JP2006047622A - 内視鏡用光学アダプタおよび内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡用光学アダプタおよび内視鏡装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 側方に位置する被観察対象を明るく均一に照明することができるとともに、細径化を図ることができる内視鏡用光学アダプタおよびそれを用いた内視鏡装置を提供する。
【解決手段】 内視鏡の先端部21に着脱可能で、側方撮像光学系71と側方照明光学系81とを有する内視鏡用光学アダプタ60において、側方照明光学系81が、内視鏡先端部から出射されたレーザ光を導く導光部材と、導光部材により導かれたレーザ光により所定波長の光を励起する蛍光部材を有し、所定波長の光を被観察対象に向けて出射する照明部84と、を備え、側方撮像光学系71が、被観察対象からの戻り光を入射させる入射部72を備え、入射部72の幅方向の両側に照明部84が配置されている内視鏡用光学アダプタを提供する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内視鏡用光学アダプタおよび内視鏡装置に関する。
近年、ボイラや機械等の管内、あるいはエンジンの内部の観察、点検等に、細長の挿入部をその内部に挿入して観察、点検を行うことができる内視鏡装置が広く利用されている。
上述の内視鏡装置には、挿入部の先端に荷電結合素子(以後、CCDと表記)などの撮像素子を配置し、この撮像素子に結像した画像をモニタに表示して観察、点検等を行うビデオスコープ内視鏡装置がある。
このようなビデオスコープ内視鏡においては、その挿入部の先端に、それぞれ異なる光学的作用、例えば、観察対象を拡大する作用や、挿入部の中心軸線に対して側方に位置する観察対象を観察する作用等を有する先端光学アダプタを、必要に応じて取り付けて所望の観察、点検等を行う多くの技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−334706号公報
上述した特許文献1においては、側方に位置する観察対象を観察する側方撮像タイプの光学アダプタを有する内視鏡装置が開示されている。上述の光学アダプタにおいては、内視鏡装置の先端から出射された光を、ファイバーバンドルを用いて側方に向かって導いて観察対象を照明していた。
しかしながら、光学アダプタの径を小さくし、ファイバーバンドルの曲げ部の曲げ半径が小さくなると、上記曲げ部においてファイバーバンドル内の光の入射角が大きくなり、光が漏れる可能性があった。そのため、観察対象を明るく均一に照明することが困難であった。
また、側方撮像タイプの光学アダプタにおいて、内視鏡装置の先端から出射された光を側方に導くものとして、プリズムを用いたものも知られている。
しかしながら、プリズムを用いた方法ではプリズムの小型化に限界があり、光学アダプタの細径化には向いていないという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、側方に位置する被観察対象を明るく均一に照明することができるとともに、細径化を図ることができる内視鏡用光学アダプタおよびそれを用いた内視鏡装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明は、内視鏡先端部に着脱可能で、側方撮像光学系と側方照明光学系とを有する内視鏡用光学アダプタにおいて、前記側方照明光学系が、前記内視鏡先端部から出射されたレーザ光を導く導光部材と、該導光部材により導かれたレーザ光により所定波長の光を励起する蛍光部材を有し、前記所定波長の光を被観察対象に向けて出射する照明部と、を備え、前記側方撮像光学系が、前記被観察対象からの戻り光を入射させる入射部を備え、前記入射部の幅方向の両側に前記照明部が配置されている内視鏡用光学アダプタを提供する。
本発明によれば、側方に位置する被観察対象に対して、入射部の幅方向の両側から所定波長の光を照射することができる。そのため、入射部のどちらか一方から被観察対象を照明する場合と比較して、被観察対象を均一に照明することができる。この場合に、照明部を入射部の幅方向の両側に配置しているので、長さ方向の両側に設ける場合と比較して、入射部よりも先端側に照明部を配さずに済むので、内視鏡用光学アダプタの先端から照明部までの距離を短くすることができる。したがって、被検査対象空間内に、内視鏡用光学アダプタの先端が突き当たるまで挿入したときに、入射部をより深い位置まで到達させることができる。
また、蛍光部材にレーザ光を照射し、励起された所定波長の光を被観察対象の照明に用いているため、光を曲げる際に、被観察対象の照明に寄与せず失われる光の割合を低減させることができ、被観察対象を明るく照明することができる。
また、レーザ光を蛍光部材の励起光として用いているため、径の細い導光部材を用いても被観察対象の明るさを損なうことがなく、内視鏡用光学アダプタの細径化を図ることができる。
また、上記発明においては、前記蛍光部材が、対向する側面間の距離が前記被観察対象に向かって広がるテーパ形状を有していることが望ましい。
本発明によれば、蛍光部材において励起された所定波長の光を傾斜した側面にて被観察対象に向けて反射させることにより、所定波長の光を被観察対象に向けて出射させることができる。そのため、曲げた光ファイバやプリズム等を用いることなく、側方に位置する被観察対象を照明することができる。また、被観察対象に向けて漸次広がるテーパ形状に構成することで、照明部の幅方向寸法を小さくしても十分な光量の照明光を確保することができ、被観察対象を明るく照明することができる。
さらに、上記発明においては、前記照明部が、対向する側面の間隔が前記被観察対象に向かって広がるテーパ穴を備え、前記導光部材が、前記テーパ穴の側面に接続されていることが望ましい。
本発明によれば、テーパ穴に入射したレーザ光が、テーパ穴の側面により被観察対象に向けて反射される。そのため、曲げた光ファイバやプリズム等を用いることなく、レーザ光を被観察対象に向けて曲げることができる。
また、テーパ穴の開口部近傍領域に蛍光部材を配置してもよく、蛍光部材により励起された所定波長の光を被観察対象に照明することができる。
上記発明においては、前記導光部材のレーザ光の出射面が、前記被観察対象に向かってレーザ光の出射方向に傾斜する傾斜面であることが望ましい。
本発明によれば、レーザ光は出射面からテーパ穴に出射する際に、被観察対象側に屈折して出射される。そのため、レーザ光を被観察対象に向けてより曲げやすくすることができる。
なお、導光部材を構成する材料は、テーパ穴内を満たす媒質、例えば空気の屈折率よりも屈折率の高い材料を用いていることが望ましい。
上記発明においては、前記照明部が、対向する側面間の距離が前記被観察対象に向かって広がるプリズムを備え、前記導光部材が、前記プリズムの側面に接続されていることが望ましい。
本発明によれば、プリズムに入射したレーザ光が、プリズムの側面により被観察対象に向けて反射される。プリズムを用いることにより、効率よくレーザ光を被観察対象に向けて曲げることができる。
また、プリズムの内部またはプリズムの光出射面に蛍光部材を配置してもよく、蛍光部材により励起された所定波長の光を被観察対象に照明することができる。
また、本発明は、レーザ光を出射する光源と、被検査対象空間内に挿入され前記光源からのレーザ光を先端から出射する内視鏡の挿入部と、該挿入部の先端部に着脱可能に取り付けられる上記本発明の内視鏡用光学アダプタと、を備える内視鏡装置を提供する。
本発明によれば、上記本発明の内視鏡用光学アダプタを備えることにより、側方に位置する被観察対象を均一に明るく照明することができる。
また、レーザ光を蛍光部材の励起光として用いているため、径の細い導光部材を用いても被観察対象の明るさを損なうことがない。そのため、被検査対象空間内に挿入される挿入部の細径化を図ることができる。
本発明の内視鏡用光学アダプタおよび内視鏡装置によれば、入射部の両側から所定波長の光を照射することができる。そのため、被観察対象を均一に照明することができるという効果を奏する。また、レーザ光により励起された蛍光部材の所定波長の光を被観察対象の照明に用いているため、被観察対象を明るく照明することができるという効果を奏する。
また、レーザ光を蛍光部材の励起光として用いているため、径の細い導光部材を用いても被観察対象の明るさを損なうことがなく、内視鏡用光学アダプタの細径化を図ることができるという効果を奏する。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態について図1から図5を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置1の全体を示す概略図である。内視鏡装置1は、図1に示すように、被検査対象の像を撮像する内視鏡2と、被検査対象の照明に係るレーザ光を出射する光源装置(光源)3と、内視鏡2により撮像された像の電気信号を画像信号に変換処理する制御装置4と、制御装置4により処理された画像信号を表示するモニタ5と、から概略構成されている。
内視鏡2は、先端光学アダプタ(内視鏡用光学アダプタ)60が取り付けられるとともに被検査対象の像を撮像する荷電結合素子(以後、CCDと表記)を1つ内蔵した先端部21と、細長で可撓性を有する湾曲部22および軟性部23からなる挿入部24と、挿入部24の手元側にあって術者が把持し操作する操作部25と、操作部25から延びる可撓性のユニバーサルコード26と、ユニバーサルコード26の端部に設けられたコネクタ27と、から概略構成されている。ユニバーサルコード26には、後述するライトガイド、信号ケーブル等が内蔵されている。
コネクタガイド27には、光源装置3に接続される光源コネクタ28が設けられている。光源コネクタ28を介して内視鏡挿入部24の先端部21までレーザ光がライトガイドにより導かれるように構成されている。
さらに、コネクタ27には、制御装置4に接続される制御コネクタ29が設けられている。制御コネクタ29を介して先端部21に配置したCCDで撮像した被検査対象の像の電気信号が信号ケーブルにより制御装置4に導かれるように構成されている。
図2は、図1の内視鏡装置1の先端部21を説明する拡大図である。
先端部21の先端光学アダプタ60の側面には、側方に位置する被観察対象の戻り光が入射する対物レンズ(入射部)72と、被観察対象に向かって照明用の白色光を出射する拡散レンズ(照明部)84と、が配置されている。また、対物レンズ72は、先端光学アダプタ60の略軸線上に配置され、拡散レンズ84は、対物レンズ72の軸線方向に対する略直交方向(幅方向)の両脇に配置されている。
なお、対物レンズ72は後述する側方撮像光学系71の一部を構成するレンズであり、拡散レンズ84は後述する側方照明光学系81の一部を構成するレンズである。
図3は、図2の先端部21および先端光学アダプタ60の内部構造を説明するA−A´断面図である。図4は、図2の先端部21および先端光学アダプタ60の内部構造を説明するB−B´断面図である。
先端部21および先端光学アダプタ60には、図3および図4に示すように、被検査対象の像を撮像する側方撮像光学系71と、一対の側方照明光学系81とが備えられている。
側方撮像光学系71は、図3に示すように、被観察対象からの戻り光が入射する対物レンズ72と、戻り光を曲げる対物プリズム73と、撮像ユニット44として被観察対象の像を電気信号に変換するCCD74と、電気信号を処理するIC75等の電気部品と、処理した電気信号を制御装置4に伝達する信号ケーブル76と、から構成されている。また、側方撮像光学系71は、先端部21および先端光学アダプタ60の軸線近傍領域に配置されている。
対物レンズ72と、対物プリズム73とは、先端光学アダプタ60に配置され、また、CCD74と、IC75と、信号ケーブル76とは、先端部21に配置されている。
側方照明光学系81は、図4に示すように、光源装置3(図1参照)からレーザ光を導くライトガイド(導光部材)82と、レーザ光を白色光に変換する蛍光部(蛍光部材)83と、変換された白色光を被観察対象に向けて出射する拡散レンズ84と、から概略構成されている。側方照明光学系81は、側方撮像光学系71の両脇に配置されている(図2参照)。
ライトガイド82は、先端部21に配置されるライトガイド(導光部材)82aと、先端光学アダプタ60に配置されるライトガイド(導光部材)82bと、から構成されている。
ライトガイド82bと、蛍光部83と、拡散レンズ84とは先端光学アダプタに配置されている。
図5は、図2の先端光学アダプタ60の内部構造を説明するC−C´断面図である。
蛍光部83は、図4および図5に示すように、拡散レンズ84が配置されている方向(図4および図5中の上方)に向かって、側面83aの間隔が広くなるテーパ形状に形成されている。また、蛍光部83は、光源装置3から出射されたレーザ光により励起され白色光を出射する材料から形成されている。なお、蛍光部83は上述のテーパ形状に形成された穴に液状の蛍光部材を流し込んで形成してもよいし、蛍光部材を上述のテーパ形状に形成して、先端光学アダプタ60に配置してもよい。
ライトガイド82aは、図4に示すように、蛍光部83の側面83aに接続され、ライトガイド82aから出射されたレーザ光は側面から蛍光部83に入射される。
また、先端部21の外周は、図3に示すように、先端部21の端部を形成する端部材46と、側壁を形成する円筒部材47と、により形成されている。また、円筒部材47の外周側には、先端光学アダプタ60を着脱可能に固定するアダプタ固定円筒48が配置されている。
端部材46には、上述した撮像ユニット44やライトガイド82bが配置されているとともに、後述する先端光学アダプタ60と先端部21との回転位相を合わせる位相合わせ溝50が形成されている。
円筒部材47は、先端部21の端部側の第1円筒部材47aと操作部25側の第2円筒部材47bとに分けられる。第2円筒部材47bには、端部側に操作部25側より外径の小さな小径部51が形成されているとともに、内周側の先端には、第1円筒部材47aと螺合するネジ部が形成されている。第1円筒部材47aには、操作部25側に外径が小さく形成されているとともに外径面に第2円筒部材47bと螺合するネジ部が形成されている。
アダプタ固定円筒48は、小径部51に周方向回転可能に配置され、第1円筒部材47aおよび第2円筒部材47bにより、軸線方向の移動は拘束されている。アダプタ固定円筒48の第1円筒部材47a側は、外径が小さく形成されるとともに先端光学アダプタ60と螺合する固定ネジ部52が形成されている。
先端光学アダプタ60は、一方の端面に先端部21が挿入される凹部が形成された略円柱形状のアダプタ本体61からなる。アダプタ本体61の凹部内周面には、開口側から、固定ネジ部52と螺合するアダプタネジ部65と、Oリング67が配置されるOリング溝66と、位相合わせ溝50に係合する位相合わせピン68と、が形成されている。
次に、上記の構成からなる内視鏡装置1における作用について説明する。
光源装置3に電力が供給されると、光源装置3からレーザ光が出射される。出射されたレーザ光は、ライトガイド82bに入射され、ライトガイド82bにより内視鏡2の先端部21に導かれる。先端部21に導かれたレーザ光は、先端光学アダプタ60のライトガイド82aに入射して、蛍光部83の側面83aに向けて出射される。
レーザ光が入射された蛍光部83は、励起され白色光を出射する。蛍光部83内で励起された白色光は、傾斜して配置された側面83aにより拡散レンズ84に向けて反射される。蛍光部83から出射された白色光は、拡散レンズ84より拡散され、被観察対象を均一に照明する。
被観察対象からの戻り光は対物レンズ72に入射し、対物プリズム73を介してCCD74に入射される。CCD74に結像された被観察対象の像は電気信号に変換され、IC75および信号ケーブル76を介して制御装置4に入力される。制御装置4に入力された電気信号は画像信号に変換されモニタ5に出力され、モニタ5に表示される。
上記の構成によれば、側方に位置する被観察対象に対して、対物レンズ72の幅方向の両側に配置された拡散レンズ84から白色光を照射することができる。そのため、対物レンズ72のどちらか一方から被観察対象を照明する場合と比較して、被観察対象を均一に照明することができる。また、対物レンズ72の軸線方向の両側に配置した場合と比較すると、対物レンズ72よりも先端側に拡散レンズ84を配置する必要がなく、先端が突き当たるまで、被観察対象内に先端部21および先端光学アダプタ60を挿入した場合においても、対物レンズ72を十分な深さまで到達させることができる。
蛍光部83にレーザ光を照射し、励起された白色光を被観察対象に向けて出射しているため、光の向きを曲げる際に、被観察対象の照明に寄与せず失われる光の割合を低減させることができ、被観察対象を明るく照明することができる。
蛍光部83において励起された白色光を傾斜した側面83aにて被観察対象に向けて反射させることにより、側方に位置する被観察対象をより効率よく照明することができる。
また、蛍光部83をテーパ形状に構成することで、幅方向寸法を小さくしても軸線方向の寸法を確保して十分な光量の照明を行うことができる。また、レーザ光を蛍光部83の励起光として用いているため、径の細いライトガイド82を用いても被観察対象を照明する明るさを損なうことがない。したがって、内視鏡装置1の先端部21および先端光学アダプタ60の細径化を図ることができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図6から図8を参照して説明する。
本実施の形態の内視鏡装置の基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、先端光学アダプタの構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図6から図8を用いて先端光学アダプタ周辺のみを説明し、制御部4等の説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る内視鏡装置101の先端部121を説明する拡大図である。
なお、第1の実施携帯と同一の構成要素には、同一の符号を付しその説明を省略する。
先端部121の先端光学アダプタ160の側面には、側方に位置する被観察対象の戻り光が入射する対物レンズ72と、被観察対象に向かって照明用の白色光を出射する拡散レンズ84と、が配置されている。また、対物レンズ72は、先端光学アダプタ160の略軸線上に配置され、拡散レンズ84は、対物レンズ72の軸線方向に対する略直交方向の両脇に配置されている。
なお、対物レンズ72は後述する側方撮像光学系71の一部を構成するレンズであり、拡散レンズ84は後述する側方照明光学系181の一部を構成するレンズである。
図7は、図6の先端部121および先端光学アダプタ160の内部構造を説明するD−D´断面図である。
先端部121および先端光学アダプタ160には、図6および図7に示すように、被検査対象の像を撮像する側方撮像光学系71と、一対の側方照明光学系181とが備えられている。
側方照明光学系181は、図7に示すように、先端部121に配置されたライトガイド182bと、先端光学アダプタ160に配置されたライトガイド182aと、レーザ光を白色光に変換する蛍光部183と、変換された白色光を被観察対象に向けて出射する拡散レンズ84と、蛍光部183および拡散レンズ84が配置されるテーパ穴185と、から概略構成されている。側方照明光学系181は、側方撮像光学系71の両脇に配置されている。
図8は、図6の先端光学アダプタ160の内部構造を説明するE−E´断面図である。
テーパ穴185は、図7および図8に示すように、拡散レンズ84が配置されている方向(図7および図8中の上方)に向かって、側面185aの間隔が広くなるテーパ形状に形成されている。テーパ穴185の開口部には、蓋状の蛍光部183が配置され、蛍光部183の被観察対象側には拡散レンズ84が配置されている。
ライトガイド182bはテーパ穴185の側面185aに配置され、テーパ穴185内の空間にレーザ光を照射できるように配置されている。また、ライトガイド182aの光出射端面(出射面)182cは、テーパ穴185の開口方向に向かって、レーザ光の出射方向に傾斜するように形成されている。
次に、上記の構成からなる内視鏡装置101における作用について説明する。
光源装置3から出射されたレーザ光は、ライトガイド182bに入射され、ライトガイド182bにより内視鏡102の先端部121に導かれる。先端部121に導かれたレーザ光は、先端光学アダプタ160のライトガイド182aに入射して、テーパ穴185の側面185aに向けて出射される。
ライトガイド182aの光出射端面182cから出射されるレーザ光は、ライトガイド182aとテーパ穴185内の空気の屈折率の違い、および、光出射端面182cの傾斜により、被観察対象方向(図中上方)に屈折して出射される。
ライトガイド182aの光出射端面182cから出射されたレーザ光はテーパ穴185の側面185aに入射し、蛍光部183に向けて反射される。反射されたレーザ光は蛍光部183に入射し、蛍光部183を励起する。励起された蛍光部183から白色光が出射され、拡散レンズ84を介して被観察対象を均一に照射する。
以後の作用効果は、第1の実施形態と同一であるので説明を省略する。
上記の構成によれば、テーパ穴185に入射したレーザ光が、テーパ穴185の側面185aにより被観察対象に向けて反射されるため、曲げた光ファイバやプリズム等を用いることなく、レーザ光を被観察対象に向けて曲げることができる。
また、テーパ穴185の開口部近傍領域に配置した蛍光部183により励起された白色光を被観察対象に照明することができる。
ライトガイド182bの光出射端面182cが傾斜しているため、レーザ光は光出射端面182cからテーパ穴に出射する際に、被観察対象側に屈折して出射される。そのため、レーザ光を被観察対象に向けてより曲げやすくすることができる。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図9から図11を参照して説明する。
本実施の形態の内視鏡装置の基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、先端光学アダプタの構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図9から図11を用いて先端光学アダプタ周辺のみを説明し、制御装置等の説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る内視鏡装置201の先端部221を説明する拡大図である。
なお、第1の実施携帯と同一の構成要素には、同一の符号を付しその説明を省略する。
先端部221の先端光学アダプタ260の側面には、側方に位置する被観察対象の戻り光が入射する対物レンズ72と、被観察対象に向かって照明用の白色光を出射する拡散レンズ84と、が配置されている。また、対物レンズ72は、先端光学アダプタ260の略軸線上に配置され、拡散レンズ84は、対物レンズ72の軸線方向に対する略直交方向の両脇に配置されている。
なお、対物レンズ72は後述する側方撮像光学系71の一部を構成するレンズであり、拡散レンズ84は後述する側方照明光学系281の一部を構成するレンズである。
図10は、図9の先端部221および先端光学アダプタ260の内部構造を説明するF−F´断面図である。
先端部221および先端光学アダプタ260には、図9および図10に示すように、被検査対象の像を撮像する側方撮像光学系71と、一対の側方照明光学系281とが備えられている。
側方照明光学系281は、図10に示すように、先端部221に配置されたライトガイド282aと、先端光学アダプタ260に配置されたライトガイド282aと、レーザ光を白色光に変換する蛍光部283を有するプリズム285と、変換された白色光を被観察対象に向けて出射する拡散レンズ84と、から概略構成されている。側方照明光学系281は、側方撮像光学系71の両脇に配置されている(図9参照)。
図11は、図9の先端光学アダプタ260の内部構造を説明するG−G´断面図である。
プリズム285は、図10および図11に示すように、拡散レンズ84が配置されている方向(図10および図11中の上方)に向かって、側面285aの間隔が広くなるテーパ形状に形成されている。プリズム285の内部または光出射側の端面に蛍光部283が配置され、プリズム285の被観察対象側には拡散プリズム285が配置されている。
ライトガイド282aはプリズム285の側面285aに接続され、プリズム285内にレーザ光を照射できるように配置されている。
次に、上記の構成からなる内視鏡装置201における作用について説明する。
光源装置3から出射されたレーザ光は、ライトガイド282bに入射され、ライトガイド282bにより内視鏡202の先端部221に導かれる。先端部221に導かれたレーザ光は、先端光学アダプタ260のライトガイド282aに入射して、プリズム285の側面285aに向けて出射される。
プリズム285に入射されたレーザ光は、側面285aにより蛍光部283に向けて反射される。反射されたレーザ光は蛍光部283に入射し、蛍光部283を励起する。励起された蛍光部283から白色光が出射され、さらにプリズム285の側面285aにより被観察対象に向けて反射され、拡散レンズ84を介して被観察対象を均一に照明する。
以後の作用効果は、第1の実施形態と同一であるので説明を省略する。
上記の構成によれば、プリズム285を用いることにより、効率よくレーザ光を蛍光部283に向けて曲げることができる。そのため、被観察対象を効率よく照明することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、レーザ光を蛍光体により白色光に変換して被検査対象を照明するものに適応して説明したが、レーザ光を白色光に変換するものに限られることなく、レーザ光を他の波長の光に変換する構成であったり、レーザ光を波長変換せずに照明光として用いる構成であったり、その他各種の構成に適応することができるものである。
本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置の全体を示す概略図である。 図1の内視鏡装置の先端部を示す拡大図である。 図2の先端部および先端光学アダプタを示すA−A´断面図である。 図2の先端部および先端光学アダプタを示すB−B´断面図である。 図2の先端光学アダプタを示すC−C´断面図である。 本発明の第2実施形態に係る内視鏡装置の先端部を示す拡大図である。 図6の先端部および先端光学アダプタを示すD−D´断面図である。 図6の先端光学アダプタを示すE−E´断面図である。 本発明の第3実施形態に係る内視鏡装置の先端部を示す拡大図である。 図9の先端部および先端光学アダプタを示すF−F´断面図である。 図9の先端光学アダプタを示すG−G´断面図である。
符号の説明
1、101、201 内視鏡装置
2 内視鏡
3 光源装置(光源)
21、121、221 先端部
24 挿入部
60、160、260 先端光学アダプタ(内視鏡用光学アダプタ)
71 側方撮像光学系71
72 対物レンズ(入射部)
81 側方照明光学系
82、82a、82b、182、182a、182b、282、282a、282b ライトガイド(導光部材)
83、183、283 蛍光部(蛍光部材)
83a、185a 側面
84 拡散レンズ(照明部)
185 テーパ穴
182c 光出射端面(出射面)
285 プリズム

Claims (6)

  1. 内視鏡の先端部に着脱可能で、側方撮像光学系と側方照明光学系とを有する内視鏡用光学アダプタにおいて、
    前記側方照明光学系が、前記内視鏡先端部から出射されたレーザ光を導く導光部材と、該導光部材により導かれたレーザ光により所定波長の光を励起する蛍光部材を有し、前記所定波長の光を被観察対象に向けて出射する照明部と、を備え、
    前記側方撮像光学系が、前記被観察対象からの戻り光を入射させる入射部を備え、
    前記入射部の幅方向の両側に前記照明部が配置されている内視鏡用光学アダプタ。
  2. 前記蛍光部材が、対向する側面間の距離が前記被観察対象に向かって広がるテーパ形状を有している請求項1記載の内視鏡用光学アダプタ。
  3. 前記照明部が、対向する側面の間隔が前記被観察対象に向かって広がるテーパ穴を備え、
    前記導光部材が、前記テーパ穴の側面に接続されている請求項1記載の内視鏡用光学アダプタ。
  4. 前記導光部材のレーザ光の出射面が、前記被観察対象に向かってレーザ光の出射方向に傾斜する傾斜面である請求項3記載の内視鏡用光学アダプタ。
  5. 前記照明部が、対向する側面間の距離が前記被観察対象に向かって広がるプリズムを備え、
    前記導光部材が、前記プリズムの側面に接続されている請求項1記載の内視鏡用光学アダプタ。
  6. レーザ光を出射する光源と、被検査対象空間内に挿入され前記光源からのレーザ光を先端から出射する内視鏡の挿入部と、該挿入部の先端部に着脱可能に取り付けられる請求項1から請求項5のいずれかに記載の内視鏡用光学アダプタと、を備える内視鏡装置。
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