JP2006052376A - 高分子成形体の製造方法、高分子成形体およびその製造装置 - Google Patents

高分子成形体の製造方法、高分子成形体およびその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】改良されたプラズマイオン注入法により、表面部にイオン注入層を形成する高分子成形体の製造方法、高分子成形体及び該高分子成形体の製造装置を提供する。
【解決手段】高分子成形体の表面部にプラズマ中のイオンを注入して、該成形体表面部にイオン注入層を形成する高分子成形体の製造方法であって、(A)イオン注入時の圧力が0.01〜0.1Paであること、及び/又は(B)外部電界を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみで生成させたプラズマ中に存在するイオンを、高分子成形体の表面部に注入すること、を特徴とする高分子成形体の製造方法、この方法により得られる高分子成形体、及び、高分子成形体の表面部に、外部電界を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみで生成させたプラズマ中のイオンを注入して、該成形体の表面部にイオン注入層を形成する高分子成形体の製造装置。
【選択図】 なし

Description

本発明は、表面部に、プラズマイオン注入法によりイオン注入層を形成する高分子成形体の製造方法、この製造方法により得られる高分子成形体、及び高分子成形体の製造装置に関する。
高分子フィルム等の高分子成形体は、低価格であり加工性に優れるため、所望の機能を付与して種々の分野で用いられている。例えば、食品、医薬品、機械器具等の各種物品の包装、密封、ディスプレイ等の分野では、水蒸気、酸素ガス、窒素ガス、炭酸ガス等のガスを透過させない性質を持つガスバリア性高分子成形体が使用されている。
従来、ガスバリア性高分子成形体の製造方法としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)容器内面の表層部をアモルファスカーボンでコーティングする方法が知られている。しかし、この方法では、コーティングされたアモルファスカーボン膜が剥離し、その剥離片が容器内容物に混入するおそれがある等実用上問題があった。
また、高分子膜にバリア層として窒化シリコン系薄膜やセラミックス系薄膜を成膜する方法や、それらを多層化する方法も提案されている。しかし、これらの方法では、高分子膜の成形時や折り曲げ時に該バリア層にクラックが発生し、バリア性能が低下する等の問題があった。
これらの問題を解決すべく、特許文献1には、高分子膜にイオン注入することによりガスバリア性高分子膜を製造する方法が提案されている。この文献において使用されているイオン注入装置は、注入する元素をイオン化し、電磁場により発生したイオンを加速し、高分子膜表面にイオン注入するものである。この方法によると、高分子膜の表面内部にグラファイト化した層が形成されるので、バリア層の剥離等の問題はなくなる。
しかし、この文献に記載されたイオン注入装置は、超高真空下で高電圧を印加するものであるため、複雑かつ非常に高価であり、大面積化に対応できないものである。そのため、工業的に有利なものとはいえなかった。
一方、プラズマ中に被処理物を置きパルス状の負の高電圧を印加してイオン注入処理を行い、表面改質する技術が知られている。例えば、特許文献2には、高周波電力源やECR(Electron Cyclotron Resonance)等の特別の手段を要することなく、被処理物に正及び負の高電圧パルスを交互に印加するだけで表面処理を行うことができる装置が開示されている。しかしながら、そこでは、被処理物へのガスバリア性の付与については触れられていない。
特許文献3には、プラズマ中にPET容器を曝し、該容器内に差し込んだ電極に正の高電圧パルスを印加することにより、容器内方側の表面内部にイオンを注入して、表面そのものをDLC(ダイヤモンドライクカーボン)に改質する方法、およびそのための装置が開示されている。しかしながら、この文献には、イオン注入時の印加電圧や圧力等のイオン注入の条件が具体的に記載されておらず、効果的なイオン注入が困難である。
特許文献4には、プラズマを発生させ、フィルムの一方の面にプラズマから供給されるイオンを印加した高電圧パルスにより加速し、フィルム中にイオン注入するガスバリア性フィルムの製造方法であって、該高電圧パルスの電圧が、負の電圧であり絶対値が2kVより大きい電圧で、かつ該高電圧パルス電圧の立ち上がりが負の方向で1μs当たり絶対値が1kV以上であることを特徴とするガスバリア性フィルムの製造方法が開示されている。しかしながら、この文献には、イオン注入する際におけるイオン注入時の圧力、パルス幅等のイオン注入の条件については具体的に開示されていない。また、この文献に記載された方法により得られるフィルムのガスバリア性以外の特性については、記載されていない。
特許文献5には、気体イオン又は金属イオンを高分子材料からなる集積回路用トレーにイオン注入して、該集積回路用トレー表面に帯電防止性を付与する、表面電気伝導度を有する集積回路用トレーの製造方法が開示されている。しかしながら、この文献に記載された方法は、超高真空下で高電圧を印加するものであるため、高価なイオン注入装置が必要であった。
また、特許文献6には、樹脂に対して、イオン注入と該イオン注入とは異なる条件下での物理的成膜とを交互に施し、樹脂の表面硬化処理をする、樹脂に耐擦傷性を付与する方法が開示されている。しかしながら、この文献に記載された方法は工程が複雑であるという問題があった。
特開平7−133360号公報 特開2001−207259号公報 特開2002−046726号公報 特開2004−203935号公報 特許第3069702号 特開2000−204181号公報
本発明は、上記した従来技術に鑑みてなされたものであり、改良されたプラズマイオン注入法により、表面部にイオン注入層を形成する高分子成形体の製造方法、この製造方法により得られる高分子成形体、及び外部電界を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみでプラズマを生成し、このプラズマ中のイオンを高分子成形体の表面部に注入して、表面部にイオン注入層を有する高分子成形体を製造する装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、高分子成形体表面に、プラズマイオン注入法(PBII:Plasma−Based Ion Implantation)によりイオン注入してフィルム表面部を改質する際、イオン注入時の圧力を0.01〜0.1Paとしてイオン注入を行うことにより、表面部にイオン注入層が形成された高分子成形体を効率よく製造することができることを見出した。
また、本発明者らは、外部電界等を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみでプラズマを生成できるプラズマイオン注入装置を新たに開発し、この装置を用いることで、低真空度の環境下、短時間、低コストで、イオン注入層を有する高分子成形体を効率よく製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明の第1によれば、下記(1)〜(10)の高分子成形体の製造方法が提供される。
(1)高分子成形体の表面部にプラズマ中のイオンを注入して、該成形体表面部にイオン注入層を形成する高分子成形体の製造方法であって、イオン注入時の圧力が0.01〜0.1Paであることを特徴とする高分子成形体の製造方法。
(2)高分子成形体の表面部にプラズマ中のイオンを注入して、該成形体表面部にイオン注入層を形成する高分子成形体の製造方法であって、外部電界を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみで生成させたプラズマ中に存在するイオンを、高分子成形体の表面部に注入することを特徴とする高分子成形体の製造方法。
(3)プラズマを生成させるときのパルス幅が、1〜10μsecであることを特徴とする(1)又は(2)の高分子成形体の製造方法。
(4)プラズマを生成させるときの印加電圧が、−1kV〜−50kVであることを特徴とする(1)〜(3)いずれかの高分子成形体の製造方法。
(5)前記高分子成形体を構成する高分子が、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、アクリル系樹脂、シクロオレフィン系ポリマーおよび芳香族系重合体からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする(1)〜(4)いずれかの高分子成形体の製造方法。
(6)前記高分子成形体を構成する高分子が、ポリアミド、ポリエステル、又はシクロオレフィン系ポリマーであることを特徴とする(1)〜(5)いずれかに記載の高分子成形体の製造方法。
(7)ガスバリア性を有するイオン注入層を形成することを特徴とする(1)〜(6)いずれかの高分子成形体の製造方法。
(8)帯電防止性を有するイオン注入層を形成することを特徴とする(1)〜(7)いずれかの高分子成形体の製造方法。
(9)耐擦傷性を有するイオン注入層を形成することを特徴とする(1)〜(8)いずれかに記載の高分子成形体の製造方法。
(10)前記イオン注入層が、アモルファスカーボン化層であることを特徴とする(1)〜(9)いずれかの高分子成形体の製造方法。
本発明の第2によれば、下記(11)の表面部にイオン注入層を有する高分子成形体が提供される。
(11)前記(1)〜(10)いずれかの製造方法により得られたものであることを特徴とする表面部にイオン注入層を有する高分子成形体。
本発明の第3によれば、下記(12)の高分子成形体の製造装置が提供される。
(12)高分子成形体の表面部にプラズマ中のイオンを注入して、該成形体の表面部にイオン注入層を形成する高分子成形体の製造装置であって、外部電界を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみでプラズマを生成させることを特徴とする高分子成形体の製造装置。
本発明の高分子成形体の製造方法によれば、透明で均質な膜質を有するイオン注入層を有する高分子成形体を簡便かつ効率よく製造することができる。
また、イオン注入時の圧力やパルス幅、印加電圧等のイオン注入条件を制御することで、優れたガスバリア性、帯電防止性及び/又は耐擦傷性を有する高分子成形体を簡便かつ効率よく製造することができる。さらに、プラズマイオン注入の条件を変更することで、イオン注入層の厚み等を調節でき、用途に応じた高分子成形体を簡便に製造することができる。
本発明の高分子成形体は、本発明の製造方法により得られたものであり、表面部に透明で均質な膜質を有するイオン注入層を有する。このイオン注入層は、好ましくはガスバリア性、帯電防止性及び/又は耐擦傷性を有するものである。本発明の高分子成形体は、水蒸気や酸素等の透過を嫌う、食品、薬品梱包剤;飲料水用ボトル;フレキシブルディスプレイ等に使われるプラスチックフィルム;半導体;各種ディスプレイ、光記録材、ウィンドウフィルム、プロテクトフィルム;等に好適に用いることができる。
本発明の製造装置は、外部電界を要しないものであるため、低コストで、簡便に本発明の高分子成形体を製造することができる。本発明の製造装置によれば、従来のイオン注入装置に比して、減圧度を高くする必要がなく、処理操作が簡便であり、処理時間も大幅に短縮することができる。また、基板全体にわたって均一に処理することができ、負の高電圧パルス印加時にプラズマ中のイオンを高エネルギーで高分子成形体の表面部に注入することができる。さらに、高周波(RF)や、マイクロ波等の高周波電力源等の特別の他の手段を要することなく、高分子成形体に、負の高電圧パルスを印加するだけで、高分子成形体表面部に良質のイオン注入層を形成することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
1)高分子成形体の製造方法
本発明の製造方法は、プラズマ中に曝した高分子成形体に負の高電圧パルスを印加することによりプラズマを発生させ、該プラズマ中のイオンを高分子成形体の表面部に注入してイオン注入層を形成する方法、すなわち、プラズマイオン注入法により、高分子成形体の表面部にイオン注入層を形成する方法である。
本発明に用いる高分子成形体を構成する高分子としては、特に制約はない。例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、アクリル系樹脂、シクロオレフィン系ポリマー、芳香族系重合体等が挙げられる。これらの中でも、高分子成形体としての需要が多く、ガスバリア性等に優れることから、ポリエステル、ポリアミド又はシクロオレフィン系ポリマーが好ましく、ポリエステル又はシクロオレフィン系ポリマーが特に好ましい。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート等が挙げられる。
ポリアミドとしては、全芳香族ポリアミド;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン共重合体等が挙げられる。
シクロオレフィン系ポリマーとしては、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素化物が挙げられる。その具体例としては、アペル(三井化学(株)製のエチレン−シクロオレフィン共重合体)、アートン(JSR(株)製のノルボルネン系重合体)、ゼオノア(日本ゼオン(株)製のノルボルネン系重合体)等が挙げられる。
用いる高分子成形体の形状としては特に制約はなく、フィルム状、シート状、円柱状、多角柱状等いかなる形状であってもよい。本発明は、プラズマイオン注入法によりイオン注入層を形成するものであるので、三次元形状物であっても、イオン注入が可能である。これらの中でも、需要が多い観点からは、フィルム状、シート状が好ましい。フィルム状、シート状の場合の厚みは特に制限されないが、通常1〜1000μm、好ましくは10〜500μm、実用性の面からより好ましくは20〜200μmである。
本発明の製造方法は、プラズマイオン注入法の中でも、(A)イオン注入時の圧力を0.01〜0.1Paとする方法、及び/又は(B)外部電界を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみで生成させたプラズマ中に存在するイオンを、高分子成形体の表面部に注入する方法を採用する。
前記(A)の方法は、イオン注入する際の圧力(プラズマイオン注入時の圧力)を0.01〜0.1Paとするものである。プラズマイオン注入時の圧力がこのような範囲にあるときに、透明で均一な膜質のイオン注入層を簡便にかつ効率よく形成することができる。また、ガスバリア性、帯電防止性、及び/又は耐擦傷性(以下、「ガスバリア性等」ということがある。)を兼ね備えたイオン注入層を効率よく形成することができる。
前記(B)の方法は、外部電界を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみで生成させたプラズマ中に存在するイオンを、高分子成形体の表面部に注入するものである。この方法によれば、従来に比して減圧度を高くする必要がなく、処理操作が簡便であり、処理時間も大幅に短縮することができる。また、基板全体にわたって均一に処理することができ、負の高電圧パルス印加時にプラズマ中のイオンを高エネルギーで高分子成形体の表面部に注入することができる。さらに、高周波(RF)や、マイクロ波等の高周波電力源等の特別の他の手段を要することなく、高分子成形体に、負の高電圧パルスを印加するだけで、高分子成形体表面部に良質のイオン注入層を形成することができる。
前記(A)及び(B)のいずれの方法においても、プラズマを生成させるときのパルス幅は、1〜10μsecであるのが好ましい。プラズマを生成させるときのパルス幅がこのような範囲にあるときに、透明で均一な膜質のイオン注入層をより簡便にかつ効率よく形成することができる。
また、プラズマを生成させるときの印加電圧は、好ましくは−1kV〜−50kV、より好ましくは−3kV〜−30kV、特に好ましくは−5kV〜−15kVである。印加電圧が−1kVより高いと、十分なガスバリア性等を有するイオン注入層の形成が困難となる。また、−50kVより低いとX線が発生することもあり、好ましくない。
イオン注入するイオン種としては、水素、窒素、酸素、アルゴン、ヘリウム、フルオロカーボン等の希ガス又は非金属イオン;金、銀、銅、白金、ニッケル、アルミニウム等の導電性の金属のイオン;等が挙げられる。
注入するイオンの濃度は、通常、1×1015/cm以上、好ましくは1×1016/cm以上、より好ましくは1×1016〜1×1018/cmである。注入イオン濃度が高すぎると、高分子膜の表面が黒く炭化するだけであり、低すぎるとイオン注入層の形成が進行せず、ガスバリア性等が低下することがある。イオン注入層形成の進行は、高分子成形体の表面にアモルファスに特有の金属光沢が生じるため、目視によっても確認することができる。
高分子成形体の表面からイオンを注入すると、成形体の表面部が改質されて、成形体表面部にイオン注入層が形成される。なお、比較的活性なイオンを注入すると、成形体中で注入されたイオンとの新しい結合を生成することがある。
高分子成形体の表面から金属イオンを注入すると、イオン注入層が形成されると共に、注入された金属イオンは、高分子成形体中に拡散して金属原子として残存した高分子成形体が得られる。
金属イオンを注入した場合、高分子成形体中への金属イオンの侵入の深さが希ガス又は非金属イオンに比べて浅いため、形成されるイオン注入層の厚みが薄くなる。そこで、先ず、希ガス又は非金属イオンを注入し、後に金属イオンを注入すると、希ガス又は非金属イオンを注入した場合と同じ厚さのイオン注入層を形成でき、かつ、金属原子が拡散した高分子成形体が得られる。このようにして得られる高分子成形体は、希ガス又は非金属イオンのみを注入して得られる高分子成形体と比較して、よりガスバリア性等に優れる高分子成形体を得ることができる。
本発明の製造方法によれば、イオン注入時の圧力、パルス幅、及び印加電圧を適宜設定することで、イオン注入層にガスバリア性、帯電防止性、及び/又は耐擦傷性を付与することができる。
以上のようにして、長尺の高分子フィルムの表面を連続的に改質することができる。得られる高分子フィルムの表面部にはイオン注入層が形成されているが、その極表層部のみが改質されてイオン注入層に変化しているため、透明性等の高分子フィルムの特徴は損なわれていない。
得られるイオン注入層の厚みは、処理時間、プラズマ中のイオンの加速電圧等により制御することができ、高分子フィルムの使用目的に応じて適宜定めることができる。イオン注入層の厚みは、通常、0.1〜100nmである。このようにして形成されるイオン注入層は、特許文献1で開示されているグラファイト化層に比べ非常に薄い厚みでガスバリア性等の効果を有する。
得られるイオン注入層がガスバリア性を有していることは、イオン注入層形成後(表面改質処理後)の高分子成形体の酸素、二酸化炭素、水蒸気等の透過率が、イオン注入層の形成前に比して、格段に小さくなっていることで確認することができる。高分子成形体の酸素、二酸化炭素、水蒸気等の透過率は、公知のガス透過率測定器を使用して測定することができる。
得られるイオン注入層が帯電防止性を有していることは、イオン注入層形成後(表面改質処理後)の高分子成形体の表面電気抵抗率が、イオン注入層の形成前に比して、格段に小さくなっていることで確認することができる。
高分子成形体の表面電気抵抗率は、公知の表面抵抗器により測定して求めることができる。
得られるイオン注入層が耐擦傷性を有していることは、イオン注入層形成後(表面改質処理後)の高分子成形体の表面硬度が、イオン注入層の形成前に比して、格段に大きくなっていることで確認することができる。高分子成形体の表面硬度は、公知の表面硬度測定装置により測定して求めることができる。
2)高分子成形体
本発明の高分子成形体は、本発明の製造方法により得られたものである。本発明の高分子成形体は、可撓性のある高分子膜を用い、かつ、その極表層部のみが改質されているため、透明性等の高分子成形体の特徴が損なわれることがない。
本発明の高分子成形体のイオン注入層は、ガスバリア性、帯電防止性、及び/又は耐擦傷性を有するものであることが好ましい。
イオン注入層が優れたガスバリア性を有するものである場合には、本発明の高分子成形体は、水蒸気や酸素等の透過を嫌う、食品、薬品梱包剤;飲料水用ボトル;フレキシブルディスプレイ等に使われるプラスチックフィルム;等に好適に用いることができる。
イオン注入層が優れた帯電防止性を有するものである場合には、本発明の高分子成形体は、半導体等の製造に好適に用いることができる。
また、イオン注入層が優れた耐擦傷性を有するものである場合には、本発明の高分子成形体は、各種ディスプレイ、光記録材、ウィンドウフィルム、プロテクトフィルム等に好適に用いることができる。
3)製造装置
上述した本発明の製造方法は、例えば、
(a)高分子成形体に負の高電圧パルスを印加するフィールドスルーに高周波電力を重畳して高分子成形体周囲を均等にプラズマで囲み、プラズマ中のイオンを誘引、注入、衝突、堆積させて、高分子成形体の表面を改質する装置、
(b)チャンバー内にアンテナを設け、高周波電力を与えてプラズマを発生させて高分子成形体周囲にプラズマが到達後、高分子成形体に正と負のパルスを交互に印加することで、正のパルスでプラズマ中の電子を誘引衝突させて高分子成形体を加熱し、パルス定数を制御して温度制御を行いつつ、負のパルスを印加してプラズマ中のイオンを誘引、注入させて、高分子成形体の表面を改質する装置、
(c)図1に示すマイクロ波プラズマ発生型のプラズマイオン注入装置等の公知のプラズマイオン注入装置、又は、
(d)図2に示す高分子成形体製造装置、等のプラズマイオン注入装置を使用して実施することができる。
これらの中でも、処理操作が簡便であり、処理時間も大幅に短縮することができることから、(d)の図2に示す製造装置の使用が好ましい。
前記(a)および(b)のプラズマイオン注入装置の詳細は、特開2001-26887号公報および特開2001-156013号公報に記載されているとおりである。
前記(c)のプラズマイオン注入装置の一例を図1に示す。図1に示すプラズマイオン注入装置では、高分子成形体の表面部へのイオン注入は次のように行われる。なお、図1に示すプラズマイオン注入装置は、窒素イオンを注入するものであるが、他の元素のイオンの場合も同様である。
まず、チャンバー11内に高分子成形体(被処理物)1を配置し、チャンバー11内を排気して減圧とし、チャンバー11内に窒素(N)ガスを導入して、チャンバー11内を減圧窒素雰囲気とする。次いで、マイクロ波電源4によりマイクロ波を発生させ、マグネットコイル6で囲まれた空間に設置された石英放電管によりプラズマを発生させる。一方、オシロスコープ8が取り付けられたパルス電源7により高電圧パルスが印加される。この高電圧パルスは、電流導入端子10を介して導体2に接続されている。そして、負のパルスを印加してプラズマ中の窒素イオンを誘引、注入させて、高分子成形体の表面をイオン注入層とする。
図1に示す装置においては、イオン注入する際の圧力(チャンバー11内のプラズマガスの圧力)は、0.01〜0.1Paである。
前記(d)のプラズマイオン注入装置の一例を図2に示す。図2に示すプラズマイオン注入装置は、高分子成形体の表面部にプラズマ中のイオンを注入して、表面部にイオン注入層を有する高分子成形体を製造する装置であって、外部電界を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみでプラズマを生成させる、本発明の製造装置の一例である。
図2に示すプラズマイオン注入装置では、高分子成形体の表面部へのイオン注入は次のように行われる。図2に示すプラズマイオン注入装置は、窒素イオンを注入するものであるが、他の元素のイオンの場合も同様である。
まず、チャンバー11内に高分子成形体(被処理物)1を配置し、チャンバー11内を排気して減圧とし、チャンバー11内に窒素(N)ガスを導入して、チャンバー11内を減圧窒素雰囲気とする。次いで、オシロスコープ8が取り付けられたパルス電源7により高電圧パルスが印加される。この高電圧パルスは、電流導入端子10を介して導体2に接続されている。そして、導体2に負の高電圧を印加して高分子成形体周囲にグロー放電を発生させて、高分子成形体の形状に沿ったプラズマを生成させ、そのプラズマ中の窒素イオンを誘引、注入させて、高分子成形体の表面をイオン注入層とする。
図2に示す装置によれば、イオン注入する際の圧力(チャンバー11内のプラズマガスの圧力)は、10Pa以下、好ましくは0.01〜5Pa、より好ましくは0.01〜0.1Paであり、従来のプラズマイオン注入装置に比して、減圧度を高くする必要がないので、処理操作が簡便であり、処理時間も大幅に短縮することができる。また、基板全体にわたって均一に処理することができ、負の高電圧パルス印加時にプラズマ中のイオンを高エネルギーで高分子成形体の表面部に注入することができる。さらに、図2に示す装置によれば、RFやマイクロ波等の高周波電力源等の特別の他の手段を要することなく、高分子成形体に負の高電圧パルスを印加するだけで、より簡便に高分子成形体表面部にイオン注入層を形成することができる。
本発明の製造装置によれば、透明で均質な膜質を有し、かつ、優れたガスバリア性等を有する高分子成形体を簡便かつ効率よく製造することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、以下の実施例になんら限定されるものではない。
なお、ガスバリア性の評価は以下に示す方法で、帯電防止性及び耐擦傷性の評価は、以下に示す表面電気抵抗率及び表面硬度を測定することにより行った。
(ガスバリア性の評価)
酸素、二酸化炭素、水蒸気の透過率を測定することにより評価した。
透過率は、ガス透過率測定器(日本分光(株)製、Gasperm−100型)を使用して測定した(フィルムの面積:12.56cm、試験圧力:7kg/cm
(表面電気抵抗率の測定)
表面電気抵抗率は、表面抵抗測定器(R8252 DIGITAL ELECTROMETER、(株)アドバンテスト製)により測定して求めた。
(表面硬度の測定)
表面硬度は、表面硬度測定装置(ナノインデンター、MTS社製)により測定して求めた。
(実施例1〜18)
図1に示すプラズマイオン注入装置(外部電界あり)、又は図2に示すプラズマイオン注入装置(外部電界なし)を用いて、厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:ルミラー、東レ(株)製)、又はシクロオレフィン系ポリマーフィルム(商品名:ゼオノア、日本ゼオン(株)製)の表面部にイオン注入層が形成された高分子フィルムを得た。
イオン注入層を形成した条件を以下に示す。
・プラズマ生成ガス:N
・繰り返し周波数:1000Hz
・Duty比:0.5%
・図1の装置における外部電界のマイクロ波電源(型番号:MKN−106−3S2−PS,日本高周波(株)製):周波数2.45GHz、100W
その他の条件は、下記第1表に示すとおりである。
実施例1のPETフィルムの場合、注入イオン濃度は3.5×1015/cmであった。実施例2のPETフィルムの場合、注入イオン濃度は6.4×1016/cmであった。実施例4のPETフィルムの場合、注入イオン濃度は9.3×1016/cmであった。
(比較例1)
比較例1として、未処理のPETフィルム(厚み100μm)を用いた。
(比較例2)
比較例2として、未処理のシクロオレフィン系ポリマーフィルム(商品名:ゼオノア、日本ゼオン(株)製)を用いた。
Figure 2006052376
実施例1〜18で得たイオン注入層が形成された高分子フィルム、及び比較例1、2の高分子フィルムの、酸素透過率、二酸化炭素透過率、水蒸気透過率(実施例1の水蒸気透過率、実施例6〜18、比較例2の二酸化炭素透過率を除く)、表面電気抵抗率、及び表面硬度の測定を行った。
測定結果を第2表に示す。
Figure 2006052376
第2表から、実施例1〜5、7〜18の高分子フィルムは比較例1の高分子成形体に比して、実施例6の高分子フィルムは比較例2の高分子フィルムに比して、酸素透過性、二酸化炭素透過性、水蒸気透過性が低下しており、ガスバリア性を有していた。また、実施例1〜5、7〜18の高分子フィルムは比較例1の高分子成形体に比して、実施例6の高分子フィルムは比較例2の高分子フィルムに比して、表面電気抵抗率が減少しており、帯電防止性を有していた。さらに、実施例1〜5、7〜18の高分子フィルムは比較例1の高分子フィルムに比して、実施例6の高分子フィルムは比較例2の高分子フィルムに比して、表面硬度が同等又は大きくなっており、耐擦傷性を有していた。
以上のことから、イオン注入を適切な条件で行うことにより、所望の効果を有する高分子成形体が得られることがわかる。
<ラマン分光スペクトルの測定>
実施例1で得られたイオン注入層が形成されたPETフィルムのラマン分光スペクトルを測定した。
測定は、以下の測定装置及び測定条件で行った。
測定装置:NRS−1000、日本分光(株)製
測定条件:レーザー波長532nm
測定結果を図3に示す。図3中、横軸はラマンシフト(cm−1)、縦軸は吸収強度を表す。図3に示すように、アモルファスカーボン特有のシフトが観測されることから、表面にアモルファスカーボン化層が形成されていることが示唆される。
<X線光電子分光分析>
実施例2、4のイオン注入層が形成されたPETフィルム、及び比較例1のPETフィルムのX線光電子分光分析を行った。
X線光電子分光分析は、以下の測定装置及び測定条件でX線光電子分光スペクトルを測定することにより行った。
測定装置:ESCALAB220iXL(VG社製)
測定条件:
・励起X線:monochromatic AlKα 1,2線(1486.6eV)
・X線径:1000μm
・X線出力:10kV 20mA
・光電子脱出角度:90°(検出深さ:〜10nm)
・データ処理:中性炭素(CHx)のClsメインピーク位置を284.6eVに合わせた。9−point smoothing
測定結果を、図4(実施例2)、図5(実施例4)、および図6(比較例1)にそれぞれ示す。図4〜6中、横軸は、結合エネルギー(Binding Energy、eV)、縦軸は、光電子のカウント数(kCPS)をそれぞれ表す。
図4〜6の比較から、実施例2、4のイオン注入層が形成されたPETフィルムでは、窒素イオンに由来すると考えられる新しいピークが検出された。また、図4と図5のピークパターンは略同じであることから、実施例2、4のイオン注入層が形成されたPETフィルムは、同様な窒素イオンに由来する新しい結合を有するアモルファスカーボン化層が形成されていることが示唆される。
本発明に使用するプラズマイオン注入装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態であるプラズマイオン注入装置の概略構成を示す図である。 実施例1のイオン注入層が形成されたPETフィルムのラマンスペクトル図である。 実施例2のイオン注入層が形成されたPETフィルムのX線光電子分光分析スペクトル図である。 実施例4のイオン注入層が形成されたPETフィルムのX線光電子分光分析スペクトル図である。 比較例1のPETフィルムのX線光電子分光分析スペクトル図である。
符号の説明
1…高分子成形体(被処理物)、2…導体、3…リークバルブ、4…マイクロ波電源、5…石英放電管、6…マグネットコイル、7…パルス電源、8…オシロスコープ、9…高電圧パルス、10…電流導入端子、11…チャンバー

Claims (12)

  1. 高分子成形体の表面部にプラズマ中のイオンを注入して、該成形体表面部にイオン注入層を形成する高分子成形体の製造方法であって、イオン注入時の圧力が0.01〜0.1Paであることを特徴とする高分子成形体の製造方法。
  2. 高分子成形体の表面部にプラズマ中のイオンを注入して、該成形体表面部にイオン注入層を形成する高分子成形体の製造方法であって、外部電界を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみで生成させたプラズマ中に存在するイオンを、高分子成形体の表面部に注入することを特徴とする高分子成形体の製造方法。
  3. プラズマを生成させるときのパルス幅が、1〜10μsecであることを特徴とする請求項1または2に記載の高分子成形体の製造方法。
  4. プラズマを生成させるときの印加電圧が、−1kV〜−50kVであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高分子成形体の製造方法。
  5. 前記高分子成形体を構成する高分子が、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、アクリル系樹脂、シクロオレフィン系ポリマーおよび芳香族系重合体からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高分子成形体の製造方法。
  6. 前記高分子成形体を構成する高分子が、ポリアミド、ポリエステル、又はシクロオレフィン系ポリマーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高分子成形体の製造方法。
  7. ガスバリア性を有するイオン注入層を形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の高分子成形体の製造方法。
  8. 帯電防止性を有するイオン注入層を形成することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の高分子成形体の製造方法。
  9. 耐擦傷性を有するイオン注入層を形成することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の高分子成形体の製造方法。
  10. 前記イオン注入層が、アモルファスカーボン化層であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の高分子成形体の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかの製造方法により得られたものであることを特徴とする表面部にイオン注入層を有する高分子成形体。
  12. 高分子成形体の表面部にプラズマ中のイオンを注入して、該成形体の表面部にイオン注入層を形成する高分子成形体の製造装置であって、外部電界を用いることなく基板に印加する高電圧パルスによる電界のみでプラズマを生成させることを特徴とする高分子成形体の製造装置。
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