JP2006057966A - 冷熱生成システム用液戻し装置及びその製造方法並びに冷熱生成システム - Google Patents

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啓 岸本
Kanetoshi Hayashi
謙年 林
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Abstract

【課題】 受液器が高温になるのを防止して冷熱生成システムの成績係数(COP)を向上させるダンプトラップ方式の冷熱生成システム用液戻し装置及びその製造方法並びにこの冷熱生成システム用液戻し装置を備えた成績係数の高い冷熱生成システムを提供する。
【解決手段】 冷熱生成システム1の高圧側容器31と低圧側容器34に接続された受液器43を備え、高圧側容器31から受液器43を介して低圧側容器34に冷媒を移送する冷熱生成システム用液戻し装置1であって、受液器43の内部に、断熱層4が形成されているものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷熱生成システム用液戻し装置及びその製造方法並びに冷熱生成システムに関し、特に冷却効率の高い冷熱生成システムを実現可能な冷熱生成システム用液戻し装置及びその製造方法並びにこの冷熱生成システム用液戻し装置を備えた冷熱生成システムに関する。
図6は、従来のエジェクタを利用した蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステム(冷熱生成システム)を示した構成図である(例えば、特許文献1参照)。図6に示す冷熱生成システムは、液戻し方法としてダンプトラップ方式を採用しているものであり、ここで一般的なエジェクタを用いた冷熱生成システムについて説明する。なお図6の点線部分は、この蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムの液戻し装置である。
図6に示すように従来の冷熱生成システム30は、高圧側容器としての蒸気発生器31、蒸発器32、エジェクタ33、低圧側容器としての凝縮器34及び膨張弁35を備えている。また凝縮器34には、液戻し配管41を介して受液器43が接続されており、液戻し配管41にはバルブ42が、受液器43にはレベル計44が設けられている。さらに蒸気発生器31と受液器43を結ぶ配管にはバルブ45が、蒸気発生器31とエジェクタ33を結ぶ配管にはバルブ50が設けられている。また凝縮器34と蒸気発生器31を接続する冷媒ガス配管46に受液器43を分岐配管47で接続し、冷媒ガス配管46には、冷媒ガス配管46と分岐配管47の接続部の両側にバルブ48、49が備えられている。
図6に示すエジェクタ33を用いた冷熱生成システム30の動作について説明する。冷熱生成システム30の全体を流れる冷媒は、まず蒸気発生器31で温水等の加熱用流体により加熱され1次蒸気(駆動蒸気)となる。なおこの蒸気発生器31で冷媒を加熱する際に、パイプ等の内部に加熱用流体を流すシェル・アンド・チューブ式熱交換器を用いても、多層の平板に加熱用流体を流すプレート式熱交換器を用いてもよい。またプレート式熱交換器を蒸気発生器31の外部に設置して所謂ボイラーのように構成してもよい。
蒸気発生器31の圧力は凝縮器34の圧力より高く、1次蒸気はエジェクタ33に導かれる。エジェクタ33では蒸発器32で発生した冷媒ガス(2次蒸気)を、1次蒸気のノズルからの噴射によって吸引し混合する。このとき冷媒ガスの気化熱により蒸発器32の温度が下がり、蒸発器32内を流れる水等の液体(冷水)を冷却する。なお蒸発器32における液体の冷却も、シェル・アンド・チューブ式熱交換器やプレート式熱交換器(ボイラー型を含む)を利用することができる。エジェクタ33では混合ガスが昇圧され凝縮器34の冷却水によって凝縮液冷媒となり、凝縮液冷媒の一部は受液器43に貯留される。凝縮液冷媒の残りは膨張弁35で冷熱生成に必要な状態まで減圧され、再び蒸発器32で蒸発して冷熱を生成する。
ここで冷熱生成システム30の液戻し方法について説明する。
まずエジェクタ33が駆動して液戻しが行われる前は、バルブ45、49が閉、バルブ42、48、50が開の状態になっている。凝縮器34で凝縮した凝縮液冷媒の一部は膨張弁35から蒸発器32へ導かれるが、一部は受液器43に移送される。受液器43内の凝縮液冷媒がレベル計44により設定された液レベルに達すると、ダンプトラップ方式により、受液器43の凝縮液冷媒が蒸気発生器31に移送される。具体的には、バルブ42、48を閉、バルブ49を開にして、蒸気発生器31内にある高温高圧の1次蒸気を冷媒ガス配管46、分岐配管47を経て受液器43に導き、受液器43内の凝縮液冷媒が例えば自重給液できる圧力まで加圧する。なおこのとき、バルブ50を閉めて蒸気発生器31の1次蒸気がすべて受液器43に向かうようにしてもよい。続いてバルブ45を開け、凝縮液冷媒を受液器43から蒸気発生器31に自重給液等により移送する。
凝縮液冷媒を移送した後に加圧された受液器43を減圧するには、バルブ45、49を閉、バルブ42、48を開にして、受液器43内の冷媒ガスを凝縮器34内に導くようにする。またバルブ50を閉じていた場合にはこれを開くことにより、エジェクタ33への1次蒸気の供給が再開される。なお、ダンプトラップ方式においては、バルブ42、45の代わりに逆止弁を用いてもよい。
上記のようなエジェクタ33を用いた冷熱生成システムにおいて、フロン冷媒、代替フロン冷媒、炭化水素系冷媒、アンモニア冷媒等を用いた場合、通常、凝縮器34と蒸気発生器31の圧力差は大きくなる。このため、凝縮液冷媒を蒸気発生器31にポンプ式で移送するには、ポンプ動力が大きくなるため、冷熱生成システムの効率を表す成績係数(COP)が低くなる。
このように、ポンプ等の動力を使用せずに、受液器43等を設置して凝縮液冷媒を蒸気発生器(冷媒加熱器)に移送する方式は、一般的にダンプトラップ方式と呼ばれている。ダンプトラップ方式は、ポンプ等の補助動力を必要としないため、冷熱生成システムの効率を表す成績係数(COP)が高いという利点がある。
特開2003−262412号公報(図1、図2)
しかし従来のエジェクタを利用した蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムでは(例えば、特許文献1参照)、上記のように凝縮器34の凝縮液冷媒を受液器43へ移送する動作と、受液器43の凝縮液冷媒を蒸気発生器31に移送する動作を繰り返すうちに受液器43の温度が高くなり、凝縮器34の凝縮液冷媒を受液器43へ移送するときに受液器43と接続された凝縮器34の圧力が所望の低圧まで下がらないという問題点があった。これは、以下に示す理由による。
即ち、受液器43の凝縮液冷媒を蒸気発生器31に移送するときに、蒸気発生器31内にある高温高圧の1次蒸気を受液器43に導くが、このとき高温高圧の1次蒸気は受液器43内の凝縮液冷媒の表面及び受液器43の内壁表面で凝縮して潜熱を放出し、その結果受液器43内の凝縮液冷媒の表面及び受液器43の内壁表面が加熱される。
受液器43内の凝縮液冷媒の表面が加熱されることにより、受液器43内の凝縮液冷媒の飽和蒸気圧が蒸気発生器31の圧力とほぼ均圧となり、この状態で凝縮液冷媒を受液器43から蒸気発生器31に自重給液等により移送する。このとき受液器43内の凝縮液冷媒の液レベル(液面の高さ)が低下するのに伴って受液器43の内壁面の露出面積が増大し、受液器43内の凝縮液冷媒がすべて蒸気発生器31に移送されるまで加熱が継続される。
また図6に示すようなダンプトラップ方式の液戻し装置を用いた蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムでは、受液器43を構成する容器に耐圧性が必要となるため、一般的に受液器43を構成する容器として肉厚の金属容器が用いられ、受液器43を構成する容器の重量及び熱容量は大きい。さらに金属の熱伝導率は高いため、受液器43が高温高圧の1次蒸気によって受液器43の内壁表面から加熱されたときに、熱容量の大きい受液器43を構成する容器全体の温度が上昇する。このため、凝縮器34の凝縮液冷媒を受液器43へ移送する動作と、受液器43の凝縮液冷媒を蒸気発生器31に移送する動作を繰り返すうちに受液器43の温度が上昇していくこととなる。
上記のように温度が上昇した受液器43は、凝縮器34から低温低圧の凝縮液冷媒を移送されるときに冷却されるが、受液器43を構成する容器は熱容量が大きいため冷媒の凝縮温度まで冷却するのに長時間を要する。受液器43内の圧力はその温度に対応した飽和蒸気圧に保たれるため、受液器43が十分冷却されるまで受液器43に接続された凝縮器34の内部も所望の低圧に下がらない状態が長時間続くこととなる。凝縮器34の圧力が十分に下がらないことは、冷熱生成システムの成績係数(COP)の低下に繋がる。
本発明は、受液器が速やかに冷却されるようにして冷熱生成システムの成績係数(COP)を向上させるダンプトラップ方式の冷熱生成システム用液戻し装置及びその製造方法並びにこの冷熱生成システム用液戻し装置を備えた成績係数の高い冷熱生成システムを提供することを目的とする。
本発明に係る冷熱生成システム用液戻し装置は、冷熱生成システムの高圧側容器と低圧側容器に接続された受液器を備え、高圧側容器から受液器を介して低圧側容器に冷媒を移送する冷熱生成システム用液戻し装置であって、受液器の内部に、断熱層が形成されているものである。
受液器の内部に断熱層が形成されているため、冷媒と直接接触する部分の熱容量を大幅に低減することができ、受液器が速やかに冷却される。このため低圧側容器の凝縮液冷媒を受液器へ移送する際に、低圧側容器の圧力を速やかに所望の低圧まで下げることが可能となる。
また本発明に係る冷熱生成システム用液戻し装置は、上記の断熱層が、発泡材料からなるものである。
断熱層を発泡材料で形成することにより、効果的に断熱層を断熱することができ、また受液器全体の重量も小さくすることができる。
また本発明に係る冷熱生成システム用液戻し装置は、上記の断熱層が、冷熱生成システムで使用される冷媒と同一のものを発泡剤として発泡されるものである。
例えば、凝固点が冷熱生成システムで使用される冷媒よりも高い発泡剤で断熱層を発泡した場合、断熱層内の気泡に溜まった発泡剤が流出して膨張弁で凍り付く等の不具合を生じる場合がある。しかし、冷熱生成システムで使用される冷媒と同一のものを発泡剤として使用すれば、断熱層内の気泡に溜まった発泡剤が流出しても上記のような不具合を発生することがない。
また本発明に係る冷熱生成システム用液戻し装置は、上記の断熱層が、ウレタンフォーム、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン又はフェノールフォームからなるものである。
ウレタンフォーム、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン又はフェノールフォームから断熱層を形成すれば、効果的に受液器を断熱することができ、また一般的な代替フロンであるHFC−134a等を発泡剤として容易に発泡することができる。
また本発明に係る冷熱生成システム用液戻し装置は、受液器の内部に、断熱材料からなり、冷媒に浮遊するフロートを備えたものである。
受液器の内部に、断熱材料からなり冷媒に浮遊するフロートを備えることにより、受液器内の凝縮液冷媒の表面積を減らし、高圧側容器との均圧化を行うための蒸気量を減らすことが可能となる。
本発明に係る冷熱生成システム用液戻し装置の製造方法は、冷熱生成システムの高圧側容器と低圧側容器に接続された受液器を備え、高圧側容器から受液器を介して低圧側容器に冷媒を移送する冷熱生成システム用液戻し装置の製造方法であって、受液器の内部に、発泡材料を吹き付けて断熱層を形成するものである。
受液器の内部に発泡材料を吹き付けて断熱層を形成するため、既存の冷熱生成システムの受液器に、断熱層を容易に形成することができる。
本発明に係る冷熱生成システムは、上記のいずれかの冷熱生成システム用液戻し装置を備えたものである。
上記のいずれかの冷熱生成システム用液戻し装置を備えているため、冷却効率の高い冷熱生成システムを得ることができる。
また本発明に係る冷熱生成システムは、エジェクタを備え、該エジェクタは、高圧側容器から冷媒を供給されるものである。
圧縮器等の代わりにエジェクタを用いるため、冷熱生成システムの効率を表す成績係数(COP)が高い冷熱生成システムを得ることができる。
実施形態1.
図1は、本発明の実施形態1に係る冷熱生成システムにおける冷熱生成システム用液戻し装置の周辺部を示した構成図である。なお、冷熱生成システム用液戻し装置の周辺部以外の冷熱生成システムの構成要素(エジェクタ等)は省略している。
なお図1に示す冷熱生成システム1の構成は、低圧側容器と高圧側容器、及びこれらに接続された受液器を備えているという点において、図6に示す蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステム(冷熱生成システム30)と同様であり、冷熱生成システム1の動作及び低圧側容器から高圧側容器への液戻し方法についても図6に示す蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムと同様である。なお、図6に示す蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムはエジェクタ33を備えているが、本実施形態1の冷熱生成システム1ではエジェクタ33に代えて圧縮機等を使用してもよい。
以下、図6に示す蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムと同じ構成要素には同じ符号を付して説明する。
図1に示すように本実施形態1に係る冷熱生成システム1は、図6に示す蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムと同様に、高圧側容器31及び低圧側容器34を備えている。また冷熱生成システム用液戻し装置2は、受液器43を備えており、いわゆるダンプトラップ方式の液戻し装置となっている。
低圧側容器34と受液器43は、液戻し配管41を介して接続されており、液戻し配管41にはバルブ42が、受液器43にはレベル計44が設けられている。さらに高圧側容器31と受液器43は配管を介して接続されており、この配管にはバルブ45が設けられている。また低圧側容器34と高圧側容器31を接続する冷媒ガス配管46に受液器43を分岐配管47によって接続し、冷媒ガス配管46には、冷媒ガス配管46と分岐配管47の接続部の両側にバルブ48、49が備えられている。
なお冷熱生成システム1の液戻し方法については、図6に示す蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムと同様であり、説明を省略する。
図2は、本発明の実施形態1に係る冷熱生成システム用液戻し装置2の受液器43を示した縦断面模式図である。なお図2では、レベル計44、分岐配管47等を省略して示している。
図2に示す受液器43は、例えば金属からなる受液器容器3の内部に断熱層4が形成されている。なお図2に示す受液器43では、断熱層4が受液器容器3の内壁面の全面に形成されている。
また本実施形態1では、断熱層4が発泡材料から形成されており、この発泡材料からなる断熱層4は冷熱生成システム1で使用される冷媒と同一のもので発泡されたものである。なお発泡材料は、断熱層4の形成時に発泡剤を用いて膨張、発泡させることにより、発泡材料内部に気泡5が作られる。
発泡材料としては、ウレタンフォーム、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、フェノールフォーム等を使用することができる。ウレタンフォームを使用する場合には、以下に示すように発泡材料を吹きつけて断熱層4を形成するのに適した硬質ウレタンフォームを用いるのが望ましい。
ウレタンフォームを発泡材料として用いた場合には、発泡剤として例えば、H2O(水)、HFC−134a、HCFC−141b、HFC−245fa、HFC−365mfc、C510(シクロロペンタン)、CO2を用いることができる。これらは、冷熱生成システム1の冷媒としても使用することができる。
発泡ポリエチレンを発泡材料として用いた場合には、発泡剤として例えばHCFC−142b、HFC−134aを用いることができ、発泡ポリスチレンを発泡材料として用いた場合には、成型方法にもよるが、発泡剤として例えばHC、HCFC−142b、HFC−134aを用いることができる。またフェノールフォームを発泡材料として用いた場合には、発泡剤として例えばHCFC−141b、HFC−245fa、HFC−365mfcを用いることができる。
上記のように、断熱層4を冷熱生成システム1で使用される冷媒と同一のもので発泡する理由について図6に示す蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムを例として説明する。断熱層4を構成する発泡材料にはその内部に気泡5が形成されている。この気泡5の内部には、断熱層4の形成時に使用された発泡剤が溜まっているが、受液器43の凝縮液冷媒を高圧側容器31に移送するときに、高圧側容器31内にある高温高圧の1次蒸気が受液器43に流れ込むため、気泡5が破れて内部の発泡剤が流出する場合がある。
このとき、発泡剤と冷媒が異種の物質で発泡剤が冷媒よりも凝縮温度が低い物質であった場合、低圧側容器34に凝縮されない発泡剤が不凝縮ガスとして溜まり、凝縮性能の悪化を招くことがある。
また発泡剤と冷媒が異種の物質で発泡剤が冷媒よりも凝固温度が高い物質であった場合、流出した発泡剤が冷熱生成システム1の膨張弁(図1において図示せず、図6参照)の低温となる部分で凝固して(凍り付いて)、膨張弁が閉塞してしまう可能性がある。
しかし、断熱層4を冷熱生成システム1で使用される冷媒と同一のもので発泡すれば、万が一発泡材料の気泡5から発泡剤が流出したとしても、流出した発泡剤は冷媒として機能するため上記のような問題は生じない。
図3は、図2に示す受液器43を形成する方法の例を示した縦断面模式図である。
図3(a)は発泡材料を、スプレー等により受液器43の内壁面に吹き付ける方法を示したものである。この場合、例えば細長いスプレーを受液器43の内部に挿入し、スプレーを図3に示す矢印のように回転、上下させることにより形成することができる。この方法は、例えば発泡材料として硬質ウレタンフォームを用いた場合に適している。この場合、その場で断熱層4を形成する現場発泡が可能であり、既存の受液器43等にも断熱層4を形成することができる。
また図3(b)は、プラスチックフィルム等の可変の型に発泡材料を流し込んで断熱層4を形成するものである。このような方法でも、発泡材料からなる断熱層4を形成することができる。
本実施形態1では、受液器43の内部に断熱層4が形成されているため、冷媒と受液器容器3が直接接触する部分の熱容量を大幅に低減することができ、受液器43が速やかに冷却される。このため凝縮液冷媒を受液器43へ移送する際に、低圧側容器34の圧力を速やかに所望の低圧まで下げることが可能となる。
また断熱層4を発泡材料で形成することにより、効果的に受液器43を断熱することができ、また受液器43全体の重量も小さくすることができる。
さらに冷熱生成システム1で使用される冷媒と同一のものを発泡剤として使用しているため、断熱層4内の気泡5に溜まった発泡剤が流出しても発泡剤が膨張弁で凍り付く等の不具合を発生することがない。
実施形態2.
図4は、本発明の実施形態2に係る冷熱生成システム用液戻し装置の受液器を示した縦断面模式図である。なお図4では、レベル計、分岐配管等を省略して示している。また本実施形態2の冷熱生成システム及び冷熱生成システム用液戻し装置は、実施形態1の図1に示すものと同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。
図4に示す受液器43は、図2に示す実施形態1の断熱層4が、発泡材料でない断熱材料で形成されている。このような発泡材料でない断熱材料で断熱層4として使用できるものとして、例えばセラミックファイバー等の繊維素材、復層ガラス等のガラス材料、テフロン(登録商標)材料、熱線遮断フィルム、断熱レンガがある。
このように断熱層4を、発泡材料でない断熱材料で形成することもできる。
実施形態3.
図5は、本発明の実施形態3に係る冷熱生成システム用液戻し装置の受液器を示した縦断面模式図である。なお図5では、レベル計、分岐配管等を省略して示している。また本実施形態2の冷熱生成システム及び冷熱生成システム用液戻し装置は、実施形態1の図1に示すものと同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。
図5に示す受液器43は、受液器容器3の内部に断熱層4が形成されており、また受液器43の内部に、断熱材料からなり受液器43内の凝縮液冷媒に浮かぶフロート6が入れられているものである。なお断熱層4を形成する断熱材料は、発泡材料でも発泡材料でなくてもよく、また断熱層4を形成する断熱材料とフロート6を形成する断熱材料は異種の材料であってもよい。
なお図5では、受液器43に半球状のフロート6が複数入れられているものを示しているが、例えば平板状のフロート6を1つ入れるようにしてもよい。但し、フロート6の体積が大きくならないようにし、且つ受液機43内の凝縮液冷媒の表面をできるだけ覆うようにするのが望ましい。
本実施形態3では、受液器43の内部に、断熱材料からなり冷媒に浮遊するフロート6を備えることにより、受液器43内の液冷媒の表面積を減らし、高圧側容器34との均圧化を行うための蒸気量を減らすことが可能となる。
なお本発明に係る冷熱生成システム用液戻し装置及びその製造方法並びに冷熱生成システムは、上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の思想の範囲内で変形が可能である。例えば、エジェクタや圧縮機以外のものを使用した冷熱生成システムに、本発明の冷熱生成システム用液戻し装置を適用することも可能である。
実施形態1に係る冷熱生成システムにおける冷熱生成システム用液戻し装置の周辺部を示した構成図。 実施形態1に係る冷熱生成システム用液戻し装置の受液器を示した縦断面模式図。 図2に示す受液器を形成する方法の例を示した縦断面模式図。 実施形態2に係る冷熱生成システム用液戻し装置の受液器を示した縦断面模式図。 実施形態3に係る冷熱生成システム用液戻し装置の受液器を示した縦断面模式図。 従来のエジェクタを利用した蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムを示した構成図。
符号の説明
1 冷熱生成システム、2 冷熱生成システム用液戻し装置、3 受液器容器、4 断熱層、5 気泡、6 フロート、30 冷熱生成システム、31 高圧側容器(蒸気発生器)、32 蒸発器、33 エジェクタ、34 低圧側容器(凝縮器)、35 膨張弁、41 液戻し配管、42 バルブ、43 受液器、44 レベル計、45 バルブ、46 冷媒ガス配管、47 分岐配管、48 バルブ、49 バルブ、50 バルブ。

Claims (8)

  1. 冷熱生成システムの高圧側容器と低圧側容器に接続された受液器を備え、前記高圧側容器から前記受液器を介して前記低圧側容器に冷媒を移送する冷熱生成システム用液戻し装置であって、
    前記受液器の内部に、断熱層が形成されていることを特徴とする冷熱生成システム用液戻し装置。
  2. 前記断熱層は、発泡材料からなることを特徴とする請求項1記載の冷熱生成システム用液戻し装置。
  3. 前記断熱層は、前記冷熱生成システムで使用される冷媒と同一のものを発泡剤として発泡されることを特徴とする請求項2記載の冷熱生成システム用液戻し装置。
  4. 前記断熱層は、ウレタンフォーム、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン又はフェノールフォームからなることを特徴とする請求項2又は3記載の冷熱生成システム用液戻し装置。
  5. 前記受液器の内部に、断熱材料からなり、前記冷媒に浮遊するフロートを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷熱生成システム用液戻し装置。
  6. 冷熱生成システムの高圧側容器と低圧側容器に接続された受液器を備え、前記高圧側容器から前記受液器を介して前記低圧側容器に冷媒を移送する冷熱生成システム用液戻し装置の製造方法であって、
    前記受液器の内部に、発泡材料を吹き付けて断熱層を形成することを特徴とする冷熱生成システム用液戻し装置の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の冷熱生成システム用液戻し装置を備えたことを特徴とする冷熱生成システム。
  8. エジェクタを備え、該エジェクタは、前記高圧側容器から冷媒を供給されることを特徴とする請求項7記載の冷熱生成システム。
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