JP2006047735A - 貯蔵燐光体スクリーンを読み出すためのシステム - Google Patents

貯蔵燐光体スクリーンを読み出すためのシステム Download PDF

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Abstract

【課題】露光された貯蔵燐光体パネルを走査するときに放射線透過フィルターの変換が要求されないように別個の放射線用途のために使用され次々とX線に露光される複数の貯蔵燐光パネルを読み出すシステムを提供する。
【解決手段】刺激すると放出される光を検出するため光を像の信号表示に変換するために配置された変換器要素の配列、及び刺激放射線によって放出される光が変換要素によって検出されることを防止するためのフィルタリング手段において、刺激放射線の刺激放出波長における透過率と350nm〜500nmの波長範囲における刺激された光の透過率の比が10−6未満であり、前記比が下記式(1)によって規定されることを特徴とするシステム。
Tr(λst(nm))/Tr(λx(nm))<10−6(1)
[式中、λstは刺激波長であり、350nm<λx<500nm。]
変換器要素は電荷結合素子(CCD)であり、フィルタリング手段は少なくとも一つの有機遷移金属染料を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は複数の貯蔵燐光体プレートを読み出すためのシステムに関する。特に放射線写真環境においてランダムな順序で露光及び処理された前記貯蔵燐光体プレートの取扱いにおけるエラーが避けられ、それによって刺激で前記複数の燐光体スクリーンによって放出された光が刺激光から効果的に分離される。
増感ルミネセント燐光体スクリーンがルミネセント放射線を直接放出し、前記スクリーンが貯蔵媒体でない、従来の放射線写真とは対照的に、刺激性燐光体スクリーン、シート又はパネルと称される放射線像貯蔵パネルを利用する放射線像記録及び再生技術は刺激性燐光体を与えられる。放射線像記録及び再生技術を用いて、放射線像貯蔵パネルの刺激性燐光体は放射線を吸収させられ、それは被写体の像情報を担持するか又は試料から外に放射される。前記刺激性燐光体は可視光又は赤外線の如き刺激線に暴露され、それは刺激性燐光体に対して照射露光中にその上に貯蔵されたエネルギーの量に比例して光を放出させる。
放出された蛍光は次いで電気信号を得るために光電気的に検出される。電気信号はさらに処理され、処理された電気信号は記録材料上に可視像を再生するために利用される。中間貯蔵媒体として貯蔵燐光体シート又はパネルを利用する、この作業方法は“コンピュータ放射線写真”とも称される。
放射線写真では放射線医が患者の状態の正確な評価を作るために優れた像品質を持つことが重要であるので、重要な像品質の側面は解像度及び像信号対ノイズ比である。
コンピュータ放射線写真について信号対ノイズ比は多数の要因に依存する。
第一に、貯蔵燐光体スクリーンによって吸収されるX線量子の数が重要である。信号対ノイズ比は吸収される量子の数の平方根に比例するだろう。
第二に、いわゆる蛍光ノイズが重要である。このノイズは吸収されるX線量子に対して検出された光刺激された光(PSL)量子の数が小さいという事実によって生じる。多数のPSL光がコンピュータ放射線写真における検出方法で失われるので、蛍光ノイズは信号対ノイズ比に対して重要な寄与を有する。吸収されるX線量子毎に平均して少なくとも一つの光子が検出されることが重要である。もしこれがあてはまらないなら、多くの吸収されるX線量子が像に寄与せず、信号対ノイズ比は極めて劣るだろう。
この状況はX線量子が低エネルギーで使用されるマンモグラフィにおいて最も重要である。軟らかいX線は少ないPSL中心を生じ、それゆえ硬いX線より少ない光子を生じるだろう。
コンピュータ放射線写真では、多数のPSL中心が吸収されるX線量子によって作られる。画素刺激のために利用可能な限られた時間のため及び利用可能な限られたレーザ出力のため、読み出し工程においてPSL中心は全て刺激されない。実際には、PSL光子を生じるためにPSL中心の約30%だけが刺激される。これらの光子は全ての方向に放出及び散乱されるので、PSL光子の50%だけが貯蔵燐光体スクリーンの上側に放出され、そこでそれらは検出システムによって検出されることができる。放出されたPSL光子は光ガイドによって検出器の方へ案内される。この光ガイドは光ファイバーの配列からなってもよく、それは貯蔵燐光体スクリーンの上の矩形検出領域を形成し、かつ検出側に円形横断面を有する。このタイプの光ガイドは30%だけの数値開口率を有し、それは放出されるPSL光子の1/3だけが検出器に案内されることを意味する。光ガイドと検出器の間にはフィルターが置かれ、それは貯蔵燐光体スクリーンによって反射された刺激光を止め、スクリーンによって放出されるPSL光を透過する。このフィルターはまた、PSLの小さな吸収及び反射を有し、PSL光子の約75%だけを透過する。コンピュータ放射線写真では光増倍管が一般に使用され、PSL信号を電気信号に変形する。440nmにおいて光増倍管は約20%の量子効率を有する。これは光増倍管に到達するPSL光子の1/5だけが検出されることを意味する。
要するに、貯蔵燐光体スクリーンに作られる1000PSL中心に対して、1000×0.3×0.5×0.3×0.75×0.2又は6.75PSL光子が検出されるにすぎない。もしX線量子ごとに少なくとも一つの検出されたPSL光子を生じることが必要なら、X線量子によって作られるPSL中心の数は十分に大きくすべきである。または、逆に、PSL中心を作るために要求されるX線エネルギーは十分に小さくすべきである。
マンモグラフィでは、X線源の一般的な設定は28kVpである。これは、X線量子の平均エネルギーが15keVのオーダであるX線スペクトルに導く。このエネルギーを有するX線量子について、少なくとも一つの検出されたPSL光子を生じるために、PSL中心を作るために必要とされるエネルギーは15000×6.75/1000=100eVより小さくすべきである。
さらに微細な視覚化、高解像度高コントラスト像が多くのX線医療像形成システム、特にマンモグラフィにおいて要求されることが良く知られている。X線フィルム/スクリーン及びデジタルマンモグラフィシステムの解像度は現在それぞれ20線対/mm及び10線対/mmに制限されている。この制限の重要な理由の一つは現在使用されるX線スクリーンにおける燐光体粒子サイズと関連する。
特に、燐光体粒子及びそれらの粒子境界によって散乱される光は像における空間解像度及びコントラストの損失を生じる。解像度及びコントラストを増大するために、可視光の散乱を低下しなければならない。散乱は燐光体ルミネセンス効率を維持しながら燐光体粒子サイズを減少することによって減少されることができる。さらに、X線から光への変換効率、量子検出効率(例えば刺激後に放出された光に変換可能な吸収されたX線の部分)及びスクリーン効率(例えば刺激線での刺激後にスクリーンから逃避する放出された光の部分)は燐光体粒子サイズの減少によって否定的な方法で影響されないようにすべきである。特別な利点として前に提示されたコンピュータ放射線写真記録及び再生技術は従来の放射線写真においてより顕著に低い放射線量で得られる多量の情報を含む放射線像を示す。
無症候の女性母集団の臨床的診断及びルーチンスクリーニングに対して、スクリーン−フィルムマンモグラフィは今日、胸部癌の早期発見のための代表的な技術をなお表す。しかしながら、スクリーン−フィルムマンモグラフィはその有効性を低減する制限を持つ。胸部組織における放射線吸収密度における極めて低い相違のため、像コントラストは本質的に低い。フィルムノイズ及び散乱放射線はさらにコントラストを低下し、表示された像における微小石灰化の検出を困難にする。従って、例えばフィルム勾配は幅広いラティチュードに対する必要性に対してバランスされなければならない。
デジタル放射線写真システムは一次デジタル及び二次デジタルシステムとして広く分類されることができる。一次デジタルシステムはセンサ上に入射する放射線を使用可能な電気信号に直接変化してデジタル像を形成することを意味する。他方、二次デジタルシステムは放射線のデジタル像への変換において中間工程を伴う。例えば、デジタルX線透視では、X線を可視像に変換して次いでビデオカメラを使用してデジタル像に変換される中間変換のために像増強装置が使用される。同様に、光刺激されたルミネセンス(PSL)プレートを使用するデジタルX線システムはまず化学エネルギーとして視覚像を貯蔵する。第二工程では、貯蔵された化学エネルギーはレーザを使用して電気信号に変換されPSLプレートを走査してデジタル像を形成する。
さらに、デジタル放射線写真システムのために走査モードでシリコン光ダイオードアレーを使用する様々な方式が使用される。しかしながら、これらの光ダイオードアレーは10keV以上のエネルギーでのアレーの量子効率(感度)の急激な落ち込みのため、X線を可視光に変換するための中間燐光体スクリーンを必要とする。
燐光体プレートに埋め込まれた、好ましく使用される刺激性燐光体は、250nm未満の波長を放射線だけでなく250〜400nmの波長領域の可視又は紫外光も吸収する燐光体であり、さらに400〜900nmの波長領域の刺激線で照射されるときに300〜500nmの範囲の波長の刺激された放出を与える。
良く知られた頻繁に使用される刺激性燐光体は二価のユウロピウム活性化燐光体(例えばBaFbr:Eu,BaFBrI:Eu)又はセシウム活性化アルカリ土類金属ハロゲン化物燐光体及びセシウム活性化オキシハライド燐光体、並びにYLuSiO:Ce,Zrの式を有する燐光体を含む。
本発明では二価のユウロピウム活性化アルカリハロゲン化物型燐光体スクリーン(前記ハロゲン化物は塩化物、臭化物及び沃化物の少なくとも一つ又はそれらの組み合わせである)又は二価のユウロピウム活性化アルカリ土類金属燐光体スクリーン(前記ハロゲン化物はフッ素、塩素、臭素及び沃素の少なくとも一つ又はそれらの組み合わせである)のいずれかを含有するスクリーンをランダムに使用することが考えられる。最も好ましいのは二価のユウロピウム活性化CsX型燐光体スクリーン(前記XはBr又はBr(Cl),Br(I)又はBr(Cl,I)のようなCl及びIの少なくとも一つとBrの組み合わせである)及びバリウムフルオロハライド燐光体スクリーン(燐光体は(Ba,MII)FX′:Eu型のものであり、MIIはアルカリ土類金属であり、X′はCl,Br及び/又はIである)のランダムな使用である。
結晶性の二価のユウロピウム活性化アルカリハロゲン化物燐光体スクリーンは円柱体の形で(及び針状の形でも)結合剤のない層でCsBr:Eu2+貯蔵燐光体粒子を有することが有利であり、前記円柱体は例えばEP−A 1359204に記載されているように1μm〜30μm(より好ましくは2μm〜15μm)の範囲の平均横断面直径、前記円柱体の筒部に沿って測定すると100μm〜1000μm(より好ましくは100μm〜500μm)の範囲の平均長さを有する。かかるブロック形状、プリズム状、円柱状又は針状燐光体は粉砕後に得られるか否かにかかわらず別の例では燐光体結合剤層に被覆される。
本発明の別の例では前記刺激性燐光体は(Ba,MII)FX′:Eu型燐光体であり、式中MIIはアルカリ土類金属であり、X′はCl,Br及び/又はIである。好ましい例では、前記MIIはSr2+である。本発明のシステムに有利に使用される粉末燐光体スクリーンはそれらの対応する貯蔵燐光体層中の結合媒体に分散されるBa(Sr)FBr:Eu2+貯蔵燐光体粒子を含有するユウロピウム活性化アルカリ土類金属ハロゲン化物燐光体スクリーンを有する。
記録された像自体は刺激放射線によって露光された光刺激性燐光体スクリーンを刺激することによって及び刺激で燐光体スクリーンによって放出された光を検出し、検出された光を放射線像の電気信号表示に変換することによって再生される。
特別な例では刺激で燐光体スクリーンによって放出された光は電荷結合素子の配列によって検出される。良好な収集効率を得るために刺激で燐光体スクリーンによって放出された光は光ガイドによって電荷結合素子の配列上に案内される。一つの例ではこの光ガイドは光ファイバープレート(FOP)の形で実施される。FOPプレートは二次元光ガイド配列を一緒に形成する多数の並列した光ファイバーからなる。配列の第一寸法は光刺激性燐光体スクリーン上の走査線の長さと一致し、一方第二寸法は変換器要素の配列の幅をカバーする。このようにして光刺激性燐光体スクリーン上の走査線を刺激するときに放出される光はポイントバイポイントのような方式で変換器要素の配列上に案内される。刺激されるために露光される燐光体スクリーンの光は刺激でスクリーンによって放出された光から分離されるべきである。刺激光と放出光を分離する別の方法は燐光体スクリーンと光ファイバープレートの光入力面の間に光フィルターを使用することである。着色されたガラスフィルターはこの目的のために広く使用されている。
光ファイバープレートが燐光体スクリーンと密着しているときに最適化された解像度が得られる。しかしながら、着色されたガラスフィルターはかなり厚く、従って光ファイバープレートと燐光体スクリーンの間に着色されたガラスフィルターを置くことは光ファイバープレートとスクリーンの間の密着を有する条件と両立できない。
どのような刺激性又は貯蔵燐光体スクリーンが医療診断像形成で適用されるとしても、刺激で燐光体スクリーンによって放出される光は刺激光から分離されるべきである。例えばCsBr:Eu燐光体を含有する貯蔵燐光体パネルを使用するとき、刺激光源は600〜800nmの範囲の光を放出する光源であり、フィルターはできるだけ高い程度でレーザ光を吸収すべきであり、同時に440nmで放射線の最大放出を有する、刺激で放出された光の同じフィルターによる吸収を最小にすべきである。
刺激波長範囲でフィルターの最適化された光学濃度は6の濃度値であり、一方放出波長範囲の透過率は少なくとも50%を越えるべきであり、それは0.30に等しいか又はそれより小さい濃度を生じる。6の光学濃度はレーザ光が10の倍率で弱められることを意味し、又は換言すれば99.9999%の吸収が達成されることを表現する。BG 39 Schott(登録商標)フィルターの如きガラスフィルターによってこれらの仕様を達成するためには、フィルターの厚さは少なくとも5mmにすべきであり、それは極端に厚く、シャープネスに負担を与える。
燐光体スクリーンによって放出された光がFOPによって変換器要素の配列に案内される上記の読み出し装置の場合において、FOPの入力面と燐光体スクリーンの間の間隙は所望の高解像度を達成するためにたった約100μmであることができる。従って、ガラスフィルターはこの用途のために好ましくないことは明らかである。FOPがマイクロレンズの配列又はセルフォック配列によって置換されるとき、この間隙は2〜3mmの範囲の値を達成するだろう。この場合であっても、上記のようなガラスフィルターの使用は不十分なシャープネスを与えるだろう。
実際の使用の観点から、既に前に示唆したように、異なる刺激性燐光体スクリーン又はパネルが望ましく、それらの全てはランダムな順序で、500〜850nmの波長範囲の刺激線で励起されたとき、300〜500nmの波長範囲の刺激された放出を与える。500〜850nmの光が検出器に到達するのを防止することは検出器が赤領域において最高の量子効率を有するCCDであるときに特に重要である。刺激光は刺激で放出された光の波長が緑又は赤刺激光と全く異なるとき、即ち刺激放射線スペクトルと刺激された放出放射線スペクトルの間の重複が全くないか又は無視しうる重複のみが存在するとき、濾過されるだけであることができる。多くの燐光体プレートが次々と露光され読み出し(処理)される医療放射線写真環境における顧客に優しい取扱い又は操作性のためには、ランダムな順序で処理されたとしても、光刺激後に放出された青色光の検出は連続的な読み出しの間にフィルターを交換する必要性なしで、全てのスクリーン又はパネルに対して青色光を透過するフィルターで行われることが推奨される。最適化された像品質を要求する用途並びに通常の像品質を要求する用途において一つの同じ走査装置で走査された異なるプレートの全てに対して一つだけの同じフィルターを使用することが特にコスト低下のために極めて望ましいだろう。異なるタイプのプレートに対する一つだけの走査装置の使用は高く評価されるだろう。
一つの側面では、EP−A 1065525におけるように、燐光体スクリーンから放射線像を読み出すためのシステムは刺激光の源によって放出された光が変換器要素によって検出されることを防止するために染料を含むフィルタリング手段を与えられた、特別な二価のユウロピウム活性化セシウムハロゲン化物燐光体を含み、一つの燐光体型に制限される。染料は600〜800nmの範囲内にある吸収ピーク、少なくとも99%吸収に相当する値を達成する前記ピークの最大及び25%未満の400〜500nmの範囲の吸収を有する吸収スペクトルを有するので、これは前述の問題に対する解決をもたらすために十分ではない。
それゆえ、本発明の第一目的は、ランダムな順序で取り扱われたときであっても、前記露光された貯蔵燐光体パネルを走査するときに放射線透過フィルターの交換が要求されないように別個の放射線用途のために使用されかつ次々とX線に露光される複数の貯蔵燐光体パネルを読み出すためのシステムを提供することである。
特に、最適像品質を要求する用途並びに通常の像品質を要求する用途において一つだけの同じ走査装置を使用し、それによってコストを減らすことが目的である。
それゆえ、放射線像が光刺激性燐光体スクリーンに貯蔵され、スクリーンがスクリーンのすぐの再使用を可能とするために連続的な記録の間に適切な程度まで消去される、複数の貯蔵燐光体パネルを読み出すためのシステムを提供することが考えられる。
本発明のさらなる目的はコンパクトであると同時に高い処理量を有するかかるシステムを提供することである。
本発明のさらなる利点及び具体例は以下の記述及び特許請求の範囲から明らかになるだろう。
図面の簡単な記述
図1A及び1BはX線露光後に貯蔵されたエネルギーを有する貯蔵燐光体スクリーンを読み出すために使用される比較実験構成を示し、そこでは前記スクリーンは異なる燐光体組成を有し、フィルターの組み合わせは刺激で放出された放射線を検出するために使用される。
図2は本発明の構成であり、そこではフィルターの組み合わせが使用され、そのうちの一つはコバルトを含むフィルターであり、刺激で放出された放射線の検出は放射計検出器によって行われる。
図3A及び3Bは二つのガラススライド間に薄いフィルムとして存在する染料1及び染料2の吸収スペクトル及び透過スペクトルを示す。
図4A及び4Bは二つのガラススライド間に薄いフィルムとして存在する染料69及び染料70の透過スペクトルを示す。
本発明によれば、支持体上の燐光体層における燐光体被覆のX線への露光後に刺激性燐光体スクリーン、プレート又はパネルを読み出すためのシステムであって、前記システムが刺激放射線の少なくとも一つの源、刺激すると放出される光を検出するため及び前記光を前記像の信号表示に変換するために配置された変換器要素の配列、及び刺激放射線の前記源によって放出される光が前記変換器要素によって検出されることを防止するためのフィルタリング手段を含むものにおいて、刺激放射線の前記源の刺激放出波長における透過率と350nm〜500nmの波長範囲における刺激された光の透過率の比が10−6未満であり、前記比が下記式(1)によって規定されることを特徴とするシステムが提供される:
Tr(λst(nm))/Tr(λ(nm))<10−6 (1)
式中、λstは刺激波長であり、350nm<λ<500nm。
本発明によるシステムの一例では、刺激すると放出される光を検出するため及び前記光を前記像の信号表示に変換するための前記変換器要素が電荷結合素子(CCD)である
特に本発明によれば前記フィルタリング手段が少なくとも一つの有機遷移金属染料を含むシステムが提供される。
好ましくは前記有機遷移金属染料は一般式(I)による化合物である:
Figure 2006047735
式中、n≧1,m≧1,Σ(+)≧1,−2n=mΣ(+),X=N又はP,M=Co又はNiであり、R,R,R及びRは同じであっても異なってもよく、各々は独立して置換又は非置換、飽和又は不飽和アルキル基、置換又は非置換、飽和又は不飽和脂肪族基、置換又は非置換脂環式炭化水素基、置換又は非置換芳香族基、置換又は非置換複素芳香族基、置換又は非置換過剰枝分かれポリマー基、置換又は非置換樹状基を表すか又はR,R,R及びRは各々独立して互いに環系を形成するために必要な原子を表し、L,L,L及びLは各々独立して、F,Cl,Br及びIの一つを表し、m=1であるときにΣ(+)=2nであり、結果として2n正電荷中心がカチオン中に存在し、n=1でΣ(+)=1であるときにm=2であり、結果として二つのカチオン(X)及び(X)が分子中に存在し、R,R,R,Rは同じであっても異なってもよく、各々独立して置換又は非置換、飽和又は不飽和アルキル基、置換又は非置換、飽和又は不飽和脂肪族基、置換又は非置換脂環式炭化水素基、置換又は非置換芳香族基、置換又は非置換複素芳香族基、置換又は非置換過剰枝分かれポリマー基、置換又は非置換樹状基を表すか又はR,R,R及びRは各々独立して互いに環系を形成するために必要な原子を表す。
本発明を開示するときに使用されるような“アルキル”の用語はアルキル基における炭素原子の各数に対して可能な全ての変形を意味し、三つの炭素原子に対してはn−プロピル及びイソプロピル、四つの炭素原子に対してはn−ブチル、イソブチル及びターシャリブチル、五つの炭素原子に対してはn−ペンチル、1,1−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチルプロピル及び2−メチルブチルが挙げられるが、それらに限定されない。
本発明を開示するときに使用される“飽和脂肪族基”の用語は飽和直鎖、枝分かれした鎖及び脂環式炭化水素基を意味する。
本発明を開示するときに使用される“不飽和脂肪族基”の用語は直鎖、枝分かれした鎖及び脂環式炭化水素基を意味し、それらは少なくとも一つの二重又は三重結合を含む。
本発明を開示するときに使用される“芳香族基”の用語は環式共役炭素原子の共有結合集合体を意味し、それらは大きな共鳴エネルギーを特徴とし、例えばベンゼン、ナフタレン及びアントラセンである。
“脂環式炭化水素基”の用語は環式共役炭素原子の共有結合集合体を意味し、それらは芳香族基を形成せず、例えばシクロヘキサンである。
本発明を開示するときに使用される“置換”の用語は脂肪族基、芳香族基又は脂環式炭化水素基における一以上の炭素原子及び/又は一以上の炭素原子の水素原子が酸素原子、窒素原子、燐原子、珪素原子、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子、又はこれらの前記炭素及び水素置換原子の一以上を含有する基によって置換されることを意味する。かかる置換基はヒドロキシル基、チオール基、カルバメート基、ウレア基、エーテル基、チオエーテル基、ニトリル基、ケトン、カルボン酸基、エステル基、スルホネート基、スルホンアミド基、ホスホネート基、ホスホンアミド基、ホスホンアミデート基、アミド基、アミン基、アンモニウム基、スルホニウム基及びホスホニウム基を含む。
“アンモニウム基”、“スルホニウム基”及び“ホスホニウム基”の用語はそれぞれ正電荷窒素、硫黄及び燐原子を意味する。
“複素芳香族基”の用語は環式共役炭素原子の少なくとも一つが窒素原子又は燐原子によって置換される芳香族基を意味する。
“複素環式基”の用語は環式共役炭素原子の少なくとも一つが酸素原子、窒素原子、燐原子、珪素原子、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子によって置換される脂環式炭化水素基を意味する。
“Σ(+)”の用語はカチオン中の正電荷の合計を意味する。
“樹状基(dendrimeric group)”及び“過剰枝分かれポリマー基(hyperbranched polymer group)”の用語は次の参照文献に記載されたような意味を有する:(a)C.Gao,D.Yan,Progress in Polymer Science 29(2004),183−275,(b)Topics in Current Chemistry Volumes 197,210,211及び217,(c)Jikei,M.;Kakimoto,M.Prog.Polym.Sci.2001,26,1233,(d)Newkome,G.R.;Moorefield,C.N.;Voegtle,F.Dendritic Molecules:Concepts,Synthesis,Perspectives;VCH:Weinheim,2001,(e)Kim,Y.H.J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Ed.1998,36,1685,(f)Voit,B.I.J.Polym.Sci.,Polym.Chem.2000,38,2505,(g)Sunder,A.;Heinemann,J.;Frey,H.Chem.Eur.J.2000,6,2499。これらの文献から、過剰枝分かれポリマーが正規の枝分かれデンドリマー(regularly branched dendrimer)とは明らかに区別されなければならないことは明らかである。
“有機遷移金属染料”の用語はスペクトルの可視及び/又は赤外部分における吸収を有する化合物を意味し、それは遷移金属イオン及び有機対イオンの両方を含有する。
本発明による染料は有機合成の分野で熟練した者に公知の合成方法に従って製造されることができる。詳細な記述は実施例のI.染料合成の部分に与えられる。多くの情報はTransition Metal Chemistry(London),1997,22(2),117−122及び上述の文献などに見出すこともできる。
しかしながら、一般式(I)による好ましい染料の例(これらに限定されない)は表1及び表2に与えられている。
表1 一般式(I)による染料(式中、X=Pであり、表に記入された染料に対してはn=1;Σ(+)=1;m=2でP及びPである)
Figure 2006047735
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表2 一般式(I)による染料(式中、X=Nであり、表に記入された染料に対してはn=1;Σ(+)=1;m=2でN及びNである)
Figure 2006047735
Figure 2006047735
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Figure 2006047735
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本発明による一つの例では前記有機遷移金属染料は有機コバルト染料であり、前記染料は粘稠な深青色の油として存在し、その好ましい例では、前記粘稠な深青色の油は着色された又は着色されないガラスプレート又はプラスチック箔の間に適用される。本発明による別の例では、前記粘稠な深青色の油はポリマーホストに埋め込まれる。前記ポリマーホストはさらなる例ではUV硬化又は熱硬化マトリックスに存在する。さらに別の例では、前記粘稠な深青色の油は当業者に公知の一般的な添加剤を与えられた、濃縮された溶媒ベースの被覆溶液から被覆される。特別な例では、前記添加剤の一つは結合剤媒体である。さらに使用される溶媒は蒸発によってマトリックスから除去されることが有利である。
本発明によるシステムにおける特別な例では、前記粘稠な深青色の油はUV硬化性モノマー、オリゴマー又はそれらの混合物に埋め込まれる。
UV硬化に作用するために好適な光開始剤は“Surface Coatings Technology”Volume III,1998,“Photoinitiators for Free Radical Cationic & Anionic Photopolymerisation”,2nd Edition,Crivello & Dietliker,G.Bradley編、John Wiley and Sons,特に208−224頁に記載されているものにおける教示からとることができる。
業界で一般に知られるいかなる重合可能な化合物も使用することができる。放射線硬化性インクジェットインクにおける放射線硬化性化合物として使用するために特に好ましいものは単官能及び/又は多官能アクリレートモノマー、オリゴマ又はプレポリマー、例えばイソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソアミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ビニルエーテルアクリレート、例えばUS−A 6310115に記載のもの、2−(ビニロキシ)エチルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリルオキシエチルフタル酸、2−アクリルオキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ラクトン変性可撓性アクリレート、及びt−ブチルシクロヘキシルアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールA EO(エチレンオキサイド)アダクトジアクリレート、ビスフェノールA PO(プロピレンオキサイド)アダクトジアクリレート、ヒドロキシピバレートネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、アルコキシル化ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート及びポリテトラメチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ(プロピレングリコール)トリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、N−ビニルアミド、例えばN−ビニルカプロラクタム又はN−ビニルホルムアミド;又はアクリルアミド又は置換アクリルアミド、例えばアクリロイルモルフォリン;及びUS−A 6300388に記載されたようなアミノ官能エーテルアクリレートである。
極めて特別な例(本発明はそれに限定されない)では、前記有機遷移金属染料はUV硬化ポリマーホストに埋め込まれ、前記ポリマーホストはアクリレートポリマー、メタクリレートポリマー及びそれらの混合物からなる群から選択される。さらに特別な例では、前記UV硬化ポリマーホストはポリメチルメタクリレートポリマー、ポリエチルメタクリレートポリマー、メチルメタクリレート/ブチルメタクリレートコポリマー及びそれらの混合物からなる群から選択される。メタクリレートは従ってこれらのアクリレートで使用されてもよい。メタクリレートのうち、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、4−(ビニロキシ)ブチルメタクリレート、US−A 6310115に記載されたようなビニルエーテルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、及びポリエチレングリコールジメタクリレートが好ましい。
上述の重合可能なオリゴマーの例はエポキシアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、及び直鎖アクリルオリゴマーを含むが、それらに限定されない。
本発明によれば前記粘稠な油は下記式による化合物をさらに含む:
(R)P及び(R)N
式中、R,R,R及びRは同じであっても異なってもよく、各々独立して置換又は非置換、飽和又は不飽和アルキル基、置換又は非置換、飽和又は不飽和脂肪族基、置換又は非置換脂環式炭化水素基、置換又は非置換芳香族基、置換又は非置換複素芳香族基、置換又は非置換過剰枝分かれポリマー基、置換又は非置換樹状基を表し、又はR,R,R及びRは各々独立して互いに環系を形成するために必要な原子を表し、XはF,Cl,Br及びIの一つを表す。前記ホスホニウム及び/又はアンモニウム塩が粘稠な油に加えられる量は所望の粘度に依存する。好ましい量は0.1〜50重量%、より好ましくは0.5〜30重量%、さらにより好ましくは1〜15重量%の範囲である。
本発明によれば、前記フィルタリング手段が少なくとも一つの誘電フィルター層をさらに与えられるシステムが提供される。
さらに好ましい例では、本発明によるシステムはスペクトル的に純粋な刺激を与えるためにレーザ源と燐光体パネルの間に設置されるカラーフィルターを与えられる。特に、本発明によるシステムでは、前記カラーフィルターはOG590,RG610,RG630,RG645,RG665,KG1,KG2,KG3,KG4及びKG5のタイプのSchott(登録商標)フィルターの群から選択されるガラスフィルターである。
本発明によるさらなる例では、前記光フィルターが前記有機遷移金属染料の赤外蛍光の吸収を与えるためにフィルタリング手段と検出手段の間に設置されるシステムが提供される。
本発明によるさらなる例では、前記光フィルターが燐光体パネルによって反射される刺激光によって前記有機遷移金属染料の赤外蛍光の励起を減らすために貯蔵燐光体パネルとフィルタリング手段の間に設置されるシステムが提供される。
特に本発明によるシステムでは前記光フィルターはKG1,KG2,KG3,KG4,KG5,BG18,BG38,BG39及びBG40のタイプのSchott(登録商標)フィルターの群から選択されるガラスフィルターである。
本発明によるシステムでは、透過光は50%より多い、好ましくは60%より多い、さらに最も好ましくは75%より多い効率で行われることが好ましい。
“異なる”プレート、パネル又はスクリーンの用語が本発明のシステムにおける貯蔵燐光体に対して使用されるとき、それらのプレート、パネル又はスクリーンの間の放出スペクトルに差異があることが意味される。前記差異は例えば組成の異なる燐光体の存在のためである。本発明のシステムにおける貯蔵燐光体スクリーンは結合剤含有粉末スクリーン及び結合剤のない結晶又は非晶質燐光体層スクリーンからなる群から選択され、前記燐光体は二価のユウロピウム活性化アルカリハロゲン化物型燐光体又はアルカリ土類金属ハロゲン化物燐光体であり、前記ハロゲン化物はフッ化物、塩化物、臭化物及び沃化物又はそれらの組み合わせの少なくとも一つである。
本発明の特別な利点は一つの同じ走査ユニットで走査されかつ最適な像品質を要求する用途並びに通常の像品質を要求する用途で使用される、好ましいCsBr:Eu型燐光体及び好ましいBaFBr:Eu型燐光体で被覆される異なる貯蔵燐光体プレートの全てに対して一つだけの同じフィルターを使用することに関する。
本発明によれば、複数の異なる燐光体スクリーンの、前記貯蔵燐光体スクリーンの各々が下記工程を連続的に受けるシステムがさらに提供される:
− 前記刺激性燐光体スクリーンを刺激光で刺激する;
− 刺激時に前記燐光体スクリーンによって放出された、刺激された放出光を検出する;
− 前記燐光体スクリーンを消去エネルギーに暴露することによってそれを消去する;
但し、前記スクリーンの各々の刺激スペクトルの最大吸収波長における差が10nm〜100nmの範囲であり、前記スクリーンの刺激された放出スペクトルの最大放出における差が10nm〜150nmの範囲であり、フィルタリング手段は刺激放射線が検出手段によって検出されることを防止するため及び刺激で放出された放射線を透過するために与えられる。
その好ましい例では刺激で放出された放射線を透過する前記複数の異なる燐光体スクリーンは10%以下の異なる燐光体スクリーンによって刺激で放出された光のフィルタリング手段によって透過における差を与える。
本発明によるシステムでは、前記刺激性燐光体スクリーンは結合剤層含有スクリーン及び結合剤のない燐光体層スクリーンからなる群から選択される。
好ましくは本発明によるシステムに使用される前記結合剤のない燐光体層スクリーンは前記支持体に対して60°〜90°の範囲の角度下で平行に配列された燐光体針状結晶を有する針状燐光体を与えられる。
本発明によるシステムにおける一例では、前記結合剤のない燐光体層スクリーンは均一に凝固された形で前記燐光体を含む。
本発明によるシステムにおける別の例では、前記結合剤層含有燐光体スクリーンは整列されない粉末形態で粉砕された針状燐光体を含む。
本発明によるシステムは一例では刺激性燐光体スクリーンを与えられ、前記刺激性燐光体は二価のユウロピウム活性化CsX型燐光体(前記XはBr又はBrとCl及びIの少なくとも一つとの組み合わせを表す)である。
本発明によるシステムは別の例では刺激性燐光体スクリーンを与えられ、前記刺激性燐光体スクリーンは(Ba,MII)FX′:Eu型燐光体(MIIはアルカリ土類金属であり、X′はBr又はBrとCl及びIの少なくとも一つとの組み合わせを表す)である。そのさらなる例では、(Ba,MII)FX′:Eu型燐光体においてMIIはSr2+である。
本発明のシステムでは、複数の刺激性燐光体スクリーン、プレート又はパネルを読み出すことは特に前記スクリーンをX線(好ましくは25〜150kVpの範囲のエネルギーを有する)に露光した後に考えられ、燐光体層における支持体上に被覆される燐光体は前に開示されたように結合剤のない燐光体層及び結合剤媒体層からなる群から選択され、前記燐光体は二価のユウロピウム活性化アルカリハロゲン化物型燐光体であり、前記ハロゲン化物は塩化物、臭化物及び沃化物又はそれらの組み合わせであり、又は前記燐光体は二価のユウロピウム活性化アルカリ土類金属ハロゲン化物型燐光体であり、前記ハロゲン化物はフッ化物、塩化物、臭化物及び沃化物又はそれらの組み合わせの少なくとも一つであり、前記スクリーンは下記工程に連続的に供せられる:
(1)刺激エネルギーによって前記燐光体スクリーンを刺激し;
(2)刺激で燐光体スクリーンによって放出された、刺激された放出エネルギーを検出し;
(3)検出されたエネルギーを前記放射線像の信号表示に変換し;
(4)前記燐光体スクリーンを消去エネルギーに暴露することによってそれを消去する;
かくして
(1)前記異なるスクリーンの刺激スペクトルにおける最大の位置の差が10nm〜100nmの範囲であり;
(2)前記異なるスクリーンの刺激された放出スペクトルにおける最大の位置の差が10nm〜150nmの範囲であり;
(3)フィルタリング手段が、刺激放射線が検出手段によって検出されることを防止するため、及び刺激で放出された放射線を透過するために与えられ、前記フィルターは390nm〜460nm、より好ましくは380nm〜480nm、さらにより好ましくは350nm〜500nmの範囲の放射線を透過し、赤色光が透過されることをブロックする。
本発明のシステムは390nm〜460nm、好ましくは380nm〜480nm、さらにより好ましくは350nm〜500nmの波長範囲の放射線光を透過する染料を含むフィルタリング手段を与えられることが有利であり、本発明のシステムでは前記フィルタリング手段は有機遷移金属染料、より好ましくは前に開示された特定の式の少なくとも一つによる染料を含む。システムのこの特定の部分は赤〜赤外刺激光が検出手段によって捕獲されることを効率的に防止する。貯蔵燐光体によって放出される刺激された放射線が青色波長範囲にあるのでそれはスペクトルの青色波長範囲における放射線波長に対して感受性を有するべきである。
本発明による染料の透過スペクトルは実施例に示されているように、遷移金属イオン上のリガンド、並びにホスホニウム又はアンモニウム対イオンの構造の両方を変更することによって微調整されることができる。
本発明による染料を含有するフィルターは685nm付近の波長で放射線の高くかつ十分な吸収を与え、さらにBaFBr:Eu及びCsBr:Eu型燐光体の両方の光刺激で放出された光の優れた透過を与えるが、考慮しなければならない二つの重要な側面がある。
第一の側面は刺激するレーザの“スペクトル純度”と関連する。しかしながら、約10nmの極めて小さな波長範囲で最高の程度まで放射線を発生する半導体レーザはまた、約590nmの波長を有する光を放出する。590nmにおける強度は極めて低いが、フィルターの光学濃度はその波長において満足すべきものではない。そのための解決策はレーザの近くに位置される二つの光フィルターの適用によって提供される。そのレーザによって放出される望まれない放射線をブロックするために極めて多くの組み合わせが可能である。
第二の側面は選択された有機遷移金属染料の蛍光と関連する。有機コバルト染料に対して蛍光放射線の放出は700〜800nmの波長範囲において検出される。その問題を解決するために追加の赤外フィルターが設置されるべきである。満足する結果はSchottからの例えばKG5(登録商標)、より好ましくは同じ製造業者からのBG39(登録商標)(ともに2mmの厚さを有する)のような商業的に入手可能なフィルターで達成されることが実験的に見出された。
本発明によるシステムは変換器要素の配列によって行って、検出されたエネルギーを前記放射線像の信号表示に変換するための手段をさらに与えられる。
さらに本発明によるシステムにおける好ましい例では、消去光は300nm〜1500nmの波長範囲で放出する消去光源アセンブリによって放出される。より好ましいものは、熱の形のエネルギーを減らし、迅速な再使用を可能とするために、前記光源が前記燐光体スクリーンの1cmあたり1ジュールのエネルギーを越えない電力を有するシステムである。
一つの例では、CsBr:Eu型燐光体を与えられたスクリーン又はパネルを使用することが推奨され、それは結合剤のない針状燐光体の形で、又は結合剤媒体を含む粉末燐光体スクリーンの形である。
さらに、二価のユウロピウム活性化アルカリ土類金属ハロゲン化物燐光体の所望の層として例えば結合剤被覆BaF(I,Br):Eu又はBa(Sr)FBr:Eu燐光体層のようなBaFBr:Eu型燐光体で被覆された貯蔵燐光体プレート又はパネルがフィルターの交換を必要とせず、何ら問題なく同じ走査ユニットで露光後に処理されることが確立された。燐光体スクリーン又はプレートに使用するために好適な他の貯蔵燐光体は例えば以下の式(I)に相当するアルカリ金属燐光体である:
1+X.aM2+X′bM3+X″:cZ (I)
式中、M1+はLi,Na,K,Cs及びRbからなる群から選択された少なくとも一つの要素であり、M2+はBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Cu,Pb及びNiからなる群から選択された少なくとも一つの要素であり、M3+はSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Bi,In及びGaからなる群から選択された少なくとも一つの要素であり、ZはGa1+,Ge2+,Sn2+,Sb3+及びAs3+からなる群から選択された少なくとも一つの要素であり、X,X′及びX″は同じであっても異なってもよく、各々はF,Br,Cl,Iからなる群から選択されたハロゲン原子を表し、0≦a≦1、0≦b≦1及び0<c≦0.2である。かかる燐光体は例えばUS−A 5736069に開示されている。
二価のユウロピウム活性化アルカリハロゲン化物型燐光体スクリーンが好ましく、前記貯蔵燐光体では、好ましいハロゲン化物は塩化物、臭化物及び沃化物又はそれらの組み合わせの少なくとも一つであり、さらにより好ましい例では、二価のユウロピウム活性化セシウムハロゲン化物型燐光体が使用され、前記ハロゲン化物は臭化ハロゲン化物燐光体としてBr又はBrとCl及びIの少なくとも一つとの組み合わせを表す。
本発明によるシステムでは二価ユウロピウム活性化CsBr型燐光体が最も好ましく使用される。
本発明のシステムに使用される燐光体スクリーン、パネル又はプレートに存在する極めて好ましい燐光体は好ましくは下記工程を含む方法によって製造される燐光体である:
− EuX″,EuX″及びEuOX″(但し、X″はF,Cl,Br及びIからなる群から選択された一つの要素である)からなる群から選択されたユウロピウム化合物の10−3〜5mol%と前記CsXを混合する;
− 前記混合物を450℃以上の温度で燃焼する;
− 前記混合物を冷却する;そして
− CsX:Eu燐光体を回収する。
最も好ましくはCsBr:Eu刺激性燐光体が本発明のシステムにおける貯蔵燐光体パネルに存在し、前記燐光体は下記製造工程でEP−A 1203394に開示されたような方法によって製造されることが最も好ましい:
− EuX″,EuX″及びEuOX″(但し、X″はF,Cl,Br及びIからなる群から選択された一つの要素である)からなる群から選択されたユウロピウム化合物の10−3〜5mol%と前記CsXを混合する;
− 前記混合物を450℃以上の温度で燃焼する;
− 前記混合物を冷却する;そして
− CsX:Eu燐光体を回収する。
結合剤のないスクリーンは熱蒸着、化学又は物理蒸着、電子線蒸着、無線周波数蒸着及びパルス化レーザ蒸着(これらに限定されない)からなる群から選択されるいずれかの方法によって支持体上に完成した燐光体をもたらすことによって製造されることができる。しかしながら、アルカリ金属ハロゲン化物とドーパントを一緒にもたらし、アルカリ金属燐光体がスクリーンの製造中にドープされるような方法でそれらを共に支持体上に蒸着することもできる。
CsX:Eu刺激性燐光体(但し、XはBr又はBrとCl及びIからなる群から選択されたハロゲン化物との組み合わせを表す)を含有する結合剤のない燐光体スクリーンの製造方法は好ましくは下記工程を含む:
− EuX″,EuX″及びEuOX″(但し、X″はF,Cl,Br及びIからなる群から選択されたハロゲン化物である)からなる群から選択されたユウロピウム化合物と前記CsXの多数の容器を真空蒸着のための状態にもたらし、
− 熱蒸着、化学蒸着、電子線蒸着、無線周波数蒸着及びパルス化レーザ蒸着からなる群から選択された方法によって、ユウロピウムの10−3〜5mol%をドープされたCsX燐光体が前記支持体上に形成されるような比で前記CsX及び前記ユウロピウム化合物の両方を支持体上に蒸着する。
蒸着は所望の割合で出発化合物の混合物を含有する単一容器から行ってもよい。従って、その方法は下記工程を含む、CsX:Eu型刺激性燐光体(但し、XはBr,Cl及びI及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるハロゲン化物を表す)を含有する結合剤のない燐光体スクリーンの製造方法をさらに包含する:
− EuX″,EuX″及びEuOX″(但し、X″はF,Cl,Br及びIからなる群から選択されたハロゲン化物である)からなる群から選択されたユウロピウム化合物の10−3〜5mol%と前記CsXを混合する;
− 前記混合物を真空蒸着のための状態にもたらす;
− 物理蒸着、熱蒸着、化学蒸着、電子線蒸着、無線周波数蒸着及びパルス化レーザ蒸着からなる群から選択された方法によって支持体上に前記混合物を蒸着する。
本発明のシステムから生じる特に有利な効果として、一つだけの青色光透過フィルターの使用が粉末結合剤含有スクリーンのため並びに前に開示されたように結合剤のない燐光体スクリーンのために与えられ、そこでは前記燐光体はアルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物型燐光体として異なる組成を有してもよい。本発明のシステムでは、それらの異なる刺激性燐光体型に対して各々が異なるフィルターを有する二つの走査装置を使用する必要性がかくして避けられる。
本発明をその好ましい例と関連して以下に記載するが、本発明をそれらの例に限定することを意図しないことは理解されるだろう。
実施例
I.染料合成
式(I)による有機遷移金属の合成は染料1、染料2、染料69及び染料70に対して記載されたような例によって行うが、それらに限定されない。
I.1.染料1の合成
ビス[ベンジルトリブチルホスホニウム]テトラクロロコバルテート、染料1が計画1に従って製造された。
11.9g(0.05mol)のCoClヘキサハイドレートを400mlのエチルアセテートに懸濁した。懸濁液は窒素雰囲気下で維持しながら共沸混合的に乾燥された。水/エチルアセテート混合物はDean Starkセパレータで除去された。エチルアセテートの体積はエチルアセテートの追加量を加えることによって400mlで一定に保持された。除去される水が多いほど、懸濁液の色は赤から青により多く変わった。除去されたエチルアセテート/水の部分の水含有量は水の理論量が除去されるまで測定された(Karl Fischer)。還流下で1時間後、エチルアセテート(200ml)における34.5gのベンジルトリブチルホスホニウムクロライドの懸濁液を加え、還流を3時間以上続けた。この時間中、二つの100mlのエチルアセテート画分を蒸留によって除去した。3時間後、反応混合物からクリアで深青色の油相が分離された。反応混合物を50℃に冷却し、エチルアセテート層を除去した。油中の残留エチルアセテートを50℃〜60℃の範囲の温度で高真空下で除去した。40gの染料1が粘稠な深青色の油として得られた。
Figure 2006047735
I.2.染料2の合成
ビス[セチルトリブチルホスホニウム]ジブロモジクロロコバルテート、染料2が計画2に従って製造された。
11.9g(0.05mol)のCoClヘキサハイドレートを400mlのエチルアセテートに懸濁した。懸濁液は窒素雰囲気下で維持しながら共沸混合的に乾燥された。水/エチルアセテート混合物はDean Starkセパレータで除去された。エチルアセテートの体積はエチルアセテートの追加量を加えることによって400mlで一定に保持された。除去される水が多いほど、懸濁液の色は赤から青により多く変わった。収集されたエチルアセテート/水の部分の水含有量は水の理論量が収集されるまで測定された(Karl Fischer)。2時間の還流時間の後、200mlの暖かいエチルアセテートにおける53.2gのセチルトリブチルホスホニウムブロマイドの溶液を加えた。生じた混合物を還流下で2時間以上加熱し、一方エチルアセテートを蒸留によって除去した。深青色の油が得られ、それは50℃に冷却された。油中の残留エチルアセテートを50℃〜60℃の範囲の温度で高真空下で除去した。57.8gの染料2が深青色の油として得られた。
Figure 2006047735
I.3.染料69の合成
ビス(メチルトリオクチルアンモニウム)テトラクロロコバルテート、(TOMA)CoCl、染料69が計画3に従って製造された。
11.9g(0.05mol)のCoClヘキサハイドレートを400mlのエチルアセテートに懸濁した。懸濁液は窒素雰囲気下で維持しながら共沸混合的に乾燥された。水/エチルアセテート混合物はDean Starkセパレータで除去された。エチルアセテートの体積はエチルアセテートの追加量を加えることによって400mlで一定に保持された。除去される水が多いほど、懸濁液の色は赤から青により多く変わった。除去されたエチルアセテート/水の部分の水含有量は水の理論量が収集されるまで測定された(Karl Fischer)。
1時間還流後、エチルアセテート(200ml)におけるAliquat(登録商標)336(Cの方が優位であるC及びC10鎖の混合物)としてAldrich Chemical Company,Inc.,米国から商業的に入手可能な44.5gのメチルトリオクチルアンモニウムクロライドの溶液を加え、還流を3時間以上続けた。生じた溶液を室温に冷却し、1時間活性炭で処理し、濾過した。エチルアセテートを減圧下で蒸留によって除去した。深青色の油が得られ、それを50℃に冷却した。油中の残留エチルアセテートを50℃〜60℃の範囲の温度で高圧下で除去した。47gの染料69が深青色の油として得られた。生じた深青色の油は染料70より低い粘度であった。
Figure 2006047735
I.4.染料70の合成
ビス(メチルトリオクチルアンモニウム)テトラブロモコバルテート、(TOMA)CoBr、染料70が以下の計画4に従って製造された。
無水CoBr(2.30g;0.01mol)及びメチルトリオクチルアンモニウムブロマイド(Aldrich Chemical Company,Inc.,米国からのTOMABr)(9.73g)を200mlのイソプロパノールに加えて加熱し、全ての固体が溶解されるまで(約1時間)還流した。生じた溶液を室温に冷却し、活性炭で1時間処理し、濾過した。溶液を減圧下で濃縮し、深青色の油を得、それを50℃に冷却した。油中の残留溶媒を50℃〜60℃の温度で高真空下で除去した。11gの染料70が粘稠な深青色の油として得られた。溶媒としてエチルアセテートを使用するときに比較結果が得られた。
Figure 2006047735
前述の表1及び2に述べられた他の染料を製造するために類似の方法を使用することができる。
I.5.染料1、染料2、染料69及び染料70の吸収及び透過スペクトル
染料1及び染料2の吸収スペクトル(二つのガラススライド間の薄膜)が図3Aに表されている。そこから染料1に対しては少なくとも1.5の高い吸収濃度が660〜705nmの波長範囲において測定されることが結論づけられる。染料2に対しては1.5の濃度がより深色な範囲(680〜720nm)で得られる。
図3Bに表された染料1及び染料2の透過スペクトル(二つのガラススライド間の薄膜)は両染料に対して約350〜約500nmの波長範囲で測定すると約90%の特に望ましい透過率を示す。
染料69の透過スペクトル(二つのガラススライド間の薄膜)が図4Aに表されている。そこから少なくとも90%の特に望ましい透過率は500nm以下で800nm以上の波長範囲で測定されることが結論づけられる。
図4Bに表された染料70の透過スペクトル(二つのガラススライド間の薄膜)は500nm以下の波長範囲で測定すると約80%の透過率を示し、80%以上の透過率は800nm以上の波長範囲で測定された。
II.貯蔵燐光体スクリーン又はパネル
II.1.Ba(Sr)FBr:Eu燐光体プレートで被覆された本発明パネル
燐光体層組成:
BAEROSTAB M36 1.5g
(Baerloecher GmbH)
DISPERSE AYD 9100 0.75g
(Daniel Produkts Company)
KRATON FG19101X 12.5g
(Shell Chemicals)
Ba(Sr)FBr:Eu(平均粒径:7μm) 270g
Ba(Sr)FBr:Eu(平均粒径:3μm) 30g
燐光体ラッカー組成の製造:
BAEROSTAB M36,DISPERSE AYD 9100及びKRATON FG9101Xを、規定された量で攪拌しながら、50:30:20の体積比の水ベンジン100−120、トルエン及びブチルアクリレートからの61.5gの溶媒混合物に溶解した。燐光体をその後加え、攪拌を1700r.p.m.の速度でもう10分間さらに行った。
その組成物を下塗りされた175μm厚ポリエチレンテレフタレート支持体上に2.5m/分の被覆速度でドクターブレード被覆し、室温で30分間乾燥した。揮発性溶媒をできるだけ多く除去するために被覆された燐光体プレートを乾燥ストーブ中で90℃で乾燥した。
II.2.結合剤のない針状CsBr:Eu燐光体プレートで被覆された本発明のパネル
CsBr及びEuOBrの熱蒸着によってCsBr:Euスクリーンが作られた。それゆえCsBrをEuOBrと混合し、真空蒸着室中の容器に置いた。CsBr:Eu燐光体は下記工程を含む方法によって製造された:
− EuOBrの10−3〜5mol%を前記CsBrと混合し、前記混合物を蒸着の状態にもたらす;
− 前記混合物を450℃以上の温度で燃焼し、物理蒸着の方法によって支持体上に前記混合物を蒸着する;
− 前記混合物を冷却する。
特に出発材料を有する容器を750℃の温度に加熱し、燐光体を1.5mmの厚さ及び40mmの直径を有するガラスディスク上に蒸着した。容器と支持体の間の距離は10cmであった。蒸発中、支持体は12r.p.m.で回転した。蒸発の開始前、蒸着室は4.10mbarの圧力に排気され、蒸発工程中、Arを蒸着室に導入した。蒸発されたスクリーン中のEu濃度はX線蛍光で測定すると、800ppmのオーダであった。蒸着された針状結晶は約750μmの長さ(平均長さ)及び約4μmの直径(平均直径)を有していた。
II.3.粉末CsBr:Eu燐光体プレートで被覆された本発明パネル
低い感度が望ましい放射線写真用途では、小さな針状結晶を有する針状燐光体は増強した像品質(例えば特にマンモグラフィ用途で望まれるシャープネス)の見地からより有効である。
そこで本発明パネルBのように蒸着された針状CsBr:Eu燐光体から、針状結晶が削られ、粉砕され、平均長さとして750μmの代わりに約250μmの長さを有する針状結晶を得た。前述の比較燐光体層Aにおけるのと同じ燐光体層及びラッカー組成がとられ、そこで使用した燐光体以外、同じドクターブレード被覆について得た。
II.4.粉末CsBr:Eu燐光体プレートで被覆された本発明パネル
本発明パネルCのように、結合剤のない燐光体針状結晶が粉砕されたが、結合剤のない層はパネルCのように同じ支持体上にそれらを溶融することによって得られた。それによって均一な層が得られた。
II.5.CsBr:Eu燐光体組成を有する溶融物からの本発明層
酸化アルミニウムるつぼ(その深さはそれを走査装置に後で装着するために減少されている)において、0.5グラムのCsBr:Eu燐光体がオーブン中に置かれた。汚染を避けるため窒素が環境全体にわたってフラッシされ、一方るつぼ中の燐光体材料を極めてゆっくりと760℃の溶融温度を最大10℃越える温度まで加熱した。いったん燐光体が溶融凝集状態になったら、薄くなった液体の、完全に広げられた層はるつぼの底部上に形成された。次いでるつぼを2℃/分の速度で冷却することによって凝固プロセスが開始され、CsBr:Eu組成を有する層が形成された。
III.走査装置に与えられたフィルター
1.染料69を有する本発明フィルター
1mmの厚さを有するSchott BG39(登録商標)フィルターを染料69の4層で被覆した。その4層はその上に連続的に適用された。さらに、レーザのためのフィルター(SchottからのKG5)がシステムの配置において要求されないことが確立された。日本のHAMAMATSUからのPhotonic Multi−Channel分析機PMA−11を使用するとき、前述のようなフィルター組み合わせを通過するいかなるレーザ放射線も検出することはできなかった。この結果は700nm〜800nmの波長範囲内の1mmの厚さを有するSchott BG39(登録商標)フィルターによる好適な吸収に対する説明となる。
光学濃度の測定はUDTからのS370放射計で可能であった:0.03nWの出力は暗電流に対する修正後になお測定されることができるだろう。レーザ源の出力は12mWであり、光学濃度は8.6であった。さらにスペクトル純度は14mmの厚さを有する追加のOG590(登録商標)フィルターの設置によって増強されたが、KG5(登録商標)フィルターはもはや要求されなかった。
フィルター組み合わせの透過率はYasco(登録商標)分光光度計で測定された:上述のフィルターありで一回、なしで一回、両燐光体型の発光スペクトルの測定によって得られた結果をその計算後に以下の表3に示す。参照フィルターとして、誘電層で被覆された、着色ガラスに基づいたフィルターがとられた。
表3
Figure 2006047735
表3から両タイプのフィルターについて誘電フィルターで得られた結果と比較すると透過率パーセンテージにおいてかなり低い差があること及びその透過率は誘電層で被覆された、着色されたガラスに基づいた比較誘電フィルターの透過率を超えることが明らかである。
2.誘電フィルター層とCo塩フィルターの組み合わせ
誘電層で被覆された着色ガラスフィルターの透過率及び光学濃度を測定することによって、300〜500nmの波長範囲において、BaFBr:Eu型燐光体についてだけ、満足のいく透過率が測定され、一方それに対してCsBr:Eu型燐光体について透過率は445nmで既に低下することが示された。
それ以外では500〜800nmの波長範囲において730nm以降の濃度の損失が見出され、染料の蛍光が十分に吸収されなかった。
誘電層で被覆された五つのガラスプレートを前述の実験で使用された染料69でさらに被覆した:一つの実験では三つの染料層が適用され、一方第二の実験では五つの染料層が適用された。
日本のHAMAMATSUからのPhotonic Multi−Channel分析機PMA−11を使用してフィルター組み合わせを通過する光の波長を測定した。スペクトルにおける最大値を1の値に設定するために全ての曲線は正規化された。前述のフィルター組み合わせを通過する狭いバンドは五つの染料層での試験について750nmで検出され、ある場合には狭いバンドが800nmでさえ検出された。フィルター組み合わせの全てについて610nmにおけるピークがなお出現している。
フィルター組み合わせについての光学濃度の測定はUDTからのS370放射計が使用される構成で行われた。試験は1mm及び0.5mmの厚さをそれぞれ有するBG39(登録商標)フィルターで行われた。光学濃度は0.5mmの厚さを有するフィルターが使用されるとき6.4に制限された。750nmにおける蛍光がなお測定された。1mmの厚さを有するフィルターは使用される染料の量によって光学濃度を示し、蛍光の完全な吸収を与えた。
染料の厚い層を使用する方法ではフィルターは200μm厚の染料の一つの層だけ、一つの顕微鏡スライド(1mm、通常のガラス)及び1mmフィルターBG39(登録商標)を組み合わせて使用するフィルターを製造できた。これは2.5mmの全厚さを有する、五つの薄層から作られたものに比肩しうる2.2mmの全厚さを有するフィルターを生じた。代替例として200μmの厚さを有する染料層は各々0.5mmの二つのBG39(登録商標)フィルターの間に被覆され、1.2mmの全厚さを有するフィルターBを生じた。
以下の表4のフィルターAとして示された染料層配置Aは染料層の両側に位置された各々0.5mmの厚さを有するBG39(登録商標)フィルターの配置(染料層はそれらの間にはさまれかつ100μmの厚さを有する)を表す。
以下の表4のフィルターBとして示された染料層配置Bは1mmの厚さを有する無色ガラス及び100μmの厚さを有する染料層の一つの側に1mmの厚さを有する一つのBG39(登録商標)フィルターの配置を表す。
前の実験で測定されたような光学濃度はフィルターAについて6.4、フィルターBについて8.1であった。
透過率はYASCO(登録商標)分光光度計で測定された。両燐光体型についての透過率は表4にまとめられた結果に示されるようにフィルターBの方が良好であることが示された。
表4
Figure 2006047735
表4から両タイプのフィルターについてもし参照の着色されたガラス+誘電層フィルターで得られた結果と比較するなら再び透過率パーセンテージに小さな差があるにすぎないこと及びその透過率が比較フィルターの透過率を明らかに越えることが明らかである。
それらのパネルII.1−II.5の全てについて80kVp及び35kVpのエネルギーを有するX線露光が適用された(好ましい範囲では25〜150kVpのエネルギー)。貯蔵されたエネルギーは685nmで最大透過率を有する赤色フィルターを与えられたダイオードレーザ(685nm)で作られた走査装置において読み出された。30mWの赤色ダイオードレーザのビームが100μmの小さなスポットに合焦され、青色の刺激された光は390nm〜450nmの所望の波長範囲に最大透過率を有する有機コバルト染料顔料を含有する青色フィルターで濾過された。
本発明のシステムによれば、パネルの各々は結合剤材料層に被覆された結合剤のない針状結晶又は粉砕針状結晶の形であるか否かにかかわらず、また(粉砕された)針状結晶の溶融物又は主成分の溶融物の形であるか否かにかかわらず、ランダムな順序で次々と走査及び読み出しされるとき、使用される青色光透過フィルターを変更する必要はない。従って、一つだけの走査装置を使用する可能性は特に投資の観点から顕著に重要で望ましいものとして考えられるべきである。
3.染料1(テトラクロロコバルテート塩)又は染料2(ジクロロジブロモコバルテート塩)を有する本発明フィルター
1mmの厚さを有するSchott BG39(登録商標)フィルターは異なる厚さ(それぞれ100μm及び150μm厚)を有する両染料(染料1及び染料2)の染料層で被覆された。日本のHAMAMATSUからのPhotonic Multi−Channel分析機PMA−11を使用するとき前述のフィルター組み合わせを通過するいかなるレーザ放射線も検出することができなかった。この結果は700nm〜800nmの波長範囲内で1mmの厚さを有するSchott BG39(登録商標)テトラクロロ−及びジブロモジクロロコバルテートフィルターによる好適な吸収を説明している。
光学濃度の測定はUDTからのS370放射計で可能であった:以下の表5に示されるような出力(nWで表示)は暗電流に対する修正後、12mWのレーザ源の出力についてなお測定されることができた。測定された光学濃度はまた、以下の表にまとめられた。
表5
Figure 2006047735
表5から全ての染料フィルターについて150μmの染料層の透過後に測定された顕著に低下される出力及びかなり高い光学濃度があることが明らかになる。
4.誘電フィルター層とCo塩フィルターのさらなる組み合わせ
図2Bに述べられたようなさらなる配置では、OG590(登録商標)の極めて厚いフィルターが各々2mm厚の七つのフィルターを使用することによって設置された。14mmの光フィルターOG590(登録商標)実施した後、レーザのスペクトルにおいて590nmのピークが消えた。レーザの生じた出力はなお4.2mWであった。フィルターを誘電層で二重にすること(二つのフィルターDTシアン)は弱め効果だけの目的でさらに実施された。検出器側のフィルターKG5−2mm及びDTシアン−フィルターによる“吸収された蛍光”と“増強された光学純度”の組み合わせは8.3の光学濃度に導いた。日本のHAMAMATSUからのPhotonic Multi−Channel分析機PMA−11でフィルター組み合わせを通過する光のスペクトルは、685nmにおいて小さなピークだけが見出され、それはBalzersから第二のフィルターDTシアンを加えることによって弱められることを示した。
誘電被覆(A+B)を有するBG39(登録商標)2mmフィルターと関連したさらなる実験が実施され、そこでは組み合わせでの測定に対して誘電層は燐光体と着色されたガラスフィルターの間に置かれた。
異なるフィルター構成に対して両燐光体型について前述のように透過率を計算すると表6にまとめられたような下記結果が得られた。
表6
Figure 2006047735
Co染料、染料69を有するCsBr:Euについての80%の透過率の結果が好ましい。
前述の実験からフィルターの厚さは好ましくは2.5mm未満にすべきであり、安定性の理由のため、その厚さは2.0mm以上にすべきであり、その厚さの変化は90μm未満にすべきであることがさらに認識された。それらの厚さの変化はフィルターの中央では臨界的であるように見えない。染料の屈折率はBG39(登録商標)ガラスフィルターのガラスのそれにできるだけ近いようにすべきであり、ある範囲内で一定にすべきである。
ゲルの熱膨張係数は、BG39(登録商標)の熱膨張係数が9×10−6/°Kであり、一方通常のガラスに対してそれが6×10−6/°Kであることを考慮に入れて、−25℃〜+55℃の温度範囲で観察されなければならない。BG39(登録商標)と同じ熱膨張係数を持つ通常のガラスが考えられる。
染料のないフィルター(BG39(登録商標)だけを有する(2mm及び2*2mm))のスペクトルの測定を行い、550nm〜620nmの波長を見た。フィルターは685nmではなく660nmのレーザで使用することが最も重要であると言われる。なぜならば粉末及び針状像燐光体はともに660nmで刺激されることができるからである。針状像プレートは実際には660nmのレーザでの刺激を使用することが有利である。なぜならばこの燐光体はレーザの低い強度を必要とするからである。粉末像プレートの刺激のために十分な出力を有する685nmのレーザを見出す困難性は660nmのレーザダイオードと組み合わせたフィルターを使用することによって解決された。
それにもかかわらず染料フィルターと組み合わせたBG39(登録商標)を有する原型は使用のために好適であったが、フィルターBG39(登録商標)はこの波長で極めて少ない程度にしか吸収せず、染料の吸収も幾分少ない。なぜならばこのような染料の吸収は660nmで極めて高く、なお十分であるからである。結果として、染料の層の厚さを増加することは要求されない。さらに染料の蛍光スペクトルは励起されるとき同じであり、660nm又は685nmの波長から独立している。結果として、BG39(登録商標)1.5mmを使用することによる蛍光信号の除去は変わらない方法で実施された。
660nmのレーザで見出されたスペクトル純度はさらに685nmで見出されたものと同一であった。フィルターRG645(登録商標)2mmを使用することは550nm〜620nmの範囲の全ての波長を除去した。
レーザのちょうど後にフィルターRG645(登録商標)を加えることによって、550nm〜620nmの間の範囲内のスペクトル純度の結果として出現するピークは完全に消えた。染料の蛍光による信号だけが720nm〜760nmの波長範囲のバンドとして分光光度計によって検出された。
光学濃度は放射計で測定された:フィルターRG645(登録商標)はレーザの後に設置され、光の強度が原型ありで一回、原型なしで一回測定された。フィルターBG39(登録商標)0.5mmがない場合であっても、7.60の光学濃度が測定され、それは685nmの波長で達成される光学濃度に匹敵しうる。
これらの実験から染料69で作られた原型フィルターが660nmの波長のレーザで使用するために好適であることが結論づけられる。660nmの波長で使用するために好適にするためにフィルターの設計に関していかなる変化も要求されない。結果としてフィルターはBaFBr:Eu型燐光体粉末像プレートに対してと同様に針状像プレートのためのCsBr:Eu型燐光体と組み合わせた使用のために好適であり、像プレートのそれらの異なるタイプの使用のために一つだけの走査装置を使用するために特に有利な効果を生じる。
本発明の好ましい例を詳細に記載したが、特許請求の範囲に規定された発明の範囲から逸脱せずに多数の変更をそこでなしうることが明らかであろう。
図1A及び1BはX線露光後に貯蔵されたエネルギーを有する貯蔵燐光体スクリーンを読み出すために使用される比較実験構成を示す。 本発明の構成を示す。 図3A及び3Bは二つのガラススライド間に薄いフィルムとして存在する染料1及び染料2の吸収スペクトル及び透過スペクトルを示す。 図4A及び4Bは二つのガラススライド間に薄いフィルムとして存在する染料69及び染料70の透過スペクトルを示す。

Claims (11)

  1. X線への露光後に刺激性燐光体スクリーン、プレート又はパネルを読み出すためのシステムであって、それらの燐光体が燐光体層中の支持体上に被覆され、前記システムが刺激放射線の少なくとも一つの源、刺激すると放出される光を検出するため及び前記光を前記像の信号表示に変換するために配置された変換器要素の配列、及び刺激放射線の前記源によって放出される光が前記変換器要素によって検出されることを防止するためのフィルタリング手段を含むものにおいて、刺激放射線の前記源の刺激放出波長における透過率と350nm〜500nmの波長範囲における刺激された光の透過率の比が10−6未満であり、前記比が下記式(1)によって規定されることを特徴とするシステム:
    Tr(λst(nm))/Tr(λ(nm))<10−6 (1)
    式中、λstは刺激波長であり、350nm<λ<500nm。
  2. 前記フィルタリング手段が少なくとも一つの有機遷移金属染料を含む請求項1に記載のシステム。
  3. 刺激すると放出される光を検出するため及び前記光を前記像の信号表示に変換するための前記変換器要素が電荷結合素子である請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記有機遷移金属染料が下記一般式(I)による化合物である請求項3に記載のシステム:
    Figure 2006047735
    式中、n≧1,m≧1,Σ(+)≧1,−2n=mΣ(+),X=N又はP,M=Co又はNiであり、R,R,R及びRは同じであっても異なってもよく、各々は独立して置換又は非置換、飽和又は不飽和アルキル基、置換又は非置換、飽和又は不飽和脂肪族基、置換又は非置換脂環式炭化水素基、置換又は非置換芳香族基、置換又は非置換複素芳香族基、置換又は非置換過剰枝分かれポリマー基、置換又は非置換樹状基を表すか又はR,R,R及びRは各々独立して互いに環系を形成するために必要な原子を表し、L,L,L及びLは各々独立して、F,Cl,Br及びIの一つを表し、m=1であるときにΣ(+)=2nであり、結果として2n正電荷中心がカチオン中に存在し、n=1でΣ(+)=1であるときにm=2であり、結果として二つのカチオン(X)及び(X)が分子中に存在し、R,R,R,Rは同じであっても異なってもよく、各々独立して置換又は非置換、飽和又は不飽和アルキル基、置換又は非置換、飽和又は不飽和脂肪族基、置換又は非置換脂環式炭化水素基、置換又は非置換芳香族基、置換又は非置換複素芳香族基、置換又は非置換過剰枝分かれポリマー基、置換又は非置換樹状基を表すか又はR,R,R及びRは各々独立して互いに環系を形成するために必要な原子を表す。
  5. 前記有機遷移金属染料が粘稠な深青色の油として存在する請求項2〜4のいずれかに記載のシステム。
  6. 前記粘稠な深青色の油が着色又は非着色ガラスプレート又はプラスチック箔の間で適用される請求項5に記載のシステム。
  7. 前記粘稠な深青色の油がUV硬化マトリックス中に埋め込まれる請求項5又は6に記載のシステム。
  8. 前記粘稠な深青色の油がポリマーホスト中に埋め込まれる請求項7に記載のシステム。
  9. 前記ポリマーホストがUV硬化又は熱硬化マトリックス中に存在する請求項8に記載のシステム。
  10. 前記フィルタリング手段が少なくとも一つの誘電フィルター層をさらに与えられる請求項1〜9のいずれかに記載のシステム。
  11. 1)前記刺激性燐光体スクリーンを刺激光で刺激し、
    2)刺激で前記燐光体スクリーンによって放出された、刺激された放出光を検出し、
    3)検出された光信号を放射線像のデジタル表示に変換し、
    4)前記燐光体スクリーンを消去エネルギーに暴露することによって前記燐光体スクリーンを消去する、
    工程に前記燐光体スクリーンの各々を連続的に供し、前記スクリーンの各々の刺激スペクトルの最大吸収波長における差が10nm〜100nmの範囲であり、前記スクリーンの刺激された放出スペクトルの最大放出における差が10nm〜150nmの範囲であり、フィルタリング手段が、刺激放射線が検出手段によって検出されることを防止するため、及び刺激で放出された放射線を透過するために与えられる請求項1〜10のいずれかに記載のシステム。
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