JP2006043492A - 廃棄物処分施設における汚染水漏出防止方法 - Google Patents

廃棄物処分施設における汚染水漏出防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 廃棄物処分施設の周辺や下流域の地下水、地盤及び河川水等の汚染を防止し、汚染物質の効率的な処理を促進することである。
【解決手段】 下部遮水層11と上部遮水層13とを廃棄物処分施設10の側部及び底部に形成し、水を滞留させることが可能で且つ水頭を調整可能な中間滞水層12を下部遮水層と上部遮水層との中間に形成し、この中間滞水層に清水を注入して水頭を汚染水24よりも高く維持しつつ、中間滞水層からは、下部遮水層を通して地盤方向へ清水を流出させると共に上部遮水層を通して廃棄物方向へも清水を流入させ、上部遮水層の上部に溜まった汚染水の水頭を中間滞水層の水頭よりも常に低くすることによって、汚染水を廃棄物内に留めると共に、汚染水を適切な方法で汚染水処理装置に送って有害物質を除去することによって、廃棄物処分施設の周辺や下流域の地下水、地盤及び河川水等の汚染を防止することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、廃棄物処分施設においてその内部に滞留する汚染水が汚染水処理施設以外の外部、すなわち下流の地盤や河川に漏出することを防止するための汚染水漏出防止方法に関する。
ダイオキシン、六価クロム等の化学物質や重金属類からなる有害物質を含む産業廃棄物或いは焼却灰を処分する廃棄物処分施設の幾つかが、山間部や丘陵地に建設されており、新たな廃棄物処分施設の建設も計画されている。これらの廃棄物処分施設では、有害物質を含む汚染水の漏水を防止し、施設周辺の地下水や土壌などの自然環境を保全するための対策が採られている。しかしながら、従来の廃棄物処分施設では、漏水防止対策の確実性においても課題が残り、汚染水の外部への漏水を完全に防止することが不可能であった。
例えば、図2は従来の廃棄物処分施設50を示す簡略断面図であり、この廃棄物処分施設50は、難透水性の土質材料や防水シート等からなる遮水層51が底面や側面に敷設され、この遮水層51の上に廃棄物52を収容するものである。このような廃棄物処分施設50では、地表水、地下水、雨水等が廃棄物52中に浸透すると、有害物質を含む汚染水53が廃棄物52から溶出して施設の底に溜まり、この汚染水が遮水層51を透過して下方へ流出した場合には、地盤54を流れる地下水(点線矢印)で地盤を汚染してしまう虞がある。
すなわち、シート材料などを敷設して遮水層とする場合には、それが広範囲に及ぶものであるため、シート材料などを全く損傷が無い状態で敷設して維持することは不可能であり、またシート材料など同士を継ぎ合わせる箇所では比較的損傷が生じ易いものである。一方、難透水性の粘土質材料で遮水層を形成した場合にも、粘土質材料は完全遮水体(透水係数0)では無いため、時間が経過すれば、汚染水は必ず透過するものである。
このように遮水層を完全に不透過には形成できないことが、非特許文献1に詳しく記載されている。この文献によれば、粘土層の透水係数が10-5cm/s、その粘土層への動水勾配が1である場合には、透水速度は約3.2m/年となり、たとえ厚さ5mの粘土層を形成しても、汚染水は1.6年未満で粘土層を通過してしまうという事である。なお、動水勾配1という数値は、海面埋立だけではなく、内陸部の埋立でも容易に生じ得るものである。
嘉門雅史,「廃棄物埋立処分場の構造基準について」,廃棄物学会誌,Vol.10,No.2,pp147−155,1999
本発明の課題は、廃棄物処分施設における汚染水の漏水問題を解決し、その周辺や下流域の地下水、地盤及び河川水等の汚染を防止することである。
本発明の別の課題は、廃棄物処分施設の汚染水を確実に回収し、汚染物質の効率的な処理を促進することである。
本発明は、廃棄物処分施設においてその内部に滞留する汚染水がその処理施設の外部に漏出することを防止するための汚染水漏出防止方法であって、水の透過が比較的困難に形成された下部遮水層及び上部遮水層を前記廃棄物処分施設の側部及び底部に形成し、清水を滞留させることが可能で且つ水頭の調整が可能な中間滞水層を前記下部遮水層と前記上部遮水層との中間に形成し、該中間滞水層に清水を注入して水頭を汚染水よりも高く維持して、中間滞水層からは、上部遮水層を通して廃棄物方向へ清水を流入させると共に下部遮水層を通して地盤方向へ清水を流出させ、上部遮水層の上部に溜まった汚染水の水頭を前記中間滞水層の水頭よりも低くなるように維持することを特徴とする廃棄物処分施設における汚染水漏出防止方法が提供される。
本発明では、中間滞水層の水頭を汚染水よりも高く維持し、上部遮水層を通してその内側へ清水を流入させ、この上部遮水層の内側に溜まった汚染水を排出して中間滞水層の水頭よりも常に低くするものであるため、上部遮水層内部の水頭は常に外部の水頭より低く維持され、上部遮水層から中間滞水層へ汚染水が漏出することを防止できる。また中間滞水層では、下部遮水層を透過して地盤方向に清水が流出することを前提にし、この中間滞水層の水頭が地盤中の水頭よりも高くなるように維持するものであるため、汚染水が下部遮水層から地盤方向へ漏出することを確実に防止できる。
本発明の汚染水漏出防止方法では、前記上部遮水層の内側にフィルター層を形成し、該フィルター層に連通するように汚染水集水手段を設け、前記上部遮水層の内側に溜まった汚染水を前記フィルター層から前記汚染水集水手段を通過させて汚染水処理施設まで回収するように構成しても良い。このようにフィルター層を通して汚染水を回収することの利点は、高い透水性を有するフィルター層の設置によって、汚染水水位面以下の水頭が上部透水層の全域に沿って一様に分布することを助けることから、中間滞水層内部と廃棄物処分場内部の適切な水頭差を容易に精度良く維持管理できること、汚染水中に浮遊する廃棄物固形物がフィルター層に捕捉されることから、これらの固形物が汚染水処理施設に導かれることが少なく、これらの施設の耐久性の向上や運転管理上の障害を回避できるなどの利点がある。
本発明の汚染水漏出防止方法では、上部遮水層の上部に汚染水を廃棄物中に留め、ここから汚染水を確実に回収することができるので、汚染水の漏出防止が容易になり、地下水、地盤及び河川水等の汚染を防止ができると共に、汚染物質の効率的な処理が促進できる。
以下、図面を参照して本発明について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明が適用された廃棄物処分施設10を示した簡略断面図である。廃棄物処分施設10では、側部及び底部に下部遮水層11が敷設され、さらに、その上にフィルター層としての機能を有する中間滞水層12を挟んで上部遮水層13が敷設される。
ここで、下部遮水層11は、側部及び底部を構成する地盤上に粘土質材料を敷設し、これを締め固めることにより所定厚さに形成される。中間滞水層12は、砂や多孔質な硬化物などのように充分な間隙と透水性を有する材料を、下部遮水層11の上に所定厚さ堆積させることにより、それら間隙に清水を滞留させることが可能で且つ水頭を調整可能なものに形成される。上部遮水層13は、合成樹脂材料などから形成されたシート材料を中間滞水層12の上に敷設し、シート材料同士の継ぎ目に可能な限り隙間ができないように形成される。なお、シート材料は多層に敷設しても良く、また上部遮水層13の上端付近には廃棄物隔壁14を設けても良い。
前記中間滞水層12には清水給排水槽15が連通するように設けられる。清水給排水槽15は、清水を中間滞水層12に供給したり排出するためのものであり、この清水給排水槽15は、槽自体の下端が上部遮水層13を貫通して中間滞水層12に達するように構築され、清水給排水槽15からは清水給排水設備16までパイプ17が延設される。これらの清水給排水槽15又は清水給排水設備16には、中間滞水層12における清水の水頭が常に汚染水の水頭よりも高くなるように維持するためのセンサー(図示せず)や制御手段(図示せず)が設けられる。
次に、上部遮水層13の上部における底部にはフィルター層18を設けることが可能である。フィルター層18は、これを構成する材料として、砂や多孔質な硬化物などのように適切な透水性と濾過機能を発揮するように粒度調整された砂礫材料などが挙げられる。このフィルター層18には、汚染水集水槽19が連通するように設けられる。この汚染水集水槽19は、槽自体の下端がフィルター層18の内部まで達するように構築され、汚染水集水槽19からは汚染水処理装置20までパイプ21が延設される。この汚染水集水槽19又は汚染水処理装置20には、汚染水24の水頭が常に中間滞水層12の清水の水頭よりも低くなるように維持するためのセンサー(図示せず)や制御手段(図示せず)が設けられる。そして、汚染水処理装置20にはパイプ21を延設する。
次に、以上のような廃棄物処分施設10を参照しながら、本発明の汚染水漏出防止方法について説明する。
廃棄物処分施設10では、雨水や地下水などが廃棄物23に浸透して有害物質などを随伴して流下し、下方の底部に溜まる。一方、廃棄物処分施設10の中間滞水層12における清水の水頭は、上部遮水層13の上部に滞留した汚染水24の水頭よりも、常に高い状態に維持されるので、上部遮水層13の上部、すなわち廃棄物中へは常に清水が流入するような水圧が作用しており、汚染水24が上部遮水層13を透過して中間滞水層12に漏出することは不可能になる。
また中間滞水層12における内圧により、清水は下部遮水層11を透過して地下水と共に流出するものもあるが、これら清水の内外方向への流出をも踏まえたうえで、清水給排水槽15及び汚染水集水槽19における各水頭管理が行われる。つまり、清水給排水槽15では清水の水頭が高くなるように管理され、且つ汚染水集水槽19では汚染水24の水頭が低くなるように管理され、常に清水の水頭は汚染水24の水頭よりも高く維持される。また汚染水集水槽19では、汚染水が必ずフィルター層18を介して回収される。
以上のようにして、本発明の汚染水漏出防止方法では、上部遮水層13の上部に汚染水24を留め、ここから汚染水24を確実に回収することができるので、汚染水24の漏水防止が可能になり、地下水、地盤及び河川水等の汚染を防止ができる。
本発明が適用された廃棄物処分施設を示した簡略断面図である。 従来例を示した簡略断面図である。
符号の説明
10 廃棄物処分施設
11 下部遮水層
12 中間滞水層
13 上部遮水層
14 廃棄物隔壁
15 清水給排水槽
16 清水給排水設備
17 パイプ
18 フィルター層
19 汚染水集水槽
20 汚染水処理装置
21 パイプ
23 廃棄物

Claims (2)

  1. 廃棄物処分施設においてその内部に滞留する汚染水がその処理施設の外部に漏出することを防止するための汚染水漏出防止方法であって、水の透過が比較的困難に形成された下部遮水層及び上部遮水層を前記廃棄物処分施設の側部及び底部に形成し、清水を滞留させることが可能で且つ水頭の調整が可能な中間滞水層を前記下部遮水層と前記上部遮水層との中間に形成し、該中間滞水層に清水を注入して水頭を汚染水よりも高く維持して、中間滞水層からは、上部遮水層を通して廃棄物方向へ清水を流入させると共に下部遮水層を通して地盤方向へ清水を流出させ、上部遮水層の上部に溜まった汚染水の水頭を前記中間滞水層の水頭よりも低くなるように維持することを特徴とする廃棄物処分施設における汚染水漏出防止方法。
  2. 前記上部遮水層の上部にフィルター層を形成し、該フィルター層に連通するように汚染水集水槽を設け、前記上部遮水層の上部に溜まった汚染水を前記フィルター層から前記汚染水集水手段を通過させて汚染水処理施設まで回収することを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処分施設における汚染水漏出防止方法。
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JP2013011597A (ja) * 2011-06-02 2013-01-17 Shimizu Corp 廃棄体の埋設処分施設および廃棄体の埋設処分方法
JP2014052359A (ja) * 2012-09-10 2014-03-20 Shimizu Corp すき間充填材への注水方法
CN115305965A (zh) * 2022-07-01 2022-11-08 中国电建集团贵阳勘测设计研究院有限公司 一种渣库渗漏污水的库底地下集排与水封治理方法

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