JP2006050147A - 復調回路及び復調方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 非線形回路の非線形特性を受信した信号の波高値に応じて可変させ、アナログ信号をデジタル信号に正しく変換することのできる復調回路等を提供する。
【解決手段】 積分回路80は、FFT処理回路60から入力される信号tに基づいて受信信号の波高値を求め、この波高値が基準値未満の場合に非線形特性を有する非線形A回路40aから出力された信号haをADC回路50でデジタル変換し補正A回路52aによって補正を行い、波高値が基準値以上の場合に非線形性の特性を示す領域の広い非線形B回路40bから出力された信号hbをADC回路50でデジタル変換し補正B回路52bによって補正を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、復調回路及び復調方法に関する。
地上波デジタルテレビ放送には、変調方式として複数のキャリア(搬送波)を多重化して送受信することが可能なOFDM方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重方式)が利用されている。
地上波デジタルテレビ放送で利用する放送電波の周波数帯域は、470MHzから770MHzまでの300MHzで、この周波数帯域幅が13〜62chの50チャネルに分割されて、各放送局に割り当てられている。図8は、地上波デジタルテレビ放送を受信する従来のOFDM信号受信装置5のブロック図である。同図によれば、OFDM信号受信装置5は、外部アンテナANT30と、チューナー回路700と、復調回路800と、復号回路900とを備えて構成される。
チューナー回路700は、外部アンテナANT30で受信したOFDM方式の受信信号の中から、ユーザによって選択された放送局の周波数帯域の受信信号をOFDM復調回路800に出力する。そして、OFDM復調回路800は、入力された受信信号を復調してTS(Transport Stream:トランスポート・ストリーム)と呼ばれる伝送に適した信号形式のデータを抽出し、復号回路900に出力する。復号回路900は、入力されたTSに復号処理を施し、OFDM信号受信装置5を内蔵する装置によってテレビ放送として表示出力及び音声出力される。ここで、従来のチューナー回路700及び復調回路800について説明する。
まず、チューナー回路700は、LNA(Low Noise Amplifier)10と、RF−AGC(Radio Frequency-Auto Gain Control)12と、RF−BPF(Radio Frequency-Band Pass Filter)14と、RFミキサー16と、IF−BPF(Intermediate Frequency-Band Pass Filter)18と、IF−AGC20と、IFミキサー22と、LPF(Low Pass Filter)24とを備え、外部アンテナANT30がLNA10に接続されて構成されている。
まず、複数のキャリアに情報が分割され直交変調が為された直交周波数分割多重信号(OFDM信号)が外部アンテナANT30で受信される。そして、受信された信号(受信信号)が、LNA10に入力される。
LNA10は、低雑音増幅回路であり、外部アンテナANT30で受信された受信信号を増幅する回路である。そして、増幅された信号をRF−AGC12に出力する。
RF−AGC12は、LNA10から入力された受信信号を増幅する回路である。そして、RF−AGC12は、増幅した信号をRF−BPF14に出力する。
RF−BPF14は、RF−AGC12から入力された受信信号のうち、ユーザによって選択された放送局の周波数帯域に相当する信号を抽出し、RFミキサー16に出力する回路である。また、RF−AFC12は、RF−BPF14で抽出されたOFDM方式の受信信号の信号レベルに基づいて、LNA10から入力された受信信号を増幅してRF−BPF14に出力するフィードバック制御を行う。
RFミキサー16は、RF−BPF14から入力された受信信号と、第1局部発信回路(不図示)から入力された局部発信信号とを混合することにより、第1中間周波数の信号に変換する。そして、変換した第1中間周波数の信号を、IF−BPF18に出力する。
IF−BPF18は、RFミキサー16から入力された第1中間周波数の信号から、中間周波数帯において、ユーザによって選択された放送局の周波数帯域の受信信号を抽出し、IF−AGC20に出力する。さらに、IF−AGC20は、IF−BPF18から入力された第1中間周波数の信号を増幅し、IFミキサー22に出力する。
IFミキサー22は、IF−AGC20から入力された信号と、第2局部発信回路(不図示)から入力された局部発信信号とを混合することにより、第2中間周波数の信号に変換する。そして、変換した信号を、LPF24に出力する。LPF24は、IFミキサー22から出力された信号をフィルタ処理し、復調回路800のADC回路50に出力する。
続いて、復調回路800について説明する。復調回路800は、ADC(Analog Digital Converter)回路50と、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)処理回路60と、伝送路等価回路62と、復調部64と、誤り訂正回路66と、IF−AGC制御回路70とを備えて構成される。
ADC回路50は、チューナー回路700のLPF24から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して、出力する回路である。ADC回路50は、変換後のデジタル信号をFFT処理回路60及びIF−AGC制御回路70に出力する。
ここで、IF−AGC制御回路70は、ADC回路50から入力された信号に基づいて、IF−AGC20を制御する信号を生成する回路である。例えば、ADC回路50から出力されたデジタル信号の信号レベルが所定の信号レベルより低い(高い)場合には、IF−AGC20から出力される信号を適切なレベルに増幅(減縮)させるための制御信号を生成し、IF−AGC20に出力する。
FFT処理回路60は、ADC回路50から入力された信号に対しFFT演算を行い、このFFT演算処理により得られた周波数領域の信号を伝送路等価回路62に出力する回路である。
伝送路等価回路62は、FFT処理回路60から入力されたOFDM周波数領域の信号(キャリア信号)に含まれる同期信号(SP信号=スキャッターパイロット信号)を利用して波形等価処理を行う回路である。そして、波形等価処理がなされた周波数領域の信号を、復調部64に出力する。
復調部64は、伝送路等価回路62から入力された信号に基づいてデータを復調する回路部である。例えば、入力された信号を、16QAM方式に従って復調することにより、データが復調される。そして、復調されたデータを誤り訂正回路66に出力する。
誤り訂正回路66は、復調部64から入力されたデータに対して誤り訂正を行う。誤り訂正の方法としては、例えば、畳み符号や、リードソロモン符号(RS符号)等を利用することにより実現される。そして、誤り訂正回路66は、誤り訂正された信号を、TSとして復号回路900に出力する。
ところで、一般的に、アナログ信号をデジタル信号に変換する場合にADC回路が利用される。例えば、OFDM受信装置5の場合、チューナー回路700で処理される信号はアナログ信号であり、復調回路800で処理される信号はデジタル信号である。従って、復調回路800は、ADC回路50にてチューナー回路700から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
ADC回路50による変換可能な信号レベルの範囲(ダイナミックレンジ)は予め定められている。ADC回路50は、ダイナミックレンジ内にあるアナログ信号のみをデジタル信号に変換できる。従って、ダイナミックレンジを越えた場合はアナログ信号からデジタル信号への正確な変換ができなくなる。
ここで、ADC回路50に入力するアナログ信号をダイナミックレンジ内に収めるために非線形回路を利用する測定装置の発明が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−55943号公報
OFDM受信装置5において、信号レベルの過大な信号が外部アンテナANT30で受信された場合には、チューナー回路700は、RF−AGC12及びIF−AGC20によって受信信号の増幅度を減少させる。
しかし、AGC回路によるAGC動作は信号レベルを安定させるまでには一定時間が必要となる。具体的に、図9を用いて説明する。図9(a)は、外部アンテナANT30で受信された受信信号の様子を表した図である。横方向は時間を、縦方向は信号の大きさを示している。この図では、時刻tpから過大な信号が受信されている。
図9(b)は、チューナー回路700から出力された信号の様子を表した図である。時刻tpから過大な受信信号が入力されたことにより、チューナー回路700のAGC回路が増幅度を減少させ、過大な信号レベルとなっている受信信号を減衰させる処理を行っている。ここで、フィードバック制御によるAGC回路の増幅度の減少化が落ち着き、チューナー回路700から出力される信号の大きさが安定したときが時刻tqである。従って、時刻tpから時刻tqまでの間は、チューナー回路700から復調回路800のADC回路50に対して信号レベルの大きな信号が出力されてしまう。
そこで、ADC回路のダイナミックレンジの範囲を拡げる(最大許容値を大きくする)ことが考えられる。例えば、図10(a)は、受信信号に対して、従来のADC回路のダイナミックレンジを点線で示した図である。図10(a)において多くの部分がダイナミックレンジ外となっている。そこで、図10(a)の受信信号の信号レベルを減衰させてADC回路のダイナミックレンジを拡げたのが図10(b)である。図10(a)と比較して、受信信号の大部分がADC回路のダイナミックレンジ内に収まっている。しかし、このような方法で単純にダイナミックレンジを拡げる(ADC回路の最大許容値を大きくする)と、受信信号の分解能が低下してしまう。即ち、受信信号の分解能が低下することにより、ADC回路以降において、アナログ信号を正しくデジタル化できず、正確な復調が行われない結果、再生したテレビ放送の画質や音質が低下してしまう。
また、特許文献1に記載の非線形回路を利用する方法も考えられる。しかし、線形に近い特性をもつ非線形回路を利用すれば、過大な信号入力はADC回路のダイナミックレンジを超えてしまい、切り捨てて処理されることとなってしまう。逆に、非線形性の強い特性をもつ非線形回路を利用すれば、多くのアナログ信号を処理することができるが、受信信号の分解能が低下してしまうという問題点があった。
ここで、特許文献1に記載された測定装置では、ADC回路のダイナミックレンジを超えてしまった場合、オーバーレンジとしてエラー表示すれば済む。しかし、OFDM受信装置では、信号が切り捨てられると、正しくデジタル化できず、復号部において復号エラーとなってしまう。
本発明は、過大な信号を受信した場合であっても、信号の分解能を低下させることなく正しくデジタル化し、元の信号に正しく復調することができるようにするためになされたものであり、その目的とするところは、非線形回路の非線形特性を受信した信号の波高値に応じて可変させ、アナログ信号をデジタル信号に正しく変換することのできる復調回路等の実現である。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載された発明の復調回路は、
所定の関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいてチューナー回路により受信されたアナログ受信信号を変換する第1の変換部(例えば、図1の第1変換回路40)と、
この第1の変換部によって変換されたアナログ受信信号をデジタル受信信号に変換するAD変換部(例えば、図1のADC回路50)と、
前記所定の関数の逆関数で表現される非線形特性を有すると共にこのAD変換部にて変換されたデジタル受信信号を当該非線形特性に基づいて変換する第2の変換部(例えば、図1の第2変換回路52)と、
この第2の変換部にて変換されたデジタル受信信号を復調する復調部(例えば、図1の復調部64)と、
を有する復調回路において、
前記第2の変換部からのデジタル受信信号の波高値を検出する波高値検出部(例えば、図1の積分回路80)を有し、前記第1の変換部及び第2の変換部は、この波高値検出部にて検出された波高値に基づいてその非線形特性を可変させることを特徴とする。
請求項2に記載された発明の復調回路は、請求項1の復調回路において、
前記第1の変換部は、夫々異なる関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記チューナー回路からのアナログ受信信号を変換する複数の非線形回路(例えば、図1の非線形A回路40a、非線形B回路40b)と、前記波高値検出部からの波高値に基づいて前記複数の非線形回路によって変換されたアナログ受信信号のいずれかひとつを選択する選択回路(例えば、図1の選択回路40c)と、からなり、
前記第2の変換部は、前記複数の非線形回路夫々に対応し、夫々が前記関数の逆関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記AD変換部にて変換されたデジタル受信信号を変換する複数の補正回路(例えば、図1の補正A回路52a、補正B回路52b)と、前記複数の補正回路によって変換されたデジタル受信信号のうち、前記第1の変換部にて選択されたアナログ受信信号を変換した非線形回路に対応する補正回路にて変換されたデジタル信号を、前記波高値検出部からの波高値に基づいて選択する選択回路(例えば、図1の選択回路52c)と、からなることを特徴とする。
請求項3に記載された発明の復調回路は、請求項1の復調回路において、
前記第1の変換部は、前記波高値検出部からの波高値に対応する関数を決定するパラメータを演算するパラメータ演算回路(例えば、図5のパラメータ計算回路45b)と、このパラメータ演算回路にて生成されたパラメータに基づく関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記チューナー回路からのアナログ受信信号を変換する非線形回路(例えば、図5の非線形回路45a)と、からなり、
前記第2の変換部は、前記波高値検出部からの波高値に対応して前記関数の逆関数を決定するパラメータを演算するパラメータ演算回路(例えば、図5のパラメータ計算回路55b)と、このパラメータ演算回路にて演算されたパラメータに基づく逆関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記AD変換部からのデジタル受信信号を変換する補正回路(例えば、図5の補正回路55a)と、からなることを特徴とする。
請求項4に記載された発明の復調回路は、請求項1の復調回路において、
前記復調部は、供給されるデジタル受信信号を高速フーリエ変換するFFT回路(例えば、図1のFFT処理回路60)を含み、
前記波高値検出部は前記FFT回路の出力を所定期間毎に積分する積分回路(例えば、図1の積分回路80)からなり、この積分回路の出力を波高値として出力することを特徴とする。
また、請求項5に記載された発明の復調方法は、
所定の関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいてチューナー回路により受信されたアナログ受信信号を変換する第1の変換ステップ(例えば、図1の第1変換回路40)と、
この第1の変換ステップによって変換されたアナログ受信信号をデジタル受信信号に変換するAD変換ステップ(例えば、図1のADC回路50)と、
前記所定の関数の逆関数で表現される非線形特性を有すると共にこのAD変換ステップにて変換されたデジタル受信信号を当該非線形特性に基づいて変換する第2の変換ステップ(例えば、図1の第2変換回路52)と、
この第2の変換ステップにて変換されたデジタル受信信号を復調する復調ステップ(例えば、図1の復調部64)と、
を有する復調方法であって、
前記第2の変換ステップにて変換されたデジタル受信信号の波高値を検出する波高値検出ステップ(例えば、図1の積分回路80)を更に有し、前記第1の変換ステップ及び第2の変換ステップは、この波高値検出ステップにて検出された波高値に基づいてその非線形特性を可変させることを特徴とする。
また、請求項6に記載された発明の復調方法は、請求項5の復調方法において、
前記第1の変換ステップは、夫々異なる関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記チューナー回路からのアナログ受信信号を変換する複数の非線形ステップ(例えば、図1の非線形A回路40a、非線形B回路40b)と、前記波高値検出ステップにて検出された波高値に基づいて前記複数の非線形ステップによって変換されたアナログ受信信号のいずれかひとつを選択する選択ステップ(例えば、図1の選択回路40c)と、を有し、
前記第2の変換ステップは、前記複数の非線形ステップ夫々に対応し、夫々が前記関数の逆関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記AD変換ステップにて変換されたデジタル受信信号を変換する複数の補正ステップ(例えば、図1の補正A回路52a、補正B回路52b)と、前記複数の補正ステップによって変換されたデジタル受信信号のうち、前記第1の変換ステップにて選択されたアナログ受信信号を変換した非線形ステップに対応する補正ステップにて変換されたデジタル信号を、前記波高値検出ステップからの波高値に基づいて選択する選択ステップ(例えば、図1の選択回路C52c)と、を有することを特徴とする。
また、請求項7に記載された発明の復調方法は、請求項5の復調方法において、
前記第1の変換ステップは、前記波高値検出ステップにて検出された波高値に対応する関数を決定するパラメータを演算するパラメータ演算ステップ(例えば、図5のパラメータ計算回路45b)と、このパラメータ演算ステップにて生成されたパラメータに基づく関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記チューナー回路からのアナログ受信信号を変換する非線形ステップ(例えば、図5の非線形回路45a)と、を有し、
前記第2の変換ステップは、前記波高値検出ステップにて検出された波高値に対応して前記関数の逆関数を決定するパラメータを演算するパラメータ演算ステップ(例えば、図5のパラメータ計算回路55b)と、このパラメータ演算ステップにて演算されたパラメータに基づく逆関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記AD変換ステップからのデジタル受信信号を変換する補正ステップ(例えば、図5の補正回路55a)と、を有することを特徴とする。
請求項1又は5に記載された発明によれば、受信信号を所定の関数で表現される非線形特性を有する第1の変換部で変換する際に、波高検出部にて検出された受信信号の波高値に基づいて非線形特性を可変させることができる。また、受信信号を所定の逆関数で表現される非線形特性を有する第2の変換部で変換する際に、波高検出部にて検出された受信信号の波高値に基づいて非線形特性を可変させることができる。従って、波高値に応じて第1の変換部及び第2の変換部の非線形特性が波高値に応じて可変されることにより、AD変換部においてアナログ受信信号をデジタル受信信号に適切に変換することができる。
請求項2又は6に記載された発明によれば、第1の変換部として異なる関数で表現される非線形特性を有する非線形回路を複数備えており、波高値検出部からの波高値に基づいて前記複数の非線形回路によって変換されたアナログ受信信号のいずれかひとつを選択してデジタル信号に変換することができる。また、第2の変換部において、非線形回路に対応する補正回路が選択されることにより、変換されたデジタル信号を復調することができる。従って、波高値に応じた適切な非線形回路及び補正回路を選択することができる。
請求項3又は7に記載された発明によれば、第1の変換部において、波高値検出部からの波高値に対応する関数を決定するパラメータを演算し、このパラメータに基づく関数で表現される非線形特性を有する非線形回路にてアナログ受信信号をデジタル信号に変換することができる。また、第2の変換部において、非線形回路の逆関数で表現される非線形特性を有する補正回路にてデジタル信号に変換することができる。従って、波高値に応じて非線形回路の非線形特性及び補正回路の特性が適切に可変される。
請求項4に記載された発明によれば、FFT回路の出力を所定期間毎に積分する積分回路を用いて波高値を検出することができる。
次に、図1を参照して、本発明の復調回路を備えた地上波デジタルテレビ放送の受信装置(OFDM信号受信装置)について説明するが、本発明が適用可能なものはこれに限定されるものではない。
〔第1実施形態〕
[1.1 概要]
OFDM信号受信装置1は、外部アンテナANT30と、チューナー回路100と、復調回路200と、復号回路300とを備えて構成されている。外部アンテナANT30により受信されたOFDM方式の受信信号から、チューナー回路100によって、選択された放送局の周波数帯域の信号が抽出される。そして、この抽出された信号が復調回路200に入力され、復調回路200は前記抽出された信号からTS(Transport Stream:トランスポート・ストリーム)と呼ばれる伝送に適した信号形式のデータを抽出し、復号回路300に出力する。そして、復号回路300は、TSから音声信号と映像信号とデータ信号とを分離して復号し、TV受像器に出力する。チューナー回路100は図8で説明したチューナー回路700と、復号回路300は図8で説明した復号回路900と略同一の回路である。従って、ここでは、復調回路200について説明する。尚、図8で説明した従来のOFDM信号受信装置5の復調回路800と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
[1.2 復調回路]
復調回路200は、第1変換回路40と、ADC回路50と、第2変換回路52と、FFT処理回路60と、伝送路等価回路62と、復調部64と、誤り訂正回路66と、積分回路80とを備えて構成されている。
ここで、第1変換回路40は、非線形回路としての非線形A回路40a及び非線形B回路40bと、選択回路40cとを備えている。また、第2変換回路52は、補正回路としての補正A回路52a及び補正B回路52bと、選択回路52cとを備えている。
チューナー回路100から出力されたアナログ信号cは、復調回路200の第1変換回路40に入力される。第1変換回路40は、入力された信号cを非線形回路を利用して信号hに変換し、ADC回路50に出力する。
ADC回路50はアナログ信号である信号hを、デジタル信号に変換し、信号dとして第2変換回路52に出力する。第2変換回路52は、入力された信号dを補正回路を利用して信号fに変換する。そして、変換された信号fをFFT処理回路60に出力する。
FFT処理回路60は、第2変換回路52から入力された信号fに対しFFT演算を行い、このFFT演算処理により得られた周波数領域の信号tを伝送路等価回路62及び積分回路80に出力する回路である。伝送路等価回路62は、入力された信号tを波形等価処理し、復調部64に出力する。そして、伝送路等価回路62から出力された信号は、復調部64により復調処理が、誤り訂正回路66により誤り訂正処理が施されてTSが抽出され、復号回路300に出力される。
また、積分回路80は、FFT処理回路60から入力される信号tの単位時間当たりの積分値を算出することにより現在の受信信号の波高値を求める回路である。そして、求めた波高値が所定の基準値未満である場合には、非線形A回路40aと補正A回路52aとを選択する選択制御信号sを選択回路40c及び選択回路52cに出力する。また、求めた波高値が所定の基準値以上である場合には、非線形B回路40bと補正B回路52bとを選択する選択制御信号sを選択回路40c及び選択回路52cに出力する。ここで、第1変換回路40及び第2変換回路52について以下詳細に説明する。
[1.2.1 第1変換回路]
まず、第1変換回路40について説明する。第1変換回路40は、非線形A回路40aと、非線形B回路40bと、選択回路40cとを備えて構成されている回路である。チューナー回路100から出力されたアナログ信号cは、非線形A回路40a及び非線形B回路40b夫々に入力される。非線形A回路40aは、入力されたアナログ信号cを信号haに変換して選択回路40cに出力する。同様に、非線形B回路40bは、入力されたアナログ信号cを信号hbに変換して選択回路40cに出力する。
選択回路40cは、積分回路80から入力された選択制御信号sに従って、非線形A回路40aから出力された信号ha又は非線形B回路40bから出力された信号hbを選択し、信号hとしてADC回路50に出力する。
ここで、非線形A回路40a及び非線形B回路40bは所定の関数で表現される非線形特性を有している。一例として非線形A回路40a及び非線形B回路40bが対数増幅回路(ログアンプ)として構成される場合について説明する。図2(a)は、非線形A回路40aの回路構成の一例を示した図である。
非線形A回路40aは、オペアンプOPと、入力抵抗R1と、出力抵抗R2と、ベース接地型のトランジスタTRとを有して構成されており、オペアンプOPの反転端子が入力抵抗R1を介して入力端子に接続され、オペアンプの出力端子が出力抵抗R2を介して出力端子に接続され、オペアンプOPの非反転端子が接地されている。また、トランジスタTRのベースが接地され、エミッタが出力端子に、コネクタがオペアンプOPの反転端子に接続されている。この回路構成により、入力抵抗R1と非線形特性を有するトランジスタTRとによって増幅度が決定され、入力値の対数の値が出力値として出力される対数増幅回路が実現される。さらに、非線形B回路40bは、図2(a)に示した非線形A回路40aの抵抗R1より大きい抵抗値の抵抗を用いて構成されている。
ここで、非線形A回路40a及び非線形B回路40bの特性を示した図が図2(b)のグラフであり、横軸に入力信号の大きさを、縦軸に出力信号の大きさを表している。また、グラフAは非線形A回路40aの非線形特性を、グラフBは非線形B回路40bの非線形特性を示している。
まず、非線形A回路40aの特性を示したグラフAについて説明する。グラフAは、入力信号の大きさが低い領域においては、入力信号の大きさの増加の割合に対し、出力信号の大きさもほぼ同じ割合で増加している。従って、この入力信号の大きさが低い領域においては、入力信号の大きさと出力信号の大きさの関係を示すグラフは略直線状となり比例関数(線形性)の特性となっている。
また、入力信号の大きさが高い領域においては、入力信号の大きさの割合の増加に対し、出力信号の大きさの割合が極端に減少しており、指数関数(非線形性)の特性を示している。
次に、非線形B回路40bの特性を示したグラフBについて説明する。グラフBも、グラフAと同様に入力信号の大きさが低い領域においては、入力信号の大きさと出力信号の大きさの特性は線形性の特性を示している。また、入力信号の大きさが高い領域においては、入力信号の大きさと出力信号の大きさの特性は非線形性の特性を示している。
しかし、非線形A回路40aの非線形特性に占める線形性の特性を示す領域は、非線形B回路40bのそれと比較して広い。従って、非線形A回路40aは、非線形B回路40bに比べて入力信号の大きさが低い(小さい)ときに分解能を高くさせるような信号を出力することができる。一方、非線形B回路40bの非線形性特性に占める非線形性の特性を示す領域は、非線形A回路40aのそれと比較して広い。よって、非線形B回路40bは、非線形A回路40aに比べて入力信号の大きさが高く(大きく)なっても、出力信号の大きさを一定範囲内に収めることができる。
[1.2.2 第2変換回路]
つづいて、第2変換回路52について説明する。第2変換回路52は、補正A回路52aと、補正B回路52bと、選択回路52cとを備えて構成されている回路である。ADC回路50から出力された信号dは、補正A回路52a及び補正B回路52b夫々に入力される。ここで、補正A回路52aは、入力された信号dを信号faに変換して選択回路52cに出力する。同様に、補正B回路52bは、入力された信号dを信号fbに変換して選択回路52cに出力する。
選択回路52cは、積分回路80から出力された選択制御信号sに従って、補正A回路52a又は補正B回路52bを選択する。そして、選択された回路から出力されている信号を、信号fとしてFFT処理回路60に出力する。
まず、補正A回路52aについて説明する。補正A回路52aは、入力された信号dを不図示のROMに記憶された変換テーブルを参照して信号faに変換し、選択回路52cに出力する。図3(a)に示すように、ROMには各信号レベルに応じた補正後の信号レベルが変換テーブルとして記憶されている。補正A回路52aは、ADC回路50から入力された信号dの信号レベルから補正後の信号レベルを求め、補正後の信号レベルの大きさである信号を信号faとして選択回路52cに出力する。
同様に、補正B回路52bは、補正B回路52b用のROM(不図示)を参照してADC回路50から入力された信号dの信号レベルから補正後の信号レベルを求め、補正後の信号レベルの大きさとなる信号を信号fbとして選択回路52cに出力する。
ここで、補正A回路52aによる信号レベルの変換特性は、非線形A回路40aの非線形特性の逆関数で表現される特性を有している。また、補正B回路52bによる信号レベルの変換特性は、非線形B回路40bの非線形特性の逆関数で表現される特性を有している。
図3(b)に、補正A回路52aの変換特性及び補正B回路52bの変換特性の概形を示すグラフを表す。グラフAは補正A回路52aを、グラフBは補正B回路52bの特性を示すグラフであり、横軸に入力信号の大きさを、縦軸に出力信号の大きさを表している。このグラフは、図2(b)で示したグラフの逆関数のグラフとなっており、図3(b)の入力信号の大きさが図2(b)の出力信号の大きさを示し、図3(b)の出力信号の大きさが図2(b)の入力信号の大きさを示している。
[1.3 動作例]
OFDM受信装置1の動作について説明する。初期状態において、選択回路40cは非線形A回路40aを選択しており、選択回路52cは補正A回路52aを選択しているものとして説明する。
チューナー回路100は、非線形A回路40a及び非線形B回路40bにアナログ信号cをそれぞれ出力する。ここで、アナログ信号cは、非線形A回路40aにおいて信号haに変換され、選択回路40cに出力される。また、同様にアナログ信号cは、非線形B回路40bにおいて信号hbに変換され、選択回路40cに出力される。
初期状態において非線形A回路40aが選択されていることから、非線形A回路40aから出力された信号haが信号hとしてADC回路50に出力される。信号hは、ADC回路50においてデジタル信号dに変換され、補正A回路52a及び補正B回路52bに出力される。補正A回路52aは、変換テーブルを参照して信号dを信号faに変換し、選択回路52cに出力する。同様に、補正B回路52bは、信号dを信号fbに変換して選択回路52cに出力する。
初期状態において補正A回路52aが選択されていることから、補正A回路52aから出力された信号faが信号fとしてFFT処理回路60に出力される。信号fは、FFT処理回路60において、FFT処理を施された後に信号tとして伝送路等価回路62及び積分回路80に出力される。信号tは、伝送路等価回路62において波形等価処理が施されて復調部64に出力される。復調部64は、入力された信号を復調し、誤り訂正回路66に出力する。誤り訂正回路66は、入力された信号の誤り訂正を行い、復号回路300に出力する。
一方、信号tが積分回路80に入力されることにより、一定時間毎に積分されて受信信号の波高値が検出される。そして、検出された波高値に基づいて選択回路40c及び選択回路52cに選択制御信号sが出力される。
ここで、外部アンテナANT30から過大な信号が受信されると、チューナー回路100のAGC回路は増幅度を減少させるAGC動作を開始し、アナログ信号cの出力レベルを調整する。
図4に、過大な信号が受信される前後の信号c(同図(a))及び信号h(同図(b))の波形の一例を示す。横方向が時間を表しており、縦方向が信号の大きさを表している。また、点線はADC回路50のダイナミックレンジを判定する基準値(以下、単に「基準値」という。)を表したものである。従って、ADC回路50は、図4(b)において、点線を超えるアナログ信号部分を切り捨ててデジタル信号に変換する。また、図4(b)において基準値内全域に対してデジタル変換を行うため、基準値内に占める信号の大きさの割合が高い程、ADC回路50において分解能が高くなる。
図4(a)は、チューナー回路100から出力されたアナログ信号cの様子を示した図である。時刻t1において、過大な信号が受信されると、チューナー回路100のAGC回路がAGC動作を開始し、出力する信号レベルを一定にしようとする。
ここで、時刻t1における受信信号の波高値が、基準値を超えている。従って、積分回路80は選択回路40cに非線形B回路40bを、選択回路52cに補正B回路52bを選択させる選択制御信号sを出力する。
そして、選択回路40cは、非線形B回路40bを選択する選択制御信号sが入力されると、非線形B回路40bから入力された信号hbを信号hとしてADC回路50に出力する。また、選択回路52cは、補正B回路52bを選択する選択制御信号sが入力されると、補正B回路52bから入力された信号fbを信号fとしてFFT処理回路60に出力する。
このときの信号hの様子を示したのが図4(b)である。時刻t1迄は非線形A回路40aが利用され、時刻t1以降は非線形回路B40bが利用されている。ここで、時刻t1以前においては、非線形A回路40aの非線形特性により、分解能を高くさせるような信号を出力している。また、時刻t1以降においては、非線形B回路40bの非線形特性により、出力信号の大きさが基準値以下の信号となるように出力されている。
尚、受信信号の波高値が一定レベル以下となった場合には、積分回路80は、選択回路40cに非線形A回路40aを、選択回路52cに補正A回路52aを選択させる選択制御信号sを再度出力する。従って、非線形A回路40aが選択されることにより、再び分解能を高くさせるような信号が出力される。
[1.4 効果]
このように、第1実施形態によれば、通常は非線形A回路40aが選択されているが、チューナー回路100から基準値を超える信号が出力された場合には、非線形B回路40bが選択される。従って、過大な信号が入力されたときに非線形B回路40bが選択されることにより、ADC回路50への出力信号の大きさが基準値以下の信号となるため、データを欠落させること無く信号を正しく復号することができる。また、通常は非線形A回路40aが選択されるように切り替わることから、ADC回路50において変換されたデジタル信号は分解能の高い信号となっている。このため、ADC回路50以降において正しい復調及び正しい復号を実現できる。また、非線形回路に対応する補正回路が選択されることにより、FFT処理回路60以降の処理に影響を与えず、受信信号からデータを正しく復調することができる。
〔第2実施形態〕
続いて第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1変換回路40を第1変換回路45に、第2変換回路52を第2変換回路55に、積分回路80を積分回路85に置き換えた構成と同一であり、以下、同一の構成回路には、同一の符号を付してその説明を省略する。
[2.1 復調回路]
まず、復調回路250について説明する。復調回路250は、第1変換回路45と、ADC回路50と、第2変換回路55と、FFT処理回路60と、伝送路等価回路62と、復調部64と、誤り訂正回路66と、積分回路85とを備えている。
ここで、第1変換回路45は、非線形回路45aと、パラメータ計算回路45bとを備えている。また、第2変換回路55は、補正回路55aと、パラメータ計算回路55bとを備えている。
チューナー回路100から出力されたアナログ信号cは、復調回路250の第1変換回路45に入力される。第1変換回路45は、入力された信号cを非線形回路45aを利用して信号hに変換し、ADC回路50に出力する。
ADC回路50は、アナログ信号である信号hを、デジタル信号に変換し、信号dとして第2変換回路55に出力する。第2変換回路55は、入力された信号dを補正回路55aを利用して信号fに変換する。そして、変換された信号fをFFT処理回路60に出力する。
FFT処理回路60は、第2変換回路55から入力される信号fに対しFFT演算を行い、このFFT演算処理により得られた周波数領域の信号tを伝送路等価回路62及び積分回路85に出力する。伝送路等価回路62は、入力された信号tを波形等価処理し、復調部64に出力する。そして、伝送路等価回路62から出力された信号は、復調部64により復調処理が、誤り訂正回路66により誤り訂正処理が施されてTSが抽出され、復号回路300に出力される。
また、積分回路85は、FFT処理回路60から入力されてくる信号tの単位時間当たりの積分値を算出することにより現在の受信信号の波高値を求める回路である。そして、求めた波高値を、パラメータ計算回路45b及びパラメータ計算回路55bに信号kとして出力する。ここで、第1変換回路45及び第2変換回路55についてそれぞれ説明する。
[2.1.1 第1変換回路]
まず、第1変換回路45について説明する。第1変換回路45は、非線形回路45aと、パラメータ計算回路45bとを備えて構成されている回路である。チューナー回路100からアナログ信号cが非線形回路45aに入力されると、非線形回路45aは、アナログ信号cを信号hに変換し、ADC回路50に出力する。
また、パラメータ計算回路45bは積分回路85から入力された波高値に基づいて、非線形回路45aで使用するパラメータを演算し、演算した結果を信号paとして非線形回路45aに出力する。
ここで、非線形回路45aは所定の関数で表現される非線形特性を有している。一例として対数増幅回路(ログアンプ)を用いる場合について説明する。図6は、非線形回路45aの回路構成の一例を示した図である。非線形回路45aは、図2(a)に示した対数増幅回路において、入力抵抗R1を、可変抵抗R3に置き換えた構成である。ここで、可変抵抗R3の抵抗値を調節することにより、非線形特性に占める線形性の特性を示す領域が広く、非線形性の特性を示す領域が狭くなったり、非線形特性に占める線形性の特性を示す領域が狭く、非線形性の特性を示す領域が広くなったりするのである。
可変抵抗R3における抵抗値は、積分回路85から入力された波高値に応じて、パラメータ計算回路45bにより計算される。計算された抵抗値は、パラメータ計算回路45bから信号paとして非線形回路45aに出力される。例えば、受信信号レベルが大きいときには、可変抵抗R3の抵抗値を大きく(非線形特性に占める非線形性の特性を示す領域を広く)し、逆に受信信号レベルが小さいときには、可変抵抗R3の抵抗値を小さく(非線形特性に占める線形性の特性を示す領域を広く)する。
[2.1.2 第2変換回路]
つづいて、第2変換回路55について説明する。第2変換回路55は、補正回路55aと、パラメータ計算回路55bとを備えた回路である。ADC回路50から補正回路55aに信号dが入力される。そして、補正回路55aにおいて、信号dを信号fに変換してFFT処理回路60に出力する。
ここで、補正回路55aについて説明する。不図示のROMを有している。このROMには信号tの波高値に応じた複数の変換テーブルを参照アドレス信号pbによって切替可能に記憶している。また、各変換テーブルは、信号dの信号レベルに応じた補正後の信号レベルが記憶されている。補正回路55aは、図7に示すようにADC回路50から入力された信号dの信号レベルから補正後の信号レベルを求め、補正後の信号レベルの大きさである信号を信号fとしてFFT処理回路60に出力する。
また、補正回路55aによる信号レベルの変換の特性は、非線形回路45aが有する非線形特性の逆関数で表現される特性である。
[2.2 動作例]
本実施形態におけるOFDM受信装置1の動作について説明する。チューナー回路100は、非線形回路45aにアナログ信号cを出力する。ここで、アナログ信号cは、非線形回路45aにおいて可変抵抗R3に初期値が設定されている状態(例えば、非線形特性に占める線形性の特性を示す領域が広い状態)にて信号hに変換され、ADC回路50に出力されているとする。
信号hは、ADC回路50においてデジタル信号dに変換され、補正回路55aに出力される。補正回路55aは、変換テーブルを参照して信号dを信号fに変換し、FFT処理回路60に出力する。
信号fは、FFT処理回路60において、FFT処理を施された後に信号tとして伝送路等価回路62及び積分回路85に出力される。信号tは、伝送路等価回路62において波形等価処理が施されて復調部64に出力される。復調部64は、入力された信号を復調し、誤り訂正回路66に出力する。誤り訂正回路66は、入力された信号の誤り訂正を行い、復号回路300に出力する。
一方、信号tが積分回路85に入力されることにより、一定時間毎に積分されて受信信号の波高値が検出される。そして、検出された波高値を信号kとしてパラメータ計算回路45b及びパラメータ計算回路45bに出力する。
パラメータ計算回路45bは、入力された波高値に基づき、非線形回路45aの可変抵抗R3の抵抗値を決定する。そして、決定された抵抗値を信号paとして非線形回路45aに出力する。非線形回路45aは、入力された信号paに基づいて可変抵抗R3の抵抗値を設定する。
また、パラメータ計算回路55bは、入力された波高値に対応する変換テーブルを決定すべく、補正回路55aのROMに記憶されている変換テーブルの参照アドレスを決定する。そして、参照アドレス信号pbを、補正回路55aに出力する。補正回路55aは、信号pbに従って変換テーブルを決定し、決定した変換テーブルを参照して信号dを信号fに変換し、FFT処理回路60に出力する。
ここで、外部アンテナANT30から過大な信号が受信されると、チューナー回路100のAGC回路は増幅度を減少させるAGC動作を開始し、アナログ信号cの出力レベルを調整する。
上述した図4(a)を用いて再度説明する。時刻t1において、過大な信号が受信されると、チューナー回路100のAGC回路がAGC動作を開始し、出力する信号レベルを一定にしようとする。
ここで、積分回路85は、時刻t1における波高値を検出し、信号kとしてパラメータ計算回路45b及びパラメータ計算回路55bに出力する。すると、パラメータ計算回路45bは、入力された波高値に基づいて可変抵抗R3の値を計算し、信号paとして非線形回路45aに出力する。非線形回路45aは、信号paに基づいて可変抵抗R3の値を設定し、アナログ信号cを信号hに変換する。この場合、可変抵抗R3の抵抗値を初期値より大きな値とすることにより、補正回路45aの非線形特性に占める非線形性の特性を示す領域をより広くする。従って、入力信号cが大きくても、出力信号hの大きさを基準値以下にできる。
また、パラメータ計算回路55bは、入力された波高値に対応する変換テーブルを特定するための参照アドレスの信号pbを補正回路55aに出力する。補正回路55aは参照アドレス信号pbに従って変換テーブルを決定し、信号dを信号fに変換してFFT処理回路60に出力する。
[2.3 効果]
以上のように、第2実施形態によれば、チューナー回路100から出力される信号に応じて、補正回路45aの可変抵抗R3の抵抗値を変更することができる。例えば、過大な信号が入力された場合に、可変抵抗R3の抵抗値を大きくすることにより、ADC回路50への出力信号の大きさが基準値以下の信号となるため、データを欠落させること無く信号を正しく復号することができる。一方、基準値未満の信号が入力されている場合には、補正回路45aの可変抵抗R3の抵抗値が小さくなることから、ADC回路50において変換されたデジタル信号は分解能の高い信号となっている。このため、ADC回路50以降において復調及び復号を正しく行うことができる。また、非線形回路45aによって変換された信号は補正回路55aによって元の信号に復元させるため、FFT処理回路60以降の処理に影響を与えず、受信信号からデータを正しく復調することができる。さらに、第1実施形態と比較すると、非線形回路(補正回路)が1つであることから、消費電流が少なくて済むという効果がある。
〔変形例〕
上述した各実施形態のOFDM受信装置1の構成は、本発明を説明するための一例であり、本発明を実現可能なOFDM装置受信装置がこれに限定されるものではないことは勿論である。例えば、図1において、OFDM受信装置1は、外部アンテナANT30と、チューナー回路100と、復調回路200と、復号回路300とを備えており、第1変換回路40は、復調回路200に含まれていることとして説明した。しかし、第1変換回路40を、復調回路200とは異なる1つの回路(例えばモジュール)として構成させることとしても良い。この場合、OFDM受信装置は、外部アンテナANT30と、チューナー回路100と、第1変換回路40と、復調回路200と、復号回路300とを備える構成となる。また、第2実施形態における図5においても同様の構成とすることが可能である。
また、第1実施形態において、非線形回路及び補正回路を2つずつとして説明したが3つずつ以上としても良いことは勿論である。非線形回路及び補正回路の組合せを増やすことにより、受信信号に応じたより細かな処理を行うことができるようになる。例えば、基準値以上の入力信号を処理するための非線形回路及び補正回路と、基準値以下の入力信号を処理するための非線形回路及び補正回路と、微弱な入力信号を処理するための非線形回路及び補正回路とを備え、入力信号の信号レベルに応じて切り替えることにより、2つずつとする場合と比べてより適応した信号をADC回路50に出力することが可能となる。
また、第2実施形態において、信号を変換する際に複数の変換テーブルを利用することとして説明したが、ここで変換テーブルを利用せずに、演算式にて補正後の信号の大きさを求めることとしても良い。具体的には、パラメータ計算回路45bにおいて非線形特性を示す所定の関数の演算式にて可変抵抗R3の値を決定する。また、パラメータ計算回路55bにおいて、パラメータ計算回路45bで用いられた関数の逆関数となる演算式にてパラメータを計算する。そして、補正回路55aにおいて、入力された信号の大きさから補正後の信号の大きさを求め、信号dを信号fに変換しFFT処理回路60に出力する。
第1実施形態におけるOFDM受信装置のブロック図。 (a)非線形回路の構成、(b)非線形回路の特性を示す図。 (a)補正回路の構成、(b)補正回路の特性を示す図。 受信した信号の様子を示した図。 第2実施形態におけるOFDM受信装置のブロック図。 非線形回路の構成を示した図。 補正回路の構成を示した図。 従来のOFDM受信装置のブロック図。 従来の動作について示した図。 従来の動作について示した図。
符号の説明
1 OFDM受信装置
100 チューナー回路
200 復調回路
40 第1変換回路
40a 非線形A回路
40b 非線形B回路
40c 選択回路
50 ADC回路
52 第2変換回路
52a 補正A回路
52b 補正B回路
52c 選択回路
60 FFT処理回路
62 伝送路等価回路
64 復調部
66 誤り訂正回路
80 積分回路
300 復号回路

Claims (7)

  1. 所定の関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいてチューナー回路により受信されたアナログ受信信号を変換する第1の変換部と、
    この第1の変換部によって変換されたアナログ受信信号をデジタル受信信号に変換するAD変換部と、
    前記所定の関数の逆関数で表現される非線形特性を有すると共にこのAD変換部にて変換されたデジタル受信信号を当該非線形特性に基づいて変換する第2の変換部と、
    この第2の変換部にて変換されたデジタル受信信号を復調する復調部と、
    を有する復調回路において、
    前記第2の変換部からのデジタル受信信号の波高値を検出する波高値検出部を有し、前記第1の変換部及び第2の変換部は、この波高値検出部にて検出された波高値に基づいてその非線形特性を可変させる復調回路。
  2. 前記第1の変換部は、夫々異なる関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記チューナー回路からのアナログ受信信号を変換する複数の非線形回路と、前記波高値検出部からの波高値に基づいて前記複数の非線形回路によって変換されたアナログ受信信号のいずれかひとつを選択する選択回路と、からなり、
    前記第2の変換部は、前記複数の非線形回路夫々に対応し、夫々が前記関数の逆関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記AD変換部にて変換されたデジタル受信信号を変換する複数の補正回路と、前記複数の補正回路によって変換されたデジタル受信信号のうち、前記第1の変換部にて選択されたアナログ受信信号を変換した非線形回路に対応する補正回路にて変換されたデジタル信号を、前記波高値検出部からの波高値に基づいて選択する選択回路と、からなる請求項1記載の復調回路。
  3. 前記第1の変換部は、前記波高値検出部からの波高値に対応する関数を決定するパラメータを演算するパラメータ演算回路と、このパラメータ演算回路にて生成されたパラメータに基づく関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記チューナー回路からのアナログ受信信号を変換する非線形回路と、からなり、
    前記第2の変換部は、前記波高値検出部からの波高値に対応して前記関数の逆関数を決定するパラメータを演算するパラメータ演算回路と、このパラメータ演算回路にて演算されたパラメータに基づく逆関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記AD変換部からのデジタル受信信号を変換する補正回路と、からなる請求項1記載の復調回路。
  4. 前記復調部は、供給されるデジタル受信信号を高速フーリエ変換するFFT回路を含み、
    前記波高値検出部は前記FFT回路の出力を所定期間毎に積分する積分回路からなり、この積分回路の出力を波高値として出力する請求項1記載の復調回路。
  5. 所定の関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいてチューナー回路により受信されたアナログ受信信号を変換する第1の変換ステップと、
    この第1の変換ステップによって変換されたアナログ受信信号をデジタル受信信号に変換するAD変換ステップと、
    前記所定の関数の逆関数で表現される非線形特性を有すると共にこのAD変換ステップにて変換されたデジタル受信信号を当該非線形特性に基づいて変換する第2の変換ステップと、
    この第2の変換ステップにて変換されたデジタル受信信号を復調する復調ステップと、
    を有する復調方法であって、
    前記第2の変換ステップにて変換されたデジタル受信信号の波高値を検出する波高値検出ステップを更に有し、前記第1の変換ステップ及び第2の変換ステップは、この波高値検出ステップにて検出された波高値に基づいてその非線形特性を可変させる復調方法。
  6. 前記第1の変換ステップは、夫々異なる関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記チューナー回路からのアナログ受信信号を変換する複数の非線形ステップと、前記波高値検出ステップにて検出された波高値に基づいて前記複数の非線形ステップによって変換されたアナログ受信信号のいずれかひとつを選択する選択ステップと、を有し、
    前記第2の変換ステップは、前記複数の非線形ステップ夫々に対応し、夫々が前記関数の逆関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記AD変換ステップにて変換されたデジタル受信信号を変換する複数の補正ステップと、前記複数の補正ステップによって変換されたデジタル受信信号のうち、前記第1の変換ステップにて選択されたアナログ受信信号を変換した非線形ステップに対応する補正ステップにて変換されたデジタル信号を、前記波高値検出ステップからの波高値に基づいて選択する選択ステップと、を有する請求項5記載の復調方法。
  7. 前記第1の変換ステップは、前記波高値検出ステップにて検出された波高値に対応する関数を決定するパラメータを演算するパラメータ演算ステップと、このパラメータ演算ステップにて生成されたパラメータに基づく関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記チューナー回路からのアナログ受信信号を変換する非線形ステップと、を有し、
    前記第2の変換ステップは、前記波高値検出ステップにて検出された波高値に対応して前記関数の逆関数を決定するパラメータを演算するパラメータ演算ステップと、このパラメータ演算ステップにて演算されたパラメータに基づく逆関数で表現される非線形特性を有すると共に当該非線形特性に基づいて前記AD変換ステップからのデジタル受信信号を変換する補正ステップと、を有する請求項5記載の復調方法。
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