JP2006043517A - 除塵装置の運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 廃棄物組成の変化によって可燃性ガス中のダスト組成が変化したような場合にもフィルタのベース差圧の上昇を可及的に防止して除塵装置の運転継続を可能にすることができる除塵装置の運転方法を得る。
【解決手段】 廃棄物から発生させた可燃性ガスを250℃〜500℃でろ過体にてろ過して除塵する除塵装置の運転方法であって、前記ろ過体の差圧が所定値を超えたときに高温安定粒子を含む粉体を除塵装置内に吹き込む。
高温安定粒子を含む粉体は、除塵装置の下流側に設けられたバグフィルタで除去された集塵灰である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、廃棄物から発生させた可燃性ガスを250℃〜500℃でろ過体にてろ過して除塵する除塵装置の運転方法関する。
なお、本明細書において廃棄物というときは、都市ごみ、産業廃棄物、汚泥、バイオマス、およびこれらの混合物をいう。
都市ごみ、産業廃棄物あるいはバイオマス等を部分酸化させて、ガス化した後に燃焼させる廃棄物処理装置が提案されている。この廃棄物処理装置は、図3に示すように、廃棄物が投入されると共に酸化用の空気が供給され、部分酸化によって可燃性ガスを発生する部分酸化炉21と、部分酸化炉21で発生した可燃性ガスの除塵を行う除塵装置22と、除塵装置22で除塵された可燃性ガスを燃焼する燃焼炉23と、燃焼したガスの熱回収を行うボイラ24が順次接続されている。
このような構成の廃棄物処理装置における除塵装置22においては、可燃性ガスを、その温度を250〜500℃に保ちつつ、ろ過体に導入して可燃性ガス中のダスト濃度を0.1g/Nm以下まで低減するとしている。可燃性ガスの温度を上記範囲に設定した理由は、250℃未満では可燃性ガスに含まれるタールの大部分が凝縮して液状であるため除塵装置へ可燃性ガスを導入するダクト内面や除塵装置入口付近に付着して、可燃性ガスの流通に支障が生じる問題があり、500℃より高いとダスト中の塩類が溶融してろ過体の目詰まりが生じる問題があるからである。
さらに、酸素濃度5%以下のガスあるいは窒素ガスで定期的にろ過体の付着物を払い落とすこととしている(特許文献1参照)。
特開2000−161638号公報
上記廃棄物処理装置における除塵装置22は、例えば図4に示すように、部分酸化炉から発生する可燃性ガスの通過路となるケーシング1の内部に複数のフィルタ3を有し、該フィルタ3に付着したダストを払い落とし用パルスジェットによって払い落とす払落し装置5を備えてなるものである。そして、この払落し装置5によって定期的にフィルタ3に付着したダストを払い落とすのである。
図5は払落し装置5による払い落とし動作とフィルタ3の差圧との関係を示すグラフであり、縦軸がフィルタ差圧、横軸が時間を示している。フィルタの差圧は例えば除塵装置の入口と出口の圧力差を計測して求められる。
図5に示すように、フィルタ3にはダストが付着することで差圧が上昇するが、定期的に行われる払い落とし動作によって付着したダストが払い落とされると、一旦上昇した差圧は低下する。この払い落とし動作によって付着物を払い落とした後の安定したフィルタ差圧をベース差圧という。このベース差圧が一つ前の払い落としによるベース差圧と同じ場合(図5の状態)若しくは低い場合には、ベース差圧が上昇することはなく正常な運転を継続できる。
しかしながら、廃棄物の性状や送風バランスの関係で可燃性ガスにタール分が含まれる場合には、このタール分がフィルタに付着して、通常の払い落とし動作では落ちにくくなる。
図6はタール分が含まれる可燃性ガスの除塵を行なったときのフィルタ3の差圧の変化を示したグラフであり、縦軸がフィルタの差圧を示し、横軸が時間を示している。
図6に示されるように、可燃性ガスにタールが含まれる場合には、ベース差圧が一つ前のベース差圧よりも若干高くなり、時間と共に徐々に上昇していく。これは、タールの粒子はその表面が液状になっているため他の固体粒子以上の付着力でフィルタに付着するため、通常の払い落とし動作では十分に払い落とすことが出来ず、付着分が徐々に増加してベース差圧増加の原因となるからである。
また、フィルタ差圧の上昇の原因としては、木屑などのバイオマスを部分酸化したときに発生するタールの他に例えばタイヤなどのゴムを部分酸化したときに発生する非常に軽くて微粒子からなる煤がフィルタに付着する場合もある。
可燃性ガス中のタールの上昇や上記煤の発生は、処理廃棄物の組成の変化や部分酸化炉内への送風量と処理対象物のバランスの崩れなどに起因するが、いずれにしても廃棄物処理等においては処理対象物が大きく変化することはよくあることであり可燃性ガス中にタールや煤が発生することは避けられない。そして、タールや煤の付着によってフィルタの差圧が高くなるとフィルタの破損や炉内圧上昇による可燃性ガス炉外流出などが生じ、運転を継続することが出来なくなることもあり、タールや煤の付着に起因するフィルタ差圧上昇は重要な問題である。
しかしながら、従来においては、ダストの払い落としはなされているものの、タールや煤の付着によるベース差圧上昇に対する対策はなんらなされていない。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、廃棄物組成の変化によって可燃性ガス中のダスト組成が変化したような場合にもフィルタのベース差圧の上昇を可及的に防止して除塵装置の運転継続を可能にすることができる除塵装置の運転方法を得ることを目的としている。
上記課題を解決するために発明者は以下のような検討を行なった。
通常、除塵装置を安定して運転できる場合、ろ過体(フィルタ)前後の差圧に注目すると、ろ過体に付着したダストを払落しガスによって払い落とした後の安定した差圧、すなわちろ過体の「ベース差圧」は、それぞれの廃棄物から生成された可燃性ガスに馴染んだほぼ一定のベース差圧になる(図5参照)。
また、ろ過体前後の差圧は、時間と共に可燃性ガス中のダストが累積して付着するため、ある差圧上昇率を有して上昇する。もちろん、ベース差圧や差圧上昇率には細かな圧力変動があり、ほぼ一定といっても、ベース差圧や単位時間あたりに上昇する差圧量(差圧上昇率)は、0.05〜0.3kPa程度変動する。
ところが、前述したように、ベース差圧や差圧上昇率が、廃棄物の性状の変化により変動することがある。つまり、廃棄物の性状により、ダスト中の付着性の固体粒子が増加したり減少したりする。付着性の固体粒子とは、除塵装置の温度において、つまり250〜500℃程度の温度において、粒子表面が液状になっているタールを指す。
タールからなる粒子は、表面が液状になっているため、ろ過体に他の固体粒子以上の付着力で付着する。そのため、払落しガスによる払落し動作では落ちにくくなり、ろ過体前後の差圧上昇を招き、ベース差圧や差圧上昇率の上昇を発生させる。
他方、タール粒子が少なくなると、ベース差圧や差圧上昇率は低下する。これは、可燃性ガス中のタールが少なくなることでろ過体に新たに付着するタールが少なくなると共に、ろ過体中に馴染んだタールが通過する可燃性ガスと共に下流側に流されてろ過体に付着していたタールが減少するからである。
このように可燃性ガス中のタールの量はろ過体のベース差圧や差圧上昇率の変化に密接に関連している。
ろ過体のベース差圧や差圧上昇率の上昇と可燃性ガス中のタールの量との間に相関関係があることから、発明者は、ベース差圧や差圧上昇率の増減変化に基づいて可燃性ガス中のタールがろ過体に付着することを低減するように対応することを検討した。
まず可燃性ガス中のタール粒子と他の個体粒子との挙動に着目した。
廃棄物を部分酸化させて生成された可燃性ガス中の固体粒子は、酸化雰囲気でのダスト成分と異なり、タール成分を含むと共に、高温でも安定なすすのような炭素を主成分とする未燃成分ダストを数wt%から数十wt%含む。この高温安定粒子はタールとの濡れ性が良いので、タールは主に無機材料を主成分とするろ過体よりも、図2に示すように、炭素主成分の高温安定粒子に付着することになり、ろ過体にタールが直接単独で付着することが少なくなり、あるいはろ過体に付着しても剥離し易くなったために、ろ過体の差圧上昇を防止できることを発見した。
ダストの粒径(図2のdm)は10μm程度で、タールの粒径(図2のdc)は1μm程度であったが、表面積の関係からダストの周りにタールが付着すると最大で5.8wt%のタールを取り込める計算になる。ただし顕微鏡観察で付着状況を観察したところ、ダストの周り85%程度の範囲にタールが付着していることが認められた。従って、粒径が10μm程度のダストで約5wt%までタールを付着させることがわかった。
以上のことから、可燃性ガスに含まれる未燃成分ダストに付着して取り込まれるタールタール量より多くのタールが発生して、ろ過体の差圧が上昇した場合には、未燃成分ダストと同等の性状を持つ粉体を吹き込めば、この粉体によって未燃成分ダストに付着しきれないタールを付着して取り込むことができ、除塵装置の差圧上昇を回避できるとの知見を得た。
発明者は前記課題を解決するために上記とは別に以下のような検討も行なった。
図3に示した廃棄物処理装置において、部分酸化炉21から発生する可燃性ガスを250℃〜500℃で除塵装置22に導入して除塵を実施中、処理対象物がカーシュレッダーダストから木屑を主成分とする廃棄物に替わったときに、除塵装置22の差圧が急に高くなった。その際、除塵装置下から回収されたダストを分析したところ揮発分が5.5wt%含まれたタール分の多いダストであることが確認された。
他方、木屑を主成分とする廃棄物を適切な部分酸化条件で処理した場合の除塵装置下から回収されたダストは揮発分が4.5wt%であり、特に除塵装置22の差圧が高くなることはなかった。
上述のように、部分酸化炉の部分酸化状況により、可燃性ガス中のタールが増減し、除塵装置の差圧が増減する。そこで、発明者は可燃性ガス中のタールの増減変化に基づき可燃性ガス中のタールがろ過体に付着することを低減するように対応するため、除塵装置内でのダストにおけるタール量を検知することに着目した。
しかし、約400℃の除塵装置内でのダストにおけるタールの割合を定量的に把握することは難しい。そこで、本発明においてはこのタールの重量割合を定量的に示す代表値として、除塵装置下から回収されたダスト中の「揮発分」を用いる。この揮発分の分析方法は、石炭の分析で一般に用いられるJIS規格に定められた方法による。
以上のことから、除塵装置から回収されるダストのタール分が多く揮発分が5wt%以上に増えた場合は、ダストに付着して取り込まれるタール量より多くのタールが発生しているので、ダストと同等の性状を持つ粉体を吹き込めば、この粉体によってダストに付着しきれないタールを付着して取り込むことができ、除塵装置の差圧上昇を回避できるとの知見を得た。
また、上記と同様に図3に示す廃棄物処理装置において、部分酸化炉から発生する可燃性ガスを250℃〜500℃で除塵装置に導入して除塵を実施中、処理対象物がカーシュレッダーダストからタイヤに替わり、除塵装置の差圧が急に高くなった。そこで、除塵装置下から回収されたダストを分析したところ煤状の微粒子ダストが認められた。この微粒子ダストはかさ比重が0.05g/cm3、粒径1μmと非常に軽く小さく、除塵装置のろ過体に捕集されてパルスジェットにより払い落とされても、常時ガス流れがあるなかでは浮遊したままで重力により除塵装置下へ落下しにくく排出されないため、このような微粒子ダストがろ過体に付着して差圧上昇の原因になっていることがわかった。
そこで、微粒子ダストより大きいかさ比重と粒径であるかさ比重1.2g/cm3、粒径10μmの粉体(このときは砂)を吹き込み、タールと同様に微粒子ダストを粉体に付着させて回収することを試みた。その結果、除塵装置の差圧が回復し、多量のダストが除塵装置下から回収された。粉体の吹き込み量をいろいろ変えてみたところ、ダストの重量に対し5%の吹き込み量で効果が得られることが確認された。
また、適切な粉体の吹き込み量は粉体の種類により異なるが、かさ比重が1.2g/cm3以上で、粒径10μm以上の粉体を吹き込めば、微粒子ダストがその周囲に付着して、重力により落下し、回収することが可能であることがわかった。
本発明は上記の知見を基になされたものである。
(1)本発明に係る除塵装置の運転方法は、廃棄物から発生させた可燃性ガスを250℃〜500℃でろ過体にてろ過して除塵する除塵装置の運転方法であって、前記ろ過体の差圧が所定値を超えたときに高温安定粒子を含む粉体を除塵装置内に吹き込むことを特徴とするものである。
ろ過体の差圧とはベース差圧又は時間あたりの差圧上昇量をいう。
なお、上記高温安定粒子とは、250℃〜500℃の雰囲気でも表面が液化しない粒子をいう。高温安定粒子は、主として無機材料を主成分とするろ過体よりもタールとの濡れ性がよいので、タールは前記高温安定粒子に付着することになり、ろ過体へ直接付着することが少なくなる。
また、廃棄物から可燃性ガスを発生させる方法としては、部分酸化、熱分解、ガス化及び乾留によるものがある。
(2)また、廃棄物から発生させた可燃性ガスを250℃〜500℃でろ過体にてろ過して除塵する除塵装置の運転方法であって、除塵装置から回収されるダストの揮発分が5wt%以下となるように高温安定粒子を含む粉体を除塵装置内に吹き込むことを特徴とするものである。
このようにすることにより、ろ過体に付着するダスト中のダストを低減できる。
(3)また、廃棄物から発生させた可燃性ガスを250℃〜500℃でろ過体にてろ過して除塵する除塵装置の運転方法であって、除塵装置から回収されるダストの平均粒径が10μm以上となるように高温安定粒子を含む粉体を吹き込むことを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)〜(3)に記載の高温安定粒子を含む粉体は、かさ比重が1.2g/cm3以上で、粒径10μm以上であることを特徴とするものである。
上記(3)、(4)のようにすることにより、高温安定粒子を含む粉体に微粒子ダストが付着するので、ろ過体に微粒子ダストが付着することを防止できる。
(5)また、上記(1)〜(4)に記載の高温安定粒子を含む粉体は、除塵装置の下流側に設けられたバグフィルタで捕集された集塵灰であることを特徴とするものである。
バグフィルタの上流側で酸性ガス中和のため消石灰粉を吹き込む場合には、集塵灰に未反応の消石灰粉が含まれるので、除塵装置内で酸性ガスを中和できるので下流側の機器の腐食防止の効果がある。
(6)また、上記(1)〜(5)に記載の高温安定粒子を含む粉体は、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、活性炭、コークス粉のいずれかを含むことを特徴とするものである。
マグネシウム化合物としては、ドロマイト、炭酸水酸化マグネシウムが好ましく、カルシウム化合物としては消石灰、炭酸カルシウムが安価であり好ましい。
マグネシウム化合物やカルシウム化合物を含むようにすることで、可燃性ガスの中の酸性ガスを除去でき、下流側の機器の腐食防止ができる。
また、活性炭、コークス粉等の炭素を主成分とする高温安定粒子は、主として無機材料を主成分とするろ過体よりもタールとの濡れ性がよいので、タールは前記高温安定粒子に付着することになり、ろ過体へ直接付着することが少なくなる。また、ダイオキシン類を吸着してその排出を抑制できる。
(7)また、廃棄物から発生させた可燃性ガスを250℃〜500℃でろ過体にてろ過して除塵する除塵装置の運転方法であって、高温安定粒子を含む粉体を除塵装置内に吹き込むと共に除塵装置で除去されたダストの可燃分が5%以上の場合、該除去されたダストを再度可燃性ガス発生工程に戻し、可燃分を処理することを特徴とするものである。
可燃分が多いダストを再び可燃性ガス発生工程で処理することで可燃性ガス発生効率を向上させることができる。
本発明においては、高温安定粒子を含む粉体を除塵装置内に吹き込むようにしたので、該高温安定粒子に可燃性ガス中のタールが付着し、除塵装置のろ過体へのタール付着を可及的に抑制し、除塵装置の差圧上昇を防止して除塵装置の運転継続を可能にすることができる。
本実施の形態に係る除塵装置の運転方法が適用される廃棄物処理装置を図1に示す。図1において前述の図3と同一部分には同一の符号を付している。図1に示す装置は、廃棄物が投入されると共に酸化用の空気が供給され、部分酸化によって可燃性ガスを発生する部分酸化炉21と、部分酸化炉21で発生した可燃性ガスの除塵を行う除塵装置22と、除塵装置22で除塵された可燃性ガスを燃焼する燃焼炉23と、燃焼排ガスの熱回収を行うボイラ24と、排ガスの除塵を行なうバグフィルタ7と、を備えてなる。
また、除塵装置22に導入される可燃性ガス中に高温安定粒子を含む粉体を吹き込みできるようになっている。さらに、バグフィルタ7で回収される集塵灰を前記粉体に代えて又は前記粉体と同時に除塵装置22に導入される可燃性ガス中に吹き込めるようになっている。
上記構成の廃棄物処理装置において、廃棄物は部分酸化炉21にて炉内温度400〜800℃、空気比0.15〜0.9程度の還元雰囲気で部分酸化された後、生成された可燃性ガスは250〜500℃にて除塵装置22に導入され、さらに燃焼炉23に送られ、ここで約1000℃の温度で完全燃焼し、ボイラ24にて熱回収される。
この一連の過程において、図6に示したようにベース差圧の上昇が見られた場合には、除塵装置22からダストを回収し、その分析を行なう。そのときに、揮発分の割合が5%を超えていた場合には、揮発分の割合が5%以下となるように、可燃性ガス中に高温安定粒子を含む粉体又は集塵灰を吹き込む。このとき、吹き込む高温安定粒子とは、500℃の雰囲気で表面が液化しない粒子をいう。
高温安定粒子を含む粉体を吹き込むことで、可燃性ガスに含まれるタール分が図2に示すように、高温安定粒子の周囲に付着する。高温安定粒子に付着したタールは、おおきな塊となるので、その塊がフィルタ表面に付着しても、容易に剥離しやすくなり、ベース差圧の上昇が防止される。
除塵装置からダストを回収して揮発分を計測することを省いて、ベース差圧が上昇した場合に、高温安定粒子を含む粉体を吹き込むようにしてもよい。
高温安定粒子としては、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、活性炭、コークス粉が好ましい。
集塵灰又はマグネシウム化合物やカルシウム化合物を含む粉体を吹込むことで、可燃性ガスの酸性ガスを除去でき、下流側の機器の腐食防止ができる。
また、活性炭、コークス粉等の炭素を主成分とする高温安定粒子は、セラミックフィルタの主成分である無機材料よりもタールとの濡れ性がよいので、タールは前記高温安定粒子に付着することになり、フィルタへ直接付着することが少なくなる。
また、除塵装置から回収されるダストの平均粒径が10μm以上となるようにすることが好ましい。回収されるダストの平均粒径が10μm以上になっていれば、フィルタ表面に付着しても粒子全体の大きさに対する付着面積が相対的に小さくなるので、定期的な払落し動作の際に剥離しやすいからである。また、平均粒径が10μm以上になっていれば、重力によって落下しやすいので、払落し動作の際に剥離回収がされ易くなる。
なお、除塵装置22で除去され回収されたダストの可燃分が5%以上の場合、該回収されたダストを再度部分酸化炉21に戻し、可燃分を処理するようにしてもよい。このようにすれば、可燃分の利用効率が増し、高温安定粒子として活性炭等を吹き込む場合にもそれらがエネルギーとしても有効利用されることになり好ましい。
以上のように、本実施の形態によれば、高温安定粒子を含む粉体を吹き込むことで、可燃性ガスに含まれるタールの粒子をおおきな塊にすることができ、フィルタ表面に付着しても、容易に剥離しやすくなり、タールの付着によるベース差圧の上昇が防止される。
なお、上記実施の形態ではベース差圧上昇の原因として可燃性ガスに含まれるタールを例に挙げたが、タール以外にもゴムを部分酸化したときなどに発生する軽量かつ微細な煤などの微粒子ダストが原因となるベース差圧上昇にも効果がある。
本発明の一実施の形態に係る除塵装置の運転方法を説明する説明図である。 本発明の理論的根拠を説明する説明図である。 廃棄物処理装置の構成の説明図である。 本発明の解決しようとする課題の説明図である(その1)。 本発明の解決しようとする課題の説明図である(その2)。 本発明の解決しようとする課題の説明図である(その3)。
符号の説明
1 ケーシング、3 セラミックフィルタ、5 払落し装置、7 バグフィルタ、22 除塵装置。

Claims (7)

  1. 廃棄物から発生させた可燃性ガスを250℃〜500℃でろ過体にてろ過して除塵する除塵装置の運転方法であって、前記ろ過体の差圧が所定値を超えたときに高温安定粒子を含む粉体を除塵装置内に吹き込むことを特徴とする除塵装置の運転方法。
  2. 廃棄物から発生させた可燃性ガスを250℃〜500℃でろ過体にてろ過して除塵する除塵装置の運転方法であって、除塵装置から回収されるダストの揮発分が5wt%以下となるように高温安定粒子を含む粉体を除塵装置内に吹き込むことを特徴とする除塵装置の運転方法。
  3. 廃棄物から発生させた可燃性ガスを250℃〜500℃でろ過体にてろ過して除塵する除塵装置の運転方法であって、除塵装置から回収されるダストの平均粒径が10μm以上となるように高温安定粒子を含む粉体を吹き込むことを特徴とする除塵装置の運転方法。
  4. 高温安定粒子を含む粉体は、かさ比重が1.2g/cm3以上で、粒径10μm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の除塵装置の運転方法。
  5. 高温安定粒子を含む粉体は、除塵装置の下流側に設けられたバグフィルターで捕集された集塵灰であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の除塵装置の運転方法。
  6. 高温安定粒子を含む粉体は、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、活性炭、コークス粉のいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の除塵装置の運転方法。
  7. 廃棄物から発生させた可燃性ガスを250℃〜500℃でろ過体にてろ過して除塵する除塵装置の運転方法であって、高温安定粒子を含む粉体を除塵装置内に吹き込むと共に除塵装置で除去されたダストの可燃分が5%以上の場合、該除去されたダストを再度可燃性ガス発生工程に戻し、可燃分を処理することを特徴とする除塵装置の運転方法。
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