミニディスクであればEFM変調方式で、次世代MD1又は次世代MD2であればRLL(1−7)PP変調方式で高密度データクラスタの記録データを変調して書き込む。
なお、本具体例として示すデータ記録再生装置1において、上述した記録再生制御は、データトラックを記録再生する際の制御であり、MDオーディオデータ(オーディオトラック)を記録再生する際のデータ転送は、オーディオ処理部19を介して行われる。
オーディオ処理部19は、入力系として、例えば、ライン入力回路/マイクロフォン入力回路等のアナログ音声信号入力部、A/D変換器、及びデジタルオーディオデータ入力部を備える。また、オーディオ処理部19は、ATRAC圧縮エンコーダ/デコーダ、圧縮データのバッファメモリを備える。更に、オーディオ処理部19は、出力系としてデジタルオーディオデータ出力部、D/A変換器及びライン出力回路/ヘッドホン出力回路等のアナログ音声信号出力部を備えている。
ディスク90に対してオーディオトラックが記録されるのは、オーディオ処理部19にデジタルオーディオデータ(又は、アナログ音声信号)が入力される場合である。入力されたリニアPCMデジタルオーディオデータ、或いはアナログ音声信号で入力された後、A/D変換器で変換されて得られたリニアPCMオーディオデータは、ATRAC圧縮エンコードされ、バッファメモリに蓄積される。その後、所定タイミング(ADIPクラスタ相当のデータ単位)でバッファメモリから読み出され、メディアドライブ部11に転送される。
メディアドライブ部11では、転送された圧縮データをEFM変調方式又はRLL(1−7)PP変調方式で変調してディスク90にオーディオトラックとして書き込む。
メディアドライブ部11は、ディスク90からオーディオトラックを再生する場合、再生データをATRAC圧縮データ状態に復調してオーディオ処理部19に転送する。オーディオ処理部19は、ATRAC圧縮デコードを行ってリニアPCMオーディオデータとし、デジタルオーディオデータ出力部から出力する。或いは、D/A変換器によりアナログ音声信号としてライン出力/ヘッドホン出力を行う。
なお、図4に示す構成は、一例であって、例えば、データ記録再生装置1をPC100に接続してデータトラックのみ記録再生する外部ストレージ機器として使用する場合は、オーディオ処理部19は、不要である。一方、オーディオ信号を記録再生することを主たる目的とする場合、オーディオ処理部19を備え、更にユーザインタフェースとして操作部、表示部等を備えることが好適である。また、PC100との接続は、USBに限らず、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers,Inc.:アメリカ電気・電子技術者協会)の定める規格に準拠した、いわゆるIEEE1394インタフェースのほか、汎用の接続インタフェースが適用できる。
続いて、データ記録再生装置1におけるメディアドライブ部11の構成について図5を用いて、更に詳細に説明する。
メディアドライブ部11は、従来ミニディスク、次世代MD1及び次世代MD2を記録再生するために、特に、記録処理系として、従来ミニディスクに記録するためのEFM変調・ACIRCエンコードを実行する構成と、次世代MD1及び次世代MD2に記録するためのRLL(1−7)PP変調・RS−LDCエンコードを実行する構成とを備える点が特徴的である。また、再生処理系として、従来ミニディスクを再生するためのEFM復調・ACIRCデコードを実行する構成と、次世代MD1及び次世代MD2の再生にPR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いたデータ検出に基づくRLL(1−7)復調・RS−LDCデコードを実行する構成を備えている点が特徴的である。
メディアドライブ部11は、装填されたディスク90をスピンドルモータ21によってCLV方式又はZCAV方式にて回転駆動する。記録再生時には、このディスク90に対して、光学ヘッド22からレーザ光が照射される。
光学ヘッド22は、記録時に記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力を行い、また再生時には、磁気カー効果により反射光からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力を行う。このため、光学ヘッド22は、レーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタ、対物レンズ等からなる光学系及び反射光を検出するためのディテクタが搭載されている。光学ヘッド22に備えられる対物レンズとしては、例えば2軸機構によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
また、本具体例では、媒体表面の物理的仕様が異なる従来ミニディスク及び次世代MD1と、次世代MD2に対して最大限の再生特性を得るために、両ディスクに対してデータ読み取り時のビットエラーレートを最適化できる位相補償板を、光学ヘッド22の読取光光路中に設ける。
ディスク90を挟んで光学ヘッド22と対向する位置には、磁気ヘッド23が配置されている。磁気ヘッド23は、記録データによって変調された磁界をディスク90に印加する。また、図示しないが光学ヘッド22全体及び磁気ヘッド23をディスク半径方向に移動させためのスレッドモータ及びスレッド機構が備えられている。
このメディアドライブ部11では、光学ヘッド22、磁気ヘッド23による記録再生ヘッド系、スピンドルモータ21によるディスク回転駆動系のほかに、記録処理系、再生処理系、サーボ系等が設けられる。記録処理系としては、従来ミニディスクに対する記録時にEFM変調、ACIRCエンコードを行う部位と、次世代MD1及び次世代MD2に対する記録時にRLL(1−7)PP変調、RS−LDCエンコードを行う部位とが設けられる。
また、再生処理系としては、従来ミニディスクの再生時にEFM変調に対応する復調及びACIRCデコードを行う部位と、次世代MD1及び次世代MD2の再生時にRLL(1−7)PP変調に対応する復調(PR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いたデータ検出に基づくRLL(1−7)復調)、RS−LDCデコードを行う部位とが設けられる。
光学ヘッド22のディスク90に対するレーザ照射によりその反射光として検出された情報(フォトディテクタによりレーザ反射光を検出して得られる光電流)は、RFアンプ24に供給される。RFアンプ24では、入力された検出情報に対して電流−電圧変換、増幅、マトリクス演算等を行い、再生情報としての再生RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE、グルーブ情報(ディスク90にトラックのウォブリングにより記録されているADIP情報)等を抽出する。
従来ミニディスクの再生時には、RFアンプで得られた再生RF信号は、コンパレータ25、PLL回路26を介して、EFM復調部27及びACIRCデコーダ28で処理される。再生RF信号は、EFM復調部27で2値化されてEFM信号列とされた後、EFM復調され、更にACIRCデコーダ28で誤り訂正及びデインタリーブ処理される。オーディオデータであれば、この時点でATRAC圧縮データの状態となる。このとき、セレクタ29は、従来ミニディスク信号側が選択されており、復調されたATRAC圧縮データがディスク90からの再生データとしてデータバッファ30に出力される。この場合、図4のオーディオ処理部19に圧縮データが供給される。
一方、次世代MD1又は次世代MD2の再生時には、RFアンプで得られた再生RF信号は、A/D変換回路31、イコライザ32、PLL回路33、PRML回路34を介して、RLL(1−7)PP復調部35及びRS−LDCデコーダ36で信号処理される。再生RF信号は、RLL(1−7)PP復調部35において、PR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いたデータ検出によりRLL(1−7)符号列としての再生データを得て、このRLL(1−7)符号列に対してRLL(1−7)復調処理が行われる。更に、RS−LDCデコーダ36にて誤り訂正及びデインタリーブ処理される。この場合、セレクタ29は、次世代MD1及び次世代MD2側が選択され、復調されたデータがディスク90からの再生データとしてデータバッファ30に出力される。このとき、図4のメモリ転送コントローラ12に対して復調データが供給される。
RFアンプ24から出力されるトラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEは、サーボ回路37に供給され、グルーブ情報は、ADIPデコータ38に供給される。
ADIPデコータ38は、グルーブ情報に対してバンドパスフィルタにより帯域制限してウォブル成分を抽出した後、FM復調、バイフェーズ復調を行ってADIPアドレスを抽出する。抽出された、ディスク上の絶対アドレス情報であるADIPアドレスは、従来ミニディスク及び次世代MD1の場合であれば、MDアドレスデコーダ39を介し、次世代MD2の場合であれば、次世代MD2アドレスデコーダ40を介してドライブコントローラ41に供給される。
ドライブコントローラ41は、図1に示したシステム制御部59に相当し、サーボ回路内のディフェクト検出回路69においてディフェクト状態が検出されると、リトライ処理を実行してアドレス信号の読み込みを所定回数再試行するよう制御し、再試行が決められた所定回数を超える場合には、フォーカスバイアスをディフェクト対応バイアスに切り換える処理を行っている。すなわち、ドライブコントローラ41は、フォーカスバイアスレジスタに用意されたフォーカスバイアスと逆方向のバイアスに切り換える。
また、ドライブコントローラ41では、各ADIPアドレスに基づいて所定の制御処理を実行する。グルーブ情報は、スピンドルサーボ制御のためにサーボ回路37に戻される。
サーボ回路37は、図1に示すサーボ回路56に相当し、具体的には図2に示す構成を有する。サーボ回路37は、RF信号のディフェクト状態を検出すると検出信号をドライブコントローラ41に送る。サーボ回路37は、例えばグルーブ情報に対して再生クロック(デコード時のPLL系クロック)との位相誤差を積分して得られる誤差信号に基づき、CLVサーボ制御及びZCAVサーボ制御のためのスピンドルエラー信号を生成する。
またサーボ回路37は、スピンドルエラー信号、上記のようにRFアンプ24から供給されたトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、或いはドライブコントローラ41からのトラックジャンプ指令、アクセス指令等に基づいて各種サーボ制御信号(トラッキング制御信号、フォーカス制御信号、スレッド制御信号、スピンドル制御信号等)を生成し、モータドライバ42に対して出力する。すなわち、上記サーボエラー信号又は指令に対して位相補償処理、ゲイン処理、目標値設定処理等の必要処理を行って各種サーボ制御信号を生成する。
モータドライバ42では、サーボ回路37から供給されたサーボ制御信号に基づいて所定のサーボドライブ信号を生成する。ここでのサーボドライブ信号としては、2軸機構を駆動する2軸ドライブ信号(フォーカス方向、トラッキング方向の2種)、スレッド機構を駆動するスレッドモータ駆動信号、スピンドルモータ21を駆動するスピンドルモータ駆動信号となる。このようなサーボドライブ信号により、ディスク90に対するフォーカス制御、トラッキング制御、及びスピンドルモータ21に対するCLV制御又はZCAV制御が行われる。
ディスク90に対して記録動作が実行される際には、図4に示したメモリ転送コントローラ12から高密度データ、或いはオーディオ処理部19からの通常のATRAC圧縮データが供給される。従来ミニディスクに対する記録時には、セレクタ43が従来ミニディスク側に接続され、ACIRCエンコーダ44及びEFM変調部45が機能する。この場合、オーディオ信号であれば、オーディオ処理部19からの圧縮データは、ACIRCエンコーダ44でインタリーブ及びエラー訂正コード付加が行われた後、EFM変調部45においてEFM変調される。EFM変調データがセレクタ43を介して磁気ヘッドドライバ46に供給され、磁気ヘッド23がディスク90に対してEFM変調データに基づいた磁界印加を行うことで変調されたデータが記録される。
次世代MD1及び次世代MD2に対する記録時には、セレクタ43が次世代MD1・次世代MD2側に接続され、RS−LCDエンコーダ47及びRLL(1−7)PP変調部48が機能する。この場合、メモリ転送コントローラ12から送られた高密度データは、RS−LCDエンコーダ47でインタリーブ及びRS−LDC方式のエラー訂正コード付加が行われた後、RLL(1−7)PP変調部48にてRLL(1−7)変調される。
RLL(1−7)符号列に変調された記録データは、セレクタ43を介して磁気ヘッドドライバ46に供給され、磁気ヘッド23がディスク90に対して変調データに基づいた磁界印加を行うことでデータが記録される。
レーザドライバ/APC49は、上記のような再生時及び記録時においてレーザダイオードにレーザ発光動作を実行させるが、いわゆるAPC(Automatic Laser Power Control)動作も行う。具体的には、図示しないが、光学ヘッド22内には、レーザパワーモニタ用のディテクタが設けられており、このモニタ信号がレーザドライバ/APC49にフィードバックされるようになっている。レーザドライバ/APC49は、モニタ信号として得られた現在のレーザパワーを予め設定されているレーザパワーと比較して、その誤差分をレーザ駆動信号に反映させることによって、レーザダイオードから出力されるレーザパワーが設定値で安定化されるように制御している。ここで、レーザパワーは、ドライブコントローラ41によって、再生レーザパワー及び記録レーザパワーとしての値がレーザドライバ/APC49内部のレジスタにセットされる。
ドライブコントローラ41は、システムコントローラ18からの指示に基づいて、以上の各動作(アクセス、各種サーボ、データ書込、データ読出の各動作)が実行されるように各構成を制御する。なお、図5において一点鎖線で囲った各部は、1チップの回路として構成することもできる。
ところで、ミニディスク90がデータトラック記録領域とオーディオトラック記録領域とが分割された領域をもつ場合、システムコントローラ18は、記録再生するデータがオーディオトラックかデータトラックかに応じて、設定された記録領域に基づいたアクセスをメディアドライブ部11のドライブコントローラ41に指示することになる。また、装着されたディスク90に対して、PC用のデータ又はオーディオデータの何れか一方のみを記録許可し、これ以外のデータの記録を禁止する制御を行うようにもできる。すなわち、PC用のデータとオーディオデータとを混在しないように制御することもできる。
以上説明したように本発明に係るデータ記録再生装置1によれば、再生信号のディフェクト状態が検出されると、製造時に調整されたフォーカスバイアスから、このフォーカスバイアスに対する逆方向のバイアスに切り換えてフォーカス制御を実行することができる。これにより、図7を用いて説明した、記録再生時に光ディスクの光反射面上の埃、汚れ等によるディフェクトが生じたとき入力信号レベルが低下し予め印加されたフォーカスバイアスが増長されるようなデフォーカスが発生することがあるといった不具合が解消でき、光ディスクの再生信号のディフェクト状態に対する再生エラー及び/又は記録エラーを低減し記録再生精度を向上することができる。
本発明は、光学式記録再生を用いてデータを記録再生する装置であれば、適用することができる。
本発明の具体例として示すデータ記録再生装置の基本的構成を説明する構成図である。 上記データ記録再生装置におけるサーボ回路を説明する構成図である。 上記データ記録再生装置におけるフォーカスバイアス制御処理を説明するフローチャートである。 本発明に係るデータ記録再生装置のより具体的な実施例を説明する図である。 上記データ記録再生装置におけるメディアドライブ部を具体的に説明する構成図である。 従来のデータ記録再生装置における光ピックアップに与える最適なフォーカスバイアスを説明する図である。 ディフェクト状態が検出されたときのRF信号とフォーカスエラー信号とを示す図である。
符号の説明
1 データ記録再生装置、 11 メディアドライブ部、
51 スピンドルモータ、 52 光学ヘッド、 53 レーザドライバ、
54 RFアンプ部、 55 再生データ処理部、 56 サーボ回路、
57 アドレス復調部、 58 サーボ駆動回路、 59 システム制御部、
61 A/D変換器、 62 加算器、 63 フォーカス入力レジスタ、
64 フォーカスフィルタ、 65 パルス幅変調器、
66 フォーカスバイアスレジスタ、 67 スイッチ、
68 ジッタ検出回路、 69 ディフェクト検出回路、
70 ホールド回路、 71 スイッチ

Claims (6)

  1. 光ディスクにレーザ光を照射して得られる戻り光から上記光ディスクに予め記録されたアドレス信号を検出し、検出されたアドレス信号を基準にして上記光ディスクに対して所望のデータを記録及び/又は再生するデータ記録再生装置において、
    上記光ディスクに記録された再生信号を再生する信号再生手段と、
    上記再生信号からフォーカスエラー信号を検出するフォーカスエラー信号検出手段と、
    上記光ディスクの焦平面が水平であるとき上記フォーカスエラー信号がゼロになるように予め調整されたフォーカスバイアスを格納するフォーカスバイアス格納手段と、
    上記再生信号のディフェクト状態を検出するディフェクト検出手段と、
    上記ディフェクト検出手段によってディフェクト状態が検出されると上記予め調整されたフォーカスバイアスに対して逆方向のバイアスに切り換えてフォーカスバイアスを制御するフォーカスバイアス切換制御手段と
    を備えることを特徴とするデータ記録再生装置。
  2. 上記フォーカスバイアス切換制御手段は、上記ディフェクトが検出されると上記アドレス信号の読み込みを所定回数再試行し、再試行が該所定回数を超える場合、上記フォーカスバイアスに対して逆方向のバイアスに切り換えてフォーカスバイアスを制御することを特徴とする請求項1記載のデータ記録再生装置。
  3. 上記光ディスクは、データを記録する領域と、該データの記録場所情報を含む管理データを記録する管理データ記録領域とを有する光磁気記録媒体であることを特徴とする請求項1記載のデータ記録再生装置。
  4. 上記光ディスクは、認証によって使用可能となる秘匿領域と通常の記録領域とを有し、上記秘匿領域には著作権保護されたデータが記録されることを特徴とする請求項1記載のデータ記録再生装置。
  5. 光ディスクにレーザ光を照射して得られる戻り光から上記光ディスクに予め記録されたアドレス信号を検出し、検出されたアドレス信号を基準にして上記光ディスクに対して所望のデータを記録及び/又は再生するデータ記録再生装置におけるフォーカスバイアス設定方法において、
    上記光ディスクに記録された再生信号を再生する信号再生工程と、
    上記再生信号からフォーカスエラー信号を検出するフォーカスエラー信号検出工程と、
    上記再生信号のディフェクト状態を検出するディフェクト検出工程と、
    上記ディフェクト検出工程でディフェクトが検出されると、上記光ディスクの焦平面が水平であるとき上記フォーカスエラー信号がゼロになるように予め調整されフォーカスバイアスレジスタに格納されたフォーカスバイアスに対して逆方向のバイアスに切り換えてフォーカスバイアスを制御するフォーカスバイアス切換制御工程と
    を有することを特徴とするフォーカスバイアス設定方法。
  6. 上記フォーカスバイアス切換制御工程では、上記ディフェクトが検出されると上記アドレス信号の読み込みを所定回数再試行し、再試行が該所定回数を超える場合、上記フォーカスバイアスに対して逆方向のバイアスに切り換えてフォーカスバイアスを制御することを特徴とする請求項5記載のフォーカスバイアス設定方法。
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