JP2006045033A - 水素ガス製造方法及び水素ガス製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 外部から電気エネルギー、炭化水素ガスや化石燃料を供給せずに、簡便に水素ガスを発生させることができる水素発生方法、および水素ガス製造装置を提供する。
【解決手段】 電解質水溶液と酸素を含む気体を入れた容器の中において、金属鉄を電解質水溶液に浸漬し、金属鉄から鉄イオンを溶解させ腐食生成物として沈殿させることにより水素ガスを発生させ、ガス分離器と接続したガス回収口から水素ガスを取り出すことを特徴とする水素ガス製造方法、及び水素ガス製造装置を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 電解質水溶液と酸素を含む気体を入れた容器の中において、金属鉄を電解質水溶液に浸漬し、金属鉄から鉄イオンを溶解させ腐食生成物として沈殿させることにより水素ガスを発生させ、ガス分離器と接続したガス回収口から水素ガスを取り出すことを特徴とする水素ガス製造方法、及び水素ガス製造装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電解質水溶液と金属鉄を原料にして、簡便に水素ガスを発生させることができる水素ガス製造方法及び水素ガス製造装置に関するものである。
従来、水素ガスを製造する主な方法としては、水の電気分解や天然ガスなどの炭化水素ガスの改質による方法がある。水の電気分解による方法は、水に複数の電極を入れ電極間に直流電圧を加えることにより、水を水素ガスと酸素ガスに電解する方法である。一方、炭化水素ガスの改質による水素ガスの製造方法は、炭化水素ガス(原料が液体のときもある)に水蒸気を混合して高温で反応させて、水素ガス及び一酸化炭素ガスや二酸化炭素ガスに変換して、それらの混合ガスから水素ガスを分離する方法である。これらの水素ガス製造に関する技術は、たとえば非特許文献1に開示されている。しかし、これらの方法では、水素ガスを製造するために、電気エネルギーや炭化水素ガスなどを必要とする欠点がある。
さらに、水素ガスを製造する方法としては、金属や金属炭化物を、酸素や水素からなる水やアルコールなどの化合物と反応させることにより、水素を取り出す方法がある。たとえば、金属アルミニウムとアルコールによる反応、炭化鉄と水蒸気による反応、また金属ガリウムと水による反応から、水素ガスを製造する方法が考案されてきた。金属アルミニウムを用いた水素発生方法および水素発生装置は特許文献1に、炭化鉄を用いた水素製造方法および水素製造装置は特許文献2に、そしてガリウムを用いた水素ガス製造装置は特許文献3に記載されている。しかし、これらの水素ガスの発生方法では、原料としてコストが高いアルミニウム、炭化鉄、金属ガリウムを用いるという欠点があり、炭化鉄を用いて水素ガスを発生させるには約300℃という高温を必要とする欠点がある。
また、金属の鉄と水との反応により水素を発生させる方法や装置も考案されており、それらは特許文献4、5および6に記載されている。特許文献4の方法では、高温で金属鉄と水を反応させて水素を発生させるが、この方法では真空や不活性ガス雰囲気を必要とする。特許文献4の方法では、酸性の酸液の中で鉄を反応させて水素を発生させるが、酸性の液を取り扱いという欠点がある。さらに、特許文献5の方法では、100〜400℃の温度で鉄などの金属を水と反応させるが、やはり反応のために加熱するという欠点がある。
太田時男監修:水素エネルギー最先端技術、NTS(1995) 特開2004−18340 水素発生方法および水素発生装置
特開2000−128503 水素製造方法及び装置
特開平7−300301 水素ガス製造装置
特開平1−208301 水素発生方法
特開平7−197288 金属加工の廃材を使用した水素吸蔵合金に吸蔵させる水素と水素吸蔵合金の製造装置
特開2004−149394 水素発生装置
太田時男監修:水素エネルギー最先端技術、NTS(1995)
上記のように従来の水素ガス製造方法においては、次のような課題がある。すなわち、水の電気分解による方法では高価な電気エネルギーを必要とするため、経済的に水素を製造できないという問題がある。また、炭化水素ガスの改質による方法では、ガス改質のた
めの温度が1000℃以上であるため、多量の熱エネルギーが必要とするという課題がある。一方、金属アルミニウム、炭化鉄、金属ガリウムを、水素や酸素を含む化合物と反応させて水素を発生させる方法では、原料として金属アルミニウム、炭化鉄、金属ガリウムを準備しなければならず、コストがかかるという問題がある。また、鉄を水と反応させて水素を発生させる方法では、やはり高温にするための熱エネルギーを必要としたり、真空や不活性ガス雰囲気、あるいは酸液を必要としたりする。
めの温度が1000℃以上であるため、多量の熱エネルギーが必要とするという課題がある。一方、金属アルミニウム、炭化鉄、金属ガリウムを、水素や酸素を含む化合物と反応させて水素を発生させる方法では、原料として金属アルミニウム、炭化鉄、金属ガリウムを準備しなければならず、コストがかかるという問題がある。また、鉄を水と反応させて水素を発生させる方法では、やはり高温にするための熱エネルギーを必要としたり、真空や不活性ガス雰囲気、あるいは酸液を必要としたりする。
本発明は、これらの高価な電気エネルギー、大きな熱エネルギー、炭化水素ガスや化石燃料などの資源、取り扱いに注意が必要な酸液、高価な金属や化合物などを必要とせずに、水素ガスを製造する方法、及び水素ガスを製造する装置を提供する。
本発明によれば、電解質水溶液と酸素ガスを含む気体を入れた容器の中において、金属鉄を電解質水溶液に浸漬し、金属鉄から鉄イオンを溶解させ腐食生成物として沈殿させることにより水素ガスを発生させ、ガス分離器と接続したガス回収口から水素ガスを取り出すことを特徴とする水素ガス製造方法が得られる。
また本発明は、電解質水溶液1と酸素ガスを含む気体2を入れた容器3の中において、金属鉄4を電解質水溶液2に浸漬し、金属鉄4から鉄イオンを溶解させ腐食生成物5として沈殿させることにより水素ガスを発生させ、ガス分離器6と接続したガス回収口7から水素ガスを取り出すことを特徴とする水素ガス製造装置を提供する。
また本発明は、前記電解水溶液が、海水であることを特徴とする水素ガス製造装置を提供する。
また本発明は、前記電解水溶液が0.01質量%以上の塩を含む電解水溶液であることを特徴とする水素ガス製造装置を提供する。
また本発明は、前記酸素ガスを含む気体を空気としたことを特徴とする水素ガス製造装置を提供する。
また本発明は、前記酸素ガスを含む気体は、酸素を0.1体積%以上含む気体であることを特徴とする水素ガス製造装置を提供する。
また本発明は、前記容器の構造を太陽光による温室効果などが利用できるようにしたことを特徴とする水素ガス製造装置を提供する。
また本発明は、前記金属鉄は、金属状態の鉄を80質量%以上含む金属あるいは合金であることを特徴とする水素ガス製造装置を提供する。
また本発明は、前記金属鉄は低品質鉄鋼素材たとえば不純物量が多くリサイクルが困難な廉価な鉄鋼スクラップとしたことを特徴とする水素ガス製造装置を提供する。
また本発明は、前記金属鉄の形状としては、表面積を大きくした板状、線状あるいは粒状としたことを特徴とする水素ガス製造装置を提供する。
本発明によれば、工業的に大量に造り出される廉価な鉄鋼、あるいはさらに廉価な鉄鋼スクラップを、酸素を含む気体と共存する電解質水溶液に浸漬し、金属鉄の腐食生成物を沈殿させることにより、水素ガスを製造することができる。たとえば、不純物量が多くリ
サイクルが困難な鉄鋼スクラップを、代表的な電解水溶液である海水に浸漬することにより、金属鉄成分を海水中に鉄イオンとして溶出させる。それらの鉄イオンは海水中で酸化鉄、オキシ水酸化鉄、水酸化鉄などからなる腐食生成物を形成する。
サイクルが困難な鉄鋼スクラップを、代表的な電解水溶液である海水に浸漬することにより、金属鉄成分を海水中に鉄イオンとして溶出させる。それらの鉄イオンは海水中で酸化鉄、オキシ水酸化鉄、水酸化鉄などからなる腐食生成物を形成する。
本発明では、この過程で水素ガスを発生させ回収するため、水素ガスの製造において外部からの電気エネルギーや炭化水素ガスを必要としない。すなわち、水素ガス製造のための電力や資源の使用量を大幅に低減することができるものである。さらに、設備が簡単であることなどの理由により、製造する水素ガスの価格が安くなるという利点もある。
また、水素ガス製造における反応温度は炭化水素ガスの改質による方法などの場合よりも低いため、操業上の燃料の消費量を著しく少なくすることができる。さらに、高温用材料や高温排ガスの熱を回収するための付帯設備が不要であり、過剰な設備費を必要としない等数多くの長所がある。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態による水素ガス製造装置の概略構成を示す断面図である。図1を参照すると、1は電解質水溶液、2は酸素ガスを含む気体、3は容器、4は金属鉄、5は鉄の腐食生成物、6はガス分離器、7は水素ガス回収口である。
電解質水溶液1は、たとえば0.01質量%以上の塩を含む水溶液である。電解質水溶液1は金属鉄3を腐食により溶出させ、腐食生成物5を沈殿させるためのものである。たとえば、電解質水溶液1としては安価な塩分を含む水溶液や海水がよいが、腐食生成物5を迅速につくり出す電解質水溶液であるならば安価な水溶液に限定しない。
酸素ガスを含む気体2は、酸素を0.1体積%以上含む気体である。酸素ガスを含む気体2は、酸素ガスを電解質水溶液1に溶解することにより、電解質水溶液1における金属鉄3からの腐食生成物5の形成を促進する。酸素ガスを含む気体2としては、たとえば空気がよいが、腐食生成物5を迅速につくり出す気体であれば空気に限定しない。
容器3は、板状の材料で構成されており、これにより発生した水素ガスの外気への散逸を防ぐ。たとえば、容器3には、電解質水溶液1で腐食しにくいガラスやプラスチックのような容器がよい。容器3の大きさは、製造する水素ガスの量にあわせて設計し、製作すればよい。また、容器3の中の温度を上昇させると腐食生成物および水素ガスの生成速度が速まるので、容器3の構造を太陽光による温室効果などが利用できるようにしてもよい。
また、反応促進のために、加熱装置(図示せず)を容器3の周囲に装着させて、電解質水溶液1が液体である温度範囲で加熱してもよい。容器3の中の金属鉄4や腐食生成物5を出し入れしやすくするために、容器3には出入口あるいは蓋あるいはバルブ(図示せず)を設けてもよい。容器3の下方には、発生する水素ガスが漏れない程度に、電解質水溶液1を出し入れするためのバルブ等の出入口(図示せず)をつけてもよい。
金属鉄4は、金属状態の鉄を80質量%以上含む金属あるいは合金である。金属鉄4は腐食と沈殿により腐食生成物5を形成させる原料であり、腐食生成物5を形成しやすい成分の鉄鋼がよい。
経済的な観点からは、金属鉄4は低品質鉄鋼素材たとえば不純物量が多くリサイクルが困難な廉価な鉄鋼スクラップでよいが、これらの素材に限定しなくてもよい。金属鉄4の形状としては、電解質水溶液1との反応を高め、腐食生成物5を形成しやすくするために
、表面積を大きくした板状、線状あるいは粒状がよい。
、表面積を大きくした板状、線状あるいは粒状がよい。
ガス分離器6は、水素ガス以外の窒素や酸素などのガスを取り除くことにより、水素ガスを分離する機器である。ガス分離器6の前後にバルブ(図示せず)を付けて、水素ガスを効率的に分離できる構造にしてもよい。また、ガス分離器6は、装置の構造に応じて、水素ガス回収口7から離れたところに設けてもよい。
水素ガス回収口7は今回の反応で発生する気体の中で最も軽い水素ガスを容器3の上部から回収するため口である。水素ガス回収口7の長さや太さは、ガス分離器6との接続や発生する水素ガスの量にあわせて、製作すればよい。
次に、本発明による水素ガス製造方法について説明する。まず、本発明の水素ガス製造方法及び水素ガス製造装置により、水素ガスを製造した実施例を示す。図1の形態で、空気及び2%〜4%の塩化ナトリウム含有の水溶液を入れた容器内に、市販の鉄(純度99.9%)の板を浸漬し、容器を温度50℃に保持してある。水溶液と共存する気体を酸素ガスあるいは窒素ガスで置換して、それらのガスの水素ガス発生に及ぼす影響を調べたものである。鉄を水溶液に浸漬後4日経過した後に、容器内における腐食生成物の沈殿とともに発生した水素ガスの量をガスクロマトグラフィーにより分析した。
それとともに、金属鉄の腐食による減量を天秤により計量しているが、これらの分析結果を表1に示す。表1の比較例には、塩化ナトリウムを含まない水による結果も示したが、この条件では腐食が起こらず腐食減量が認められていない。表1に示す反応条件、及び、水素ガス発生量と鉄の腐食減量との比から、水溶液と共存する気体が空気のときに、1モルの金属鉄が腐食すると、約0.5モルの水素ガスが発生することがわかる。また、酸素ガスや窒素ガスが多い雰囲気では必ずしも水素ガス発生量が多くなく、水素ガス発生量が気体成分に依存することが示唆されている。
このように、電解質水溶液と酸素ガスを含む気体を入れた容器の中において、金属鉄を電解質水溶液に浸漬し、金属鉄から鉄イオンを溶解させ腐食生成物として沈殿させることにより水素ガスを発生させ、ガス分離器と接続したガス回収口から水素ガスを取り出す水
素ガス製造方法が有効であることが判る。
素ガス製造方法が有効であることが判る。
つぎに、本発明の水素ガス製造方法の化学反応について説明する。
従来、水溶液中の水素ガス(H2)発生については、一般に水の分解における次のアノード反応とカソード反応のうち、カソード反応で水素が発生することが知られている。
2OH- → H2O + 1/2O2 + 2e- (アノ−ト゛反応)
2H+ + 2e- → H2 (カソード反応)
しかし、これらの水素ガス発生条件は本発明の水素ガス製造方法における鉄の腐食生成物形成とは直接関係がなく、本発明の水素ガス製造方法による水素ガス発生はこれに該当しない。
2H+ + 2e- → H2 (カソード反応)
しかし、これらの水素ガス発生条件は本発明の水素ガス製造方法における鉄の腐食生成物形成とは直接関係がなく、本発明の水素ガス製造方法による水素ガス発生はこれに該当しない。
本発明の水素ガス製造方法による水素ガス発生量は、金属鉄が腐食により主にオキシ水酸化鉄などの腐食生成物に変化していることより発生している。すなわち、本発明のような酸性でない電解質水溶液中での金属鉄の腐食においては、次のようなアノード反応とカソード反応からなる腐食反応により溶解する。
2Fe → 2Fe2+ +4e- (アノ−ト゛反応)
O2 + 2H2O + 4e- → 4OH- (カソード反応)
これらの鉄イオン(Fe2+)と水酸基イオン(OH-)はFe(OH)2を形成すると考えられるが、水溶液中の実際の腐食生成物成分を十分同定し定量することは困難である。しかし、Fe(OH)2は雰囲気からの酸素ガスと反応し、FeOOHなどの腐食生成物を形成する。このことにより、本発明の水素ガス製造方法の反応において2モルの金属鉄が反応して約1モルの水素ガスを発生することになる。
以上、本発明の水素ガス製造方法の有用性を説明した。
O2 + 2H2O + 4e- → 4OH- (カソード反応)
これらの鉄イオン(Fe2+)と水酸基イオン(OH-)はFe(OH)2を形成すると考えられるが、水溶液中の実際の腐食生成物成分を十分同定し定量することは困難である。しかし、Fe(OH)2は雰囲気からの酸素ガスと反応し、FeOOHなどの腐食生成物を形成する。このことにより、本発明の水素ガス製造方法の反応において2モルの金属鉄が反応して約1モルの水素ガスを発生することになる。
以上、本発明の水素ガス製造方法の有用性を説明した。
なお、本発明の実施例では金属鉄に市販の鉄(公称、純鉄)を用いたが、金属鉄としては純鉄に限らず廉価な鉄鋼スクラップであってもよい。また、電解質水溶液としては、実施例に記載した塩化ナトリウム水溶液に限定されるものではなく、金属鉄を腐食しやすく腐食生成物が沈殿しやすい安価な塩を含む水溶液や海水などでもよい。
すなわち、本発明によれば、大量に発生する低品位の鉄鋼スクラップを低コストの海水により腐食させることにより水素ガスを製造することができるため、本発明の水素ガス製造方法ならびに本発明の水素ガス製造装置は低品位鉄鋼スクラップの処理技術としても効果がある。さらに、これらの金属鉄や電解質水溶液の原料は、水素ガス製造の立地や設備コストに応じて適宜選択することができ、反応温度、反応時間、各原料の投入量等の操業条件も適宜選択することができる。
本発明に係る水素ガス製造方法および水素ガス製造装置は、一般的な燃料、各種の雰囲気処理用の還元性ガス、燃料電池などに用いる水素ガスの発生源として、広く用いることができる。本発明は電解質水溶液と金属鉄とを反応させて水素を発生させることを特徴とするものであるため、約100℃までの比較的低い温度での簡便な装置運転が可能になり、本発明の装置は大型化することも小型化することも可能である。
1電解質水溶液
2酸素を含む気体
3容器
4金属鉄
5腐食生成物
6ガス分離器
7水素ガス回収口
2酸素を含む気体
3容器
4金属鉄
5腐食生成物
6ガス分離器
7水素ガス回収口
Claims (10)
- 電解質水溶液と酸素ガスを含む気体を入れた容器の中において、金属鉄を電解質水溶液に浸漬し、金属鉄から鉄イオンを溶解させ腐食生成物として沈殿させることにより水素ガスを発生させ、ガス分離器と接続したガス回収口から水素ガスを取り出すことを特徴とする水素ガス製造方法。
- 電解質水溶液と酸素ガスを含む気体と、電解質水溶液と酸素ガスを含む気体を入れる容器と、前記解質水溶液に浸漬金属鉄と、前記金属鉄から鉄イオンを溶解させ腐食生成物として沈殿させることにより水素ガスを発生させ、前記水素ガスと前記酸素ガスを含む気体とを分離する為のガス分離器と、前記容器に設けられ前記ガス分離器と接続したガス回収口から構成されることを特徴とする水素ガス製造装置。
- 前記電解水溶液が、海水であることを特徴とする請求項2記載の水素ガス製造装置。
- 前記電解水溶液が0.01質量%以上の塩を含む電解水溶液であることを特徴とする請求項2記載の水素ガス製造装置。
- 前記酸素ガスを含む気体を空気としたことを特徴とする請求項2記載の水素ガス製造装置。
- 前記酸素ガスを含む気体は、酸素を0.1体積%以上含む気体であることを特徴とする請求項2記載の水素ガス製造装置。
- 前記容器の構造を太陽光による温室効果などが利用できるようにしたことを特徴とする請求項2記載の水素ガス製造装置。
- 前記金属鉄は、金属状態の鉄を80質量%以上含む金属あるいは合金であることを特徴とする請求項2記載の水素ガス製造装置。
- 前記金属鉄は低品質鉄鋼素材たとえば不純物量が多くリサイクルが困難な廉価な鉄鋼スクラップとしたことを特徴とする請求項2記載の水素ガス製造装置。
- 前記金属鉄の形状としては、表面積を大きくした板状、線状あるいは粒状としたことを特徴とする請求項2記載の水素ガス製造装置。
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---|---|---|---|
JP2004231884A JP2006045033A (ja) | 2004-08-09 | 2004-08-09 | 水素ガス製造方法及び水素ガス製造装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010120825A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Wakasawan Energ Kenkyu Center | 海綿鉄を再生可能な循環型水素製造方法 |
JP2016199439A (ja) * | 2015-04-13 | 2016-12-01 | Jfeスチール株式会社 | 水素ガス生成方法 |
-
2004
- 2004-08-09 JP JP2004231884A patent/JP2006045033A/ja active Pending
Cited By (2)
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