JP2006047499A - シュリンクラベル及びラベル付き容器 - Google Patents

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彰 新谷
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Abstract

【課題】 容器装着前にシワや歪みが生じることがなく、しかも収縮時に印刷層のひび割れが生じにくいシュリンクラベル及びラベル付き容器を提供する。
【解決手段】 本発明のシュリンクラベルは、熱収縮性フィルムの少なくとも一方の面に印刷層が設けられたシュリンクラベルであって、前記印刷層が、熱収縮性フィルムに、硬化後の見かけのガラス転移温度が−10〜150℃の範囲内となる重合性化合物からなる電子線硬化型インキを塗布し、電子線を照射して該インキを硬化させて形成されていることを特徴としている。特に、電子線硬化型インキを構成する重合性化合物全体のヨウ素価が40〜300であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子線照射により硬化するインキを用いたシュリンクラベル及びラベル付き容器に関する。
従来、ポリエチレンテレフタレート製容器(いわゆるPETボトル)等の容器には、商品名やデザイン、内容物に関する説明やデザイン等が印刷された熱収縮性を有するフィルム(シュリンクラベル)が装着されている。このようなラベル付き容器は、シュリンクラベルを筒状に形成し、容器に外嵌した後、熱により収縮させることにより製造される。
一方、シュリンクラベルは、熱収縮性フィルムにインキ、接着剤、ニス等を印刷又は塗布することにより製造されており、例えば、グラビア印刷を行う場合には、印刷後にインキ等に含まれる多量の水や有機溶剤を除去するための乾燥工程が設けられている。蒸発の速い有機溶剤を使用すると乾燥時間は短くできるが、環境を考慮して水性インキを用いた場合は、乾燥に所定の時間を要するため生産性が低く、また、乾燥時の熱により、熱収縮性フィルムが容器装着前に収縮し、印刷されたデザイン等の歪みやシワが生じたり、ラベル装着時に容器に密着しにくくなるなどの問題があった。
紫外線硬化型インキを用いた場合、溶剤を含まないため乾燥工程が不要となり、有機溶剤を使用しないため環境適性も向上することができる。しかし、インキの硬化に用いる紫外線照射装置から熱線が発生して熱収縮性フィルムが加熱され、上記と同様の問題が生じてしまう。さらに、紫外線は透過率が低いため、インキの塗布量が多い場合には硬化が不十分となり、フィルムから印刷層が剥離しやすいため濃色の印刷ができず、また、紫外線照射により、該インキに含まれる光開始剤が分解し、分解生成物により異臭が発生する等の問題があった。
特開2004−9393号公報には、シュリンクフィルムに電子線硬化型被覆剤を印刷し、電子線を照射して該被覆剤を硬化させてシュリンクフィルムを製造する方法が開示されている。この方法は、硬化反応に電子線を用いるため、上記紫外線硬化型インキを用いることにより生ずる上記のような問題を回避することができる。しかし、電子線硬化型被覆剤として電子線硬化型インキを用いた場合には、電子線照射によりインキを構成する重合性化合物が高度に架橋した重合体からなる硬い印刷層が形成されてしまう。このような印刷層を有するシュリンクフィルムは、収縮性が低いため容器等へ装着が困難であり、また、収縮時に印刷層がひび割れてデザイン等が損なわれてしまうという問題があった。
特開2004−9393号公報
本発明の目的は、容器装着前にシワや歪みが生じることがなく、電子線照射後も高い熱収縮性を有し、しかも収縮時に印刷層のひび割れが生じにくいシュリンクラベル及びラベル付き容器を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の構成成分からなる電子線硬化型インキによれば、硬化後の印刷層が収縮時に柔らかく、優れた追随性を発揮しうるため、容器等に装着した後の外観性に優れるシュリンクラベルが得られることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、熱収縮性フィルムの少なくとも一方の面に印刷層が設けられたシュリンクラベルであって、前記印刷層が、熱収縮性フィルムに、硬化後の見かけのガラス転移温度が−10〜150℃の範囲内となる重合性化合物電子線硬化型インキを塗布し、電子線を照射して該インキを硬化させて形成されているシュリンクラベルを提供する。本発明のシュリンクラベルは、電子線硬化型インキを構成する重合性化合物全体のヨウ素価が40〜300であることが好ましい。
また、本発明は、上記本発明のシュリンクラベルが装着されたラベル付き容器を提供する。前記シュリンクラベルは収縮率10〜80%の範囲で熱収縮されていることが好ましい。
本発明のシュリンクラベルは、硬化後のインキが柔らかく、収縮するフィルムに追随して印刷表示のひび割れを回避することができ、しかもシワや歪みがなく臭気の発生もない。このようなシュリンクラベルを容器に装着することにより、優れた外観を有するラベル付き容器を得ることができる。
本発明のシュリンクラベルは、熱収縮性フィルムの少なくとも一方の面に印刷層が設けられている。前記熱収縮性フィルムの素材としては、熱収縮性フィルムの材料として通常用いられているものを使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂等が挙げられる。これらの素材は単独で又は2種以上混合して使用できる。なかでも、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂からなるフィルムが好ましい。これらの熱収縮性フィルムは、単層フィルム及び多層フィルムの何れで構成されていてもよい。
熱収縮性フィルムは、少なくとも一方向(例えば、横方向)に延伸処理が施されており、該方向に熱収縮性を示す。延伸処理は、テンター方式、チューブ方式等の方式を用いて、例えば、70〜100℃程度の温度で、主延伸方向に2.0〜8.0倍、好ましくは3.5〜6.0倍程度延伸することにより行われる。熱収縮性フィルム3の主延伸方向の熱収縮率は、95℃(温水に10秒間浸漬)において、例えば10〜80%程度、好ましくは15〜70%程度である。該熱収縮率は、熱収縮性フィルムを構成する樹脂の種類、延伸倍率等の延伸条件を適宜選択することにより調整できる。熱収縮性フィルムを、例えば、主延伸方向を周方向として筒状に形成したときに、周方向に熱収縮性を有するシュリンクラベルを形成できる。
熱収縮性フィルムの印刷層側の表面には、必要に応じて、コロナ放電処理やプライマー処理(アンダーコート処理)等の慣用の表面処理が施されていてもよい。熱収縮性フィルムの厚みは、収縮応力とコストの点から、例えば10〜80μm、好ましくは20〜60μm程度の範囲から選択することができる。また、熱収縮性フィルムは、前記樹脂の発泡フィルムを用いてもよく、発泡フィルムである場合の厚みは、例えば80〜500μm、好ましくは80〜300μmである。
印刷層は、熱収縮性フィルムに電子線硬化型インキを塗布し、電子線を照射して該インキを硬化させることにより形成されている。電子線硬化型インキは、重合性化合物を構成成分として含んでいる。
本発明のシュリンクラベルの主な特徴は、印刷層が、硬化後の見かけのガラス転移温度が−10〜150℃の範囲内となる重合性化合物からなる電子線硬化型インキで形成されている点にある。このような印刷層は、電子線照射により形成される重合体(硬化後のインキ)が熱収縮時に柔かいため、ラベルの収縮時における印刷表示のひび割れ等を回避できる。硬化後の見かけのガラス転移温度が−10℃未満では硬化したインキ膜が過度に柔らかくなり、ブロッキングしやすくなったり、傷つきやすくなるので好ましくなく、150℃を越えると硬化後の印刷層が硬いため、ラベル収縮時にひび割れが生じてしまう。前記見かけのガラス転移温度は、電子線硬化型インキを構成する重合性化合物を適宜選択することにより調整できる。
前記見かけのガラス転移温度は、JIS K7121に記載の方法により求められる。
また、本発明では、電子線硬化型インキを構成する重合性化合物全体のヨウ素価が40〜300であることが好ましい。「重合性化合物全体のヨウ素価」とは、電子線硬化型インキに用いられている各重合性化合物のヨウ素価を求め、該インキを構成する全ての重合性化合物について合計して得られる値を意味している。前記重合性化合物全体のヨウ素価が40未満では、印刷層の硬度が低いため剥離しやすく、ヨウ素価が300を超える場合には、形成される重合体の架橋度が高く硬い印刷層となるため、収縮時にひび割れ等が生じやすく好ましくない。ヨウ素価が上記範囲内である重合性化合物によれば、架橋度が低い重合体からなる柔らかい印刷層を形成できるため、熱収縮時の追随性に優れ、印刷層のひび割れ等を回避することができる点で好ましく用いられる。より好ましいヨウ素価は60〜260、特に80〜220である。
前記重合性化合物としては、例えば、重合性プレポリマー及び重合性モノマーが挙げられる。重合性プレポリマーとは、電子線照射により重合性モノマー等と反応して重合体を形成しうる前駆体であって、重量平均分子量1000〜10000程度のオリゴマーを意味している。このような重合性プレポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリロイル基、シンナミリデン基、シンナモイル基、ジアゾ基、ジチオカルバメート基等の基を末端又は側鎖に有するポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリエーテル、アクリル樹脂[オリゴ(メタ)アクリレート、アルキド(メタ)アクリレートなど]、マレイン酸変性ポリブタジエンなどのオリゴマーが挙げられる。これらの重合性プレポリマーは、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。なかでも、(メタ)アクリロイル基を末端又は側鎖に有するオリゴマーが好ましい。
重合性モノマーとしては、例えば、ビニル系モノマー、アリル系モノマー、(メタ)アクリレート系モノマー及びその他の重合性モノマーが含まれる。これらのモノマーは、分子内に一の官能基を有する単官能モノマーであってもよく、同一又は異なる2以上の官能基を有する多官能モノマーであってもよい。
ビニル系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル等が挙げられる。アリル系モノマーとしては、トリメタクリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;メトキシジプロピレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート等のアルコキシアルキレングリコール(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキジエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレートなどの単官能モノマーが挙げられる。
(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、1,6−ジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート;ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート;エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジアクリレート等の芳香族(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーが挙げられる。
上記以外の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、モノヒドロキシペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの水酸基を有する(メタ)アクリレート;アリルアクリレートなどのアリル基を有する(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を有する(メタ)アクリレート;モノアクリロキシコハク酸エステルなどのカルボン酸を有する(メタ)アクリレート;エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性アルコキシリン酸(メタ)アクリレート等の他、シリコン変性(メタ)アクリレート、フッ素変性(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレートやテトラクロロビスフェノールA時(メタ)アクリレートなどのハロゲン原子含有(メタ)アクリレート、アクリロイル基含有フォスファゼン樹脂などのリン原子含有(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
その他の重合性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリルアミド、アクリロニトリル等が用いられる。これらの重合性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
電子線硬化型インキは、さらに、熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、アクリル−ポリエステル樹脂などのグラフト共重合体等が挙げられる。
色料としては、所望する色相に応じて種々の透明又は不透明な有機系又は無機系の顔料、染料、カーボンブラック、酸化チタン、金属粉などを使用できる。色相は、特に限定されず、例えば、藍、青、緑、黄、橙、赤などの何れであってもよく、白、黒、灰色であってもよい。
色料の使用量は、インキの硬化を阻害しない範囲で適宜選択することができ、重合性化合物100重量部に対して、例えば0〜500重量部、好ましくは0〜400重量部で使用される。前記色料の使用量が500重量部を超えると硬化したインキ層が脆弱となるため好ましくない。なお、着色を必要としない場合には色料は極微量で使用してもよく、無添加であってもよい。例えば、本発明の電子線硬化型インキは色料を含まない透明インキであってもよい。
電子線硬化型インキは、必要に応じて添加剤を含んでいてもよい。前記添加剤としては、例えば、樹脂類、マット剤(シリカ等)、光重合促進剤、油、溶剤、可塑剤、安定剤、ワックス、ミスト防止剤、滑剤、乾燥剤、湿潤剤、粘度改良剤などが挙げられる。
上記電子線硬化型インキは、例えば、フレキソ印刷等の公知の印刷法又はコーティング法により熱収縮性フィルムの少なくとも片面に塗布することができる。
塗布後の電子線硬化型インキは、慣用の電子線照射装置を用いて、印刷層側若しくは熱収縮性フィルム側の片面又は両面から電子線を照射することにより硬化され、印刷層を形成する。本発明では、高い透過性を有する電子線を用いるため、インキの硬化不足により印刷層が熱収縮性フィルムから剥離するなどの問題がなく、層間密着性に優れたラベルを提供できる。電子線の照射条件(硬化条件)は、本発明の特性を損なわない範囲で適宜設定できる。具体的には、照射時の電圧は、例えば20〜180keV、好ましくは30〜150keV、更に好ましくは40から80keV程度、電子線の線量は、例えば5〜50kGy、好ましくは10〜40kGy程度である。また、電子線の照射時間を適宜選択することにより、ラベルの熱収縮性及び収縮時の印刷層の追随性を調整できる。
電子線照射により、電子線硬化型インキに含まれる重合性化合物の重合反応(硬化反応)が進行して、見かけのガラス転移温度が−10〜150℃の範囲内となる重合体が形成される。この重合体からなる印刷層は柔らかいため、加熱により収縮する熱収縮性フィルムに良好に追随することができる。従って、熱収縮性フィルム自体が有する熱収縮性を阻害しにくく、高い熱収縮性を有するシュリンクラベルを得ることができる。例えば、95℃(温水に10秒間浸漬)において50%の熱収縮率を有する熱収縮性フィルムを有するシュリンクラベルは、同条件下で30%以上の熱収縮率を発揮することができる。
印刷層の厚みは、例えば0.1〜30μm程度、好ましくは0.5〜15μm程度である。特に本発明では、多量のインキを塗布した場合にも透過性の高い電子線による照射で十分に硬化できるため、厚みを有する印刷層を形成することができ、濃色印刷も可能である。
なお、本発明のシュリンクラベルは、熱収縮性フィルムの一方の面に印刷層が形成されていればよく、他の層を有していてもよい。他の層としては、例えば、樹脂層、コーティング層、アンカーコート層、プライマーコート層、接着剤層、接着性樹脂層などを設けることができ、不織布、紙、プラスチック等の層をラミネートすることもできる。これらの層は、熱収縮性フィルムと印刷層との層間に設けてもよい。
本発明のラベル付き容器は、前記本発明のシュリンクラベルが装着されている。容器としては、特に限定されず、プラスチック製ボトル、ガラス製ボトル、金属製の缶などの何れであってもよいが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等からなるプラスチック製容器が好適である。
シュリンクラベルを容器に装着する方法としては、公知乃至慣用の方法を適用できる。例えば、熱収縮性フィルムと印刷層とを少なくとも有するシュリンクラベルを、所望の幅の長尺帯状に切断し、主延伸方向が周方向となるように筒状に丸め、両端辺を重ね合わせて溶剤や接着剤、熱などにより接着した後、必要に応じて所望の長さに切断して、筒状のシュリンクラベルを形成する。筒状のシュリンクラベルを自動ラベル装着装置に供給し、必要に応じて所望の長さに切断した後、容器本体に連続的に被嵌し、所定温度(例えば70〜95℃)のスチームトンネル(ヒーター)や所定温度(例えば100〜250℃)の熱風トンネル(ヒーター)を通過させて熱収縮させることにより製造できる。なお、内容物の容器への充填時期はシュリンク包装の前後の何れであってもよい。
このようなラベル付き容器は、収縮率10〜80%の範囲で熱収縮されたシュリンクラベルが装着されていることが好ましい。上記本発明のシュリンクラベルが上記範囲内の収縮率で容器に装着されているラベル付き容器は、表面にひび割れ等がなく美麗な印刷表示を有し、外観に優れている。
本発明のラベル付き容器は、例えば、ビール、日本酒、ワイン等の酒類、ジュース類、炭酸飲料、水、お茶などの飲料;しょうゆ、みりん、めんつゆ、油などの調味料類;液状の洗剤類などの容器として利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。以下、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を意味している。
実施例1
重合性化合物として、アロニックスM210[ビスフェノールA エチレンオキサイド(EO)変性(n≒2)ジアクリレート、東亜合成社製;ヨウ素価99g/100g、単独硬化物のガラス転移温度(Tg)75℃]50部、及びアロニックスM220[トリプロピレングリコールジアクリレート、東亜合成社製;分子量300、ヨウ素価169g/100g、単独硬化物のTg90℃]50部、さらに顔料としての酸化チタン(商品名「チタニックスJR−800」、テイカ社製)100部を混合、分散させて電子線硬化型インキを調製した。インキを構成する重合性化合物全体のヨウ素価は134であった。
得られたインキを熱収縮性ポリエステル系フィルム[厚み50μm、95℃(温水に10秒間浸漬)における熱収縮率65%:東洋紡績(株)製、商品名「S7042」]の片面に、厚みが約1.0μmとなるようにオフセット印刷し、電子線照射装置(エレクトロカーテン型EB装置;商品名「CB250/30/20mA」、岩崎電気社製)を用いて、窒素雰囲気下、加速電圧80keV、照射線量30kGy、搬送速度70m/minの条件下でインキを硬化させ、印刷層を有するシュリンクラベルを得た。このラベルが有する印刷層は見かけのガラス転移温度が80℃である樹脂で構成されていた。
得られたシュリンクラベルを、ベースフィルムの幅方向が周方向となるように筒状に丸めて両端部を熱により溶着し、長尺筒状のシュリンクラベル連続体を得た。このシュリンクラベル連続体を自動ラベル装着装置に供給し、各ラベルに切断した後、コーヒーをホット充填(温度85℃)した断面略四角型で、内容積500mlのPETボトルに外嵌し、スチームトンネル(温度90℃)を通過させて熱収縮させることによりラベル付き容器を製造した。
実施例2
実施例1において、重合性化合物として、アロニックスM210及びM220の代わりにアロニックスM−111[ノニルフェノールEO変性アクリレート、東亜合成社製;ヨウ素価80g/100g]100部用いた点以外は実施例1と同様の操作により電子線硬化型インキを調製した。インキを構成する重合性化合物全体のヨウ素価は80であった。
このインキを用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。このラベルが有する印刷層は見かけのガラス転移温度が17℃である樹脂で構成されていた。
得られたラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
実施例3
実施例1において、重合性化合物として、アロニックスM210及びM220の代わりにアロニックスM−310[ノニルメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレート、東亜合成社製;ヨウ素価162g/100g]100部用いた点以外は実施例1と同様の操作により電子線硬化型インキを調製した。インキを構成する重合性化合物全体のヨウ素価は162であった。
このインキを用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。このラベルが有する印刷層は見かけのガラス転移温度が120℃である樹脂で構成されていた。
得られたラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
比較例1
実施例1において、重合性化合物としてアロニックスM210及びM220の代わりにNKエステルA−TMPT[新中村化学社製;分子量296、ヨウ素価257g/100g]100部用いた点以外は実施例1と同様の操作により電子線硬化型インキを調製した。インキを構成する重合性化合物全体のヨウ素価は257であった。
このインキを用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。このラベルが有する印刷層は見かけのガラス転移温度が250℃以上である樹脂で構成されていた。
得られたラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
比較例2
実施例1において、重合性化合物としてアロニックスM210及びM220の代わりにアロニックスM−113[東亜合成社製、ノニルフェノールEO変性アクリレート;分子量450、単独硬化物のガラス転移温度(Tg)−20℃、ヨウ素価56g/100g]100部用いた点以外は実施例1と同様の操作により電子線硬化型インキを調製した。インキを構成する重合性化合物全体のヨウ素価は56であった。
このインキを用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。このラベルが有する印刷層は見かけのガラス転移温度が−20℃である樹脂で構成されていた。
得られたラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
(評価試験)
外観性
実施例及び比較例で得たラベル付き容器のラベルを目視観察したところ、実施例及び比較例2のラベル付き容器はラベル表面に美麗な印刷が表示され美粧性に優れていたが、比較例1のラベル付き容器の印刷表示には複数箇所にひび割れが生じ、デザインが損なわれていた。
耐スクラッチ性
実施例及び比較例で得たラベル付き容器のラベルの印刷層表面を爪でひっかいたところ、実施例及び比較例1のラベルの印刷面は容易にキズが付きにくいものであったが、比較例2のラベルには容易にキズが付き、実用に耐えられないものであった。

Claims (4)

  1. 熱収縮性フィルムの少なくとも一方の面に印刷層が設けられたシュリンクラベルであって、前記印刷層が、熱収縮性フィルムに、硬化後の見かけのガラス転移温度が−10〜150℃の範囲内となる重合性化合物からなる電子線硬化型インキを塗布し、電子線を照射して該インキを硬化させて形成されているシュリンクラベル。
  2. 電子線硬化型インキを構成する重合性化合物全体のヨウ素価が40〜300である請求項1記載のシュリンクラベル。
  3. 請求項1又は2に記載のシュリンクラベルが装着されたラベル付き容器。
  4. シュリンクラベルが収縮率10〜80%の範囲で熱収縮されている請求項3記載のラベル付き容器。
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