JP2006054299A - ガス抜き弁およびこれを用いた電気部品 - Google Patents

ガス抜き弁およびこれを用いた電気部品 Download PDF

Info

Publication number
JP2006054299A
JP2006054299A JP2004234464A JP2004234464A JP2006054299A JP 2006054299 A JP2006054299 A JP 2006054299A JP 2004234464 A JP2004234464 A JP 2004234464A JP 2004234464 A JP2004234464 A JP 2004234464A JP 2006054299 A JP2006054299 A JP 2006054299A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve body
valve
container
vent
internal pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004234464A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4477449B2 (ja
Inventor
Morinobu Endo
守信 遠藤
Yasunori Saito
保典 斉藤
Fumitoshi Kobayashi
史利 小林
Toshikazu Takeda
敏和 竹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinshu University NUC
Nichicon Corp
Original Assignee
Shinshu University NUC
Nichicon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shinshu University NUC, Nichicon Corp filed Critical Shinshu University NUC
Priority to JP2004234464A priority Critical patent/JP4477449B2/ja
Publication of JP2006054299A publication Critical patent/JP2006054299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4477449B2 publication Critical patent/JP4477449B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)

Abstract

【課題】 電解液を使用するコンデンサに用いるコンデンサケースのような内圧が作用する容器内の圧力が上昇した際に、容器内のガスを排出して内圧を解放する簡易な構造のガス抜き弁を提供する。
【解決手段】 伸縮性を有するシート体からなる弁体27が、容器内に連通して設けられた開口部23を塞いで設けられ、前記弁体27が、常時は容器の内外を遮断し、容器の内圧が上昇した際には容器内のガスを容器外に排出して容器の内圧をコントロールすべく設けられたガス抜き弁20であって、前記弁体27が、容器内に面する第1の弁体25と、容器外に面し、前記第1の弁体25を形成するシート体よりも伸び率が大きい第2の弁体26とが積層されて形成され、前記第1の弁体25には、前記容器内に連通する通気孔25aがシート体を貫通して設けられ、前記第2の弁体26には、前記通気孔25aと平面配置が重複しない配置に、通気孔26aがシート体を貫通して設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は電解液を使用するコンデンサの爆発防止用等として用いられるガス抜き弁、およびこれを用いた電気部品に関する。
電気二重層電解コンデンサは、図6に示すように、有底の筒状に形成されたアルミニウム製のコンデンサケース10に、陽極、陰極およびセパレータを多数回巻回したコンデンサ素子(不図示)を収納し、コンデンサケース10の開口部を合成樹脂製の封口体12によって密封して形成される。このようなコンデンサケース10内に電解液が密封されたコンデンサでは、陽極端子14aおよび陰極端子14b間に過電圧が印加される等により電解液からガスが発生しコンデンサケース10の内圧が異常に上昇したような場合に、コンデンサが爆発することを防止する防爆弁16が設けられている。防爆弁16としては、たとえば封口体12に貫設した貫通孔を、0.4mm程度の厚さのゴム板により遮蔽し、コンデンサケース10の内圧が上昇するとゴム板が膨らみ、最終的にはゴム板が破断することで内圧を解放するように設けたものや、アルミニウム等の金属材料を防爆弁に使用したもの(特許文献1参照)などがある。
特開平10−106524号公報
上記のように、従来の電解液を使用するコンデンサに設けられている防爆弁16は、コンデンサケース10の内圧が高くなった際に防爆弁16自体が破断して、コンデンサが爆発することを防止する。したがって、従来の防爆弁16を設けたコンデンサでは、防爆弁16が破断するとコンデンサを使用することができなくなり、新品と交換しなければならない。
そこで、本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、電解液を使用するコンデンサで用いられるコンデンサケースのような内圧が作用する容器内の圧力が上昇した際に、容器内のガスを排出して内圧を解放することができるガス抜き弁およびこれを用いた電気部品を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、伸縮性を有するシート体からなる弁体が、容器内に連通して設けられた開口部を塞いで設けられ、前記弁体が、常時は容器の内外を遮断し、容器の内圧が上昇した際には容器内のガスを容器外に排出して容器の内圧をコントロールすべく設けられたガス抜き弁であって、前記弁体が、容器内に面する第1の弁体と、容器外に面し、前記第1の弁体を形成するシート体よりも伸び率が大きい第2の弁体とが積層されて形成され、前記第1の弁体には、前記容器内に連通する通気孔がシート体を貫通して設けられ、前記第2の弁体には、前記通気孔と平面配置が重複しない配置に、通気孔がシート体を貫通して設けられていることを特徴とする。
なお、第1の弁体に設けられる通気孔は一つに限定されるものではなく、通気孔が開口部の中心位置もしくは中心対称となる配置に設けられる場合に限られない。また、第2の弁体に設けられる通気孔も中心対称となる配置に設けられる場合に限るものではない。
また、前記第2の弁体として、前記第1の弁体を形成するシート体よりも抗張力が小さなシート体が用いられていることを特徴とする。第2の弁体として第1の弁体を形成するシート体よりも伸び率が大きく、抗張力が小さなシート体を用いることによって、容器の内圧が弁体に作用した際に、第2の弁体が第1の弁体よりも膨張しやすくなり、第1の弁体と第2の弁体に設けた通気孔を介して、容器内のガスがより好適に容器外に排出されるようになる。
また、前記第1の弁体には単一の通気孔が設けられ、前記第2の弁体には前記第1の弁体に設けられた通気孔の周囲に、2以上の通気孔が均等配置に設けられていることにより、容器の内圧が上昇した際に、第1の弁体に設けた通気孔を介して第2の弁体が確実に膨張し、第1の弁体と第2の弁体に設けた通気孔から容器内のガスが確実に排出されるようになる。
また、前記第1の弁体を構成するシート体が、伸縮性を有する基材にカーボンブラックを混合したものからなり、前記第2の弁体を構成するシート体が、伸縮性を有する基材にカーボンナノファイバーを混合したものからなることにより、第2の弁体の伸び率が第1の弁体よりも大きく、抗張力が小さくできるとともに、第1の弁体と第2の弁体との剥離性が良好になり、ガス抜き弁による内圧の解放が好適になされるようになる。なお、カーボンブラックとしてはアセチレンブラック、ファーネスブラック等が用いられ、伸縮性を有する基材には、エチレンプロピレンゴム等の伸縮性を有する樹脂材等が用いられる。
また、前記第1の弁体および第2の弁体に形成される通気孔が、シート体にレーザ加工が施されて形成されたものであることにより、通気孔が任意位置に、容易に微小径に形成することができ、容器の内圧のコントロール内容に応じたガス抜き弁として提供することが可能となる。
本発明に係るガス抜き弁を、電解液を使用するコンデンサや電池などの内圧が作用する容器の防爆弁として利用することにより、容器の爆発を防止し、内圧をコントロールして内部抵抗や容量の変動が小さく、すぐれた特性を有する電解コンデンサ等の電気部品として提供することが可能になる。
本発明に係るガス抜き弁は、弁体が第1の弁体と第2の弁体とを積層して形成されるものであることから、きわめて簡素な構成に形成されるとともに、第1の弁体と第2の弁体の伸び率を調節したり、第1の弁体と第2の弁体に設ける通気孔の孔径、孔位置を調節する等によって、容器の内圧をコントロールすることができるガス抜き弁として利用することが可能になる。また、このガス抜き弁を内圧が作用する容器の防爆弁として利用することにより、容器の爆発を防止し、特性のすぐれた電気部品として提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
〔ガス抜き弁の構成〕
図1は、本発明に係るガス抜き弁を電気二重層電解コンデンサ等の電解液を使用するコンデンサの防爆弁として使用した例を示す。ガス抜き弁20は、図6に示す電解コンデンサの封口体12を構成する基体22に、弁体を取り付けるための凹部24を設け、凹部24内に基体22を厚さ方向に貫通する貫通孔(開口部)23を設け、貫通孔23を封止する弁体27を凹部24内に装着することによって形成される。
本実施形態のガス抜き弁20の特徴は、貫通孔23を封止する弁体27の構成にある。すなわち、弁体27は容器内に面する第1の弁体25と、容器外に面する第2の弁体26とを積層してなり、貫通孔23が、取り付け金具28により弁体27の周縁部を凹部24の段差部24aに押圧して弁体27により密封された状態で取り付けられている。取り付け金具28は、中央部に円形の開口28aが設けられ、凹部24の内周側面に抜け止めして取り付けられる。
第1の弁体25および第2の弁体26は、ともに伸縮性を有する材料(ゴム材、合成樹脂材)を用いて形成されるが、本発明に係るガス抜き弁20は、第1の弁体25にくらべて第2の弁体26の伸び率を大きく設定したこと、言い換えれば、第2の弁体26の方が第1の弁体25よりも伸びやすくなるように設定したことを特徴とする。本実施形態のガス抜き弁20で第1の弁体25として使用している材料は、エチレンプロピレンゴムを基材とし、この基材にアセチレンブラックを50重量%の割合で混合したものであり、第2の弁体26として使用している材料は、エチレンプロピレンゴムを基材とし、この基材にカーボンナノファイバー(昭和電工株式会社製 VGCF)を25重量%の割合で混合したものである。第1の弁体25としては厚さ0.4〜0.5mmの厚さのシート体に成形したもの、第2の弁体26としては0.3mmの厚さのシート体に成形したものを使用した。
図1に示すように、第1の弁体25には、貫通孔23の中心に位置合わせして一つの通気孔25aを形成する一方、第2の弁体26には通気孔25aとは重複しない配置で、取り付け金具28の開口28aの領域内に、複数の通気孔26aを設ける。
図1では第2の弁体26に2つの通気孔26a、26aを設けた例を示すが、第2の弁体26に設ける通気孔26aの個数はとくに限定されるものではなく、図4に示すように、通気孔25aと重複しない配置に、周方向に均等配置で3個または4個、あるいはこれ以上の個数の通気孔26aを設けることができる。また、第1の弁体25に複数の通気孔25aを設け、第2の弁体26に単一の通気孔26aを設ける構成とすることも可能である。
第1の弁体25および第2の弁体26に形成する通気孔25a、26aの孔径は、0.1〜0.2mm程度である。図では、説明上、通気孔25a、26aの孔径を拡大して描いている。
図2は、図1に示すガス抜き弁20による作用を示す説明図である。すなわち、電解コンデンサでは電解液が分解して内部でガスが発生することにより、コンデンサの内圧が変動する。図2(a)は、コンデンサの内圧が若干高まり、コンデンサの内部に連通する貫通孔23を介して弁体27が内圧を受け、弁体27が取り付け金具28の開口28aから若干外向きに膨らんだ状態を示す。弁体27を構成する第1の弁体25と第2の弁体26とは、積層面が互いに接した(密接した)ままの状態で膨らんだ形状となっており、通気孔25a、26aは第1の弁体25と第2の弁体26とが接していることによって閉止された状態(シールされた状態)となっている。
図2(a)に示す、第1の弁体25と第2の弁体26とが互いに密着した状態で弁体27が開口28aから外向きに膨らんだ状態は、いわばコンデンサケース10内の内圧が若干高まった状態でガス抜き弁20によってコンデンサの内外が遮断されている状態である。コンデンサの内圧は印加電圧が変動すること等によって若干変動するが、第1の弁体25と第2の弁体26とが互いに接した状態で膨縮する状態は、コンデンサの内圧に応じて弁体27が膨縮する作用をなす状態である。
図2(b)は、コンデンサの内圧が一定圧力以上となって、コンデンサケースの内部からガスが排出される状態を示す。図2(a)に示す状態から、コンデンサの内圧がさらに高まると、第1の弁体25および第2の弁体26は、取り付け金具28の開口28aからさらに外側に押し出されて膨張し、第1の弁体25と第2の弁体26の伸縮性の差異によって、第1の弁体25と第2の弁体26の境界面が離間するようになる。図2(b)でA部分が、第1の弁体25と第2の弁体26との接触面が離間して第1の弁体25と第2の弁体26との間に形成された隙間(空間部分)を示す。
第2の弁体26が第1の弁体25から離間するようにして押し上げられる作用は、コンデンサの内圧が第1の弁体25に設けられた通気孔25aを介して第2の弁体26に作用して、第2の弁体26を押し上げる作用による。第1の弁体25と第2の弁体26との境界面(接触面)が離間すると、隙間Aがコンデンサケース内で発生したガスを外部に逃がす流路として作用し、コンデンサの内部で発生したガスは通気孔25a、隙間A、通気孔26aを経由してコンデンサの外部に排出される。
本実施形態のガス抜き弁20で使用している第2の弁体26は、伸縮性を有する基材にカーボンナノファイバーを加えて形成したことによって、大きな伸び率を得ることができ、第1の弁体25にくらべて容易に膨張することから、コンデンサの内圧が高くなった際に、第1の弁体25にくらべて大きく膨らんで第1の弁体25との間に隙間Aが形成される。
また、第2の弁体26は伸縮性を有する基材にカーボンナノファイバーを混合して形成したことにより、弁体の表面が粗面状となり、第1の弁体25との接触面の密着度が緩和され、内圧を受けて第2の弁体26が膨張する際に第1の弁体25から剥離されやすく、これによっても第1の弁体25との間に隙間Aが形成されやすくなる。
ガス抜き作用によってコンデンサの内圧が解放された後は、弁体27は膨らんだ状態から元の状態に復帰する。このように、本実施形態のガス抜き弁20は、コンデンサの爆発防止と、内圧を解放した後は、弁体27が閉止状態に戻り、コンデンサとしての機能を回復、保持する作用をなす。なお、コンデンサの内圧のコントロール、たとえばガス抜き弁から排気してコンデンサの内圧を解放する際の圧力値は、第1の弁体25および第2の弁体26の素材、厚さ、取り付け金具28の開口径、通気孔25a、26aの孔径等を調節することによって適宜設定することができる。
〔弁体の製造方法〕
本実施形態のガス抜き弁20に使用している弁体27は、第1の弁体25についてはエチレンプロピレンゴムにアセチレンブラックを加え、第2の弁体26についてはエチレンプロピレンゴムにカーボンナノファイバーを加えて、相ロールで板状に混練成形し、成形された板状体を、加硫するために、金型を用いて180℃で10分間、加熱・加圧してシート体として得たものである。表1はこのようにして作製した第1の弁体25と第2の弁体26のシート体について抗張力、伸び率等を測定した結果を示す。
表1の測定結果は、カーボンナノファイバーを混合した第2の弁体26を形成するシート体はアセチレンブラックを混合した第1の弁体25を形成するシート体にくらべて伸び率が大きく、抗張力が小さいことがわかる。すなわち、本実施形態のガス抜き弁20では、第2の弁体26は第1の弁体25と比較してより小さな力で変形しやすく、ガス抜き弁20に内圧が作用した際に、第2の弁体26が第1の弁体25から離間して局部的に空隙を生じさせる変形が生じ、内圧が解放された際には原状に復帰するという作用が生じやすくなっている。
前述したように第1の弁体25および第2の弁体26には微小な通気孔25a、26aが設けられている。第1の弁体25と第2の弁体26を形成するシート体に通気孔25a、26aを形成する方法として、本実施形態ではレーザ加工方法を利用した。具体的には、フェムト秒パルスレーザ光を焦点距離150mmの光学レンズによりシート体の表面に集光させるように照射して通気孔を形成した。使用したレーザ光源は、波長775nm、パルス幅200fs、出力340mWである。
図3は、上述したカーボンナノファイバーを混合したシート体(厚さ0.3mm)に前記レーザ光を1秒間照射して通気孔を形成した状態の電子顕微鏡写真である。図3(a)が平面図、図3(b)が断面図である。このレーザ加工によってシート体に形成された貫通孔の開口径は、入射側が約230μm、出射側が約100μmであり、通気孔は出射側が徐々に細径となる円錐状に形成されている。なお、アセチレンブラックを加えた第1の弁体25についても、上記と同じレーザ光源を使用し、1秒間照射することによって同程度の開口径の貫通孔を形成することができる。
このように、カーボンナノファイバーを混合したシート体や、アセチレンブラックを混合したシート体に通気孔を加工する方法としてレーザ加工を利用することは、開口径が0.2mmといった微小な貫通孔が容易に形成できること、レーザ光が局所的に照射され強いエネルギーによって被加工物が蒸発または昇華するので加工屑が加工孔の周囲に残らず、シート体の接触面の清浄度を保つことができること、加工部位が滑らかで亀裂が生じたりしないのでシート体に変形が繰り返し作用しても貫通孔の形状が変わらないこと、被加工品を短時間で加工できること、被加工品の任意の位置に貫通孔が形成できること等の利点がある。
図4(a)は、弁体の中心を挟む2個所に通気孔26aを形成した例、図4(b)は弁体の中心のまわりの3個所に均等間隔で通気孔26aを形成した例、図4(c)は弁体の中心のまわりの4個所に均等間隔で通気孔26aを形成した例である。
〔内圧解放試験〕
図5は、本実施形態のガス抜き弁を電気二重層電解コンデンサに取り付けて、ガス抜きの作用を実験した結果を示す。第1の弁体25は前述したアセチレンブラックを混合したもの、第2の弁体26はカーボンナノファイバーを混合したものであり、第2の弁体26には通気孔を4個設けたものを使用した。
実験は、従来のコンデンサに上記ガス抜き弁20を防爆弁16にかえて取り付け、コンデンサの封口体に内圧測定用として圧力センサを取り付け、端子間に電圧を印加してそのときのコンデンサの内圧を測定する方法で行った。
図5は、電圧を印加したことによりコンデンサの内部圧力が徐々に増大し、コンデンサの内部圧力が80kPaを超えたあたりでガス抜き作用が生じ、これによって内部圧力が解放され内部圧力が徐々に低下する様子、内部圧力が安定状態に戻ったところで、一定の内圧(残留圧力)が作用する状態になる様子がみられる。
この実験結果は、通気孔を有する第1の弁体と第2の弁体の2層構造からなる弁体を使用することにより、ガス抜き作用によって内圧を解放する作用が得られること、内圧を解放した状態でコンデンサ内を外部から遮蔽するチェック作用が得られることを示しており、本実施形態のガス抜き弁20が、コンデンサの爆発を防止するとともに、コンデンサの内圧をコントロールする作用をなすことが確かめられた。
なお、上記実施形態は、電解液を使用するコンデンサのコンデンサケース内における圧力を解放し、あるいは圧力をコントロールするものとしてガス抜き弁を利用した例を示したが、このガス抜き弁は、コンデンサケースの内圧を解放する場合に限らず、なんらかの内圧が作用する容器(たとえば、電池の容器等)内における内圧をコントロールする弁体として利用することが可能である。容器によっては内圧のコントロール内容(ガス圧など)が異なる場合があるが、第1の弁体および第2の弁体に用いる素材の伸縮性を選択したり、弁体に設ける通気孔の孔径を調節したりすることによって、ガス抜き弁を取り付ける製品に応じて内圧をコントロールできるように設定することができる。
本発明に係るガス抜き弁の構成を示す断面図である。 ガス抜き弁に内圧が作用した状態を示す断面図である。 レーザ加工により通気孔を形成した弁体の電子顕微鏡写真である。 弁体に設ける通気孔の平面配置例を示す説明図である。 ガス抜き弁の内圧を測定した結果を示すグラフである。 従来の電解コンデンサの構造を示す斜視図である。
符号の説明
10 コンデンサケース
12 封口体
14a 陽極端子
14b 陰極端子
16 防爆弁
20 ガス抜き弁
22 基体
23 貫通孔
24 凹部
24a 段差部
25 第1の弁体
25a、26a 通気孔
26 第2の弁体
27 弁体
28 取り付け金具
28a 開口

Claims (6)

  1. 伸縮性を有するシート体からなる弁体が、容器内に連通して設けられた開口部を塞いで設けられ、前記弁体が、常時は容器の内外を遮断し、容器の内圧が上昇した際には容器内のガスを容器外に排出して容器の内圧をコントロールすべく設けられたガス抜き弁であって、
    前記弁体が、容器内に面する第1の弁体と、容器外に面し、前記第1の弁体を形成するシート体よりも伸び率が大きい第2の弁体とが積層されて形成され、
    前記第1の弁体には、前記容器内に連通する通気孔がシート体を貫通して設けられ、
    前記第2の弁体には、前記通気孔と平面配置が重複しない配置に、通気孔がシート体を貫通して設けられていることを特徴とするガス抜き弁。
  2. 前記第2の弁体として、前記第1の弁体を形成するシート体よりも抗張力が小さなシート体が用いられていることを特徴とする請求項1記載のガス抜き弁。
  3. 前記第1の弁体には単一の通気孔が設けられ、前記第2の弁体には前記第1の弁体に設けられた通気孔の周囲に、2以上の通気孔が均等配置に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のガス抜き弁。
  4. 前記第1の弁体を構成するシート体が、伸縮性を有する基材にカーボンブラックを混合したものからなり、
    前記第2の弁体を構成するシート体が、伸縮性を有する基材にカーボンナノファイバーを混合したものからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のガス抜き弁。
  5. 前記第1の弁体および第2の弁体に形成される通気孔が、シート体にレーザ加工が施されて形成されたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のガス抜き弁。
  6. 内圧が作用する容器の防爆弁として、前記請求項1〜5のいずれか一項記載のガス抜き弁が設けられていることを特徴とする電気部品。
JP2004234464A 2004-08-11 2004-08-11 ガス抜き弁およびこれを用いた電気部品 Expired - Fee Related JP4477449B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004234464A JP4477449B2 (ja) 2004-08-11 2004-08-11 ガス抜き弁およびこれを用いた電気部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004234464A JP4477449B2 (ja) 2004-08-11 2004-08-11 ガス抜き弁およびこれを用いた電気部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006054299A true JP2006054299A (ja) 2006-02-23
JP4477449B2 JP4477449B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=36031582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004234464A Expired - Fee Related JP4477449B2 (ja) 2004-08-11 2004-08-11 ガス抜き弁およびこれを用いた電気部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4477449B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014207259A (ja) * 2013-04-10 2014-10-30 日本ケミコン株式会社 封口体、コンデンサおよびその製造方法
JP2016103631A (ja) * 2014-11-18 2016-06-02 睦月電機株式会社 ガス透過部材、密閉容器本体及び密閉型電気化学デバイス用ガス透過部材
WO2019124435A1 (ja) 2017-12-20 2019-06-27 日本ケミコン株式会社 封口板、コンデンサおよび封口板の製造方法
CN114284068A (zh) * 2021-12-27 2022-04-05 宣城市东科电器有限公司 电容器的防爆结构
WO2023045672A1 (zh) * 2021-09-24 2023-03-30 宁德时代新能源科技股份有限公司 一种端盖、端盖组件、电池单体、电池及用电设备

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014207259A (ja) * 2013-04-10 2014-10-30 日本ケミコン株式会社 封口体、コンデンサおよびその製造方法
JP2016103631A (ja) * 2014-11-18 2016-06-02 睦月電機株式会社 ガス透過部材、密閉容器本体及び密閉型電気化学デバイス用ガス透過部材
WO2019124435A1 (ja) 2017-12-20 2019-06-27 日本ケミコン株式会社 封口板、コンデンサおよび封口板の製造方法
KR20200096517A (ko) 2017-12-20 2020-08-12 닛뽄 케미콘 가부시끼가이샤 밀봉판, 콘덴서 및 밀봉판의 제조 방법
US11393639B2 (en) 2017-12-20 2022-07-19 Nippon Chemi-Con Corporation Seal plate, capacitor and method for manufacturing seal plate
WO2023045672A1 (zh) * 2021-09-24 2023-03-30 宁德时代新能源科技股份有限公司 一种端盖、端盖组件、电池单体、电池及用电设备
CN114284068A (zh) * 2021-12-27 2022-04-05 宣城市东科电器有限公司 电容器的防爆结构
CN114284068B (zh) * 2021-12-27 2023-12-26 宣城市东科电器有限公司 电容器的防爆结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP4477449B2 (ja) 2010-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5127258B2 (ja) ガス透過性安全弁および電気化学素子
US20120282499A1 (en) Electrochemical cell
JP2007141518A (ja) 二次電池の防爆構造
JP2006324178A (ja) 二次電池
JP4477449B2 (ja) ガス抜き弁およびこれを用いた電気部品
JP2008251438A (ja) 電池
CN114175370A (zh) 附接有通气部的袋形电池单元及其制造方法
JPH07211300A (ja) 電 池
JP6965492B2 (ja) 安全ベントの離脱を防止するガイド部材を含むキャップアセンブリー
JP2006156868A (ja) 圧力開放弁
JP3987862B2 (ja) 蓄電装置
JP2010040407A (ja) ガスケット及び密閉型二次電池
JP2019166509A (ja) 防水通気フィルタ及び防水通気部材
JP5818004B2 (ja) 密閉型電気化学デバイス用封口板
JP2006108185A (ja) 電解コンデンサ
JP2013143370A5 (ja)
JP4431225B2 (ja) 円筒形電池
JP2008010476A (ja) コンデンサ用圧力弁
JP6722100B2 (ja) コンデンサ
JP4733506B2 (ja) コンデンサ用防爆弁
JP2016192482A (ja) キャパシタ
JPH0745266A (ja) 電池用安全弁
JP2007053204A (ja) アルミ電解コンデンサ用ケース
JP2023092957A (ja) 密閉型電池
JP2024069799A (ja) 封口板及び筒形電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070703

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100223

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4477449

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees