JP2006050712A - 回転電機およびその冷却方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定子鉄心内の固定子コイル温度の均一化し、固定子コイルの最高温度を低減させることを可能に構成した回転電機およびその冷却方法を提供する。
【解決手段】回転電機30Dおよびその冷却方法によれば、ガス冷却器41で冷却され、温度が低下した冷却ガス38を冷却ガスチャンバ61に導き、冷却ガスチャンバ61から固定子35Dに設けられた全ての固定子通風ダクト54Fにおいて、冷却ガス38を固定子鉄心55の半径方向内方へ流動させたり、エアーギャップ34を流れる冷却ガス38に対する下流側に位置する固定子コイル58の面だけに挿入する配置とし、熱抵抗となるスプリング79やスペーサが無い固定子コイル58の面に冷却ガス38を流れ込むようしたり、固定子35Dに用いられる固定子楔67Aに切欠78を設けたりした通風ダクト68を形成することで、固定子35D内の温度を均一化し、最高温度を低減させることができる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、タービン発電機などの機内通風冷却構造を改良した回転電機に関する。
従来の回転電機は、ファンから吐出した冷却媒体としての冷却ガスを固定子および回転子に流し、固定子および回転子を冷却して、固定子および回転子の熱によって温められた冷却ガスをガス冷却器によって冷却し再び固定子および回転子に送る通風経路を有する。このような通風経路を有する従来の回転電機としてタービン発電機を例に挙げ、図面を参照して説明する。
図10は、タービン発電機における冷却媒体(冷却ガス)の通風経路を模式化して説明した説明図である。
図10に示されるタービン発電機1は、回転軸2に取り付けられ、運転中に回転軸2を中心にして回転する略円筒状の回転子3と、回転子3の外径側に配置される略円筒状の固定子4とを外部ケーシング5内に格納する。タービン発電機1の外部ケーシング5内には、回転子3および固定子4を保持し、格納する内部ケーシング6が設けられ、外部ケーシング5の内面で支持、固定される。
内部ケーシング6は、ケーシング壁面7に周方向および回転軸2の軸端部近傍に複数個の開口部8,9を有し、内部ケーシング6の周方向に設けられる開口部8には、冷却媒体熱交換手段としてのガス冷却器10が取り付けられ、内部ケーシング6のケーシング壁面7でガス冷却器10を支持、固定する。また、回転軸2の軸端部近傍に設けられる開口部9には、回転軸2の回転に伴い回転駆動する送風用のファン11が回転軸2に取り付けられる。
内部ケーシング6の内部ケーシング6で保持される固定子4は、円筒形状の固定子鉄心12と、固定子鉄心12に設けられ、回転軸2の軸方向に固定子鉄心12を貫通するスロット(図示せず)に挿入され、固定された固定子コイル13とを備える。また、固定子コイル13は、固定子鉄心12の内径側に配置される。
外部ケーシング5内には、冷却媒体としての冷却ガス14が充填され、回転子3の回転軸2の軸端部に設けられた送風用のファン11によって、冷却ガス14を回転子3および固定子4に通風させ、外部ケーシング5内を強制的に循環させる。外部ケーシング5内は、外部ケーシング5および内部ケーシング7によって、2つのエリアに区切られる。一方は、回転子3および固定子4のある内部エリア15、他方は、ガス冷却器10で冷却された冷却ガス14がファン11まで通風する通風路16である。
図10に示されるタービン発電機1における冷却ガス14の通風経路は、ファン11が通風路16にある冷却された冷却ガス14を内部エリア15へ強制的に送風することによって、内部エリア15にある冷却ガス14と通風路16にある冷却ガス14とを連続的に交換する、すなわち、冷却ガス14を循環させる機構である。
タービン発電機1における冷却ガス14の循環は、まず、通風路16にある冷却された冷却ガス14をファン11で内部エリア15へ強制的に送風する。すると、冷却ガス14は、内部エリア15にある回転子3および固定子4を通風して回転子3および固定子4で発生した熱を吸収する。すなわち、冷却ガス14は、回転子3および固定子4を冷却し、自身は吸収した熱で温度が上昇する。
一方、回転子3および固定子4を通風して温度上昇した内部エリア15の冷却ガス14は、冷却後の冷却ガス14が通風路16からファン11で内部エリア15へ強制的に送風されると同時に内部エリア15から通風路16へ導かれる。温度上昇した冷却ガス14は、通風路16へ導かれる際にガス冷却器10で冷却され、冷却された冷却ガス14は、再度、ファン11によって通風路16から内部エリア15へ強制的に案内される。
内部エリア15内において、回転子3および固定子4を通風する冷却ガス14の通風経路を説明する。
図11は、エアーギャップ17側から半径方向外方に固定子4を見た場合における固定子鉄心12の平面図である。
図11に示される固定子鉄心12は、薄い鋼板をある間隔で配置することで、冷却ガス14が通風する固定子ダクト18が複数個形成される。固定子鉄心12の外周表面には、複数個の隔壁19が設けられ、この隔壁19で空間を仕切ることで、通風ダクト20を形成する。通風ダクト20は、隣り合う隔壁19で囲まれた区間であり、回転軸2の半径方向に冷却ガス14が通風する通風路である。
通風ダクト20を通風する冷却ガス14の通風方向(流れ方向)は、回転軸2の外径側から内径側に向かう方向と、内径側から外径側に向かう方向との2つの方向がある。通風ダクト20は、冷却ガス14が通風する方向の違いにより区分けされ、前者の方向に冷却ガス14が通風する通風ダクト20をまとめて給気セクション21、後者の方向に冷却ガス14が通風する通風ダクト20をまとめて排気セクション22という。
固定子4の冷却は、ファン11により通風路16から内部エリア15に強制的に送出された冷却ガス14を外径側から通風ダクト20に導き、冷却ガス14が給気セクション21および排気セクション22を通風して、給気セクション21および排気セクション22で発生した熱を冷却ガス14が通風時に吸収する、すなわち、熱交換することでなされる。
通風ダクト20に導かれた冷却ガス14は、図10に示される給気セクション21を通風して、固定子4と回転子3の空隙であるエアーギャップ17に到達する。エアーギャップ17に到達した冷却ガス14は、固定子鉄心12の内径側から外径側に流れる排気セクション22を通風する。給気セクション21および排気セクション22を通風して温められた冷却ガス14は、ガス冷却器10で冷却された後、内部エリア15から通風路16へ案内される。通風路16へ案内され、冷却された冷却ガス14は、通風路16からファン11により再度内部エリア15に強制的に送風される。
一方、回転子3の冷却は、冷却ガス14を回転子コイル23に直接接触させて冷却する直接冷却方式が最も効率的である。幾つかある直接冷却方式のうち、タービン発電機1における回転子3の冷却には、構造が比較的簡単で高い冷却性能が得られるという理由からラジアルフロー冷却方式が広く採用されている。
図12は図10に示されるA部を拡大して図示した縦断面図である。
図12によれば、回転子鉄心24には、それぞれ回転子コイル23が複数段積層され、クリページブロック25を介して、回転子楔26によって固定される。この場合、回転子コイル23を相互に絶縁するためにターン絶縁物27が介挿され、回転子コイル23及びコイルスロット(図外)間を絶縁するために、スロット絶縁物(図外)が介挿される。
ラジアルフロー冷却方式は、回転子コイル23の内径側には軸方向全長に亘ってサブスロット28が設けられ、このサブスロット28と回転子コイル23の通風孔である複数個のラジアルパス29と連通させることにより冷却ガス14の流路が形成されている。
冷却ガス14は回転子3の軸方向端部、すなわち、回転子鉄心24の軸端部からサブスロット28に導入され、軸方向中央部を超えるあたりまで流れ、さらに、回転子3の回転による遠心ファン効果により、順次ラジアルパス29に分岐される。各ラジアルパス29を通過する冷却ガス14は、回転子コイル23の発生熱を吸収した後、エアーギャップ17へ排出される。
固定子鉄心12には、図12の図面上部に斜線で図示されるように、固定子4の外径側からエアーギャップ17へ冷却ガス14を流す給気セクション21と、エアーギャップ17から固定子鉄心12の外径部へ冷却ガス14を流す排気セクション22とが設けられている。このうち、給気セクション21では回転子3から排出された冷却ガス14と固定子4から流入した冷却ガス14とが合流し、合流した冷却ガス14が軸方向に流れて固定子4の排気セクション22から固定子鉄心12の外径側へと排出される。
回転子3および固定子4を備えたタービン発電機1(回転電機)を運転すると、特に、固定子4のコイルがコイルを流れる電流により発熱する。また、固定子鉄心12においても渦電流が発生するため、固定子鉄心12も発熱する。従って、タービン発電機1(回転電機)においては、通風ダクト20内に冷却ガス14を流入させて、運転により生じる熱で加熱される固定子コイル13および固定子鉄心12を冷却している。
上述した従来の回転電機の一例としては、特開2000−308293号公報(例えば、特許文献1参照)に記載される回転電機がある。
特開2000−308293号公報
従来の回転電機およびその冷却方法においては、給気セクションでの熱交換により温度上昇した冷却ガスにより排気セクションを冷却することになるため、固定子コイルは均一に冷却されず、固定子コイルの軸方向温度分布は、給気セクションで温度が低く、排気セクションで温度が高くなる。従って、固定子コイルの温度にばらつきが生じ、不均一な温度分布となっている。
固定子コイルの温度不均一は、回転電機を運転する際の効率を低下の一因となっていた。また、固定子コイルの温度不均一は、固定子コイル内の最高温度をより高くしており、固定子鉄心の使用可能な期間(寿命)の観点から見ても、好ましくない状態を招来している。
本発明は上記の事情を考慮してなされたもので、固定子鉄心内の固定子コイル温度の均一化し、固定子コイルの最高温度を低減させることを可能に構成した回転電機およびその冷却方法を提供することを目的とする。
本発明に係る回転電機は、上述した課題を解決するため、請求項1に記載したように、冷却媒体を充填したケーシング内に回転軸に固定され運転中に回転する回転子と、この回転子の外径側にエアーギャップを介して周方向に設けられる固定子と、前記回転子が固定される回転軸端部に設けられたファンと、前記冷却媒体を熱交換により冷却する冷却媒体熱交換手段とを具備する回転電機において、前記固定子は、複数枚の薄板を積層した薄板群で構成される円筒状の固定子鉄心と、この固定子鉄心の内径側の固定子スロットに挿入された固定子コイルと、前記固定子鉄心および固定子コイルを冷却するため冷却媒体を前記固定子鉄心の半径方向に流れを形成する固定子通風ダクトとを備え、前記冷却媒体熱交換手段で冷却された冷却媒体を前記固定子通風ダクトの外径側から内径側のエアーギャップへ向けて流し、エアーギャップで前記回転子を冷却した冷却媒体と合流させて、前記ファンにより前記冷却媒体熱交換手段へ循環させることを特徴とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る回転電機は、請求項2に記載したように、前記固定子通風ダクトは、前記薄板を所定積層枚数重ねた薄板群間に形成される一方、前記固定子通風ダクトは、前記薄板群間を前記固定子スロットの底部から前記固定子端部まで放射状に延びるコイル部用仕切りブレードと、前記固定子鉄心の内径側に周方向に沿って配置される前記固定子スロット間に前記冷却媒体が流動可能な状態で放射状に配置されるスロット間スペーサと、前記スロット間スペーサの外径側方向に前記固定子鉄心の周方向に沿って配置されるスペーサ部用仕切りブレードとを設けて冷却媒体通風用の通風ダクトを形成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明において、スロット間スペーサが前記固定子鉄心の半径方向に有する長さは、前記固定子スロットの歯先部から底部近傍に達するとあるが、スロット間スペーサが前記固定子鉄心の半径方向に有する長さは、固定子スロットの歯先部から底部までの長さに対して、90〜110%の長さであり、スロット間スペーサにより冷却媒体が前記固定子スロット表面を通過する流路断面積を小さくするのに十分な長さとする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る回転電機は、請求項3に記載したように、前記固定子通風ダクトが、前記固定子コイルを固定する固定子楔に冷却媒体が通風する際の圧力損失を低減させる切欠を形成することを特徴とする。
また、上述した課題を解決するため、本発明に係る回転電機は、請求項4に記載したように、前記固定子を前記固定子コイルと前記固定子スロットとの間を前記固定子鉄心の周方向の隙間を塞ぐスプリング、スペーサ等の間隔片を片側面のみ配置して形成したことを特徴とする。
さらに、上述した課題を解決するため、本発明に係る回転電機は、請求項5に記載したように、前記固定子通風ダクトが、前記薄板の所定積層枚数位置毎に、前記固定子スロットの底部から前記固定子端部まで前記固定子鉄心の半径方向に対して鋭角に傾斜して延在するスロット部用傾斜仕切りブレードと、前記固定子鉄心の周方向に沿って配置される前記固定子スロット間に設けられ前記固定子スロットの歯先部から底部近傍に達する長さを有するスロット間スペーサと、前記スロット間スペーサの外径側方向に前記固定子鉄心の周方向に沿って配置されるスペーサ部用傾斜仕切りブレードとを設けて冷却媒体通風用の通風ダクトを前記固定子スロットの周方向における片側の側面を冷却媒体が重点的に通風し得るように形成したことを特徴とする。
一方、上述した課題を解決するため、本発明に係る回転電機は、請求項6に記載したように、前記固定子通風ダクトが、前記薄板の所定積層枚数位置毎に、前記固定子スロットの底部から前記固定子端部まで前記固定子鉄心の半径方向に沿って延在するコイル部用仕切りブレードと、前記固定子鉄心の周方向に沿って配置される前記固定子スロット間の中央付近に前記固定子鉄心の半径方向に対して鋭角に傾斜した少なくとも1本以上のスロット間傾斜仕切りブレードで構成されるスロット間傾斜仕切りブレード群と、前記スロット間傾斜仕切りブレード群の外径側方向に前記固定子鉄心の周方向に沿って配置されるスペーサ部用仕切りブレードとを設けて冷却媒体通風用の通風ダクトを形成し、前記スロット間傾斜仕切りブレード群は前記固定子鉄心の半径方向において前記固定子スロットの歯先部から底部近傍に達する範囲に配置されることを特徴とする。
請求項6に記載される発明において、前記スロット間傾斜仕切りブレード群は前記固定子鉄心の半径方向において前記固定子スロットの歯先部から底部近傍に達する範囲に配置されるとあるが、前記スロット間傾斜仕切りブレード群は前記固定子鉄心の半径方向において配置される範囲は、固定子スロットの歯先部から底部までの長さに対して、90〜110%の長さであり、冷却媒体が前記固定子鉄心の周方向における前記固定子スロットの側面を通風し重点的に冷却し得る十分な範囲とする。
また、上述した課題を解決するため、本発明に係る回転電機は、請求項7に記載したように、前記スロット間傾斜仕切りブレード群が、同じ長さのスロット間傾斜仕切りブレードであることを特徴とする。
さらに、上述した課題を解決するため、本発明に係る回転電機は、請求項8に記載したように、前記スロット間傾斜仕切りブレード群は、前記固定子鉄心の外径側から内径側へ向かうにつれて順次スロット間傾斜仕切りブレードの長さが長くなるように構成されることを特徴とする。
本発明に係る回転電機は、上述した課題を解決するため、請求項9に記載したように、ケーシング内に運転中に生じた熱を冷却する冷却媒体を充填して、前記冷却媒体を循環させる回転電機の冷却方法において、前記ケーシング内に充填される冷却媒体を熱交換して冷却する冷却媒体熱交換ステップと、この冷却媒体熱交換ステップで冷却された冷却媒体を固定子の外径側に供給し、前記固定子の外径側から内径側に延びる固定子通風ダクトを前記固定子の外径側から内径側のエアーギャップへ通風させて前記固定子を冷却する固定子冷却ステップと、この固定子冷却ステップで吸熱し加熱された冷却媒体をファンにより強制的に冷却媒体熱交換手段へ送気する熱交換済み冷却媒体送気ステップとを具備し、前記冷却媒体熱交換ステップ、固定子冷却ステップおよび冷却媒体送気ステップを繰り返し行うことで前記回転電機の冷却を行うことを特徴とする。
本発明に係る回転電機およびその冷却方法によれば、回転子の軸端部に設けられたファンにより吐出した冷却ガスをガス冷却器で熱交換する冷却媒体熱交換ステップと、全ての固定子通風ダクトの外径側(背面側)からエアーギャップに向けて流す固定子冷却ステップと、エアーギャップで合流した冷却ガスを回転軸の軸端部のファンにより吸い込ませて通風路へ排気する熱交換済み冷却媒体送気ステップとを順次繰り返すことで、固定子鉄心内の固定子コイル温度分布を回転軸31の軸方向の位置によらずほぼ一様にし、固定子コイルの最高温度を低減させた回転電機およびその冷却方法を提供することができる。
また、固定子スロット間にスロット間スペーサを配置することで、全ての固定子通風ダクトの外径側(背面側)から流入する冷却ガスが固定子コイル表面を流れる際に流速を増すので、固定子コイル表面の熱伝達率が大きくなり、冷却性能を向上させた回転電機およびその冷却方法を提供することができる。
さらに、スプリングやスペーサで固定子コイルを保持する固定子においては、このスペーサやスプリングをエアーギャップを流れる冷却ガスに対する下流側に位置する固定子コイルの面だけに挿入する配置とし、熱抵抗となるスペーサやスプリングが無い固定子コイル面に、冷却ガスが流れ込むように通風ダクトを形成することで、冷却性能を向上させた回転電機およびその冷却方法を提供することができる。
一方、固定子コイルの固定用にスロット入口に挿入されている固定子楔に、通風ダクトと対向する部分に切欠を形成することで、鉄心歯先部の通風ダクトの通風断面積の急縮や流れの向きの変更による圧力損失およびエアーギャップへの合流する際の流入角を小さくし合流による圧力損失を低減させることで、冷却性能を向上させた回転電機およびその冷却方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る回転電機30の通風経路を模式化して説明した説明図である。
図1に示される回転電機30は、回転軸31を中心に上側、下側が略対称であり、回転電機30の上側、下側において、通風経路は同じとみなせる。従って、図1では、上側半分のみを図示している。
回転電機30は、外部ケーシング32内において、回転軸31に取り付けられた回転子33と、回転子33の外径側にエアーギャップ34を介して周方向に配置される固定子35とを具備し、外部ケーシング32内には、回転電機30の冷却媒体としての冷却ガス38が充填される。
また、回転電機30は、外部ケーシング32内に、回転子33および固定子35が格納される内部ケーシング39と、回転軸31の軸端部に取り付けられ冷却ガス38を強制的に循環させるファン40と、冷却ガス38を熱交換して冷却する冷却媒体熱交換手段としてのガス冷却器41とをさらに具備し、内部ケーシング39は、外部ケーシング32の内面に支持、固定される。
回転電機30の外部ケーシング32は、ケーシング内の一部または全部にわたり、仕切板42を有する二重壁面となっており、仕切板42に複数個の開口部43を設けて形成される。外部ケーシング32内の空間は、仕切板42によって仕切板42の内側のエリア(以下、仕切板内側エリアとする)と、仕切板42の外側のエリア(以下、仕切板外側エリアとする)の2つのエリアに仕切られる。仕切板内側エリアでは、内部ケーシング39が収納され、固定、支持される。
回転電機30の内部ケーシング39は、回転軸31を中心軸とした筒状の形状であり、回転軸31の軸方向のケーシング壁面に回転軸31の抜ける貫通穴と、複数個の通風穴45が設けられる。各通風穴45には、筒状のバイパス管46の一方が取り付けられる。そして、バイパス管46の他方は、外部ケーシング32の仕切板42に設けられた開口部43の少なくとも1つ以上に取り付けられる。また、内部ケーシング39における回転軸31の周方向のケーシング壁面には、開口穴が複数個設けられ、この開口穴部分にガス冷却器41が取り付けられる。
この様に形成される外部ケーシング32および内部ケーシング39によって、外部ケーシング32内の空間は、3つのエリアが形成される。形成される3つのエリアは、内部ケーシング39の内側に形成される内部エリア48、内部ケーシング39の外側、かつ、外部ケーシング32内の仕切板内側エリアとなる中部エリアおよび外部ケーシング32内の仕切板外側エリアとなる外部エリアである。
内部エリア48には、回転子33および固定子35が格納される。中部エリアとの境界面には、回転軸31の周方向の境界面に、複数個のガス冷却器41が配置される。そして、回転軸31の軸方向の境界面には、回転軸31の軸端部に取り付けられたファン40が配置される。中部エリアは、ファン40によって内部エリア48の冷却ガス38が排気され、排気された冷却ガス38をガス冷却器41へ案内する排気冷却ガス通風路49となる。
内部エリア48と外部エリアとは、バイパス管46を介して空間的に接続される。また、回転軸31の軸端部に形成される境界面には、ファン40が配置されている。ファン40は、翼部50を固定する略円形のファンボス51に通風可能な通風口52が設けてある。ファン40に設けられる通風口52は、内部エリア48と外部エリアの境界面に配置されるように構成され、翼部50は、内部エリア48と中部エリアの境界面に配置されるように構成される。
回転電機30の固定子35は、多数個の固定子通風ダクト54を有する固定子鉄心55と固定子鉄心55の内径側に形成された軸方向に抜ける固定子スロット56に図2に示されるスロット絶縁物57を介して挿入される固定子コイル58とを備える。固定子35は、固定子鉄心55の外周面には冷却ガス38の流路を形成する複数の隔壁59が設けられ、隔壁59を内部ケーシング39に支持させることで、固定子35を内部ケーシング39に機械的に固定する。
図1に示される回転電機30は、固定子35における冷却方法を改良したものであり、従来の回転電機の一例として図10に示されるタービン発電機1と比較して、冷却ガス38が循環する通風経路が異なる。そこで、次に、回転電機30における冷却方法を冷却ガス38の循環経路と併せて説明する。
回転電機30の冷却方法は、まず、ガス冷却器41で冷却媒体熱交換ステップがなされる。冷却媒体熱交換ステップでは、ガス冷却器41に導かれた冷却ガス38を熱交換して冷却するステップである。
回転軸31に取付けられたファン40は、回転することにより内部エリア48から排気冷却ガス通風路(中部エリア)49への冷却ガス38の流れを強制的に生じさせ、冷却ガス38をファン40の翼部50から排気冷却ガス通風路49へ吐出する。排気冷却ガス通風路49へ吐出された冷却ガス38は、ガス冷却器41に導かれる。ガス冷却器41では、冷却媒体熱交換ステップがなされ、冷却された冷却ガス38がガス冷却器41から吐出される。
ガス冷却器41から吐出された冷却ガス38は、内部ケーシング39のケーシング内壁面と固定子35の半径方向外方面とで形成される空間(以下、冷却ガスチャンバとする)61に案内される。冷却ガスチャンバ61には、内部エリア48との境界面に少なくとも1個以上の通風孔62が設けられる。冷却ガスチャンバ61に案内された冷却ガス38は、固定子35の固定子通風ダクト54と内部エリア48とに導かれる。
冷却媒体熱交換ステップに続いては、回転子33および固定子35を冷却する回転子・固定子冷却ステップがなされる。回転子・固定子冷却ステップは、冷却ガスチャンバ61から固定子通風ダクト54に案内された冷却ガス38で固定子35の冷却を行う固定子冷却ステップと、冷却ガスチャンバ61から通風孔62を抜けて内部エリア48に導かれた冷却ガス38をバイパス管46および外部エリアを経由して回転子33へと導き回転子33を冷却する回転子冷却ステップとを備える。
固定子冷却ステップは、ガス冷却器41から吐出された冷却ガス38を固定子35に通風させて、運転により加熱された固定子35を冷却するステップである。固定子35に導かれた冷却ガス38は、固定子35に設けられた全ての固定子通風ダクト54において外径側の冷却ガスチャンバ61から内径側のエアーギャップ34に向かって流れ、固定子35を通過する。
図2は、図1に示されるI−I線に沿う方向の断面であり、固定子35に設けられた固定子通風ダクト54を説明する説明図である。
図2によれば、固定子35は、複数の薄板64を積層した薄板群65で構成された略円筒状の固定子鉄心55と、この固定子鉄心55の内径側に配置される固定子スロット56に挿入された固定子コイル58とを備えている。固定子コイル58は、固定子鉄心55の内径側から固定子楔67により係止保持されている。隣り合う薄板64,64間(固定子通風ダクト54毎)には、固定子鉄心55の半径方向に沿う方向、すなわち、放射状に冷却ガス38が通風する複数の通風ダクト68が形成される。
各通風ダクト68は、固定子鉄心55の半径方向に沿って放射状に固定子コイル58の両側面に対向する配置で薄板64間に挿入される一対の仕切りブレード71,71と、固定子コイル58の外径側の面に挿入された仕切りブレード(以下、コイル部用仕切りブレードとする)72によって離間配置される薄板64によって周囲が画成されている。そして、通風ダクト68は、固定子コイル58を挟んで上下流に分けて冷却ガス38をエアーギャップ34へ導入する上流側ダクト68aと下流側ダクト68bとに区分されている。
尚、ここで言う上流側および下流側は、図2に示される固定子コイル58の位置に対し、エアーギャップ34を流れる冷却ガス38の流れに対する上流側および下流側を言う。エアーギャップ34を流れる冷却ガス38は、回転子33の回転方向に沿って流動する。また、固定子鉄心55は図示していない締め付け具の両端を締め付けることで固定される。
仕切りブレード71は、固定子鉄心55の半径方向に固定子鉄心55の外径側端部から内径側のスロット歯先部(固定子鉄心55の端部)70までの長さを有する。また、固定子コイル58の外径側位置に挿入されたコイル部用仕切りブレード72は、固定子鉄心55の半径方向に固定子鉄心55の外径側端部からスロット底部73までの長さを有する。従って、対向する仕切りブレード71,71およびコイル部用仕切りブレード72によって、各通風ダクト68a,68bは気密性を保っている。
一方、回転子冷却ステップは、図1に示される回転子33が回転を始めると、回転子33でファン効果が生じて、回転子33内部の冷却ガス38が図12に示される回転子3のサブスロット28およびラジアルパス29と同様に形成される冷却ガス通風路(図外)から吐出される。従って、回転子33内部の圧力が低下し軸端部から冷却ガス38が流入する流れを生じる。
図1に示される外部ケーシング32内において、回転子33へ冷却ガス38を供給する通風路は、外部エリアに形成される回転子用通風路74である。回転子用通風路74は、バイパス管46を介して内部エリア48と空間的に接続されているため、冷却ガスチャンバ61から内部エリア48に導かれた冷却ガス38の一部が回転子用通風路74へ案内される。
回転子・固定子冷却ステップが完了すると、次に、熱交換済み冷却媒体送気ステップを実行する。熱交換済み冷却媒体送気ステップは、固定子35および回転子33を通過して加熱された冷却ガス38をファン40により強制的に排気冷却ガス通風路49に排気するステップである。
固定子35および回転子33を通過し加熱された冷却ガス38は、固定子35と回転子33との空隙であるエアーギャップ34で合流する。そして、合流した冷却ガス38は、ファン40により強制的に回転軸31の軸端側に吸込まれ、強制的に排気冷却ガス通風路(中部エリア)49に排気される。
ファン40により強制的に排気冷却ガス通風路49に排気された冷却ガス38は、再度、ガス冷却器41に導かれ、冷却媒体熱交換ステップ、固定子冷却ステップおよび熱交換済み冷却媒体送気ステップが順次になされ、繰り返されることで回転電機30は冷却される。
図3に固定子35の内部における温度分布を示したグラフを示す。
図3に示されるグラフにおいて、横軸は、固定子35の軸方向の位置を示しており、グラフ上の横軸左端を固定子鉄心における回転軸31の軸方向の最端部とし、グラフ上の横軸右端を固定子鉄心における回転軸31の中央部としている。一方、縦軸は、固定子35の温度を示している。また、図3に示されるAは、回転電機30における固定子35の温度分布であり、Bは、例えば、図10に示されるタービン発電機1等の従来の回転電機における固定子の温度分布である。
図3に示される温度分布によれば、従来の回転電機の温度分布Bでは、軸方向の位置によって温度に偏りがあるが、本発明の第1の実施形態に係る回転電機30の温度分布Aは、回転軸31の軸方向の位置によらず、固定子35(固定子鉄心内)の温度は、ほぼ一様な温度分布となる。
本実施形態に係る回転電機30およびその冷却方法によれば、ガス冷却器41で冷却され、温度が低下した冷却ガス38を固定子35に設けられた全ての固定子通風ダクト54において外径側の冷却ガスチャンバ61から内径側のエアーギャップ34に向かって一方向に流動させることによって、固定子35の冷却を行っている。従って、図10に示される様な従来例の給気セクション21および排気セクション22を交互に持つ回転電機(タービン発電機)1と比較して、回転軸31の軸方向の位置によらないほぼ一様な温度分布が得られる。
また、固定子35(固定子鉄心内)の最高温度は、温度が低下した冷却ガス38が固定子35に設けられた全ての固定子通風ダクト54において外径側の冷却ガスチャンバ61から内径側のエアーギャップ34に向かって一方向に流動することから、従来の回転電機およびその冷却方法を適用した場合よりも固定子35(固定子鉄心内)の最高温度を低くすることができる。
さらに、冷却ガス38の流動面にある固定子コイル58および固定子鉄心55を回転子33等で吸熱されていない冷却ガス38で冷却するので、従来の回転電機およびその冷却方法を適用した場合よりも固定子コイル58および固定子鉄心55と冷却ガス38との温度差を大きくすることができる。冷却ガス38と伝熱面との温度差は、冷却ガス38が吸熱する熱量に比例するので、固定子コイル58および固定子鉄心55と冷却ガス38との温度差が大きくなることで、冷却性能を向上させることができる。
尚、回転電機30において、内部ケーシング39に設けられる通風穴45と外部ケーシング32に設けられる開口部43の個数は必ずしも同じである必要はない。例えば、1個の通風穴45と2個の開口部43を1本のバイパス管46で接続しても良い。すなわち、通風穴45がm個に対して、開口部43がn個でも良い(m,nは任意の自然数)。
[第2の実施形態]
図4に本発明の第2の実施形態に係る回転電機30Aが具備する固定子35Aに設けられる固定子通風ダクト54Aの一実施例を説明する説明図を示す。
回転電機30Aは、第1の実施形態に係る回転電機30に対し、固定子35における冷却方法を改良したものであり、回転電機30が具備する固定子35に代わり、固定子35Aを具備する点で異なるが、それ以外は本質的に異ならない。従って、本実施形態に係る回転電機30Aおよびその冷却方法の説明において第1の実施形態に係る回転電機30と異ならない箇所については、同じ符号を付してその説明を省略する。
回転電機30Aは、図1に示される回転電機30と同様に外部ケーシング32内に回転軸31に取り付けられた回転子33と、回転子33の外径側にエアーギャップ34を介して配置される固定子35Aとを具備し、外部ケーシング32内は、回転電機30の冷却媒体としての冷却ガス38が充填される。
回転電機30Aが具備する固定子35Aは、冷却ガス38を冷却するガス冷却器41と共に内部ケーシング39に固定される。また、回転軸31の端部には、ファン40が設けられ、冷却ガス38を軸中心方向から軸端方向に強制的に吐出させて外部ケーシング32内の冷却ガス38を循環させている。
回転電機30Aにおける冷却ガス38の通風経路は、固定子35A以外は前述した回転電機30と同様である。そこで、回転電機30Aが具備する固定子35Aに設けられる固定子通風ダクト54Aの構造および冷却ガス38の通風経路について説明する。
図4に示される固定子通風ダクト54Aは、隣り合う固定子スロット56,56間のほぼ中央に配置されていた仕切りブレード71の代わりにスロット間傾斜仕切りブレード(以下、スロット間スペーサとする)75が配置されている。スロット間スペーサ75の幅は、一例として、隣り合う固定子スロット56,56間の距離(以下、ティース幅とする)Wの半分(1/2W)として、固定子コイル58表面を流れる流路断面積を従来と比較して小さくしたものである。また、スロット間スペーサ75の外径側には、固定子鉄心55の外径側端部方向に延在する仕切りブレード(以下、スペーサ部用仕切りブレードとする)76が設けられる。
図4に示されるような固定子通風ダクト54Aを設けた固定子35Aを具備する回転電機30Aの冷却ガス38の通風経路は、固定子35Aの外径側(背面)から冷却ガス38が流入し、固定子コイル58表面を流れてエアーギャップ34に達する。固定子通風ダクト54Aは、固定子コイル58表面周囲における流路断面積が従来の固定子通風ダクト54と比較して小さく形成されていることから冷却ガス38が固定子コイル58表面を通過する際には、冷却ガス38の流速が加速する。従って、固定子コイル58表面から冷却ガス38への熱伝達率が大きくなり、冷却性能が向上する。
本実施形態に係る回転電機30Aおよびその冷却方法によれば、固定子通風ダクト54Aにおいて、ティース幅Wの半分、すなわち、1/2Wの幅を有するスロット間スペーサ75を隣り合う固定子スロット56,56間のほぼ中央に配置して、固定子コイル58の表面周囲における流路断面積が、従来の固定子通風ダクト54と比較して小さく形成することで、冷却ガス38が固定子コイル58の表面を通過する際に流速を加速させることができる。
従って、固定子35Aは、第1の実施形態に係る回転電機30が具備する固定子35と比較して、固定子コイル58表面から冷却ガス38への熱伝達率が大きくなり冷却性能が向上し、固定子35A(固定子鉄心内)の最高温度をより低くすることができる。
尚、隣り合う固定子スロット56,56間に配置されるスロット間スペーサ75の幅は、一例として1/2W(ティース幅Wの半分)としたが、ティース幅Wに対して1/4〜3/4倍であれば良く、より好ましくは1/3〜2/3倍、さらに好ましくは2/5〜3/5倍とする。また、スロット間スペーサ72の半径方向長さは、少なくとも固定子スロット56よりも長いものとし、固定子コイル58の表面で流路断面積が小さくなるものとする。
さらに、スロット間スペーサ75を配置する周方向の位置は、隣り合う固定子スロット56,56間のほぼ中央としているが、スロット間スペーサ75の端面と固定子スロット56,56の端面との距離が、1/6W〜1/2W、すなわち、ティース幅Wに対し1/6〜1/2倍となるように配置されていれば必ずしもほぼ中央に配置されなくても良い。
[第3の実施形態]
図5に本発明の第3の実施形態に係る回転電機30Bが具備する固定子35Bに設けられる固定子通風ダクト54Bの一実施例を説明する説明図を示す。
回転電機30Bは、第2の実施形態に係る回転電機30Aに対し、固定子35Aにおける冷却方法を改良したものであり、回転電機30Aが具備する固定子35Aに代わり、固定子35Bを具備する点で異なるが、それ以外は本質的に異ならない。従って、本実施形態に係る回転電機30Bおよびその冷却方法の説明において第2の実施形態に係る回転電機30Aと異ならない箇所については、同じ符号を付してその説明を省略する。
回転電機30Bは、図1に示される回転電機30と同様に外部ケーシング32内に回転軸31に取り付けられた回転子33と、回転子33の外径側にエアーギャップ34を介して配置される固定子35Bとを具備し、外部ケーシング32内は、回転電機30の冷却媒体としての冷却ガス38が充填される。
回転電機30Bが具備する固定子35Bは、冷却ガス38を冷却するガス冷却器41と共に内部ケーシング39に固定される。また、回転軸31の端部には、ファン40が設けられ、冷却ガス38を軸中心方向から軸端方向に強制的に吐出させて外部ケーシング32内の冷却ガス38を循環させている。
回転電機30Bにおける冷却ガス38の通風経路は、固定子35B以外は前述した回転電機30と同様である。そこで、回転電機30Bが具備する固定子35Bに設けられる固定子通風ダクト54Bの構造および冷却ガス38の通風経路について説明する。
図5に示される固定子通風ダクト54Bは、本発明の第1の実施形態で説明した固定子通風ダクト54Aに対して、固定子楔67の代わりに切欠78が形成された固定子楔67Aを備える。固定子楔67Aに形成される切欠78は、固定子通風ダクト54Bに設けられた各通風ダクト68と対向する部分に形成され、冷却ガス38が流動する際に、スムーズにエアーギャップ34に流れ込めるようにしたものである。
回転電機30Bの冷却ガス38の通風経路は、固定子35Bの外径側(背面)から冷却ガス38が流入し、固定子通風ダクト54Bに設けられた各通風ダクト68を流動し、固定子コイル58表面を流れ、固定子楔67Aの切欠78を通過してエアーギャップ34に達する。固定子楔67Aに設けられた切欠78により、通風ダクト68の固定子楔67A近傍において通風断面積の急縮および冷却ガス38の流動方向の変更による圧力損失が低減される。
また、固定子通風ダクト54Bでは、エアーギャップ34に達した冷却ガス38がエアーギャップ34を流れる冷却ガス38と合流する際の流入角が小さくなり、冷却ガス38が合流する際に生じる圧力損失が低減される。従って、回転電機30Bの風損を低減でき、冷却性能をさらに高めることができる。
本実施形態に係る回転電機30Bおよびその冷却方法によれば、固定子楔67Aが切欠78を有することにより、通風ダクト68の固定子楔67A近傍において通風断面積の急縮および冷却ガス38の流動方向の変更により生じる圧力損失を低減することができる。
また、固定子通風ダクト54Bを流動した冷却ガス38が、エアーギャップ34を流れる冷却ガス38と合流する際の流入角が小さくなるので、冷却ガス38が合流する際に生じる圧力損失が低減され、回転電機30Bの風損を低減でき、冷却性能をさらに高めることができる。
尚、本実施形態では、回転電機30Aの固定子楔67に代わり、切欠78を有する固定子楔67Aを適用しているが、例えば、第1の実施形態に係る回転電機30等の他の回転電機の固定子楔67に適用しても良い。
[第4の実施形態]
図6に本発明の第4の実施形態に係る回転電機30Cが具備する固定子35Cに設けられる固定子通風ダクト54Cの一実施例を説明する説明図を示す。
回転電機30Cは、第1の実施形態に係る回転電機30に対し、固定子35における冷却方法を改良したものであり、回転電機30が具備する固定子35に代わり、固定子35Cを具備する点で異なるが、それ以外は本質的に異ならない。従って、本実施形態に係る回転電機30Cおよびその冷却方法の説明において第1の実施形態に係る回転電機30と異ならない箇所については、同じ符号を付してその説明を省略する。
回転電機30Cは、図1に示される回転電機30と同様に外部ケーシング32内に回転軸31に取り付けられた回転子33と、回転子33の外径側にエアーギャップ34を介して配置される固定子35Cとを具備し、外部ケーシング32内は、回転電機30の冷却媒体としての冷却ガス38が充填される。
回転電機30Cが具備する固定子35Cは、冷却ガス38を冷却するガス冷却器41と共に内部ケーシング39に固定される。また、回転軸31の端部には、ファン40が設けられ、冷却ガス38を軸中心方向から軸端方向に強制的に吐出させて外部ケーシング32内の冷却ガス38を循環させている。
回転電機30Cにおいて冷却ガス38の通風経路は、固定子35C以外は前述した回転電機30と同様である。そこで、回転電機30Cが具備する固定子35Cに設けられる固定子通風ダクト54Cの構造および冷却ガス38の通風経路について説明する。
固定子35Cでは、従来例および第1〜3の実施形態における固定子35A,35Bの固定子コイル58を保持する構成および通風ダクト68を形成するコイル部用仕切りブレード72およびスペーサ部用仕切りブレード76を配置する方向を変更したコイル部用傾斜仕切りブレード72Aおよびスペーサ部用傾斜仕切りブレード76Aを備えている。
例えば、図2に示される固定子35のように、例えば、スプリング79等の間隔片を挿入して固定子コイル58を保持する構成では、スプリング79を配置した面は、空気が介在する分、固定子コイル58から冷却ガス38への熱伝達率が、その他のスプリング79が配置されない面よりも小さくなる。そこで、固定子コイル58の各面の熱伝達率を平均化するために、スプリング79を内径側および外径側の固定子コイル58で異なる側面に配置していた。
尚、固定子コイル58を保持する間隔片は、固定子コイル58を保持可能な物であれば良く、スプリング79に限らず、例えば、プレートまたはバー状のスペーサでも良い。
これに対して、図6に示した本実施形態における固定子35Cの構成例では、固定子コイル58を保持するために挿入されるスプリング79をエアーギャップ34を流れる冷却ガス38の方向に対して下流側に位置する面に挿入する構成としている。また、コイル部用傾斜仕切りブレード72Aおよびスペーサ部用傾斜仕切りブレード76Aと、スロット間スペーサ75Aをスプリング79の挿入面と反対面に冷却ガス38が流れ込むように配置し、コイル部用傾斜仕切りブレード72Aおよびスペーサ部用傾斜仕切りブレード76Aの傾斜角を固定子鉄心55の半径方向に対して45°程度にして通風ダクト68を形成したものである。
本実施形態に係る回転電機30Cおよびその冷却方法によれば、熱抵抗となるスプリング38が無い固定子コイル面に沿ってガス冷却器41から吐出された低温の冷却ガス38を流すことができるため、固定子コイル58で生じる熱を効率良く熱交換して冷却性能を向上させることができる。
尚、コイル部用傾斜仕切りブレード72Aおよびスペーサ部用傾斜仕切りブレード76Aの半径方向に対して傾斜させる角度は、45°程度としているが、好ましくは25°〜65°、より好ましくは30°〜60°、さらに好ましくは35°〜55°である。また、コイル部用傾斜仕切りブレード72Aおよびスペーサ部用傾斜仕切りブレード76Aの傾斜させる角度は、コイル部用傾斜仕切りブレード72Aおよびスペーサ部用仕切りブレード76Aで独立であり、必ずしも平行である必要はない。
[第5の実施形態]
図7に本発明の第5の実施形態に係る回転電機30Dが具備する固定子35Dに設けられる固定子通風ダクト54Dの一実施例を説明する説明図を示す。
回転電機30Dは、第1の実施形態に係る回転電機30に対し、固定子35における冷却方法を改良したものであり、回転電機30が具備する固定子35に代わり、固定子35Dを具備する点で異なるが、それ以外は本質的に異ならない。従って、本実施形態に係る回転電機30Dおよびその冷却方法の説明において第1の実施形態に係る回転電機30と異ならない箇所については、同じ符号を付してその説明を省略する。
回転電機30Dは、図1に示される回転電機30と同様に外部ケーシング32内に回転軸31に取り付けられた回転子33と、回転子33の外径側にエアーギャップ34を介して配置される固定子35Dとを具備し、外部ケーシング32内は、回転電機30の冷却媒体としての冷却ガス38が充填される。
回転電機30Dが具備する固定子35Dは、冷却ガス38を冷却するガス冷却器41と共に内部ケーシング39に固定される。また、回転軸31の端部には、ファン40が設けられ、冷却ガス38を軸中心方向から軸端方向に強制的に吐出させて外部ケーシング32内の冷却ガス38を循環させている。
回転電機30Dにおいて冷却ガス38の通風経路は、固定子35D以外は前述した回転電機30と同様である。そこで、回転電機30Dが具備する固定子35Dに設けられる固定子通風ダクト54Dの構造および冷却ガス38の通風経路について説明する。
固定子35Dに設けられた固定子通風ダクト54Dは、図4に示される固定子通風ダクト54Aに対して、隣り合う固定子スロット56,56間に配置されるスロット間スペーサ75に対して、スペーサ部用傾斜仕切りブレード76A同様に半径方向に対して45°程度傾斜した仕切りブレード(以下、スロット間傾斜仕切りブレードとする)80を例えば3本等の少なくとも1本以上設けたスロット間傾斜仕切りブレード群81で、通風ダクト68を形成したものである。
すなわち、図4に示される固定子通風ダクト54Aと同様に外径側では、コイル部用仕切りブレード72によって、放射状、すなわち、半径方向と平行に通風ダクト68が形成されている。しかし、固定子コイル58のある内径側においては、隣り合う固定子スロット56,56間にスロット間傾斜仕切りブレード群81を設けている。
スロット間傾斜仕切りブレード80は、その中心がコイル部用仕切りブレード72を半径方向に延長した延長線上に配置され、ティース幅Wに対して、約0.7倍(1/√2倍)の長さを有する。図7に示される3本のスロット間傾斜仕切りブレード80は、いずれも同じ物である。尚、スロット間傾斜仕切りブレード80の長さは、一例としてティース幅Wに対して、約0.7倍(1/√2倍)としたが、好ましくはティース幅Wに対して0.5〜√5倍、より好ましくは0.75〜√3倍、さらに好ましくは1〜√2倍であり、冷却ガス38の流路を閉塞しない範囲とする。
隣り合う固定子スロット56,56間にスロット間傾斜仕切りブレード群81を設けることにより、スプリング79の挿入されない面に冷却ガス38が重点的に流れ込むようになり、固定子コイル58で生じる熱を効率良く熱交換して冷却性能を向上させることができる。
また、図8は、本実施形態に係る回転電機30Dにおける固定子通風ダクト54Dの変形例を示した固定子通風ダクト54Eの説明図である。
図8に示される固定子通風ダクト54Eは、スロット間傾斜仕切りブレード群81Aを固定子スロット底部73から固定子鉄心歯先部70に向かうにつれて順次長くしたスロット間傾斜仕切りブレード80A,80B,80Cを配置して、通風ダクト68を形成させたものである。
固定子通風ダクト54Eを有する固定子35Dを具備する回転電機30Dは、固定子通風ダクト54Dを有する固定子35Dを具備する回転電機30Dと比較して、スプリング79の挿入されない面に冷却ガス38がさらに重点的に流れ込むようになり、固定子コイル58で生じる熱を効率良く熱交換して冷却性能を向上させることができる。
本実施形態に係る回転電機30Dおよびその冷却方法によれば、熱抵抗となるスプリング79が無い固定子コイル58面に冷却ガス38が重点的に流れ込むようになり、固定子コイル58で生じる熱を効率良く熱交換して冷却性能を向上させることができる。
尚、スロット間傾斜仕切りブレード80,80A,80B,80Cは、その中心がコイル部用仕切りブレード72を半径方向に延長した延長線上に配置されるとしたが、スロット間傾斜仕切りブレード80,80A,80B,80Cの中心位置のずれは、ティース幅Wに対して、±10%の範囲内であれば許容できる。また、スロット間傾斜仕切りブレード80,80A,80B,80Cの半径方向の位置は、スプリング79が無い固定子コイル58の面に冷却ガス38が流入するような範囲に配置されることを条件とし、その数量や間隔等は問わない。さらに、スロット間傾斜仕切りブレード80,80A,80B,80Cを傾斜させる角度については、スペーサ部用仕切りブレード76の場合と同様とする。
以上に説明した回転電機30,30A,30B,30C,30Dおよびその冷却方法によれば、ガス冷却器41で冷却され、温度が低下した冷却ガス38が、固定子35A,35B,35C,35Dに設けられた全ての固定子通風ダクト54,54A,54B,54C,54D,54E,54Fにおいて半径方向内方へ向かって流動し、内径側のエアーギャップ34へ達することで、固定子35A,35B,35C,35Dの冷却を行う。
従って、従来例として図10に示される様な給気セクション21および排気セクション22を持ち、半径方向に2つの異なる冷却ガス流れ方向を有する回転電機(タービン発電機)1と比較して、回転軸31の軸方向の位置によらずほぼ一様な温度分布が得られる。
また、固定子35A,35B,35C,35D(固定子鉄心内)の最高温度は、温度が低下した冷却ガス38が固定子35A,35B,35C,35Dに設けられた全ての固定子通風ダクト54,54A,54B,54C,54D,54E,54Fにおいて外径側の冷却ガスチャンバ61から内径側のエアーギャップ34に向かって流動することから、従来の固定子4に比べ、固定子鉄心内の最高温度をより低くすることができる。
さらに、固定子35A,35B,35C,35Dの冷却は、回転子33等で吸熱されていない冷却ガス38で冷却するので、従来の回転電機およびその冷却方法を適用した場合よりも固定子コイル58および固定子鉄心55と冷却ガス38との温度差を大きくすることができ、冷却性能を向上させることができる。
回転電機30Bおよびその冷却方法によれば、固定子楔67Aが切欠78を有することにより、通風ダクト68の固定子楔67A近傍において通風断面積の急縮および冷却ガス38の流動方向の変更により生じる圧力損失を低減することができる。従って、固定子通風ダクト54Bを流動した冷却ガス38が、エアーギャップ34を流れる冷却ガス38と合流する際の流入角が小さくなるので、冷却ガス38が合流する際に生じる圧力損失が低減され、回転電機30Bの風損を低減でき、冷却性能をさらに高めることができる。
尚、切欠78を有する固定子楔67Aは、回転電機30Bに限らず、他の回転電機の固定子楔に代えて適用しても良い。例えば、図9に示される固定子通風ダクト54Fは、図8に示される固定子通風ダクト54Eの固定子楔67に代えて固定子楔67Aを適用したものであるが、この図9に示されるように、回転電機30Dに適用しても良い。もちろん、切欠78を有する固定子楔67Aを適用可能な回転電機は、本発明の実施の形態で説明した回転電機30,30A,30C,30Dに限定されない。
また、回転電機30A〜30Dにおける固定子通風ダクト54A〜54Fは、必ずしも本発明の第1の実施形態に係る回転電機に対して適用する必要はない。従来例として図10に示されるタービン発電器1等のように給気セクション21および排気セクション22が形成され、2つの異なる冷却ガス流れ方向を有する回転電機に適用しても良い。
本発明の第1実施形態に係る回転電機を模式化して示した説明図。 図1に示される回転電機のI−I線に沿う方向の断面であり、固定子に設けられた固定子通風ダクトを説明する説明図。 本発明に係る回転電機の一例として、本発明の第1実施形態に係る回転電機が具備する固定子コイルの軸方向位置における温度上昇値を従来例の回転電機が具備する固定子コイルの場合と比較した説明図(グラフ)。 本発明の第2の実施形態に係る回転電機における固定子通風ダクトの構成概略を示した構成概略図。 本発明の第3の実施形態に係る回転電機における固定子通風ダクトの構成概略を示した構成概略図。 本発明の第4の実施形態に係る回転電機における固定子通風ダクトの構成概略を示した構成概略図。 本発明の第5の実施形態に係る回転電機における固定子通風ダクトの構成概略を示した構成概略図。 本発明の第5の実施形態に係る回転電機における固定子通風ダクトの変形例の構成概略を示した構成概略図。 本発明の第5の実施形態に係る回転電機における固定子通風ダクトの固定子楔に切欠を設けた固定子通風ダクトの変形例を示した構成概略図。 従来のタービン発電機(回転電機)の通風経路を模式化して説明した説明図。 従来のタービン発電機(回転電機)の固定子をエアーギャップ側から外半径方向を見た場合における平面図。 図10に示される従来のタービン発電機(回転電機)のA部を拡大して図示した縦断面図。
符号の説明
30,30A,30B,30C,30D 回転電機
31 回転軸
32 外部ケーシング
33 回転子
34 エアーギャップ
35A,35B,35C,35D 固定子
38 冷却ガス
39 内部ケーシング
40 ファン
41 ガス冷却器
42 仕切板
43 開口部
45 通風穴
46 バイパス管
48 内部エリア
49 排気冷却ガス通風路(中部エリア)
50 翼部
51 ファンボス
52 通風口
54,54A,54B,54C,54D,54E,54F 固定子通風ダクト
55 固定子鉄心
56 固定子スロット
57 スロット絶縁物
58 固定子コイル
59 隔壁
61 冷却ガスチャンバ
62 通風孔
64 薄板
65 薄板群
67,67A 固定子楔
68 通風ダクト
68a 上流側ダクト(通風ダクト)
68b 下流側ダクト(通風ダクト)
70 固定子スロット歯先部
71 仕切りブレード
72 コイル部用仕切りブレード
72A コイル部用傾斜仕切りブレード
73 固定子スロット底部
74 回転子用通風路
75 スロット間スペーサ
75A スロット間スペーサ(傾斜用)
76 スペーサ部用仕切りブレード
76A スペーサ部用傾斜仕切りブレード
78 切欠
79 スプリング
80,80A,80B,80C スロット間傾斜仕切りブレード
81,81A スロット間傾斜仕切りブレード群

Claims (9)

  1. 冷却媒体を充填したケーシング内に回転軸に固定され運転中に回転する回転子と、この回転子の外径側にエアーギャップを介して周方向に設けられる固定子と、前記回転子が固定される回転軸端部に設けられたファンと、前記冷却媒体を熱交換により冷却する冷却媒体熱交換手段とを具備する回転電機において、
    前記固定子は、複数枚の薄板を積層した薄板群で構成される円筒状の固定子鉄心と、
    この固定子鉄心の内径側の固定子スロットに挿入された固定子コイルと、
    前記固定子鉄心および固定子コイルを冷却するため冷却媒体を前記固定子鉄心の半径方向に流れを形成する固定子通風ダクトとを備え、
    前記冷却媒体熱交換手段で冷却された冷却媒体を前記固定子通風ダクトの外径側から内径側のエアーギャップへ向けて流し、エアーギャップで前記回転子を冷却した冷却媒体と合流させて、前記ファンにより前記冷却媒体熱交換手段へ循環させることを特徴とする回転電機。
  2. 前記固定子通風ダクトは、前記薄板を所定積層枚数重ねた薄板群間に形成される一方、前記固定子通風ダクトは、前記薄板群間を前記固定子スロットの底部から前記固定子端部まで放射状に延びるコイル部用仕切りブレードと、
    前記固定子鉄心の内径側に周方向に沿って配置される前記固定子スロット間に前記冷却媒体が流動可能な状態で放射状に配置されるスロット間スペーサと、
    前記スロット間スペーサの外径側方向に前記固定子鉄心の周方向に沿って配置されるスペーサ部用仕切りブレードとを設けて冷却媒体通風用の通風ダクトを形成したことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 前記固定子通風ダクトは、前記固定子コイルを固定する固定子楔に冷却媒体が通風する際の圧力損失を低減させる切欠を形成することを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  4. 前記固定子を前記固定子コイルと前記固定子スロットとの間を前記固定子鉄心の周方向の隙間を塞ぐスプリング、スペーサ等の間隔片を片側面のみ配置して形成したことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  5. 前記固定子通風ダクトは、前記薄板の所定積層枚数位置毎に、前記固定子スロットの底部から前記固定子端部まで前記固定子鉄心の半径方向に対して鋭角に傾斜して延在するスロット部用傾斜仕切りブレードと、
    前記固定子鉄心の周方向に沿って配置される前記固定子スロット間に設けられ前記固定子スロットの歯先部から底部近傍に達する長さを有するスロット間スペーサと、
    前記スロット間スペーサの外径側方向に前記固定子鉄心の周方向に沿って配置されるスペーサ部用傾斜仕切りブレードとを設けて冷却媒体通風用の通風ダクトを前記固定子スロットの周方向における片側の側面を冷却媒体が重点的に通風し得るように形成したことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  6. 前記固定子通風ダクトは、前記薄板の所定積層枚数位置毎に、前記固定子スロットの底部から前記固定子端部まで前記固定子鉄心の半径方向に沿って延在するコイル部用仕切りブレードと、
    前記固定子鉄心の周方向に沿って配置される前記固定子スロット間の中央付近に前記固定子鉄心の半径方向に対して鋭角に傾斜した少なくとも1本以上のスロット間傾斜仕切りブレードで構成されるスロット間傾斜仕切りブレード群と、
    前記スロット間傾斜仕切りブレード群の外径側方向に前記固定子鉄心の周方向に沿って配置されるスペーサ部用仕切りブレードとを設けて冷却媒体通風用の通風ダクトを形成し、前記スロット間傾斜仕切りブレード群は前記固定子鉄心の半径方向において前記固定子スロットの歯先部から底部近傍に達する範囲に配置されることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  7. 前記スロット間傾斜仕切りブレード群は、同じ長さのスロット間傾斜仕切りブレードであることを特徴とする請求項6記載の回転電機。
  8. 前記スロット間傾斜仕切りブレード群は、前記固定子鉄心の外径側から内径側へ向かうにつれて順次スロット間傾斜仕切りブレードの長さが長くなるように構成されることを特徴とする請求項6記載の回転電機。
  9. ケーシング内に運転中に生じた熱を冷却する冷却媒体を充填して、前記冷却媒体を循環させる回転電機の冷却方法において、
    前記ケーシング内に充填される冷却媒体を熱交換して冷却する冷却媒体熱交換ステップと、
    この冷却媒体熱交換ステップで冷却された冷却媒体を固定子の外径側に供給し、前記固定子の外径側から内径側に延びる固定子通風ダクトを前記固定子の外径側から内径側のエアーギャップへ通風させて前記固定子を冷却する固定子冷却ステップと、
    この固定子冷却ステップで吸熱し加熱された冷却媒体をファンにより強制的に冷却媒体熱交換手段へ送気する熱交換済み冷却媒体送気ステップとを具備し、
    前記冷却媒体熱交換ステップ、固定子冷却ステップおよび冷却媒体送気ステップを繰り返し行うことで前記回転電機の冷却を行うことを特徴とする回転電機の冷却方法。
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