JP2006053544A - 帯電ロール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 帯電性能を維持しつつ現像剤等による汚染が少ない帯電ロールを提供する。
【解決手段】 エピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層を有する帯電ロールであって、アクリルフッ素系ポリマーと、アクリルシリコーン系ポリマーと、イソシアネート化合物とを含有する表面処理液を吹き付け処理することにより形成された表面処理層を有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真式複写機及びプリンタ、またはトナージェット式複写機及びプリンタなどの画像形成装置の感光体等に一様な帯電を付与するために用いられる帯電ロール及びその製造方法に関する。
電子写真式複写機及びプリンタなどの画像形成装置の帯電ロールには、感光体等への非汚染性、導電性等が要求される。そこで、従来、ポリウレタン、シリコーンゴム製のものが用いられていたが、感光体等への汚染性、帯電性等の理由から、各種弾性層表面に各種コーティング層、表面処理層又は被覆チューブを設けたものが提案されている(例えば特許文献1〜特許文献4等参照)。
このうち特許文献4は、低コストで、良好な特性を長期間に亘って維持することができる帯電部材として本出願人が出願したエピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層を有する帯電部材であって、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーから選択される少なくとも一種のポリマーと、導電性付与剤と、イソシアネート成分とを含有する表面処理液で形成された表面処理層を有する帯電部材である。
ここで、現像剤(トナー成分)には感光体のクリーニングのために、酸化チタンや酸化セリウム等の金属酸化物が研磨剤として添加されているが、感光体に付着した研磨剤をクリーニングブレードでは除去しきれないため、直径1μm以下の酸化チタン、酸化セリウム等の金属酸化物が帯電ロールに付着しやすく帯電ロール表面を汚すという問題があった。
特開平6−175470号公報(請求項等) 特開平5−281831号公報(請求項等) 特開平4−214579号公報(請求項2、[0022]等) 特開2002−040760号公報(請求項等)
本発明は、このような事情に鑑み、帯電性能を維持しつつ現像剤等による汚染が少ない帯電ロール及びその製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の第1の態様は、エピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層を有する帯電ロールであって、アクリルフッ素系ポリマーと、アクリルシリコーン系ポリマーと、イソシアネート化合物とを含有する表面処理液を吹き付け処理することにより形成された表面処理層を有することを特徴とする帯電ロールにある。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記表面処理液がさらにカーボンブラックを有することを特徴とする帯電ロールにある。
本発明の第3の態様は、第1又は2の何れかの態様において、前記表面処理液がさらにポリエーテル系ポリマーを有することを特徴とする帯電ロールにある。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記ポリエーテル系ポリマーが、水酸基を有することを特徴とする帯電ロールにある。
本発明の第5の態様は、第3又は第4の態様において、前記ポリエーテル系ポリマーが、アリル基を有することを特徴とする帯電ロールにある。
本発明の第6の態様は、第3〜5の何れかの態様において、前記ポリエーテル系ポリマーが、数平均分子量300〜1000であることを特徴とする帯電ロールにある。
本発明の第7の態様は、第1〜6の何れかにおいて、前記エピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層と芯金との間に、さらに発泡層を有することを特徴とする帯電ロールにある。
本発明の第8の態様は、第1〜7の何れかの態様において、前記エピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層の外表面が、研磨されていないことを特徴とする帯電ロールにある。
本発明の第9の態様は、第1〜8の何れかの態様において、前記表面処理層は、イソシアネート成分に対し、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーの総量が10〜70重量%であることを特徴とする帯電ロールにある。
本発明の第10の態様は、エピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層を有する帯電ロールに、アクリルフッ素系ポリマーと、アクリルシリコーン系ポリマーと、イソシアネート化合物とを含有する表面処理液を吹き付け処理して前記弾性層上に表面処理層を形成する工程を有することを特徴とする帯電ロールの製造方法にある。
本発明によると、帯電性能を維持しつつ、感光体を汚染せず且つ現像剤等による汚染が少ない帯電ロールを提供することができる。
以下に本発明の帯電ロールを詳細に説明する。図1に本発明の帯電ロールの断面図を示す。図1(a)に示すように帯電ロール10は、芯金11上にエピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層13を有するものであり、弾性層13は表面に表面処理層を有する。また、図1(b)に示すように、帯電ロール10は、芯金11上とエピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層13との間に発泡体からなる発泡層12を有していてもよい。
本発明の帯電ロール10の弾性層13は、エピクロルヒドリン系ゴム基材からなり且つ表面にアクリルフッ素系ポリマーと、アクリルシリコーン系ポリマーと、イソシアネート化合物を含む表面処理液を吹き付け処理することにより形成された表面処理層を有する弾性体である。
弾性層13を形成するエピクロルヒドリン系ゴムとしては、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体等を挙げることができる。なお、弾性層13には導電性付与剤が添加されていてもよい。導電性付与剤としては、電子導電性付与剤、イオン導電付与剤、又はこれらの両者を混合して用いることができる。また、弾性層13の外表面は研磨されていても研磨されていなくてもよいが、研磨されていないほうが表面が平滑になるため、帯電ロール表面に汚れが付着しにくいという効果がある。
表面処理層は、表面処理液を弾性層13に吹き付け処理することにより、表面処理液を弾性層13に含浸させて形成する。この表面処理液は、アクリルフッ素系ポリマーと、アクリルシリコーン系ポリマーと、イソシアネート化合物とを有機溶剤に溶解させたものである。
表面処理液に含まれるイソシアネート化合物としては、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3−ジメチルジフェニル−4,4′−ジイソシアネート(TODI)および前記記載の多量体および変性体などを挙げることができる。
また、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーは、所定の溶剤に可溶でイソシアネート化合物と反応して化学的に結合可能なものである。アクリルフッ素系ポリマーは、例えば、水酸基、アルキル基、又はカルボキシル基を有する溶剤可溶性のフッ素系ポリマーであり、例えば、アクリル酸エステルとアクリル酸フッ化アルキルのブロックコポリマーやその誘導体等を挙げることができる。また、アクリルシリコーン系ポリマーは、溶剤可溶性のシリコーン系ポリマーであり、例えば、アクリル酸エステルとアクリル酸シロキサンエステルのブロックコポリマーやその誘導体等を挙げることができる。
表面処理液中のポリマーは、イソシアネート成分に対し、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーの総量を10〜70重量%となるようにするのが好ましい。10重量%より少ないとカーボンブラック等を表面処理層中に保持する効果が小さくなる。一方、ポリマー量が多すぎると、帯電ロールの電気抵抗値が上昇し放電特性が低下するという問題や、相対的にイソシアネート成分が少なくなって有効な表面処理層が形成できないという問題がある。
アクリルフッ素系ポリマーと、アクリルシリコーン系ポリマーとの配合割合は、アクリルフッ素系ポリマー:アクリルシリコーン系ポリマー=1:1〜3(重量比)であることが好ましい。アクリルフッ素系ポリマーの割合がこの範囲よりも小さいと、後述する帯電ロール表面の離型性を良くし汚染性を向上させるという効果が顕著ではなくなり、この範囲よりも大きいと表面処理液が泡立つ等の製法上の不都合がある。
また、表面処理液には、導電性付与剤及び補強剤としてさらにアセチレンブラック等のカーボンブラックやポリエーテル系ポリマー等のイオン導電性ポリマーを添加してもよい。
表面処理液中のカーボンブラック及びイオン導電性ポリマーは、イソシアネート成分に対して0〜40重量%であるのが好ましい。多すぎると脱落、物性低下等の問題が生じ好ましくないからである。なお、カーボンブラック及びイオン導電性ポリマーは、いずれか一方を使用しても、併用してもよい。
また、表面処理液に含まれるポリエーテル系ポリマーは、有機溶剤に可溶であるのが好ましく、また、活性水素を有して、イソシアネート化合物と反応して化学的に結合可能なものが好ましい。好適には、水酸基を有するのが好ましく、ポリオール又はグリコールを挙げることができる。また、ポリエーテル系ポリマーはアリル基を有しているのが好ましい。このポリエーテル系ポリマーは水酸基又はアリル基を両末端に備えたものより片末端のみのものの方が望ましい。さらに、ポリエーテル系ポリマーは、数平均分子量が300〜1000であることが好ましい。これは表面処理層に弾性を付与するために好ましいからである。
このようなポリエーテル系ポリマーとしては、例えば、ポリアルキレングリコールモノメチルエーテル、ポリアルキレングリコールジメチルエーテル、アリル化ポリエーテル、ポリアルキレングリコールジオール、ポリアルキレングリコールトリオール等を挙げることができる。
このように表面処理液にポリエーテル系ポリマーを添加することで、表面処理層の柔軟性や強度が向上し、その結果、帯電性能を維持しつつ、感光体等を汚染せず且つ現像剤等による汚染が少なくなる。
さらに、表面処理液は、これらアクリルフッ素系ポリマー、アクリルシリコーン系ポリマー、イソシアネート化合物及びポリエーテル系ポリマーを溶解する溶剤を含有する。溶剤としては特に限定されないが、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン等の有機溶剤を用いればよい。
表面処理層は、上記表面処理液を弾性層13に吹き付け処理により塗布し、その後加熱して、形成しなければならない。このように、イソシアネート化合物とアクリルフッ素系ポリマーとアクリルシリコーン系ポリマーとを含む表面処理液を弾性層13に吹き付けて、表面処理層を弾性層13上に形成すると、加熱により乾燥する際にフッ素、シリコーン等の常温固体成分が結晶析出しやすく帯電ロール表面に表れやすいためか、帯電ロールの離型性、すなわちトナー成分等の付着防止性能が大幅に向上し、汚れが付着しにくい帯電ロールとすることができる。さらに、常温固体成分の結晶化により、帯電ロール内部から表面にブリードする汚染物質をブロックするというブリード防止効果も向上する。
なお、弾性層を表面処理液に浸漬する等の方法で表面処理液を弾性層に塗布して、表面処理層を形成した場合は、フッ素、シリコーン等が帯電ロール表面に析出し難く、帯電ロール表面がイソシアネート過剰になるためか、上記離型性の向上等の効果は得られない。
また、本発明においては、弾性層13上に表面処理液を用いて成膜するのではなく、弾性層13に表面処理液を含浸させるものである。すなわち、弾性層13表面に一体的に設けられた表面処理層にはアクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマー等が一体的に含有されている。表面処理液をより多く含浸させるためには、表面処理液を複数回スプレーするとよい。このように表面処理液が含浸するように形成された表面処理層は、表面から内部に向かって漸次疎になるように一体的に形成される。従って、帯電ロール表面への可塑剤等汚染物質のブリードを防ぐことができるため、感光体への汚染性に優れた帯電ロール10となる。
芯金11と弾性層13との間に任意に設けることができる発泡層12としては、例えば、ニトリル系ゴム発泡体、特に中高ニトリル又は高ニトリル系ゴムを挙げることができる。帯電ロールに求められる導電性を満たすためには発泡層12に十分量の導電性付与剤を添加する必要があるが、導電性付与剤を添加すると硬度が高くなり十分なニップが得られなくなる。一方、低硬度とするために可塑剤の添加量を多くすると、可塑剤が帯電ロールの外表面に移行して、当接した感光体を汚染してしまい、また、低硬度とするための発泡を困難にする。従って、低ガス透過性であり高発泡とすることができるニトリル系ゴム発泡体とすることが好ましい。なお、発泡層は、独立気泡でも連通気泡でもよい。
本発明の帯電ロールはDC−100V印加時の電気抵抗値は、低温低湿環境下(10℃×30%RH)〜高温高湿環境下(40℃×80%RH)で、10〜10Ωであることが好ましい。
本発明の帯電ロールの製造方法は、エピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層13を有する帯電ロール10に、アクリルフッ素系ポリマーと、アクリルシリコーン系ポリマーと、イソシアネート化合物とを含有する表面処理液を吹き付け処理して弾性層13上に表面処理層を形成する工程を有する。
弾性層13の製造方法は特に限定されず、例えば、プレス成形で直接芯金11上に設けることができる。形成した弾性層13の外表面を必要に応じて研磨し、上記表面処理液を吹き付け処理する。なお、吹き付け処理は、表面処理液をスプレーで弾性層13に吹き付けることによって行われる。また、スプレーで吹き付ける回数や表面処理液の量は適宜調節すればよい。吹き付け処理後、加熱して乾燥することにより、表面処理層を形成し、本発明の帯電ロール10とする。
弾性層13を研磨しないほうが、表面が平滑になるため、帯電ロール10の表面に汚れが付着しにくいという利点があるが、帯電ロールの外径精度が悪くなるという不都合がある。したがって、弾性層13の外表面を研磨しない場合は、鏡面研磨された金型を用いて、トランスファー又はインジェクションにより弾性層13となるスリーブ部材を形成し、このスリーブ部材に吹き付け処理で表面処理層を形成したものを芯金11に被覆することが好ましい。なお、スリーブ部材を芯金11に被覆した後、表面処理層を形成してもよい。
また、芯金11と弾性層13との間に発泡層12を設ける場合の製造方法も特に限定されないが、例えば、芯金11上に発泡層の原料を成形し金型内で発泡させた発泡層12に、必要に応じて研磨して外表面に表面処理層を設けたスリーブ部材を被覆する方法や、必要に応じて研磨して外表面に表面処理層を設けたスリーブ部材内で、芯金11上に設けた発泡層の原料を発泡する方法により製造できる。
以下本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
(ロールの製造)
エピクロルヒドリンゴム(エピクロマーCG−102;ダイソー社製)100重量部に、導電剤としてトリフルオロ酢酸ナトリウム0.5重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、加硫剤1.5重量部をそれぞれ添加してロールミキサーで混練りし、直径6mmの芯金の表面にプレス成形し、直径14mmに研磨加工して、芯金表面に弾性層が形成されたロールを得た。
(表面処理液の調製)
酢酸エチル100重量部、イソシアネート化合物(MDI;大日本インキ社製)10重量部、アセチレンブラック(電気化学社製)2重量部、アクリルフッ素ポリマー(モディバーF600;日本油脂社製)1.5重量部、アクリルシリコーンポリマー(モディバーFS700;日本油脂社製)1.5重量部をボールミルで3時間分散混合した。
(ロールの表面処理)
前記表面処理液を23℃でスプレーにてロールの弾性層に4回吹き付けて、表面処理液を弾性層に含浸させた。これを120℃で加熱乾燥して、実施例1の帯電ロールを作製した。
(実施例2)
表面処理液の配合を、酢酸エチル100重量部、イソシアネート化合物10重量部、アセチレンブラック2重量部、アクリルフッ素ポリマー1重量部、アクリルシリコーンポリマー2重量部とした以外は、実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
(実施例3)
表面処理液の配合を、酢酸エチル100重量部、イソシアネート化合物10重量部、アクリルフッ素ポリマー1重量部、アクリルシリコーンポリマー1重量部とした以外は、実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
(実施例4)
エピクロルヒドリンゴム(エピクロマーCG−102;ダイソー社製)100重量部に、導電材としてトリフルオロ酢酸ナトリウム0.5重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、加硫剤1.5重量部をそれぞれ添加してロールミキサーで混練りし、これをプレス成形及び外表面研磨することにより、厚さ0.5mm、内径13.0mmのゴムスリーブを形成した。このスリーブ部材表面に、実施例3と同様の表面処理液を23℃でスプレーにて2回吹き付けて表面処理液を含浸させ、その後120℃で加熱乾燥して、弾性層となるスリーブ部材に表面処理層を形成した。
ニトリル量33%の中高ニトリル系ゴム(ムーニー粘度:ML1+4(100℃)30)100重量部に、亜鉛華5重量部、ステアリン酸1重量部、カーボンブラック(トーカブラック♯5500;東海カーボン社製)25重量部、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート(DOP)30重量部、加硫剤(硫黄)1重量部、加硫助剤3.5重量部、発泡剤ADCA5重量部、発泡助剤3重量部をそれぞれ添加してロールミキサーで混練りした発泡層の原料を、直径6mmの芯金の表面に厚さ1mmに成形し、厚さ3.5mmとなるように金型内で発泡させた。その上に、表面処理層を形成したスリーブ部材を被覆して、帯電ロールを作製した。
(実施例5)
エピクロルヒドリンゴム(エピクロマーCG−102;ダイソー社製)100重量部に、導電剤としてトリフルオロ酢酸ナトリウム0.5重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、加硫剤1.5重量部、硫黄0.3重量部をそれぞれ添加してロールミキサーで混練りし、鏡面研磨された金型を用いてトランスファー成形により160℃×30分でプレス加硫を行い、内径6mm厚さ4mmのスリーブ部材を形成した。このスリーブ部材を実施例1と同様の表面処理液及び方法で表面処理し、これを直径6mmの芯金上に被覆して、帯電ロールを作製した。
(実施例6)
表面処理液の配合を、酢酸エチル100重量部、イソシアネート化合物10重量部、アクリルフッ素ポリマー1.5重量部、アクリルシリコーンポリマー1.5重量部、ポリエチレングリコールジアリルエーテル(分子量450)2重量部とした以外は、実施例5と同様にして帯電ロールを作製した。
(比較例1)
(ロールの製造)
エピクロルヒドリンゴム(エピクロマーCG−102;ダイソー社製)100重量部に、導電剤としてトリフルオロ酢酸ナトリウム0.5重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、加硫剤1.5重量部、硫黄0.3重量部をそれぞれ添加してロールミキサーで混練りし、直径6mmの芯金の表面にプレス成形し、直径14mmに研磨加工して、芯金表面に弾性層が形成されたロールを得た。
(表面処理液の調製)
酢酸エチル100重量部、イソシアネート化合物(MDI;大日本インキ社製)15重量部をボールミルで3時間分散混合した。
(ロールの表面処理)
表面処理液を23℃に保ったままロールを60秒浸漬し、その後120℃に保持されたオーブンで1時間加熱することにより表面処理層を形成して、比較例1の帯電ロールを作製した。
(比較例2)
表面処理層を比較例1と同様の浸漬処理により形成した以外は、実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
(比較例3)
表面処理液の配合を、酢酸エチル100重量部、イソシアネート化合物10重量部、アクリルフッ素ポリマー2重量部、アセチレンブラック2重量部とした以外は、実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
(比較例4)
表面処理液の配合を、酢酸エチル100重量部、イソシアネート化合物10重量部、アセチレンブラック2重量部、アクリルシリコーンポリマー2重量部とした以外は、実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
(比較例5)
表面処理液の配合を、酢酸エチル100重量部、イソシアネート化合物10重量部、アクリルフッ素ポリマー1.5重量部、アクリルシリコーンポリマー1.5重量部とした以外は、実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
(試験例1):電気抵抗値
上記各実施例および比較例の帯電ロールについて、図2に示すように、帯電ロール10をSUS304板からなる電極部材40の上に載置し、芯金11の両端に100g荷重をかけた状態で、芯金11と電極部材40との間の電気抵抗値を、常温常湿環境(N/N:20℃×50%RH)にて、ULTRA HIGH RESISTANCE METER R8340A(株式会社アドバンテスト製)を用いて測定した。なお、このときの印加電圧はDC−100Vであった。結果を表1及び表2に示す。
(試験例2):感光体汚染性評価
市販のレーザプリンタ(EPSON社製LP−8600FX)のトナーカートリッジに上記各実施例及び比較例の帯電ロールを組付けて感光体に当接させ、カートリッジを50℃、90%RHの環境に2週間保持した後、カートリッジ及び帯電ロールをプリンタに組付けて画像を出力して、感光体の汚染性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
(試験例3):画像評価
市販のレーザプリンタ(EPSON社製LP−8600FX)の帯電部分に、上記各実施例及び比較例の帯電ロールを取り付けた。このプリンタを起動し、低温低湿環境(L/L:10℃×20%RH)・高温高湿環境下(H/H:30℃×85%RH)の各環境下で画像を出力した。画像の評価結果を表1及び表2に示す。
(試験例4):連続印刷試験
市販のレーザプリンタ(EPSON社製LP−8600FX)の帯電部分に、上記各実施例及び比較例の帯電ロールを取り付け、高温高湿環境下(H/H:30℃×85%RH)にて5000枚連続印刷後、帯電ロール表面を顕微鏡観察し、A:非常によい,B:よい,C:悪い,D:非常に悪いとして、帯電ロールの汚れ状態を評価した。結果を表1及び表2に示す。
Figure 2006053544
Figure 2006053544
実施例1〜6の帯電ロールは良好であり、特に、下層に発泡層を設けた実施例4や、弾性層を研磨しなかった実施例5及び6では、連続印刷試験で汚れがほとんどなかった。一方、浸漬処理により表面処理層を設けた比較例1及び2は、離型性が悪いため連続試験後に帯電ロールが汚染し、特にイソシアネートのみの表面処理液を用いた比較例1では感光体も汚染した。また、比較例3ではアクリルフッ素ポリマーよりロール表面に固形成分が析出しやすいアクリルシリコーンポリマーを用いなかったため、連続試験後の帯電ロールが汚染した。アクリルフッ素ポリマーを用いなかった比較例4では、感光体を汚染した。なお、イソシアネートに対するポリマー量が多かった比較例5では、電気抵抗値がやや高くなり、若干画像が悪くなった。
本発明の帯電ロールの断面図である。 帯電ロールの抵抗値の測定方法を示す図である。
符号の説明
10 帯電ロール
11 芯金
12 発泡層
13 弾性層

Claims (10)

  1. エピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層を有する帯電ロールであって、アクリルフッ素系ポリマーと、アクリルシリコーン系ポリマーと、イソシアネート化合物とを含有する表面処理液を吹き付け処理することにより形成された表面処理層を有することを特徴とする帯電ロール。
  2. 請求項1において、前記表面処理液がさらにカーボンブラックを有することを特徴とする帯電ロール。
  3. 請求項1又は2において、前記表面処理液がさらにポリエーテル系ポリマーを有することを特徴とする帯電ロール。
  4. 請求項3において、前記ポリエーテル系ポリマーが、水酸基を有することを特徴とする帯電ロール。
  5. 請求項3又は4において、前記ポリエーテル系ポリマーが、アリル基を有することを特徴とする帯電ロール。
  6. 請求項3〜5の何れかにおいて、前記ポリエーテル系ポリマーが、数平均分子量300〜1000であることを特徴とする帯電ロール。
  7. 請求項1〜6の何れかにおいて、前記エピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層と芯金との間に、さらに発泡層を有することを特徴とする帯電ロール。
  8. 請求項1〜7の何れかにおいて、前記エピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層の外表面が、研磨されていないことを特徴とする帯電ロール。
  9. 請求項1〜8の何れかにおいて、前記表面処理層は、イソシアネート成分に対し、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーの総量が10〜70重量%であることを特徴とする帯電ロール。
  10. エピクロルヒドリン系ゴム基材からなる弾性層を有する帯電ロールに、アクリルフッ素系ポリマーと、アクリルシリコーン系ポリマーと、イソシアネート化合物とを含有する表面処理液を吹き付け処理して前記弾性層上に表面処理層を形成する工程を有することを特徴とする帯電ロールの製造方法。

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