JP2014221163A - 画像診断支援装置及び支援方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】現在撮影した検査対象画像と、過去に正常と診断された他人の画像データベースから、確実に異常部位を検出する。
【解決手段】正常な多数の画像を収集したデータベースと、検査対象画像を、データベースに記憶されている画像から生成した疑似正常画像と対比して差分画像を作成する疑似正常差分画像生成部と、疑似正常差分画像中から異常陰影を検出する異常陰影検出部と、検出した異常陰影を表示する表示部とを備える。疑似正常画像を作成するために、検査対象画像の一部を切り出した検査画像パッチと、データベース画像の一部を切り出した類似画像パッチとを局所的に比較し、類似したものを選択することを、検査対象画像の全体を走査することによって、検査対象画像の正常であった時に類似の疑似正常画像を作り上げる。
【選択図】 図1
【解決手段】正常な多数の画像を収集したデータベースと、検査対象画像を、データベースに記憶されている画像から生成した疑似正常画像と対比して差分画像を作成する疑似正常差分画像生成部と、疑似正常差分画像中から異常陰影を検出する異常陰影検出部と、検出した異常陰影を表示する表示部とを備える。疑似正常画像を作成するために、検査対象画像の一部を切り出した検査画像パッチと、データベース画像の一部を切り出した類似画像パッチとを局所的に比較し、類似したものを選択することを、検査対象画像の全体を走査することによって、検査対象画像の正常であった時に類似の疑似正常画像を作り上げる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、検査対象画像をそれに類似する画像と対比して差分画像を作成することにより病巣候補の検出を行う画像診断支援装置及び支援方法に関する。
肺癌などの肺の病巣を早期に診断できるようにすることは重要なことである。過去の正常時の撮影データがある場合には、経時差分処理により、現在の異常を検出できる技術が開発されている。診断を受ける患者の過去の正常な胸部写真が存在する場合には、その画像の差分を取れば比較的簡単に診断が可能であるが、正常(健康)時に胸部写真を撮っておく人は少ない。そこで他人の正常な胸部写真を利用して、患者の胸部写真との差分を取ることで診断できないかが試みられている。
特許文献1は、他人の正常な胸部写真を利用して、差分を取ることで診断する技術を開示する。診断対象の患者についてのディジタル胸部画像に対して、この患者とは異なる他人のディジタル胸部画像の中から類似する画像を類似画像として取得する。この両画像の差分を取ることによって、この2つの画像に共通の正常構造を取り除き、病巣だけを強調した画像を取得することができる。
しかし、現在、他人のディジタル胸部画像を利用する良い装置はまだできていない。
しかし、現在、他人のディジタル胸部画像を利用する良い装置はまだできていない。
既存手法では、検査対象の画像に類似する画像を生成する際、他人の胸部X線画像データベースの中から、年齢、性別等の属性により一次的に絞り込み、その中から、大局的にマッチングを行い、最も類似する1枚の画像を変形させて使用している。1枚の画像の変形のみでは画像の細部に亘って類似画像を構成することが困難であり、結果として、検出精度の劣化を招く。また、変形に伴うアーチファクト(偽所見)が生じやすく、このことも類似画像生成を困難にしている。
それ故に、本発明は、現在撮影した検査対象の1枚の画像(例えば、胸部X線画像)と、過去に正常と診断された他人の画像データベースから、確実に異常部位を検出することを目的としている。
本発明の画像診断支援装置は、検査対象画像をそれに類似する画像と対比して差分画像を作成することにより病巣候補の検出を行う。この画像診断支援装置は、病巣が無いことが分かっている正常な多数の画像を収集して記憶したデータベースと、検査対象画像を、データベースに記憶されている画像から生成した疑似正常画像と対比して疑似正常差分画像を作成する疑似正常差分画像生成部と、疑似正常差分画像中から異常陰影を検出する異常陰影検出部と、検出した異常陰影を表示する表示部とを備える。疑似正常差分画像生成部は、疑似正常画像を作成するために、検査対象画像から画像の一部を局所的に切り出した検査画像パッチと、データベースに記憶されている画像の一部を切り出した類似画像パッチとを局所的に比較し、類似したものを選択することを、検査対象画像の全体を走査することによって、検査対象画像の正常であった時に類似の疑似正常画像を全体的に作り上げる。
また、本発明の画像診断支援方法は、病巣が無いことが分かっている正常な多数の画像を収集して記憶したデータベースを備え、検査対象画像を、データベースに記憶されている画像から生成した疑似正常画像と対比して疑似正常差分画像を作成し、疑似正常差分画像中から異常陰影を検出し、かつ、検出した異常陰影を表示する。疑似正常画像を作成するために、検査対象画像から画像の一部を局所的に切り出した検査画像パッチと、データベースに記憶されている画像の一部を切り出した類似画像パッチとを局所的に比較し、類似したものを選択することを、検査対象画像の全体を走査することによって、検査対象画像の正常であった時に類似の疑似正常画像を全体的に作り上げる。
さらに、検出した異常陰影を編集して、疑似正常差分画像の正の階調値に対して線形変換することにより異常陰影の強調表示を行う異常陰影編集部を備える。
検査画像パッチと類似画像パッチとを局所的に比較して、類似度計算により各々のデータベース画像に対応してそれぞれ1つの類似画像パッチを決定し、この決定された類似画像パッチの内、最も類似度が高いものを一つの検査画像パッチに対応する最類似画像パッチとしてデータベース内から決定し、かつ、検査対象画像の全体で決定した最類似画像パッチを全て用いて再構築することにより、検査対象画像に対応して疑似正常画像を生成する。
検査画像パッチと類似画像パッチとを局所的に比較して、類似度計算により各々のデータベース画像に対応してそれぞれ1つの類似画像パッチを決定し、この決定された類似画像パッチの内、最も類似度が高いものを一つの検査画像パッチに対応する最類似画像パッチとしてデータベース内から決定し、かつ、検査対象画像の全体で決定した最類似画像パッチを全て用いて再構築することにより、検査対象画像に対応して疑似正常画像を生成する。
疑似正常差分画像の正の階調値に対して線形変換することにより異常陰影の強調補正を行う。強調補正をした疑似正常差分画像から異常陰影候補の拾い上げを行なって異常陰影初期候補を決定し、この異常陰影初期候補の特徴量を計算し、この特徴量を基に偽陽性候補を決定し、この偽陽性候補を異常陰影初期候補から除去することにより、異常陰影を決定する。
本発明によれば、他人の正常画像から、患者の現在の正常画像を擬似的に生成し、現在の撮影データとの差分処理を行うことで、異常部位を確実に検出することができる。
本発明は、異常陰影の存在しない正常な胸部X線画像のみで構成されたデータベースから局所的にマッチングを行い、局所領域まで検査対象画像に類似した正常画像を生成することにより、画像の細部に亘って類似画像を構成することが可能となり、結果として、検出精度が向上する。また、変形を伴わないため画像の構造が保存され、このことも類似画像生成の精度を向上させている。
以下、例示に基づき本発明を説明する。図1は、本発明を具体化する画像診断支援装置の概略構成を示す図である。なお、以下、人の胸部X線画像を例として説明するが、本発明は、「胸部」に限らず、腹部(例えば、胃の画像)、頭部(脳の画像)などのあらゆる病巣候補の検出に適用が可能であり、また、人に限らず、人以外の動物を含むあらゆる生体を検査対象とすることができる。
図1において、正常画像データベースには、収集した多数の病巣の無いことが分かっている正常な胸部X線画像を記憶している。一方、診断対象の患者についての1枚の検査対象画像(ディジタル胸部X線画像)が画像データ記憶部に記憶される。疑似正常差分画像作成部は、この記憶された検査対象画像と、正常画像データベースの正常な胸部X線画像から生成した疑似正常画像とを用いて差分画像を作成する。作成した疑似正常差分画像は、疑似正常差分画像記憶部に記憶する。疑似正常差分画像作成部において疑似正常画像を作成するために、検査対象画像から切り出した検査画像パッチに最も類似する類似画像パッチを、データベース画像に設けた探査領域内から類似度計算により決定する。全データベース画像に対して同様に繰り返し、各々のデータベース画像に対応してそれぞれ1つの類似画像パッチを決定する。選出された類似画像パッチの内、最も類似度が高いものを、一つの検査画像パッチに対応する最類似画像パッチとして決定する。同様に、走査により次々に隣接する検査画像パッチに対応する最類似画像パッチの決定を、検査対象画像の全体で行う。
決定した最類似画像パッチを全て用いて全体的に統合し、再構築することにより、検査対象画像に対応する疑似正常画像を生成する。これによって、本人の正常であった時に類似の胸部画像である疑似正常画像を全体的に作り上げる。差分画像作成部は、この疑似正常画像と、本人の検査対象画像との差分画像(疑似正常差分画像)を作成して、疑似正常差分画像記憶部に記憶する。このように、過去に正常と診断された他人の胸部X線画像データベースから、検査対象の正常画像を擬似的に画像合成し、検査対象画像との差分をとる。これによって、肺がんなどの異常陰影のみが残る。異常陰影検出部は、この異常陰影を疑似正常差分画像中から検出する。異常陰影編集部は、検出した異常陰影を編集して、差分画像の正の階調値に対して線形変換することにより異常陰影の強調表示を行う。画像表示部は、検出しかつ編集した異常陰影を表示する。これによって、肺癌などの肺の病巣を正確に診断することが可能になる。
図2は、図1に例示した画像診断支援装置の動作を示す概略全体フロー図である。ステップS1において、診断対象の患者についての1枚のディジタル胸部X線画像と、正常な胸部X線画像のみを集めたデータベースから生成した疑似正常画像を用いて疑似正常差分画像を作成する(詳細は図3参照)。ステップS2において、ステップS1で作成した疑似正常差分画像中から異常陰影候補を検出する(詳細は図4,図5参照)。ステップS3において、検出した異常陰影を表示する。
図3は、疑似正常差分画像の生成(図2のステップS1)の詳細を説明するフロー図である。検査対象画像は、検査対象を撮影することにより、1枚の検査対象画像として、例えば、ディジタル胸部X線画像を取得する。データベース画像として、多数の正常な胸部X線画像を用意する。このデータベース画像には、肺がんなどの異常が存在していないことが医師により確認されているものを用いる。このとき、データベースに含まれる画像は年齢、性別、体型といった肺部の構造を変化させる要因について、多様性があることが望ましい。したがって、画像数は多いことが望ましいが、収集のコストと精度とのトレードオフにより決定される。
図3のステップS4において、ディジタル胸部X線画像から胸部領域(検査対象領域)を抽出する。胸部領域外部の階調値は0としておく。ステップS5において、データベース画像に設けた探査領域毎に探索するため(ステップS7参照)、検査対象画像に対して検査画像パッチを切り出す。但し、検査画像パッチは重複部分を持つように切り出す。
ステップS6において、データベースのディジタル胸部X線画像から胸部領域を抽出する。ステップS7において、ステップS5で切り出した検査画像パッチに最も類似する類似画像パッチを、データベース画像に設けた探査領域内から類似度計算により決定する。全データベース画像に対して同様に繰り返し、各々のデータベース画像に対応してそれぞれ1つの類似画像パッチを決定する。ステップS8において、ステップS7で選出された類似画像パッチの内、最も類似度が高いものを一つの検査画像パッチに対応する最類似画像パッチとして決定する。同様に、走査により次々に隣接する検査画像パッチに対応する最類似画像パッチの決定を、検査対象画像の全体で行う。
さらに、ステップS8の最類似画像パッチの決定について図4を参照して、また、中心座標の移動について図5を参照して説明する。図4において、検査対象画像から、上述したステップS5において、検査画像パッチが切り出される。この検査画像パッチに最も類似する類似画像パッチを、データベース画像に設けた探査領域内から決定するために、探索領域毎に、データベース画像から類似した類似画像パッチの探索を行う。探査領域は検査対象領域内に所定の大きさ(範囲)で設定するが、このとき探査領域の中心は検査画像パッチを切り出した際の中心座標と同じ座標とする。探査領域の大きさは、検査画像パッチよりも大きく(例えば、10%程度大きく)し、かつ、大きいほど精度向上のために望ましいが、計算コストとのトレードオフとなる。
図4に示すように、画像の左上を原点とし、横方向に x軸、縦方向に y軸を設定する。最初は、原点を中心に検査画像パッチ A(p画素 × q画素)を切り出す。データベース画像から同じく原点を中心に s画素 × t画素の探査領域内(ただし、 p≦ sかつ q ≦ tである)で最も類似する類似画像パッチを p画素 × q画素のサイズで切り出す。類似性の尺度には、ユークリッド距離や相関係数などを用いる。全てのデータベース画像で同様に繰り返し、各々のデータベース画像に対する類似画像パッチを選出する。選出された類似画像パッチのうち、最も類似度が高いものを検査画像パッチの最類似画像パッチ A0とする。
次に、図5に示すx軸方向に、検査画像パッチの中心を k画素 (k < p、 k < q)移動させ、同様に検査画像パッチを切り出し、最類似画像パッチの決定を行う。検査画像パッチの中心が画像の右端まで達したら、y軸方向に k画素移動させ、検査対象画像の右下まで同様に繰り返す。
類似度は相関係数Cによって決定する。相関係数Cは以下の式による。
I(i,j) : 検査画像パッチの階調値、
T(i,J) : データベース画像に設けた探査領域から切り出した任意の画像パッチの階調値、
T(i,J) : データベース画像に設けた探査領域から切り出した任意の画像パッチの階調値、
図3のステップS5〜S8を、検査対象画像全体で繰り返し、ここまでの処理によって、各々の検査画像パッチのそれぞれに対する最類似画像パッチがデータベース内から決定する。
ステップS9において、決定した最類似画像パッチを全て用いて検査対象画像に対応する疑似正常画像を再構築する。検査画像パッチは領域が重複するように切り出されているので、最類似画像パッチも重複した領域が存在する。図6は、最類似画像パッチの合成を説明する図である。上下左右のいずれかに重複した部分は、それぞれ図6に示すように対応する画素の平均階調値を用いて再構築を行う。再構築を行うことにより、検査対象画像に対応する疑似正常画像を生成する。
ステップS10において、検査対象画像とステップS9で生成した疑似正常画像の差を求め、疑似正常差分画像を作成する。図7は、差分画像のイメージ図である。一般的に肺がんなどの異常陰影は、他の正常部分よりも階調値が高くなっているので、検査対象画像と擬似正常画像の差を求めると、異常陰影が図7のように正の値として算出されると考えられる。図7の検査対象画像は、データベースに含まれる正常な画像に対して、擬似的に肺がん陰影を作成したものである。この検査対象画像において肺がん陰影は右肺中央部に位置している。検査対象画像と生成された擬似正常画像の差分を取ることによって、肺がんなど異常陰影のみが残る。その後、差分画像の正の階調値に対して線形変換することにより異常陰影の強調表示を行う。
図8は、異常陰影候補の検出(図2のステップS2)の動作の詳細を説明するフロー図である。ステップS11において、上述のようにして生成した疑似正常差分画像に対して背景傾向補正を行う。背景傾向補正とは、おおまかな濃度変化を近似して得た背景傾向を全体の濃度変化から引くことによって撮影体位などによるアーチファクトを取り除き、異常陰影による差分成分を抽出するための処理である。背景傾向補正は次のように行う。まず、おおまかな濃度変化の近似のために、疑似正常差分画像が構成する局面の近似局面を、2次元多項近似を用いて導出する。次に、疑似正常差分画像から近似局面を引き、適当なオフセットを全体に付加して階調値を正の値になるようにする。
ステップS12において、ステップS11で補正した擬似正常差分画像から異常陰影候補の拾い上げを行い、異常陰影初期候補を決定する(さらに詳細な動作は、図9参照)。ステップS13において、補正済み擬似正常差分画像と検査対象画像を用いて異常陰影初期候補の特徴量を計算する。ここで特徴量としては次のようなものがあげられる。連結領域の重心座標(画像座標)である重心位置、連結領域の画素数である面積、実行直径、円形度、周囲長、平均値、標準偏差、分散、最大値、最小値、歪度、尖度、コントラスト、エントロピー、エネルギー等がある。
ステップS14において、ステップS13の特徴量を基にルールベース処理により判定を行い、偽陽性候補を決定する。ルールベース処理とは、医師の読影方法をルール化したものである。解剖学の知識を用いて、本来あるべき場所にない陰影、ないはずの場所にある印影を異常と疑う方法である。例としては、大動脈弓の陰影は除外する、左右対称な陰影は除外する、などである。この偽陽性候補をステップS12で決定した異常陰影初期候補から除去することにより、異常陰影候補を決定する。
図9は、異常陰影初期候補の決定(ステップS12)をさらに詳細に説明する図である。異常陰影初期候補は、周囲よりも階調値が相対的に高い島領域と定義できる。周囲より階調値が高い島領域は、画像空間をx-y平面、階調値をz軸で表現した鳥瞰図でのコブ領域となる。これを検出するために、多重閾値で等高線を引くことにより、コブ領域を検出することができる。まず、ステップS15において、ステップS11で補正した擬似正常差分画像の階調値に関するヒストグラムを算出する。ステップS16において、ステップS15で算出したヒストグラムを使用して多重閾値を導出する。多重閾値とは、累積ヒストグラムの割合に応じて設定された複数の閾値であり、例えば、累積ヒストグラムで、10%、20%、・・・、90%などと閾値を決定していけば9つの閾値が設定できる。ヒストグラムの最高階調値を開始点として境界階調値を移動していき、全体面積に対する累積面積の比率が、予め%値が設定した値に一致する階調値を閾値として導出する。
ステップS17において、ステップS11で補正済みの擬似正常差分画像にステップS16で導出された多重閾値を適用し、2値画像を作成する。ステップS18において、ステップS17で作成した2値画像に対しラベリングを行い、島領域を抽出する。ステップS19において、ステップS18で抽出した島領域の内、重複した島領域に対しては面積が最も小さいもののみを選択し、それ以外の島領域を除去する。これによって、上述したように、異常陰影初期候補を決定する。
以下の胸部X線画像を用いて、異常検出実験を行った。
胸部X線画像 日本放射線技術学会「標準ディジタル画像データベース」
・原画像サイズ 2048×2048px
・検査対象画像 腫瘤画像50枚
・データベース画像 非腫瘤画像87枚
実施時の画像サイズ 512×512 px、画像パッチサイズ
50×50 px、探査領域 80×80 px、移動量 5 px
胸部X線画像 日本放射線技術学会「標準ディジタル画像データベース」
・原画像サイズ 2048×2048px
・検査対象画像 腫瘤画像50枚
・データベース画像 非腫瘤画像87枚
実施時の画像サイズ 512×512 px、画像パッチサイズ
50×50 px、探査領域 80×80 px、移動量 5 px
図10は、異常検出実験の各段階の画像を例示する写真である。(a)は検査対象画像であり、(b)は検査対象画像(a)と類似するように作成した疑似正常画像である。(c)は疑似正常画像(b)と、検査対象画像(a)との差分画像(疑似正常差分画像)である。(d)は生成した2値画像(図9のステップS17参照)を例示している。(e)は特徴量を用いて偽陽性陰影やノイズを除去して作成した陰影検出画像を例示している。(f)は検出結果の画像を例示している。
Claims (6)
- 検査対象画像をそれに類似する画像と対比して差分画像を作成することにより病巣候補の検出を行う画像診断支援装置において、
病巣が無いことが分かっている正常な多数の画像を収集して記憶したデータベースと、
前記検査対象画像を、前記データベースに記憶されている画像から生成した疑似正常画像と対比して疑似正常差分画像を作成する疑似正常差分画像生成部と、
前記疑似正常差分画像中から異常陰影を検出する異常陰影検出部と、
検出した前記異常陰影を表示する表示部と、を備え、
前記疑似正常差分画像生成部は、前記疑似正常画像を作成するために、前記検査対象画像から画像の一部を局所的に切り出した検査画像パッチと、前記データベースに記憶されている画像の一部を切り出した類似画像パッチとを局所的に比較し、類似したものを選択することを、前記検査対象画像の全体を走査することによって、前記検査対象画像の正常であった時に類似の前記疑似正常画像を全体的に作り上げる、
ことから成る画像診断支援装置。 - さらに、検出した異常陰影を編集して、前記疑似正常差分画像の正の階調値に対して線形変換することにより異常陰影の強調表示を行う異常陰影編集部を備える請求項1に記載の画像診断支援装置。
- 検査対象画像をそれに類似する画像と対比して差分画像を作成することにより病巣候補の検出を行う画像診断支援方法において、
病巣が無いことが分かっている正常な多数の画像を収集して記憶したデータベースを備え、
前記検査対象画像を、前記データベースに記憶されている画像から生成した疑似正常画像と対比して疑似正常差分画像を作成し、
前記疑似正常差分画像中から異常陰影を検出し、かつ、検出した異常陰影を表示し、
前記疑似正常画像を作成するために、前記検査対象画像から画像の一部を局所的に切り出した検査画像パッチと、前記データベースに記憶されている画像の一部を切り出した類似画像パッチとを局所的に比較し、類似したものを選択することを、前記検査対象画像の全体を走査することによって、前記検査対象画像の正常であった時に類似の前記疑似正常画像を全体的に作り上げる、
ことから成る画像診断支援方法。 - 前記検査画像パッチと前記類似画像パッチとを局所的に比較して、類似度計算により各々のデータベース画像に対応してそれぞれ1つの類似画像パッチを決定し、この決定された類似画像パッチの内、最も類似度が高いものを一つの検査画像パッチに対応する最類似画像パッチとしてデータベース内から決定し、かつ、前記検査対象画像の全体で決定した最類似画像パッチを全て用いて再構築することにより、検査対象画像に対応して前記疑似正常画像を生成する請求項3に記載の画像診断支援方法。
- 前記疑似正常差分画像の正の階調値に対して線形変換することにより異常陰影の強調補正を行う請求項3に記載の画像診断支援方法。
- 前記強調補正をした疑似正常差分画像から異常陰影候補の拾い上げを行なって異常陰影初期候補を決定し、この異常陰影初期候補の特徴量を計算し、この特徴量を基に偽陽性候補を決定し、この偽陽性候補を前記異常陰影初期候補から除去することにより、前記異常陰影を決定する請求項5に記載の画像診断支援方法。
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