JP2006042628A - 貝殻から得られるカルシウム塩結晶化抑制蛋白とその利用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 貝殻、特にホタテ貝殻をキレート化剤含有水性媒体で抽出して得られる蛋白であって、カルシウム塩結晶化抑制能を有し、分子量が26000〜28000である蛋白、それを含有する飲料または食品、カルシウム吸収促進剤、結石症の治療および/または予防剤、骨粗鬆症の治療および/または予防剤、ならびに飼料。
【選択図】なし
Description
(1)貝殻をキレート化剤含有水性媒体で抽出して得られるカルシウム塩結晶化抑制能を有する蛋白;
(2)ホタテ貝殻をキレート化剤含有水性媒体で抽出して得られるカルシウム塩結晶化抑制能を有する蛋白であって、分子量が26000〜28000である蛋白;
(3)(1)または(2)記載の蛋白を含有する飲料または食品;
(4)(1)または(2)記載の蛋白を有効成分として含むカルシウム吸収促進剤;
(5)(1)または(2)記載の蛋白を有効成分として含む結石の治療および/または予防剤;
(6)(1)または(2)記載の蛋白を有効成分として含む骨粗鬆症の治療および/または予防剤;
(7)(1)または(2)記載の蛋白を含有する飼料
を提供するものである。
50ml容のトールビーカーに0.2μmのメンブランフィルター(Cellulose Acetate: 東洋濾紙製)を用いて濾過した20mM NaHCO3(pH8.5)25mlを入れた。次に25℃の恒温槽中で試料溶液500μlを加え、水中スターラーを用いて十分に撹拌した。0.2μmのメンブランフィルター(Cellulose Acetate: 東洋濾紙製)を用いて濾過した20mM CaCl2(pH8.5)25mlを素早く添加し、反応を開始させた。この反応系におけるpHの経時的変化を、pHメーター(D-51:HORIBA製)を用いて測定した。対照(コントロール)は蒸留水500μlを添加したものであった。
ホタテ貝殻をハンマークラッシャー、続いてローラーミルで処理して粉末とし、貝殻粉末1gに対して2mlの0.5M EDTA水溶液(10mM Tris−HClにてpH8.0とした)に懸濁し、超音波(SONICFIER 250, ULTRASONICS:BRANSON)を用いてさらなる粉砕よび抽出を行った(4℃,Duty cycle 40%, Out put control 3, 8分)。その後、破砕液を遠心分離(4℃,27700xg,10分)し、得られた上清を10mM Tris−HCl緩衝液(pH8.5)に対して4℃で一晩透析した。透析にはダイアライシスメンブラン(Size 36: 和光純薬工業株式会社)を用いた。透析された試料をダイアライシスメンブラン(Size 36: 和光純薬工業株式会社)に入れ、ポリエチレングリコール20000に吸水させることにより、4℃で8時間濃縮を行うことにより粗抽出物を得た。
実施例2で得られた粗抽出物の濃縮物を常法に従いエタノール沈殿処理に付し、50〜70%フラクションを得た。
精製段階を経るにつれてIC50値が低下し、比活性が上昇したことがわかる。
実施例3と同じゲル濾過カラムにて、既知分子量の蛋白の溶出状態と比較することによりカルシウム塩結晶化抑制蛋白の分子量を測定したところ、26000〜28000であることがわかった(図4B)。この分子量は、SDS−PAGEと銀染色とを組み合わせた系で測定した分子量と一致した(図示せず)。
実施例2で得た粗抽出物をカルシウム塩結晶化抑制蛋白標品として用いて、そのカルシウム塩結晶化抑制活性をCPPの活性と比較した。活性測定は実施例1で説明した方法によった。試料は反応開始から1分後に添加した。粗抽出物濃度(蛋白として)およびCPP濃度はいずれも0.2μg/mlとした。結果を図5に示す。粗抽出物はpHの低下を強く抑制し、10分までpHはほぼ一定値であり、その後わずかに低下しただけであった。一方、CPPは6分まではpHの低下を抑制したが、それ以後pHは急激に低下した。したがって、本発明のカルシウム塩結晶化抑制蛋白は従来から用いられているCPPよりも優れたカルシウム塩結晶化抑制効果を有することがわかった。
Claims (7)
- 貝殻をキレート化剤含有水性媒体で抽出して得られるカルシウム塩結晶化抑制能を有する蛋白。
- ホタテ貝殻をキレート化剤含有水性媒体で抽出して得られるカルシウム塩結晶化抑制能を有する蛋白であって、分子量が26000〜28000である蛋白。
- 請求項1または2記載の蛋白を含有する飲料または食品。
- 請求項1または2記載の蛋白を有効成分として含むカルシウム吸収促進剤。
- 請求項1または2記載の蛋白を有効成分として含む結石の治療および/または予防剤。
- 請求項1または2記載の蛋白を有効成分として含む骨粗鬆症の治療および/または予防剤。
- 請求項1または2記載の蛋白を含有する飼料。
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Cited By (3)
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JP2008081429A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Kyoto Univ | 合成ペプチド及びその利用 |
JP2010059072A (ja) * | 2008-09-02 | 2010-03-18 | Mikimoto Pharmaceut Co Ltd | シート状物質およびその製造方法、並びに皮膚外用剤 |
JP2018193310A (ja) * | 2017-05-15 | 2018-12-06 | プログレス株式会社 | 毛髪、爪又は皮膚の保護材とその製造方法 |
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2004
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