JP2006056913A - 波長選択吸収性を有する熱可塑性樹脂組成物および成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明はポルフィリン誘導体化合物(A)を含有していても耐候性の低下が極めて少なく、さらに添加された(A)の退色が顕著に抑制された波長選択吸収性を有する熱可塑性樹脂成形体の提供を課題とする。
【解決手段】
本発明はポルフィリン誘導体化合物(A)を含む熱可塑性樹脂組成物とその成形体においてヒンダードアミン系耐候安定剤とトリアジン系紫外線吸収剤を組み合わせて添加することを特徴とする波長選択吸収性の熱可塑性樹脂組成物およびこれからなる成形体である。

Description

本発明は、耐候性に優れた波長選択吸収性を有する熱可塑性樹脂組成物および成形体に関する。
フィルム、シート、パネル、フィラメント、ヤーン、不織布、織布、中空成形体をはじめとする樹脂成形体は産業用、家庭用、業務用、レジャー用など幅広い分野の製品に利用されているが近年は被覆材、包装材、構造部材、糸、布、容器などの基本的機能に止まらず様々な新しい機能を付加する試みが広がっている。例えばこれらの樹脂成形体に通気性、バリア性、酸素吸収性、透水性、吸湿性、接着性、塗装性、導電性、反射性、防汚性、抗菌性、生分解性などの機能を付加する方法が検討されている。本発明者は熱可塑性樹脂成形体に熱線遮蔽機能を付加する目的でポルフィリン誘導体化合物(A)を含有する熱可塑性樹脂組成物の検討を行なっていたが、同(A)を含有する成形体はこれを含有しない成形体に比べて耐候性が著しく低下するとともに同(A)が退色しやすいという問題に直面した。
既に樹脂製品の耐候性を改善する目的でヒンダードアミン系耐候安定剤や紫外線吸収剤を添加することは一般的に行なわれている。またこれらの製品は外観や意匠上の目的で材料中に色素類が添加されることがあるが、その場合に色素の退色が問題になることもある。そこで例えば特定の紫外線吸収剤と染料を含有する変色および退色の少ない窓貼り用ポリエステルフィルム(特許文献1)や紫外線吸収剤とヒンダードアミンの相乗的組み合わせにより安定化された着色熱可塑性ポリマー繊維(特許文献2)が提案されている。さらにまたトリアジン系紫外線吸収剤と特定のヒンダードアミン系耐候安定剤を含有する樹脂組成物を製膜した農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム(特許文献3)が提案されている。
特開2001−310434号公報 特開平8−226014号公報 特開2003−76号公報
本発明はポルフィリン誘導体化合物(A)を含有していても耐候性の低下が極めて少なく、さらに添加された(A)の退色が顕著に抑制された波長選択吸収性を有する熱可塑性樹脂成形体の提供を課題とする。
本発明者は、波長選択吸収性を有するポルフィリン誘導体化合物(A)を含有する熱可塑性樹脂成形体の開発において同(A)を添加した成形体が非添加の成形体に比べて著しく耐候性が低下するという第一の問題と、同(A)が退色しやすいという第二の問題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果トリアジン系紫外線吸収剤とヒンダードアミン系耐候安定剤を組み合わせて添加した場合に限り、特異的に同(A)を含有する成形体の耐候性が大幅に改善すると同時に成形体中の同(A)の退色も顕著に抑制されることを見出し本発明を完成させた。
すなわち本発明は、ポルフィリン誘導体化合物(A)とヒンダードアミン系耐候安定剤(B)およびトリアジン系紫外線吸収剤(C)を含有することを特徴とする波長選択吸収性の熱可塑性樹脂組成物およびこれからなる成形体である。
特許文献1にはベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系から選ばれた紫外線吸収剤を特定量添加することにより染料の退色を抑制できることが示されているがその効果はほぼ一様であり紫外線吸収剤の種類による特異性は全く認めらない。また特許文献2には紫外線吸収剤とヒンダードアミンの相乗的組み合わせにより色素で着色された熱可塑性ポリマー繊維の退色や物理的破損(耐候劣化)を抑制できることが示されているが、退色抑制の効果はベンゾトリアゾール(同文献実施例におけるUVA1)が最も優れており、ベンゾフェノン(同UVA2)、トリアジン(同UVA3)の順であることが示されている。また特許文献3にはポリオレフィン系樹脂にトリアジン系紫外線吸収剤と分子量2000以上のヒンダードアミン系安定剤を含有する樹脂組成物を製膜してなる農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムが提案されているが、同提案は農業用フィルムの一般的な耐候性を改良するもので本発明の課題であるポルフィリン誘導体化合物(A)を添加した際に起きる著しい耐候性低下の解決に対しては全く触れられていなかった。
かかる状況下、本発明者が波長選択吸収性のポルフィリン誘導体化合物(A)を含有する熱可塑性樹脂成形体の耐候性改良について鋭意検討を行なったところトリアジン系紫外線吸収剤(C)とヒンダードアミン系耐候安定剤(B)を組み合わせた場合のみ、特異的に成形体の耐候性が大幅に改善し同時に同(A)の退色も顕著に抑制されることを見出し本発明を完成するに到った。
本発明により提供される波長選択吸収性を有する熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形体はポルフィリン誘導体化合物(A)を含有していても耐候性の低下が少なく、さらに添加された(A)の退色が大幅に抑制されているので屋外の厳しい環境条件下でも長期間に渡って強度や波長選択吸収性などの機能を保持することが可能であり、産業用、家庭用、業務用、レジャー用など幅広い分野の製品に適用することができる。
本発明で使用する波長選択吸収性のポルフィリン誘導体化合物(A)はテトラアザポルフィリン、フタロシアニン、およびナフタロシアニン化合物などで、特にナフタロシアニン化合物が好ましい。ポルフィリン誘導体化合物(A)の含有量は成形体の利用目的により異なるが通常は0.01〜5wt%程度である。本発明に用いることができるフタロシアニン、およびナフタロシアニン化合物例を下記に示す;
Figure 2006056913

Figure 2006056913
図中、R1-R24はそれぞれ独立に水素または置換基を有していても良い飽和および不飽和のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン基をそれぞれ示す。Mは2価の金属または水素原子2つを示し、金属は単原子のみならずバナジウムオキシド等の原子団でも良い。
また本発明で使用するヒンダードアミン系耐候安定剤(B)には以下のような化合物がある。
(1)ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)セバケート、(2)コハク酸ジメチル-1- (2-ヒドロキシエチル)-4- ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン重縮合物、(3)テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、(4)2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジニルベンゾエート、(5)ビス-(1,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2-n-ブチルマロネート、(6)ビス(N-メチル-2,2,6,6- テトラメチル-4- ピペリジニル)セバケート、(7)1,1'-(1,2-エタンジイル)ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、(8)(ミックスト2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル/トリデシル)-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、(9)(ミックスト1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル/トリデシル)-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、(10)ミックスト{2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル/β,β,β',β'-テトラメチル-3-9-[2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5,5) ウンデカン]ジエチル}-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、(11)ミックスト{1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル/β,β,β',β'-テトラメチル-3-9-[2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5,5) ウンデカン]ジエチル}-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、(12)N,N'- ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン-2-4- ビス[N-ブチル-N- (1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル)アミノ]-6- クロロ-1,3,5-トリアジン縮合物、(13)N,N'- ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2-ジブロモエタンとの縮合物、(14)[N-(2,2,6,6- テトラメチル-4- ピペリジル)-2-メチル-2- (2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)イミノ]プロピオンアミド、(15)ポリ{[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][[(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)イミノ]](商品名 キマソーブ944)、(16)1,5,8,12-テトラキス[4,6-ビス(N-ブチル-N-1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-1,5,8,12-テトラアザドデカン、(17)ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1(オクチルオキシ)-4-ピペリジニル)セバケートなど。}これらのヒンダードアミン系耐候安定剤は、単独で、または2種以上組合わせて用いることができる。本発明の熱可塑性樹脂組成物が含有するヒンダードアミン系耐候安定剤(B)は0.05〜3wt%、好ましくは0.1〜1wt%である。
また本発明に使用するトリアジン系紫外線吸収剤(C)には2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジン、2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(オクチルオキシ)フェノール等がある。本発明の熱可塑性樹脂組成物が含有するトリアジン系紫外線吸収剤(C)は0.05〜3wt%、好ましくは0.1〜1wt%である。
本発明で使用する熱可塑性樹脂(D)としては、ポリエチレン,エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン,プロピレン−α−オレフィン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレンブタジエン樹脂、ABS樹脂,AS樹脂,アイオノマー樹脂、AAS樹脂、アクリル樹脂、石油樹脂、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリアセタール,ポリアミド,ポリカーボネート,変性ポリフェニレンエーテル,ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート,ポリエーテルスルホン,ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド,ポリエーテルエーテルケトン,液晶ポリエステル,ポリテトラフルオロエチレン,エチレンポリテトラフルオロエチレン共重合体などがある。
本発明に用いる樹脂組成物中の熱可塑性樹脂(D)は通常89〜99.9wt%、好ましくは94〜99wt%である。また2種類以上からなるポリマーブレンドであっても良い。熱可塑性樹脂(D)はポリオレフィンが好ましく、エチレンまたはエチレン・α−オレフィン共重合体がとりわけ好ましい。
また本発明の熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形体は必要に応じて核剤、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、スリップ剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、保温剤、防曇剤、防霧剤、防菌剤、防カビ剤等を含有することができる。
本発明の樹脂組成物を製造する方法は特に限定されない。成分(A)(B)(C)を熱可塑性樹脂に混合するにあたっては、直接混合しても良いし、あらかじめ熱可塑性樹脂に混練した高濃度のいわゆるマスターバッチを作っておき、これを用いても良い。
本発明の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体としてはフィルム、シート、パネル、フィラメント、ヤーン、不織布、織布、中空成形体およびこれらを多層化ないし紡糸するなどの方法で複合化したものがあげられる。中でもフィルム又はシート状成形体に用いると、耐候条件下でも破断強度が保たれるため好ましい。
成形には公知の方法を用いることが出来る。成分(A)(B)(C)(D)は固形のまま混合して成形に供しても良いし、いったん溶融混練してペレット化してから成形に用いても良い。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
エチレン・α- オレフィン共重合体[エボリュー(登録商標) SP2540 三井化学(株)製、密度(JIS K7112)=924 kg/m3、MFR(JIS K7210)=3.8 g/10分](i)88.4重量部と、下記の式(1)で表されるナフタロシアニン化合物を4wt%含有するマスターバッチ(ii)5重量部と、ヒンダードアミン系耐候安定剤[商品名 チヌビン622、チバスペシャリティケミカルズ製]を10wt%含有するマスターバッチ(iii)3重量部と2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(オクチルオキシ)フェノール[CYASORB UV−1164 サイテック(株)製]を10wt%含有する紫外線吸収剤マスターバッチ(iv)3.6重量部をヘンシェルミキサーで混合して熱可塑性樹脂組成物を調製した。
[参考例1]
ナフタロシアニン化合物を含有するマスターバッチ(ii)を使用せず、紫外線吸収剤マスターバッチ(iv)が2-[5-クロロ-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4-メチル-6-(t-ブチル)フェノール[TINUVIN 326 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製]を10wt%含むマスターバッチで、その使用量が4.3重量部であること以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂組成物を調製した。
[比較例1]
紫外線吸収剤マスターバッチ(iv)が2-[5-クロロ-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4-メチル-6-(t-ブチル)フェノール[TINUVIN 326 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製]を10wt%含むマスターバッチで、その使用量が4.3重量部であること以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂組成物を調製した。
[比較例2]
紫外線吸収剤マスターバッチ(iv)が2-ヒドロキシ-4- オクトキシベンゾフェノン[CHIMASSORB 81 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製]を10wt%含むマスターバッチで、その配合量が4.9重量部であること以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂組成物を調製した。
[比較例3]
紫外線吸収剤マスターバッチ(iv)を配合しないこと以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂組成物を調製した。
熱可塑性樹脂組成物の配合比率(単位は重量部)
Figure 2006056913
Figure 2006056913
式(1)
[Tダイキャストフィルム成形]
成形機 : モダンマシナリー社製のフィードブロック型Tダイ(ダイ幅 : 300mm)を備えた押出機(40mmφ、L/D=26) 押出機設定温度 : 230℃ ダイ設定温度 : 230℃ チルロール温度 : 40℃ 引取速度 : 10m/分 片面エアー冷却 の条件で 実施例、参考例および比較例に記した各樹脂組成物を原料として厚み35μmのキャストフィルムを成形した。
[耐候促進試験]
上記の方法で成形したキャストフィルムからMD方向を引張り方向とするJIS−K6781に準拠した引張り試験片と5cm四方のスペクトル測定用サンプルを採取し、それぞれスガ試験機(株)製のサンシャインスーパーロングウェザーメーター内に設置して、ブラックパネル温度63℃、降雨18分/120分の条件で耐候促進試験を行い600時間、1200時間、1800時間後に取り出した。
[引張り試験]
JIS−K6781、速度500mm/minの条件で実施し引張り破断点強度と破断点伸びを測定した。
[日射透過率]
キャストフィルムの透過スペクトルを300〜2200nmの範囲で日立製作所製U−4100形分光光度計を用いて測定し、日射透過率(JIS R3106−1998に準拠)を計算した。
(Tダイキャストフィルムの試験結果)
Figure 2006056913

ΔTは日射透過率変化(耐候促進1800h後−初期)を示す
ポルフィリン誘導体化合物(A)とヒンダードアミン系耐候安定剤(B)およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含むフィルム(比較例1)は同(A)を含まないフィルム(参考例1)に比べて引張破断強度および引張破断伸びの耐候劣化が著しく屋外での継続使用は困難である。また耐候試験による日射透過率の変化(上昇)が大きく機能持続性も実用上問題がある。ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤を用いたフィルム(比較例2)は強度や伸びの耐候劣化と日射透過率の上昇が比較例1に比べて改良されるものの未だ屋外での継続使用には不十分なレベルである。しかるにトリアジン系紫外線吸収剤を用いたフィルム(実施例1)は上記(A)を含まない参考例1のフィルムに匹敵する強度と伸びの耐候性を示すと共に、日射透過率の変化(上昇)が極めて少ないので屋外の厳しい環境条件下でも長期間に渡って強度や機能を保持することが可能であり、産業用、家庭用、業務用、レジャー用など幅広い分野の製品に適用することができる。

Claims (4)

  1. ポルフィリン誘導体化合物(A):0.01〜5wt%
    ヒンダードアミン系耐候安定剤(B):0.05〜3wt%
    トリアジン系紫外線吸収剤(C):0.05〜3wt%
    熱可塑性樹脂(D):89〜99.9wt%
    を含有する樹脂組成物。
  2. 前記ポルフィリン誘導体がテトラアザポルフィリン化合物、フタロシアニン化合物、およびナフタロシアニン化合物から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体であって、フィルム、シート、パネル、フィラメント、ヤーン、不織布、織布、中空成形体から選ばれる成形体。

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