JP2006057694A - 円錐ころ軸受用保持器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 円錐ころ軸受に組み付ける際に大変形させることが可能な高い柔軟性を有するため、組み付け時に高い応力を発生したり破損したりせず、組み付けの作業性を向上することができる上、適度な耐油性をも有する樹脂製の円錐ころ軸受用保持器を提供する。
【解決手段】 主鎖中に芳香族環を有するポリアミドと、30重量%を超えるエラストマーと、20〜50重量%の強化繊維とを含む樹脂組成物によって形成した、円錐ころ軸受用保持器である。エラストマーの割合は、上記の範囲内でも特に、60重量%以下であるのが好ましく、40〜50重量%であるのがさらに好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 主鎖中に芳香族環を有するポリアミドと、30重量%を超えるエラストマーと、20〜50重量%の強化繊維とを含む樹脂組成物によって形成した、円錐ころ軸受用保持器である。エラストマーの割合は、上記の範囲内でも特に、60重量%以下であるのが好ましく、40〜50重量%であるのがさらに好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、円錐ころ軸受用保持器に関するものである。
転がり軸受の軽量化や、VE(バリューエンジニアリグ)/VA(バリューアナリシス)の観点から、各種軸受用の保持器を樹脂化することが求められる。しかし、円錐ころ軸受用保持器を樹脂化するためには、様々な問題がある。
すなわち、円錐ころ軸受用保持器を樹脂で形成した場合には、例えば、円錐ころと内輪とをセットし、内輪圧入をして円錐ころ軸受に組み付ける際に、その構造上、当該円錐ころ軸受用保持器を、他の軸受用の保持器では考えられない大変形をさせる必要がある。そのため、樹脂製の円錐ころ軸受用保持器には、通常の保持器では必要とされない、大変形が可能な高い柔軟性が要求される。また、円錐ころ軸受は、例えば自動車のトランスミッション等の、潤滑油による油潤滑環境下で使用されることが多いため、樹脂製の円錐ころ軸受用保持器には、適度の耐油性も求められる。
すなわち、円錐ころ軸受用保持器を樹脂で形成した場合には、例えば、円錐ころと内輪とをセットし、内輪圧入をして円錐ころ軸受に組み付ける際に、その構造上、当該円錐ころ軸受用保持器を、他の軸受用の保持器では考えられない大変形をさせる必要がある。そのため、樹脂製の円錐ころ軸受用保持器には、通常の保持器では必要とされない、大変形が可能な高い柔軟性が要求される。また、円錐ころ軸受は、例えば自動車のトランスミッション等の、潤滑油による油潤滑環境下で使用されることが多いため、樹脂製の円錐ころ軸受用保持器には、適度の耐油性も求められる。
耐油性に優れた樹脂としては、主鎖中に芳香族環を有するポリアミド(芳香族環含有ポリアミド)が知られている。しかし、この芳香族環含有ポリアミドは柔軟性を有しないだけでなく、靭性も低いため、円錐ころ軸受用以外の他の軸受用の保持器に使用して、例えば転動体を圧入するだけでも破損するおそれがある。
そこで、芳香族環含有ポリアミドに、エラストマーと強化繊維とを配合して靭性を向上させることが提案されている(特許文献1参照)。
そこで、芳香族環含有ポリアミドに、エラストマーと強化繊維とを配合して靭性を向上させることが提案されている(特許文献1参照)。
すなわち、特許文献1には、芳香族環含有ポリアミドと、エラストマーと、強化繊維とを含む樹脂組成物の総量中の、エラストマーの割合を5〜20重量%とし、かつ強化繊維の割合を8〜30重量%とすることで、基本的に耐油性に優れた芳香族環含有ポリアミドを含む樹脂組成物に、適度な靭性を付与できること、かかる樹脂組成物を用いて、円錐ころ軸受用をはじめとする各種軸受用の保持器を形成できること、エラストマーを、上記の範囲を超えて多量に含有させると、保持器の耐油性等が低下することが記載されている。
特開平4−362311号公報(請求項1、第0004欄〜第0005欄、第0009欄、第0012欄、第0024欄〜第0025欄)
上記のように、特許文献1には、当該特許文献1の構成を円錐ころ軸受用保持器に適用できることが記載されているが、実際に、その特性を評価しているのは針状ころ軸受用の保持器のみである(第0020欄)。
発明者の検討によると、特許文献1の構成を、先に記載したように、組み付け時に、他の軸受用の保持器に比べて大変形させる必要がある円錐ころ軸受用保持器に適用すると、柔軟性が十分でないため、エラストマーを全く含有させない場合のように破損することはないものの、組み付ける際に、100MPaを超える高い応力が発生して、組み付けの作業性が著しく低下してしまう。
発明者の検討によると、特許文献1の構成を、先に記載したように、組み付け時に、他の軸受用の保持器に比べて大変形させる必要がある円錐ころ軸受用保持器に適用すると、柔軟性が十分でないため、エラストマーを全く含有させない場合のように破損することはないものの、組み付ける際に、100MPaを超える高い応力が発生して、組み付けの作業性が著しく低下してしまう。
本発明の目的は、円錐ころ軸受に組み付ける際に大変形させることが可能な高い柔軟性を有するため、組み付け時に高い応力を発生したり破損したりせず、組み付けの作業性を向上することができる上、適度な耐油性をも有する樹脂製の円錐ころ軸受用保持器を提供することにある。
本発明は、主鎖中に芳香族環を有するポリアミドを含む樹脂組成物によって形成される円錐ころ軸受用保持器であって、上記樹脂組成物が、その総量中の30重量%を超えるエラストマーと、20〜50重量%の強化繊維とを含むことを特徴とするものである。
エラストマーの割合は、上記の範囲内でも特に、樹脂組成物の総量中の60重量%以下であるのが好ましく、40〜50重量%であるのがさらに好ましい。
エラストマーの割合は、上記の範囲内でも特に、樹脂組成物の総量中の60重量%以下であるのが好ましく、40〜50重量%であるのがさらに好ましい。
本発明においては、エラストマーの割合を、従来に比べて著しく多い、30重量%を超える範囲とすることによって、円錐ころ軸受用保持器に高い柔軟性を付与して、円錐ころ軸受に組み付ける際の大変形を可能とし、それによって、組み付け時に高い応力が発生したり破損したりするのを防止することができる。また、強化繊維の割合を、従来に比べて多めの、20〜50重量%の範囲とすることによって、適度の耐油性を維持している。
したがって、本発明によれば、円錐ころ軸受に組み付ける際に大変形させることが可能な高い柔軟性を有するため、組み付け時に高い応力を発生したり破損したりせず、組み付けの作業性を向上することができる上、適度な耐油性をも有する樹脂製の円錐ころ軸受用保持器を提供することが可能となる。
なお、エラストマーの割合は、上記の範囲内でも、特に、円錐ころ軸受用保持器の耐油性を維持することを考慮すると、60重量%以下であるのが好ましく、円錐ころ軸受用保持器の柔軟性を向上することと、耐油性を維持することとの兼ね合いを考慮すると、40〜50重量%であるのがさらに好ましい。
なお、エラストマーの割合は、上記の範囲内でも、特に、円錐ころ軸受用保持器の耐油性を維持することを考慮すると、60重量%以下であるのが好ましく、円錐ころ軸受用保持器の柔軟性を向上することと、耐油性を維持することとの兼ね合いを考慮すると、40〜50重量%であるのがさらに好ましい。
以下に、本発明を説明する。
本発明の円錐ころ軸受用保持器は、前記のように、主鎖中に芳香族環を有する芳香族環含有ポリアミドを含む樹脂組成物によって形成されるものであって、上記樹脂組成物が、その総量中の30重量%を超えるエラストマーと、20〜50重量%の強化繊維とを含むことを特徴とするものである。
本発明の円錐ころ軸受用保持器は、前記のように、主鎖中に芳香族環を有する芳香族環含有ポリアミドを含む樹脂組成物によって形成されるものであって、上記樹脂組成物が、その総量中の30重量%を超えるエラストマーと、20〜50重量%の強化繊維とを含むことを特徴とするものである。
このうち芳香族環含有ポリアミドとしては、例えばナイロン6(PA6)、ナイロン66(PA66)、ナイロン46(PA46)等の線状の脂肪族ポリアミドの主鎖中に、芳香族環を導入した化合物が好適に使用される。かかる化合物は、脂肪族ポリアミドの持つ成形性の良さや柔軟性等の特性を維持しつつ、脂肪族ポリアミドに比べて高い耐油性、機械的強度、耐熱性等を備えている。その具体的な例としては、例えばε−カプロラクタムとヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸とを反応させることで合成され、式(1):
エラストマーとしては、上記芳香族環含有ポリアミドと相溶性を有し、なおかつ円錐ころ軸受用保持器に柔軟性を付与し得る種々のエラストマーが、いずれも使用可能である。かかるエラストマーとしては天然ゴム、合成ゴム、および熱可塑性エラストマーが挙げられる。
このうち、合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、フッ素ゴム(FKM)、アクリルゴム(ACM)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩素化ポリエチレンゴム(CPE)、ポリエピクロロヒドリンゴム(CHR)、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム(CHC)が挙げられる。また、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、およびポリ塩化ビニル系の種々の熱可塑性エラストマーが挙げられる。中でも、特に、芳香族環含有ポリアミドとの相溶性に優れると共に、良好な耐油性をも有するEPDMが好ましい。
このうち、合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、フッ素ゴム(FKM)、アクリルゴム(ACM)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩素化ポリエチレンゴム(CPE)、ポリエピクロロヒドリンゴム(CHR)、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム(CHC)が挙げられる。また、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、およびポリ塩化ビニル系の種々の熱可塑性エラストマーが挙げられる。中でも、特に、芳香族環含有ポリアミドとの相溶性に優れると共に、良好な耐油性をも有するEPDMが好ましい。
エラストマーの、樹脂組成物の総量中に占める割合は、30重量%を超える範囲に限定される。30重量%以下では、当該エラストマーによる、円錐ころ軸受用保持器に高い柔軟性を付与する効果が得られず、円錐ころ軸受に組み付ける際に、100MPaを超える高い応力が発生して、組み付けの作業性が著しく低下する。
なお、エラストマーの割合は、上記の範囲内でも、特に、円錐ころ軸受用保持器の耐油性を維持することを考慮すると、60重量%以下であるのが好ましく、円錐ころ軸受用保持器の柔軟性を向上することと、耐油性を維持することとの兼ね合いを考慮すると、40〜50重量%であるのがさらに好ましい。
なお、エラストマーの割合は、上記の範囲内でも、特に、円錐ころ軸受用保持器の耐油性を維持することを考慮すると、60重量%以下であるのが好ましく、円錐ころ軸受用保持器の柔軟性を向上することと、耐油性を維持することとの兼ね合いを考慮すると、40〜50重量%であるのがさらに好ましい。
強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、繊維状の珪灰石(ウォラストナイト)、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、Si−Ti−C−O繊維、金属繊維(銅、鋼、ステンレス鋼等)、全芳香族ポリアミド(アラミド)繊維、チタン酸カリウムウィスカー、グラファイトウィスカー、炭化ケイ素ウィスカー、窒化ケイ素ウィスカー、アルミナウィスカー等が挙げられる。
強化繊維の、樹脂組成物の総量中に占める割合は、20〜50重量%の範囲に限定される。20重量%未満では、円錐ころ軸受用保持器に適度の耐油性を付与する効果が得られず、耐油性が低下して、特に油潤滑環境下で使用した際に、ごく短期間で、強度低下による破損を生じる。また、50重量%を超える場合には、円錐ころ軸受用保持器の柔軟性が低下して、円錐ころ軸受に組み付ける際に、100MPaを超える高い応力が発生して、組み付けの作業性が著しく低下する。
なお強化繊維の割合は、上記の範囲内でも、特に、円錐ころ軸受用保持器の柔軟性を向上することと、耐油性を維持することとの兼ね合いを考慮すると、15〜30重量%であるのが好ましい。
本発明の円錐ころ軸受用保持器は、上記の各成分を溶融、混練し、ペレット状、粉末状等の、成形材料として使用可能な形状にした後、従来同様に射出成形等によって成形することで製造される。
本発明の円錐ころ軸受用保持器は、上記の各成分を溶融、混練し、ペレット状、粉末状等の、成形材料として使用可能な形状にした後、従来同様に射出成形等によって成形することで製造される。
かくして形成される本発明の円錐ころ軸受用保持器は、従来の、芳香族環含有ポリアミドを含む樹脂組成物によって形成されるものに比べて、円錐ころ軸受に組み付ける際に大変形させることが可能な高い柔軟性を有しており、組み付け時に高い応力を発生したり破損したりせず、組み付けの作業性を向上することができる。しかも、本発明の円錐ころ軸受用保持器は適度の耐油性を有しており、特に油潤滑環境下で使用した際に短期間で破損するおそれもない。
以下に本発明を、実施例、比較例に基づいて説明する。
実施例1:
芳香族環含有ポリアミドとしての、前記式(1)で表される繰り返し単位と式(2)で表される繰り返し単位とがランダムに結合したランダムコポリマー〔PA6/6T、デュポン社製のザイテル(Zytel、登録商標)〕45重量部と、EPDM40重量部と、ガラス繊維15重量部とを溶融、混練して樹脂組成物を作製し、この樹脂組成物を用いて、射出成形により、円錐ころ軸受(外輪外径91mm、内輪内径53mm、幅31mm)用の円錐ころ軸受用保持器を製造した。
実施例1:
芳香族環含有ポリアミドとしての、前記式(1)で表される繰り返し単位と式(2)で表される繰り返し単位とがランダムに結合したランダムコポリマー〔PA6/6T、デュポン社製のザイテル(Zytel、登録商標)〕45重量部と、EPDM40重量部と、ガラス繊維15重量部とを溶融、混練して樹脂組成物を作製し、この樹脂組成物を用いて、射出成形により、円錐ころ軸受(外輪外径91mm、内輪内径53mm、幅31mm)用の円錐ころ軸受用保持器を製造した。
比較例1:
上記芳香族環含有ポリアミド65重量部と、EPDM5重量部と、ガラス繊維30重量部とを溶融、混練して作製した樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして円錐ころ軸受用保持器を製造した。
比較例2:
EPDMを配合せず、上記芳香族環含有ポリアミド70重量部と、ガラス繊維30重量部とを溶融、混練して作製した樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして円錐ころ軸受用保持器を製造した。
上記芳香族環含有ポリアミド65重量部と、EPDM5重量部と、ガラス繊維30重量部とを溶融、混練して作製した樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして円錐ころ軸受用保持器を製造した。
比較例2:
EPDMを配合せず、上記芳香族環含有ポリアミド70重量部と、ガラス繊維30重量部とを溶融、混練して作製した樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして円錐ころ軸受用保持器を製造した。
組み付け試験:
実施例、比較例の円錐ころ軸受用保持器に、前記の円錐ころ軸受を構成する円錐ころと内輪とをセットし、万能試験機を用いて、円錐ころ軸受用保持器に発生する応力を計測しながら、2mm/分の速度で内輪圧入をし、その際に発生した最大応力を記録した。結果を図1に示す。
実施例、比較例の円錐ころ軸受用保持器に、前記の円錐ころ軸受を構成する円錐ころと内輪とをセットし、万能試験機を用いて、円錐ころ軸受用保持器に発生する応力を計測しながら、2mm/分の速度で内輪圧入をし、その際に発生した最大応力を記録した。結果を図1に示す。
図より明らかなように、比較例1の円錐ころ軸受用保持器は、破損せずに組み付けることができたが、組み付けの際に、100.0MPaを超える高い応力が発生し、組み付けの作業性が悪いことが判った。また、比較例2の円錐ころ軸受用保持器は、さらに高い応力が発生し、しかも応力が140.0MPaに達する以前に破損してしまって、組み付けることができなかった。これに対し、実施例1の円錐ころ軸受用保持器は、破損せずに組み付けることができ、しかも組み付けの際には、90.0MPa未満の低い応力しか発生せず、組み付けの作業性に優れることが判った。
耐油性試験:
実施例、比較例の円錐ころ軸受用保持器をポケット2つ分の大きさにカットしたサンプルを複数個、用意し、それを150℃に維持したATF(オートマチックフルード)油に浸漬した。そして、120時間、240時間および500時間、経過後に引き上げたサンプルの、隣り合う2つのポケットに一対の治具の突起を挿入した状態で、治具を互いに離間する方向に引っ張った際の引張破断加重を測定し、ATF油に浸漬しないサンプルの引張破断加重に対する保持率(%)を求めた。結果を図2に示す。
実施例、比較例の円錐ころ軸受用保持器をポケット2つ分の大きさにカットしたサンプルを複数個、用意し、それを150℃に維持したATF(オートマチックフルード)油に浸漬した。そして、120時間、240時間および500時間、経過後に引き上げたサンプルの、隣り合う2つのポケットに一対の治具の突起を挿入した状態で、治具を互いに離間する方向に引っ張った際の引張破断加重を測定し、ATF油に浸漬しないサンプルの引張破断加重に対する保持率(%)を求めた。結果を図2に示す。
図より明らかなように、実施例1の円錐ころ軸受用保持器は、比較例1、2と同等またはそれ以上の耐油性を有することが判った。
Claims (3)
- 主鎖中に芳香族環を有するポリアミドを含む樹脂組成物によって形成される円錐ころ軸受用保持器であって、上記樹脂組成物が、その総量中の30重量%を超えるエラストマーと、20〜50重量%の強化繊維とを含むことを特徴とする円錐ころ軸受用保持器。
- エラストマーの割合が、樹脂組成物の総量中の60重量%以下である請求項1記載の円錐ころ軸受用保持器。
- エラストマーの割合が、樹脂組成物の総量中の40〜50重量%である請求項1記載の円錐ころ軸受用保持器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004238872A JP2006057694A (ja) | 2004-08-18 | 2004-08-18 | 円錐ころ軸受用保持器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004238872A JP2006057694A (ja) | 2004-08-18 | 2004-08-18 | 円錐ころ軸受用保持器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006057694A true JP2006057694A (ja) | 2006-03-02 |
Family
ID=36105343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004238872A Pending JP2006057694A (ja) | 2004-08-18 | 2004-08-18 | 円錐ころ軸受用保持器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006057694A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024048508A1 (ja) * | 2022-09-02 | 2024-03-07 | 三井化学株式会社 | ポリアミド樹脂組成物、金属樹脂接合体およびその製造方法、バスバーユニット、駆動ユニットならびに移動体 |
-
2004
- 2004-08-18 JP JP2004238872A patent/JP2006057694A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024048508A1 (ja) * | 2022-09-02 | 2024-03-07 | 三井化学株式会社 | ポリアミド樹脂組成物、金属樹脂接合体およびその製造方法、バスバーユニット、駆動ユニットならびに移動体 |
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