JP2006047214A - 農産物の内部品質計測方法 - Google Patents

農産物の内部品質計測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006047214A
JP2006047214A JP2004231354A JP2004231354A JP2006047214A JP 2006047214 A JP2006047214 A JP 2006047214A JP 2004231354 A JP2004231354 A JP 2004231354A JP 2004231354 A JP2004231354 A JP 2004231354A JP 2006047214 A JP2006047214 A JP 2006047214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
measured
light receiving
unit
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004231354A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuaki Harada
充晃 原田
Toru Matsushita
透 松下
Hiroyuki Ishizu
裕之 石津
Shinichi Kawabata
河端  真一
Kenichi Iwami
憲一 石見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Maki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kubota Corp
Maki Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp, Maki Manufacturing Co Ltd filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2004231354A priority Critical patent/JP2006047214A/ja
Publication of JP2006047214A publication Critical patent/JP2006047214A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】 被計測物の内部品質情報の計測精度を向上し得る農産物の内部品質計測方法を提供する。
【解決手段】 載置支持部4tに載置支持された断面形状が円形又はそれに類する形状の被計測物Mにその被計測物Mの内部品質計測用の光を斜め下向きに投射する投光部1、及び、光軸が水平方向又は略水平方向を向くように位置されて、投光部1から投射されて被計測物Mを透過した光を受光する受光部2を、被計測物Mの横方向両側に振り分けて配置して、投光部1により被計測物Mに光を投射し、受光部2により被計測物Mからの透過光を受光する農産物の内部品質計測方法であって、投光部1により、光を被計測物Mの外周面における上下方向の一部分に投射し、受光部2により、被計測物Mの外周面における投光部1からの光の投射部分の下端よりも下方側に対応する部分からの透過光を受光する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、載置支持部に載置支持された断面形状が円形又はそれに類する形状の被計測物にその被計測物の内部品質計測用の光を斜め下向きに投射する投光部、及び、光軸が水平方向又は略水平方向を向くように位置されて、前記投光部から投射されて前記被計測物を透過した光を受光する受光部を、前記被計測物の横方向両側に振り分けて配置して、
前記投光部により前記被計測物に光を投射し、前記受光部により前記被計測物からの透過光を受光する農産物の内部品質計測方法に関する。
かかる農産物の内部品質計測方法は、投光部により、載置支持部に載置支持されている被計測物に光を投射し、受光部により、被計測物からの透過光を受光して、その受光した被計測物からの透過光に基づいて被計測物の内部品質情報を解析するものである。
このような農産物の内部品質計測方法において、従来は、投光部により、光を被計測物の外周面における上下方向の一部分に斜め下向きに投射し、光軸が水平方向又は略水平方向を向くように位置させた受光部により、上下方向において被計測物の外周面における投光部からの光の投射部分と同高さの部分を含む部分からの透過光を受光していた(例えば、特許文献1参照。)。
つまり、このような農産物の内部品質計測方法は、投光部により、光を被計測物に対して斜め下向きに投射することにより、投光部から投射された光が被計測物の表面で反射し更に被計測物の周囲の部材にて反射して被計測物を透過せずに被計測物の上方を通って受光部の側に回り込むのを抑制すると共に、受光部をその光軸が水平方向又は略水平方向を向くように位置させることにより、被計測物を透過せずに被計測物の上方を受光部の側に回り込んで受光部の光入射箇所に向かう光の進行方向を受光部の光軸に対して交差させるようにすることにより、被計測物を透過せずに被計測物の上方を受光部の側に回り込んできた光を受光部にて受光し難いようにして、被計測物の内部品質情報の計測精度の向上を図るようにしたものである。
又、投光部により、被計測物に対して光を斜め下向きに投射することにより、計測対象の被計測物が同品種である場合等のように、被計測物の大きさが多少変化する場合であっても、その大きさの変化に拘らず被計測物の内部の広い範囲の情報が得られるようにしたものであり、そのことによっても、被計測物の内部品質情報の計測精度の向上を図るようにしている。
2002−174594号公報
しかしながら、従来では、上述の如き形態にて、投光部により光を被計測物に投射し、受光部により被計測物からの透過光を受光するものであることから、投光部から投射された光のうち、被計測物を透過せずに被計測物の上方を受光部の側に回りこんできた光を受光部により十分に受光し難いようにすることができず、被計測物の内部品質情報の計測精度を向上する上で未だ改善の余地があった。
説明を加えると、被計測物からの透過光を受光部に入射させる受光部の光入射箇所が、被計測物の外周面における投光部からの光の投射位置と略同高さであるので、被計測物の上方を受光部の側に回り込んで受光部の光入射箇所に対して被計測物の外周面の接線方向に向かう光の進行方向が受光部の光軸に対して交差する角度を、その光入射箇所に向かう光を受光しないように十分に大きくすることができず、被計測物の上方を受光部の側に回り込んできた光を受光部にて十分に受光し難いようにすることができなかった。
つまり、被計測物の上方を受光部の側に回り込んで受光部の光入射箇所に向かう光のうち、被計測物の外周面の接線方向に沿って光入射箇所に向かう光は受光部の光軸に対して交差する角度が最も小さくなって、受光部にて受光され易いものであり、従来では、その光が受光部の光軸に対して交差する角度を十分に大きくすることができず、被計測物の上方を受光部の側に回り込んできた光を受光部にて十分に受光し難いようにすることができなかったのである。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被計測物の内部品質情報の計測精度を向上し得る農産物の内部品質計測方法を提供することにある。
本発明の農産物の内部品質計測方法は、載置支持部に載置支持された断面形状が円形又はそれに類する形状の被計測物にその被計測物の内部品質計測用の光を斜め下向きに投射する投光部、及び、光軸が水平方向又は略水平方向を向くように位置されて、前記投光部から投射されて前記被計測物を透過した光を受光する受光部を、前記被計測物の横方向両側に振り分けて配置して、
前記投光部により前記被計測物に光を投射し、前記受光部により前記被計測物からの透過光を受光するものであって、
第1特徴構成は、前記投光部により、光を前記被計測物の外周面における上下方向の一部分に投射し、
前記受光部により、前記被計測物の外周面における前記投光部からの光の投射部分の下端よりも下方側に対応する部分からの透過光を受光する点を特徴とする。
即ち、投光部により、光を被計測物の外周面における上下方向の一部分に斜め下向きに投射し、受光部により、被計測物の外周面における投光部からの光の投射部分の下端よりも下方側に対応する部分からの透過光を受光することから、被計測物を透過せずに被計測物の上方を受光部の側に回りこんできた光を受光部により十分に受光し難いようにすることが可能となる。
つまり、被計測物の外周面における受光部にて受光する受光部分を被計測物の外周面における投光部からの光の投射部分の下端よりも下方になるようにして、被計測物に対する受光部の光入射箇所の位置を極力低くすることにより、被計測物の上方を受光部の側に回り込んで受光部の光入射箇所に対して被計測物の外周面の接線方向に向かう光の進行方向が受光部の光軸に対して交差する角度を、その受光部に向かう光を受光部にて受光しないように十分に大きくすることが可能となり、被計測物の上方を受光部の側に回りこんできた光を受光部により十分に受光し難いようにすることが可能となるのである。
又、被計測物の外周面における受光部にて受光する受光部分を被計測物の外周面における投光部からの光の投射部分の下端よりも下方になるようにしても、被計測物は載置部に載置されていて、その載置部により、投光部より投射された光が被計測物の下方を受光部の側に回り込むのが抑制されるので、被計測物の下方を受光部の側に回りこんできた光を受光部にて受光するのを十分に抑制することが可能となるのである。
従って、被計測物の内部品質情報の計測精度を向上し得る農産物の内部品質計測方法を提供することができるようになった。
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記投光部により、光を前記被計測物の外周面における上下方向の中央部又は略中央部に投射し、
前記受光部により、前記被計測物の外周面における上下方向の中央部よりも下方側の部分からの透過光を受光する点を特徴とする。
即ち、投光部により、光を被計測物の外周面における上下方向の中央部又は略中央部に斜め下向きに投射することにより、被計測物の内部をその中心部分から極力離れないように光を透過させるようにして、被計測物の内部における極力広い範囲の情報を得られるようにしながらも、光を被計測物の外周面における上下方向の中央部よりも上方に投射する場合に比べて、投光部から投射された光が被計測物を透過せずに被計測物の上方を受光部の側に回り込むのを一層抑制することが可能となる。
又、受光部により、被計測物の外周面における上下方向の中央部よりも下方側の部分からの透過光を受光するようにすることにより、被計測物に対する受光部の光入射箇所の位置を一層低くすることが可能となって、被計測物の上方を受光部の側に回り込んで受光部の光入射箇所に対して被計測物の外周面の接線方向に向かう光の進行方向が受光部の光軸に対して交差する角度を一層大きくすることが可能となり、被計測物を透過せずに被計測物の上方を受光部の側に回りこんできた光を受光部にて受光するのを一段と抑制することが可能となる。
従って、被計測物の内部における極力広い範囲の情報を得るようにしながら、被計測物の上方を受光部の側に回りこんできた光を受光部にて受光するのを一段と抑制することが可能となるので、被計測物の内部品質情報の計測精度を一段と向上することができるようになった。
第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、
前記投光部及び前記受光部を、前記被計測物の大きさに合わせて昇降調節する点を特徴とする。
即ち、投光部及び受光部を、被計測物の大きさに合わせて昇降調節することにより、被計測物の上方を受光部の側に回りこんできた光を受光部にて十分に受光し難くなるように、被計測物の外周面における受光部にて受光する受光部分が被計測物の外周面における投光部からの光の投射部分の下端よりも下方になる状態で、投光部及び受光部の高さを適切に調節することが可能となる。
つまり、被計測物の品種が同種の場合等のように、被計測物の大きさの変化が小さいときは、被計測物の外周面における受光部にて受光する受光部分が被計測物の外周面における投光部からの光の投射部分よりも下方になる状態で、投光部及び受光部の高さを一定にしても、被計測物の上方を受光部の側に回りこんできた光を受光部にて十分に受光し難くなるようにして、複数の被計測物の内部品質情報を連続して精度良く計測することが可能となるのである。
ところが、計測対象の被計測物の大きさの変化が小さいとは限らず、例えば、計測対象の被計測物の品種が変わる等により、被計測物の大きさが大きく変化する場合がある。
そのような場合、被計測物の大きさが大きくなる方向に大きく変わると、投光部及び受光部を上昇させ、被計測物の大きさが小さくなる方向に大きく変わると、投光部及び受光部を下降させる形態にて、被計測物の大きさが大きく変化すると、被計測物の大きさに合わせて、被計測物の外周面における受光部にて受光する受光部分が被計測物の外周面における投光部からの光の投射部分の下端よりも下方になる状態で、投光部及び受光部の高さを調節することにより、被計測物の上方を受光部の側に回りこんできた光を受光部にて十分に受光し難くなるようにして、被計測物の内部品質情報を精度良く計測することが可能となるのである。
従って、被計測物の大きさの大きな変化にも拘わらず、被計測物の内部品質情報の計測精度を向上することができるようになった。
第4特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに加えて、
前記投光部及び前記受光部を、前記被計測物の大きさに合わせて横方向に移動調節する点を特徴とする。
即ち、投光部及び受光部を、被計測物の大きさに合わせて横方向に移動調節することにより、投光部により、被計測物の表面での乱反射を極力抑制して被計測物を透過せずに受光部の側に回り込む回り込み光の発生を極力抑制する状態で光を投射し、受光部により、被計測物からの透過光を適切に受光しながら回り込み光を極力受光しないようにすることが可能となって、被計測物の内部品質を精度良く計測することが可能となる。ちなみに、投光部における投射光の焦点が、被計測物の投光部側の表面よりも手前に位置すると、被計測物の表面での乱反射が発生し易くなるので、投光部における投射光の焦点を被計測物の投光部側の表面に位置させるようにしたり、被計測物の内方側でも極力投光部側の表面に近づけて位置させるようにするのが、回り込み光の発生を抑制する上で好ましい。又、受光部が被計測物の受光部側の表面から離れ過ぎると、回り込み光を受光し易くなるので、受光部における光入射側の焦点を被計測物の受光部側の表面に位置させるようにしたり、その表面に極力近づけるようにするのが、回り込み光を十分に受光し難いようにする上で好ましい。
つまり、被計測物の品種が同種の場合等のように、被計測物の大きさの変化が小さいときは、投光部及び受光部の横方向での位置を一定にしても、投光部により、光を被計測物の表面での乱反射を極力抑制して回り込み光の発生を極力抑制する状態で投射し、受光部により、被計測物からの透過光を適切に受光しながら回り込み光を極力受光しないようにして、複数の被計測物の内部品質情報を連続して精度良く計測することが可能となるのである。
ところが、計測対象の被計測物の大きさの変化が小さいとは限らず、例えば、計測対象の被計測物の品種が変わる等により、被計測物の大きさが大きく変化する場合がある。
そのような場合、被計測物の大きさが大きくなる方向に大きく変わると、投光部及び受光部夫々を被計測物から離れる方向に横方向に移動調節し、被計測物の大きさが小さくなる方向に大きく変わると、投光部及び受光部夫々を被計測物に近づく方向に横方向に移動調節する形態で、被計測物の大きさが大きく変化すると、被計測物の大きさに合わせて、投光部及び受光部を横方向に移動調節することにより、投光部により、光を被計測物の表面での乱反射を極力抑制して回り込み光の発生を極力抑制する状態で投射し、受光部により、被計測物からの透過光を適切に受光しながら回り込み光を極力受光しないようにして、被計測物の内部品質情報を精度良く計測することが可能となるのである。
従って、被計測物の大きさの大きな変化にも拘わらず、被計測物の内部品質情報の計測精度を向上することができるようになった。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
先ず、本発明に係る農産物の内部品質計測方法を実施する内部品質計測装置を説明する。
図1に示すように、本発明に係る農産物の内部品質計測装置は、蜜柑等の果菜類の如き断面形状が円形又はそれに類する形状の被計測物の糖度や酸度等の内部品質を計測するものであり、被計測物Mを載置支持部としての受皿4tに載置支持した状態で計測箇所Pを経由して搬送する搬送コンベア4と、前記計測箇所Pに水平方向両横側方に振り分けた配置した投光部1及び受光部2と、内部品質計測装置の運転の制御及び被計測物Mの内部品質情報を求める制御部3等を備えて構成されている。
詳細は後述するが、前記投光部1は、受皿4tに載置支持された状態で計測箇所Pに位置する被計測物Mにその被計測物Mの内部品質計測用の光を斜め下向きに投射するように構成され、前記受光部2は、光軸が水平方向を向くように位置して、投光部1から投射されて被計測物Mを透過した光を受光するように構成されている。
先ず、搬送コンベア4について、説明を加える。
図1に示すように、搬送コンベア4は、無端回動チェーン(図示省略)に設定間隔をあけて被計測物載置用の前記受皿4tを取り付けて回動駆動する構成となっており、被計測物Mをそれら複数の受皿4tに載置した状態で、計測箇所Pを順次通過していくように一列で縦列状に搬送するように構成されている。
次に、前記投光部1の構成について詳細に説明する。
図2ないし図5に示すように、この投光部1は、2個の光源5を備えるとともに、その2個の光源5からの光を互いに異なる投射用の光軸にて計測箇所Pに位置する被計測物Mに投射するように構成されている。又、各光源5による2本の投射用の光軸が計測箇所Pに位置する被計測物Mの表面部又はその近傍にて交差するように構成されている。
すなわち、搬送コンベア4による搬送方向に沿って離間させた2個のハロゲンランプからなる光源5が設けられ、これら2個の光源5の夫々に対応させて次のような光学系が備えられている。つまり、光源5が発光する光を反射させて被計測物Mの表面に焦点を合わせるための凹面形状の光反射板6が備えられ、この光反射板6にて集光される光の焦点位置近くに対応するように位置させて、大きめの絞り孔7aを通過させることで集光された後の光の径方向外方側への広がりを抑制する絞り板7、絞り板7を通過した光を通過させる状態、小さめの絞り孔8aを通して通過させる状態、及び、光を遮断する状態の夫々に切り換え自在な光量調節板8、集光された光源5からの光を平行光に変更させるコリメータレンズ9、平行光に変化した光を反射して屈曲させる反射板10、この反射板10にて反射された光を集光させる集光レンズ11の夫々が1個の光源5に対する光学系として備えられている。前記各光量調節板8は、電動モータ12によって一体的に揺動操作され、前記各状態に切り換え自在に構成されている。
そして、この投光部1は上記したような各部材がケーシング13に内装されてユニット状に組み立てられた構成となっている。
前記ケーシング13は、概ね直方体形状に構成してあり、その計測箇所Pの側の一側面を取付基板13sにて構成してあり、詳細は後述するが、その概ね直方体形状のケーシング13を、取付基板13sが垂直方向に沿う姿勢で取付基板13sにて支持部材40に吊り下げ支持するように構成されている。
ケーシング13をその取付基板13sが垂直方向に沿う姿勢にて支持部材40に吊り下げ支持した状態において、前記反射板10は、コリメータレンズ9からの平行光を水平方向に対して斜め下向きに向けて反射するように垂直方向に対して下向きの傾斜状になるように配置され、前記集光レンズ11は、前記反射板10にて斜め下向きに反射される光を斜め下向きに向けて透過させて集光するように、垂直方向に対して斜め下向きの傾斜状になるように配置されている。
そして、ケーシング13をその取付基板13sが垂直方向に沿う姿勢にて支持部材40に吊り下げ支持した状態で、投光部1により光を斜め下向きに投射することができるように構成されている。
ちなみに、この実施形態では、前記投光部1により光を斜め下向きに投射するに当たって、その投射方向の水平方向に対する下向きの角度は7°程度に設定してある。
次に、受光部2の構成について説明する。
図2及び図3に示すように、この受光部2は、被計測物Mを透過した光を受け入れる光導入部I、及び、その光導入部Iにて導入される光を分光する分光器18等を備えて構成されている。
前記光導入部Iは、光入射箇所に相当する光入射筒20から入射する被計測物Mからの透過光を平行光にさせるように集光する集光レンズ14、その集光レンズ14にて平行光に変化した光のうち計測対象の波長領域(600nm〜1000nm)の範囲の光だけを反射し、それ以外の波長の光をそのまま通過させるバンドパスミラー15、バンドパスミラー15により反射された計測対象光を集光させる集光レンズ16、集光レンズ16を通過した光をそのまま通過させる開放状態と、前記計測対象光の通過を阻止する遮蔽状態とに切り換え自在なシャッター機構17、波長校正用のフィルターの切り換えを行うフィルター切り換え機構E等を備えて構成してある。
又、分光部2には、バンドパスミラー15をそのまま直進状態で通過した光の光量を検出する光量検出センサ19も備えてある。
前記分光器18は、図6に示すように、受光位置である入光口26から入射した計測対象光を反射する反射鏡21と、反射された計測対象光を複数の波長の光に分光する凹面回折格子22と、凹面回折格子22によって分光された計測対象光における各波長毎の光量を検出することにより分光スペクトルデータを計測する受光センサ23とが、外部からの光を遮光する遮光性材料からなる暗箱24内に配置される構成となっている。前記受光センサ23は、凹面回折格子22にて分光反射された光を同時に各波長毎に受光するとともに波長毎の信号に変換して出力する、1024画素の電荷蓄積型のCCDラインセンサにて構成されている。このラインセンサは、詳述はしないが、各単位画素毎に光量を電気信号(電荷)に変換する光電変換部と、その光電変換部にて得られた電荷を蓄積する電荷蓄積部、及び、その蓄積電荷を外部に出力させるための駆動回路等を備えている。尚、電荷蓄積時間は、外部から駆動回路を介して変更させることができるようになっている。
又、前記シャッター機構17は、図6及び図7に示すように、放射状に複数のスリット25が形成された円板17Aを、パルスモータ17Bによって縦軸芯周りで回転操作される状態で備えて構成され、前記暗箱24の入光口26は、前記各スリット25が上下に重なると光を通過させる開放状態となり、スリット25の位置がずれると光を遮断する遮断状態となるように、スリット25とほぼ同じ形状に形成されており、光の漏洩がないように暗箱の入光口26に対して円板17Aを密接状態で摺動する状態で配備して構成されている。
尚、詳述はしないが、受光部2には、ペルチェ素子等を用いた温度調節装置が備えられ、前記受光センサ23が設けられる箇所の雰囲気温度が設定温度に維持されるように温度管理される構成となっている。
そして、図1ないし図3に示すように、前記受光部2は、上記したような各部材が投光部1と同様にして、ケーシング28に内装されてユニット状に組み立てられた構成となっている。
前記ケーシング28における計測箇所Pの側の一側面は、取付基板28sにて構成され、詳細は後述するが、ケーシング28は、その取付基板28sが垂直方向に沿う姿勢になる状態で、取付基板28sにて支持部材41に吊り下げ支持するように構成されている。
前記光導入部I及び前記分光器18は、前記取付基板28sに支持させた状態で、前記ケーシング28内に設けるように構成されている。
そして、前記光導入部Iは、取付基板28sが垂直方向に沿う姿勢でケーシング28が支持部材41に吊り下げ支持された状態で、被計測物Mからの透過光を受け入れる光軸が水平方向を向くように、前記取付基板28sに支持されている。
そして、図2及び図3に示すように、受光部2は、前記集光レンズ14の光入射側の焦点が被計測物Mの外周面に一致または略一致するように、被計測物Mとの間隔を設定して配設するようになっており、そのように配設した状態では、受光部2は、被計測物Mの外周面において前記光入射筒20の円形の開口を水平方向に向けて投影した部分からの透過光を主として受光するように構成してある。
図1に示すように、投光部1と受光部2とが着脱自在に取り付けられる装置枠体Fが、計測箇所Pにおける搬送コンベア4の左右両側に相当する箇所を投光用箇所及び受光用箇所とするように、投光部1と受光部2に対する一対の取付部を備える状態で設けられている。
更に、前記装置枠体Fには、投光部1及び受光部2を一体的に上下方向に位置調節自在な上下位置調節機構29、及び、投光部1及び受光部2夫々を各別に装置枠体Fに対して計測箇所Pに位置する被計測物Mに接近並びに離間する方向、すなわち、水平方向であって搬送コンベア4の搬送方向と直交する方向に沿って位置調節自在な水平位置調節機構30が備えられている。
次に、前記上下位置調節機構29について説明する。
図1及び図8に示すように、装置枠体Fの上部側箇所から位置固定状態で4本の固定支持棒31が垂下される状態で設けられ、これら4本の固定支持棒31の下端部には支持台32が取り付けられている。そして、この4本の固定支持棒31に対して4箇所の摺動支持部33により上下方向にスライド移動自在に昇降台34が支持されている。又、装置枠体Fの上部側箇所から垂下状態に支持された送りネジ35が電動モータ36にて回動自在に設けられ、昇降台34に備えられた雌ネジ部材37がこの送りネジ35に螺合しており、送りネジ35を電動モータ36にて回動操作することで昇降台34が任意の位置に上下移動調節可能な構成となっている。尚、送りネジ35は手動操作ハンドル38でも回動自在に構成されている。
次に、水平位置調節機構30について説明する。
前記昇降台34には、図1及び図8に示すように、投光部1と受光部2の並び方向に沿って延びる2本のガイド棒39が設けられており、ユニット状に組み付けられた投光部1及び受光部2の夫々が着脱自在に取付けられる前記一対の取付部としての支持部材40、41が各ガイド棒39にスライド移動自在に支持される構成となっている。前記各ガイド棒39は長手方向両端側で連結具39aにて連結されている。又、前記昇降台34には、投光部1と受光部2の並び方向に沿って延びる2本の送りネジ42、43が夫々水平位置調整用電動モータ44、45によって回動操作可能に設けられ、各支持部材40、41に備えられた雌ネジ部46、47が各送りネジ42、43に螺合しており、電動モータ44、45にて前記各送りネジ42、43を各別に正逆回動させることで、前記各支持部材40、41が各別に搬送コンベア4の搬送方向と直交する水平方向に沿って位置調節可能な構成となっている。従って、各支持部材40、41に夫々各別に取付けられる投光部1及び受光部2は電動モータ44、45にて前記各送りネジ42、43を各別に正逆回動させることで前記水平方向、すなわち、計測箇所Pに対して接近並びに離間する方向での相対位置を変更調節することが可能となる。
従って、上下位置調整用電動モータ36にて送りネジ35を回動操作させると昇降台34が昇降調節されるが、それに伴って昇降台34に支持されている投光部1及び受光部2を一体的に昇降調節することができ、前記各水平位置調整用電動モータ44、45を回動操作させることで投光部1及び受光部2を各別に搬送コンベア4の搬送方向と直交する水平方向に沿って移動調節することができる。
前記各支持部材40、41に対する投光部1及び受光部2の取付けの構成について説明を加えると、図1ないし図3及び図9に示すように、前記各支持部材40、41の下端部における取付け用の台座部分40a,41aには、水平方向に適宜間隔をあけて横向きに突出する複数の位置決め用突起40b,41bが形成され、ユニット状に設けられた投光部1及び受光部2夫々の取付基板13s、28sに夫々、それらの位置決め用突起40b,41bに対応する位置決め孔13h、28hが形成され、各支持部材40、41に対して投光部1及び受光部2夫々を取り付けるときは、位置決め用突起40b,41bを位置決め孔13h、28hに嵌め合わせて位置決めした状態でその近くの適宜箇所をボルト止めすることで投光部1を取り付ける構成となっている。
このように投光部1を支持部材40に取り付けた状態では、上述のように、取付基板13sが垂直方向を向く姿勢となり、投光部1から光が斜め下向きに投射されることになる。
又、上述のように受光部2を支持部材41に取り付けた状態では、上述のように、取付基板28sが垂直方向を向く姿勢となり、受光部2にて被計測物Mからの透過光を受け入れる光軸が水平方向を向くようになる。
更に、投光部1の取付板13sには前記位置決め孔13hの複数を上下方向に間隔を開けて並べて形成し、又、受光部2の取付板28sには、前記位置決め孔28hの複数を上下方向に間隔を開けて並べて形成してある。
そして、投光部1により、光を被計測物Mの外周面における上下方向の一部分に投射し、受光部2により、被計測物Mの外周面における投光部1からの光の投射部分の下端よりも下方側に対応する部分からの透過光を受光するように、投光部1を支持部材40に取り付ける位置決め孔13h、及び、受光部2を支持部材41に取り付ける位置決め孔28hを夫々、上下方向に複数のものからいずれかを選択することになる。
つまり、受光部2の光入射箇所である光入射筒20が、被計測物Mの外周面における投光部1からの光の投射部分の下端よりも低くなるように、投光部1を支持部材40に取り付ける位置決め孔13h、及び、受光部2を支持部材41に取り付ける位置決め孔28hを夫々、上下方向に複数のものからいずれかを選択することになる。
更に、投光部1を支持部材40に取り付ける位置決め孔13h、及び、受光部2を支持部材41に取り付ける位置決め孔28hを、夫々、被計測物Mの大きさに合わせて、上下方向に複数のものからいずれかを選択することにより、投光部1からの光のうち、被計測物Mの上方を受光部2の側に回りこんできた光を受光部2にて受光しないように、被計測物Mの外周面における受光部2にて受光する受光部分が被計測物Mの外周面における投光部1からの光の投射部分の下端よりも下方になる状態で、被計測物Mの大きさに合わせて、投光部1及び受光部2夫々の高さを適切に調節することができる。
例えば、図2に示すように計測対象の被計測物Mが蜜柑の場合と、図3に示すように計測対象の被計測物Mが蜜柑よりも大きいりんごの場合とで比較すると、被計測物Mの外周面における受光部2にて受光する受光部分が被計測物Mの外周面における投光部1からの光の投射部分の下端よりも下方になる状態で、被計測物Mの外周面における投光部1からの光の投射部分と被計測物Mの外周面における受光部2にて受光する受光部分、即ち、受光部2の光入射筒20との上下方向の間隔を、計測対象の被計測物Mがりんごの場合は計測対象の被計測物Mがりんごよりも小さい蜜柑の場合に比べて広くなるように、投光部1及び受光部2夫々の支持部材40、41に対する取り付け位置を調節することになる。
又、上述のように投光部1及び受光部2をユニット状に構成して各支持部材40、41に着脱自在に構成することにより、投光部1及び受光部2のメンテナンスを行うときには、投光部1及び受光部2を支持部材40、41から取り外して行うことができ、メンテナンス作業が簡略化されることになる。
図1ないし図3に示すように、計測箇所Pの上方側で、搬送コンベア4にて被計測物Mを搬送するのに支障の無い高さに位置させて、前記支持台32から下方側に延設した支持アーム48により支持される状態でリファレンスフィルター49が設けられている。このリファレンスフィルター49は、所定の吸光度特性を有する光学フィルターで構成され、具体的には、一対のオパールガラスを用いて構成されている。
そして、上下位置調節機構29によって投光部1及び受光部2を一体的に上下移動調節することによって、図1に示すように、投光部1からの光が搬送コンベア4に載置される計測対象物Mを透過した後に受光部2にて受光される通常計測状態と、図示は省略するが、投光部1からの光が前記リファレンスフィルター49を透過した後に受光部2にて受光されるリファレンス計測状態とに切り換えることができるように構成されている。
尚、詳述はしないが、この内部品質計測装置の外周部は、被計測物の搬送に伴う通過箇所を除いて装置枠体Fに備えられた壁体によって囲われて外部から光が入り込まないようになっている。
図10に示すように、前記搬送コンベア4の搬送方向における前記計測箇所Pよりも上手側の箇所に、被計測物Mを検出する通過検出センサ50が設けられている。
前記制御部3は、マイクロコンピュータを利用して構成してあり、図12に示すように、通過検出センサ50、光量検出センサ19、受光センサ23の検出情報に基づいて被計測物の内部品質を解析する解析手段100や、各部の動作を制御する動作制御手段101が夫々制御プログラム形式で備えられる構成となっている。つまり、後述するような公知技術である分光分析手法を用いて被計測物Mの内部品質を解析する演算処理を実行するとともに、シャッター機構17、光量調整用モータ12、上下位置調節用モータ36、水平位置調節用モータ44、45の動作の管理等の各部の動作を制御する構成となっている。
次に、動作制御手段101による制御動作について説明する。
動作制御手段101は、被計測物Mに対する通常の計測に先立って、投光部1からの光を被計測物Mに代えて前記リファレンスフィルター49に投射して、そのリファレンスフィルター49からの透過光を、受光部2にて分光してその分光した光を受光して得られた分光スペクトルデータを基準分光スペクトルデータとして求める基準データ計測モードと、搬送コンベア4により搬送される被計測物Mに対して、投光部1から光を投射して計測分光スペクトルデータを得て、この計測分光スペクトルデータと前記基準分光スペクトルデータとに基づいて被計測物Mの内部品質を解析する通常データ計測モードとに切り換え自在に構成されている。
又、前記制御部3の記憶部(図示省略)には、被計測物Mの品種に応じた通常用計測条件、及び、前記基準データ計測モードにおける基準用計測条件を記憶させてある。そして、図12に示すように、被計測物Mの蜜柑、りんご等の品種の違いに応じて設定位置を人為的に切り換える切換操作具Cが設けられ、この切換操作具Cの設定情報が制御部3に入力され、入力された被計測物Mの品種に対応する通常用計測条件にて、通常データ計測モードが実行される構成となっている。
計測対象の被計測物Mの品種を切り換えるときは、その品種の被計測物Mの大きさに応じて、投光部1及び受光部2の両方又はいずれか一方の支持部材40、41に取り付ける位置を位置決め孔13h、28hの選択により調節して、投光部1からの光のうち、被計測物Mの上方を受光部2の側に回りこんできた光を受光部2にて受光しないように、被計測物Mの外周面における受光部2にて受光する受光部分が被計測物Mの外周面における投光部1からの光の投射部分の下端よりも下方になるようにする。
前記通常用計測条件及び基準用計測条件は、夫々、上下位置調整用電動モータ36、水平位置調節用電動モータ44、45の制御情報から成り、下記のように設定される。
通常用計測条件における上下位置調整用電動モータ36の制御情報は、投光部1の上下方向の位置を、計測箇所Pに位置する被計測物Mの外周面における投光部1からの光の投射部分が被計測物Mの略赤道部分(即ち、被計測物Mの外周面における上下方向の略中央)となるような位置に調整するための制御情報であり、被計測物Mの品種に応じて、各品種の被計測物Mの大きさに合わせて設定してある。
通常用計測条件における水平位置調節用電動モータ44、45の制御情報は、投光部1の水平方向での位置を、その投光部1から投射される集束光の焦点位置が計測箇所Pに位置する被計測物Mの略表面と一致し、且つ、受光部2の水平方向での位置を、前記集光レンズ14の光入射側の焦点が被計測物Mの外周面に略一致するような位置に調整するための制御情報であり、被計測物Mの品種に応じて、各品種の被計測物Mの大きさに合わせて設定してある。
つまり、投光部1からの光が、被計測物Mの上下方向の中央部分に投射され、且つ、受光部2により、被計測物Mの外周面における上下方向の中央部よりも下方側の部分からの透過光を受光するように、投光部1及び受光部2夫々の上下方向の位置を調整するとともに、投光部1から投射される光を集束する状態で的確に被計測物Mへ入射させるように、投光部1の水平方向の位置を調整することによって、受光部2にて設定適正量となる受光量が得られるように構成されているものである。
基準用計測条件における上下位置調整用電動モータ36の制御情報は、投光部1の上下方向の位置を、その投光部1からの光がリファレンスフィルター49に投射され且つ受光部2にてリファレンスフィルター49からの透過光を受光できる状態となるような位置に調整するための制御情報である。
基準用計測条件における水平位置調節用電動モータ44、45の制御情報は、投光部1の水平方向での位置を、その投光部1から投射される集束光の焦点位置がリファレンスフィルター49の略表面と一致し、且つ、受光部2の水平方向での位置を、前記集光レンズ14の光入射側の焦点がリファレンスフィルター49の略表面に一致するような位置に調整するための制御情報である。
各計測モードについて詳述すると、前記基準データ計測モードにおいては、上下位置調節機構29によって前記リファレンス計測状態に切り換える。そして、前記シャッター機構17を開放状態に切り換えて、投光部1からの光を被計測物Mに代えて前記リファレンスフィルター49に投射して、そのリファレンスフィルター49からの透過光を、受光部2にて分光してその分光した光を受光して得られた分光スペクトルデータを基準分光スペクトルデータとして計測する。
そして、前記基準データ計測モードにおいては、受光部2への光が遮断された無光状態での受光センサ23の検出値(暗電流データ)も計測される。すなわち、前記受光部2のシャッター機構17を遮蔽状態に切り換えて、そのときの受光センサ23の単位画素毎における検出値を暗電流データとして求めるようにしている。
次に、通常データ計測モードにおける制御動作について説明する。
この通常データ計測モードにおいては、上下位置調整用電動モータ36及び水平位置調節用電動モータ44、45を被計測物Mの品種に応じた通常用計測条件にて作動させる。そして、図11に示すように、通過検出センサ50による検出情報に基づいて、被計測物Mが前記計測箇所Pを通過する周期を検出し、その周期に同期させる状態で、分光した光を受光して電荷蓄積動作を設定時間実行する電荷蓄積処理と、蓄積した電荷を送り出す送出処理とを設定周期で繰り返すように、受光センサ23の動作を制御する。
つまり、各被計測物Mが計測箇所Pを通過すると予測される時間帯において、受光センサ23が設定時間だけ電荷蓄積処理を実行し、被計測物Mが計測箇所Pに存在しないと予測される各被計測物M同士の中間位置付近が計測箇所Pに位置するようなタイミングで蓄積した電荷を送り出す送出処理を実行するように、受光センサ23の動作を制御する。従って、この装置では、受光センサ23による電荷蓄積時間は常に一定で動作する構成となっている。尚、1秒間に7個づつ被計測物が通過するような処理能力とした場合には、電荷蓄積処理を実行する設定時間は、約140msec程度になる。
そして、動作制御手段101は、受光センサ23が前記電荷蓄積処理を行う状態において、遮蔽状態から開放状態に切り換えてその開放状態を開放維持時間Txが経過する間維持した後に遮蔽状態に戻すように、シャッター機構17の動作を制御するよう構成され、変更指令情報に基づいて、前記開放維持時間Txを変更調整するように構成されている。
この開放維持時間Txは、被計測物Mの品種の違いに応じて変更させる構成となっている。説明を加えると、例えば、温州蜜柑であれば光が比較的透過しやすいので比較的短い時間(10msec程度)に設定し、伊予柑であれば光が透過し難いので長めの時間(30msec程度)に設定する。
このような品種の違いによる動作条件の設定は、作業員が切換操作具Cにて人為的に行う構成となっている。つまり、図12に示すように、切換操作具Cの設定情報が制御部3に入力され、制御部3はその設定情報に従って開放維持時間Txを変更調整する構成となっている。
又、動作制御手段101は、前記光量検出センサ19にて検出される受光量、すなわち、被計測物Mの光透過量の実測値の変化に基づいて、被計測物Mが計測箇所Pに到達したか否かを検出するようになっており、被計測物Mが到達したことを検出するとシャッター機構17を開放状態に切り換え、前記開放維持時間Txだけ開放状態を維持した後に、シャッター機構17を遮蔽状態に切り換えて計測処理を終了する構成となっている。
具体的に説明すると、図13に前記光量検出センサ19の検出値の時間経過に伴う変化状態を示している。被計測物Mが到達するまでは投光部1から投射される光によってほぼ最大値が出力されているが、被計測物Mが計測箇所Pに至ると計測用光が遮られて光量検出センサ19の検出値(受光量)が減少し始めて検出値が予め設定した設定値以下にまで減少したとき(t1)に、被計測物Mが計測箇所Pに到達したものと判断して、その時点から設定時間が経過したとき(t2)に、シャッター機構17を開放状態に切り換える。そして、前記開放維持時間Txだけ開放状態を維持した後に、シャッター機構17を遮蔽状態に切り換えるのである。
尚、このような計測処理を実行しているときに、搬送コンベア4が異常停止したような場合には、投光部1における光量調節板8を遮断状態に切り換えて移動停止している被計測物に長い間、光源からの強い光が投射されることを防止させるようにしている。
そして、前記解析手段100は、このようにして得られた各種データに基づいて公知技術である分光分析手法を用いて被計測物Mの内部品質を解析する演算処理を実行するように構成されている。
つまり、上記したようにして得られた計測分光スペクトルデータを、前記基準データ計測モードにて求められた基準分光スペクトルデータ、及び、暗電流データを用いて正規化して、分光された各波長毎の吸光度スペクトルデータを得るとともに、その吸光度スペクトルデータの二次微分値を求める。そして、その二次微分値及び予め設定されている検量式により、被計測物Mに含まれる糖度に対応する成分量や酸度に対応する成分量を算出する解析演算処理を実行するように構成されている。つまり、前記制御部3の前記解析手段100が、前記被計測物のデータと前記基準体としてのリファレンスフィルター49のデータとに基づいて、被計測物Mの内部品質情報を求めるように構成されている。
吸光度スペクトルデータdは、基準分光スペクトルデータをRd、計測分光スペクトルデータをSdとし、暗電流データをDaとすると、
〔数1〕
d=log[(Rd−Da)/(Sd−Da)]
という演算式にて求められる。
そして、制御部3は、このようにして得られた吸光度スペクトルデータdを二次微分した値のうち特定波長の値と、下記の数2に示されるような検量式とを用いて、被計測物Mに含まれる糖度や酸度に対応する成分量を算出するための検量値を求めるのである。
〔数2〕
Y=K0+K1・A(λ1)+K2・A(λ2)
但し、
Y ;成分量に対応する検量値
K0,K1,K2 ;係数
A(λ1),A(λ2) ;特定波長λにおける吸光度スペクトルの二次微分値
尚、成分量を算出する成分毎に、特定の検量式、特定の係数K0,K1,K2、及び、波長λ1,λ2等が予め設定されて記憶されており、解析手段100は、この成分毎に特定の検量式を用いて各成分の検量値(成分量)を算出する構成となっている。
上記したような検量式は、被計測物に対する計測処理に先立って、予め、計測対象である被計測物と同じようなサンプルを実測したデータに基づいて装置毎に個別に設定されることになる。
説明を加えると、前記サンプルとして数十個〜数百個の被計測物を用意して、各サンプルについて前記内部品質計測装置を用いて各波長毎の分光スペクトルデータを得る。更に、前記各サンプルについて、例えば破壊分析等に基づいて被計測物の化学成分を特別な検査装置によって精度よく検出する実成分量の検出処理を実行して、被計測物の実成分量を得る。そして、上記したようにして得られた各サンプル毎の分光スペクトルデータを用いて、前記実成分量の検出結果と対比させながら、重回帰分析の手法を用いて、スペクトルデータと特定の成分についての成分量との関係を示す前記検量式を求めるのである。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態においては、被計測物Mの外周面における投光部1からの光の投射部分を、被計測物Mの略赤道部分に、被計測物Mの外周面における受光部2により被計測物Mからの透過光を受光する受光部分を、被計測物Mの外周面における赤道部分よりも下方側に夫々設定する場合について例示したが、前記投射部分及び前記受光部分夫々の上下方向での位置は、前記受光部分を前記投射部分の下端よりも下方にする条件で、種々に変更可能である。
例えば、前記投射部分及び前記受光部分の両方を被計測物Mの外周面における赤道部分よりも上方側に設定しても良い。あるいは、前記投射部分を被計測物Mの外周面における赤道部分よりも上方側に、前記受光部分を被計測物Mの外周面における赤道部分よりも下方側に設定しても良い。あるいは、前記投射部分及び前記受光部分の両方を被計測物Mの外周面における赤道部分よりも下方側に設定しても良い。
(ロ) 上記の実施形態においては、受光部2を、被計測物Mからの透過光を直接光入射筒20を通じて光導入部Iに受け入れるように構成する場合について例示したが、光ファイバーを通じて光導入部Iに受け入れるように構成してもよい。
この場合は、受光部2における光導入部I及び分光器18を設けたケーシング28は定位置に固定状態に設けて、前記光ファイバーの先端の被計測物Mからの透過光を受け入れる光受入部を支持部材41に支持させることにより、前記光受入部を上下位置調節機構29にて昇降自在に、水平位置調節機構30にて水平方向に移動調節自在に構成する。
(ハ) 上記の実施形態においては、上下位置調節機構29を、投光部1及び受光部2を一体的に昇降するように構成する場合について例示したが、投光部1及び受光部2夫々を各別に昇降するように構成しても良い。
この場合は、投光部1からの光のうち、被計測物Mの上方を受光部2の側に回りこんできた光を受光部2にて受光しないようにするための投光部1及び受光部2夫々の高さの調節を、被計測物Mの大きさに合わせて、自動的に行うことが可能となる。
(ニ) 投光部1により光を斜め下向きに投射するに当たって、その投射方向の水平方向に対する下向きの角度は、上記の実施形態において例示した7°に限定されるものではなく、7°よりも大きく設定したり、小さく設定することが可能である。
(ホ) 断面形状が円形又はそれに類する形状の被計測物Mとしては、上記の実施形態において例示した蜜柑やりんごのように球形又はそれに類する形状のもの以外に、胡瓜等の円柱又はそれに類する形状のものも含むものである。
内部品質計測装置の正面図 内部品質計測装置の要部の正面図 内部品質計測装置の要部の正面図 投光部の切り欠き平面図 投光部の切り欠き正面図 分光器の断面図 シャッター機構を示す図 上下位置調節機構、水平位置調節機構を示す平面図 投光部、受光部の取り付け構成を示す斜視図 概略設置構成を示す平面図 計測作動のタイミングチャートを示す図 制御ブロック図 受光量と計測タイミングを示す図
符号の説明
1 投光部
2 受光部
4t 載置支持部
M 被計測物

Claims (4)

  1. 載置支持部に載置支持された断面形状が円形又はそれに類する形状の被計測物にその被計測物の内部品質計測用の光を斜め下向きに投射する投光部、及び、光軸が水平方向又は略水平方向を向くように位置されて、前記投光部から投射されて前記被計測物を透過した光を受光する受光部を、前記被計測物の横方向両側に振り分けて配置して、
    前記投光部により前記被計測物に光を投射し、前記受光部により前記被計測物からの透過光を受光する農産物の内部品質計測方法であって、
    前記投光部により、光を前記被計測物の外周面における上下方向の一部分に投射し、
    前記受光部により、前記被計測物の外周面における前記投光部からの光の投射部分の下端よりも下方側に対応する部分からの透過光を受光する農産物の内部品質計測方法。
  2. 前記投光部により、光を前記被計測物の外周面における上下方向の中央部又は略中央部に投射し、
    前記受光部により、前記被計測物の外周面における上下方向の中央部よりも下方側の部分からの透過光を受光する請求項1記載の農産物の内部品質計測方法。
  3. 前記投光部及び前記受光部を、前記被計測物の大きさに合わせて昇降調節する請求項1又は2記載の農産物の内部品質計測方法。
  4. 前記投光部及び前記受光部を、前記被計測物の大きさに合わせて横方向に移動調節する請求項1〜3のいずれか1項に記載の農産物の内部品質計測方法。

JP2004231354A 2004-08-06 2004-08-06 農産物の内部品質計測方法 Pending JP2006047214A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004231354A JP2006047214A (ja) 2004-08-06 2004-08-06 農産物の内部品質計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004231354A JP2006047214A (ja) 2004-08-06 2004-08-06 農産物の内部品質計測方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006047214A true JP2006047214A (ja) 2006-02-16

Family

ID=36025914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004231354A Pending JP2006047214A (ja) 2004-08-06 2004-08-06 農産物の内部品質計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006047214A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113418871A (zh) * 2021-05-08 2021-09-21 中国农业大学 一种便携式谷物品质快速无损检测鉴定装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113418871A (zh) * 2021-05-08 2021-09-21 中国农业大学 一种便携式谷物品质快速无损检测鉴定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2004059300A1 (ja) 果菜類の品質評価装置
JP3923011B2 (ja) 果菜類の品質評価装置
JP4192012B2 (ja) 品質評価装置及び品質計測用設備
JP2006047214A (ja) 農産物の内部品質計測方法
JP2005106526A (ja) 内部品質計測装置
JP4326426B2 (ja) 分光分析装置の評価方法及び評価装置
JP3821734B2 (ja) 分光分析装置
JP3611519B2 (ja) 農産物の内部品質評価装置
JP2004219376A (ja) 果菜類の品質評価装置
JP3923018B2 (ja) 果菜類の品質評価装置
JP2004191353A (ja) 内部品質評価装置
JP3847285B2 (ja) 分光分析装置
JP3576158B2 (ja) 農産物の内部品質評価装置
JP4378240B2 (ja) 果菜類の内部品質評価装置
JP2004219375A (ja) 果菜類の品質評価装置
JP2004184172A (ja) 果菜類の品質評価装置
JP4222908B2 (ja) 内部品質評価用の受光装置及び内部品質評価装置
JP3847197B2 (ja) 分光分析装置
JP3821727B2 (ja) 分光分析装置
JP2002214135A (ja) 内部品質計測装置
JP3919491B2 (ja) 農産物の品質計測装置
JP2006047217A (ja) 内部品質評価装置
JP2005037294A (ja) 果菜類の品質評価装置
JP3989360B2 (ja) 品質評価装置校正方法
JP2006047216A (ja) 内部品質計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070718

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080522

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080522

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091001

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100210