JP2006049608A - 洗浄方法、洗浄組成物、および洗浄装置 - Google Patents

洗浄方法、洗浄組成物、および洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体製造装置の部品の洗浄に際し、微量の金属などによる汚染に対しても、洗浄の終点を把握し、確実な洗浄を行なうことが可能な洗浄技術を提供する。
【解決手段】 洗浄装置100では、金属等により汚染された部品3を洗浄槽1内の洗浄液2に一定時間浸漬しながら、循環ポンプ7の作用により取水管4から洗浄液2を連続的に採取し、セル6内を通過させ、再導入管5を通じて循環させる。この過程で、セル6内を通過する洗浄液2には、光源8から光が照射され、分光器11および光量センサー9によって洗浄液2中の特定金属と発色試薬との金属−試薬複合体(錯体など)の存在が検知される。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗浄方法、洗浄組成物および洗浄装置に関し、詳細には半導体製造装置の部品を洗浄するための洗浄方法、この洗浄方法の実施に適した洗浄組成物および洗浄装置に関する。
半導体製品に対しエッチングや成膜などを行なう半導体製造装置において、その処理室内に配備される治具等の部品の多くは、プロセスへの悪影響を避けるため、セラミックスなどの非金属製の材質で構成されている。しかし、かかる材質の部品についても種々の要因により金属汚染が発生する。例えば、セラミックス製の部品を交換する場合、加工時の金属くずなどが新しい部品の微細なクラックや溝に入り込んだ状態で処理室内に設置されるケースや、前段階の処理でSi基板に付着した金属粒子がSi基板の搬入の際に処理室内に拡散し、セラミックス部品に付着してしまうケース、さらに、処理室内で部分的に使用されているSUSやAlなどの金属部品の腐蝕により脱離した金属粒子がセラミックス部品に付着してしまうケースなど、が起こり得る。
このため、半導体製造装置に使用する部品を定期的に洗浄することが行なわれている。通例、部品の洗浄は、酸、アルカリ等の洗浄液中に部品を一定時間浸漬したり、その状態で超音波を作用させたりする方法が採られる。また、洗浄を効率良く行なうための改良技術として、特定の溶解度パラメータを有するハイドロフルオロカーボンエーテルやハイドロフルオロカーボンを含む洗浄液に部品を浸漬し、外力作用を加えるか、あるいは洗浄液を沸騰させる方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の洗浄方法の問題点として、洗浄の終点確認が困難であることが挙げられ、一般に作業者の経験により浸漬処理の時間等を目安として洗浄工程を終了させていた。部品に付着した堆積物の除去を目的とする洗浄であれば、この方法でも十分であるが、洗浄の最終目的が微量金属成分の除去にある場合には、完全に洗浄できたか否かの判定が難しく、洗浄中に金属等が部品に再付着する可能性も捨てきれない。
また、従来の洗浄方法では、洗浄環境(つまり、部品や洗浄液等)に上記のような特定の金属が存在しているか否かを検知することが出来なかったため、汚染物質に適した洗浄条件を選択することができず、効率的な洗浄は実現できていなかった。
このため、洗浄が不十分な場合には製品への悪影響が懸念されるほか、一旦洗浄を行なった部品について、再度洗浄を実施する必要が生じたり、不必要に長時間にわたって洗浄を行なう場合があるなど、作業効率の点でも課題があった。
特開2000−36478号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、半導体製造装置の部品の洗浄に際し、微量の金属などによる汚染に対しても、洗浄の終点を把握し、確実な洗浄を行なうことができる洗浄技術を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点によれば、半導体製造装置の部品を洗浄する洗浄方法であって、
半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有する洗浄液を用いて洗浄を行なうことを特徴とする、洗浄方法が提供される。
また、本発明の第2の観点によれば、半導体製造装置の部品を洗浄する洗浄方法であって、
半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有する洗浄液を用いて洗浄を行なう工程と、
洗浄液中に含まれる金属−試薬複合体を測定する工程と、
を含むことを特徴とする、洗浄方法が提供される。
また、本発明の第3の観点によれば、半導体製造装置の部品を洗浄する洗浄方法であって、
半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有する洗浄液を用い、洗浄液中に含まれる前記金属−試薬複合体を連続的または非連続的に測定しながら洗浄を行なうことを特徴とする、洗浄方法が提供される。
本発明の第4の観点によれば、半導体製造装置の部品を洗浄する洗浄方法であって、
部品に付着した堆積物を除去する一次洗浄工程と、
半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有する洗浄液を用いて洗浄を行なう二次洗浄工程と、
を含むことを特徴とする、洗浄方法が提供される。
上記第1〜第4の観点の洗浄方法において、前記金属−試薬複合体は、水に対して不溶性もしくは難溶性の有機溶媒中に移行して前記洗浄液と分離可能であることが好ましい。
また、前記試薬は、水に対して難溶性であり、前記洗浄液中に分散した有機溶媒に溶解した状態で存在することが好ましい。
さらに、前記金属−試薬複合体は、比色分析可能な錯体であることが好ましい。
またさらに、前記半導体製品の汚染原因となる金属が、Cu、Fe、Cr、Ni、Co、Zn、Al、NaまたはKであることが好ましい。
本発明の第5の観点によれば、半導体製造装置の部品を洗浄するための洗浄組成物であって、
半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有することを特徴とする、洗浄組成物が提供される。
また、本発明の第6の観点によれば、半導体製造装置の部品を洗浄するための洗浄組成物であって、
洗浄有効成分と、
半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬と、
を含有することを特徴とする、洗浄組成物が提供される。
さらに、本発明の第7の観点によれば、
半導体製造装置の部品を洗浄するための洗浄組成物であって、
洗浄有効成分と、
半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬と、
前記試薬を溶解可能な有機溶媒と、
を含有することを特徴とする、洗浄組成物が提供される。
また、本発明の第8の観点によれば、半導体製造装置の部品を洗浄するための洗浄組成物であって、
洗浄有効成分と、
半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬と、
前記試薬を溶解可能な有機溶媒と、
を含有し、前記試薬は、前記洗浄有効成分の水溶液中に分散した前記有機溶媒に溶解した状態で存在することを特徴とする、洗浄組成物が提供される。
また、本発明の第9の観点によれば、半導体製造装置の部品を洗浄するための使用時混合型洗浄組成物であって、
洗浄有効成分を含有する第1剤と、
半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有する第2剤と、
により構成されることを特徴とする、使用時混合型洗浄組成物が提供される。
また、本発明の第10の観点によれば、
半導体製造装置の部品を浸漬して洗浄するための洗浄装置であって、
洗浄液を収容する洗浄槽と、
前記洗浄漕から洗浄液を取出すための採液部と、
前記採液部に採取された洗浄液の測定を行なう分析部と、
を備えたことを特徴とする、洗浄装置が提供される。
上記第10の観点の洗浄装置は、前記採液部で採取され、前記分析部で測定された洗浄液を再び洗浄漕に循環させる循環経路を備えたものであることが好ましい。
また、前記分析部は、比色分析を行なうものであることが好ましい。
本発明の洗浄方法によれば、半導体製造装置の部品の洗浄において、汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を用い、その発色を利用することにより、目的とする汚染物質の存在の有無の確認や洗浄の終点確認を容易に行なうことができる。従って、確実な洗浄によって洗浄不十分による半導体ウエハ等の製品不良を防止できるとともに、汚染物質に応じた洗浄条件の管理なども行なうことが可能になる。
また、有機溶媒との親和性の高い試薬を用い、金属−試薬複合体を有機溶媒に移行させて洗浄液と分離することによって、容易に汚染物質である金属等を洗浄液から分離除去できる。従って、部品への金属等の再付着が防止される。
本発明の洗浄組成物は、上記洗浄方法での使用に適したものである。この洗浄組成物を用いることによって、微量な金属等によって汚染された部品であっても、簡易かつ確実に洗浄することができる。
また、本発明の洗浄装置は、上記洗浄方法の実施に適したものであり、この洗浄装置を用いることにより、連続的な測定によって洗浄の終点検出を容易に行なうことができる。
本発明の洗浄対象は、半導体製造装置における種々の部品であり、例えば、石英、AlN、SiCなどのセラミックスや、炭素などの材質のものが挙げられる。これらの部品は、半導体ウエハなどの半導体製品にエッチングや成膜などの処理を行なう処理チャンバー内の構成部品等として使用される。また、半導体製品の汚染原因となる金属としては、例えばSUS、アルミなどの金属部品から混入するものや、人体から混入するアルカリ金属などであり、具体的には、例えばCu、Fe、Cr、Ni、Co、Zn、Al、Na、K等(これらのイオンも含む)を挙げることができる。
洗浄に用いる洗浄液としては、エッチングなどに使用される公知の洗浄液を用いることができる。洗浄有効成分としては、例えば、HF、HCl、HSO、H、O、HPOなどを挙げることができる。上記洗浄有効成分を含む洗浄液の具体例としては、例えばAPM、SPM、HPM、FPM、DHF、BHF、ホットリン酸、オゾン水などを挙げることができる。
試薬を含有する洗浄液を使用した洗浄は、部品を該洗浄液中に浸漬する方法により行なうことが好ましい。部品の状態に応じ、有機系もしくは無機系の堆積物の付着が多い場合は、まず部品表面の堆積物を除去するため、試薬を含有しない洗浄液で予備的な一次洗浄を行なった後、試薬を含有する洗浄液に浸漬して二次洗浄を行なう二段階洗浄を実施することが好ましい。表面の堆積物等を一次洗浄で除去しておくことにより、部品から金属が脱離しやすい状態を作り出すことが可能になるとともに、洗浄液中の夾雑物が少なくなるので、比色分析等による金属−試薬複合体の測定精度を向上させることができる。
洗浄液中に配合する試薬としては、上記金属(イオンを含む)と特異的に結合して錯体などの複合体を形成し得る試薬であればよく、この複合体が発色して比色分析できるものがより好ましい。洗浄液中への試薬の添加量は、試薬の種類にもよるが、例えば0.001〜1%程度とすることができる。
また、金属−試薬複合体は、水に対して不溶性もしくは難溶性の極性の小さな有機溶媒に対し、親和性を持ち、溶解しやすいことが好ましい。低極性の有機溶媒に親和性を有することにより、金属−複合体は、該有機溶媒中に移行して容易に洗浄液と分離可能になる。ここで低極性の有機溶媒としては、例えば、ニトロベンゼン、ヘキサン、アミルアルコール、ヘキシルアルコールなどを挙げることができる。また、有機溶媒を配合する場合の配合量は、洗浄液全体に対して1〜10重量%程度とすることができる。
さらに、試薬自体も水に対して難溶性であることが好ましく、例えば水を主体とする洗浄液中に分散した状態の有機溶媒に溶解した状態で存在することが好ましい。
金属−試薬複合体の測定は、連続的に実施してもよく、あるいは所定の時間毎に非連続的に測定してもよい。洗浄液中に含まれる金属−試薬複合体を測定する方法としては、操作の簡便さから、複合体の発色を利用した比色分析により実施することが好ましい。比色分析は公知の手法で定性的または定量的に行なうことができる。
以下に比色分析により測定可能な錯体を形成する試薬として代表的なものを例示する。
Cuに特異的なキレート試薬としては、例えば、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン;2,9-Dimethyl-4,7-diphenyl-1,10-phenanthrolineなどを挙げることができる。この2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンは、水に難溶性であり、銅との錯体は橙黄色であるため、容易に比色分析が可能である。また、この錯体は、n−ヘキシルアルコール、イソアミルアルコールなどの有機溶媒との親和性が高いので、これらの有機溶媒中に移行し、容易に洗浄液から分離できる。
また、Ni、Co、Feに特異的な試薬として、例えば2−(5−ニトロ−2−ピリジルアゾ)−5−[N−n−プロピル−N−(3−スルフォプロピル)アミノ]フェノール 二ナトリウム塩;2-(5-Nitro-2-Pyridylazo)-5-[N-n-propyl-N-(3-sulfopropyl)amino]phenol disodium salt などを用いることができる。この2−(5−ニトロ−2−ピリジルアゾ)−5−[N−n−プロピル−N−(3−スルフォプロピル)アミノ]フェノール 二ナトリウム塩は、pH4.5〜7.5に調整した洗浄液中でNi、Co、Fe等との錯形成によって鋭敏な呈色反応を示すため、容易に比色分析が可能である。
なお、この試薬を含有する洗浄液のpHをpH2〜5に調整することでCuを、また、pH7.5〜9に調整することでZnを検出することもできる。
また、Kに特異的な試薬として、例えば、3’−ニトロ−4’−ピクリルアミノベンゾ−18−クラウン−6;3'-Nitro-4'-picrylaminobenzo-18-crown-6を挙げることができる。この3’−ニトロ−4’−ピクリルアミノベンゾ−18−クラウン−6は、Kとの錯形成によって鋭敏な呈色反応を示すため、容易に比色分析が可能である。また、この錯体は、ヘキサンなどの有機溶媒との親和性が高いので、これらの有機溶媒中に移行し、容易に洗浄液から分離できる。
本発明の洗浄組成物は、少なくとも、半導体製造装置の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有するものであればよいが、さらに洗浄有効成分と、前記試薬を溶解可能な有機溶媒と、を含有することが好ましい。この場合、試薬は、その安定性を確保するとともに、測定後の洗浄液との分離性を向上させる観点から、洗浄液中に分散した有機溶媒中に溶解した状態で存在することが好ましい。また、他の任意成分として、例えば洗浄液の分散状態を安定させるため、界面活性剤などを配合してコロイド溶液とすることもできる。
洗浄組成物中の試薬の配合量は、試薬の種類にもよるが、例えば0.001〜1%程度とすることができる。また、有機溶媒を配合する場合の配合量は、洗浄組成物全体に対して0.1〜10重量%程度とすることができる。
また、例えば洗浄有効成分と混合した状態で試薬の安定性が損なわれるおそれがある場合には、使用時混合型の洗浄組成物とすることができる。この場合、例えば、洗浄有効成分を含有する第1剤と、前記試薬および必要に応じて有機溶媒等を含有する第2剤と、を別々に調製しておき、洗浄工程の直前に混合すればよい。
次に、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1に、本発明の一実施形態にかかる洗浄装置100の概要を示す。この洗浄装置100は、主要な構成として、洗浄液2を収容する洗浄槽1と、洗浄槽1内の洗浄液2を採取するための取水管4と、この取水管4に接続したセル6と、前記セル6内の洗浄液2について、比色分析を行なうための分析部20を備えている。
なお、洗浄液2は、例えばフッ化水素などの洗浄有効成分と、有機溶媒に溶解した発色試薬とを含んだ洗浄液である。
洗浄槽1は、内部に洗浄液2を収容し、そこに半導体製造装置の部品3を浸漬できるよう構成された容器である。洗浄槽1には、内部の洗浄液2の液面より下に位置するように取水管4が接続され、洗浄液2を連続してサンプリングできるように構成されている。なお、図示は省略しているが、洗浄槽1には、内部の洗浄液2の攪拌や水流形成を行なうための攪拌機等を配備することも可能である。
取水管4は、セル6に接続しており、これら取水管4とセル6とによって採液部を構成している。セル6は、その内部を洗浄液2が流通できるように形成された中空状の筒体であり、少なくとも内部の洗浄液2を間に挟むように対向する一対の壁部(つまり、光源8と分光器11に近接する壁部)は光透過性の材料で形成されている。
セル6は、洗浄槽1へ洗浄水2を循環させるための循環経路としての再導入管5と接続している。再導入管5の途中には、循環ポンプ7が設けられており、洗浄槽1へむけて洗浄液2を強制的に送り込むように作用する。このように、取水管4とセル6と再導入管5は連通しており、洗浄槽1内の洗浄液2を連続的に取り出し、流通、循環できるように構成されている。
分析部20は、光源8と、この光源8との間に前記セル6を挟むように対峙して配備された分光器11と、該分光器11の背後に設置された光量センサー9と、光源8および分光器11と電気的に接続され、これらの制御を行なうための制御部17と、アンプ13を介して光量センサー9と電気的に接続され、光量センサー9および制御部17からの情報を元に演算を行なうCPUを備えた演算部15と、演算部15の演算結果を視覚的に例えばグラフ化して表示するためのディスプレイ等の表示部16を備えている。
また、試料用の上記光量センサー9、分光器11およびアンプ13と対をなすように、補正用の光量センサー10、分光器12およびアンプ14がそれぞれ設けられている。補正用の光量センサー10は、アンプ14を介して演算部15に接続され、また、補正用の分光器12は、制御部17に接続されることにより、必要な補正が行なわれる。
以上の構成の洗浄装置100では、金属等により汚染された部品3を洗浄槽1内の洗浄液2に一定時間浸漬することにより洗浄を行なう。洗浄中は、循環ポンプ7の作用により、取水管4から洗浄液2を連続的に採取し、セル6内を通過させ、再導入管5を通じて循環させる。この過程で、セル6内を通過する洗浄液2には、光源8から光が照射される。洗浄液2中に、特定金属と発色試薬との金属−試薬複合体(錯体など)が存在する場合、その発色に応じて特定波長の光が吸収されるため、セル6を透過した光を、分光器11でスペクトルに分け、光量センサー9で検知することによって金属−試薬複合体の存在を確認することができる。光量センサー9により検知されるスペクトルの強度は、アンプ13で増幅された後、演算部15で処理され、表示部16で表示される。
本実施形態では、連続的なサンプリングと比色分析を実施することによって、洗浄液2中に存在する金属−試薬複合体の経時変化を測定することができる。従って、例えば、測定対象となる洗浄液2の吸光度(または透過率、あるいは金属−試薬複合体の濃度などの定量値でもよい)を経時的に測定し、該吸光度等の変動が一定以下になった時点をもって、洗浄のエンドポイントを知ることができる。
なお、洗浄液のサンプリングは、循環ポンプ7を間欠的に作動させることによって非連続的(例えば10分に1回)に実施することが可能であり、この場合、比色分析も同様の時間間隔で実施すればよい。また、比色分析の際に、セル6内での洗浄液2を一定時間静置状態にして、層分離した有機溶媒層にのみ光を照射して吸光度等を測定することも可能である。
次に本発明の作用について簡単に述べる。
半導体製造装置の部品3は石英等の材質で構成されており、半導体ウエハなどの半導体製品に汚染を引き起こす金属等は、これら部品に存在する微細な溝や隙間に入り込んでいると考えられる。かかる状態で存在する微量の金属は、表面的な洗浄では部品から取り除くことが困難であり、HF等の強酸で処理して部品3の表面を削る程度まで洗浄を続ける必要がある。前記したように、この洗浄の終点を見極めることは非常に困難であり、洗浄時間が短すぎる場合は洗浄不十分となって半導体製品の汚染を招き、洗浄時間が長すぎる場合は処理効率の低下と部品の劣化を招くことにつながる。また、洗浄中に部品から脱離した金属が再付着する可能性もあるため、的確なタイミングで洗浄を終了することが重要となる。
本発明では、この洗浄の終点を、金属に特異的に結合する試薬を用いるという簡易な方法によって把握することにより、確実な洗浄と効率的な処理を実現できた。洗浄液中で部品から金属が脱離するまでには一定時間を要することから、図1に示すような洗浄装置を用い、連続的または定期的にサンプリングを行なうことは非常に有効である。また、洗浄工程を二段階に分け、一次洗浄により部品表面の汚れを除去した後、部品の傷や隙間に入り込んでいる金属を、該金属に特異的な試薬で捕捉し、除去することにより、洗浄効果をいっそう確実なものとすることが可能になる。
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって制約されるものではない。
実施例1
BHF溶液(NHF35重量%含有)に対し、0.1重量%の2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン;2,9-Dimethyl-4,7-diphenyl-1,10-phenanthroline(株式会社同仁化学研究所製、商品名Bathocuproine)を含むイソアミルアルコール溶液5mlを加え、ポリテトラフルオロエチレン製のビーカー中で、pH4〜10に調整した緩衝水溶液を母液とする洗浄液に分散させた。この混合分散液にて金属製または石英製の部品を洗浄した。洗浄液中に含まれる、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンと銅との錯体の発色を比色計により計測し、銅の存在を確認するとともに、吸光度(または透過率)の変化を観察した(測定波長λmax=479nm、ε=1.4×10)。その結果を図2に示す。
図2から、洗浄開始から4時間目以降は吸光度(透過率)の変化が殆ど無くなっていることが読み取れる。これは、部品からのCuの脱離がほぼ生じなくなったことを意味する。従って、約4時間の洗浄により、Cuで汚染された表面部分が除去され、洗浄が終了したことが確認された。
実施例2
2−(5−ニトロ−2−ピリジルアゾ)−5−[N−n−プロピル−N−(3−スルフォプロピル)アミノ]フェノール 二ナトリウム塩;2-(5-Nitro-2-Pyridylazo)-5-[N-n-propyl-N-(3-sulfopropyl)amino]phenol disodium salt(株式会社同仁化学研究所製、商品名Nitro−PAPS)を溶解し、pH4.5〜7.5に調整した洗浄液にて金属、石英等の部品を洗浄することにより、洗浄液に溶解したNi、Co、Feの存在を錯体の発色から確認した。この洗浄液のpHをpH2〜5に調整することによってCuを、また、pH7.5〜9に調整することによって、Znを検出することもできる。
各金属の測定波長およびモル吸光係数は、以下のとおりである。
Ni(II);λmax=568nm、ε=1.5×10
Co(III);λmax=590nm、ε=1.13×10
Fe(II);λmax=582nm、ε=1.07×10
Cu(II);λmax=566nm、ε=7.1×10
Zn(II);λmax=566nm、ε=1.5×10
実施例3
3’−ニトロ−4’−ピクリルアミノベンゾ−18−クラウン−6;3'-Nitro-4'-picrylaminobenzo-18-crown-6を溶解したヘキサンを、緩衝化されたHF溶液を元にした洗浄液に分散させた。この混合溶液にて金属、石英等の部品を洗浄するとともに、有機溶剤中に3’−ニトロ−4’−ピクリルアミノベンゾ−18−クラウン−6とカリウムとの錯体を抽出分離した。有機溶剤中の錯体の発色から、カリウムの存在を確認した(測定波長λmax=457nm、ε=1.9×10)。
以上、本発明の実施形態を述べたが、本発明は上記実施形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。
本発明は、半導体製造装置の部品洗浄のほか、微量な金属等による汚染が問題となる各種精密電子製品などの製造装置の部品洗浄にも利用できる。
洗浄装置の概略構成を示す図面。 実施例1における洗浄液中のCuの吸光度の経時変化を示すグラフ図面。
符号の説明
1:洗浄槽
2:洗浄液
3:部品
4:取水管
5:再導入管
6:セル
7:循環ポンプ
8:光源
9:光量センサー(試料用)
10:光量センサー(補正用)
11:分光器(試料用)
12:分光器(補正用)
13:アンプ(試料用)
14:アンプ(補正用)
15:演算部
16:表示部
17:制御部
20:分析部

Claims (16)

  1. 半導体製造装置の部品を洗浄する洗浄方法であって、
    半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有する洗浄液を用いて洗浄を行なうことを特徴とする、洗浄方法。
  2. 半導体製造装置の部品を洗浄する洗浄方法であって、
    半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有する洗浄液を用いて洗浄を行なう工程と、
    洗浄液中に含まれる金属−試薬複合体を測定する工程と、
    を含むことを特徴とする、洗浄方法。
  3. 半導体製造装置の部品を洗浄する洗浄方法であって、
    半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有する洗浄液を用い、洗浄液中に含まれる前記金属−試薬複合体を連続的または非連続的に測定しながら洗浄を行なうことを特徴とする、洗浄方法。
  4. 半導体製造装置の部品を洗浄する洗浄方法であって、
    部品に付着した堆積物を除去する一次洗浄工程と、
    半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有する洗浄液を用いて洗浄を行なう二次洗浄工程と、
    を含むことを特徴とする、洗浄方法。
  5. 前記金属−試薬複合体は、水に対して不溶性もしくは難溶性の有機溶媒中に移行して前記洗浄液と分離可能であることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  6. 前記試薬は、水に対して難溶性であり、前記洗浄液中に分散した有機溶媒に溶解した状態で存在することを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  7. 前記金属−試薬複合体は、比色分析可能な錯体であることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  8. 前記半導体製品の汚染原因となる金属が、Cu、Fe、Cr、Ni、Co、Zn、Al、NaまたはKであることを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  9. 半導体製造装置の部品を洗浄するための洗浄組成物であって、
    半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有することを特徴とする、洗浄組成物。
  10. 半導体製造装置の部品を洗浄するための洗浄組成物であって、
    洗浄有効成分と、
    半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬と
    を含有することを特徴とする、洗浄組成物。
  11. 半導体製造装置の部品を洗浄するための洗浄組成物であって、
    洗浄有効成分と、
    半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬と、
    前記試薬を溶解可能な有機溶媒と、
    を含有することを特徴とする、洗浄組成物。
  12. 半導体製造装置の部品を洗浄するための洗浄組成物であって、
    洗浄有効成分と、
    半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬と、
    前記試薬を溶解可能な有機溶媒と、
    を含有し、前記試薬は、前記洗浄有効成分の水溶液中に分散した前記有機溶媒に溶解した状態で存在することを特徴とする、洗浄組成物。
  13. 半導体製造装置の部品を洗浄するための使用時混合型洗浄組成物であって、
    洗浄有効成分を含有する第1剤と、
    半導体製品の汚染原因となる金属に対して選択的に結合する性質を持つ試薬を含有する第2剤と、
    により構成されることを特徴とする、使用時混合型洗浄組成物。
  14. 半導体製造装置の部品を浸漬して洗浄するための洗浄装置であって、
    洗浄液を収容する洗浄槽と、
    前記洗浄漕から洗浄液を取出すための採液部と、
    前記採液部に採取された洗浄液の測定を行なう分析部と、
    を備えたことを特徴とする、洗浄装置。
  15. 前記採液部で採取され、前記分析部で測定された洗浄液を再び洗浄漕に循環させる循環経路を備えたことを特徴とする、請求項14に記載の洗浄装置。
  16. 前記分析部は、比色分析を行なうものであることを特徴とする、請求項15に記載の洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7893323B2 (en) 1999-05-05 2011-02-22 Seminis Vegetable Seeds, Inc. Transformation of Allium sp. with agrobacterium using embryogenic callus cultures

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