JP2006051554A - ナノレベル構造組成評価用試料、観察方法、観察装置、及び、多層膜構造を有するデバイスの製造方法 - Google Patents

ナノレベル構造組成評価用試料、観察方法、観察装置、及び、多層膜構造を有するデバイスの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006051554A
JP2006051554A JP2004233184A JP2004233184A JP2006051554A JP 2006051554 A JP2006051554 A JP 2006051554A JP 2004233184 A JP2004233184 A JP 2004233184A JP 2004233184 A JP2004233184 A JP 2004233184A JP 2006051554 A JP2006051554 A JP 2006051554A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle
sample
observing
nano
level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004233184A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4762510B2 (ja
Inventor
Yasuyuki Goto
康之 後藤
Masahiro Fukuda
真大 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2004233184A priority Critical patent/JP4762510B2/ja
Publication of JP2006051554A publication Critical patent/JP2006051554A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4762510B2 publication Critical patent/JP4762510B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 ナノレベル構造組成評価用試料、観察方法、観察装置、及び、多層膜構造を有するデバイスの製造方法に関し、微細領域において複雑に変化する組成構造を精度良く評価する。
【解決手段】 分析試料部1の表面より外部エネルギー或いは内部エネルギーにより前記分析試料部1を構成する原子或いはクラスタのいずれかからなる粒子を外部空間に離脱することにより分析試料部1のナノレベルの構造組成を観察するためのナノレベル構造組成観察用試料の分析試料部1を共通の柄部分2に対して複数の方向に突出する針状部分3〜7から構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明はナノレベル構造組成評価用試料、観察方法、観察装置、及び、多層膜構造を有するデバイスの製造方法に関するものであり、特に、狭い領域における構造が複雑に変化する多層薄膜構造を多くの観察点で観察するための構成に特徴のあるナノレベル構造組成評価用試料、観察方法、観察装置、及び、多層膜構造を有するデバイスの製造方法に関するものである。
近年の微細加工技術の発展に伴って半導体デバイスの微細化が進んでおり、ゲート長が数10nmのレベルのMISFETからなる半導体集積回路装置が開発されている。
この様な半導体集積回路装置においては、ゲート界面状態や、ソース・ドレイン領域、或いは、チャネル領域における不純物状態が素子特性に大きく影響を与えるため、これらの点を精度良く制御する必要があり、そのためには、ゲート界面や、ソース・ドレイン領域、或いは、チャネル領域をナノレベルで観察する必要がある。
この様なナノレベルの3次元構造を観察する手法として3次元アトムプローブ法が知られており、このアトムプローブ法は針状に鋭角に形成された1μm以下、例えば、100nm程度の針状試料にパルス状高電界やレーザを照射し、このエネルギーで、表面の原子或いはクラスターを電解蒸発させ2次元位置検出器により試料の3次元原子レベルの構造を観察するものである(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このアトムプローブ法においては、針一箇所の3次元原子レベルの情報のみしかえられず、膜厚の分布等の広い範囲における2次元的情報を一度に入手することができないという問題がある。
そこで、本発明者等は、基板上に複数の針状構造物を形成し、個々の針状構造物に引出電極を近接させることによって、個々の針状構造物の3次元原子レベルの情報を取得し、全ての情報を総合することによって、膜厚の分布等の広い範囲における3次元的構造組成を解析することを提案している(例えば、特許文献2参照)ので、図10を参照して説明する。
図10参照
図10は、3次元構造組成測定装置の概念的構成図であり、Bを局所的にイオン注入したシリコン基板71を主面に垂直な断面が表れるように切断したのち、切断面を研磨し、次いで、研磨面の表面に複数の針状構造物73を形成し、この針状構造物73に引出電極74を近接させて電界蒸発したのちイオン化した構成原子或いはクラスタを印加した電界で引出し、位置敏感検出器75によって、検出するものである。
一つの針状構造物73に対する測定により、まず、2次元情報が得られ、それらを時間的に重合わせることによって3次元構造組成情報を取得することができる。
この測定を全ての針状構造物73について行い、得られた全ての情報を総合することによって、イオン注入領域72におけるB濃度分布を得ることができる。
この様な3次元アトムプローブ法を各種の試料に適用することによって、基板の広い範囲における表面における吸着、表面反応、多層膜の界面構造を評価したり、或いは、材料の点欠陥等のナノオーダーの欠陥等の検出が可能になる。
特開平09−152410号公報 特開2004−117287号公報
しかし、複数の針状構造物をマトリクス状に設ける方法においては、針状構造物を設けた箇所の3次元原子レベルの情報のみしかえられず、針状試料を形成した近傍に関する組成情報は失われてしまうため、半導体集積回路装置のような100nm程度の微細領域において組成構造が複雑に変化する超高集積度デバイスの分析を詳細に行うことは困難であった。
したがって、本発明は、微細領域において複雑に変化する組成構造を精度良く評価することを目的とする。
図1は本発明の原理的構成図であり、ここで図1を参照して、本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
上記課題を解決するために、本発明は、ナノレベル構造組成観察用試料において、分析試料部1の表面より外部エネルギー或いは内部エネルギーにより前記分析試料部1を構成する原子或いはクラスタのいずれかからなる粒子を外部空間に離脱することにより前記分析試料部1のナノレベルの構造組成を観察するためのナノレベル構造組成観察用試料において、前記分析試料部1が共通の柄部分2に対して複数の方向に突出する針状部分3〜7を備えることを特徴とする。
この様に、一つの分析試料部1が、共通の柄部分2に対して複数の方向に突出する針状部分3〜7を備えることによって、針状部分3〜7の形成に伴って消失する組成情報をより少なくすることができ、それによって、複雑に変化する微細領域における組成構造を精度良く分析する試料とすることができる。
特に、針状部分3〜7の少なくとも一つが複雑な多層膜構造からなる場合に好適である。
また、多層膜構造を有する被分析試料のナノレベル構造組成を観察する際には、多層膜構造を有する被分析試料を複数方向から集束イオンビームを照射することによって照射方向に突出する複数の針状部分3〜7からなる分析試料部1を形成し、針状部分3〜7の一つに優先的電界が印加されるように一つの針状部分3〜7を電界印加方向に向けることによって、針状部分3〜7を構成する原子或いはクラスタのいずれかからなる粒子を外部空間に離脱、理想的には1個ずつ外部空間に離脱することにより分析試料部1のナノレベルの構造組成を観察したのち、分析試料部1を回転させて他の針状部分3〜7を電界印加方向に向けて観察を行えば良い。
この場合、複数個の針状部分3〜7の内、最近接の針状部分3〜7が直角以下、即ち、直角または鋭角の関係方向を向くように加工することが望ましく、それによって、一箇所の分析試料部1に関してより多くの情報を取得することができる。
また、針状部分3〜7の上端部と下端部とが絶縁層で電気的に分断されている場合に、針状部分3〜7の上端部と下端部とを集束イオンビーム法を用いて絶縁層を跨がる導電性膜を堆積させれば良く、それによって、離脱に伴うイオン化によって発生する電子のチャージアップを防止することができる。
この場合徴、内部エネルギー印加としては、パルス状高電界の印加が典型的であり、また、外部エネルギー印加としては、パルス状電磁波の印加が典型的なものである。
また、上述のナノレベル構造組成を観察する装置としては、分析試料部1を載置する試料ステージ、前記分析試料部1を構成する原子或いはクラスタのいずれかからなる粒子を外部空間に離脱させるための外部エネルギー或いは内部エネルギーの少なくとも一方を印加するエネルギー印加手段、及び、検出器を備えた上に、試料ステージに回転機構を設ければ良い。
また、上述のナノレベル構造組成観察方法によって多層膜構造のナノレベル構造組成を観察した結果を製造工程の進行の決定や製造条件変更へのフィードバックに反映させることが望ましく、それによって、スループットの向上、製造歩留りの向上が可能になる。
また、上記の製造方法は、100nmレベルの微細領域において複雑に組成構造が変化する絶縁ゲート型半導体装置のトランジスタ部或いは多層配線部のいずれかに適用することが効果的である。
本発明によれば、針状部分の形成に伴って消失する組成情報をより少なくすることができ、それによって、複雑に変化する微細領域における組成構造を精度良く分析する試料とすることができる。
また、ナノレベル構造組成観察工程を製造工程の一部として組み込んだり或いは観察結果を製造条件変更のためにフィードバックすることによって、スループットの向上、製造歩留りの向上が可能になる。
ここで、本発明の発明を実施するための最良の形態を図2乃至図4を参照して説明する。
図2参照
まず、多層薄膜構造を有する分析試料部12を試料11から切り出して、専用のAl製ホルダ13に固定したのち、FIB(集束イオンビーム)を用いたマイクロピックアップ工程(必要ならば、日本電子顕微鏡学会誌,電子顕微鏡,Vol.37,No.3,p.159,2002参照)を用いてz方向からGaイオン14で研削して針状構造15を形成する。
図3参照
次いで、同じくFIB法を用いてx方向からGaイオン14を照射することによって、針状構造16と直角方向に突出する針状構造16を形成する。
この場合、Gaイオン14は制御された極めて狭い領域に移動しながら照射して加工するので、既に形成されている針状構造15が形成されることはない。
次いで、このような工程を−x方向、y方向、及び、−y方向について行うことによって5つの互いに隣接する針状構造が互いに直角方向に突出する5つの針状構造15〜19が共通の柄部に接続した形状のナノレベル構造組成観察用試料10が得られる。
図4参照
なお、一つの分析試料部に対して設ける針状構造物の数は任意であり、例えば、図4の上段に示すように3本でも良く、或いは、中断に示すように7本でも良く、或いは、下段に示すように、互いに隣接する針状構造が互いに鋭角の関係方向に突出するように構成しても良い。
なお、上段に示す構造の場合に、水平方向に突出する針状構造をz方向に対して互いに異なった高さに設定しても良いものである。
次に、図5及び図7を参照して本発明の実施例1の半導体装置の製造工程を説明する。 なお、説明を簡単にするために、ポケット領域やエクステンション領域等の本発明にとって本質に係わりない工程は省略する。
図5参照
図5は、MOSFETの製造工程の説明図であり、まず、n型シリコン基板21に例えば、選択酸化法を用いて素子分離絶縁層22を形成したのち、nチャネル型MOSFETを形成する領域にはBをイオン注入してp型ウエル領域23を形成し、次いで、p型ウエル領域23に、Bをイオン注入してしきい値調整のためのチャネルドープを行う。
次いで、熱酸化法を用いて、シリコン酸窒化膜を形成した後、全面に、プラズマCVD法を用いて多結晶シリコン膜を順次堆積させ、次いで、パターニングすることによってゲート長が40nmでゲート幅が35nmのゲート電極25及びゲート絶縁膜24を形成する。
なお、シリコン酸窒化膜を形成する際の窒素は、プラズマの形で導入する。
次いで、ゲート電極25をマスクとしてAsをイオン注入することによってn+ 型ソース領域26及びn+ 型ドレイン領域27を形成したのち、全面に第1層間絶縁膜28を形成し、ついで、n+ 型ドレイン領域26に達するコンタクトホールを形成したのち、このコンタクトホール内にNiSiからなるドレイン電極29を形成することによってトランジスタ部が完成する。
次いで、ドレイン電極29に接続する幅が150nmの第1Cu配線30を形成したのち、第2層間絶縁膜31を形成し、次いで、この第2層間絶縁膜31に対して第1Cu配線30に達する直径が100nmのビアホールを形成し、このビアホールをTiNバリア層32を介してW層33で埋め込むことによって第1Cu配線30に接続するビア34が形成される。
次いで、再び、このビア34に接続する幅が100nmの第2Cu配線35を形成したのち、第3層間絶縁膜36を堆積させ、以降は、ビアホールの形成→ビアの形成→上部配線の形成→層間絶縁膜の形成を必要とする配線層数だけ繰り返すことによって半導体集積回路装置の配線部が完成する。
図6参照
この時、図6の上段に示すように、ウェハ40の周辺部に予め例えば、2μm×2μmの分析試料部41を形成しておき、トランジスタ部が完成した段階でサンプル的に一枚のウェハから分析試料部41を切出し、次いで、この分析試料部41をAl製ホルダ42に固定したのち、上述のFIB加工によって、3つの針状構造43〜45を形成する。
この時、針状構造43はゲート絶縁膜24によって上端部と下端部とが電気的に絶縁されているので、測定時のチャージアップを防止するために、針状構造43の近傍にW(CO)6 ガスを流すとともに、ゲート絶縁膜24の近傍にFIB法によってGaイオンを照射してゲート絶縁膜24を跨いで上下の導電性部分を電気的に短絡させるW膜46を形成しておくことによって、トランジスタ部を観察するための被分析試料47が完成する。
図7参照
次いで、従来と同様のアトムプローブ装置の試料ステージ51に被分析試料47を取り付けて、まず、針状構造43について、ナノレベルの3次元構造を解析する。
この場合、被分析試料47にパルス状高電圧を印加することによって、針状構造43の先端部を構成する物質を原子或いはクラスタとして一つずつ電界蒸発させるととともに、イオン化し、イオン化した粒子52を被分析試料47と位置敏感検出器53との間に印加した投影電圧によって加速して位置敏感検出器53に到達した粒子52を検出する。
この針状構造43の分析によって、ゲート絶縁膜24とp型ウエル領域23の表面、即ち、チャネル領域との界面の状態或いはゲート電極25の組成分布をナノレベルで観察することが可能になる。
次いで、被分析試料47を取り付けた試料ステージ51の回転機構54を駆動して針状構造44の先端部が位置敏感検出器53に対向するように位置決めしたのち、針状構造43の場合と同様にナノレベルの3次元構造を解析する。 この針状構造44の分析によって、n+ 型ソース領域26における不純物濃度及び濃度分布の状態をナノレベルで観察することが可能になる。
次いで、被分析試料47を取り付けた試料ステージ51の回転機構54を駆動して針状構造45の先端部が位置敏感検出器53に対向するように位置決めしたのち、針状構造44の場合と同様にナノレベルの3次元構造を解析する。 この針状構造45の分析によって、n+ 型ドレイン領域27における不純物濃度及び濃度分布の状態をナノレベルで観察することが可能になる。
次いで、この観察結果により、界面状態及び不純物濃度分布等が設計値に対して許容範囲内であった場合には、それ以降の構成を進め(GO)、許容範囲外であった場合には、製造工程を中断して、製造条件を見直して再製造する。
このように、本発明の実施例1においては、トランジスタ部の形成直後にサンプル的に1枚のウェハから分析試料部を切り出してトランジスタの3次元組成をナノレベルで観察して、その結果に応じてその以降の配線形成工程に進むか否かのGO/NOGO試験を実施しているので、トランジスタ部に問題がある場合に、無駄に配線形成工程に進むことがないので製造歩留りを向上することができる。
また、被分析試料47として、複数方向、この場合には、3方向に突出した針状構造を形成して試料としているので、被分析試料47を形成する際に、研削により消失する3次元情報が少なくなり、それによって、微小領域において変化が大きいゲート領域近傍のナノレベル構造を1度に精度良く取得することができる。
次に、図8及び図9を参照して、本発明の実施例2の半導体装置の製造工程を説明する。
図8参照
上述の絶縁ゲート型半導体装置の製造工程のトランジスタ部の形成工程終了後に、上記の実施例1のナノレベル構造組成の観察を行った結果、測定値が設計値の許容範囲であった場合、図5の下図に示した配線部の形成を行う。
この時、図8の上段に示すように、ウェハ60の周辺部に予め例えば、2μm×2μmの分析試料部61を形成しておき、第2Cu配線35及び第3層間絶縁膜36までの配線部が完成した段階でサンプル的に一枚のウェハから分析試料部61を切出し、次いで、この分析試料部61をAl製ホルダ62に固定したのち、上述のFIB加工によって、3つの針状構造63〜65を形成する。
なお、この場合に、針状構造63は第2Cu配線35を観察するものであり、また、針状構造64はビア近傍を観察するためであり、さらに、針状構造65は、第1Cu配線30を観察するために、針状構造64より少し下側に形成する。
この時、針状構造63は第2層間絶縁膜31によって上部と下部とが電気的に絶縁されているので、測定時のチャージアップを防止するために、針状構造63の近傍にW(CO)6 ガスを流すとともに、第2層間絶縁膜31の近傍にFIB法によってGaイオンを照射することによって、第2層間絶縁膜31を跨いで上下の導電性部分を電気的に短絡させるW膜66を形成しておくことによって、トランジスタ部を観察するための被分析試料67が完成する。
図9参照
次いで、従来と同様のアトムプローブ装置の試料ステージ51に被分析試料67を取り付けて、まず、針状構造63について、ナノレベルの3次元構造を解析する。
この場合、被分析試料67にパルス状高電圧を印加することによって、針状構造63の先端部を構成する物質を原子或いはクラスタとして一つずつ電界蒸発させるととともに、イオン化し、イオン化した粒子55を被分析試料67と位置敏感検出器53との間に印加した投影電圧によって加速して位置敏感検出器53に到達した粒子55を検出する。
この針状構造63の分析によって、第2層間絶縁膜31と第2Cu配線35との間の界面状態、即ち、密着状態、或いは、第2Cu配線35の膜厚精度等をナノレベルで観察することが可能になる。
次いで、被分析試料67を取り付けた試料ステージ51の回転機構54を駆動して針状構造64の先端部が位置敏感検出器53に対向するように位置決めしたのち、針状構造63の場合と同様にナノレベルの3次元構造を解析する。 この針状構造64の分析によって、TiNバリア層32のビアホール内におけるヴァレッジ状態或いは、第1Cu配線30との間の接合状態等をナノレベルで観察することが可能になる。
次いで、被分析試料67を取り付けた試料ステージ51の回転機構54を駆動して針状構造65の先端部が位置敏感検出器53に対向するように位置決めしたのち、針状構造64の場合と同様にナノレベルの3次元構造を解析する。 この針状構造65の分析によって、第1Cu配線30の膜厚精度等をナノレベルで観察することが可能になる。
次いで、この観察結果により、界面状態及び配線層の膜厚、或いは、TiNバリア層のカヴァレッジ状態等が設計値に対して許容範囲内であった場合には、それ以降の第2配線上部の多層配線構造の製造を進め(GO)、許容範囲外であった場合には、製造工程を中断して、製造条件を見直して再製造する。
このように、本発明の実施例2においては、配線部の形成途中にサンプル的に1枚のウェハから分析試料部を切り出して配線部の3次元組成をナノレベルで観察して、その結果に応じてその以降の上部配線形成工程に進むか否かのGO/NOGO試験を実施しているので、下層の配線部に問題がある場合に、無駄に上層の配線形成工程に進むことがないので製造歩留りを向上することができる。
また、被分析試料67として、複数方向、この場合には、3方向に突出した針状構造を形成して試料としているので、この場合も被分析試料67を形成する際に、研削により消失する3次元情報が少なくなり、それによって、微小領域において変化が大きいビア近傍のナノレベル構造を1度に精度良く取得することができる。
以上、本発明の各実施例を説明してきたが、本発明は各実施例に記載した条件・構成に限られるものではなく、各種の変更が可能であり、例えば、各実施例に記載した多層薄膜構造は単なる一例にすぎず、解析対象となるデバイスの多層薄膜構造に応じて適宜変更されるものである。
また、上記の各実施例においては、観察結果を待って次工程に進めたが、このようなGO/NOGO判断は、次工程途中でも良く、また、全工程修了後でも、電気特性試験に入る前、或いは、その最中でも良いものである。
また、このようなナノレベル構造組成観察による試験工程は毎回でなくても良く、10回に1回、或いは、毎回必要になった場合にのみその都度実施しても良いものである。
また、上記の各実施例においては、被分析試料に対して形成する針状構造を3本としているが、必要に応じて適宜変更されるものであり、図4に示すように5本でも良いし、或いは、それ以上の本数でも良いものである。
また、上記の各実施例においては、針状構造の中間に絶縁層が介在する場合に、W(CO)6 を流した状態でFIBを照射して上下を短絡させるW膜を形成しているが、W膜に限られるものではなく、C1410を流してFIBを照射することによってC膜を形成して上下を短絡させても良いものである。
また、上記各実施例においては、観察に際して、電圧しか印加していないものの、パルス電圧に同期させてレーザ光等のパルス電磁波を印加しても良いものであり、電磁波によるパルス電磁界により試料先端部における電界蒸発を容易に引き起こすことができ、さらには、電圧を印加することなくレーザ光等のパルス電磁波のみで蒸発・イオン化させても良いものである。
また、上記各実施例においては、多層薄膜構造の解析として説明しているが、試料は必ずしも多層薄膜構造である必要はなく、従来例に示した様なバルク領域における不純物濃度分布の解析の場合にも適用されるものである。
ここで再び図1を参照して、本発明の詳細な特徴を改めて説明する。
再び、図1参照
(付記1) 分析試料部1の表面より外部エネルギー或いは内部エネルギーにより前記分析試料部1を構成する原子或いはクラスタのいずれかからなる粒子を外部空間に離脱することにより前記分析試料部1のナノレベルの構造組成を観察するためのナノレベル構造組成観察用試料において、前記分析試料部1が共通の柄部分2に対して複数の方向に突出する針状部分3を備えることを特徴とするナノレベル構造組成観察用試料。
(付記2) 上記針状部分3の少なくとも一つが多層膜構造からなることを特徴とする付記1記載のナノレベル構造組成観察用試料。
(付記3) 多層膜構造を有する被分析試料を複数方向から集束イオンビームを照射することによって照射方向に突出する複数の針状部分3からなる分析試料部1を形成し、前記針状部分3の一つに優先的電界が印加されるように一つの針状部分3を電界印加方向に向けることによって、前記針状部分3を構成する原子或いはクラスタのいずれかからなる粒子を外部空間に離脱することにより前記分析試料部1のナノレベルの構造組成を観察したのち、前記分析試料部1を回転させて他の針状部分3を電界印加方向に向けて観察を行うことを特徴とするナノレベル構造組成観察方法。
(付記4) 上記複数個の針状部分3の内、最近接の針状部分3が直角以下の関係方向を向くように加工することを特徴とする付記3記載のナノレベル構造組成観察方法。
(付記5) 上記針状部分3の上端部と下端部とが絶縁層で電気的に分断されている場合に、前記針状部分3の上端部と下端部とを集束イオンビーム法を用いて前記絶縁層を跨がる導電性膜を堆積させることを特徴とする付記3または4に記載のナノレベル構造組成観察方法。
(付記6) 上記内部エネルギー印加として、パルス状高電界を印加することを特徴とする付記3乃至5のいずれか1に記載のナノレベル構造組成観察方法。
(付記7) 上記外部エネルギー印加として、パルス状電磁波を印加することを特徴とする付記3乃至5のいずれか1に記載のナノレベル構造組成観察方法。
(付記8) 分析試料部1を固定する試料ステージ、前記分析試料部1を構成する原子或いはクラスタのいずれかからなる粒子を外部空間に離脱させるための外部エネルギー或いは内部エネルギーの少なくとも一方を印加するエネルギー印加手段、及び、検出器を備えたナノレベル構造組成観察装置において、前記試料ステージが回転機構を備えていることを特徴とするナノレベル構造組成観察装置。
(付記9) 付記3乃至7のいずれか1に記載のナノレベル構造組成観察方法によって多層膜構造のナノレベル構造組成を観察したのち、観察結果が設計許容値の範囲内であるか否かによって製造工程の進行を決定することを特徴とする多層膜構造を有するデバイスの製造方法。
(付記10) 付記3乃至7のいずれか1に記載のナノレベル構造組成観察方法によって多層膜構造のナノレベル構造組成を観察したのち、観察結果により決定した許容できる範囲の好適製造条件を多層膜構造の製造工程にフィードバックして反映させることを特徴とする多層膜構造を有するデバイスの製造方法。
(付記11) 上記多層膜構造が、絶縁ゲート型半導体装置のトランジスタ部或いは多層配線部のいずれかであることを特徴とする付記9または10に記載の多層膜構造を有するデバイスの製造方法。
本発明の活用例としては、超微細構造を有する半導体集積回路装置の構造解析が典型的なものであるが、半導体集積回路装置に限られるものではなく、金属成分が主体で且つ複雑な微細構造を有する各種デバイスの組成分析に適用されるものであり、例えば、再生ヘッドを構成するGMR(巨大磁気抵抗)素子の界面状態或いは膜厚の構造解析にも適用されるものである。
本発明の原理的構成の説明図である。 本発明における試料加工方法の途中までの説明図である。 本発明における試料加工方法の図2以降の説明図である。 本発明における他のナノレベル構造組成観察用試料の構造説明図である。 MOSFETの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1におけるナノレベル構造組成観察用試料の形成方法の説明図である。 本発明の実施例1におけるナノレベル構造組成観察方法の説明図である。 本発明の実施例2におけるナノレベル構造組成観察用試料の形成方法の説明図である。 本発明の実施例2におけるナノレベル構造組成観察方法の説明図である。 3次元構造組成測定装置の概念的構成図である。
符号の説明
1 分析試料部
2 柄部分
3〜7 針状部分
10 ナノレベル構造組成観察用試料
11 試料
12 分析試料部
13 Al製ホルダ
14 Gaイオン
15〜19 針状構造
21 n型シリコン基板
22 素子分離絶縁層
23 p型ウエル領域
24 ゲート絶縁膜
25 ゲート電極
26 n+ 型ソース領域
27 n+ 型ドレイン領域
28 第1層間絶縁膜
29 ドレイン電極
30 第1Cu配線
31 第2層間絶縁膜
32 TiNバリア層
33 W層
34 ビア
35 第2Cu配線
36 第3層間絶縁膜
40 ウェハ
41 分析試料部
42 Al製ホルダ
43〜45 針状構造
46 W膜
47 被分析試料
51 試料ステージ
52 粒子
53 位置敏感検出器
54 回転機構
55 粒子
60 ウェハ
61 分析試料部
62 Al製ホルダ
63〜65 針状構造
66 W膜
67 被分析試料
71 シリコン基板
72 イオン注入領域
73 針状構造物
74 引出電極
75 位置敏感検出器

Claims (5)

  1. 分析試料部の表面より外部エネルギー或いは内部エネルギーにより前記分析試料部を構成する原子或いはクラスタのいずれかからなる粒子を外部空間に離脱することにより前記分析試料部のナノレベルの構造組成を観察するためのナノレベル構造組成観察用試料において、前記分析試料部が共通の柄部分に対して複数の方向に突出する針状部分を備えることを特徴とするナノレベル構造組成観察用試料。
  2. 上記針状部分の少なくとも一つが多層膜構造からなることを特徴とする請求項1記載のナノレベル構造組成観察用試料。
  3. 多層膜構造を有する被分析試料を複数方向から集束イオンビームを照射することによって照射方向に突出する複数の針状部分からなる分析試料部を形成し、前記針状部分の一つに優先的電界が印加されるように一つの針状部分を電界印加方向に向けることによって、前記針状部分を構成する原子或いはクラスタのいずれかからなる粒子を外部空間に離脱することにより前記分析試料部のナノレベルの構造組成を観察したのち、前記分析試料部を回転させて他の針状部分を電界印加方向に向けて観察を行うことを特徴とするナノレベル構造組成観察方法。
  4. 分析試料部を固定する試料ステージ、前記分析試料部を構成する原子或いはクラスタのいずれかからなる粒子を外部空間に離脱させるための外部エネルギー或いは内部エネルギーの少なくとも一方を印加するエネルギー印加手段、及び、検出器を備えたナノレベル構造組成観察装置において、前記試料ステージが回転機構を備えていることを特徴とするナノレベル構造組成観察装置。
  5. 請求項3に記載のナノレベル構造組成観察方法によって多層膜構造のナノレベル構造組成を観察したのち、観察結果が設計許容値の範囲内であるか否かによって製造工程の進行を決定することを特徴とする多層膜構造を有するデバイスの製造方法。
JP2004233184A 2004-08-10 2004-08-10 ナノレベル構造組成評価用試料、観察方法、観察装置、及び、多層膜構造を有するデバイスの製造方法 Expired - Fee Related JP4762510B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004233184A JP4762510B2 (ja) 2004-08-10 2004-08-10 ナノレベル構造組成評価用試料、観察方法、観察装置、及び、多層膜構造を有するデバイスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004233184A JP4762510B2 (ja) 2004-08-10 2004-08-10 ナノレベル構造組成評価用試料、観察方法、観察装置、及び、多層膜構造を有するデバイスの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006051554A true JP2006051554A (ja) 2006-02-23
JP4762510B2 JP4762510B2 (ja) 2011-08-31

Family

ID=36029337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004233184A Expired - Fee Related JP4762510B2 (ja) 2004-08-10 2004-08-10 ナノレベル構造組成評価用試料、観察方法、観察装置、及び、多層膜構造を有するデバイスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4762510B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006052967A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Fujitsu Ltd ナノレベル構造組成評価用試料、その製造方法、及び、ナノレベル構造組成評価方法
JP2008221439A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Tohoku Univ ナノ突起構造体及びその製造方法
JP2011059002A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Central Res Inst Of Electric Power Ind 試料作製方法
CN111656180A (zh) * 2018-02-09 2020-09-11 浜松光子学株式会社 试样支承体、试样的离子化方法及质谱分析方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05172508A (ja) * 1991-12-26 1993-07-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 走査トンネル顕微鏡用探針およびその製造方法
JP2001208659A (ja) * 2000-01-25 2001-08-03 Nippon Steel Corp 電界イオン顕微鏡観察用針状試料作製方法
JP2004117287A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Fujitsu Ltd 元素測定装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05172508A (ja) * 1991-12-26 1993-07-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 走査トンネル顕微鏡用探針およびその製造方法
JP2001208659A (ja) * 2000-01-25 2001-08-03 Nippon Steel Corp 電界イオン顕微鏡観察用針状試料作製方法
JP2004117287A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Fujitsu Ltd 元素測定装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006052967A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Fujitsu Ltd ナノレベル構造組成評価用試料、その製造方法、及び、ナノレベル構造組成評価方法
JP2008221439A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Tohoku Univ ナノ突起構造体及びその製造方法
JP2011059002A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Central Res Inst Of Electric Power Ind 試料作製方法
CN111656180A (zh) * 2018-02-09 2020-09-11 浜松光子学株式会社 试样支承体、试样的离子化方法及质谱分析方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4762510B2 (ja) 2011-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6598684B2 (ja) 荷電粒子ビームを用いた傾斜ミリングまたは視射角ミリング操作用の基準マーク設計
US20160299103A1 (en) Application of electron-beam induced plasma probes to inspection, test, debug and surface modifications
WO2002093615A1 (en) Scanning atom probe and analysis method using scanning atom probe
JP7079799B2 (ja) 半導体装置の評価装置
US9659743B2 (en) Image creating method and imaging system for performing the same
JP2017535914A (ja) 検査、テスト、デバッグ、及び表面の改変のための電子ビーム誘導プラズマ(eBIP)の適用
JPWO2002075806A1 (ja) ウエハの検査方法、集束イオンビーム装置及び透過電子ビーム装置
US6788760B1 (en) Methods and apparatus for characterizing thin films
KR20200011611A (ko) 하전 입자 빔 샘플 준비과정에서 커트닝을 감소하기 위한 방법 및 시스템
JP4762510B2 (ja) ナノレベル構造組成評価用試料、観察方法、観察装置、及び、多層膜構造を有するデバイスの製造方法
CN107993953A (zh) 一种精确定位电迁移测试中空洞位置的方法
US6953755B2 (en) Technique for monitoring the state of metal lines in microstructures
TWI716808B (zh) 探針模組及探針
KR20210011657A (ko) 반도체 소자의 분석 시스템 및 방법
McPhail et al. Applications of focused ion beam SIMS in materials science
CN111557041B (zh) 半导体装置的制造方法
JP2011038887A (ja) 試料、試料作製方法及び試料作製装置
Zhang The EDFAS FA technology roadmap Die-level post-isolation domain technical summary
JP2000146876A (ja) 電子デバイス非破壊内部欠陥検出装置
JP4762511B2 (ja) ナノレベル構造組成観察方法及び絶縁層が介在する多層膜構造体の製造方法
JP5634396B2 (ja) 同位体イオン顕微鏡方法およびシステム
TWI811653B (zh) 樣品載台及修飾樣品的系統及方法
Park et al. FIB overview
Lin et al. Advanced failure analysis techniques for SiP defect location and mechanism analysis
JP2011179959A (ja) 電気特性測定用試料の作製方法、測定方法及び試料加工測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100909

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110607

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110608

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees