JP2006052880A - 冷却水循環システム - Google Patents

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一男 小野
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Abstract

【課題】冷却水の無駄な放流をなくして大幅な節水が可能となる冷却水循環システムを簡単な構成で実現する。
【解決手段】水道水を貯留するタンク1と、タンク1から供給される冷却水の温度を検出する温度センサ15と、冷却機器21〜23からの帰還冷却水を循環路と放流路に振り分ける電動弁10と、温度センサ15の出力に基づいて電動弁10の動作を制御するコントローラ17とを備える。コントローラ17は、温度センサ15が検出した冷却水の温度T2が所定温度以下である間は、その検出温度T2に応じた量の帰還冷却水を戻し管9を通してタンク1へ戻すように電動弁10を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷房機や冷蔵庫などの冷却機器に供給する冷却水を循環させて再利用するための冷却水循環システムに関するものである。
たとえば、食品を扱うような店舗では、図10に示すように、冷房機(エアコン)51、冷凍庫52、冷蔵庫53などの冷却機器と、これらに冷却水を供給するための配管とを備えた冷却システムが構築されている。冷却水は水道から供給されて各冷却機器51〜53へ送られ、各冷却機器51〜53において熱交換が行われた後、水温が高くなった冷却水は放流される。61〜63は、各冷却機器51〜53に付設された電動弁からなる圧力式制水弁であって、各冷却機器51〜53のコンプレッサの圧力に応じて、冷却水の流量を調節するものである。
図10に示した冷却システムでは、各冷却機器51〜53で熱交換された後の冷却水を全部放流し捨てている。しかしながら、水道から給水される水の温度は、年間を通じて一定ではない。図12は、水道水の水温の月別平均値の一例を示したグラフである。水道水の温度は夏季にはかなり高くなるが、春季や秋季には低くなり、冬季にはかなり水温が下がる。したがって、夏季以外では熱交換後の冷却水を再利用できる余地がある。それにもかかわらず、図10のように冷却水を全て放流したのでは、本来再利用可能な冷却水が無駄に捨てられることになり、年間を通じて膨大な水道料金の負担が発生する。特に、食品を扱う店舗の場合、閉店後にエアコン51の運転を停止すると、冷凍庫52や冷蔵庫53で発生する熱により店内の食品が腐敗するので、エアコン51は閉店後も運転状態にしておく必要がある。この結果、全ての冷却機器51〜53が昼夜を問わず運転状態となり、これに必要な冷却水の水道料金は巨大な額となる。
一方、冷却水を節水する方法として、図11に示すように、各冷却機器51〜53に温度計71〜73と手動バルブ81〜83とを付設し、各冷却機器51〜53で熱交換された後の冷却水の水温を温度計71〜73で目視しながら、水温に応じて手動バルブ81〜83を調整する方法が考えられる。夏場のように水道水の水温が高い場合は熱交換後の水の水温も高く、冬場のように水道水の水温が低い場合は熱交換後の水の水温も低くなる。したがって、温度計71〜73で冷却水の水温を確認して、水温が高いほど冷却水の放流量が多く、水温が低いほど冷却水の放流量が少なくなるように手動バルブ81〜83を操作することで、低温の冷却水の放流を抑制し、ある程度まで節水をすることができる。しかし、この方法では、温度計71〜73を見ながら手動バルブ81〜83を人手により調整しなければならず、しかも、水温の微小な変化に対して手動バルブ81〜83を微調整する必要があるため、調整作業に非常に手間がかかるという欠点がある。
冷却水を再利用する技術に関しては、これまでにも種々のものが提案されている。たとえば、下記の特許文献1には、冷却塔と冷凍式チラーとを用い、負荷から排出される冷却水を冷却塔と冷凍式チラーを通して冷却水タンクへ戻すようにした冷却システムが開示されている。
特開2003−336866号公報
上述したように、従来の冷却システムでは、冷却水が無駄に捨てられて水道料金が膨大なものとなったり、節水のための作業に多大の手間がかかるという問題がある。また、特許文献1のように冷却塔などを用いたシステムでは、装置が大がかりとなり、限られたスペースしか確保できない場所には設置できない場合もある。
本発明は、このような課題に鑑み、冷却水の無駄な放流をなくして大幅な節水が可能となる冷却水循環システムを簡単な構成で実現することを目的としている。
本発明の冷却水循環システムは、水道から給水される水道水を貯留するタンクと、タンクに貯留された水を冷却水として冷却機器へ供給する供給手段と、タンクから供給される冷却水の温度を検出する温度センサと、冷却機器からの帰還冷却水を循環路と放流路に振り分ける電動弁と、温度センサの出力に基づいて電動弁の弁開度を制御するコントローラとを備える。そして、コントローラは、温度センサが検出した冷却水の温度が所定温度以下である間は、冷却水の温度が低くなるほど多くの量の帰還冷却水を循環路を通してタンクへ戻すように電動弁の弁開度を制御する。また、コントローラは、温度センサが検出した冷却水の温度が所定温度を超えると、帰還冷却水を放流路を通して全て放流するように電動弁の弁開度を制御する。
このように、冷却水の温度が所定温度以下の間は、冷却水の温度に応じた量の帰還冷却水をタンクへ戻すことで、水温の低い冬の期間や、春・秋の期間において冷却水を再利用できるので、水道の使用量を最小限に抑えることができる。特に、冬の期間は冷却水の温度が大きく下がるので、多量の帰還冷却水をタンクへ戻すことで大幅な節水が可能となる。春や秋の期間には、冬場よりは冷却水の温度は高くなるが、夏場ほど高温にはならないため、適量の帰還冷却水をタンクへ戻すことで節水ができる。一方、水温の高い夏の期間は、冷却機器からの帰還冷却水を放流することで、タンク内の冷却水の温度上昇が抑制される。そして、冷却水の循環と放流の制御は自動的に行われるので、面倒な調整作業を必要としない。また、本発明のシステムは冷却塔を用いないので、コンパクトに構成できて狭い場所にも設置が可能であり、きわめて実用性の高いものである。
本発明では、上記システムにおいて、帰還冷却水の温度を検出する第2の温度センサと、帰還冷却水の流量を調節する第2の電動弁とを設けることが好ましい。この場合、コントローラは、第2の温度センサが検出した帰還冷却水の温度が高くなるほど当該冷却水の流量が多くなるように、また、帰還冷却水の温度が低くなるほど当該冷却水の流量が少なくなるように、第2の電動弁の弁開度を制御する。
これによると、第2の電動弁での流量制御によって、タンクへ戻る帰還冷却水の流量を制限することができるので、タンク内の水温の急激な変化が回避される。この結果、タンクから供給される冷却水(冷却機器に入る冷却水)と、帰還冷却水(冷却機器から出る冷却水)との間で十分な温度差が確保され、これによって冷却機器の冷却能力を高く維持しつつ冷却水を循環させることができる。
また、本発明では、上記システムにおいて、水道水を非常時に冷却機器へ導くための第1の手動切替コックと、冷却用機器からの帰還冷却水を非常時に放流路へ導くための第2の手動切替コックとを設けることが好ましい。
これによると、コントローラやポンプ等の機器が故障した場合、第1の手動切替コックの操作により、水道水が直接冷却機器へ供給され、第2の手動切替コックの操作により、冷却機器からの帰還冷却水がタンクに戻らずに放流されるので、非常時においても冷却機器を継続して運転することができる。
本発明によれば、大幅な節水によって水道料金が格安となるとともに、節水のための面倒な調整作業も不要であり、しかも冷却塔を用いないので狭い場所にも設置が可能な冷却水循環システムを提供することができる。
図1は、本発明に係る冷却水循環システムの実施形態を示した図である。1はタンクであって、ステンレス製の箱体からなる本体2と、本体2を覆う蓋3と、蓋3に設けられた通気管4とを備えている。タンク1の容量は、たとえば36リットルである。5は本体2の内部に設けられ、水道水の給水を開始または停止するためのフロート、6は水道水を本体2内に導入するための導入管である。7〜9は本体2に連結された配管であって、7はタンク1へ水道水を給水するための給水管、8はタンク1に貯留された冷却水Wを送り出すための送水管、9は冷却機器21〜23からの帰還冷却水をタンク1へ戻すための循環路となる戻し管である。
10は冷却機器21〜23からの帰還冷却水を循環路(戻し管9)と放流路(放流管e)に振り分けるための電動弁であって、弁開度に対して流量がリニアに変化する比例3方弁からなる。11は電動弁10へ送られる帰還冷却水の流量を調節するための電動弁であって、弁開度に対して流量がリニアに変化する比例2方弁からなる。12はタンク1に供給される水道水を非常時に冷却機器21〜23へ強制的に導くための手動切替コック、13は冷却機器21〜23からの帰還冷却水を非常時に放流管eへ強制的に導くための手動切替コックであって、ともに手動式の3方切替コックからなる。これらの電動弁10、11および切替コック12、13の動作の詳細については後述する。
14はタンク1に給水される水道水の温度を検出する温度センサであって、給水管7に取り付けられている。15はタンク1から供給される冷却水の温度を検出する温度センサであって、送水管8に取り付けられている。16は冷却機器21〜23から帰ってきた帰還冷却水の温度を検出する温度センサであって、配管cに取り付けられている。17はコントローラであって、各温度センサ14〜16の検出出力はこのコントローラ17へ送られる。また、上述した電動弁10、11の動作は、コントローラ17によって制御される。コントローラ17の詳細については後述する。
18は送水管8に連結されたポンプであって、このポンプ18が作動することにより、タンク1内の冷却水Wは送水管8を通して汲み出され、ポンプ18に連結された配管bを通して冷却機器21〜23へ供給される。19は圧力タンクであって、冷却機器21〜23の運転が停止されたときに、ポンプ18を自動的に停止させるものである。ポンプ18、送水管8および配管bは、タンク1に貯留された水を冷却水として冷却機器21〜23へ供給する供給手段を構成する。
20は例えばベーカリーのような食品を扱う店舗であって、店舗20内には冷却機器21〜23が設置されている。21は店舗内を冷房するためのエアコン、22は食品を冷凍保存するための冷凍庫、23は食品を冷蔵するための冷蔵庫である。冷却機器としてはこれら以外に、例えばアイスクリーム等を収納する冷凍ショーケースのようなものも考えられる。24〜26は各冷却機器21〜23に付設された電動弁からなる圧力式制水弁であって、各冷却機器のコンプレッサの圧力に応じて、冷却水の流量を調節するものである。
図2は、コントローラ17の構成を示したブロック図である。コントローラ17は、マイクロプロセッサからなる制御部17a、温度等の設定を行うための設定部17b、ROMやRAM等からなるメモリ17c、温度値等を表示する表示部17d、および異常時に警報を発生する警報ブザー17eとを備えている。制御部17aには、前述した温度センサ14〜16の各温度検出値T1〜T3が入力される。また、制御部17aは、電動弁10、11を駆動するための電動弁駆動信号S1、S2を出力する。コントローラ17は遠隔で操作が可能なため、図1のタンク1やポンプ18などを例えば天井に設置することもできる。
図3は、コントローラ17の表示部17dの一例を示した図である。表示部17dには、設定部17bで設定した設定温度31、温度センサ15で測定されたタンク1から送り出される冷却水の測定温度32、温度センサ14で測定されたタンク1へ給水される水道水の測定温度33、温度センサ16で測定された帰還冷却水の測定温度34がそれぞれ数字で表示される。また、電動弁10の弁開度35がバーで表示される。なお、帰還冷却水の測定温度34が規定値(たとえば40℃)を越えると、図2の警報ブザー17eが鳴って異常を報知する。
図4は、電動弁10の構造の一例を示した断面図である。電動弁10としては、市販の比例3方弁を用いることができる。図4に示した構造それ自体は公知であるので、ここでは簡単に説明するにとどめる。10aは電動弁10の本体、10bは図示しないアクチュエータに連結されるステム、10cはステム10bと一体に結合されたロッド、10dはロッド10cと連動して回転するボール状の開閉弁、10e〜10gは配管が接続される接続口である。接続口10eには図1の戻し管9が接続され、接続口10fには放流管eが接続され、接続口10gには配管dが接続される。ステム10bが連結されるアクチュエータは、コントローラ17からの電動弁駆動信号S1(図2)により駆動され、駆動信号S1に応じた角度だけステム10bを軸回りに回転させる。この回転はロッド10cを介して開閉弁10dに伝達され、開閉弁10dは上記駆動信号S1に応じた角度だけ回転する。
前述のように、電動弁10は比例弁であって、開閉弁10dの弁開度に対して流量がリニアに変化する。このため、弁開度αが100%になると、接続口10gから流入する帰還冷却水は、全部が接続口10fから放流管e側へ振分けられる。また、弁開度αが0%になると、接続口10gから流入する帰還冷却水は、全部が接続口10eから戻し管9側へ振分けられる。また、弁開度αが0%<α<100%の間では、接続口10gから流入する帰還冷却水は、弁開度に応じて一部は放流管e側へ、残りは戻し管9側へ振分けられる。
次に、以上の構成からなる冷却水循環システムの動作について説明する。図1において、水道からの水道水は、配管a、手動切替コック12、給水管7および導入管6を通してタンク1に供給され、タンク1内に冷却水Wとして貯留される。タンク1内の水位が上昇してフロート5が一定レベルまで浮上すると、フロート5と連動する弁(図示省略)の作用により、給水管7からの水道水の供給が停止される。冷却機器21〜23の運転時にポンプ18が作動すると、タンク1内の冷却水Wは、送水管8を通して汲み出され、配管bを通って各冷却機器21〜23へ供給される。タンク1から冷却水Wが送水されると、タンク1内の水位が低下するので、フロート5が下降して再び給水管7からタンク1内へ水道水が供給される。本システムは、このように水道水をいったんタンク1内に貯留し、タンク1から冷却機器21〜23へ供給する間接給水の方式をとっているので、水道局の規制対象(水道法施行令第5条)にはならない。
冷却機器21〜23へ供給された冷却水は、それぞれの冷却機器において熱交換された後、配管cを通って帰還冷却水としてタンク1側へ帰って来る。冷却機器21〜23から出た後の帰還冷却水の温度は、冷却機器21〜23へ入る前の冷却水の温度に比べて、4〜5℃程度高くなっている。帰還冷却水は、配管cから手動切替コック13、電動弁11および配管dを通って電動弁10へ至る。
電動弁10は、コントローラ17からの電動弁駆動信号S1に基づいて、帰還冷却水を循環路(戻し管9)と放流路(放流管e)に振り分ける。この制御は、次のようにして行われる。コントローラ17では、設定部17bにより予め温度設定が行われ、設定された温度Tsがメモリ17cに記憶されている。コントローラ17は、温度センサ15により測定したタンク1からの冷却水の温度T2と、設定部17bで設定された温度Tsとを比較し、測定温度T2が設定温度Tsを越える場合(T2>Ts)は、電動弁10の弁開度が100%となるように電動弁10を制御する。この結果、配管dから電動弁10へ流入した帰還冷却水は、その全部が放流管eに導かれ、タンク1内へ戻されることなく放流される。この場合の冷却水のルートを図5に示す。
一方、冷却水の測定温度T2が設定温度Ts以下である場合(T2≦Ts)は、測定温度T2に応じた量の帰還冷却水をタンク1へ戻すように電動弁10の弁開度を制御する。すなわち、コントローラ17は、測定温度T2の値に応じて電動弁10の弁開度を調節し、測定温度T2が低温になるほど弁開度が小さくなるように電動弁10を制御する。この結果、帰還冷却水の一部は戻し管9に導かれてタンク1に戻され、残りは放流管eに導かれて放流される。この場合の冷却水のルートを図6に示す。たとえば、電動弁10の弁開度が50%になると、帰還冷却水の半分は放流され、半分はタンク1に戻される。また、冷却水の温度T2がさらに下がって、電動弁10の弁開度が30%になると、帰還冷却水の30%が放流され、残りの70%がタンク1に戻される。そして、冷却水の温度T2がある値まで下がると、電動弁10の弁開度が0%となり、図7に示すように、帰還冷却水はその全部が戻し管9からタンク1内へ戻される。
このようにして、比例3方弁からなる電動弁10の弁開度を、温度センサ15で測定した冷却水の温度T2に基づいて調節し、検出温度に応じた量の帰還冷却水をタンク1内へ戻すことで、水温が低くなるほど多くの帰還冷却水がタンク1へ戻ることになる。このため、夏場に比べて冷却水の温度が下がる冬・春・秋の期間において、従来無駄に捨てられていた冷却水を有効に再利用でき、水道の使用量を最小限に抑えて大幅な節水を達成することが可能となる。一方、夏の期間は、水温の高い帰還冷却水の放流量が増えることで、タンク1内の冷却水Wの水温を適正に維持することができる。
また、上述したような冷却水の循環と放流の制御は自動的に行われるので、従来のように冷却水の温度を監視しながらバルブを手動で調整するといった面倒な作業を必要としない。さらに、本システムは冷却塔を用いる必要がないため、コンパクトに構成できて狭い場所にも設置が可能であるとともに、冷却塔のように水垢や水しぶき等が発生することもない。また、コントローラ17の設定部17bで設定温度Tsの値を変更すれば、タンク1へ戻る帰還冷却水の温度が変わるので、タンク1から供給される冷却水の水温を可変とすることができる。
図9は、本発明による節水効果の一例を示したグラフであって、横軸にタンク1から送り出される冷却水の温度(T2)、縦軸に1馬力当りの冷却水量をとっている。図9からわかるように、従来は、熱交換後の冷却水を全部放流して捨てていたので、タンク1から供給される冷却水の温度にかかわらず、1馬力当りの冷却水量は同じであったが、本発明では、タンク1からの冷却水の温度に応じて、熱交換後の冷却水を所定量だけタンク1へ戻すので、冷却水の温度が低くなるほど再利用する冷却水の量が増えて、1馬力当りの冷却水量は少なくて済む。この結果、図9の斜線で示した分に相当する冷却水を節水することができ、水道料金が大幅に低減する。
次に、図1の電動弁11の作用について説明する。電動弁11は前述のように比例2方弁からなり、市販のものを用いることができる。電動弁11は、図4に示した電動弁10において接続口10gが設けられていない点や、開閉弁10dの構造が異なる点を除いて、電動弁10と基本的に同様の構造を有している。コントローラ17は、温度センサ16が検出した帰還冷却水の温度T3に基づき、電動弁駆動信号S2により電動弁11の弁開度を制御する。
電動弁11がなければ、帰還冷却水はその流量のまま電動弁10へ流入する。ところが、帰還冷却水の温度T3は、タンク1から送り出された冷却水の温度T2よりも高くなっているので、電動弁10から戻し管9を通して帰還冷却水が多量にタンク1へ戻されると、タンク1内の冷却水Wの水温が急に上昇する。その結果、タンク1から送り出される冷却水の温度T2も急に上昇するので、タンク1から供給される冷却水の温度T2と、冷却機器21〜23からの帰還冷却水の温度T3との差が小さくなる。冷却機器21〜23の冷却能力は、入口と出口での冷却水の温度差に依存するから、T2とT3の差が小さくなると冷却能力は低下する。
そこで、電動弁11を設けて帰還冷却水の流量を制限することで、タンク1内の水温の急激な変化が緩和され、タンク1から供給される冷却水と冷却機器21〜23からの帰還冷却水との間で、十分な温度差を確保することができる。この結果、冷却機器21〜23の冷却能力を高く維持しつつ、帰還冷却水を循環させることができる。この場合、帰還冷却水の温度T3が高くなるほど、電動弁11の弁開度を大きくして帰還冷却水の流量を増大させ、温度T3が低くなるほど電動弁11の弁開度を小さくして帰還冷却水の流量を減少させる。これにより、温度の高い帰還冷却水は流量制限の程度が小さくなって放流量が多くなるため、タンク1内の水温上昇が抑制される。
次に、手動切替コック12、13の作用について説明する。これらのコックは、コントローラ17やポンプ18等の機器が故障した場合のような非常時に操作される。手動切替コック12を操作すると、図8に示したように、水道水は配管a、コック12、配管g、配管bを通って直接冷却機器21〜23へ導かれる。また、手動切替コック13を操作すると、配管cを通って帰って来た帰還冷却水は、コック13、配管f、放流管eを通って放流される。このようにして、非常時においては、障害の発生しているタンク1側を切り離し、図10の従来のシステムと同様のシステムに切り替えて、冷却機器21〜23を継続して運転することができる。障害が復旧した後は、手動切替コック12、13を元に戻すことで、本発明のシステムによる運転を再開することができる。
本発明は以上のように、タンク1からの冷却水の温度T2が所定温度以下である間は、温度T2に応じた量の帰還冷却水をタンク1へ戻すものであるが、この所定温度はコントローラ17で設定される設定温度Tsに基づいて定まる。たとえば、前記のように、冷却水の温度T2が設定温度Tsを越えたときに電動弁10の弁開度が100%となるように(すなわち帰還冷却水を全部放流するように)設定温度Tsを決めた場合は、Tsが所定温度となるが、冷却水の温度T2が設定温度Tsと等しくなったときに、弁開度が例えば50%となるように設定温度Tsを決めてもよい。この場合は、冷却水の温度T2が設定温度Tsを越えると弁開度は50%より大きくなり、T2がTsよりTaだけ高くなった温度(Ts+Ta)を越えたときに、弁開度が100%となって帰還冷却水は全部放流される。また、冷却水の温度T2が設定温度Tsを下回ると弁開度は50%より小さくなり、T2がTsよりTbだけ低くなった温度(Ts−Tb)を下回ったときに、弁開度が0%となって帰還冷却水は全部タンク1へ戻される。したがって、この場合はTs+Taが所定温度となる。その他、冷却水の温度T2が設定温度Tsと等しくなったときに、弁開度が0%となるように(すなわち帰還冷却水を全部戻すように)設定温度Tsを決めてもよい。この場合は、冷却水の温度T2が設定温度Tsを越えると弁開度が0%より大きくなって帰還冷却水の放流が始まり、T2がTsよりTcだけ高くなった温度(Ts+Tc)を越えたときに、弁開度が100%となって帰還冷却水は全部放流される。したがって、この場合はTs+Tcが所定温度となる。
なお、図1においては、温度センサ15をポンプ18の入口付近の送水管8に取り付けた例を示したが、温度センサ15を取り付ける箇所は、ポンプ18の出口付近の配管bであってもよい。同様に、温度センサ16を取り付ける箇所も、図1に示した箇所に限らず、例えば手動切替コック13と電動弁11との間であってもよい。
また、図1においては、店舗20に設置される冷却機器21〜23へ冷却水を供給する場合を例に挙げたが、本発明は、店舗に限らず地下街や工場などに設置される冷却機器へ冷却水を供給するシステムにも適用することができる。
本発明に係る冷却水循環システムの実施形態を示した図である。 コントローラの構成を示したブロック図である。 コントローラの表示部の一例を示した図である。 電動弁の構造の一例を示した断面図である。 冷却水のルートを示す図である。 冷却水のルートを示す図である。 冷却水のルートを示す図である。 非常時の冷却水のルートを示す図である。 本発明による節水効果の一例を示したグラフである。 従来例のシステムを示す図である。 他の従来例のシステムを示す図である。 水道水の水温の月別平均値の一例を示したグラフである。
符号の説明
1 タンク
7 給水管
8 送水管
9 戻し管
10、11 電動弁
12、13 手動切替コック
14〜16 温度センサ
17 コントローラ
18 ポンプ
21〜23 冷却機器
W 冷却水
a〜g 配管

Claims (3)

  1. 水道から給水される水道水を貯留するタンクと、
    前記タンクに貯留された水を冷却水として冷却機器へ供給する供給手段と、
    前記タンクから供給される冷却水の温度を検出する温度センサと、
    前記冷却機器からの帰還冷却水を循環路と放流路に振り分ける電動弁と、
    前記温度センサの出力に基づいて前記電動弁の弁開度を制御するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、前記温度センサが検出した冷却水の温度が所定温度以下である間は、冷却水の温度が低くなるほど多くの量の帰還冷却水を循環路を通してタンクへ戻すように前記電動弁の弁開度を制御し、前記温度センサが検出した冷却水の温度が所定温度を超えると、帰還冷却水を放流路を通して全て放流するように前記電動弁の弁開度を制御することを特徴とする冷却水循環システム。
  2. 請求項1に記載の冷却水循環システムにおいて、
    前記帰還冷却水の温度を検出する第2の温度センサと、
    前記帰還冷却水の流量を調節する第2の電動弁とをさらに備え、
    前記コントローラは、前記第2の温度センサが検出した帰還冷却水の温度が高くなるほど当該冷却水の流量が多くなるように、また、帰還冷却水の温度が低くなるほど当該冷却水の流量が少なくなるように、第2の電動弁の弁開度を制御することを特徴とする冷却水循環システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の冷却水循環システムにおいて、
    前記水道水を非常時に冷却機器へ導くための第1の手動切替コックと、
    前記帰還冷却水を非常時に放流路へ導くための第2の手動切替コックとをさらに備えたことを特徴とする冷却水循環システム。
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