JP2006055806A - 排ガスの処理方法及び排ガス処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】還元剤の使用量を低減して、安価なランニングコストで塩素ガスを除害する。
【解決手段】塩素ガスを含むドライエッチング装置10aの第1の排ガスと、アルカリ剤及び還元剤が添加された洗浄液とを排ガス処理装置20で接触させることにより、第1の排ガスを除害処理する排ガスの処理方法であって、排ガス処理装置20内の洗浄液に対し、二酸化硫黄ガスを含むドライエッチング装置10bの第2の排ガスを接触させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、排ガスの処理方法及び排ガス処理システムに関するものである。
近年、益々大型化された液晶表示装置用の薄膜トランジスタ(TFT)の製造工程においては、パターンの微細化に対応した半導体装置の加工を行なうために、ドライエッチングが用いられている。
このドライエッチングは、反応ガスにプラズマを生じさせ、生成した反応ガスイオンによって加工を行うものであり、多結晶シリコン膜、アルミニウム膜、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等の除去に適している。
上記反応ガスとしては、例えば、CF4 、CHF3、Cl2、HBr、HCl、BCl3等がよく用いられている。
ところで、ドライエッチングによって発生する排ガスには、エッチングされた膜の分解生成物の他に、エッチングされる膜に対して未反応の反応ガスも含まれる恐れがある。
上記のようなドライエッチングで使用される反応ガスは、有害性が高いので、その反応ガスを含む排ガスをそのまま大気に排出することができない。そこで、洗浄液を用いる湿式処理や固体吸着剤を用いる乾式処理等により、排ガス中の有害成分を除害する必要がある。ここで、湿式処理は、乾式処理と比較して、ランニングコストが安価であるので、液晶表示装置等の製造工場では、排ガスを湿式処理によって除害する除害装置がよく採用されている。
この排ガスを除害する除害装置として、例えば、塩素(Cl2)ガスのような酸化性の排ガスを、アルカリ剤でpHを調整し、且つ、還元剤を添加した洗浄液に気液接触させて、有害成分を除害する除害装置が特許文献1に開示されている。
特開2000−271437号公報
具体的に、塩素ガスを含有する排ガスを除害する際には、アルカリ剤として水酸化ナトリウム(NaOH)、及び還元剤として亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)が添加された水溶液(洗浄液)を用いて、塩素ガスを除害することになる。
図4は、塩素ガスの除害に一般的に用いられる排ガス処理システム50’の一例の概略構成図である。
この排ガス処理システム50’は、NaOH及びNa2SO3が添加された洗浄液を貯留する排ガス処理装置20を備えている。この排ガス処理装置20は、ドライエッチング装置10aで発生した塩素ガスを含有する排ガスがドライポンプ15及び排ガス導入配管16を介して供給されると共に、除害化された排ガスが排ガス排出配管17を介して大気に排出されるように構成されている。
そして、排ガス処理装置20では、次式(1)及び(2)に示すような2段階の反応が起こって塩素ガスが除害されると考えられている。
Cl2+2NaOH→NaCl+NaClO+H2O・・・(1)
NaClO+Na2SO3→NaCl+Na2SO4 ・・・(2)
このように、塩素ガスは、アルカリ剤である水酸化ナトリウム、及び還元剤である亜硫酸ナトリウムと反応し、中性である塩化ナトリウム(NaCl)や硫酸ナトリウム(Na2SO4)となって除害される。そして、塩素ガスが除害される毎に水酸化ナトリウム、亜硫酸ナトリウムが消費されるので、排ガス処理システム50’は、処理中に洗浄液のpH及び酸化還元電位を測定して、水酸化ナトリウム及び亜硫酸ナトリウムが添加されるように構成されている。
しかしながら、上記のような塩素ガスの除害方法では、還元剤の補充が必要であるため、その還元剤の使用量が増え、ランニングコストが高くなるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、還元剤の使用量を低減して、安価なランニングコストで塩素ガスを除害することにある。
本発明は、第2の排ガスに含まれる二酸化硫黄ガスの除害によって生成する還元剤を利用して、塩素ガスを含む第1の排ガスを除害するようにしたものである。
本発明に係る排ガスの処理方法は、塩素ガスを含む第1の排ガスと、アルカリ剤及び還元剤が添加された洗浄液とを接触させることにより、上記第1の排ガスを除害処理する排ガスの処理方法であって、上記第1の排ガス及び上記洗浄液の少なくとも一方に対し、二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスを接触させることを特徴とする。
上記の方法によれば、例えば、塩素ガスを含む第1の排ガスを除害するのに必要なアルカリ剤である水酸化ナトリウム(NaOH)と、同じく還元剤である亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)とがそれぞれ添加された洗浄液を用いて、その洗浄液に上記第1の排ガスを接触させ、上記の式(1)及び(2)の反応を起こさせると共に、その第1の排ガスを接触させた洗浄液に二酸化硫黄(SO2)ガスを含む第2の排ガスを接触させることで、次式(3)のように反応させて、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)を同時に生成させる。
SO2+2NaOH→Na2SO3+H2O・・・(3)
また、上記第1の排ガスと上記第2の排ガスとを配管中で合流させた後に、その第1及び第2の排ガスにより構成された混合ガスを、上記水酸化ナトリウム及び亜硫酸ナトリウムがそれぞれ添加された洗浄液に接触させてもよい。この場合にも、上記の式(1)、(2)及び(3)のような反応が同時に進行する。
ここで、上記の式(3)で生成した亜硫酸ナトリウムは、塩素ガスを除害するために必要な上記の式(2)の還元剤として利用されるため、塩素ガスを除害する際の亜硫酸ナトリウムの量が少なくてすむ。そのため、還元剤(Na2SO3)の使用量が低減され、安価なランニングコストで塩素ガスが除害される。
上記第1の排ガス及び上記第2の排ガスの双方を除害してもよい。
上記の方法によれば、洗浄液に接触させる第1の排ガス中の塩素の量(モル量)と第2の排ガス中の二酸化硫黄の量(モル量)とのバランスが取れているので、還元剤の補充を実施することなく、アルカリ剤を適宜補充を実施するだけで、第1の排ガス及び第2の排ガスの両方の排ガスが除害される。
また、本発明に係る排ガスの処理方法は、塩素ガスを含む第1の排ガス及び二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスを除害する排ガスの処理方法であって、アルカリ剤が添加された第1の洗浄液に、上記第1の排ガスを接触させる第1工程と、アルカリ剤が添加された第2の洗浄液に、上記第2の排ガスを接触させる第2工程と、上記第1工程で生成した廃液と、上記第2工程で生成した廃液とを混合処理する廃液処理工程とを備えることを特徴とする。
上記の方法によれば、例えば、アルカリ剤として水酸化ナトリウム(NaOH)を用いる場合には、第1工程において、塩素ガスを含む第1の排ガスを洗浄液に接触させることにより、上記の式(1)のように反応して、塩化ナトリウム(NaCl)及び次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)が生成する。
また、第2工程において、二酸化硫黄(SO2)ガスを含む第2の排ガスを洗浄液に接触させることにより、上記の式(3)のように反応して、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)が生成する。
以上のようにして、水酸化ナトリウムを添加した洗浄液に、塩素ガス及び二酸化硫黄ガスを接触させることにより、酸化剤となる次亜塩素酸ナトリウムを含んだ廃液、及び還元剤となる亜硫酸ナトリウムを含んだ廃液がそれぞれ独立して生成する。そして、廃液処理工程において、これら生成した廃液同士を所定の比率で混合処理することにより、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)と亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)とが上記の式(2)のように反応して、塩化ナトリウム(NaCl)及び硫酸ナトリウム(Na2SO4)が生成する。
このように、亜硫酸ナトリウムは、水酸化ナトリウムを添加した洗浄液に二酸化硫黄ガスを接触させることによって生成するので、その亜硫酸ナトリウムを塩素ガスの除害のために必要な還元剤として利用される。そのため、還元剤(Na2SO3)の使用量が低減され、安価なランニングコストで塩素ガスが除害される。
また、第1工程及び第2工程では中和反応が進行するので、洗浄液をpHで管理すればよく、一方、廃液処理工程では、酸化還元反応が進行するので廃液を酸化還元電位で管理すればよい。これにより、処理液(洗浄液及び廃液)の管理が分散することになり、塩素ガスを除害する排ガスの処理方法のバリエーションが増える。
上記第2の排ガスは、六フッ化硫黄ガスを含み、上記第2の排ガスの六フッ化硫黄ガスを分解して、二酸化硫黄ガスを生成する二酸化硫黄生成工程を備えてもよい。
一般に、六フッ化硫黄ガスは、化学的に安定であるので、中和や還元等の処理では除害されず、また、地球の温暖化に影響を与えるガスであるので、大気中にそのまま排出しない方がよいガスである。
上記の方法によれば、排ガス中に含まれている六フッ化硫黄ガスが、大気中に排出されることなく分解されるため、大気への放出が抑止される。それと同時に、二酸化硫黄生成工程を備えない場合の二酸化硫黄ガスの量と比較して、排ガス中の二酸化硫黄ガスの量が増えるため、二酸化硫黄ガスがより有効に利用される。
上記第1の排ガスは、塩素ガス又は三塩化ホウ素ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置の排ガスであってもよい。
上記の方法によれば、塩素ガス又は三塩化ホウ素ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置では、排ガスとして塩素ガスが発生するので、ドライエッチング装置からの排ガスが有効に利用される。
上記第2の排ガスは、六フッ化硫黄ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置の排ガスであってもよい。
上記の方法によれば、六フッ化硫黄ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置では、排ガスとして二酸化硫黄ガスが発生するので、ドライエッチング装置からの排ガスが有効に利用される。
本発明に係る排ガス処理システムは、塩素ガスを含む第1の排ガスと、アルカリ剤及び還元剤が添加された洗浄液とを接触させる排ガス処理装置を備え、該排ガス処理装置の内部で上記第1の排ガスを除害処理する排ガス処理システムであって、上記排ガス処理装置に二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスを供給する排ガス供給手段を備えていることを特徴とする。
上記の構成によれば、例えば、塩素ガスを含む第1の排ガスを除害するのに必要なアルカリ剤である水酸化ナトリウム(NaOH)と、同じく還元剤である亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)とがそれぞれ添加された洗浄液を用いる場合には、排ガス処理装置の内部では、洗浄液中の水酸化ナトリウムと、排ガス供給手段から供給された第2の排ガス中の二酸化硫黄ガスとが上記の式(3)のように反応して、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)が生成する。
ここで、生成した亜硫酸ナトリウムは、塩素ガスを除害するために必要な還元剤として利用されるため、塩素ガスを除害する際の亜硫酸ナトリウムの量が少なくてすむ。そのため、還元剤(Na2SO3)の使用量が低減され、安価なランニングコストで塩素ガスが除害される。
上記排ガス処理装置の内部で、上記第1の排ガス及び上記第2の排ガスの双方を除害するように構成されていてもよい。
上記の構成によれば、洗浄液に接触させる第1の排ガス中の塩素の量(モル量)と第2の排ガス中の二酸化硫黄の量(モル量)とのバランスが取れているので、還元剤の補充を実施することなく、アルカリ剤を適宜補充を実施するだけで、第1の排ガス及び第2の排ガスの両方の排ガスが除害される。
また、本発明に係る排ガス処理システムは、塩素ガスを含む第1の排ガスと、二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスとを除害する排ガス処理システムであって、上記第1の排ガスと、アルカリ剤が添加された第1の洗浄液とを接触させる第1の排ガス処理装置と、上記第2の排ガスと、アルカリ剤が添加された第2の洗浄液とを接触させる第2の排ガス処理装置と、上記第1の排ガス処理装置で生成された廃液と、上記第2の排ガス処理装置で生成された廃液とを混合処理する廃液処理装置とを備えていることを特徴とする。
上記の構成によれば、例えば、アルカリ剤として水酸化ナトリウム(NaOH)を用いる場合には、塩素ガスを含む第1の排ガスを洗浄液に接触させることにより、第1の排ガス処理装置では、上記の式(1)のように反応して、塩化ナトリウム(NaCl)及び次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)が生成する。
また、二酸化硫黄(SO2)ガスを含む第2の排ガスを洗浄液に接触させることにより、第2の排ガス処理装置では、上記の式(3)のように反応して、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)が生成する。
以上のようにして、水酸化ナトリウムを添加した洗浄液に、塩素ガス及び二酸化硫黄ガスを接触させることにより、酸化剤となる次亜塩素酸ナトリウムを含んだ廃液、及び還元剤となる亜硫酸ナトリウムを含んだ廃液がそれぞれ生成する。そして、廃液処理装置でこれら生成した廃液同士を混合することにより、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)と亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)とが上記の式(2)のように反応して、塩化ナトリウム(NaCl)及び硫酸ナトリウム(Na2SO4)が生成する。ここで、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)に対して亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)が不足している場合は、廃液処理装置で必要量を適宜添加してもよい。
このように、亜硫酸ナトリウムは、水酸化ナトリウムを添加した洗浄液に二酸化硫黄ガスを接触させることによって生成するので、その亜硫酸ナトリウムを塩素ガスの除害のために必要な還元剤として利用される。そのため、還元剤(Na2SO3)の使用量が低減され、安価なランニングコストで塩素ガスが除害される。
また、第1及び第2の排ガス処理装置では中和反応が進行するので、洗浄液をpHで管理すればよく、廃液処理装置では、酸化還元反応が進行するので廃液を酸化還元電位で管理すればよい。これにより、処理液(洗浄液及び廃液)の管理が分散することになり、塩素ガスを除害する排ガス処理システムのバリエーションが増える。
上記第2の排ガスは、六フッ化硫黄ガスを含み、上記第2の排ガスの六フッ化硫黄ガスを分解して、二酸化硫黄ガスを生成する二酸化硫黄生成装置を備えていてもよい。
一般に、六フッ化硫黄ガスは、化学的に安定であるので、中和や還元等の処理では除害されず、また、地球の温暖化に影響を与えるガスであるので、大気中にそのまま排出しない方がよいガスである。
上記の構成によれば、排ガス中に含まれている六フッ化硫黄ガスが、大気中に排出されることなく分解されるため、大気への放出が抑止される。それと同時に、二酸化硫黄生成装置を備えない場合の二酸化硫黄ガスの量と比較して、排ガス中の二酸化硫黄ガスの量が増えるため、二酸化硫黄ガスがより有効に利用される。
上記第1の排ガスは、塩素ガス又は三塩化ホウ素ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置の排ガスであってもよい。
上記の構成によれば、塩素ガス又は三塩化ホウ素ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置では、排ガスとして塩素ガスが発生するので、ドライエッチング装置からの排ガスが有効に利用される。
上記第2の排ガスは、六フッ化硫黄ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置の排ガスであってもよい。
上記の構成によれば、六フッ化硫黄ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置では、排ガスとして二酸化硫黄ガスが発生するので、ドライエッチング装置からの排ガスが有効に利用される。
本発明の排ガスの処理方法は、第2の排ガスに含まれる二酸化硫黄ガスの除害によって生成する還元剤を利用して、塩素ガスを含む第1の排ガスを除害する。そのため、塩素ガスを除害する際の還元剤の量が少なくてすむ。これにより、還元剤の使用量を低減することができ、安価なランニングコストで塩素ガスを除害することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、他の構成であってもよい。
《発明の実施形態1》
以下に、本発明の実施形態1に係る排ガスの処理方法及び排ガス処理システムについて説明する。
まず、排ガスの処理に用いられる排ガス処理システムについて説明する。
図1は、本実施形態1における排ガス処理システム50aの概略構成図である。
排ガス処理システム50aは、排ガス処理装置20と、第1ドライエッチング装置10aと、第2ドライエッチング装置10bとを備えている。
排ガス処理装置20は、その内部に洗浄液が貯留される通気撹拌槽等の液中分散型の洗浄槽である。また、排ガス処理装置20には、pH測定器(不図示)及び酸化還元電位測定器(不図示)が設けられている。さらに、排ガス処理装置20からは、排ガス排出配管17が延びている。なお、排ガス処理装置20は、洗浄液を貯留する上記洗浄槽の構成の他に、充填塔スクラバー、ジェットスクラバー等の構成であってもよい。
第1ドライエッチング装置10aは、塩素ガス又は三塩化ホウ素ガスを含む反応ガスを用いて、種々の薄膜をドライエッチングして、排ガスとして塩素ガスが排出されるように構成されている。
第2ドライエッチング装置10bは、六フッ化硫黄ガスを含む反応ガスを用いて、種々の薄膜をドライエッチングして、排ガスとして二酸化硫黄ガスが排出されるように構成されている。
第1ドライエッチング装置10aと排ガス処理装置20とは、排ガス供給手段となる排ガス導入配管(第1の排ガス用)16a及び排ガス導入配管(第1及び第2の排ガス用)16cにより接続されている。
また、第2ドライエッチング装置10bと排ガス処理装置20とは、排ガス供給手段となる排ガス導入配管(第2の排ガス用)16b及び排ガス導入配管(第1及び第2の排ガス用)16cにより接続されている。
次に、上述の排ガス処理システム50aを用いた場合の排ガス処理方法の例を工程に沿って、説明する。
<準備工程>
排ガス処理装置20にアルカリ剤及び還元剤が所定量添加された洗浄液(水溶液)を貯留する。
ここで、アルカリ剤としては、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)を用い、また、還元剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)を用いる。なお、アルカリ剤としては、水酸化ナトリウムの他に、水酸化カリウム、アンモニア、アミン等であってもよく、還元剤としては、亜硫酸ナトリウムの他に、チオ硫酸ナトリウム等であってもよい。
<第1工程>
ドライポンプ15aを作動させて、第1ドライエッチング装置10aで発生した塩素(Cl2)ガスを含む第1の排ガスを、排ガス導入配管16a及び16cを介して、排ガス処理装置20の内部に供給する。
<第2工程>
ドライポンプ15bを作動させて、第2ドライエッチング装置10bで発生した二酸化硫黄(SO2)ガスを含む第2の排ガスを、排ガス導入配管16b及び16cを介して、排ガス処理装置20の内部に供給する。
これによって、排ガス処理装置20内の洗浄液中に、排ガス導入配管16aから供給された塩素ガス(第1の排ガス)と、排ガス導入配管16bから供給された二酸化硫黄ガス(第2の排ガス)とが投入され、各排ガスが洗浄液に気液接触する。そして、塩素ガスと洗浄液中の水酸化ナトリウムとが次式(4)に示すように中和反応して、塩化ナトリウム(NaCl)及び次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)が生成する。また、二酸化硫黄ガスと洗浄液中の水酸化ナトリウムとが次式(5)に示すように中和反応して、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)が生成する。
Cl2+2NaOH→NaCl+NaClO+H2O・・・(4)
SO2+2NaOH→Na2SO3+H2O・・・(5)
そして、このとき生成した次亜塩素酸ナトリウムと亜硫酸ナトリウムとが次式(6)に示すように酸化還元反応することにより、次亜塩素酸ナトリウム(塩素ガス)が除害される。
NaClO+Na2SO3→NaCl+Na2SO4 ・・・(6)
このようにして、塩素ガス(及び二酸化硫黄ガス)が除害され、除害化された排ガスが排ガス排出配管17の出口より大気中に排出される。
また、第1工程及び第2工程では、上記洗浄液のpH及び酸化還元電位を、上記pH測定器及び酸化還元電位測定器によって測定して、洗浄液を管理する。そして、その測定結果に応じて、水酸化ナトリウム及び亜硫酸ナトリウムを適宜補充する。
以上のような本発明の実施形態1に係る排ガスの処理方法では、第2のガスに含まれる二酸化硫黄ガスを除害する際に、二酸化硫黄ガスと水酸化ナトリウムとを気液接触させることにより、洗浄液中に還元剤となる亜硫酸ナトリウムが生成する。そして、その生成した亜硫酸ナトリウムを利用して、塩素ガスを含む第1の排ガスの除害の際に生成した次亜塩素酸ナトリウムを除害することができる。
ここで、生成した亜硫酸ナトリウムは、塩素ガス(次亜塩素酸ナトリウム)を除害するために必要な還元剤として利用されるため、塩素ガスを除害する際の亜硫酸ナトリウムの量が少なくてすむ。そのため、還元剤(亜硫酸ナトリウム)の使用量を低減することができ、安価なランニングコストで塩素ガスを除害することができる。
また、第1の排ガス及び第2の排ガスの双方を還元剤の補充を実施することなく除害してもよい。これによれば、洗浄液に接触させる第1の排ガス中の塩素の量(モル量)と第2の排ガス中の二酸化硫黄の量(モル量)とのバランスが取れているので、アルカリ剤を適宜補充を実施するだけで、第1の排ガス及び第2の排ガスの両方の排ガスを除害することができる。
さらに、上記実施形態1では、第1ドライエッチング装置10aで発生した第1の排ガスと第2ドライエッチング装置10bで発生した第2の排ガスとを、排ガス処理装置20外の配管中で混合させたが、第1の排ガスと第2の排ガスとを別々に排ガス処理装置20中に供給して、排ガス処理装置20内の洗浄液中で混合させてもよい。
また、上記実施形態1では、排ガス処理システム50aが2台のドライエッチング装置(10a及び10b)に対して、1台の排ガス処理装置20が組み合わて構成されているが、第3のドライエッチング装置を含めた3台のドライエッチング装置が、1台の排ガス処理装置20に接続されるように構成されていてもよい。同様に、第4、第5のドライエッチング装置というように、3台以上の複数台のドライエッチング装置が接続されていてもよい。さらに、上記第3、第4、第5のドライエッチング装置の排ガスは、塩素ガスや二酸化硫黄を含む排ガスであってもよいし、その他、例えばフツ化水素のような酸性ガスを含む排ガスであってもよい。
《発明の実施形態2》
以下に、本発明の実施形態2に係る排ガスの処理方法及び排ガス処理システムについて説明する。
まず、排ガスの処理に用いられる排ガス処理システムについて説明する。
図2は、本実施形態2における排ガス処理システム50bの概略構成図である。
排ガス処理システム50bは、第1ドライエッチング装置10aと、第2ドライエッチング装置10bと、第1排ガス処理装置20aと、第2排ガス処理装置20bと、廃液処理装置30とを備えている。
第1ドライエッチング装置10a及び第2ドライエッチング装置10bは、実施形態1で説明したものと実質的に同じであるので、その説明は省略する。
第1排ガス処理装置20a及び第2排ガス処理装置20bは、その内部に洗浄液を貯留される通気撹拌槽等の液中分散型の洗浄槽である。また、第1排ガス処理装置20a及び第2排ガス処理装置20bには、pH測定器(不図示)が設けられている。さらに、第1排ガス処理装置20a及び第2排ガス処理装置20bからは、排ガス排出配管17a及び17bがそれぞれ延びている。なお、第1排ガス処理装置20a及び第2排ガス処理装置20bは、洗浄液を貯留する上記洗浄槽の構成の他に、充填塔スクラバー、ジェットスクラバー等の構成であってもよい。
第1ドライエッチング装置10aと第1排ガス処理装置20aとは、排ガス導入配管(第1の排ガス用)16aにより接続されている。
また、第2ドライエッチング装置10bと第2排ガス処理装置20bとは、排ガス導入配管(第2の排ガス用)16bにより接続されている。
廃液処理装置30は、その内部に第1排ガス処理装置20a及び第2排ガス処理装置20bからの各廃液を貯留するように構成されている。また、廃液処理装置30には、酸化還元電位測定器(不図示)が設けられている。
第1排ガス処理装置20aと廃液処理装置30とは、廃液排出配管(第1の廃液用)18a及び廃液導入配管18cにより接続されている。
第2排ガス処理装置20bと廃液処理装置30とは、廃液排出配管(第2の廃液用)18b及び廃液導入配管18cにより接続されている。
次に、上述の排ガス処理システム50bを用いた場合の排ガスの処理方法の例を工程に沿って、説明する。
<準備工程>
第1排ガス処理装置20a及び第2排ガス処理装置20bにアルカリ剤が所定量添加された洗浄液(水溶液)を貯留する。アルカリ剤としては、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)を用いる。なお、アルカリ剤としては、水酸化ナトリウムの他に、水酸化カリウム、アンモニア、アミン等であってもよい。
<第1工程>
ドライポンプ15aを作動させて、第1ドライエッチング装置10aで発生した塩素ガスを含む第1の排ガスを、排ガス導入配管16aを介して、第1排ガス処理装置20aの内部に供給する。
具体的には、第1排ガス処理装置20a内の洗浄液中に、排ガス導入配管16aから供給された第1の排ガスを投入して、その第1の排ガスを洗浄液に気液接触させる。そして、第1の排ガスに含まれる塩素ガスと洗浄液中の水酸化ナトリウムとが上記の式(4)に示すように中和反応することにより、塩化ナトリウム及び次亜塩素酸ナトリウムが生成する。これにより、塩素ガスが除害され、その除害化された排ガスが排ガス排出配管17aの出口より大気中に排出されると共に、次亜塩素酸ナトリウムを含んだ第1の廃液が生成する。
<第2工程>
ドライポンプ15bを作動させて、第2ドライエッチング装置10bで発生した二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスを、排ガス導入配管16bを介して、第2排ガス処理装置20bの内部に供給する。
具体的には、第2排ガス処理装置20b内の洗浄液中に、排ガス導入配管16bから供給された第2の排ガスを投入して、その第2の排ガスを洗浄液に気液接触させる。そして、第2の排ガスに含まれる二酸化硫黄ガスと洗浄液中の水酸化ナトリウムとが上記の式(5)に示すように中和反応することにより、亜硫酸ナトリウムが生成する。これにより、二酸化硫黄ガスが除害され、その除害化された排ガスが排ガス排出配管17bの出口より大気中に排出されると共に、亜硫酸ナトリウムを含んだ第2の廃液が生成する。
また、上記第1工程及び第2工程では、洗浄液のpHを、上記pH測定器によって測定して洗浄液を管理する。そして、その測定結果に応じて、水酸化ナトリウムを適宜補充する。
<廃液処理工程>
第1工程(第1排ガス処理装置20a)で生成された廃液を、排液排出配管18a及び廃液導入配管18cを介して廃液処理装置30に供給すると共に、第2工程(第2排ガス処理装置20b)で生成された廃液を、排液排出配管18b及び廃液導入配管18cを介して廃液処理装置30に供給することにより、各廃液を混合する。このとき、廃液処理装置30内では、廃液中の次亜塩素酸ナトリウムと亜硫酸ナトリウムとが上記の式(8)に示すように酸化還元反応することにより、次亜塩素酸ナトリウムが除害されることになる。
また、上記混合された廃液中の酸化還元電位を上記酸化還元電位測定器によって測定して、上記混合廃液を管理する。そして、その測定結果に応じて、廃液処理装置30に供給される各廃液の量を調整する。なお、亜硫酸ナトリウムを含んだ第2の廃液が不足するときは、亜硫酸ナトリウムを適宜補充してもよい。
以上のような本発明の実施形態2に係る排ガスの処理方法では、水酸化ナトリウムを添加した各洗浄液に、塩素ガスを含む第1の排ガス、及び二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスを接触させることにより、酸化剤となる次亜塩素酸ナトリウムを含んだ第1の廃液、及び還元剤となる亜硫酸ナトリウムを含んだ第2の廃液がそれぞれ生成する。そして、これら生成した廃液同士を所定の比率で混合することにより、次亜塩素酸ナトリウムと亜硫酸ナトリウムとが酸化還元反応して、次亜塩素酸ナトリウム(塩素ガス)を除害することができる。
このように、亜硫酸ナトリウムは、水酸化ナトリウムを添加した洗浄液に二酸化硫黄ガスを接触させることによって生成するので、その亜硫酸ナトリウムを塩素ガス(次亜塩素酸ナトリウム)の除害のために必要な還元剤として利用することができる。そのため、還元剤(亜硫酸ナトリウム)の使用量を低減することができ、安価なランニングコストで塩素ガスを除害することができる。
また、第1工程及び第2工程では中和反応が進行するので、洗浄液をpHで管理すればよく、廃液処理工程では、酸化還元反応が進行するので混合廃液を酸化還元電位で管理すればよい。これにより、処理液(洗浄液及び廃液)の管理が分散することになり、塩素ガスを除害する排ガスの処理方法のバリエーションを増やすことができる。
例えば、ドライエッチング装置10a及び10bの近くに、排ガス処理装置20a及び20bをそれぞれ設けると共に、工場の敷地の外れに廃液処理装置30を設けるような処理システムが考えられる。
また、第1の排ガス及び第2の排ガスの双方を還元剤の補充を実施することなく除害してもよい。これによれば、洗浄液に接触させる第1の排ガス中の塩素の量(モル量)と第2の排ガス中の二酸化硫黄の量(モル量)とのバランスが取れているので、アルカリ剤を適宜補充を実施するだけで、第1の排ガス及び第2の排ガスの両方の排ガスを除害することができる。
さらに、上記実施形態2では、第1排ガス処理装置20aで生成された第1の廃液と第2排ガス処理装置20bで生成された第2の廃液とを、廃液処理装置30外の配管中で混合させたが、第1の廃液と第2の排液とを別々に廃液処理装置30中に供給してもよい。
また、上記実施形態2では、第1排ガス処理装置20aには第1ドライエッチング装置10aだけが排ガス導入配管16aを介して接続されているが、第3のドライエッチング装置を含む2台のエッチング装置が実施形態1と同様に接続されていてもよい。同様に、第4、第5のドライエッチング装置というように、3台以上の複数のドライエッチング装置が第1排ガス処理装置20aに接続されていてもよい。さらに、第3、第4、第5のドライエッチング装置の排ガスは、塩素ガスを含むものであってもよいし、その他、例えばフツ化水素のような酸性ガスを含む排ガスであってもよい。
上記と同様に、第2排ガス処理装置20bについても、複数のドライエッチング装置が接続されていてもよく、また、そのドライエッチング装置の排ガスは二酸化硫黄を含むものであってもよいし、その他、例えばフツ化水素のような酸性ガスを含む排ガスであってもよい。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態1について、以下のような構成としてもよい。
図3は、本実施形態における排ガス処理システム50cの概略構成図である。
排ガス処理システム50cでは、実施形態1の排ガス処理システム50aの排ガス導入配管16bの中間部分に二酸化硫黄生成装置40が設けられており、その他の構成は、排ガス処理装置50aと実質的に同じである。
ここで、第2ドライエッチング装置10bと排ガス処理装置20との間の構成は、上流側から排ガス導入配管16b、二酸化硫黄生成装置40、排ガス導入配管16d及び排ガス導入配管16cという順になる。
二酸化硫黄生成装置40は、一般にはPFC除害装置、PFC分解装置、或いは、単に燃焼除害や熱分解装置として市販されている装置のことである。例えば、プロパンガスや水素ガスによる燃焼方式やヒーター加熱方式による装置は、六フッ化硫黄ガスを1000〜1200℃の高温室で熱分解して二酸化硫黄等のSOxガスを発生する装置である。また、触媒作用とヒーター方式を複合したタイプの装置は、やや低温の600〜800℃で熱分解し二酸化硫黄ガス等のSOxガスを発生する装置である。さらに、プラズマ方式の分解装置もあり、この場合、二酸化硫黄生成装置40は第2ドライエッチング装置10bとドライポンプ15bとの間に設置されることもある。
次に、上述の排ガス処理装置50cを用いた場合の排ガスの処理方法の例を工程に沿って、説明する。
<準備工程>
実施形態1と実質的に同じであるため、その説明は省略する。
<第1工程>
実施形態1と実質的に同じであるため、その説明は省略する。
<第2工程(二酸化硫黄生成工程)>
第2ドライエッチング装置10bで発生した二酸化硫黄(SO2)ガスを含む第2の排ガスを、排ガス導入配管16bを介して、二酸化硫黄生成装置40に供給する。
ここで、第2の排ガスは、反応ガスとして六フッ化硫黄ガスを用いる第2ドライエッチング装置10bで発生した排ガスなので、未反応の六フッ化硫黄ガスを含んでいると考えられる。
そして、二酸化硫黄生成装置40を作動させることにより、二酸化硫黄ガスを生成する。
このように、大気中に排出される未反応の六フッ化硫黄ガスを、二酸化硫黄生成装置40によって分解することにより、六フッ化硫黄ガスの所定の投入量に対して、二酸化硫黄ガスが不足することなく生成するので、第2の排ガス中の二酸化硫黄ガスの量が実質的に増えることになる。
<第2工程(除害工程)>
二酸化硫黄生成工程で生成した二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスを、排ガス導入配管16d及び16cを介して、排ガス処理装置20の内部に供給する。
これにより、二酸化硫黄ガスと洗浄液中の水酸化ナトリウムとが気液接触して上記の式(5)に示すように中和反応することにより、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)が生成される。
ここで、排ガス導入配管16cを通る二酸化硫黄ガスの量は、実施形態1の排ガス処理システム50aの排ガス導入配管16cを通る二酸化硫黄ガスの量よりも実質的に多くなるので、生成する亜硫酸ナトリウムの量も多くなる。
そして、このとき生成した次亜塩素酸ナトリウムと亜硫酸ナトリウムとが上記の式(6)に示すように酸化還元反応することにより、次亜塩素酸ナトリウム(塩素ガス)が除害されることになる。
これにより、塩素ガス(及び二酸化硫黄ガス)が除害され、除害化された排ガスが排ガス排出配管17の出口より大気中に排出される。
一般に、六フッ化硫黄ガスは、化学的に安定であるので、中和や還元等の処理では除害されず、また、地球の温暖化に影響を与えるガスであるので、大気中にそのまま排出しない方がよいガスである。
以上のような排ガスの処理方法では、実施形態1に記載の効果の他に、排ガス中に含まれている六フッ化硫黄ガスが、大気中に排出されることなく分解されるため、大気への放出が抑止される。それと同時に、二酸化硫黄生成工程がなかった場合の二酸化硫黄ガスの量と比較して、排ガス中の二酸化硫黄ガスの量が増えるため、二酸化硫黄ガスがより有効に利用することができる。
上記実施形態では、実施形態1に記載の排ガス処理システム50aの排ガス導入配管16bに二酸化硫黄生成装置40を追加した構成を例示したが、本発明は、実施形態2に記載の排ガス処理システム50bの排ガス導入配管16bに二酸化硫黄生成装置40を追加した構成であってもよい。
また、上記実施形態では、排ガス処理装置20に、塩素ガスを含む第1の排ガスの供給源として、第1ドライエッチング装置10aだけが、二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスの供給源として、第2ドライエッチング装置10bだけが、それぞれ接続されているが、実施形態1及び2と同様に、第3、第4及び第5のドライエッチング装置というように、3台以上の複数のドライエッチング装置が排ガス処理装置20に接続されていてもよい。
さらに、第3、第4、第5のドライエッチング装置の排ガスは、塩素ガスを含む排ガスでも、二酸化硫黄ガスを含む排ガスでもよく、その他、例えばフツ化水素のような酸性ガスを含む排ガスであってもよい。
ここで、第3、第4、第5のドライエッチング装置の排ガスが、反応ガスとして六フッ化硫黄ガスを用いるドライエッチング装置で発生した排ガスである場合には、そのドライエッチング装置と排ガス処理装置20との間に上記実施形態と同様な二酸化硫黄生成装置を設置するのが効果的である。
また、二酸化硫黄生成装置の処理能力に余裕がある場合には、1台の二酸化硫黄生成装置に対して2台以上の(反応ガスとして六フッ化硫黄ガスを用いる)ドライエッチング装置を接続してもよい。さらに、第2ドライエッチング装置10bと排ガス処理装置20との間に元々設けられている二酸化硫黄生成装置40の上流側にそのドライエッチング装置を接続してもよい。
以上説明したように、本発明は、塩素ガスを含む排ガスの湿式除害装置のランニングコストを低減することができるので、塩素ガスを含むドライエッチング装置の排ガスの処理について有用である。
本発明の実施形態1に係る排ガス処理システム50aの概略構成図である。 本発明の実施形態2に係る排ガス処理システム50bの概略構成図である。 本発明の実施形態3に係る排ガス処理システム50cの概略構成図である。 従来の排ガス処理システム50’の概略構成図である。
符号の説明
10a 第1ドライエッチング装置
10b 第2ドライエッチング装置
15,16a,16b ドライポンプ
16,16a,16b,16c,16d 排ガス導入配管
17,17a,17b 排ガス排出配管
18a,18b 廃液排出配管
18c 廃液導入配管
20,20a,20b 排ガス処理装置
30 廃液処理装置
40 二酸化硫黄生成装置
50a,50b,50c,50’ 排ガス処理システム

Claims (12)

  1. 塩素ガスを含む第1の排ガスと、アルカリ剤及び還元剤が添加された洗浄液とを接触させることにより、上記第1の排ガスを除害処理する排ガスの処理方法であって、
    上記第1の排ガス及び上記洗浄液の少なくとも一方に対し、二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスを接触させることを特徴とする排ガスの処理方法。
  2. 請求項1に記載された排ガスの処理方法において、
    上記第1の排ガス及び上記第2の排ガスの双方を除害することを特徴とする排ガスの処理方法。
  3. 塩素ガスを含む第1の排ガス及び二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスを除害する排ガスの処理方法であって、
    アルカリ剤が添加された第1の洗浄液に、上記第1の排ガスを接触させる第1工程と、
    アルカリ剤が添加された第2の洗浄液に、上記第2の排ガスを接触させる第2工程と、
    上記第1工程で生成した廃液と、上記第2工程で生成した廃液とを混合処理する廃液処理工程とを備えることを特徴とする排ガスの処理方法。
  4. 請求項1又は3に記載された排ガスの処理方法において、
    上記第2の排ガスは、六フッ化硫黄ガスを含み、
    上記第2の排ガスの六フッ化硫黄ガスを分解して、二酸化硫黄ガスを生成する二酸化硫黄生成工程を備えることを特徴とする排ガスの処理方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載された排ガスの処理方法において、
    上記第1の排ガスは、塩素ガス又は三塩化ホウ素ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置の排ガスであることを特徴とする排ガスの処理方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載された排ガスの処理方法において、
    上記第2の排ガスは、六フッ化硫黄ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置の排ガスであることを特徴とする排ガスの処理方法。
  7. 塩素ガスを含む第1の排ガスと、アルカリ剤及び還元剤が添加された洗浄液とを接触させる排ガス処理装置を備え、該排ガス処理装置の内部で上記第1の排ガスを除害処理する排ガス処理システムであって、
    上記排ガス処理装置に二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスを供給する排ガス供給手段を備えていることを特徴とする排ガス処理システム。
  8. 請求項7に記載された排ガス処理システムにおいて、
    上記排ガス処理装置の内部で、上記第1の排ガス及び上記第2の排ガスの双方を除害するように構成されていることを特徴とする排ガス処理システム。
  9. 塩素ガスを含む第1の排ガスと、二酸化硫黄ガスを含む第2の排ガスとを除害する排ガス処理システムであって、
    上記第1の排ガスと、アルカリ剤が添加された第1の洗浄液とを接触させる第1の排ガス処理装置と、
    上記第2の排ガスと、アルカリ剤が添加された第2の洗浄液とを接触させる第2の排ガス処理装置と、
    上記第1の排ガス処理装置で生成された廃液と、上記第2の排ガス処理装置で生成された廃液とを混合処理する廃液処理装置とを備えていることを特徴とする排ガス処理システム。
  10. 請求項7又は9に記載された排ガス処理システムにおいて、
    上記第2の排ガスは、六フッ化硫黄ガスを含み、
    上記第2の排ガスの六フッ化硫黄ガスを分解して、二酸化硫黄ガスを生成する二酸化硫黄生成装置を備えていることを特徴とする排ガス処理システム。
  11. 請求項7乃至10のいずれかに記載された排ガス処理システムにおいて、
    上記第1の排ガスは、塩素ガス又は三塩化ホウ素ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置の排ガスであることを特徴とする排ガス処理システム。
  12. 請求項7乃至10のいずれかに記載された排ガス処理システムにおいて、
    上記第2の排ガスは、六フッ化硫黄ガスを含む反応ガスを用いるドライエッチング装置の排ガスであることを特徴とする排ガス処理システム。
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JP2013539717A (ja) * 2010-09-15 2013-10-28 ソルヴェイ(ソシエテ アノニム) ガスからのf2および/またはof2の除去方法

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