JP2006058863A - 小型撮像レンズシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は低コスト乃至小型化が可能で、同様なプラスチックをレンズ材料として製造される撮像レンズシステムを提供する。
【解決手段】 本発明にかかる小型撮像レンズシステムにおいては、物体側から画像に向かって順番に、開口絞りと、両凸第一レンズと、物体側に凹面が湾曲形成されるメニスカス第二レンズと、を含む。前記第一レンズと前記第二レンズは少なくとも一方の表面が非球面であり、共に同様なプラスチックから製造され、また、条件式
1<T/f<1.7 (1)
を満足する。
ここで、Tは開口絞りから画像までの距離、fは全系の焦点距離と定義される。
さらに、条件式
1.2<d/R2<2.1 (2)
を満足することがより好ましい。
ここで、R2は第一レンズの像側に近い表面の曲率半径の絶対値、dは第一レンズの厚さと定義される。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明にかかる小型撮像レンズシステムにおいては、物体側から画像に向かって順番に、開口絞りと、両凸第一レンズと、物体側に凹面が湾曲形成されるメニスカス第二レンズと、を含む。前記第一レンズと前記第二レンズは少なくとも一方の表面が非球面であり、共に同様なプラスチックから製造され、また、条件式
1<T/f<1.7 (1)
を満足する。
ここで、Tは開口絞りから画像までの距離、fは全系の焦点距離と定義される。
さらに、条件式
1.2<d/R2<2.1 (2)
を満足することがより好ましい。
ここで、R2は第一レンズの像側に近い表面の曲率半径の絶対値、dは第一レンズの厚さと定義される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、小型撮像レンズシステムに関し、特に携帯電話、PCカメラ等の小型撮像素子のレンズシステムに関する。
近年、メディアの発展に伴って、携帯コンピュータ、ビジュアル電話、携帯電話などに搭載されるCCD(Charged Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体像面処理ユニットを利用した撮像素子に対する要望が多くなってきている。また、この需要の増加に対して、レンズシステムには、より一層の小型化が求められている。
一方、これら固体像面処理ユニット、例えばCCD又はCMOSの生産技術が進歩して、各画素が数ミクロンになる画素処理ユニットが生産されるため、システムの小型化につれて撮像レンズの解像度に対する要求が高くなってきている。こうした理由から、現在、小型撮像素子の発展方向に伴い、低コスト、良好な光学性能、優れた画質の小型化したレンズシステムの開発が行われている。
なお、ここでいうレンズシステムの小型化とは、レンズの第一面から結像面への距離(像面処理システムの全長)が短いということである。
また、低コストとは、システムに含まれるレンズの数が少なく、且つレンズ本体がバッチ加工及び組付けを行い易いということである。
レンズシステムの性能及び画質が優れているとは、以下のものに該当する場合である。
1.明るさ(小さなFナンバー、一般的には2.8以下)
2.大きな画角(半画角が30°以上)
3.均一な像面照度(ケラレが少ない/撮像素子への入射角度が小さい)
4.高解像度(各種の単色収差が適切に補正され、色収差が少ない)
1.明るさ(小さなFナンバー、一般的には2.8以下)
2.大きな画角(半画角が30°以上)
3.均一な像面照度(ケラレが少ない/撮像素子への入射角度が小さい)
4.高解像度(各種の単色収差が適切に補正され、色収差が少ない)
低コストのためには、プラスチックレンズを一枚だけ用いることが好ましい。しかし、単レンズは両面で非球面にしても、良好な画質及び光特性(例えば、画角が70°)が得られないので、大抵、低解像度の製品(例えば、11万画素CMOS)に利用される。一方、単レンズは、収差を補正するために、厚いものを利用し、全長と焦点距離の比(L/f)が2程度であることが多いので、システムのサイズを小さくすることができない。代表的な構成は、特許文献1及び特許文献2に開示されている。これは、全長と焦点距離の比がほぼ2である光学特性を持ち、主に11万画素のCMOSに利用されているが、30万画素の高解像度に対して、光学特性や携帯利便性の要求を満たすことはできない。
特許文献3には、画質を高めるため、携帯電話及び撮像レンズのレンズシステムとして、レンズが三枚の構成が開示されている。さらに、特許文献4にはレンズが四枚の構成が開示されている。しかし、前記文献に記載された小型撮像システムはレンズ増加が原因となって、コスト増加につながる。
以上述べてきたことを背景として、コスト及び像質を考慮したものが二枚レンズの構成を利用する設計である。二枚レンズの構成によれば、自由度の高い設計が可能となり、単レンズの構成と比べて画質が優れ、三枚レンズと比べてコストが低く、システムのサイズも小さくなる。
従来の二枚レンズ構成はリトロフォーカス(retro-focus)のものが多く、特許文献5のように、前記レンズシステムは物体側から像側に向かって順番に負の屈折力のメニスカスレンズと、開口絞りと、正の屈折力のメニスカスレンズとを備えている。前記構成は広角の視野に関わる収差の補正に有利に働くが、シャッターを配置するための最後のレンズと像面(像面)との距離は長くなるので、システムの全長を小さくしにくく、小型化が困難になる。
前記課題を解決するため、従来の撮像レンズシステムは、特許文献6及び特許文献7に示すように、一般にプラスチックレンズを二枚、且つ、非球面を四つ含むような構造が採用される。該レンズシステムは小型化及び低コストを実現すると共に、画質が30万画素に達することができる。しかし、第一レンズのアッベ(Abbe)数をν1、第二レンズのアッベ(Abbe)数をν2とする場合、前記特許文献6に示されるものでは、ν1>50またν2<40を満足し、同時に全長と焦点距離の比がほぼ2となっているが、前記特許文献7に示されるものでは、色収差を除去するためにν1―ν2>25を満足し、同時に、全長と焦点距離の比がほぼ1.7となっている。従って、前記両方のシステムの全長と焦点距離の最小比は1.7ほどであるので、さらに小型化を実現することが制限されている。前記二枚のレンズは色収差を除去するために、それぞれ異なる材料から製造されることが必要となる。少なくとも一方の材料としてガラスを利用する場合、効果的に色収差を除去して、画質を高めることができるが、コストが増加してくる。一方、異なるプラスチックを利用する場合、全てのレンズが非球面形状であるので、工程が複雑になって、コストアップとなってくる。何故なら、量産に対しては、金型を介して行う必要があり、異なる材料のために異なる金型工程が要求されるからである。次に、プラスチックは、吸水度(Water Absorbency)の問題がある。一般に携帯電話のデジタルカメラに対して利用されるプラスチックにおいては、非晶質ポリオレフィン樹脂Zeonex(Polyolefin Resin或いはCyclo-olefin Polymers)のみ吸水度が低く(<0.01%)、これに対して、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)の標準値は1.5%で、ポリカーボネート(PC)は0.4%であるので、二枚のレンズの少なくとも一方として使用する場合には、吸水度の問題がある。また、当該レンズの吸水による変形が原因で、システムの光学性能が低下する課題がある。
なお、30万画素のCMOSは画質の要求がより低く、色収差による影響が小さいので、撮像レンズの焦点距離が短い(約4mm)場合、レンズの設計には、色収差による影響を無視することができる。画質は、特に軸上色収差と倍率色収差が少し低くなって30万画素のCMOSの要求を満足する場合、前後二枚のレンズに同様なプラスチックが利用されると、さらにコストの低減に有利となる。
前記を鑑みて、さらに小型化され、低コストにし、レンズ材料として同様なプラスチックを利用する小型撮像レンズシステムを提供することが必要となる。
米国特許第6297915号明細書
欧州特許出願公開第1271215号明細書
米国特許出願公開第2003/0193605号明細書
米国特許出願公開第2004/0012861号明細書
米国特許第6449105号明細書
米国特許出願公開第2004/0036983号明細書
欧州特許出願公開第1357414号明細書
本発明は、小型化が困難で、さらに異なる材料の金型に対する工程の複雑性を縮減し難い課題を解決して、コストの低減乃至小型化を実現でき、同様なプラスチックをレンズ材料として利用する撮像レンズシステムを提供する。
本発明にかかる撮像レンズシステムは、物体側から像側に向かって順に開口絞り、両凸第一レンズ、物体側に凹面に湾曲したメニスカス第二レンズを含み、前記第一レンズ及び第二レンズの少なくとも一方が非球面を有し、同様なプラスチックにより製造し、条件式
1<T/f<1.7 (1)
を満足する小型撮像レンズシステムを提供する。ここで、Tは開口絞りから像面への距離、fは全系の焦点距離と定義される。
1<T/f<1.7 (1)
を満足する小型撮像レンズシステムを提供する。ここで、Tは開口絞りから像面への距離、fは全系の焦点距離と定義される。
単色収差を除去し全長を小さくする要求を満足するために、前記撮像レンズシステムはさらに条件式
0.5<f1/f<0.8 (2)
及び
0.2<R2/R1<1 (3)
を満足する。ここで、f1は第一レンズの焦点距離、R1は第一レンズの物体側に近い表面の曲率半径の絶対値、R2は第一レンズの像側に近い表面の曲率半径の絶対値と定義される。
0.5<f1/f<0.8 (2)
及び
0.2<R2/R1<1 (3)
を満足する。ここで、f1は第一レンズの焦点距離、R1は第一レンズの物体側に近い表面の曲率半径の絶対値、R2は第一レンズの像側に近い表面の曲率半径の絶対値と定義される。
第一レンズの像側に近い光線入射角を小さくして高次収差を減少するために、前記撮像レンズシステムはさらに条件式
1.2<d/R2<2.1 (4)
を満足する。ここで、dは第一レンズの厚さと定義される。
1.2<d/R2<2.1 (4)
を満足する。ここで、dは第一レンズの厚さと定義される。
前記撮像レンズシステムは像面湾曲を補正するために、さらに条件式
0.7<(1/R3)/(1/R1+1/R2+1/R4)<1 (5)
を満足する。
ここで、R3は第二レンズの物体側に近い表面の曲率半径の絶対値、R4は第一レンズの像側に近い表面の曲率半径の絶対値である。
0.7<(1/R3)/(1/R1+1/R2+1/R4)<1 (5)
を満足する。
ここで、R3は第二レンズの物体側に近い表面の曲率半径の絶対値、R4は第一レンズの像側に近い表面の曲率半径の絶対値である。
レンズの吸水による変形が原因でシステムの光学性能が低くなることを防止するために、本発明にかかるプラスチックは非晶質ポリオレフィン材料を利用することとなる。
従来の技術と比べて、本発明にかかる小型撮像レンズシステムは、条件式(1)1<T/f<1.7を満足するので、システムの小型化を実現できる。なお、第一レンズ及び第二レンズは両方ともプラスチックから製造されるので、製造工程を簡単にし、コストを低減する。また、前記プラスチックのレンズとすることにより、吸水による変形が原因で全システムの光学性能が低くなることを防止することができる。
図1は本発明にかかる小型撮像レンズシステムの構成を示す模式図である。光は物体側から入射され、物体側に近い開口絞り10と、両凸第一レンズ20と、メニスカス第二レンズ30と、を透過する。前記メニスカス第二レンズ30は物体側に凹形に湾曲した一つの面を備え、光を保護ガラス40を介して像面装置であるCCD又はCMOSの像面50に集めるように設置される。前記第一レンズ20及び第二レンズ30は少なくとも一方のレンズの表面が非球面とされるが、両方とも同様のプラスチックで製造される。
まず、像面50への主光線による入射角を小さくするように開口絞り10がシステムの物体側に隣接して配置される。なお、開口絞り10がシステムの最前面に配置される設計はシステムの全長を小さくするために有利である。
コストを低減するために、本発明にかかる小型撮像レンズシステムは開口絞り10を第一レンズ20の物体側に近い表面(以下、第一表面という、但し図示せず)に直接に設けることが理解できる。作業する時、第一レンズ20の第一表面における遮光部を黒くして、開口絞りとして利用しても良い。
システムの小型化と良好な画質を実現するために、前記システムの第一レンズ20と第二レンズ30とは条件式
1<T/f<1.7 (1)
を満足する。
ここで、Tは開口絞りから像面までの距離、fは全系の焦点距離と定義される。条件式(1)でシステムの全長を制限する。システムの全長と焦点距離の比は画質を直接に決め、特に主光線射出角度を制御しようとする時、小型化を実現するとともに画質を高めることができる。
1<T/f<1.7 (1)
を満足する。
ここで、Tは開口絞りから像面までの距離、fは全系の焦点距離と定義される。条件式(1)でシステムの全長を制限する。システムの全長と焦点距離の比は画質を直接に決め、特に主光線射出角度を制御しようとする時、小型化を実現するとともに画質を高めることができる。
第一レンズ20の両面は非球面であり、さらに条件式
0.5<f1/f<0.8 (2)
及び
0.2<R2/R1<1 (3)
を満足することがより好ましい。 ここで、f1は第一レンズ20の焦点距離、R1は第一レンズ20の物体側に近い表面(第一表面、但し図示せず)の曲率半径の絶対値と定義される。条件式(2)は単色収差を除去し全長を小さくする要求(条件式(1)による屈折力の割り当て)を満足するためのものである。f1/fの値は最小値である0.5以上であれば、システムに対して全屈折力に関する要求を満足するので、高次の球面収差、コマ収差及び倍率色収差を所定範囲に制御させる。一方、f1/fの値が最大値である0.8以下であれば、システムの全屈折力を確保し、システムの全長を小さくすることができる。条件式(3)は、単色収差を除去するために求めれた第一レンズ20の屈折力の割り当てを示す。
0.5<f1/f<0.8 (2)
及び
0.2<R2/R1<1 (3)
を満足することがより好ましい。 ここで、f1は第一レンズ20の焦点距離、R1は第一レンズ20の物体側に近い表面(第一表面、但し図示せず)の曲率半径の絶対値と定義される。条件式(2)は単色収差を除去し全長を小さくする要求(条件式(1)による屈折力の割り当て)を満足するためのものである。f1/fの値は最小値である0.5以上であれば、システムに対して全屈折力に関する要求を満足するので、高次の球面収差、コマ収差及び倍率色収差を所定範囲に制御させる。一方、f1/fの値が最大値である0.8以下であれば、システムの全屈折力を確保し、システムの全長を小さくすることができる。条件式(3)は、単色収差を除去するために求めれた第一レンズ20の屈折力の割り当てを示す。
第一レンズ20は、さらに条件式
1.2<d/R2<2.1 (4)
を満足することがより好ましい。
ここで、dは第一レンズ20の厚さ、R2は第一レンズ20の像側50に近い表面(以下、第二表面という、但し図示せず)の曲率半径の絶対値と定義される。条件式(4)は高次収差を少なくし第一レンズ20における第二表面への入射角を小さくするための制限条件である。
1.2<d/R2<2.1 (4)
を満足することがより好ましい。
ここで、dは第一レンズ20の厚さ、R2は第一レンズ20の像側50に近い表面(以下、第二表面という、但し図示せず)の曲率半径の絶対値と定義される。条件式(4)は高次収差を少なくし第一レンズ20における第二表面への入射角を小さくするための制限条件である。
第二レンズ30の両面は非球面である。第一レンズ20と第二レンズ30とはさらに条件式
0.7<(1/R3)/(1/R1+1/R2+1/R4)<1 (5)
を満足することがより好ましい。
ここで、R3は第二レンズ30の物体側に近い凹面(以下、第三表面という、但し図示せず)の曲率半径の絶対値、R4は第二レンズ30の像側50に近い表面(以下、第四表面という、但し図示せず)の曲率半径の絶対値と定義される。条件式(5)は像面湾曲を補正するために求められたフラットフィールドを示す。R3に関して、(1/R3)/(1/R1+1/R2+1/R4)の値を最大値である1より小くすると、第二レンズ30の第三表面の負屈折力により適切に第一レンズ20による正コマ収差が補正され、同時に、R3が小さ過ぎないので、システムの高次収差を小さくすることができる。また、R3に関して、(1/R3)/(1/R1+1/R2+1/R4)の値を最小値である0.7より大きくすると、前記第二レンズ30の第三表面による負ペッツバール(Petzval)像面湾曲和が、第一レンズ20の第一表面と第二表面の両方、並びに第二レンズ30の第四表面による正ペッツバール像面湾曲和を補正することができるため、像面湾曲の補正が容易になる。また、条件式(5)を満足する場合、第二レンズ30の第三表面による負屈折力により、効率的に第一レンズ20による倍率色収差が補正できる。前記第三表面はシステムにおける最小曲率半径の湾曲面であり、システムが像面湾曲を補正すると共に高次収差を制限するために、曲率半径の小さい面の曲率半径中心と開口絞りの中心とを同心させるので、第二レンズ30の第三表面は開口絞りに凹形に湾曲していなければならない。
0.7<(1/R3)/(1/R1+1/R2+1/R4)<1 (5)
を満足することがより好ましい。
ここで、R3は第二レンズ30の物体側に近い凹面(以下、第三表面という、但し図示せず)の曲率半径の絶対値、R4は第二レンズ30の像側50に近い表面(以下、第四表面という、但し図示せず)の曲率半径の絶対値と定義される。条件式(5)は像面湾曲を補正するために求められたフラットフィールドを示す。R3に関して、(1/R3)/(1/R1+1/R2+1/R4)の値を最大値である1より小くすると、第二レンズ30の第三表面の負屈折力により適切に第一レンズ20による正コマ収差が補正され、同時に、R3が小さ過ぎないので、システムの高次収差を小さくすることができる。また、R3に関して、(1/R3)/(1/R1+1/R2+1/R4)の値を最小値である0.7より大きくすると、前記第二レンズ30の第三表面による負ペッツバール(Petzval)像面湾曲和が、第一レンズ20の第一表面と第二表面の両方、並びに第二レンズ30の第四表面による正ペッツバール像面湾曲和を補正することができるため、像面湾曲の補正が容易になる。また、条件式(5)を満足する場合、第二レンズ30の第三表面による負屈折力により、効率的に第一レンズ20による倍率色収差が補正できる。前記第三表面はシステムにおける最小曲率半径の湾曲面であり、システムが像面湾曲を補正すると共に高次収差を制限するために、曲率半径の小さい面の曲率半径中心と開口絞りの中心とを同心させるので、第二レンズ30の第三表面は開口絞りに凹形に湾曲していなければならない。
本発明にかかる第一レンズ20及び第二レンズ30は両方とも同様なプラスチックで製造されるので、工程の複雑性並びにコストが低減される。
本発明では、プラスチックとして非晶質ポリオレフィン材料が利用されることがより好ましい。
次に、図2乃至図21を参照して、実施例を用いて本発明にかかる撮像レンズシステムについて説明する。
次の各実施例において、第一レンズ20の第一表面と第二表面、第二レンズ30の第三表面と第四表面は、それぞれ非球面を利用する。非球面形状の計算式は以下のようにする。
但し、x:表面の一点から該表面頂点のタンジェンシャル(tangential)平面(=接平面)までの距離、c:非球面頂点の曲率、h:光軸レンズ表面上の各点の接平面までの垂直距離、k:二次元曲面係数、Ai:第i階の非球面形状の係数と定義される。
以下の説明では、
T:開口絞りから結像面までの距離;
f:全系の焦点距離;
FNo:Fナンバー;
ω:半画角;
θ:主光線射出角;
R:レンズ表面の曲率半径;
D:レンズ表面から光軸までの距離;
Nd:屈折率;
ν:アッベ数
とする。
T:開口絞りから結像面までの距離;
f:全系の焦点距離;
FNo:Fナンバー;
ω:半画角;
θ:主光線射出角;
R:レンズ表面の曲率半径;
D:レンズ表面から光軸までの距離;
Nd:屈折率;
ν:アッベ数
とする。
[実施例1]
図2は本発明にかかる小型撮像レンズシステムの実施例1における光路を示す図である。
図2は本発明にかかる小型撮像レンズシステムの実施例1における光路を示す図である。
前記小型撮像レンズシステムは表1と表2の条件を満足する。
図3乃至図6は、この実施例1の表1及び表2を満足する小型撮像レンズシステムにおける横収差(図3A〜図3D)、像面湾曲及び歪曲収差(図4A、図4B)、球面収差(図5)、倍率色収差(図6)を示す。ここで、図3A、図3B、図3C及び図3Dはそれぞれ方位が0°、15°、25°、35°になる像面位置での子午面とサジタル面における収差を示し、図4Aと図4Bはそれぞれ像面湾曲曲線及び歪曲収差曲線を示す。これらの図に示されるように、前記横収差、像面湾曲、歪曲収差、色収差は良好に補正することができる。
[実施例2]
図7は本発明にかかる小型撮像レンズシステムの第二実施例における光路を示す図である。
図7は本発明にかかる小型撮像レンズシステムの第二実施例における光路を示す図である。
前記小型撮像レンズシステムは表3及び表4の条件を満足する。
図8乃至図11は、この実施例2の表3及び表4を満足する小型撮像レンズシステムにおける横収差(図8A〜図8D)、像面湾曲及び歪曲収差(図9A、図9B)、球面収差(図10)、倍率色収差(図11)を示す。ここで、図8A、図8B、図8C及び図8Dはそれぞれ方位が0°、15°、25°、35°になる像面位置での子午面とサジタル面における横収差を示し、図9Aと図9Bはそれぞれ像面湾曲曲線及び歪曲収差曲線を示す。これらの図に示すように、前記横収差、像面湾曲、歪曲収差、色収差は良好に補正することができる。
[実施例3]
図12は本発明にかかる小型撮像レンズシステムの第三実施例における光路を示す図である。
図12は本発明にかかる小型撮像レンズシステムの第三実施例における光路を示す図である。
前記小型撮像レンズシステムは表5及び表6の条件を満足する。
図13乃至図16は、この実施例3の表5及び表6を満足する撮像レンズシステムにおける横収差(図13A〜図13B)、像面湾曲及び歪曲収差(図14A、図14B)、球面収差(図15)、倍率色収差(図16)を示す。ここで、図13A、図13B、図13C及び図13Dはそれぞれ方位が0°、15°、25°、35°になる像面位置での子午面とサジタル面における横収差を示し、図14Aと図14Bはそれぞれ像面湾曲曲線及び歪曲収差曲線を示す。これらの図に示すように、前記横収差、像面湾曲、歪曲収差、色収差は良好に補正することができる。
[実施例4]
図17は本発明にかかる小型撮像レンズシステムの第四実施例における光路を示す図である。
図17は本発明にかかる小型撮像レンズシステムの第四実施例における光路を示す図である。
前記小型撮像レンズシステムは表7及び表8の条件を満足する。
図18乃至図21は、この実施例4の表7及び表8を満足する小型撮像レンズシステムにおける横収差(図18A〜図18B)、像面湾曲及び歪曲収差(図19A、図19B)、球面収差(図20)、倍率色収差(図21)を示す。ここで、図18A、図18B、図18C及び図18Dはそれぞれ方位が0°、15°、25°、35°になる像面位置での子午面とサジタル面における横収差を示し、図19Aと図19Bはそれぞれ像面湾曲曲線及び歪曲収差曲線を示す。これらの図に示すように、前記横収差、像面湾曲、歪曲収差、色収差は良好に補正することができる。
表9はこれら四つの実施例及びそれらに対応する光特性(穴径、画角、焦点距離及び前記条件式に対応する値を含む)を示す。
ここで、各実施例における第一レンズ及び第二レンズはそれぞれ日本ゼオン株式会社(Zeon)で生産された非晶質ポリオレフィン材料Zeonex(具体的な番号はE48R)から製造されるものである。
以上見てきたように、本発明にかかる小型撮像レンズシステムは、所定の条件式を満足するときに、効率的に二枚型のレンズシステムの全長が小さくなり、さらに小型化を実現することができる。また、前記システムは大きな視界(画角がほぼ70°)と高輝度(Fナンバーが2.8以内)の場合、歪曲収差が2%以内となる。そして、第一レンズと第二レンズは共に同様なプラスチックから製造されるので、製造工程を簡単にし、コストを低減することができる。このプラスチックの吸水による変形の可能性が小さいので、前記プラスチックで製造されたレンズは、吸水による変形のためにシステムの光学性能が低くなることを防止する。
10 開口絞り
20 第一レンズ
30 第二レンズ
40 ガラス
50 像面
20 第一レンズ
30 第二レンズ
40 ガラス
50 像面
Claims (6)
- 物体側から画像に向かって順番に、
開口絞り、
両凸第一レンズ、
物体側に向かって凹面が湾曲形成されたメニスカス第二レンズ、を含む小型撮像レンズシステムにおいて、
前記第一レンズと前記第二レンズは、少なくとも一方のレンズの表面が非球面であり、また、共に同様なプラスチックから製造され、さらに条件式
1<T/f<1.7 (1)
を満足し、
Tは開口絞りから画像までの距離、fは全系の焦点距離と定義されることを特徴とする小型撮像レンズシステム。 - 前記第一レンズの両面が非球面であり、条件式
1.2<d/R2<2.1 (2)
を満足し、
ここで、R2は第一レンズの像側に近い表面の曲率半径の絶対値、dは第一レンズの厚さと定義されることを特徴とする請求項1記載の小型撮像レンズシステム。 - 前記第一レンズはさらに条件式
0.5<f1/f<0.8 (3)
及び
0.2<R2/R1<1 (4)
を満足し、
ここで、f1は第一レンズの焦点距離、R1は第一レンズの物体側に近い表面の曲率半径の絶対値と定義されることを特徴とする請求項2記載の撮像レンズシステム。 - 前記第二レンズの両面が非球面であり、さらに条件式
0.7<(1/R3)/(1/R1+1/R2+1/R4)<1 (5)
を満足し、
ここで、R3は第二レンズの物体側に近い表面の曲率半径の絶対値、R4は第一レンズの像側に近い表面の曲率半径の絶対値と定義されることを特徴とする請求項3記載の撮像レンズシステム。 - 前記プラスチックとして非晶質ポリオレフィン材料を含むことを特徴とする請求項1記載の撮像レンズシステム。
- 前記開口絞りは第一レンズの物体側に近い表面に配置されることを特徴とする請求項1記載の撮像レンズシステム。
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