JP2006055235A - X線ct装置およびその撮影方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】目視によらずにスカウト像を用いて病変部を検出し、病変候補の部分を断層像撮影する撮影条件を自動的に作成すること、または自動生成された撮影条件を手動修正することができ、作業効率および診断精度を向上させることができるX線CT装置およびその撮影方法を提供することにある。
【解決手段】CT装置または画像データベースシステムから読み出される前回撮影したスカウト像と今回撮影したスカウト像の差画像をとり(ステップS5)、その差画像から病変候補部を画像認識させて病変候補部を求める(ステップS6)。この病変候補部の位置に合わせて断層像撮影の撮影条件を自動設定する(ステップS7)。この撮影条件をX線断層撮影の計画をあらかじめ、スカウト像(スキャノ画像)上で作成する際に、スカウト像上に撮影位置を示すローカライザとともに実際にX線を照射する場所を明示する。
【選択図】図3

Description

本発明は、比較診断において、同一患者の病変部または病変部の変化を抽出および判断し、病変部の撮影条件を自動的に作成する技術に関する。
従来のX線CT装置では、前回撮影のスカウト像と今回のスカウト像を目視で見比べ、病変部を診断し、撮影計画を作成していた(特許文献1参照)。ところで、スカウト像に基づいて、被検体に含まれる金属を自動定に検出し、金属が検出された位置において投影データに自動的に金属によるアーチファクトを除去するための補正を行う技術が開示されている(特許文献2参照)。
特開2003−310599号公報 特願2003−173591
しかしながら、X線断層撮影計画作成時に、スカウト像上での目視による画像比較では、階調方向の変化や差、微妙な形状変化等の差が見にくかったため、比較診断の精度に限界があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、目視によらずにスカウト像を用いて病変部を検出し、病変候補の部分を断層像撮影する撮影条件を自動的に作成すること、または自動生成された撮影条件を手動修正することができ、これにより、作業効率および診断精度を向上させることができるX線CT装置およびその撮影方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のX線CT装置は、同一の被検体のスカウト画像を検索する検索手段と、検索したスカウト画像のうち以前に撮影した第1のスカウト画像と新たに撮影した第2のスカウト画像の差画像を求める差画像算出手段と、差画像より病変部候補を検出する病変部候補検出手段と、病変部候補の位置より撮影条件を決定する撮影条件決定手段と、決定された撮影条件に基いて撮影を行なうX線断層撮影手段とを有する。
上記のX線CT装置では、CT装置または画像データベースシステムから読出される第1のスカウト像と第2のスカウト像の差画像をとり、その差画像から病変候補部を画像認識させて病変候補部が求められる。この病変候補部の位置に合わせて断層像撮影の撮影条件を自動設定することができる。この撮影条件をX線断層撮影の計画をあらかじめ、スカウト像(スキャノ画像)上で作成する際に、スカウト像上に撮影位置を示すローカライザとともに実際に撮影する場所を明示する。
好ましくは、差画像算出手段は、第1のスカウト画像と第2のスカウト画像の位置合わせを行った上で、差画像を求める。
上記のX線CT装置では、差画像を求める際に位置合わせを行なうために差画像の信頼性が上がり、最終的に病変部候補の撮影条件の信頼性も上がる。
好ましくは、決定された撮影条件を手動編集する手段をさらに有する。
上記のX線CT装置では、自動で病変部候補から求められた撮影条件を手動編集・修正する手段を持つため、より確実に運用できる。
前記検索手段は、X線CT装置の内部の画像記憶装置またはネットワークを通じてX線CT装置の外部の画像記憶装置から検索する。
上記のX線CT装置では、X線CT装置内の画像記憶装置以外にネットワークを通じて外部の画像記憶装置から画像検索を行なえるため、より多くの被検体に本発明のX線CT装置を適用できる。
さらに、上記の目的を達成するため、本発明のX線CT撮影方法は、同一の被検体のスカウト画像を検索するステップと、検索したスカウト画像のうち以前に撮影した第1のスカウト画像と新たに撮影した第2のスカウト画像の差画像を求めるステップと、差画像より病変部候補を検出するステップと、病変部候補の位置より撮影条件を決定するステップと、決定された撮影条件に基いて撮影を行なうX線断層撮影ステップとを有する。
上記のX線CT撮影方法では、CT装置または画像データベースシステムから読出される前回撮影した第1のスカウト像と今回撮影した第2のスカウト像の差画像をとり、その差画像から病変候補部を画像認識させて病変候補部が求められる。この病変候補部の位置に合わせて断層像撮影の撮影条件を自動設定することができる。この撮影条件をX線断層撮影の計画をあらかじめ、スカウト像(スキャノ画像)上で作成する際に、スカウト像上に撮影位置を示すローカライザとともに実際に撮影する場所を明示する。
好ましくは、前記差画像を求めるステップにおいて、前回撮影のスカウト画像と今回撮影のスカウト画像を位置合わせを行った後に差画像を求める。
上記のX線CT撮影方法では、差画像を求める際に位置合わせを行なうために差画像の信頼性が上がり、最終的に病変部候補の撮影条件の信頼性も上がる。
例えば、撮影条件を決定するステップの後に、決定された撮影条件を手動編集するステップをさらに有する。
上記のX線CT撮影方法では、自動で病変部候補から求められた撮影条件を手動編集・修正するステップをもつため、より確実に運用できる。
例えば、スカウト画像を検索するステップにおいて、X線CT装置内の画像記憶装置またはネットワークを通じてX線CT装置の外部の画像記憶装置から検索する。
上記のX線CT撮影方法では、X線CT装置内の画像記憶装置以外にネットワークを通じて外部の画像記憶装置から画像検索を行なえるため、より多くの被検体に本発明のX線CT撮影方法を適用できる。
本発明では、スカウトの差画像から前回の撮影と今回の撮影との変化部分を差画像で抽出し、強調して見れると同時に病変部かどうかを自動画像認識させる。これにより抽出された病変候補の部分を断層像撮影する撮影条件を自動的に作成し提供できる。画像検索および撮影個所設定の作業効率の改善も行なえ、一定の基準による判断も行なえ、画像の検索も正しく行なえる。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置の構成ブロック図である。このX線CT装置100は、操作コンソール1、撮影テーブル10、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、操作者の入力を受け付ける入力装置2と、画像再構成処理などを実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で取得した投影データを収集するデータ収集バッファ5と、投影データから再構成したCT画像を表示するCRT6と、プログラムやデータやX線CT画像を記憶する記憶装置7とを具備している。記憶装置7は、例えば、固定ディスクHDDからなり、ここに走査ガントリ20に各種指示を与えたり、走査ガントリ20より受信したデータに基づいて断層像を再構成し、表示するための画像処理プログラムや、過去の投影データが格納されている。
撮影テーブル10は、被検体を乗せて走査ガントリ20のボア(空洞部)に入れ出しするクレードル12を具備している。クレードル12は、撮影テーブル10に内臓するモータで昇降およびテーブル直線移動される。
走査ガントリ20は、X線管21と、X線コントローラ22と、コリメータ23と、X線検出器24と、データ収集装置DAS(Data Acquisition System)25と、被検体の体軸の回りにX線管21などを回転させる回転部コントローラ26と、制御信号などを前記操作コンソール1や撮影テーブル10とやり取りする制御コントローラ29とを具備している。
X線CT装置100は中央処理装置3に接続されているネットワーク300を介して画像データベースシステム200に接続されており、過去に撮影された画像などを引き出すことができる。
実施形態におけるX線CT装置100と、画像データベースシステム200と、ネットワーク300を備えるX線CTシステムの構成は概ね上記のとおりである。この構成のX線CTシステムにおいて、投影データの収集は例えば次のように行われる。
まず、被検体を走査ガントリ20の回転部15の空洞部に位置させた状態でz軸方向の位置を固定し、X線管21からのX線ビームを被検体に照射し(X線の投影)、その透過X線をX線検出器24で検出する。そして、この透過X線の検出を、X線管21とX線検出器24を被検体の周囲で回転させながら(すなわち、投影角度(ビュー角度)を変化させながら)複数N(例えば、N=1,000)のビュー方向で、360度分データ収集を行う。
検出された各透過X線は、DAS(データ収集装置)25でディジタル値に変換されて投影データとしてデータ収集バッファ5を介して操作コンソール1に転送される。この動作を1スキャンとよぶ。そして、順次z軸方向にスキャン位置を所定量だけ移動して、次のスキャンを行っていく。このようなスキャン方式はコンベンショナルスキャン方式(またはアキシャルスキャン方式)とよばれる。もっとも、投影角度の変化に同期して撮影テーブル10を所定速度で移動させ、スキャン位置を移動させながら(X線管21とX線検出器24とが被検体の周囲をらせん状に周回することになる)投影データを収集する方式を、いわゆるヘリカルスキャン方式とよぶ。本発明はコンベンショナルスキャン方式、ヘリカルスキャン方式のいずれにも適用できる。
操作コンソール1は、走査ガントリ20から転送されてくる投影データを中央処理装置3の固定ディスクHDDに格納するとともに、例えば、所定の再構成関数と重畳演算を行い、逆投影処理により断層像を再構成する。ここで、操作コンソール1は、スキャン処理中に走査ガントリ20から順次転送されてくる投影データからリアルタイムに断層像を再構成し、常に最新の断層像をCRT6に表示させることが可能である。また患者名、生年月日などの患者情報入力も、操作コンソール1の入力装置2から行なえる。さらに、固定ディスクHDDなどからなる記憶装置7に格納されている投影データを呼び出して改めて画像再構成を行わせることも可能である。またはネットワーク300で接続されている画像データベースシステム200、または操作コンソール1の記憶装置7から断層像、スカウト像などの画像を読み出すことも可能である。
以下、本実施形態における操作コンソール1の処理内容を、図3の説明図を参照しながら説明する。
図3は、実施形態における操作コンソール1の処理の流れを示す説明図である。このフローチャートに対応するプログラムは、記憶装置7のハードディスクHDDにインストールされている画像処理プログラムに含まれ、中央処理装置3によって実行されるものである。
ステップS1およびS2は、スキャン計画段階にあたる処理で、ステップS1では、過去の画像の検索を行なうか否かの判断で、過去の画像の検索が選択された場合、患者名、生年月日などをキーにしてネットワークを通じてX線CT装置外の画像記憶装置の画像データベースシステム200、またはX線CT装置内の記憶装置7から過去の画像を選択する。ステップS2では、被検体(患者)の撮影部位を選択する。具体的には、部位の選択前に、「小児」か「成人」かを選択し、部位選択では例えば、「頭部」、「胸部」、「腹部」等の候補部位から選択する。ここで選択された部位によって、部位のデフォルトのスキャン範囲、X線管21に印加する管電圧、管電流値等の撮影条件が決定されることになる。
次にステップS3では、スカウトスキャンの撮影条件が設定される。X線の照射方向(y軸を0度とした場合に0度または90度)、X線管電圧・管電流などを設定する。この場合、過去のスカウト像の撮影条件を使用すると同じ撮影条件同士のスカウト像の差画像が容易に求められる。
次にステップS4では、スカウトスキャンを行なう。
スカウトスキャンとは、走査ガントリ20におけるX線管21を回転方向の所定角度に固定したまま、すなわち、X線の投影角度を固定したまま、被検体を載せた撮影テーブル10をz軸方向に搬送して行われるスキャンである。つまり、撮影テーブル10の移動中、X線管21よりX線を出力し、X線検出器24よりX線投影データを連続収集して、被検体の2次元X線像を透視像として得る。
図2は、収集されるスカウト像の例を示す図である。図2は、90度方向の頭部のスカウト像の一例を示す図である。横軸がz軸で、縦軸がX線検出器24の各検出チャネル(ch)の位置に対応するもので、高さ方向y軸方向である。本実施形態では、後述するように、収集されたスカウト像において病変部候補領域を検出する。
次にステップS5では、画像データベースシステム200、またはX線CT装置内の記憶装置7の過去のスカウト像と、撮影を行なった現在のスカウト像の差画像を求める。例えば、図4(a)に肺野部における、過去のスカウト像と、現在のスカウト像の一例を示す。図4(a)では、現在のスカウト像に病変部Gが存在している例を示す。図4(b)は、ステップS5により得られる、図4(a)に示す過去のスカウト像と現在のスカウト像の差画像を示す。
この差画像を求める際には、後述するように、スカウト像に映っている特徴点、例えばスタータルノッチ、剣状突起など複数の位置決め点で位置合わせ、拡大率合わせを行なうことにより、より精度の高いスカウト像の差画像が得られる。
次に、ステップS6では、スカウト像の差画像から病変候補などの変化部分を求め、その変化部分が病変候補か否かを判断する。病変候補か否かの判断のため、後述するように、差画像にフィルタ処理を施した後に、図4(c)に示すように2値化処理が行われ、さらに、図4(d)に示すように、病変候補部分のラベリング処理が施される。ラベリング処理が施された部分が病変候補であればその位置に合わせた撮影条件を作成する。
次に、ステップS7では、スキャン設定としてスカウト像の差画像によって自動設定された撮影条件を確認し、必要に応じて手動変更、修正を加えていく。このステップでは、スキャン範囲やスライス幅等の撮影計画をスカウト像上で決める。
なお、実施形態におけるX線CTシステムは、このようなスカウトスキャンを終えると差画像より病変部を検出後、操作コンソール1のCRT6に表示される撮影計画画面にスカウト像が表示され、スキャン範囲やスライス位置を示す線もそれに重畳して表示される。操作者はこのスカウト像を見ながらスキャン計画を決定できる。
図4(d)に示すように、コンベンショナルスキャン、ヘリカルスキャン、チルトヘリカルスキャン(傾斜ヘリカルスキャン)などにおいて、スカウト像にローカライザが示す断層像撮影位置のみならず、X線照射領域も示すことにより、X線断層撮影の計画をあらかじめ、スカウト像上で作成する際に、スカウト像上に撮影位置を示すローカライザとともに実際にX線が照射される場所を明示する。
なお、図4(d)ではスライス位置のみならず、スライス幅も表示してあるため、スキャンエリアの連続性、抜けがないことの確認もできるようになっている。特に多列検出器、または平面状X線検出器を用いたX線CT装置の場合は、検出器のZ方向の幅が広くなるため、スライス幅とX線照射領域の差が大きくなるため、これらの表示が有効になる。
以上のスキャン計画を経て、ステップS8で、操作者からの入力装置2の入力に応じて、設定されたコンベンショナルスキャンまたはヘリカルスキャンの撮影条件を走査ガントリ20に送出する。走査ガントリ20はこれに応じて、撮影条件に従いスキャンを開始する。
ステップS8では、走査ガントリ20で収集された投影データを入力する。
ステップS9では、その投影データに対し、対数変換、線質硬化(Beam Hardening)補正、X線検出器の感度補正等の、所定の前処理を行う。
ステップS10では、前処理された投影データに、あらかじめ用意された再構成関数を重畳する。
ステップS11では、逆投影処理により画像再構成が行われることになる。
ステップS12では、再構成処理後の画像に対して、例えばCT値変換などの後処理が行なわれる。
ステップS13で、その断層像がCRT6に表示される。
(ステップS5の一例)
次に、上記のステップS5におけるスカウト像の位置合わせについて、詳細な説明を行う。図5は、スカウト像の位置決め点について説明するための図である。図6は、上記の位置決め点を用いた画像位置合わせ処理のフローチャートである。
この差画像を求める際には、図5に示すように、スカウト像に映っている特徴点、例えばスタータルノッチ、剣状突起など複数の位置決め点P1,P2,P3を用いて位置合わせを行う。
まず、ステップS51では、前回画像上の位置決め点3点P1,P2,P3を画像上でクリックし指定する。また同様に今回画像上の位置決め点3点C1,C2,C3を画像上でクリックし指定する。
ステップS52では、前回画像上の位置決め点をP1(p1x,p1y),P2(p2x,p2y),P3(p3x,p3y)とし、今回画像上の位置決め点をC1(c1x,c1y),C2(c2x,c2y),C3(c3x,c3y)とする。
Figure 2006055235
(1)
上記式(1)より、下記に示すアフィン変換行列式を求める。
Figure 2006055235
ステップS53では、C(x,y)をアフィン変換行列式を用いてアフィン変換し、画像位置合わせを行う。
(ステップS6の一例)
次に、ステップS6における、病変候補部分の自動検出方法の詳細な例について、図7のフローチャートを用いて順を追って説明する。
図8(a)は、z軸方向の特定の位置における差画像のデータで、横軸は検出チャネル(ch)、縦軸は各検出チャネルの出力に対応するX線吸収量を示している。A,Bはほかの部分と比べてX線吸収量が大きい。
本実施形態では、まず、スカウト像の差画像において変化量が局所的に大きい部分を抽出し、その後2値化処理を行い、その2値画像内の連続した領域の特徴パラメータを用いて病変部候補か否かの判断を行うこととした。
スカウト像の差画像の変化量が局所的に大きい部分を抽出するため、スカウト像の差画像に対し、2次元空間フィルタの1つである最小値フィルタを用いてフィルタリングを行う。最小値フィルタは例えば5×5画素ブロックサイズのフィルタであって、25画素中の最小値を注目画素(5×5の画素ブロックの中心画素)の出力値とするものである。フィルタリングは、この最小値フィルタ処理を画像内をラスタ走査し1画素ずつずらしながら行う。この場合、画像の上下左右端2列ずつの画素値は元画像の値を保つ。
ステップS61では、スカウト像の差画像全体に対してこのフィルタリングを行って、第1回最小値フィルタ処理像を得る。次いで、この第1回最小値フィルタ処理像に対して、再び最小値フィルタ処理を行って第2回最小値フィルタ処理像を得る。以下、この最小値フィルタ処理を所定回数(M回)繰り返す。
この処理を行うと、図8(a)から図8(b)のような第M回最小値フィルタ処理像のデータを得ることができ、X線吸収量の大きい部位を除去することができる。
ステップS62では、第M回最小値フィルタ処理像に対して、最大値フィルタ処理をM回行う。最大値フィルタとは、5×5の画素ブロックの中の最大値を、その注目画素(中心画素)の出力値とするものであり、画像内をラスタ走査し1画素ずつずらしながら行うものである。第M回最大値フィルタ処理像のz軸の位置ziにおけるデータは、図8(c)に示すようになり、スカウト像の差画像のX線吸収量の高周波成分の変化を除去できる。
ステップS63では、上記のように生成された第M回最大値フィルタ像を、スカウト像の差画像から減算する。例えば、図8(a)のスカウト像の差画像における1次元データから、図8(c)を減じると、図9のデータを得る。すなわち、低周波成分である背景画像を除去し、高周波成分を残すことができる。なお、図では1次元データで説明しているが、実際はこれと同等の処理を2次元画像処理で行なう。
次に2値化処理を行い(ステップS64)、図9に示すようなX線吸収量の大きい部分(その画素値が有意、すなわち、“1”)のみを抽出する。図4(c)では、病変部Gが2値化されたことを示している。
なお、2値化に用いる閾値Thは、浮動閾値であってもよいし、濃度ヒストグラムに基づく手法(例えばpタイル法)によって設定される可変閾値を用いてもよい。
続いて、得られた2値画像の画素値が“1”の連続領域を抽出する領域番号付け(ラベリング)処理を行う(ステップS65)。図4(d)では、L1,L2,L3,L4の4つの連続領域が発生していることを示している。
次に、L1,L2,L3,L4の各連続領域に対し、特徴パラメータとして例えば面積を測定する(ステップS66)。ここでは面積とは、各連続領域における画素数のことである。
そして、各領域について、その面積が所定直を超えているかどうかを判定する。所定直とは病変候補と判断される最低限の大きさに相当する面積の値である。これにより画像ノイズを間違えて病変部と判断することもなく、その面積が所定値を超えているときに、その領域が病変部の候補として、その領域の特徴パラメータを求め、最終的な病変候補かを判断し、スキャン計画によって設定されたスライス位置として記憶する。
このように、病変部が自動検出されている場合、これらの領域に対してローカライザで示されたスライス位置を自動的によけるようにすることもできる。自動的によける場合は、ローカライザで示されたスライス位置をZ方向にずらすか、走査ガントリをチルト(傾斜)させるようにすることが可能である。
以上説明したように本実施形態によれば、スカウト像から病変部候補位置が検出され、病変部を検査する撮影条件が自動設定できる。
上述の実施形態では、X線吸収係数が大きな部分が大きな数値になるディジタルX線透視像を用いたが、X線吸収係数が大きな部分が小さな数値になるディジタルX線透視像を用いる場合には、ステップS31とステップS32を入れ替える。つまり、最大値フィルタ処理を所定回数繰り返し実行した後、最小値フィルタ処理を所定回数繰り返し実行し、元の差画像を、それらのフィルタ処理によって得られた差画像から減じ、所定の閾値と比較することで2値化するようにすれば、同様の効果が得られる。
また、本実施例では、位置合わせを手動により位置合わせ点3点で行ったが、手間を省くには一般的な画像の相関を取って自動で位置合わせを行なう方法を用いてもよいし、精度を上げるには位置合わせ点4点以上の手動で位置合わせを行なってもよい。位置合わせ点4点以上の位置合わせの場合は、画像を複数領域に分けて各々の領域で3点ずつ選択し、アフィン変換で位置合わせしてもよいし、3点ずつ選択して決めたアフィン変換の係数のa,b,c,d,e,fの平均値で位置合わせを行ってもよい。いずれの方法においても同様の効果が得られる。
以上の実施形態では、操作コンソール1の制御処理によって本発明の機能手段、すなわち、検索手段と、差画像算出手段と、病変部候補検出手段と、撮影条件決定手段とが実現されている例を示した。なお、走査ガントリ20は、X線断層撮影手段に相当する。
ただし、本発明の機能処理をコンピュータで実現するための、コンピュータにインストールされるプログラム自体および、そのプログラムを格納した記録媒体そのものも本発明を実現するものである。つまり、本発明の特許請求の範囲には、本発明の機能処理を実現するためのプログラム自体および、そのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD等)、光磁気ディスク、磁気テープ、メモリカード等がある。
その他、プログラムの供給方法としては、インターネットを介して本発明のプログラムをファイル転送によって取得する態様も含まれる。
本発明は、上記の実施形態の説明に限定されない。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
本発明の一実施形態にかかるX線CT装置、および画像データベースシステムを示すブロック図である。 スカウト像の一例を示す図である。 本発明の一実施形態における処理の流れの説明図である。 本発明の一実施形態における差画像を求める処理の概念図である。 スカウト像の位置決め点について説明するための図である。 スカウト像の位置合わせ処理の一例を示すフローチャートである。 実施形態における病変部の検出処理の一例を示すフローチャートである。 実施形態における病変部検出の際のフィルタ処理の概念を示す図である。 病変部検出の際のスカウト像データ中の1ラインからフィルタ処理後の像の1ラインのデータを減じた例を示す図である。
符号の説明
1…操作コンソール、2…入力装置、3…中央処理装置、5…データ収集バッファ、6…CRT、7…記憶装置、10…撮影テーブル、12…クレードル、15…回転部、20…走査ガントリ、21…X線管、22…X線コントローラ、23…コリメータ、24…X線検出器、25…DAS(データ収集装置)、26…回転部コントローラ、29…制御コントローラ、30…スリップリング、100…X線CT装置、200…画像データベースシステム、300…ネットワーク

Claims (8)

  1. 同一の被検体のスカウト画像を検索する検索手段と、
    検索したスカウト画像のうち以前に撮影した第1のスカウト画像と新たに撮影した第2のスカウト画像の差画像を求める差画像算出手段と、
    差画像より病変部候補を検出する病変部候補検出手段と、
    病変部候補の位置より撮影条件を決定する撮影条件決定手段と、
    決定された撮影条件に基いて撮影を行なうX線断層撮影手段と
    を有するX線CT装置。
  2. 差画像算出手段は、第1のスカウト画像と第2のスカウト画像の位置合わせを行った上で、差画像を求める
    請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 決定された撮影条件を手動編集する手段をさらに有する
    請求項1あるいは2に記載のX線CT装置。
  4. 前記検索手段は、X線CT装置の内部の画像記憶装置またはネットワークを通じてX線CT装置の外部の画像記憶装置から検索する
    請求項1あるいは2に記載のX線CT装置。
  5. 同一の被検体のスカウト画像を検索するステップと、
    検索および読み出したスカウト画像のうち以前に撮影した第1のスカウト画像と新たに撮影した第2のスカウト画像の差画像を求めるステップと、
    差画像より病変部候補を検出するステップと、
    病変部候補の位置より撮影条件を決定するステップと、
    決定された撮影条件に基いて撮影を行なうX線断層撮影ステップと
    を有するX線CT撮影方法。
  6. 前記差画像を求めるステップにおいて、前回撮影のスカウト画像と今回撮影のスカウト画像を位置合わせを行った後に差画像を求める
    請求項5に記載のX線CT撮影方法。
  7. 撮影条件を決定するステップの後に、決定された撮影条件を手動編集するステップをさらに有する
    請求項5あるいは6に記載のX線CT撮影方法。
  8. スカウト画像を検索するステップにおいて、X線CT装置内の画像記憶装置またはネットワークを通じてX線CT装置の外部の画像記憶装置から検索する
    請求項5あるいは6に記載のX線CT撮影方法。
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