JP2006043022A - 保温槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】平板状の真空断熱材を保温槽に設置した場合に生じる外袋へのダメージを低減し、経時性能の劣化を小さくする。
【解決手段】平板状の真空断熱材1に折り曲げ溝を作成し、溝部で折り曲げを行い、多角柱形状に内容器側面を取り囲むよう設置することにより、多角柱の上端部と下端部で稜線が折れ曲がることにより生じる外袋を構成するフィルムのガスバリア層の亀裂発生を低減することができる。これにより、真空断熱材1の侵入ガス量の増加を低減することができ、経時信頼性が従来の円筒加工品より向上する。
【選択図】図2

Description

本発明は、真空断熱材を搭載した保温槽に関するものである。
従来、この種の保温槽は、内容器の外側に真空断熱材を設置しており、その結果内容器から漏洩する熱量を低減し、高い省エネ効果を有している(特許文献1参照)。
図8は、特許文献1に記載された従来の電気湯沸し器を示すものである。図8に示すように、外側部を構成する機体21と、水などの被収容物22を収容する容器23と、容器23の周囲に装着させた、芯材32と外袋33からなり内部を減圧して得られる真空断熱材31と、容器23の外底面部に設置した加熱手段26とから構成されている。
以上の様に構成された電気湯沸し器では、被収容物22は加熱手段26により一定温度に加熱・保温され、保温中は真空断熱材31により容器23側面からの放熱を抑え保温時のエネルギー量を低減していた。
また、真空断熱材31は、平板形状のものを円筒に曲げ、容器23と密着させたものであり、一般にヒレ部と呼ばれる外袋33内において芯材32を有さない箇所は外側に折り曲げられている。
これにより、外袋33のヒートシール部は低温環境におかれるため、シール部から経時的に侵入するガス量は、折り曲げを行わない場合またはヒレ部を内側に折り曲げた場合と比較し大幅に低減していた。また、ヒレ部を折り曲げることにより、断熱材の有効面積が増大するため、保温対象物に対して効率よく適用することができた。
また、電気ポットに配設する真空断熱材を形成する際に、図9に示すように、所定幅の芯材20を外袋19内に所定の間隔を保ち複数枚配設して減圧・封止をおこない、芯材20と芯材20の間においてのみ折り曲げを行うことにより、真空断熱材の曲げ性を改善したものがある。ヒレ部の処理法については特に記載されていない(特許文献2参照)。
特開平11−290210号公報 特開2002−65461号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成では、平板状の真空断熱材31のヒレ部を折り曲げ後に円筒加工を行う為、円筒内面側のフィルムにシワが生じ、そのシワ部分の延長上にあたるヒレの折り曲げ部分には稜線の折れが生じる。この部分では伸縮性に乏しいフィルムに亀裂が生じることがあり、そこからガス侵入量の増大が生じるため、経時信頼性の低下を引き起こしていた。
また、上記特許文献2では、真空断熱材の可とう性改善を目的として芯材20と芯材20の間に隙間を設けており、折れ曲がり箇所が円筒加工品よりも低減することから外袋19の亀裂を低減できるが、隙間箇所から熱漏洩が生じる為、初期の断熱性能が悪化するという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、従来よりも真空断熱材の曲げ時に生じる外袋のダメージを低減し、経時的な省エネ性能の低下が小さく、また初期断熱性能の良好な真空断熱材を適用した保温槽を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の保温槽は、真空断熱材を、折り曲げにより多角柱形状となるよう内容器側面に配設したのである。
これによって、円柱形状に成形した場合と比較して、多角柱状真空断熱材は内側のフィルムのシワ数を低減することができ、そのシワ部分の延長上にあたるヒレの折り曲げ部分に発生する、稜線の折れも低減することができる。この部分では伸縮性に乏しいフィルムに亀裂が生じ、そこからガス侵入量の増大が生じることにより、経時信頼性の悪化を引き起こしていたため、これを低減することで真空断熱材の経時性能の劣化を低減することが可能となる。
また、多角柱状真空断熱材は、内面に折り曲げ溝加工を施した後に形成されるもので、この溝加工によって折り曲げ性の向上による生産性の向上を図るとともに、本来折り曲げが不要な箇所に力が加わり、誤って折り曲げられることを防止することができる。また、折り曲げ溝の深さを真空断熱材1の厚みに対して60%以下とすることにより、溝部の厚み低下による初期断熱性能の低下を従来よりも軽減できる。
本発明の保温槽は、従来よりも真空断熱材の経時劣化を低減するので、長期的に省エネ性能を維持することができる。
また、本発明の保温槽は、効果的に被保温物からの熱漏洩を低減できるので、従来よりも少ないエネルギーで被保温物の保温または加温を行うことができる。
請求項1に記載の保温槽の発明は、少なくともボデーと、外袋の内部に収納された有底形状の内容器と、外袋の上部を被覆する蓋体と、内容器側面を取り囲む真空断熱材とを有した保温槽において、前記真空断熱材は少なくとも芯材と外袋から構成され内部を減圧せしめた平板形状であり、折り曲げにより多角柱形状となるよう内容器側面に配設したものである。
このように、真空断熱材を多角柱形状とすることにより、真空断熱材を円筒加工して配設した場合よりも外袋内面のシワ数が低減するので、シワの延長上のヒレ部に生じる稜線の折れにより、外袋を構成するラミネートフィルムの、特にガスバリア層である金属箔や金属蒸着フィルム、または無機酸化物蒸着フィルムに生じる亀裂などのダメージを低減できる。ガスバリア層に生じる亀裂は、真空断熱材に経時的に侵入するガス量の増大を引き起こすおそれがある為、この亀裂を低減することにより、真空断熱材の経時的な性能低下を低減することが可能となる。
真空断熱材は、芯材に乾式シリカ粉末、カーボン粉末、無機繊維単体またはそれらの混合品を、固形化あるいは不織布などに充填したものを使用し、外袋には少なくともガスバリア性とヒートシール性を有したフィルムを用いるが、芯材、外袋ともに使用温度における耐熱性を有していれば無機物質、有機物質ともに使用でき特に指定するものではない。
また、本明細書において多角柱とは、少なくとも相対する平行な2辺を有した平板形状をなした真空断熱材を、相対する2辺と平行なラインにて数カ所折り曲げ、その相対する2辺が接する、あるいは重なるよう固定してなるものとする。また、角の数増大する程に、稜線の折れは増大する為、経時性能の低下は増加すると考えられる。また角の数を増大するほどに隣接する二角の間の距離は低減し、その結果殆ど円柱形状となることから、隣接する二角の間の距離は少なくとも10mm以上であることが好ましいが、特に規定するものではない。
以上のように、保温槽に真空断熱材を適用することにより、真空断熱材の経時性能の劣化が低減できるので、保温槽の省エネ性能を長期的に保持することができる。
請求項2に記載の保温槽の発明は、請求項1に記載の発明において、多角柱形状の真空断熱材の折り曲げ部に溝加工を施したものであり、これにより溝加工箇所での折り曲げ性が向上することから、容易に折り曲げ作業を行うことが可能となり、生産性が向上する。
また、溝を設けることにより、誤って他の箇所で折り曲げられることを防止することができるので、折り曲げ箇所の増大に伴う外袋へのダメージの増大を防ぐことができる。
さらに、折り曲げ溝の深さを真空断熱材1の厚みに対して60%以下程度とすることにより、溝部の厚み低下による初期断熱性能の低下を従来よりも軽減できる。
請求項3に記載の保温槽の発明は、請求項1または2に記載の発明における真空断熱材の外袋において内部に芯材を含まない箇所の少なくとも一部はボデー方向へ折り曲げられたものであり、これにより外袋のヒートシール部は折り曲げを行なわない場合またはヒレ部を内側に折り曲げた場合と比較して低温環境におかれる。シール部から経時的に侵入するガス量は温度上昇と比例して増加することから、折り曲げを行なわない場合またはヒレ部を内側に折り曲げた場合と比較して侵入ガス量は大幅に低減することができる。また、ヒレ部を折り曲げることにより、断熱材の有効面積が増大するため、保温対象物に対して効果的に断熱材を配設することができる。
請求項4に記載の保温槽の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、多角柱形状の真空断熱材の上端部は、内容器と蓋の係合するフランジ部の周囲を被覆するよう配設したものであり、これにより最も熱漏洩の生じやすいフランジ部を効果的に断熱することが可能となるため、断熱性が向上し、より高い省エネ効果を得ることができる。
請求項5に記載の保温槽の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、多角柱形状の真空断熱材の下端部は、内容器の底部よりも下方向に長く配設したものであり、これにより内容器底部のヒーター部からボデー方向への熱漏洩を効果的に遮断することが可能となるため、断熱性が向上し、より高い省エネ効果を得ることができる。
請求項6に記載の保温槽の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、前記内容器と前記真空断熱材との間の少なくとも一部に対流遮断部材を配設したものであり、これにより真空断熱材と内容器との間の空間層における対流による熱伝導を低減し、対流熱が真空断熱材の外側へ漏洩することを防ぐことができる。
この対流遮断部材としては、空間層に挿入することが可能な柔軟性と、100℃程度の温度に対する耐熱性とを有するものであれば、有機材料、無機材料を問わず使用でき、中でもメラミン樹脂等の耐熱性を有した樹脂や、熱伝導率の小さいガラスウールなどが好ましいが、特に指定するものではない。
また、対流遮断部材は真空断熱材と内容器に接し、挟み込まれているためその位置が固定され、特に保持部材などを設ける必要がない。
請求項7に記載の保温槽の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の保温槽を電気湯沸し器としたものであり、真空断熱材の経時的な劣化を低減しながら、内容器内部の被保温物を効果的に断熱することが可能となるため、電気湯沸かし器は高い省エネ性能を長期的に発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における保温槽の一つである電気湯沸し器の断面図を示すものである。
図1において、真空断熱材1は例えばヒュームドシリカとカーボン粉末の混合物等から構成される芯材9をガスバリア性を有する層を含んだラミネートフィルムからなる外袋10中に挿入し、内部を減圧して封止したものである。真空断熱材1は平板形状であり、数箇所折り曲げをおこない多角柱形状にして内容器2の外側を取り囲みながらボデー3内に収納されている。内容器2の底外部には加熱手段6と給水経路7が、上部には蓋9を備えている。
図2は本発明による実施の形態1の保温槽における折り曲げ後の真空断熱材の斜視図である。
図2において、真空断熱材1は、数箇所折り曲げられ、多角柱形状をなしている。真空断熱材1の外袋11において芯材10を含まない箇所はヒレ5と呼ばれるが、ヒレ5は円柱外側に折り曲げられている。
図3は本発明による実施の形態1の保温槽における真空断熱材の縦断面図である。
図3において、真空断熱材1は芯材9と少なくともガスバリア性とヒートシール性を有したフィルムからなる外袋10とから構成され、芯材10は外袋11内に挿入され、内部を減圧したのち封止されている為、高い真空度を有し、その熱伝導率は0.003〜0.008W/mK(24℃)程度と、優れた断熱性能を有している。また、真空断熱材1の片面には、深さ1〜3ミリ程度の溝4が一定間隔を保って設けられている。
図4は本発明による実施の形態1の保温槽における真空断熱材の外袋のラミネートフィルムの断面図である。
図4において、真空断熱材1の外袋10を構成するラミネートフィルムの最上層には保護層12、その下にはガスバリア層13が設けられており以下、熱溶着層14と、それら各層を接着する接着剤15から構成されている。
以上のように構成された保温槽の一つである電気湯沸し器において、以下その動作、作用を説明する。
内容器2の中の被収容物4は加熱手段6により加温・保温され、保温中は真空断熱材1により内容器2の側面からの放熱を抑制している。この内容器2からの放熱抑制を強化していくことにより、電気湯沸し器の消費エネルギー量をより低減することが可能となる。
真空断熱材1は、厚み約100μmのラミネートフィルムからなり、三方を熱融着により封止された外袋11に、ヒュームドシリカとカーボン粉末の混合物である芯材10を不織布からなる内袋に封入し、内部を減圧した後に熱融着により封止したものである。真空断熱材1は高い気相比率と真空度を有することから、高い断熱性能を備えている。
真空断熱材1の芯材には、例えば乾式シリカ粉末や、カーボン粉末、無機繊維などの単品または混合品を固形化あるいは不織布などに充填したものや、多孔体や発泡体なども使用可能であるが、使用温度における耐熱性を有していれば無機物質、有機物質ともに使用でき、特に指定するものではない。
真空断熱材1の外袋11はラミネート構造のフィルムである。保護層11として最外層に厚み40μmのナイロンフィルムと、ガスバリア層12として厚み5μmのアルミニウム箔と、熱融着層14として50μmの低密度ポリエチレンフィルムらが接着剤15によりラミネートされている。このような構造により、真空断熱材1内部へのガス侵入を防ぎ、真空断熱材1の内部圧力の上昇を経時的に抑制することができる。
なお、保護層7として、例えばナイロンフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムなどを適用することができるが、熱融着層よりも高い融点有していればその他公知の材料を使用でき、指定するものではない。
また、ガスバリア層12は、アルミニウム、鉄、亜鉛、銅、銀などの金属箔や、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリエチレンナフタレートなどの基材フィルムにアルミニウム、鉄、銅、銀、アルミナ、シリカなどの蒸着を施したものが適用できるが、ガスバリア性と熱融着層よりも高い融点を有していれば、その他公知の材料を使用でき、特に指定するものではない。
熱融着層14は、例えば低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレンなどが適用できるが、ヒートシール性と使用温度帯における耐熱性を有していれば、その他公知の材料を使用でき、特に指定するものではない。
なお、真空断熱材1の外袋11の袋形状は、内部の真空度を保持可能な形状であれば、四方シールであっても、ピロー形状であっても構わず、特に規定するものではない。
真空断熱材1は厚み5mm程度の直方体平板であり、ヒレ5を多角柱の外側方向へ折り曲げておき、その後折り目が相対する2辺と平行となるよう数箇所折り曲げることにより、多角柱に形成している。
この場合、多角柱形状に折り曲げた箇所では、多角柱の内側に外袋11のシワが生じ、そのシワと芯材10の端部が交わる箇所には、ヒレ5の折り曲げ部または芯材10の端部の稜線に折れが生じている。この稜線の折れた箇所では、フィルムに引っ張られる力が加えられることにより、伸縮性に乏しいフィルムに亀裂が生じやすくなる。特に、この亀裂がガスバリア層に及んだ場合、ガス侵入量の増大が起こる為、真空断熱材1の経時性能の低下を引き起こすことがある。
従来、真空断熱材1は円筒形状に加工され、内容器1に巻きつけられていたが、円筒形状にした場合、円筒内側の外袋11には多数のシワが生じ、それと比例して多数の稜線の折れが生じていた。よって真空断熱材1を多角柱形状とすることにより、稜線の折れの発生を大幅に低減することが可能となるため、真空断熱材1の外袋11へのダメージは低減し、結果、経時性能の低下を小さくすることができる。
また、真空断熱材1のヒレ5を多角柱の外側に折り曲げたことより、熱融着された外袋の端部が低温に保たれる。通常、フィルムの酸素透過度は温度の増大と比例して増大するため、この熱融着部を低温に維持することにより、真空断熱材1へ侵入するガス量を低減することができる。よって、真空断熱材1の断熱性能の低下を防ぐので、電気湯沸し器の省エネ性能を維持することができる。
さらに、真空断熱材1を多角柱状に形成する際、真空断熱材1の片面に溝4を、相対する2辺と平行に、一定の間隔を設けて形成し、溝4側を内側にして真空断熱材1を折り曲げることにより、折り曲げ性が大きく向上する。また、溝4を設けたことにより、折り曲げが不要な箇所に力がかかり、誤って折り曲げられることを防止することができる。
溝4は、R10mm程度の円筒形状の金属棒などを真空断熱材1に押し当て、圧力をかけ、表面を数ミリ凹ませることにより形成したが、特にその工法を指定するものではなく、所定の深さの溝4を形成することができ、真空断熱材1の外袋11に傷をつけるようなことがければ如何なる工法でもよい。
また、溝4の深さは、特に規定するものではないが真空断熱材1の厚みの60%以下とすることが好ましい。溝4の深さを増大する程、外袋11が引っ張られ、ガスバリア層に亀裂が生じる可能性が増大するが、この範囲内であれば特に問題はない。また、溝4の深さを増大する程、芯材10の厚みが低減することから断熱性能が低下する為、溝4は折り曲げが可能な範囲で浅く形成することが好ましい。
なお、内容器2の形状としては、円柱や多角柱形状が好ましいが、特に限定するものではない。
なお、本実施の形態では保温槽を電気湯沸し器としたが、特に限定するものではなく、炊飯器や保温調理器、給湯器、また電気・ガス機器に限らず貯湯容器など保温を目的とする機器類であれば適用することが可能であり、長期的な保温効果の向上と消費エネルギー量の低減を図ることができる。
(実施の形態2)
図5は本発明による実施の形態2の保温槽の一つである電気湯沸し器の縦断面図である。図5において、内容器2周囲を被覆している真空断熱材1は、縦方向において、内容器2よりも上方に長く配設されており、内容器2と蓋7の係合するフランジ6の周囲を被覆している。
熱された空気は、上方向へ移動する性質をもつことから、内容器2内の空気は、内容器2を覆う蓋7の方向に移動していく。このとき、蓋7内には通常発泡体や多孔体、無機繊維などの断熱材が挿入されているため、熱漏洩が起こりにくい構造となっており、そのため特に内容器2と蓋7との継ぎ目であるフランジ6周辺において熱が漏れやすい傾向がある。
よって、電気湯沸し器のフランジ6周囲を真空断熱材1で被覆することにより高い断熱効果を得ることができるため、電気湯沸し器の消費エネルギー量を低減することが可能となる。
(実施の形態3)
図6は本発明による実施の形態2の保温槽の一つである電気湯沸し器の縦断面図である。図6において、内容器2周囲を被覆している真空断熱材1は、縦方向において内容器2よりも下方に長く配設されており、内容器2の底部に設置されている加熱手段8の周囲を被覆している。
加熱手段8は内容器をあたためるとともに、周辺の空気へ熱を伝え、その温められた空気が対流による熱伝導を周囲へ引き起こす。温められた空気は上方向へ移動する性質をもつことから、真空断熱材1とボデー3の間へ漏洩することがあり、その結果、加熱手段8の熱効率の悪化にともない、電気湯沸し器の消費エネルギー量が増大する。
よって真空断熱材1を縦方向において内容器2よりも下方に長く配設し、内容器2の底部に設置されている加熱手段8の周囲を被覆することで、加熱手段8の熱漏洩を低減することができるため、熱効率が向上し、電気湯沸し器の消費エネルギー量を低減することが可能となる。
(実施の形態4)
図7は本発明による実施の形態4の保温槽の一つである電気湯沸し器の縦断面図である。図7において、真空断熱材1と内容器2の間には対流遮断部材16が存在する。対流遮断部材16は真空断熱材1と内容器2に接し、挟み込まれているためその位置が固定され、特に保持部材などを設ける必要がない。
真空断熱材1と内容器2との間の空間層では対流による熱伝導が生じることがあり、また、加熱手段6から伝達された熱が空間層に伝熱され、その結果伝熱量の増大を引き起こすため、電気湯沸し器の消費エネルギー量が増大する。
この空間層の対流熱は、真空断熱材1と内容器2の間に設置した対流遮断部材3により上方向への対流伝熱を抑制され、固体伝熱に変換されるので、熱漏洩が従来よりも大きくなること防ぐことができる。
この対流遮断部材3としては、空間層に挿入することが可能な柔軟性と、100℃程度の温度に対する耐熱性とを有するものであれば、有機材料、無機材料を問わず使用でき、中でもメラミン樹脂等の耐熱性を有した樹脂や、熱伝導率の小さいガラスウールなどが好ましいが、特に指定するものではない。
本発明にかかる保温槽は、長期使用による真空断熱材の経時性能の悪化を低減するとともに、真空断熱材のより効果的な適用をおこなうので、保温を目的とする機器、例えば炊飯器や給湯器、貯湯槽、保温調理器、電気湯沸し器等の機器に適用できる。
本発明の実施の形態1における電気湯沸し器の縦断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の斜視図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の外袋のラミネートフィルムの断面図 本発明の実施の形態2における電気湯沸し器の縦断面図 本発明の実施の形態3における電気湯沸し器の縦断面図 本発明の実施の形態4における電気湯沸し器の縦断面図 従来の電気湯沸し器の縦断面図 従来の真空断熱材の縦断面図
符号の説明
1 真空断熱材
2 内容器
3 ボデー
4 溝
6 フランジ
7 蓋
10 芯材
11 外袋
16 対流遮断部材

Claims (7)

  1. 少なくともボデーと、外袋の内部に収納された有底形状の内容器と、外袋の上部を被覆する蓋体と、内容器側面を取り囲む真空断熱材とを有した保温槽において、前記真空断熱材は少なくとも芯材と外袋から構成され内部を減圧せしめた平板形状であり、折り曲げにより多角柱形状となるよう内容器側面に配設した保温槽。
  2. 多角柱形状の真空断熱材の折り曲げ部に溝加工を施した請求項1に記載の保温槽
  3. 真空断熱材の外袋において内部に芯材を含まない箇所の少なくとも一部はボデー方向へ折り曲げられた請求項1または2に記載の保温槽。
  4. 多角柱形状の真空断熱材の上端部は、内容器と蓋の係合するフランジ部の周囲を被覆するよう配設した請求項1から3のいずれか一項に記載の保温槽
  5. 多角柱形状の真空断熱材の下端部は、内容器の底部よりも下方向に長く配設した請求項1から4のいずれか一項に記載の保温槽
  6. 前記内容器と前記真空断熱材との間の少なくとも一部に対流遮断部材を配設した請求項1から5のいずれか一項に記載の保温槽
  7. 保温槽は電気湯沸し器とした請求項1から6のいずれか一項に記載の保温槽。
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