JP2006055552A - キャリングケース、梱包物及び梱包方法 - Google Patents

キャリングケース、梱包物及び梱包方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐衝撃性や耐震動性を向上させたキャリングケース、及び、梱包部材を削減した梱包物及び梱包方法を提供する。
【解決手段】 ヒンジ連結により開閉自在な本体ケース10と蓋ケース30とで構成される。本体ケース10は、プロジェクタ150を収納する第1の収納部11とケーブル類110を収納する第2の収納部12とを備え、蓋ケース30は、付属品120を収納する第3の収納部31,32と取扱説明書130を収納する第4の収納部33とを備えている。ファスナー50を閉塞した場合、第1と第4の収納部が対向し、第2と第3の収納部が対向する位置に配設されている。各収納部に収納物を収納し、ファスナー50を閉塞した場合に、各収納部、本体ケース10及び蓋ケース30は、プロジェクタ150と取扱説明書130、ケーブル類110と付属品120、プロジェクタ150とケーブル類110が相互に押圧するように形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子機器を収納するキャリングケース、当該キャリングケースを用いた梱包物、当該梱包物を用いた梱包方法に関する。
従来のキャリングケースは、緩衝部材を内設し、電子機器を収納する空間を備えた収納部とケーブルや取扱説明書などの付属品を収納する空間を備えた収納部との2つの収納部で構成されている。持ち運ぶときには、それぞれの収納部に電子機器及び付属品を収納して、それぞれの収納部に設置されたファスナーが閉塞される。
図6は、従来のキャリングケースを説明する図である。図6に示すように、従来のキャリングケース300は、電子機器を収納する電子機器用収納部310と、付属品を収納する付属品用収納部320との2つの収納部で構成される。そして、それぞれの収納部310,320には、ファスナー311,321が設置されている。また、電子機器用収納部310には、携帯するための持手312及び肩掛けベルト313が設置されている。
ユーザーは、電子機器及び付属品を携帯する場合、電子機器及び付属品をそれぞれの収納部310,320に収納し、それぞれのファスナー311,321を閉塞し、持手312または肩掛けベルト313を利用して持ち運ぶ。
図7は、従来の梱包方法を説明する図である。従来の電子機器の梱包方法では、公知の特許文献1、特許文献2に示されると同様であり、図7に示すように、梱包箱400の底面に下当て板410を配置する。その後、この下当て板410の上面であって4箇所のコーナー部にそれぞれ下部梱包緩衝部材420を配置する。この下部梱包緩衝部材420は凹部を持ち、配置する場合はその凹部が梱包箱400の中心に向くように配置する。その後、この4個の下部梱包緩衝部材420の凹部に予め被梱包物である電子機器500を収納した段ボール製の収納箱430を配置し、その上面に中当て板440を配置する。その後、中当て板440の上面に、付属品であるケーブル、リモコン、取扱説明書などと併せて付属されるキャリングケース300を折りたたみ収納した段ボール製の収納箱450を配置し、その上面に上当て板460を配置する。その後、梱包箱400の蓋を閉じる。この梱包方法により梱包物480が完成する。
このように、従来の梱包物においては、電子機器500を収納した段ボール製の収納箱430と、キャリングケース300を含めた付属品を収納した段ボール製の収納箱450と、その下面側の下部緩衝部材420との緩衝作用により梱包物の落下や振動に対する耐衝撃性や耐振動性が確保され梱包物が安全に輸送される。
特開2000−255640号公報 特開2003−292048号公報
しかしながら、キャリングケースを机などにぶつけたり、落下した場合などの強い衝撃に対しては、信頼性を確保することは難しいという課題がある。また、車のトランクや、電車の棚などに置いて移動する場合には、車や電車の振動に対して信頼性を確保することは難しいという課題がある。
また、上述した梱包方法及び梱包物においては、耐衝撃性や耐振動性を確保するために、発砲樹脂材料やパルプモールド材料や段ボール材料等からなる緩衝部材として作用する収納箱や当て板や緩衝部材などの各種梱包部材を使用する。そのため、各種梱包部材を組込むために梱包作業性の効率化を図れないことや、各種梱包部材の製造及び梱包作業による梱包コストの削減が図れない等の課題がある。また、各種梱包部材は、製品の輸送のためだけに必要なものであり、被梱包物を取出した後は資源としてリサイクルされる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、耐衝撃性や耐震動性を向上させたキャリングケース、及び、梱包部材を削減した梱包物及び梱包方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は、電子機器を保護する緩衝部材を内設する本体ケース及び蓋ケースとで構成されるキャリングケースであって、本体ケースと蓋ケースは、ヒンジ連結により開閉自在に構成され、本体ケースは、電子機器を収納する第1の収納部とケーブルを収納する第2の収納部とを備え、蓋ケースは、付属品を収納する第3の収納部と取扱説明書を収納する第4の収納部とを備え、本体ケース及び蓋ケースを閉塞した場合、第1の収納部と第4の収納部が対向する位置となり、第2の収納部と第3の収納部が対向する位置となるように配設され、電子機器、ケーブル、付属品及び取扱説明書を各収納部に収納し、本体ケース及び蓋ケースを閉塞した場合、電子機器と取扱説明書、ケーブルと付属品、電子機器とケーブルが相互に押圧するように各収納部、本体ケース及び蓋ケースが形成されることを特徴とする。
このようなキャリングケースによれば、電子機器、ケーブル、付属品及び取扱説明書を各収納部に収納し、本体ケース及び蓋ケースを閉塞した場合に、各収納部、本体ケース及び蓋ケースは、電子機器と取扱説明書、ケーブルと付属品、電子機器とケーブルが相互に押圧するように形成されている。そのため、電子機器、ケーブル、付属品及び取扱説明書のガタツキがなくなり、ケーブル、取扱説明書及びキャリングケース本体とが緩衝部材の作用を行うことができる。よって、キャリングケースの落下やぶつかり及び振動に対する衝撃を緩和することができ、耐衝撃性及び耐震動性を向上することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記キャリングケースであって、本体ケース及び蓋ケースの開閉する縁部において、縁部の一部の部位は所定の基準面から縁部までの距離が他の縁部と異なり、本体ケースに電子機器を収納した場合、縁部の一部の部位は電子機器の少なくとも一部を露出するように形成されることを特徴とする。
このようなキャリングケースによれば、基準面から縁部までの距離が一部の縁部において他の縁部と異なっており、本体ケースに電子機器を収納した場合に、その一部の縁部において、電子機器の少なくとも一部を露出するように形成される。よって、ユーザーは、露出するように形成した縁部から手を入れて電子機器を把持できるため、容易に電子機器を取出すことができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記キャリングケースであって、第1の収納部には、少なくとも電子機器を収納するための情報が表示されることを特徴とする。
このようなキャリングケースによれば、ユーザーは、第1の収納部に表示された電子機器を収納するための情報を確認して、電子機器を適正に収納することができる。よって、適正な配置関係が確保できるため、電子機器に対する耐衝撃性を向上することができる。
上述した目的を達成するために、本発明は、被梱包物を梱包する梱包物であって、上記キャリングケースが備える各収納部に被梱包物である電子機器、ケーブル、付属品及び取扱説明書をそれぞれ収納したキャリングケースと専用梱包箱とで構成されることを特徴とする。
このような梱包物によれば、緩衝部材として従来必要であった段ボール材料等からなる収納箱、及び、発砲樹脂材料やパルプモールド材料や段ボール材料等からなる緩衝作用を持つ成形された梱包部材を用いる必要がなくなる。よって、梱包物がコンパクトになり、梱包物の輸送コストを削減することができる。そして、車など輸送手段に対する燃料などのエネルギー削減の効果もある。
上述した目的を達成するために、本発明は、被梱包物の梱包方法あって、上記キャリングケースが備える各収納部に被梱包物である電子機器、ケーブル、付属品及び取扱説明書をそれぞれ収納し、キャリングケース本体を閉塞した後に、キャリングケースを専用梱包箱に収納して専用梱包箱の蓋を閉じることを特徴とする。
このような梱包方法によれば、緩衝部材として従来必要であった段ボール材料からなる収納箱、及び、発砲樹脂材料やパルプモールド材料や段ボール材料からなる成形された緩衝作用を持つ梱包部材を組み込む必要がなくなる。よって、梱包部材の大幅な削減が可能となり、梱包作業性の向上と梱包コストの削減が可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るキャリングケースの概略斜視図である。図2は、キャリングケースを開いた内面側の概略斜視図である。図3は、キャリングケースの収納部に収納物を収納した図である。
なお、本実施形態において、「上部」、「下部」等の位置若しくは方向を示す用語は、図1に示す状態を基準として用いることとする。
キャリングケース100は、図1に示すように、略直方体の形状を有し本体ケース10及び蓋ケース30から構成される。本体ケース10及び蓋ケース30は、相互にヒンジ連結されて開閉自在となっており、また、ポリエチレンフォームなどの緩衝部材が内設されている。
本体ケース10は、図2に示すように、平面形状が略長方形となる本体面15と、この本体面15の長手方向両側に連設された1対の側壁16,17と、本体面15の短寸法方向両側に連設された底壁18及び上壁19と、本体面15及び各壁16〜19によって囲まれる内側領域内に配置される仕切部材13とにより構成されている。底壁18は、補強板が内設され、外面側には、ゴム足90が2箇所固着されている。上壁19も補強板が内設されている。
本体ケース10は、電子機器としてのプロジェクタ150を収納するための第1の収納部11を有し、第1の収納部11は、本体面15、側壁17、上壁19、仕切部材13及び底壁18で囲まれる内側領域で構成されている。また、プロジェクタ150と電源を結ぶ電源ケーブル、プロジェクタ150とPC(パーソナルコンピュータ)を接続するコンピュータケーブル、その他オーディオアダプタ、USBマウスケーブルなどのケーブル類110を収納する第2の収納部12を有する。第2の収納部12は、本体面15、側壁16、上壁19、仕切部材13及び底壁18で囲まれる内側領域で構成されている。
第1の収納部11の本体面15の表面には、収納指示表示60が、白色のシルク印刷により表示されている。収納指示表示60は、プロジェクタ150を収納するための情報として、プロジェクタ150を構成する投写レンズの方向を表示している。ユーザーは、この収納指示表示60を確認して、その指示に従いプロジェクタ150を第1の収納部11に適正に収納することになる。
仕切部材13は、図2に示すように、底壁18側の一端に面ファスナー13Aを備え、上壁19側の他端に面ファスナー13Bを備えて構成されている。仕切部材13は、底壁18に縫合され備えた面ファスナー18Aと、面ファスナー13Aとが係合し、上壁19に縫合され備えた面ファスナー19Aと面ファスナー13Bとが係合することにより固定されている。仕切部材13は、底壁18及び上壁19の長手方向に沿って面ファスナー18A,19Aの係合可能な範囲内で仕切位置を任意に変更することができる。よって、電子機器のサイズに応じて遊び(ガタツキ)のない収納領域を形成可能となっている。
蓋ケース30は、ヒンジ部55を介して本体ケース10の底壁18側に連設されている。そして、蓋ケース30は、平面形状が略長方形となる本体ケース10の本体面15に対応する蓋面36と、この蓋面36の長手方向両側に連設され本体ケース10の側壁16,17に対応する蓋側壁37,38と、蓋面36の短寸法方向上側に連設され本体ケース10の上壁19に対応する蓋上壁39とにより構成されている。
蓋ケース30は、リモコンや無線LANカードなどの付属品120を収納する布製の第3の収納部31,32を有し、第3の収納部31,32は、それぞれの収納空間を確保して、蓋面36に収納部31が縫合され、収納部31の上部に収納部32を積層して縫合して構成されている。取扱説明書130を収納する布製の第4の収納部33が、収納空間を確保して蓋面36に縫合され構成されている。本体ケース10及び蓋ケース30を閉塞した場合、第3の収納部31,32と第2の収納部12、第4の収納部33と第1の収納部11とがそれぞれ対向した位置関係を成すように配設されている。
第3の収納部31,32にそれぞれ付属品120を収納した場合に、収納部31,32を閉じ、合わせて付属品120のガタツキをなくすために、布製帯状の固定ベルト34が一端を蓋面36に縫合され、他端に面ファスナー34Aを縫合された自由端として設置されている。この面ファスナー34Aに対応した第3の収納部32の部分には面ファスナー31Aが縫合されて、面ファスナー34Aと係合可能になっている。同様に、第4の収納部33に取扱説明書130を収納した場合に、収納部33を閉じ、合わせて取扱説明書130のガタツキをなくすために、布製帯状の固定ベルト35が一端を蓋面36に縫合され、他端に面ファスナー35Aを縫合された自由端として設置されている。この面ファスナー35Aに対応した第4の収納部33の部分には面ファスナー33Aが縫合されて、面ファスナー35Aと係合可能になっている。
本体ケース10のヒンジ部55を除く側壁16,17及び上壁19の縁部と、これらの縁部に対向する蓋ケース30の蓋側壁37,38及び蓋上壁39の縁部には、二方向から開閉可能となるファスナー50が設けられている。このファスナー50を開閉することによって蓋ケース30が本体ケース10を全体的に開放及び閉塞するようになっている。
ファスナー50の設けられる本体ケース10の側壁16、側壁17及び上壁19の縁部は、本体面15を基準面として縁部の高さを比較した場合、開閉する支点となる部分である底壁18の両端部の縁部の高さと、側壁16及び側壁17の底壁18側領域での縁部の高さは同じであり、側壁上部領域16A及び側壁上部領域17Aでの縁部の高さは低くなるように高さを異ならせて形成されている。また、側壁上部領域16A及び側壁上部領域17Aでの縁部の高さと上壁19での縁部の高さは同様である。プロジェクタ150を本体ケース10の第1の収納部11に収納した場合、側壁上部領域16A、側壁上部領域17A及び上壁19での縁部において、プロジェクタ150が露出する位置関係になるように縁部の高さを設定している。ユーザーは、プロジェクタ150を取出す場合、プロジェクタ150を露出させた縁部から手を入れて、プロジェクタ150を把持し取出す。
なお、上記縁部の高さに合わせて蓋ケース30側の蓋側壁37,38及び蓋上壁39の縁部が形成されている。
本体ケース10の上壁19の補強板が内設される部分には手提げ用の持手70がビス及び縫合により設置されている。本体ケース10の側壁16,17には肩掛け用の肩掛けベルト80の両端がそれぞれ縫合され設置されている。肩掛けベルト80は、肩用パッド82や調整金具81を備えており、この調整金具81を調整することにより肩掛けベルト80の長さを調整する。
図4は、キャリングケースに収納物を収納したときの、概略断面図である。図4を用いて、収納した場合の説明を行う。
蓋ケース30に備えた第3の収納部31,32に付属品120を固定ベルト34によりガタツキなくそれぞれ収納固定し、第4の収納部33に取扱説明書130を固定ベルト35によりガタツキなく収納固定する。また、本体ケース10の第1の収納部11にプロジェクタ150を収納し、第2の収納部12にケーブル類110を収納する。そして、本体ケース10に対して蓋ケース30をファスナー50により閉塞する。
それにより、第1の収納部11に収納されるプロジェクタ150は、対向する位置に配設された第4の収納部33に収納される取扱説明書130とで相互に押圧し合う。同様にして、第2の収納部12に収納されるケーブル類110は、対向する位置に配設された第3の収納部31,32に収納される付属品120とで相互に押圧し合う。同様にして、第1の収納部11に収納されるプロジェクタ150及び第2の収納部12に収納されるケーブル類110は仕切部材13を介して相互に押圧し合う。
図5は、本発明の実施形態に係る梱包方法を説明する図である。図5を用いて梱包方法を説明する。
図5に示すように、本発明の実施形態に係る梱包方法は、段ボール製の専用梱包箱200の底面側に段ボール製の下当て板210を配置する。その後、被梱包物であるプロジェクタ150、ケーブル類110、付属品120、取扱説明書130を収納し、閉塞したキャリングケース100を配置する。その後、キャリングケース100の上面に段ボール製の上当て板220を配置する。当該配置の後、専用梱包箱200の蓋を閉じるという方法である。この梱包方法により梱包物250が完成する。
ここで、キャリングケース100に収納する被梱包物の梱包方法を説明する。
被梱包物のプロジェクタ150は、ポリエチレン製の内外二重の包装袋により包装されて、第1の収納部11に収納される。被梱包物のケーブル類110である電源ケーブル、コンピュータケーブル、オーディオアダプタ及びUSBマウスケーブルは、それぞれ包装袋で包装され、第2の収納部12に収納される。被梱包物のリモコンや無線LANカードなどの付属品120は、それぞれ包装袋で包装され、第3の収納部31,32にそれぞれ収納され、固定ベルト34により固定される。被梱包物の取扱説明書130は、その他付属されるソフトウェアを記録したメディアや各種シートなどと共に包装袋で包装され、第4の収納部33に収納され、固定ベルト35により固定される。全ての被梱包物を収納した後で、キャリングケース100に備えたファスナー50を閉塞する。また、肩掛けベルト80は、最短の長さに調整しておく。そして、そのキャリングケース100を包装袋で包装して下当て板210の上面に配置する。
上述した、実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)本実施形態のキャリングケース100は、第1の収納部11に収納されるプロジェクタ150と、対向する位置に配設された第4の収納部33に収納される取扱説明書130とで相互に押圧し合うことができる。また、第2の収納部12に収納されるケーブル類110と、対向する位置に配設された第3の収納部31,32に収納される付属品120とで相互に押圧し合うことができる。また、第1の収納部11に収納されるプロジェクタ150及び第2の収納部12に収納されるケーブル類110は仕切部材13を介してお互いが押圧し合うことができる。このように、収納物が相互に押圧し合うことにより、それぞれの収納物のガタツキがなくなる。また、ケーブル類110と取扱説明書130と仕切部材13と本体ケース10と蓋ケース30とが緩衝部材としての作用を行う。そのため、キャリングケース100の落下や振動に対する衝撃を緩和することができ、耐衝撃性及び耐震動性が向上する。それにより、ユーザーは、プロジェクタ150や付属品120を安全に持ち運ぶことができる。
(2)本実施形態のキャリングケース100は、本体面15を基準面として縁部の高さを比較した場合、開閉する支点となる部分である底壁18の両端部の縁部の高さに対して、側壁上部領域16A、側壁上部領域17A及び上壁19での縁部の高さを低くするように形成されている。そして、プロジェクタ150を本体ケース10の第1の収納部11に収納した場合、側壁上部領域16A、側壁上部領域17A及び上壁19での縁部において、プロジェクタ150を露出する位置関係になるように縁部の高さを設定している。そのため、ユーザーは、プロジェクタ150を取出す場合、プロジェクタ150を露出させた縁部から手を入れてプロジェクタ150を把持できるため、容易に電子機器を取出せる。
(3)本実施形態のキャリングケース100は、本体ケース10に第1の収納部11及び第2の収納部12を構成し、これらの収納部の対抗する蓋ケース30の位置に第4の収納部33及び第3の収納部31,32を配設している。そのため、従来のキャリングケース300のように別々の収納部310,320からそれぞれのファスナー311,321を開いて必要な収納物を取出すのに比べて、本実施形態のキャリングケース100は、ファスナー50を開き本体ケース10と蓋ケース30とを開放することで、必要な収納物を一度に取出すことができる。それにより、プロジェクタ150のセッティングなどを効率的に行える。
(4)本実施形態のキャリングケース100は、第1の収納部11での本体面15の表面に、プロジェクタ150を収納するための情報であるプロジェクタ150を構成する投写レンズの方向を示す収納指示表示60をシルク印刷により白色で表示している。ユーザーは、この収納指示表示60を確認して、その指示に従いプロジェクタ150を第1の収納部11に適正に収納することができる。これにより、プロジェクタ150に対する耐衝撃性を更に向上することができる。
(5)本実施形態の梱包物250は、キャリングケース100が備える各収納部11,12,31,32,33に被梱包物であるプロジェクタ150、ケーブル110、付属品120及び取扱説明書130をそれぞれ収納したキャリングケース100と専用梱包箱200とで構成される。このような梱包物250によれば、緩衝部材として従来必要であった段ボール材料等からなる収納箱、及び、発砲樹脂材料やパルプモールド材料や段ボール材料等からなる成形された緩衝作用を持つ梱包部材を用いる必要がなくなる。よって、梱包物がコンパクトになり、梱包物の輸送コストを削減することができる。
(6)本実施形態の梱包方法は、キャリングケース100が備える各収納部11,12,31,32,33に被梱包物であるプロジェクタ150、ケーブル110、付属品120及び取扱説明書130をそれぞれ収納し、キャリングケース100本体を閉塞した後にキャリングケース100を専用梱包箱200に収納して専用梱包箱200の蓋を閉じる。このような梱包方法によれば、緩衝部材として従来必要であった段ボール材料からなる収納箱、及び、発砲樹脂材料やパルプモールド材料や段ボール材料からなる成形された緩衝作用を持つ梱包部材を組み込む必要がなくなる。よって、梱包部材の大幅な削減が行えるため、梱包作業性の向上と梱包コストの削減が可能となる。
(7)本実施形態の梱包物及び梱包方法によれば、梱包物がコンパクトになり、車など輸送手段に対する燃料などのエネルギー削減の効果もある。また、梱包部材を大幅に低減することができるため、リサイクルさせる梱包部材も低減することができる。よって、本実施形態の梱包物及び梱包方法を実施することにより、環境保護及び環境保全に寄与することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良など加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)前記実施形態において、キャリングケース100は、本体ケース10に第1の収容部11及び第2の収容部12を備え、蓋ケース30に第3の収容部31,32及び第4の収容部33を備えている。しかし、これに限らず、本体ケース10に更に収納部を備えても良いし、蓋ケース30にも更に収納部を備えても良い。この場合、本体ケース10と蓋ケース30を閉塞したときに、それぞれ対抗する収納物が相互に押圧し合うように配置することが必要である。
(変形例2)前記実施形態において、第1の収納部11での本体面15の表面には、プロジェクタ150を収納するための情報であるプロジェクタ150を構成する投写レンズの方向を示す収納指示表示60が、シルク印刷により白色で表示されている。しかしこれに限らず、本体面15の表面に各収納部に収納する収納物の名称などを表示しても良い。また、各収納部の表面にそれぞれ収納する収納物の名称などを表示しても良い。また、表示方法はシルク印刷でなくても情報を記述したシール部材を貼り付けても良い。これにより、ユーザーは、表示を確認して、各収納物を適性にそれぞれの収納部に収納することができる。
(変形例3)前記実施形態において、本体ケース10に構成する第1の収納部11及び第2の収納部12の位置は、プロジェクタ150を構成する部品の中で重要な投写レンズ部の耐衝撃性及び耐振動性を向上させるために、投写レンズ部側に第2の収納部12を配置している。よって、各種プロジェクタを収納する場合には、その投写レンズ部の位置を考慮して、投写レンズ部側に第2の収納部を配置することにより更に耐衝撃性及び耐振動性を向上させるキャリングケースが実現できる。
(変形例4)前記実施形態において、キャリングケース100に収納する電子機器として、プロジェクタ150を用いている。また、このプロジェクタ150は、透過型液晶方式のプロジェクタである。しかし、これに限らず、DLP(登録商標)(Digital Light Processing)方式、および、反射型液晶方式であるLCOS(Liquid Crystal On Silicon)方式などを採用したプロジェクタであっても良い。
(変形例5)前記実施形態において、キャリングケース100に収納する電子機器として、プロジェクタ150を用いている。しかし、これに限らず、小型のパーソナルコンピュータ、小型のファクシミリ装置、小型のビデオカメラなどの電子機器を用いても良い。これにより収納する電子機器の選択の自由度が広がる。
本発明の実施形態に係るキャリングケースの概略斜視図。 キャリングケースを開いた内面側の概略斜視図。 キャリングケースの収納部に収納物を収納した図。 キャリングケースの収納部に収納物を収納したときの概略断面図。 本発明の実施形態に係る梱包方法の説明図。 従来のキャリングケースの概略斜視図。 従来の梱包方法の説明図。
符号の説明
10…本体ケース、11…第1の収納部、12…第2の収納部、13…仕切部材、15…本体面、16…側壁、16A…側壁上部領域、17…側壁、17A…側壁上部領域、18…底壁、19…上壁、30…蓋ケース、31…第3の収納部、31A…面ファスナー、32…第3の収納部、33…第4の収納部、33A…面ファスナー、34…固定ベルト、34A…面ファスナー、35…各固定ベルト、35A…面ファスナー、36…蓋面、37…蓋側壁、38…蓋側壁、39…蓋上壁、50…ファスナー、55…ヒンジ部、60…収納指示表示、70…持手、80…肩掛けベルト、81…調整金具、100…キャリングケース、110…ケーブル類、120…付属品、130…取扱説明書、150…プロジェクタ、200…専用梱包箱、210…下当て板、220…上当て板、250…梱包物。

Claims (5)

  1. 電子機器を保護する緩衝部材を内設する本体ケース及び蓋ケースとで構成されるキャリングケースであって、
    前記本体ケースと前記蓋ケースは、ヒンジ連結により開閉自在に構成され、
    前記本体ケースは、電子機器を収納する第1の収納部とケーブルを収納する第2の収納部とを備え、
    前記蓋ケースは、付属品を収納する第3の収納部と取扱説明書を収納する第4の収納部とを備え、
    前記本体ケース及び前記蓋ケースを閉塞した場合、前記第1の収納部と前記第4の収納部が対向する位置となり、前記第2の収納部と前記第3の収納部が対向する位置となるように配設され、
    前記電子機器、前記ケーブル、前記付属品及び前記取扱説明書を前記各収納部に収納し、前記本体ケース及び前記蓋ケースを閉塞した場合、前記電子機器と前記取扱説明書、前記ケーブルと前記付属品、前記電子機器と前記ケーブルが相互に押圧するように前記各収納部、前記本体ケース及び前記蓋ケースが形成されることを特徴とするキャリングケース。
  2. 請求項1に記載のキャリングケースであって、
    前記本体ケース及び前記蓋ケースの開閉する縁部において、当該縁部の一部の縁部は所定の基準面から前記縁部までの距離が他の前記縁部と異なり、前記本体ケースに前記電子機器を収納した場合、前記縁部の一部は前記電子機器の少なくとも一部を露出するように形成されることを特徴とするキャリングケース。
  3. 請求項1または請求項2に記載のキャリングケースであって、
    前記第1の収納部には、少なくとも前記電子機器を収納するための情報が表示されることを特徴とするキャリングケース。
  4. 被梱包物を梱包する梱包物であって、
    請求項1に記載のキャリングケースが備える各収納部に被梱包物である電子機器、ケーブル、付属品及び取扱説明書をそれぞれ収納した前記キャリングケースと専用梱包箱とで構成されることを特徴とする梱包物。
  5. 被梱包物の梱包方法であって、
    請求項1に記載のキャリングケースが備える各収納部に被梱包物である電子機器、ケーブル、付属品及び取扱説明書をそれぞれ収納し、前記キャリングケース本体を閉塞した後に、該キャリングケースを専用梱包箱に収納して該専用梱包箱の蓋を閉じることを特徴とする梱包方法。
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