JP2006051666A - 木材チップ混入異物の除去方法およびその装置 - Google Patents

木材チップ混入異物の除去方法およびその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】建設業、林業、木工業等で発生する廃木材をリサイクルして大能力でチップに加工する際、製品の木材チップに混入する異物を効率的に除去する方法および装置を提供すること。
【解決手段】破砕した廃木材を所要サイズのチップに篩い分けする装置であり、該装置から排出されるチップに混入した木材チップより比重の大きな金属や鉱物、コンクリート片等の異物を篩装置の製品誘導板62上に設けた堰70により装置内に滞留、あるいは、製品排出口66’とは別に設けた異物取出口71から取り出すことを可能にした木材チップ混入異物の除去方法およびその装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、廃木材をチップに加工する工程において、廃木材に混入した、木材チップより比重の大きな金属や鉱物、コンクリート等の異物を除去するための木材チップ混入異物の除去方法およびその装置に関する。
一般的な廃木材のチップ加工プラントにおいては、破砕機、サイズ選別のための篩装置、異物除去装置及び、これらの間で原材料の廃木材や製品の木材チップをハンドリングするための輸送機等で構成されている。
通常、こうしたプラントで加工、製造される木材チップについては、さらに微粉砕してパーティクルボードにするといったマテリアルリサイクルの形態や、発酵させてアルコールや可燃性ガスを抽出するといったケミカルリサイクルの形態、あるいは、そのまま燃焼するといったサーマルリサイクルの形態で利用されるため、混入異物の除去に関する要求精度は、その目的により変わるものの、次工程の操業を阻害する物として高精度で除去することが種々試みられている。
例えば、特許文献1には、磁力を利用した鉄等の磁性金属の除去装置と電磁誘導を利用したアルミニウム、銅等の導電性非磁性金属の除去装置を組み合わせた異物の除去装置が記載されており、こうした方法を木材チップに混入する異物の除去に応用する研究も進められている。さらに、特許文献2には、風力と振動を利用して木材チップに混入する異物を比重選別する方法が示されている。
特開平6−254431号公報 特開平8−216120号公報
しかしながら、上記従来型の異物除去装置に関しては、磁性金属の除去を除いて、10t/hrを越えるような木材チップの大量生産に対応した能力の装置が製造されておらず、今後の循環型社会形成の上で支障を生じるケースが多々考えられる。
例えば、電磁誘導を利用した非磁性金属の除去装置は、ベルトコンベアのプーリー内部で磁石を2000rpm程度で高速回転させる際に発生する交番磁界中を非鉄金属が通過するとき、金属内で発生する誘導磁界により金属自体が反発、浮遊することを利用して必要な材料と分離するというものであるため、材料がプーリー上を通過するときの層の厚さをできるだけ薄くする必要があり、材料を大量に処理するには装置を大型化しなければならないという不都合があり、設備費が高額になるといった経済的な問題が発生する一方で、プーリー内で高速回転する磁石を支持する軸の冷却や材料ダストのプーリー内への侵入を防止しなければならないといった技術的に確立が難しい問題があって実用化が進んでいないのが実情である。
また、風力と振動を利用した比重選別では、処理量に見合った形での送風機や送風により飛散する材料のダストを集塵するための装置が大型化するため、初期設備費用や運転費用面で経済的メリットが得られないという欠点があった。例えば、特許文献2の異物除去装置は、木材チップにおいて、150kg/hr程度の処理能力を有しているが、この方式の装置において10t/hrの能力で処理を行うためには、木材を風力で浮遊させ、異物に振動を加えて分離するための多孔板の所要面積が40m程度必要となり、1台の装置にする場合には、多孔板上でいかに供給材を均等に分散させるか、あるいは、複数の装置とする場合には設置費用が嵩むといったような技術面や費用面での不都合が生じることになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、木材チップの製造プロセスにおいて、異物除去を十分に行うことができるとともに、金属類に限らず前工程で混入することが考えられる鉱物やコンクリート片などの異物も除去することができる方法及びその装置を提供することを目的とする。
通常、木材チップは、見かけ比重が0.2〜0.5程度と小さく重量当たりの嵩が大きいため、10t/hr以上の設備でハンドリングする場合は、通過断面を大きくするか、あるいは、通過速度を早くしてこれに対応している。このため、従来技術では、精度は満足できるものではないが、磁性金属の除去ができるといったレベルであり、非磁性金属や鉱物、コンクリート片などの非金属を木材チップ中から除去するのに有効な手段がなかった。
しかし、木材チップに混入する異物は、見かけ比重が1.5〜8程度と重く、チップとの比重差を利用すれば分離が可能であるという背景があることに加えて、実際の製造プロセスにおいて、唯一製品チップが装置内を薄層で通過し、しかも、比重差を利用して異物を選別するのに有利な回転・往復運動をさせる機能を有する篩装置が製造工程に組み込まれていることに着目して鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、木材チップの製造工程に組み込まれ、篩網と、該篩網面の全面にわたって篩網下に篩通過品を排出するための製品誘導板とが設けられ、前記製品誘導板が水平に対して3°以上20°以下の角度を持って上方から下方に向かって下り勾配をなしている篩装置を用い、該篩装置の上方から異物を含む木材チップを投入し、下方から篩上品及び篩通過品をそれぞれ排出することからなる木材チップ混入異物の除去方法であって、前記製品誘導板上に木材チップの基準高さの2倍以上10倍以下の高さの堰を設けて木材チップ中に混入する異物を滞留させて捕捉することを特徴とする前記異物の除去方法に関する。
また、前記篩装置が、上方部には篩網の上部において該篩網面の少なくとも一部を覆うようにして蓋板が設けられるとともに該蓋板面には篩網上に異物を含む木材チップを投入するための材料投入口が設けられる一方、下方部には篩網上を上方から下方に向かって移動してきた篩上品及び製品誘導板上を上方から下方に向かって移動してきた篩通過品をそれぞれ排出するための排出口が設けられ、該排出口を除く側面には製品誘導板端面より該誘導板の上部に位置する篩網面を越えてさらに前記蓋板の高さまで延設された側板が設けられたものであることを特徴とする前記異物の除去方法に関する。
さらにまた、異物を捕捉するための堰が、篩通過品の進行方向に対して30°以上90°以下の角度を持って堰の左右両端部が篩装置の側板に接するようにして、製品誘導板の幅方向一杯に少なくとも1個所設けられたことを特徴とする前記異物の除去方法に関する。
また、異物を捕捉するための堰と製品誘導板との間に1mm以上5mm以下の隙間を設け、木材チップに混入する砂を該木材チップとともに製品として回収することを特徴とする前記異物の除去方法に関する。
また、篩装置側板面であって、異物を除去するための堰の左右両端部が該側板と接する位置の上方側に開閉機構付き開口を少なくとも1個所設け、該開閉機構付き開口から取り出した異物を含む木材チップから、他の選別手段を用いて異物を除去し、木材チップを製品として回収することを特徴とする前記異物の除去方法に関する。
または、木材チップの製造工程に組み込まれ、篩網と、該篩網面の全面にわたって篩網下に篩通過品を排出するための製品誘導板とが設けられ、該製品誘導板は水平に対して3°以上20°以下の角度を持って上方から下方に向かって下り勾配をなし、上方から前記篩網上に異物を含む木材チップを投入し、下方から篩上品及び篩通過品をそれぞれ排出するように構成された木材チップ混入異物の除去装置であって、前記製品誘導板上に木材チップの基準高さの2倍以上10倍以下の高さの堰を設けてなることを特徴とする木材チップ混入異物の除去装置に関する。
更に、上方部には篩網の上部において該篩網面の少なくとも一部を覆うようにして蓋板が設けられるとともに該蓋板面には篩網上に異物を含む木材チップを投入するための材料投入口が設けられる一方、下方部には篩網上を上方から下方に向かって移動してきた篩上品及び製品誘導板上を上方から下方に向かって移動してきた篩通過品をそれぞれ排出するための排出口が設けられ、該排出口を除く側面には製品誘導板端面より該誘導板の上部に位置する篩網面を越えてさらに蓋板の高さまで延設された側板が設けられていることを特徴とする前記木材チップ混入異物の除去装置に関する。
更に、異物を捕捉するための堰が、篩通過品の進行方向に対して30°以上90°以下の角度を持って堰の左右両端部が前記側板に接するようにして、製品誘導板の幅方向一杯に少なくとも1個所設けられたことを特徴とする前記木材チップ混入異物の除去装置に関する。
更に、異物を捕捉するための堰と製品誘導板との間に1mm以上5mm以下の隙間を設けたことを特徴する前記木材チップ混入異物の除去装置に関する。
更に、前記装置側板面であって、異物を除去するための堰の左右両端部が該側板と接する位置の上方側に異物を含む木材チップを系外に取り出すための開閉機構付き開口を少なくとも1個所設けたことを特徴とする前記木材チップ混入異物の除去装置に関する。
本発明によれば、木材チップの製造プロセスにおいて、木材チップに異物が混入することを防止でき、次工程で木材チップを使用する際に発生する輸送機や粉砕機の異物噛み込みによる破損やプラント操業事故の発生を抑えることが可能となる。
以下、本発明の木材チップ混入異物の除去方法およびその装置について説明する。
通常、木材チップの製造プロセスにおいて、製造工程に組み込まれた篩装置は、前工程の破砕機によって所定サイズ以下に細かくなった木材チップを製品として取り出し、所定サイズを越える破砕が不十分な木材を再度前工程の破砕機に投入する目的で設けられており、所定サイズ以下のものは、木材チップも異物も製品側に取り出される仕組みになっている。
また、篩装置で前記サイズ分けを効率的に行うためには、同装置に供給された破砕材を篩網上で広範囲に広げる必要があり、篩網と該篩網面の全面にわたって篩網下に設けられた製品誘導板がそれぞれ排出口に向かって下り勾配に水平に対してある角度を持って配置されており、篩網目を通過してこの製品誘導板上に落下した木材チップ及び異物も薄い層となって製品誘導板上を滑り落ちることになる。
ここで、製品誘導板上に堰を設けた場合、篩網目を通過して製品誘導板上に落下した木材チップと異物は堰の部分で一時滞留するが、堰を越える量の木材チップと異物が溜まったときから、堰を越えて製品誘導板上を流れ製品排出口より排出される。
一般に篩装置には、篩効率を高めるために装置全体を振動あるいは回転・往復運動させる機構が設けられており、この作用で堰の高さまで層をなした木材チップと異物が自らの比重差によって、異物は層の下方に、また、製品チップは層の上方に移動し、上方に移動した木材チップが優先的に堰を越えて製品排出口まで移動し、製品として篩装置より排出されることになる。
一方、篩網目を通過して製品誘導板上に落下した、木材に混入していた異物は、上述の如く、堰の部分で滞留し、堰の高さまでなした層の下方に移動することから、運転休止時に人手によって取り出すか、あるいは、堰から連なる篩装置の側板面であって堰の上方側に設けた開閉機構付き開口から取り出す手段を利用して篩装置の外部に取り出すことが可能となる。
また、木材チップへの異物の混入率が多く、前記篩装置の側板部の開閉機構付き開口から連続的に異物を排出させることが必要な場合には、同開口から木材チップの一部も排出されるため、他の選別手段を利用して異物を分離し、木材チップを製品として回収することが有効である。ここで、他の選別手段とは、篩網下に位置する製品誘導板上に堰を設け、篩網目を通過して製品誘導板上に落下した木材チップと異物が該誘導板上を堰まで滑落し、堰の部分で、木材チップとの比重差により、堰の高さまでなした層の下方へ移動した異物を捕捉するという本発明の選別手段とは違う選別手段、例えば、前述したような風力選別手段や磁力を利用して鉄等の磁性金属を除去する手段、さらには、電磁誘導を利用して導電性非磁性金属を除去する手段、あるいは、風力と振動を利用した比重選別手段をいう。
さらに以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の実施の形態に係る木材チップの製造プロセスの流れを概略的に示す。併せて図2に、本発明の実施の形態に係る篩装置を概略的に示す。
図1において、受け入れた廃木材1は、重機2及び輸送機30により破砕機4に送り込まれる。廃木材1としては、特に限定されるものではないが、家屋解体材、型枠、木枠、コンパネ、パレット、製材後の端材等から得られる廃木材の1種もしくは2種以上を好適に使用できる。
廃木材1は、ハンマークラッシャーやハンマーシュレッダー等の破砕機4でチップ化される。木材チップの大きさは、特に限定されるものではなく、通常5〜100mm程度に加工されることが好ましいが、200mm程度のストランド状に加工されても良い。
破砕機4で破砕された木材チップには、石、釘、ホッチキス、コンクリート片等の無機建材片、ガラス片、木材の節、砂、金属粉等の異物が含まれている。そこで、この異物を含む木材チップは、輸送機31の上部に設けられた磁力選別機50により、混入した磁性金属91が取り除かれながら篩装置60に投入される。
篩装置60は、図2に示すように、内部に設けられた所定の目開きの篩網61と、該篩網61面の全面にわたって篩網61下に設けられた、篩通過品を排出するための製品誘導板62とから構成され、一端から篩網61上に破砕材を投入し、他端から篩網61上及び製品誘導板62上をそれぞれ滑落してきた篩上品及び篩通過品を排出するようになした箱型構造のものである。即ち、篩装置60は、篩網61上に破砕材が投入される一端を上方部とし、篩上品及び篩通過品が排出される他端を下方部とするものであり、下方部には、篩網61上を上方から下方に向かって移動してきた篩上品及び製品誘導板62上を上方から下方に向かって移動してきた篩通過品をそれぞれ排出するための排出口66、66’が設けられている。
排出口66、66’は、図2に示すように、篩上品及び篩通過品のスムーズな排出が可能となるよう下方部の側面全体が開放された形のものが好ましいが、これに限定されるものではなく、下方部の側板面に開口を設けてもよいし、あるいはまた、篩網61面と製品誘導板62面にそれぞれ開口を設けてもよい。なお、下方部の側面全体を開放して排出口66、66’とする場合は、篩網61の先端部から適宜の長さにて突き出るようにして篩上品の排出案内板を設けることにより、また下方部の側板面に開口を設けて排出口66、66’とする場合は、下方部の側板面であって篩網61が該側板と接する位置より上部に設けられた、篩上品を排出するための排出口66としての開口と、下方部の側板面であって篩網61が該側板と接する位置と製品誘導板62が該側板と接する位置との間に設けられた、篩通過品を排出するための排出口66’としての開口の左右方向における位置をずらすことにより、篩装置60から排出された篩上品と篩通過品が混じらないようにする必要がある。
また、篩網61面と製品誘導板62面にそれぞれ開口を設けて排出口66、66’とする場合は、篩網61面の開口部から下方部の側板であって篩網61が該側板と接する位置より下側部分もしくは製品誘導板62を貫通して、篩上品を系外へ排出するための導出管もしくは導出ダクトを設ける必要がある。もちろん、この場合、導出管もしくは導出ダクトと、該導出管もしくは導出ダクトが下方部の側板あるいは製品誘導板62を貫通する貫通部との間隙には適当なシールを施し、篩通過品が該間隙から漏出しないようにする必要があることはいうまでもない。
一方、篩装置60の上方部には、篩網61の上部において該篩網61面を上から覆うようにして蓋板64が設けられるとともに、該蓋板64面には、篩装置60の端部に近い位置において篩網61上に異物を含む木材チップを投入するための材料投入口65が設けられている。蓋板64は、篩上品及び篩通過品の進行方向には篩装置60の上端部から該蓋板64面に前記材料投入口65が設けられる程度の長さでもって、かつ、篩網61面の少なくとも一部(篩上品及び篩通過品の進行方向に対して直角をなす篩網61の幅方向には該篩網61の全域にわたって、そして、篩上品及び篩通過品の進行方向には篩網61面の少なくとも一部分)を上から覆うようにして設ければよいが、篩網61面の全面にわたって設けることを妨げるものではない。また、蓋板64及び材料投入口65を設けずに、篩装置60の上端部に近い位置において、篩網61上に異物を含む木材チップを直接投入してもかまわない。
また、篩装置60の側面には、製品誘導板62の全周端面より該誘導板62の上部に位置する篩網61面を越えてさらに前記蓋板64の高さまで延設された側板63が設けられている。これによって、前記蓋板64は該側板63に支持固定される。
なお、本発明の好ましい実施態様として、排出口66、66’を下方部の側面全体が開放された形で設ける場合は、該排出口66、66’を除く側面において、上述のようにして側板63を設けることはいうまでもない。
また、篩装置60には、篩効率を高める目的で装置全体を振動あるいは回転・往復運動させる機構(図2には図示していない)が設けられることが好ましい。
振動機構を設けた場合、篩装置60は、例えば下方部方向に向かって楕円状に振動させればよい。その際の篩装置60の振動数は、特に限定されるものではないが、50〜1000rpmであることが好ましい。篩装置60の振動数が50rpm未満であると、材料投入口65より篩装置60に供給された破砕材を篩網上で広範囲に広げるのに時間がかかり、よって製品誘導板62上に落下した篩通過品(木材チップ及び混入異物)が薄い層となって該誘導板62上を滑落するのに長時間を要する。逆に、1000rpmを越えると、篩通過品の送り速度(製品誘導板62上を滑落する速度)はもはや向上しないにもかかわらず、篩装置60の耐久性が低下する。
一方、回転・往復運動機構を設けた場合、篩装置60は、例えば水平に半径20〜100mm、回転数50〜500rpmで回転・往復運動させればよい。半径が20mm未満であったり、回転数が50rpm未満であったりすると、材料投入口65より篩装置60に供給された破砕材を篩網上で広範囲に広げるのに時間がかかり、よって製品誘導板62上に落下した篩通過品が薄い層となって該誘導板62上を滑落するのに長時間を要し、逆に半径が100mmを越えたり、回転数が500rpmを越えたりすると、篩通過品の送り速度はもはや向上しないにもかかわらず、篩装置60の耐久性が低下する。
また、本発明の篩装置60は、前述したように箱型構造のものであるが、その水平断面形状に制限はなく、図2に示したような矩形であっても良いし、あるいは円形や楕円形であっても良い。
ところで、本発明は、以上述べたような構造の篩装置60において、製品誘導板62上に堰70を設けることを特徴とする。図2に示した篩装置60は、底板が製品誘導板62を兼ねる構造であるが、製品としての木材チップの滑落を良好にするため底板とは別に該製品排出の目的でステンレス板や樹脂板を設ける場合には、これを製品誘導板62としてこれの上に堰70を取り付けることになる。
なお、この場合、底板が製品誘導板62下に設けられ、そして側板63が、該底板の全周端面より該底板の上部に位置する製品誘導板62面、さらにはその上部に位置する篩網61面を越えて前記蓋板64の高さまで(ただし、前記排出口66、66’を下方部の側面全体が開放された形で設ける場合は、該排出口66、66’を設ける側面は製品誘導板62面まで)延設されることになる。
また、篩装置60においては、前記製品誘導板62は上方(材料投入口65側)から下方(製品排出口66’側)に向かって水平に対して3°以上20°以下、好ましくは3°以上15°以下の下り勾配でもって設けられることが、本発明における上記堰70の効果を発揮させる上で好ましい。即ち、製品誘導板62の傾斜角度が上方から下方に向かって水平に対して3°未満であると、篩網目を通過した所定サイズ以下の木材チップと異物が製品誘導板62上を堰70の部分まで滑落するのに時間がかかるとともに、堰70の部分で該堰70の高さまで層をなし難く、よって該堰70の部分での自らの比重差による木材チップと異物の分離が困難となる。逆に、製品誘導板62の傾斜角度が上方から下方に向かって水平に対して15°を越えるようになると、製品誘導板62上を滑落する木材チップと異物の滑落速度が速くなりすぎ、堰70の部分で層をなした木材チップと異物の自らの比重差による分離のための時間が確保できないままに、異物が該堰70を乗り越えるようになり、木材チップと異物の分別効率が悪くなり、20°を越えると、その傾向が特に強まる。
なお、本発明の篩装置において、篩網61の設置角度については特に制限されるものではないが、篩効率を高めるためには該篩網61も前記製品誘導板62と同様、上方から下方に向かって水平に対して3°以上20°以下、好ましくは3°以上15°以下の下り勾配を設けることが好ましい。篩網61の傾斜角度が水平に対して3°未満であると、材料投入口65より篩装置60に供給された破砕材を篩網上で広範囲に広げるのに時間がかかるため篩効率が悪くなるし、逆に水平に対して15°を越えるようになると、篩網61上に供給された破砕材の下方部への送り速度が速くなり過ぎ、所定サイズ以下の木材チップと異物が製品誘導板62上に十分に落下しないまま、篩網61上を滑り落ちていくようになり、結果として製品の回収率が悪くなる傾向があり、20°を越えると、その傾向が顕著なものとなる。
そして、その全体が前記振動機構により振動、あるいは前記回転・往復運動機構により回転・往復運動している篩装置60では、材料投入口65より投入された木材等の破砕材を、内部に設けられた所定の目開きの篩網61により篩い分けることによって、前述したような所定サイズ以下の木材チップ及びこれと同等サイズの異物は篩網目を通過し、製品誘導板62上に落下して滑落し、該誘導板62途中に設けられた堰70の部分で該堰70の高さまで層をなして滞留する間に前記木材チップと異物が自らの比重差によって異物は層の下方に、また、木材チップは層の上方に移動する結果、異物は堰70によって滞留、捕捉される一方で、木材チップの大半は堰70を乗り越えて滑落し、製品排出口66’より輸送機32上に排出される。また、所定サイズを越える木材及び異物は、篩網61上を下方部へ移動して排出口66より輸送機34側に排出されて輸送された後、破砕機4に再度投入され破砕を受ける。なお、輸送機32上に排出された木材チップは、輸送機32の先端プーリーに内蔵した磁力選別機51により木材チップ中に残存した磁性金属92が除去されながら、輸送機33により製品8としてヤードに送られる。また、磁性金属92は前述した磁性金属91と一緒にされ、磁性金属90として製品ヤードとは別のヤードに山積みされる。
ここで、磁力選別機50は、篩装置60内に設けた堰70の負荷を軽減するために設置され、また、磁力選別機51は、堰70を乗り越えるような磁性金属が存在する場合を想定して設置されるものであり、受け入れる廃木材1中に混入する磁性金属90の性状や量によっては、省略することも可能である。
また、上述したように、篩装置60で篩い分けされた所定サイズを越える木材及び異物は破砕機4に再度投入され破砕を受けることになるが、破砕を受ける前に公知の異物除去手段、例えば前述したような風力選別手段や磁力を利用して鉄等の磁性金属を除去する手段、電磁誘導を利用して導電性非磁性金属を除去する手段、風力と振動を利用した比重選別手段等を用いて異物を分離・除去し、木材のみを破砕機4に再度投入することを妨げない。
一方、製品誘導板62上に落下した所定サイズ以下の異物は、篩装置60内で製品誘導板62と側板63及び堰70で形成される空間に滞留するため、異物を含む割合の高い木材チップとして運転休止時に取り出すことが可能となる。この取り出しは、前述したように、人手によってもよいが、側板63面であって堰70の左右両端部が該側板63と接する位置の上方側に、例えば容易に開放できる蓋が付いた開口等の開閉機構付き開口(異物取出口)71を設けると作業性が向上する。該開口71は1個所設ければよいが、複数個所設けると作業性がさらに向上する。
堰70は、製品誘導板62上に該誘導板62に対して垂直に設ければよいが、高さが低すぎると捕捉したい異物が該堰70を乗り越えてしまうため用をなさず、また、高すぎると異物を取り出す時間的な間隔は長くなるものの、異物の重量が作用して篩装置60本体を振動あるいは回転・往復運動させる上でのバランスを崩すことになる。
そこで、堰70の高さとしては、図3に示すように、製品となり得る最大サイズの木材チップを代表とし、これを内部に収めることができる最小サイズの直方体を想定したときの3辺w、d、hのうち、最小辺hを木材チップの基準高さとして、その2倍以上10倍以下、好ましくは3倍以上6倍以下の高さが好適である。なお、堰70の高さを表す指標として木材チップの最大サイズを採用したのは、破砕機4の性能に加えて受け入れる廃木材1の性状や異物の混入率等諸々の要因によって決定される木材チップの生産能力に加えて、篩装置60の寸法や振動、回転・往復運動等の条件によって決定される製品誘導板62上の木材チップと異物が形成する層の厚さを総合的に表す代表数値と考えられるからである。ここで、堰70は、製品誘導板62の幅方向において前記範囲内でその高さを変化させること、さらには、その断面形状を篩装置60への振動や回転・往復運動の加え方により適宜変更することなど、受け入れた廃木材1に混入していた異物の性状や混入量によって適宜設置形態を変更することにより、異物の捕捉効率を高める効果を発揮させることも可能である。
なお、篩装置60における篩網61と製品誘導板62の垂直距離は、少なくとも堰70の左右両端部が側板63と接する位置において、上述した堰70の高さより大きくし、製品誘導板62上に堰70を取り付けることができるようにする必要があることはいうまでもない。
また、篩装置60における篩網61と蓋板64の垂直距離に特に制限はなく、材料投入口65より篩網61上に供給された破砕材が該篩網61上で広範囲に広がり、上方から下方に向かって移動する篩上品が側板63を乗り越えて篩装置60からこぼれ落ちない程度の長さであればよく、篩装置60への破砕材の投入量、破砕材への異物の混入量、異物の種類や性状、異物の大きさ、篩装置60の寸法等を総合的に勘案して決めればよい。
また、堰70は、少なくとも前記材料投入口65から篩網61上に投入された異物を含む木材チップ、即ち破砕材のうち、所定サイズ以下のものが全量篩網目を通過して製品誘導板62上に落下した後に該堰70に達するような位置に取り付ければよく、篩装置60への破砕材の投入量、破砕材への異物の混入量、異物の種類や性状、異物の大きさ、篩網61や製品誘導板62の設置角度、篩装置60の寸法や振動あるいは回転・往復運動の条件等を総合的に勘案して決めればよい。
さらに堰70は、製品誘導板62上で篩通過品、即ち所定サイズ以下の木材チップと異物が進行する方向に対して30°以上90°以下の角度で持って該堰70の左右両端部がその高さ方向全域にわたって篩装置60の側板63に接するようにして、製品誘導板62の幅方向一杯に取り付けることが好ましい。これにより、該篩通過品の進行方向に対する堰70の断面積を大きくすることができるので、異物の捕捉効果を高めることができる。堰70を篩通過品の進行方向に対して30°未満に取り付けると、堰70と側板63とが篩通過品の進行方向に向かって鋭角をなして接するようになる側の堰70の端部近傍において、篩通過品の進行方向に対する堰70の投影面積が小さくなり過ぎ、篩通過品が下方部(製品排出口66’側)へ移動しようとする勢いが強まることから、木材チップと異物の分別効率が悪くなるので好ましくない。
また、前述したように、篩装置60において、側板63面であって堰70の左右両端部が該側板63と接する位置の上方側に前記開閉機構付き開口71を設け、該開口71から異物を含む割合の高い木材チップを系外に取り出す場合や、必要に応じてさらに、該開口71から取り出した異物を含む割合の高い木材チップから、前述したような、篩装置60における木材チップからの異物選別手段とは異なる他の選別手段を用いて異物を除去し、木材チップを製品として回収しよとする場合には、堰70を篩通過品の進行方向に対して45〜75°の角度で設置すると、前記開口71からの異物を含む割合の高い木材チップの取り出しに際して、製品誘導板62と側板63及び堰70で形成される空間に滞留する異物が堰70に沿って前記開口71の近傍に滑落してくるので、側板63の前記開口71からの異物の取り出しが容易となる。
もちろんこの場合、開閉機構付き開口71は、堰70と側板63とが篩通過品の進行方向に向かって鋭角をなして接するようになる側の側板63面であって堰70の端部が該側板63と接する位置の上方側に設けねばならないことはいうまでもない。
また、堰70は、数段に分けてその高さを変えて設けると、混入している異物の種類やサイズ毎に捕捉する堰の位置を変えることも可能であり、篩装置60から取り出した異物の仕分が容易になるという効果を付与することができる。この場合、数段に分けて設ける堰70の間隔は、廃木材や異物の種類・性状、異物の混入量、篩装置60の寸法、各段の堰の高さ等を考慮して適宜決めればよい。
さらにまた、製品の木材チップの用途として流動床ボイラの燃料に利用する場合は、製品への粒度の細かい砂の混入が許容できるため、堰70と製品誘導板62との間に1mm以上5mm以下の隙間を設けて砂を製品側に回収できるようにすると、運転休止時における例えば側板63の開閉機構付き開口71からの異物取り出しの負荷が軽減できるという効果が発生する。堰70と製品誘導板62との間の隙間が1mmより小さいと、堰70の部分において該堰70の高さまでなした層の下方に移動した砂が該隙間を通過し難く、製品側への砂の回収が不十分となり、よって異物取り出しの負荷軽減効果が十分でない。一方、堰70と製品誘導板62との間の隙間が5mmを越えると、砂以外の異物も該隙間を通過するようになり、製品の木材チップと異物との分別効率が悪くなる。
次に、前記図1及び図2に基づいて本発明の木材チップ混入異物の除去方法に用いられる木材チップ混入異物の除去装置、つまり、篩装置60について説明する。
本発明の篩装置60は、木材チップの製造工程に組み込まれ、前工程の破砕機4によって破砕された、異物を混入している廃木材チップを、振動機構により振動あるいは回転・往復運動機構により回転・往復運動している篩網61により篩い分け、篩網目を通過して製品誘導板62上に落下し、該誘導板62上を滑落する所定サイズ以下の木材チップ及び異物を、該誘導板62途中に設けられた堰70の部分で堰70の高さまで層をなすようにして一時滞留せしめ、その間に自らの比重差によって層の下方に移動する異物と層の上方に移動する木材チップとを分離し、その結果、異物は堰70によって捕捉し、運転休止時に側板63面に設けられた開閉機構付き開口71より取り出すとともに、堰70を乗り越えて製品誘導板62上をさらに滑落する木材チップは製品排出口66’より排出し製品として回収する一方で、所定サイズを越える破砕が不十分な木材及び異物は、篩網61上を下方部へ移動せしめ排出口66より排出し、前工程の破砕機4に再度投入して破砕するためのものである。
従って、本発明の篩装置60の好ましい一実施形態は、前述したように、内部に設けられた所定の目開きの篩網61と、該篩網61面の全面にわたって篩網61下に設けられた、篩通過品を排出するための製品誘導板62とから構成され、該製品誘導板62は水平に対して3°以上20°以下の角度を持って上方から下方に向かって下り勾配をなし、上方から前記篩網上に異物を含む木材チップを投入し、下方から篩上品及び篩通過品をそれぞれ排出するように構成されたものである。さらに好ましくは、上方部には、篩網61の上部において、篩上品及び篩通過品の進行方向に対して直角をなす篩網61の幅方向には篩網61面の全域にわたって、そして、篩上品及び篩通過品の進行方向には篩網61面の少なくとも一部分を上から覆うようにして蓋板64が設けられるとともに、該蓋板64面には、篩装置60の端部に近い位置において篩網61上に異物を含む木材チップを投入するための材料投入口65が設けられ、一方、下方部には、篩網61上を上方から下方に向かって移動してきた篩上品及び製品誘導板62上を上方から下方に向かって移動してきた篩通過品をそれぞれ排出するための排出口66、66’が設けられ、さらに側面には、製品誘導板62の全周端面より該誘導板62の上部に位置する篩網61面を越えてさらに前記蓋板64の高さまで延設されることにより、前記蓋板64を支持固定する側板63が設けられてなる箱型構造のものである。
そして、前記製品誘導板62上には、その途中において、前記製品誘導板62に接するようにして、場合によっては前記製品誘導板62と1mm以上5mm以下の隙間を設けて、木材チップの基準高さの2倍以上10倍以下の高さを有する堰70が前記製品誘導板62に対して垂直に、かつ、篩通過品の進行方向に対して30°以上90°以下の角度で持って、その左右両端部がその高さ方向全域にわたって篩装置60の側板63に接するようにして前記製品誘導板62の幅方向一杯に取り付けられるとともに、堰70と側板63とが篩通過品の進行方向に向かって鋭角をなして接するようになる側の側板63面であって堰70の端部が該側板63と接する位置の上方側には、例えば容易に開放できる蓋が付いた開口等の開閉機構付き開口71が設けられている。
さらに篩装置60には、装置全体を振動あるいは回転・往復運動させる機構が設けられており、この機構により振動あるいは回転・往復運動している篩網61上に、前工程の破砕機4によって破砕された破砕材が材料投入口65から投入され、木材チップと異物の篩効率が高められるのである。
なお、本発明の篩装置60における堰70、開閉機構付き開口71、振動あるいは回転・往復運動させる機構等の構造の詳細は前述した通りである。
また、篩装置60は、本発明実施のために専用に製造しても、あるいは、一般に市販されているものを改造した物でも、特に支障はない。
以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
木材チップ製造設備能力15t/hrの図1に示したプロセスフローの木材チップ製造プラントにおいて、水平に半径50mm、回転数150rpmで回転運動する篩装置60を使用した。この篩装置60は、図2に示すような構造のもので、幅2m、長さ3.6m(面積7.2m)の製品誘導板62が本体底板と兼用となっており、水平に対する傾斜角度αが7.5°で持って製品排出口66’に向かって下り勾配となるように付けられている。なお、篩網61として60mφの多孔板が取り付けられており、最大サイズの木材チップの高さ(木材チップの基準高さ)は凡そ15mmであった。
そして、この篩装置60の製品誘導板62上で上方側から1.1mの位置に、製品の流れ方向(進行方向)に対してなす角度βが60°で持って製品誘導板62の幅一杯に高さ50mmの堰70を設けた。従って、堰70の高さは、木材チップの基準高さの約3.3倍となっている。
そこで、晴天時に、上記木材チップ製造プラントにおいて、建設業で発生した実物の廃木材をほぼ定格能力で表1に示す運転時間破砕して木材チップを製造した。そして、プラント停止後に、篩装置60の堰70で捕捉した物を回収して分類し、それぞれ計量した結果を表1に示す。
なお、表1には、ほぼ定格能力(15t/hr)で表1に示す運転時間に破砕された木材破砕量の合計を推定値として示す。
[実施例2]
廃木材の受入ロット(発生形態)による混入異物の性状や量の調整は、実質困難であるため、降雨による水濡れの影響を比較することにした。
そこで、実施例1と同様の篩装置60がその製造工程に組み込まれた実施例1と同様の木材チップ製造プラントにおいて、降雨時に、建設業で発生した実物の廃木材をほぼ定格能力で表1に示す運転時間破砕して木材チップを製造したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。堰70で捕捉した物を回収し、分類、計量した結果を表1に示す。
[実施例3]
堰70の高さ及び設置個数を変化させた場合の影響を比較することにした。
即ち、実施例1と同様の木材チップ製造プラントにおいて、製品誘導板62上で上方側から1.1mの位置及び上方側から2.7mの位置の2個所に、それぞれ製品の流れ方向(進行方向)に対してなす角度βが60°で持って製品誘導板62の幅一杯に高さ75mmの堰70を設けたこと以外は実施例1と同様の篩装置60を使用した。従って、この篩装置60における堰70の高さは、木材チップの基準高さの約5倍となっている。
そこで、晴天時に、上記木材チップ製造プラントにおいて、実施例1と同様に建設業で発生した実物の廃木材をほぼ定格能力で表1に示す運転時間破砕して木材チップを製造した。そして、プラント停止後に、篩装置60の堰70で捕捉した物を回収して分類し、それぞれ計量した結果を表1に示す。
Figure 2006051666
廃木材の発生形態によるデータ的なバラツキは想定されるが、実施例1と実施例2を比較すると、降雨時に原料となる廃木材が水濡れして重たくなった分、堰70に捕捉される量が増加しているものの、金属や鉱物等の異物は、ほぼ同程度捕捉されており、降雨による影響は少なく、本発明の異物除去装置を用いた木材チップ混入異物の除去方法によれば安定的な性能が出るといえる。
また、実施例1と実施例3を比較すると、堰70の設置個数を増加し、堰70の高さを嵩上げすることにより、堰70に捕捉される金属や鉱物等の異物の量が増加することが確認できる。
なお、篩装置60に堰70が設けられていない場合には、前記実施例1〜3の堰により回収した異物が全て製品側に混入していくことが容易に推測できる。
本発明によれば、廃木材からの木材チップの製造プラントにおいて、その工程に組み込まれた篩装置により、木材チップに金属類や鉱物及びコンクリート片などの異物が混入することを防止でき、次工程で木材チップを使用する際に発生する輸送機や粉砕機の異物噛み込みによる破損やプラント操業事故の発生を抑えることが可能となる。従って、10t/hrを越えるような木材チップの大量生産に対応した設備能力の木材チップ製造プラントにおいても木材チップを安定して、しかも経済的に製造できる。
図1は、本発明の実施の形態に係る木材チップの製造プロセスの流れを概略的に示すフロー図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る篩装置を概略的に示す斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る最大サイズの木材チップの基準高さhを示す斜視図である。
符号の説明
1 廃木材(原木)
2 重機
30 輸送機
31 輸送機
32 輸送機
34 輸送機
4 破砕機
50 磁力選別機
51 磁力選別機
60 篩装置
61 篩網
62 製品誘導板
63 側板
64 蓋板
65 材料投入口
66 篩上品排出口
66’ 製品排出口
70 堰
71 開閉機構付き開口(異物取出口)
8 製品(木材チップ)
90 磁性金属
91 磁性金属
92 磁性金属

Claims (11)

  1. 木材チップの製造工程に組み込まれ、篩網と、該篩網面の全面にわたって篩網下に篩通過品を排出するための製品誘導板とが設けられ、前記製品誘導板が水平に対して3°以上20°以下の角度を持って上方から下方に向かって下り勾配をなしている篩装置を用い、該篩装置の上方から異物を含む木材チップを投入し、下方から篩上品及び篩通過品をそれぞれ排出することからなる木材チップ混入異物の除去方法であって、前記製品誘導板上に木材チップの基準高さの2倍以上10倍以下の高さの堰を設け、木材チップ中に混入する異物を滞留させて捕捉することを特徴とする前記異物の除去方法。
  2. 篩装置が、上方部には篩網の上部において該篩網面の少なくとも一部を覆うようにして蓋板が設けられるとともに該蓋板面には篩網上に異物を含む木材チップを投入するための材料投入口が設けられる一方、下方部には篩網上を上方から下方に向かって移動してきた篩上品及び製品誘導板上を上方から下方に向かって移動してきた篩通過品をそれぞれ排出するための排出口が設けられ、該排出口を除く側面には製品誘導板端面より該誘導板の上部に位置する篩網面を越えてさらに前記蓋板の高さまで延設された側板が設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載の異物の除去方法。
  3. 異物を捕捉するための堰が、篩通過品の進行方向に対して30°以上90°以下の角度を持って堰の左右両端部が篩装置の側板に接するようにして、製品誘導板の幅方向一杯に少なくとも1個所設けられたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の異物の除去方法。
  4. 異物を捕捉するための堰と製品誘導板との間に1mm以上5mm以下の隙間を設け、木材チップに混入する砂を該木材チップとともに製品として回収することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の異物の除去方法。
  5. 篩装置側板面であって、異物を除去するための堰の左右両端部が該側板と接する位置の上方側に異物を含む木材チップを系外に取り出すための開閉機構付き開口を少なくとも1個所設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の異物の除去方法。
  6. 篩装置側板に設けられた開閉機構付き開口から取り出した異物を含む木材チップから、他の選別手段を用いて異物を除去し、木材チップを製品として回収することを特徴とする請求項5に記載の異物の除去方法。
  7. 木材チップの製造工程に組み込まれ、篩網と、該篩網面の全面にわたって篩網下に篩通過品を排出するための製品誘導板とが設けられ、前記製品誘導板は水平に対して3°以上20°以下の角度を持って上方から下方に向かって下り勾配をなし、上方から前記篩網上に異物を含む木材チップを投入し、下方から篩上品及び篩通過品をそれぞれ排出するように構成された木材チップ混入異物の除去装置であって、前記製品誘導板上に木材チップの基準高さの2倍以上10倍以下の高さの堰を設けてなることを特徴とする木材チップ混入異物の除去装置。
  8. 上方部には篩網の上部において該篩網面の少なくとも一部を覆うようにして蓋板が設けられるとともに該蓋板面には篩網上に異物を含む木材チップを投入するための材料投入口が設けられる一方、下方部には篩網上を上方から下方に向かって移動してきた篩上品及び製品誘導板上を上方から下方に向かって移動してきた篩通過品をそれぞれ排出するための排出口が設けられ、該排出口を除く側面には製品誘導板端面より該誘導板の上部に位置する篩網面を越えてさらに蓋板の高さまで延設された側板が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の木材チップ混入異物の除去装置。
  9. 異物を捕捉するための堰が、篩通過品の進行方向に対して30°以上90°以下の角度を持って堰の左右両端部が側板に接するようにして、製品誘導板の幅方向一杯に少なくとも1個所設けられていることを特徴とする請求項7又は8に記載の木材チップ混入異物の除去装置。
  10. 異物を捕捉するための堰と製品誘導板との間に1mm以上5mm以下の隙間を設けたことを特徴する請求7〜9のいずれかに記載の木材チップ混入異物の除去装置。
  11. 装置側板面であって、異物を除去するための堰の左右両端部が該側板と接する位置の上方側に異物を含む木材チップを系外に取り出すための開閉機構付き開口を少なくとも1個所設けたことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の木材チップ混入異物の除去装置。
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