JP5138444B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
ここで、基本的に生体の内部や機械の内部には外側からの光が届かない。そのため、内視鏡は、撮影部近傍に検査対象を照明する照明機構を有する。
そのため、通常特殊観察時は、白色を射出する側の光ファイバを導波する光は、光源側または光路上で遮断され、蛍光体まで光が到達しない状態にする。
しかしながら、照射される特殊観察用の光が蛍光体の励起波長であると、特殊観察時に照射された特殊観察用の光が蛍光体に入射し、蛍光体が発光してしまう。
特殊観察時に、蛍光体が発光してしまうと、特異な細胞から自家発光される光の観察が妨げられ、自家発光を観察するための画像のS/N比が低下してしまうことがあるという問題がある。
さらに、本発明の他の目的は、上記目的に加え、通常観察を良好に行うことができる内視鏡を提供することにある。
または、前記フィルタは、前記レーザ光源から射出される光の波長未満の波長域の光の透過率が、前記レーザ光源から射出される光の波長より高い波長域の光の透過率よりも低く、前記レーザ光源から射出される光の波長域の透過率が、波長が長くなるに従って高くなり、前記レーザ光源から射出される光の波長未満の波長域の光の透過率から前記レーザ光源から射出される光の波長より高い波長域の光の透過率まで変化することも好ましい。
また、前記フィルタは、前記前記レーザ光源から射出された光、及び前記蛍光体で発光された光のうち画像取得に用いられる波長域未満の波長域の光の透過率が、前記画像取得に用いられる波長域の光の透過率よりも低いことも好ましい。
また、前記レーザ光源は、ピーク波長が400nm未満の波長域の光を射出し、前記フィルタは、前記蛍光体の吸収帯域の波長域以下の波長域の光の透過率が、前記蛍光体の吸収帯域の波長域より高い波長域の光の透過率よりも低いことも好ましい。
また、前記特殊観察用光源は、紫外光または赤外光を射出し、前記フィルタは、前記特殊観察用光源から射出される紫外光または赤外光の波長域における透過率が可視光の波長域における光の透過率よりも低いことも好ましい。
また、前記フィルタは、前記蛍光体の吸収帯域でありかつ可視光域ではない光の波長域である特定波長域における光の透過率が、前記特定波長域以外の波長域における光の透過率よりも低いことも好ましい。
また、前記レーザ光源は、赤外光または紫外光を射出し、前記蛍光体は、前記レーザ光源から射出される赤外光または紫外光により励起され可視光を発光するが好ましい。
前記レーザ光源は、紫外光を射出し、前記蛍光体は、紫外光領域の波長の光により励起され可視光領域の光を発光することが好ましい。
また、前記挿入部は、処置具を先端部に案内する管路を有し、前記特殊観察用ユニットは、前記第2光ファイバを前記管路に挿入することで、前記挿入部の先端に光を導波することも好ましい。
また、前記補助光源は、前記レーザ光源から射出された光が第1光ファイバから射出されている間は光を射出し、前記特殊観察用光源から射出された光が第2光ファイバから射出されている間は光を射出しないことが好ましい。
また、前記特殊観察用励起光源が、前記補助光源も兼ねており、前記前記特殊観察用励起光源と前記補助光源とが一つの光源であることが好ましい。
内視鏡10は、体腔(消化管、耳鼻咽喉など)等の検査部位に挿入された挿入部12から、検査部位の観察、写真や動画の撮影、さらには組織の採取等を行う。また、内視鏡10は、検査対象に白色光を照射した状態で画像を取得し、検査対象を観察する通常観察と、検査対象に所定波長の光を照射した状態で画像を取得し、検査対象を観察する特殊観察の2つのモードにより検査対象を観察する。
さらに、先端部22には、後述する通常観察用光源40及び特殊観察用光源42から射出された光をそれぞれ導波し、先端部22から検査部位を照明するため光を射出する第1光ファイバ30及び第2光ファイバ32の先端部が配置されている。第1光ファイバ30及び第2光ファイバ32については、光照射ユニット28として後ほど詳細に説明する。
このアングル部24は、後述する操作部14のLRツマミ88およびUDツマミ90の操作によって、湾曲される。
ここで、アングル部24及び軟性部26には、上述したデータケーブル70、第1光ファイバ30、第2光ファイバ32、アングル部24を湾曲するためのワイヤ等が収容/挿通されている。また、アングル部24及び軟性部26には、さらに、上述した鉗子口74と接続している管路である鉗子チャンネル(鉗子チューブ)78、送気/送水口72と接続している管路である送気/送水チャンネル(送気/送水チューブ)80も収納/挿通されている。
操作部14には、通常の内視鏡と同様に、鉗子チャンネル78と連通し、ユーザが鉗子を挿入するための開口である鉗子口82、鉗子チャンネル78を介して先端部22の鉗子口74から吸引を行うための吸引ボタン84、送気/送水チャンネル80を介して先端部22の送気/送水口72から検査部位等に送気および送水を行うための送気/送水ボタン86等が配置される。
また、電子スコープである内視鏡10には、これ以外にも、ズームスイッチ、静止画の撮影スイッチ、動画の撮影スイッチ等、CCDセンサ60によって画像を観察/撮影するための各種のスイッチが設けられている。
また、コネクタ16は、内視鏡10を使用する施設における、電源20、信号処理装置21、送水手段、送気手段、吸引手段等と接続するための部位であり、通常観察用光源40、特殊観察用光源42等に電力を供給する電源20と接続するプラグ52、内視鏡10と施設の送水(給水)手段と接続するための送水コネクタ、同送気手段と接続するための通気コネクタ、同吸引手段と接続するための吸引コネクタ、電気メスを使用する際にSコードを接続するS端子(図示省略)等が配置されている。また、前述のように、内視鏡10は電子スコープであるので、コネクタ16には、さらに、信号処置装置21と接続するためのビデオコネクタ56が接続されている。前述のように、CCDセンサ60が撮像した画像を伝送するデータケーブル70は、挿入部12から、操作部14〜ユニバーサルコード18の内部を通り、このコネクタ16を経て、ビデオコネクタ56に接続される。ビデオコネクタ56は、信号処理装置21に接続されている。
このユニバーサルコード18には、第1光ファイバ30、第2光ファイバ32、データケーブル70が収容/挿通される。このユニバーサルコード18には、さらに、送水コネクタに接続する送水チャンネル、通気コネクタに接続する送気チャンネル、吸引コネクタに接続する吸引チャンネル等も収容/挿通される。
ここで、図4は、通常観察用光源40から射出される光(以下「通常観察用励起光」とも言う。)、特殊観察用光源42から射出される光(以下「特殊観察用励起光」ともいう。)、通常観察用白色光(通常観察に用いられる白色光、本実施形態では、蛍光体34で励起される可視光)、特殊観察時の自家発光光のそれぞれの強度分布、蛍光体34の吸収帯域、フィルタ36の透過率分布を示すグラフである。
また、第1光ファイバ30の先端(具体的には、挿入部12の先端部22側の端部)には、蛍光体34、フィルタ36が、コネクタ16側から先端部22側に向う方向に蛍光体34、フィルタ36の順に配置されている。つまり、第1光ファイバ30の光路上の最先端にフィルタ36が配置されている。
また、特殊観察用光源42も、半導体レーザ、LED等の一定の波長域の光を射出する発光素子であり、本実施形態では、390nm〜470nmの波長域の光でかつ強度(レベル)のピークが430nmの特殊観察用励起光を射出する(図4参照)。また、後ほど説明するが、検査対象は、特殊観察用励起光が照射されると、500nm〜630nmの波長域の光(以下「特殊観察時自家発光光」、単に「自家発光光」ともいう。)を発光する。
本実施形態の蛍光体34は、220nm〜430nmの光が照射されると励起され、通常観察用白色光として可視光の光を照射する(図4参照)。つまり、蛍光体34は、吸収帯域が220nm〜430nmである蛍光材料である。また、蛍光体34は、通常観察用励起光の波長域の変換効率が最も高い。
フィルタ36は、通常観察用白色光の波長域及び通常観察用白色光の波長域よりも高い波長域の透過率がαであり、通常観察用白色光よりも低い波長域の透過率がβである(図4参照)。ここで、透過率αと透過率βとの関係は、α<βである。
なお、フィルタ36には、光を反射して透過しない反射型フィルタ、光を吸収して透過しない吸収型フィルタのどちら方式のフィルタも用いることができる。
また、フィルタ36の配置方法も特に限定されず、本実施形態のように別部材として通常観察用光が導波される光路上に配置しても、蛍光体34の表面に塗布(コーティング)することにより配置してもよい。
また、特殊観察用光源42から射出された光は、レンズ46で集光され、第2光ファイバ32のコネクタ16側の端部に入射される。第2光ファイバ32のコネクタ16側の端部に入射された光は、第2光ファイバ32内を導波され、挿入部12の先端部22側の端面から射出される。
また、電源20は、内視鏡10に電力を供給する公知の電源である。
さらに、信号処置装置21は、CCDセンサ60で撮影されデータケーブル70から送信された画像信号を処理して画像を生成し、生成した画像を表示する装置であり、内視鏡10から送られた画像信号を処理し画像を生成するビデオプロセッサや画像を表示するモニタ等で構成されている。
まず、通常観察について説明する。
通常観察時、光照射ユニット28は、通常観察用光源40から通常観察用励起光を射出させる。通常観察用光源40から射出された通常観察用励起光は、レンズ44で集光された後、第1光ファイバ30に入射される。その後、通常観察用励起光は、第1光ファイバ30を導波され、蛍光体34に到達する。通常観察用励起光が照射された蛍光体34は、励起され、通常観察用白色光を発光する。蛍光体34から発光された通常観察用白色光は、フィルタ36を通過した後、検査対象に向けて射出される。なお、フィルタ36は、通常観察用白色光の波長域の光の透過率が高いため、通常観察用白色光をほとんど若しくは全く低減させることなく透過させる。
このようにして、光照射ユニット28は、検査対象に通常観察用白色光を照射する。なお、この際、特殊観察用光源42からは、光を射出させない。
また、必要に応じて、鉗子口82から鉗子チャンネル78に処置具を挿入して先端部22側の鉗子口74から出し、検査対象の組織を採取したり、検査対象をクリップにより止血してもよい。
特殊観察時、光照射ユニット28は、特殊観察用光源42から特殊観察用励起光を射出させる。特殊観察用光源42から射出された特殊観察用励起光は、レンズ46で集光された後、第2光ファイバ32に入射される。その後、特殊観察用励起光は、第2光ファイバ32を導波され、挿入部12の先端部22側の端部から検査対象に向けて射出される。
このようにして、特殊観察時、光照射ユニット28は、検査対象に特殊観察用励起光を照射する。なお、特殊観察時、通常観察用光源40からは、光を射出させない。
CCDセンサ60は、特殊観察用励起光が照射され、自家発光光を射出している状態の検査対象の画像の画像信号を取得し、画像信号をデータケーブル70を介して信号処理装置21に出力する。信号処理装置21は、CCDセンサ60から送られてきた画像信号に画像処理を施して画像を生成し、生成した画像をモニタ等に表示させる。
ここで、検査対象は、細胞の状態により自家発光光の傾向が変わる(例えば、正常細胞は発光し、癌細胞は発光しない)ため、通常観察時に白色光が照射された状態で検出した画像では、判別することができない場合、つまり、カラー画像では、細胞の種類が判別できない場合でも、特殊観察により判別することができる。
このように、特殊観察時に蛍光体34に特殊観察用励起光が到達することを防止できることで、蛍光体34は発光することを防止できる。これにより、特殊観察用励起光が照射されることにより検査対象で発生する微弱な強度の自家発光をより正確に検出することができる。
このようにフィルタにより紫外線を反射させることで、通常観察時に、蛍光体をより効率よく発光させることができ、また、光を効率よく利用できることで低消費電力化することができる。
例えば、図5に示すような、出力のピークが405nm、あるいは、波長域が395nm〜415nmの光を射出する通常観察用光源を用い、吸収帯域が305nm〜505nmの蛍光体を用いる内視鏡とすることもできる。図5は、他の一例の通常観察用光源から射出される光(以下「通常観察用励起光」とも言う。)、特殊観察用光源から射出される光(以下「特殊観察用励起光」ともいう。)、通常観察用白色光、特殊観察時の自家発光光のそれぞれの強度分布、蛍光体の吸収帯域、フィルタ36’の透過率分布を示すグラフである。
ここで、本実施形態では、蛍光体から発光される光に加え、通常観察用光源から射出される通常観察用励起光の一部も通常観察用白色光を構成する。つまり、蛍光体から発光される波長455nm〜800nmの波長域に加え、出力のピークが445nmで波長域が435nm〜455nmの光も通常観察用白色光を構成する。なお、図6では、通常観察用白色光の一部と、通常観察用励起光とのレベルが重なっている。
これにより、良好に通常観察を行うことができ、且つ特殊観察も良好に行うことができる。
ここで、図7は、フィルタの透過率分布を除いて、他の部材の値、強度分布等は、図4に示すグラフの各値と同じであり、図8は、フィルタの透過率分布を除いて、他の部材の値、強度分布等は、図5に示すグラフの各値と同じであり、図9は、フィルタの透過率分布を除いて、他の部材の値、強度分布等は、図6に示すグラフの各値と同じである。
したがって、通常観察用励起光の波長域の透過率を、波長が長くなるに従って高くし透過率をβからαまで変化させたフィルタA、フィルタA’及びフィルタA’’により、最も変換効率の高い通常観察用励起光の波長域の光の一部の透過率を低くすることで、特殊観察時に、最も変換効率の高い波長域の光が蛍光体に到達することを低減することができる。
なお、図7〜9に示すように特殊観察用励起光と蛍光体の吸収帯域とが一部で重なり、特殊観察用励起光の一部の波長により蛍光体が発光するが、蛍光体の変換効率の高くない波長領域であるので、発光量は少なくないため、特殊観察に与える影響は、最も変換効率の高い波長域よりも小さい。
以上より、特殊観察時に、蛍光体が発光して自家発光の対するノイズとなることを防止でき、S/N比を向上させることができる。
また、本実施形態のように、最も変換効率の高い通常観察用励起光の波長域の光の一部の透過率を低くすることで、特殊観察用光源として用いる光源の種類によらず、蛍光体が強い光で発光することを防止できる。
また、図9に示すように、通常観察用励起光として、強度のピークが445nmの光を用いる場合は、白色観察用白色光の一部に通常観察用励起光を用いているため、フィルタA’’により通常観察用励起光の一部を透過させないことで、演色性が低減するが、一定割合の通常観察用励起光は透過されるため、一定以上の演色性は維持することができる。
以上より、特殊観察時に、蛍光体が発光して自家発光の対するノイズとなることを防止でき、S/N比を向上させることができる。
したがって、特殊観察時に、蛍光体が発光して自家発光の対するノイズとなることを防止でき、S/N比を向上させることができる。
フィルタとして、特殊観察用励起光の波長域の光を透過させず、可視光の波長域の光を透過させるようにすることで、特殊観察時に、特殊観察用励起光が蛍光体に到達することを防止でき、蛍光体が発光することを防止でき、良好に特殊観察を行うことができる。また、通常観察時に、フィルタが可視光である通常観察用白色光を高い透過率で透過させることができ、良好に通常観察を行うことができる。
上記波長域の光をフィルタにより透過させないことにより、通常観察用励起光の波長によらず、特殊観察時に蛍光体が発光することをより確実に防止することができる。これにより、より良好に特殊観察を行うことができる。
また、可視光の波長域の透過率は変化させない(または高い透過率とする)ため、上記波長域の光をフィルタに透過させない場合も、通常観察用白色光には影響を与えないため、良好に通常観察を行うことができる。
また、上述した各種形態とすることで、通常観察時の白色光の演色性は多少低下する場合もあるが、特殊観察と通常観察の両方を良好に行うことができる。
図10は、本発明の内視鏡の他の実施形態を示す断面図である。また、図11は、光源から射出される光と蛍光体とフィルタとの関係の他の一例を示すグラフである。
ここで、図10に示す内視鏡100は、光照射ユニット28に通常観察用補助光源(以下単に「補助光源」という。)102、レンズ104、分岐光ファイバ106を設けたことを除いて、他の構成は、図1〜3に示す内視鏡10と同様であるので、内視鏡10と同様の構成の部分については詳細な説明は省略し、以下、内視鏡100に特有の点について説明する。
内視鏡100は、挿入部12、操作部14、コネクタ16、ユニバーサルコード18を有する。また、内視鏡100には、内視鏡100に電力を供給する電源20及びCCDセンサ60で取得した画像データを処理する信号処理装置21が接続されている(図3参照)。
ここで、補助光源102と、レンズ104とは、コネクタ16内に設けられ、分岐光ファイバ106は、第2光ファイバ32から分岐され、第2光ファイバ32と接続されていない端部がレンズ104に対向する位置に配置されている。
また、補助光源102は、通常観察時のみ光を射出させ、特殊観察時には光を射出させない。
レンズ104は、補助光源102と分岐光ファイバ106との間に配置され、補助光源102から射出された光を分岐光ファイバ106に入射させる。
分岐光ファイバ106は、第2光ファイバ32に光が導波できるように接続されており、第2光ファイバ32と接続されていない端部から入射された光を第2光ファイバ32に導波する。
また、フィルタ36は、特殊観察用励起光から射出される光の波長域以下の波長域の光は、透過せず(透過率が実質的に0)、特殊観察用励起光から射出される光の波長域より大きい波長域の光は透過する(透過率が高い)フィルタである。
なお、その他、特殊観察用光源、蛍光体、通常観察光源は、図6に示したグラフの各部と同様であるので、詳細な説明は省略する。
これにより、内視鏡100は、図11に示すように、通常観察時に、フィルタ36により遮断される(透過されない)ため第1の光ファイバ30からは射出することができない波長域の光を、補助光源102から光を射出させることができる。
以上より、内視鏡100は、第1光ファイバ30から射出される光(つまり、蛍光体により励起され、一部波長がフィルタにより遮断された光、図11中通常観察用白色光でありかつフィルタの透過率が高い領域の光)と第2光ファイバから射出される光(つまり補助光から射出される光、図11中補助光)とをあわせた光で通常観察を行うことができる。これにより、通常観察時に演色性の高い白色光で測定対象を照明することができる。
また、特殊観察時は、補助光源102から光を射出させないことで、補助光源102の影響は取り除くことができ、さらに、特殊観察用励起光の波長をフィルタ36に透過させないことができるため、特殊観察時に蛍光体36が発光することも防止できる。これにより、好適に特殊観察を行うことができる。
ここで、図12は、光源から射出される光と蛍光体とフィルタとの関係の他の一例を示すグラフである。
図12に示すように、フィルタとして、特殊観察用励起光から射出される光の波長域以下の波長域の光は、透過せず(透過率が実質的に0)または透過率が低く、特殊観察用励起光から射出される光の波長域より大きい波長域の光は透過する(透過率が高い)フィルタを設け、その他、特殊観察用光源、蛍光体、通常観察光源は、図4に示したグラフの各部と同様とした場合も、補助光源として、波長域390nm〜500nmの補助光を射出する光源を設けることで、演色性の高い白色光で通常観察を行うことができ、特殊観察時に蛍光体が発光することを防止できる。
さらに、フィルタとして、特殊観察用励起光から射出される光の波長域以下の波長域の光は、透過せず(または、透過率が低く)、特殊観察用励起光から射出される光の波長域より大きい波長域の光は透過する(つまり、透過率が高い)フィルタを用いることで、特殊観察時に蛍光体が発光することを確実に防止することができる。また、補助光源により、通常観察時の白色光は補完することができるため、特殊観察用励起光を確実に除去できるフィルタを用いて、フィルタが通常観察時に蛍光体から射出される光の一部波長の光を遮断してしまう場合でも演色性の高い白色光で通常観察を行うことができる。
図13は、光源から射出される光と蛍光体とフィルタとの関係の他の一例を示すグラフである。
図13に示すように、補助光と特殊観察用励起光として同一の発光波長の光を用いる(または、用いることができる)場合は、同一の光源を用いる場合は、1つの光源で両方の機能を果たせばよい。
つまり、1つの光源を、特殊観察時は、特殊観察用光源として用い、通常観察時は、補助光源として用いてもよい。すわなち、特殊観察用光が可視光域も含む光の場合は、第2光ファイバに光を入射させる可視光域も含む特殊観察用光を特殊観察時も通常観察時も入射させるようにすることで、上記効果を得ることができる。
ここで、このように1つの光源で両方の機能を果たさせる場合は、そのモード(通常観察、特殊観察)に応じて出力を調整できるようにすることが好ましい。出力を調整できるようにすることで、各モードを好適に行うことができる。
なお、特殊観察用光源としては、少なくとも一部の波長域が蛍光体から発光される光の波長域とは異なり、かつ、特殊観察に用いる波長域の光(特殊観察用励起光)を射出する種々の光源を用いることができる。
なお、IRI方式を用いる場合は、フィルタとして近赤外光以上の波長域の光の透過率が低く、近赤外光未満の波長域の光の透過率を高いフィルタを用いることで、上記と同様の効果を得ることができ、良好に特殊観察を行うことができ、かつ、通常観察も行うことができる。
また、通常観察用白色光と特殊観察用励起光とを同一の光射出面から射出させるために、光路の途中でそれぞれの光ファイバを連結し1本の光ファイバにした場合は、蛍光体及び蛍光体は、連結部よりも通常観察用光源側の光路上に配置すればよい。
具体的には、特殊観察用ユニットの第2光ファイバを鉗子口82及び鉗子チャンネル78に挿入可能な太さとする。そして、特殊観察時に、鉗子口82から鉗子チャンネル78に第2光ファイバを挿入して、第2光ファイバの先端部を鉗子口74の近傍に配置する。
その後、特殊観察用光源から光を射出させ、第2光ファイバから特殊観察用励起光を射出させることで、検査対象に特殊観察用励起光を照射することができる。
12 挿入部
14 操作部
16 コネクタ
18 ユニバーサルコード
20 電源
21 信号処理装置
22 先端部
24 アングル部
26 軟性部
30 第1光ファイバ
32 第2光ファイバ
34 蛍光体
36 フィルタ
40 通常観察用光源
42 特殊観察用光源
44、46、62、104 レンズ
56 ビデオコネクタ
60 CCDセンサ
64 プリズム
68 処理基板
70 データケーブル
72 送気/送水口
74、82 鉗子口
78 鉗子チャンネル
80 送気/送液チャンネル
84 吸引ボタン
86 送気/送水ボタン
88 LRツマミ
90 UDツマミ
102 補助光源
106 分岐光ファイバ
Claims (17)
- 長尺な挿入部と、
前記挿入部の先端に配置され、検査対象の画像を取得する撮影部と、
所定波長の光を射出するレーザ光源と、
前記挿入部の内部に配置された、前記レーザ光源から射出された光を前記挿入部の先端に導波する第1光ファイバと、
前記第1光ファイバの光路上に配置された、前記レーザ光源から射出された光により励起され可視光を発光する蛍光体と、
前記蛍光体と前記挿入部の先端との間の、前記第1光ファイバの光路上に配置された、波長により透過率が異なるフィルタと、
少なくとも一部の波長域が前記蛍光体から発光される光の波長域とは異なる光を射出する特殊観察用光源及び前記特殊観察用光源から発光された光を挿入部の先端に導波する第2光ファイバとを備える特殊観察用ユニットと、
前記第2光ファイバに接続され、前記フィルタにより透過率が低減される波長域の可視光を射出する補助光源とを有し、
前記補助光源から射出された光は、前記第2光ファイバを導波され、前記挿入部の先端から射出されることを特徴とする内視鏡。 - 前記フィルタは、前記レーザ光源から射出される光の波長域に含まれる特定波長未満の波長域の光の透過率が、前記特定波長以上の波長域の光の透過率よりも低い請求項1に記載の内視鏡。
- 前記フィルタは、前記レーザ光源から射出される光の波長未満の波長域の光の透過率が、前記レーザ光源から射出される光の波長より高い波長域の光の透過率よりも低く、前記レーザ光源から射出される光の波長域の透過率が、波長が長くなるに従って高くなり、前記レーザ光源から射出される光の波長未満の波長域の光の透過率から前記レーザ光源から射出される光の波長より高い波長域の光の透過率まで変化する請求項1に記載の内視鏡。
- 前記フィルタは、前記前記レーザ光源から射出された光、及び前記蛍光体で発光された光のうち画像取得に用いられる波長域未満の波長域の光の透過率が、前記画像取得に用いられる波長域の光の透過率よりも低い請求項1に記載の内視鏡。
- 前記レーザ光源は、ピーク波長が405nm未満の波長域の光を射出し、
前記フィルタは、前記レーザ光源から射出される光の波長域以下の波長域の光の透過率が、前記レーザ光源から射出される光の波長域より高い波長域の光の透過率よりも低い請求項1に記載の内視鏡。 - 前記レーザ光源は、ピーク波長が400nm未満の波長域の光を射出し、
前記フィルタは、前記蛍光体の吸収帯域の波長域以下の波長域の光の透過率が、前記蛍光体の吸収帯域の波長域より高い波長域の光の透過率よりも低い請求項1に記載の内視鏡。 - 前記特殊観察用光源は、紫外光または赤外光を射出し、
前記フィルタは、前記特殊観察用光源から射出される紫外光または赤外光の波長域における透過率が可視光の波長域における光の透過率よりも低い請求項1に記載の内視鏡。 - 前記フィルタは、前記蛍光体の吸収帯域でありかつ可視光域ではない光の波長域である特定波長域における光の透過率が、前記特定波長域以外の波長域における光の透過率よりも低い請求項1に記載の内視鏡。
- 前記フィルタは、前記光ファイバの光路上の前記挿入部の先端に配置されている請求項1〜8のいずれかに記載の内視鏡。
- 前記レーザ光源は、赤外光または紫外光を射出し、
前記蛍光体は、前記レーザ光源から射出される赤外光または紫外光により励起され可視光を発光する請求項1〜9のいずれかに記載の内視鏡。 - 前記レーザ光源は、紫外光を射出し、
前記蛍光体は、紫外光領域の波長の光により励起され可視光領域の光を発光する請求項1〜10のいずれかに記載の内視鏡。 - 前記特殊観察用ユニットの前記第2光ファイバは、前記挿入部に内蔵されている請求項1〜11のいずれかに記載の内視鏡。
- 前記挿入部は、処置具を先端部に案内する管路を有し、
前記特殊観察用ユニットは、前記第2光ファイバを前記管路に挿入することで、前記挿入部の先端に光を導波する請求項1〜11のいずれかに記載の内視鏡。 - 前記特殊観察用光源は、390nm〜470nmの波長域の光を射出する請求項1〜13のいずれかに記載の内視鏡。
- 前記フィルタは、前記特殊観察用光源から射出される波長の光の波長域以下の波長域の光の透過率が、前記特殊観察用光源から射出される波長の光の波長域より大きい波長域の光の透過率よりも低い請求項1〜14のいずれか1項に記載の内視鏡。
- 前記補助光源は、前記レーザ光源から射出された光が第1光ファイバから射出されている間は光を射出し、前記特殊観察用光源から射出された光が第2光ファイバから射出されている間は光を射出しない請求項1〜15のいずれか1項に記載の内視鏡。
- 前記特殊観察用励起光源が、前記補助光源も兼ねており、前記特殊観察用励起光源と前記補助光源とが一つの光源である請求項1〜15のいずれか1項に記載の内視鏡。
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