JP2006040675A - 画像表示装置 - Google Patents

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祥子 平原
Satoko Koyaizu
聡子 小柳津
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Abstract

【課題】散乱電子に起因する不要発光および電子ビームの軌道ずれを抑制し、表示品位の向上した画像表示装置を提供する。
【解決手段】 蛍光面が形成された第1基板10と、複数の電子放出源18が設けられた第2基板12とが対向して配置されている。第1および第2基板間には、第1および第2基板に作用する大気圧荷重を支持する複数のスペーサ30と、板状の支持基板24とが設けられている。支持基板は、第1基板に対向した第1表面24a、第2基板に対向した第2表面24b、および、それぞれ電子放出源に対向した複数の電子ビーム通過孔26を有している。電子ビーム通過孔は、支持基板の第1表面24aに開口した第1開口26aと、支持基板の第2表面24bに開口した第2開口26bと、第1および第2開口間に位置しているとともに第1開口よりも小さな径に形成され電子ビームを透過する有効孔26cと、を有している。
【選択図】 図5

Description

この発明は、対向配置された一対の基板と、一方の基板内面に設けられた電子放出源とを備えた平面型の画像表示装置に関する。
近年、陰極線管(以下、CRTと称する)に代わる次世代の軽量、薄型の表示装置として様々な平面型の画像表示装置が注目されている。例えば、平面表示装置として機能するフィールド・エミッション・デバイス(以下、FEDと称する)の一種として、表面伝導型電子放出装置(以下、SEDと称する)の開発が進められている。
このSEDは、所定の間隔をおいて対向配置された第1基板および第2基板を備え、これらの基板は矩形状の側壁を介して周辺部を互いに接合することにより真空外囲器を構成している。第1基板の内面には3色の蛍光体層が形成され、第2基板の内面には、蛍光体を励起する電子放出源として、各画素に対応する多数の電子放出素子が配列されている。第1基板および第2基板間に作用する大気圧荷重を支持し基板間の隙間を維持するため、両基板間には、複数のスペーサが配置されている。第1基板と第2基板との間には支持基板が設けられ、複数のスペーサはこの支持基板上に立設されている。また、支持基板には、それぞれ電子放出素子から放出された電子ビームが通過する複数の電子ビーム通過孔が形成されている(特許文献1)。
上記SEDにおいて画像を表示する場合、蛍光体層にアノード電圧が印加され、電子放出素子から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体層へ衝突させる。これより、蛍光体が発光して画像を表示する。実用的な表示特性を得るためには、通常の陰極線管と同様の蛍光体を用い、アノード電圧を数kV以上望ましくは5kV以上に設定することが必要となる。
特開2002−082850号公報
上記構成のSEDにおいて、電子放出素子から放出され高い加速電圧を持った電子(一次電子)が第1基板内面の蛍光体層に衝突すると、第1基板から2次電子、反射電子を含む散乱電子が発生する。これらの散乱電子は再び他の蛍光体層に衝突して不要発光を発生させる。その結果、表示のコントラストおよび色純度が低下する。
また、第1基板と第2基板との間の隙間は、解像度や支持部材の特性、製造性などの観点から、1〜2mm程度と比較的小さく設定される。そのため、第1基板側で発生した散乱電子は基板間に配設されたスペーサに衝突し、スペーサが帯電する。SEDにおける加速電圧では、通常、スペーサは正に帯電する。この場合、電子放出素子から放出された電子ビームはスペーサに引き付けられ、本来の軌道からずれてしまう。その結果、蛍光体層に対して電子ビームのミスランディングが発生し、表示画像の色純度が劣化するという問題がある。
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、散乱電子に起因する不要発光および電子ビームの軌道ずれを抑制し、表示品位の向上した画像表示装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、この発明の態様に係る画像表示装置は、蛍光面が形成された第1基板と、前記第1基板と隙間を置いて対向配置されているとともに、前記蛍光面に向けて電子ビームを放出し前記蛍光面を励起する複数の電子放出源が設けられた第2基板と、それぞれ前記第1基板と第2基板との間に立設され、前記第1および第2基板に作用する大気圧荷重を支持する複数のスペーサと、前記第1基板と第2基板との間に配設され、前記第1基板に対向した第1表面、前記第2基板に対向した第2表面、および、それぞれ前記電子放出源に対向した複数の電子ビーム通過孔を有した板状の支持基板と、を備え、前記各電子ビーム通過孔は、前記支持基板の第1表面に開口した第1開口と、第2表面に開口した第2開口と、前記第1および第2開口間に位置しているとともに前記第1開口よりも小さな径に形成され電子ビームを透過する有効孔と、を有している。
この発明によれば、第1基板で発生した散乱電子を支持基板の電子ビーム通過孔の内面に衝突させて吸収する、あるいは反射させて第2基板側へ電子が散乱することを抑制することにより、蛍光面の不要発光およびスペーサの帯電を抑制することができ、表示品位の向上した画像表示装置を提供することができる。
以下図面を参照しながら、この発明を、平面型画像表示装置としてのSEDに適用した実施の形態について詳細に説明する。
図1ないし図3に示すように、SEDは、それぞれ矩形状のガラス板からなる第1基板10および第2基板12を備え、これらの基板は約1.0〜2.0mmの隙間をおいて対向配置されている。第1基板10および第2基板12は、ガラスからなる矩形枠状の側壁14を介して周縁部同士が接合され、内部が真空に維持された扁平な真空外囲器15を構成している。接合部材として機能する側壁14は、例えば、低融点ガラス、低融点金属等の封着材20により、第1基板10の周縁部および第2基板12の周縁部に封着され、これらの基板同士を接合している。
第1基板10の内面には蛍光面として機能する蛍光体スクリーン16が形成されている。この蛍光体スクリーン16は、赤、青、緑に発光する蛍光体層R、G、B、および遮光層11を並べて構成され、これらの蛍光体層はストライプ状、ドット状あるいは矩形状に形成されている。蛍光体スクリーン16上には、アルミニウム等からなるメタルバック17およびゲッタ膜19が順に形成されている。
第2基板12の内面には、蛍光体スクリーン16の蛍光体層R、G、Bを励起する電子放出源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。第2基板12の内面上には、電子放出素子18を駆動する多数本の配線21がマトリック状に設けられ、その端部は真空外囲器15の外部に引出されている。
図2ないし図4に示すように、SEDは、第1基板10および第2基板12の間に配設されたスペーサ構体22を備えている。このスペーサ構体22は、矩形状の金属板からなる支持基板24と、支持基板上に一体的に立設された多数の柱状のスペーサ30と、を備えている。支持基板24は第1基板10の内面と対向した第1表面24aおよび第2基板12の内面と対向した第2表面24bを有し、これらの基板と平行に配置されている。支持基板24には、多数の電子ビーム通過孔26が形成されている。
各電子ビーム通過孔26は、長径Dを有した矩形状に形成されている。多数の電子ビーム通過孔26は、真空外囲器15の長手方向と平行な第1方向Xにブリッジ部を介して第1ピッチで並んでいるとともに、第1方向と直交する第2方向Yに第1ピッチよりも大きな第2ピッチで並んで設けられている。各電子ビーム通過孔26は、その長径D方向が第2方向Yに一致して設けられている。そして、電子ビーム通過孔26は、それぞれ電子放出素子18と対向して配列され、電子放出素子から放出された電子ビームを透過する。
図3ないし図5に示すように、各電子ビーム通過孔26は、支持基板24の第1表面24aに開口した第1開口26aと、第2表面24bに開口した第2開口26bと、第1および第2開口間に位置しているとともに第1開口よりも小さな径に形成され電子ビームを透過する有効孔26cと、を有している。本実施形態において、有効孔26cは、支持基板24の厚さ方向ほぼ中央に位置している。電子ビーム通過孔26を規定している内面の内、第1開口26aと有効孔26cとの間を延びた内面40は、第1基板10側に向いている。各電子ビーム通過孔26は、支持基板24を第1表面24aおよび第2表面24bの両面側からエッチングすることにより形成されている。
各電子ビーム通過孔26において、支持基板24の厚さ方向における有効孔26cの位置は、厚さ方向中央に限らず、第1開口26a側あるいは第2開口26b側にずれて位置していてもよい。有効孔26cの位置は、第1表面24a側および第2表面24b側のエッチングレートを変えることによって調整することができる。
支持基板24は、例えば鉄−ニッケル系の金属板により板厚Tが0.1〜0.2mmに形成されている。支持基板24の表面には、金属板を構成する元素からなる酸化膜、例えば、Fe、NiFeからなる酸化膜が形成されている。また、支持基板24の第1および第2表面24a、24b、並びに、各電子ビーム通過孔26の内面は、例えば、ガラス、セラミック等を主成分とした絶縁層37により被覆されている。更に、支持基板24の第1および第2表面24a、24b、並びに、各電子ビーム通過孔26の内面は、二次電子発生防止効果を有したコート層38により被覆されている。コート層38は絶縁層37に重ねて形成されている。
コート層38は、二次電子放出係数が0.4〜2.0と低い材料、例えば、酸化クロム、酸化銅等の金属酸化物、あるいはITO等の金属を含有している。このような低二次電子放出係数の材料は種々見出されているが、一般に自由電子を有する良導体に多く存在する。しかし、後述するように、SEDでは第1基板および第2基板間に10kV程度の比較的高電圧が印加されるため、コート層として絶縁材料もしくは半導体などの比較的高抵抗材料を選択する必要がある。酸化クロムの体積抵抗値はおよそ10Ωcmと比較的高抵抗であり、かつ低二次電子放出係数の材料である。そして、スペーサ構体22を構成している支持基板24において、表面抵抗は10Ωcm以上であることが望ましい。そこで、本実施形態では、ガラスペーストと酸化クロムの粉末とを混合した複合材料によってコート層38を形成することで、支持基板24の表面抵抗値をマクロ的に上げ放電抑制効果を得ている。
支持基板24は、その第1表面24aが、ゲッタ膜19、メタルバック17、蛍光体スクリーン16を介して、第1基板10の内面に面接触した状態で設けられている。支持基板24に設けられた電子ビーム通過孔26は、それぞれ蛍光体スクリーン16の蛍光体層R、G、Bと対向している。これにより、各電子放出素子18は、電子ビーム通過孔26を通して、対応する蛍光体層と対向している。
図2ないし図5に示すように、支持基板24の第2表面24b上には複数のスペーサ30が一体的に立設され、それぞれ電子ビーム通過孔26間に位置している。各スペーサ30の延出端は、第2基板12の内面、ここでは、第2基板12の内面上に設けられた配線21上に当接している。スペーサ30の各々は、支持基板24側から延出端に向かって径が小さくなった先細テーパ状に形成されている。支持基板表面と平行な方向に沿ったスペーサ30の断面は、ほぼ楕円形に形成されている。スペーサ30の各々は、主に、絶縁物質としてガラスを主成分とするスペーサ形成材料により形成されている。
上記のように構成されたスペーサ構体22は、支持基板24が第1基板10に面接触し、スペーサ30の延出端が第2基板12の内面に当接することにより、これらの基板に作用する大気圧荷重を支持し、基板間の間隔を所定値に維持している。
SEDは、支持基板24および第1基板10のメタルバック17に電圧を印加する図示しない電圧供給部を備えている。SEDにおいて、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン16およびメタルバック17に10kV程度のアノード電圧が印加され、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーン16へ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン16の蛍光体層が励起されて発光し、画像を表示する。
次に、以上のように構成されたSEDの製造方法について説明する。始めに、スペーサ構体22の製造方法について説明する。
所定寸法の支持基板24、この支持基板とほぼ同一の寸法を有した矩形板状の成形型を用意する。支持基板24としては、Fe−50%Niからなる金属板を用いる。この金属板を脱脂、洗浄、乾燥した後、金属板を両面側からエッチングし電子ビーム通過孔26を形成する。金属板全体を酸化処理した後、電子ビーム通過孔26の内面を含め金属板表面に絶縁層37を形成する。更に、絶縁層37の上に、ガラスペーストに約30重量%の酸化クロム(Cr3−α:α=−0.5〜0.5)を混入したコート液をスプレーにより塗布し、乾燥した後、焼成することにより、コート層38を形成する。これにより、支持基板24を得る。コート層38は塗布膜に限らず、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、あるいはゾルゲル法により、支持基板表面に酸化クロムを薄膜状に形成した層としてもよい。
成形型は、紫外線を透過する透明な材料、例えば、透明ポリエチレンテレフタレートを主体とした透明シリコン等により平坦な板状に形成されている。成形型は、支持基板24に当接する平坦な当接面と、スペーサ30を成形するための多数の有底のスペーサ形成孔と、を有している。スペーサ形成孔はそれぞれ成形型の当接面に開口しているとともに、所定の間隔を置いて配列されている。各スペーサ形成孔は、スペーサ30に対応した長さ、幅、高さに形成されている。その後、成形型のスペーサ形成孔にスペーサ形成材料を充填する。スペーサ形成材料としては、少なくとも紫外線硬化型のバインダ(有機成分)およびガラスフィラーを含有したガラスペーストを用いる。ガラスペーストの比重、粘度は適宜選択する。
続いて、スペーサ形成材料の充填されたスペーサ形成孔が電子ビーム通過孔26間に位置するように、成形型を位置決めし当接面を支持基板24の第1表面24aに密着させる。次いで、充填されたスペーサ形成材料に対し、例えば、紫外線ランプ等を用いて支持基板24および成形型の外面側から2000mJの紫外線(UV)を照射し、スペーサ形成材料をUV硬化させる。その際、成形型は紫外線透過材料としての透明なシリコンで形成されているため、紫外線は、スペーサ形成材料に直接、および成形型を透過して照射される。従って、充填されたスペーサ形成材料をその内部まで確実に硬化させることができる。
その後、硬化したスペーサ形成材料を支持基板24上に残すように、成形型を支持基板24から剥離する。次に、スペーサ形成材料が設けられた支持基板24を加熱炉内で熱処理し、スペーサ形成材料内からバインダを飛ばした後、約500〜550℃で30分〜1時間、スペーサ形成材料を本焼成しガラス化する。これにより、支持基板24の第2表面24b上にスペーサ30が一体的に作り込まれる。
一方、SEDの製造においては、予め、蛍光体スクリーン16およびメタルバック17の設けられた第1基板10と、電子放出素子18および配線21が設けられているとともに側壁14が接合された第2基板12と、を用意しておく。続いて、上記のようにして得られたスペーサ構体22を第2基板12上に位置決めした後、支持基板24を第2基板12に固定する。
次いで、第1基板10、およびスペーサ構体22が固定された第2基板12を真空チャンバ内に配置し、真空チャンバ内を真空排気した後、側壁14を介して第1基板を第2基板に接合する。これにより、スペーサ構体22を備えたSEDが製造される。
以上のように構成されたSEDによれば、支持基板24の電子ビーム通過孔26は、支持基板24の第1表面24aに開口した第1開口26aと、第2表面24bに開口した第2開口26bと、第1および第2開口間に位置しているとともに第1開口よりも小さな径に形成され電子ビームを透過する有効孔26cと、を有している。電子ビーム通過孔26を規定している内面の内、第1開口26aと有効孔26cとの間を延びた内面40は、第1基板10側に向いている。この場合、図5に示すように、電子放出素子18から放出された電子ビームBが電子ビーム通過孔26の有効孔26cを通って蛍光体スクリーン16に射突すると、発生した2次電子および反射電子は、電子ビーム通過孔26を規定している支持基板24の内面40に衝突し、ここで吸収される。そのため、2次電子および反射電子が再び蛍光体スクリーンに射突することを防止し、不要発光の発生を抑制することができる。その結果、表示画像のコントラストが向上し、表示品位を上げることが可能となる。
また、第1基板10側からの反射電子および2次電子を支持基板24によって吸収および遮蔽することにより、あるいは内面40により反射電子を反射させて第2基板側へ散乱することを抑制することにより、これらの散乱電子によるスペーサ30の帯電を抑制することが可能となる。そのため、スペーサの帯電に起因する電子ビームの軌道ずれ、および蛍光体層に対するミスランディングを低減することができる。従って、表示画像の色純度を上げ、表示品位の向上を図ることができる。
更に、本実施形態によれば、支持基板24の表面は、二次電子放出係数が0.4〜2.0の材料を含有したコート層38により被覆されている。そのため、電子放出素子18から放出された電子の一部が支持基板24表面に衝突した場合でも、支持基板表面における二次電子の発生を大幅に低減することができる。これにより、二次電子に起因したスペーサの帯電を防止して、蛍光体層に対する電子ビームの軌道ずれを低減することができ、表示品位を一層向上させることができる。
次に、この発明の第2の実施形態に係るSEDついて説明する。図6および図7に示すように、第2の実施形態によれば、スペーサ構体22は、第1基板10および第2基板12間に配設された金属板からなる矩形状の支持基板24と、支持基板の両面に一体的に立設された多数の柱状のスペーサと、を備えている。
支持基板24は、第1基板10の内面と対向した第1表面24aおよび第2基板12の内面と対向した第2表面24bを有し、これらの基板と平行に配置されている。支持基板24には、エッチング等により多数の電子ビーム通過孔26が形成されている。電子ビーム通過孔26は、X方向に第1ピッチで並んでいるとともに、X方向と直交するY方向に第1ピッチよりも大きな第2ピッチで並んで設けられている。電子ビーム通過孔26は、それぞれ電子放出素子18と対向して配列され、電子放出素子から放出された電子ビームを透過する。
各電子ビーム通過孔26は、支持基板24の第1表面24aに開口した第1開口26aと、第2表面24bに開口した第2開口26bと、第1および第2開口間に位置しているとともに第1開口よりも小さな径に形成され電子ビームを透過する有効孔26cと、を有している。本実施形態において、有効孔26cは、支持基板24の厚さ方向ほぼ中央に位置している。電子ビーム通過孔26を規定している内面の内、第1開口26aと有効孔26cとの間を延びた内面40は、第1基板10側に向いている。各電子ビーム通過孔26は、支持基板24を第1表面24aおよび第2表面24bの両面側からエッチングすることにより形成されている。各電子ビーム通過孔26において、支持基板24の厚さ方向における有効孔26cの位置は、厚さ方向中央に限らず、第1開口26a側あるいは第2開口26b側にずれて位置していてもよい。
支持基板24は、例えば鉄−ニッケル系の金属板により板厚Tが0.1〜0.2mmに形成されている。支持基板24の表面には、金属板を構成する元素からなる酸化膜、例えば、Fe、NiFeからなる酸化膜が形成されている。また、支持基板24の第1および第2表面24a、24b、並びに、各電子ビーム通過孔26の内面は、例えば、ガラス、セラミック等を主成分とした絶縁層37により被覆されている。更に、支持基板24の第1および第2表面24a、24b、並びに、各電子ビーム通過孔26の内面は、二次電子発生防止効果を有したコート層38により被覆されている。コート層38は絶縁層37に重ねて形成されている。コート層38は、二次電子放出係数が0.4〜2.0と低い材料、例えば、酸化クロム、酸化銅等の金属酸化物、あるいはITO等の金属を含有している。
支持基板24の第1表面24a上には複数の第1スペーサ30aが一体的に立設され、それぞれY方向に並んだ電子ビーム通過孔26間に位置している。第1スペーサ30aの先端は、ゲッタ膜19、メタルバック17、および蛍光体スクリーン16の遮光層11を介して第1基板10の内面に当接している。
支持基板24の第2表面24b上には複数の第2スペーサ30bが一体的に立設され、それぞれY方向に並んだ電子ビーム通過孔26間に位置している。第2スペーサ30bの先端は第2基板12の内面に当接している。ここでは、各第2スペーサ30bの先端は、第2基板12の内面上に設けられた配線21上に位置している。各第1および第2スペーサ30a、30bは互いに整列して位置し、支持基板24を両面から挟み込んだ状態で支持基板24と一体に形成されている。なお、第1および第2スペーサ30a、30bは、支持基板24の面方向に沿って互いずれて配置してもよい。
第1および第2スペーサ30a、30bの各々は、支持基板24側から延出端に向かって径が小さくなった先細テーパ状に形成されている。第1および第2スペーサ30a、30bは、例えば、ほぼ楕円状の横断面形状を有している。
上記のように構成されたスペーサ構体22は第1基板10および第2基板12間に配設されている。第1および第2スペーサ30a、30bは、第1基板10および第2基板12の内面に当接することにより、これらの基板に作用する大気圧荷重を支持し、基板間の間隔を所定値に維持している。
第2の実施形態において、他の構成は前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
以上のように構成された第2の実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、電子放出素子18から放出された電子ビームが電子ビーム通過孔26の有効孔26cを通って蛍光体スクリーン16に射突すると、発生した2次電子および反射電子は、電子ビーム通過孔26を規定している支持基板24の内面40に衝突し、ここで吸収される。そのため、2次電子および反射電子が再び蛍光体スクリーンに射突することを防止し、不要発光の発生を抑制することができる。その結果、表示画像のコントラストが向上し、表示品位を上げることが可能となる。
また、第1基板10側からの反射電子および2次電子を支持基板24によって吸収および遮蔽することにより、これらの散乱電子による第1スペーサ30aの帯電を抑制することが可能となる。そのため、第1スペーサ30aの帯電に起因する電子ビームの軌道ずれ、および蛍光体層に対するミスランディングを低減することができる。従って、表示画像の色純度を上げ、表示品位の向上を図ることができる。
本実施形態によれば、支持基板24の表面は、二次電子放出係数が0.4〜2.0の材料を含有したコート層38により被覆されている。そのため、電子放出素子18から放出された電子の一部が支持基板24表面に衝突した場合でも、支持基板表面における二次電子の発生を大幅に低減することができる。これにより、二次電子に起因したスペーサの帯電を防止して、蛍光体層に対する電子ビームの軌道ずれを低減することができ、表示品位を一層向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
上述した実施の形態において、多数のスペーサは、支持基板上に一体的に形成する構成としたが、これに限らず、第2基板上に立設する構成としてもよい。スペーサの形状、その他の構成要素の寸法、材質等は上述した実施の形態に限定されることなく、必要に応じて適宜選択可能である。この発明は、電子源として表面伝導型電子放出素子を用いたものに限らず、電界放出型、カーボンナノチューブ等の他の電子源を用いた画像表示装置にも適用可能である。
この発明の実施形態に係るSEDを示す斜視図。 図1の線A−Aに沿って破断した上記SEDの斜視図。 前記SEDを拡大して示す断面図。 前記SEDの支持基板および電子ビーム通過孔を示す平面図。 前記SEDのスペーサ構体を拡大して示す断面図。 この発明の第2の実施形態に係るSEDを一部破断して示す斜視図。 前記第2の実施形態に係るSEDを拡大して示す断面図。
符号の説明
10…第1基板、 12…第2基板、 14…側壁、 15…真空外囲器、
16…蛍光体スクリーン、 18…電子放出素子、 22…スペーサ構体、
24…支持基板、 26…電子ビーム通過孔、 26a…第1開口、
26b…第2開口、 26c…有効孔、 30…スペーサ、 40…内面。

Claims (9)

  1. 蛍光面が形成された第1基板と、
    前記第1基板と隙間を置いて対向配置されているとともに、前記蛍光面に向けて電子ビームを放出し前記蛍光面を励起する複数の電子放出源が設けられた第2基板と、
    それぞれ前記第1基板と第2基板との間に立設され、前記第1および第2基板に作用する大気圧荷重を支持する複数のスペーサと、
    前記第1基板と第2基板との間に配設され、前記第1基板に対向した第1表面、前記第2基板に対向した第2表面、および、それぞれ前記電子放出源に対向した複数の電子ビーム通過孔を有した板状の支持基板と、を備え、
    前記各電子ビーム通過孔は、前記支持基板の第1表面に開口した第1開口と、前記第2表面に開口した第2開口と、前記第1および第2開口間に位置しているとともに前記第1開口よりも小さな径に形成され電子ビームを透過する有効孔と、を有している画像表示装置。
  2. 前記各電子ビーム通過孔は、前記有効孔から前記第1開口まで延び、前記第1基板側を向いた内面を含んでいる請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記支持基板は、前記第1表面が前記第1基板に当接して配設され、前記スペーサは、それぞれ前記支持基板の第2表面上に立設されているとともに前記第2基板に当接した先端部を有している請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  4. 前記スペーサは、それぞれ前記支持基板の第1表面上に立設されているとともに前記第1基板に当接した延出端を有した複数の第1スペーサと、それぞれ前記第2表面上に立設されているとともに前記第2基板に当接した延出端を有した複数の第2スペーサと、を含んでいる請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  5. 前記支持基板は金属板により形成され、前記電子ビーム通過孔の内面を含む前記支持基板の表面は絶縁層により被覆されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  6. 前記支持基板の表面は、二次電子放出係数が0.4〜2.0の材料を含有したコート層により被覆されている請求項5に記載の画像表示装置。
  7. 前記支持基板は、鉄およびニッケルを主成分とする合金で形成されている請求項5に記載の画像表示装置。
  8. 前記二次電子放出係数が0.4〜2.0の材料は、酸化クロムである請求項6に記載の画像表示装置。
  9. 前記スペーサは、柱状のスペーサである請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像表示装置。
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