JP2006039410A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006039410A
JP2006039410A JP2004222179A JP2004222179A JP2006039410A JP 2006039410 A JP2006039410 A JP 2006039410A JP 2004222179 A JP2004222179 A JP 2004222179A JP 2004222179 A JP2004222179 A JP 2004222179A JP 2006039410 A JP2006039410 A JP 2006039410A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
image forming
forming apparatus
roller
roller surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004222179A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Okabe
克典 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP2004222179A priority Critical patent/JP2006039410A/ja
Publication of JP2006039410A publication Critical patent/JP2006039410A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】ヒートローラのローラ面の表面温度を適切に制御可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】プリンタ機構制御回路23は、センサ出力からローラ面61aの表面温度を導出し、当該表面温度に基づいてヒータ24への電力供給を制御する。センサ出力からの表面温度の導出の基礎となる変換特性は、センサ出力と表面温度との関係を記述した温度テーブル231として表現される。プリンタ機構制御回路23は、ヒータ24への電力の供給開始後の温度センサ64の出力変化に対応する上昇幅Δθに基づいて、変換特性である温度テーブル231の較正を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置には、加熱および加圧によりトナーを用紙に固着させる定着器が設けられる。当該定着器は、棒状のハロゲンランプ等のヒータを内蔵したヒートローラと、ヒートローラのローラ面に用紙を圧接するためのプレスローラとを備える。ヒートローラのローラ面は、圧接された用紙に転写されているトナーをガラス軟化点まで加熱できるように、内蔵のヒータを用いて加熱される。
このような画像形成装置において、用紙に形成される画像の画質を維持するためには、用紙へのトナーの固着を適切に行うべく、ヒートローラのローラ面の表面温度を適切に制御する必要がある。そこで、このような画像形成装置では、ヒートローラのローラ面の表面温度を実測し、その実測結果に基づいてヒータへの電力供給をフィードバック制御することが行われている。当該フィードバック制御における表面温度の測定には、特許文献1に示すような、ヒートローラのローラ面に接触させた温度センサが用いられる。
特開平10−301440号公報
一方、電子写真方式の画像形成装置では、用紙に転写されたトナーがヒートローラのローラ面に付着してオフセットとして残存することがある。このようなオフセットが発生した場合、ローラ面に接触する温度センサの表面にも当該オフセットが蓄積してローラ面から温度センサへの熱伝導率が低下する。あるいは、経時変化により温度センサのローラ面への接触状態が変化して、ローラ面から温度センサへの熱伝導率が低下することもある。このため、温度センサが検出する表面温度が実際の表面温度より低くなることがある。この結果として、表面温度が設定温度以上となり、用紙に転写されたトナーが過熱されて用紙に形成される画像の画質が劣化することがある。
本発明は、この問題を解決するためになされたもので、ヒートローラのローラ面の表面温度を適切に制御可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明によれば、供給された電力に応じて内蔵の熱源が発生した熱を用いて、ローラ面に圧接されたトナー転写後の用紙を加熱するヒートローラと、前記ローラ面に接触させた温度センサの出力を変換して得られる表面温度に基づいて前記熱源への電力供給を制御する制御手段とを備える画像形成装置であって、前記温度センサの出力に基づいて得られる温度指標値の時間的変化を、前記熱源への供給電力を変化させた際に検出し、前記時間的変化の状況に応じて前記温度センサの出力から前記表面温度への変換特性の較正を行うことを特徴とする。
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の画像形成装置において、前記変換特性が、前記熱源への電力の供給開始の際における前記温度指標値の時間的な変化状況に応じて前記変換特性の較正を行うことを特徴とする。
請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、前記変換特性が、前記温度センサの出力と前記ローラ面の表面温度との対応関係を記述したテーブルで表現され、前記制御手段が、あらかじめ準備された複数のテーブルから、前記温度指標値の時間的な変化状況に応じて、前記変換のための一つのテーブルを選択することを特徴とする。
請求項1ないし請求項3の発明によれば、トナーのオフセットなどに起因してローラ面から温度センサへの熱伝導率が変化した場合に変換特性が較正されるので、当該熱伝導率が変化した場合でもローラ面の表面温度を正確に求めることが可能である。これにより、ローラ面の表面温度を正確に制御可能となり、ローラ面に圧接された用紙にトナーを適切に定着させることができる。
特に請求項2の発明によれば、熱源への電力供給開始時に較正を行うので、ローラによるトナー定着動作の初期段階から適切な温度制御が可能になる。
また請求項3の発明によれば、複数のテーブルを準備しておけば変換特性の較正が可能であるので、制御手段の構成がシンプルとなるという効果もある。
図1は、この発明の実施形態に係る画像形成装置1の全体機能構成を示すブロック図である。この画像形成装置1は、ファクシミリ機能およびコピー機能を備える複合機であって、用紙に画像を形成するプリンタを内蔵している。当該プリンタは、感光ドラムから用紙へトナーを転写した後に、定着器60を用いて用紙へのトナーの固着を行う。
<全体機能構成>
図1を参照して各部の構成を説明すると、画像形成装置1は、MPU(マイクロプロセッサ;MicroProcessor Unit)11、ROM12およびRAM13を備える。MPU11は、ROM12に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、画像形成装置1の各構成を統括制御する。RAM13は、MPU11による統括制御に必要なデータを一時記憶する。MPU11による統括制御により、画像形成装置1の各種機能が実現される。
また、画像形成装置1は、NCU(網制御装置;Network Control Unit)14、MODEM(モデム;MOdulator DEModulator)15、CODEC(符号化・復号器;COderand DECoder)16および画像メモリ17を備える。
NCU14は、一般公衆電話回線網(PSTN;Public Switched Telephone Networks)への接続を制御する。NCU14は、通信先の電話番号(FAX番号を含む)に対応したダイヤル信号を送出する機能および着信を検出する機能を備える。
MODEM15は、ITU(国際電気通信連合)−T勧告T.30に従ったファクシミリ伝送制御手順に基づいて、V.17,V.27ter,V.29等に従った送信データの変調および受信データの復調を行う。あるいは、MODEM15は、これらに加えて、V.34に従った送信データの変調および受信データの復調を行う。MODEM15によって変調された送信データは、NCU14を経由してPSTNへ送出される。また、MODEM15が復調を行う受信データは、NCU14を経由してPSTNから与えられる。
CODEC16は、画像メモリ17に記憶された送信画像データをMH,MRおよびMMR方式等により符号化(エンコード)するとともに、MODEM15によって復調された受信データを復号(デコード)する。復号により得られた受信画像データは画像メモリ17に記憶される。
加えて、画像形成装置1は、スキャナ18を備える。スキャナ18は、CCDイメージセンサ等により原稿画像を読み取り、当該原稿画像に係る画像データを生成する。当該画像データは、画像メモリ17に記憶され、ファクシミリ送信における送信画像データあるいは原稿コピーにおけるコピー画像データとして利用される。
画像形成装置1には、ユーザインターフェースとして、操作部19および表示部20が設けられる。操作部19は、ファクシミリ送受信およびコピーに関する各種指示を画像形成装置1に与えるために用いられる。表示部20は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスによって構成される。表示部20には、トナー残量等の情報や操作部19の操作により入力された電話番号等が表示される。
画像形成装置1は、さらに、プリンタ画像処理回路21、LEDプリントヘッド22およびプリンタ機構制御回路23を備える。これらは、画像形成装置1に内蔵されたプリンタの一部を構成する。
プリンタ画像処理回路21は、与えられた画像データに基づいてLEDプリントヘッド22を駆動する。多数のLEDを配列したLEDプリントヘッド22は、感光ドラムの外周面に光を照射することにより、当該外周面に静電潜像を形成する。画像形成装置1では、帯電したトナーを静電潜像に吸着させることにより、感光ドラムの外周面にトナー画像を形成する。
プリンタ機構制御回路23は、ヒータ24への電力供給を制御するとともに、温度センサ64の出力(以下では、「センサ出力」とも称する)を取得する。ヒータ24は、定着器60(図2参照)のヒートローラ61に内蔵された熱源であり、交流電源26から供給された電力に応じた熱を発生する。温度センサ64は、ヒートローラ61のローラ面61aに接触させられる。プリンタ機構制御回路23は、センサ出力を変換してローラ面61aの表面温度を求め、当該表面温度に基づいてヒータ24への電力供給のフィードバック制御を行う。センサ出力からの表面温度の導出の基礎となる変換特性は、センサ出力と表面温度との数値的な対応関係を記述した温度テーブル231として表現され、プリンタ機構制御回路23内の不揮発性メモリに保持される。なお、プリンタ機構制御回路23では、後に詳述するように、ヒートローラ61の1回の動作ごとに実際に使用される温度テーブルはそのうちの1つだけであり、状況に応じて複数の温度テーブルから1つの温度テーブルを選択するという方式によって、実質的に「可変な温度テーブル」を実現している。
プリンタ機構制御回路23は、例えば、表面温度が設定温度以下である場合はヒータ24への通電を行う一方で、表面温度が設定温度を超えるとヒータ24への通電を遮断する。これにより、プリンタ機構制御回路23は、表面温度を設定温度付近で一定に維持する温度フィードバックループの制御中枢を構成している。通電の開始と遮断との間のチャタリングを防止するためにプリンタ機構制御回路23においてヒステリシス制御を行ってもよく、また、より高度な温度制御(PID制御など)を採用することも妨げられない。設定温度は、例えば、トナーのガラス軟化点付近の180℃〜190℃に定められる。
この実施形態では、温度センサ64として、温度によって電気抵抗が変化するサーミスタ641がセンサ素子として用いられる。サーミスタ641は抵抗642に直列接続され、直列接続されたサーミスタ641および抵抗642は定電圧源27に接続される。サーミスタ641の両端に生じる電圧は温度に応じて変化するので、画像形成装置1は当該電圧をセンサ出力として利用している。センサ出力は、A/Dコンバータ28によってデジタルデータに変換された後にプリンタ機構制御回路23へ取り込まれる。
<定着器の機構構成>
図2は、定着器60の機構構成を示す断面模式図である。
定着器60は、ヒートローラ61およびプレスローラ62を備える。
ヒートローラ61は、ローラ面(外周面)61aにフッ素樹脂がコートされた、アルミニウム製の円筒形状部材である。ヒートローラ61は、内蔵のヒータ24が発生した熱を用いて、ローラ面61aに圧接されたトナー転写後の用紙を加熱する。ヒータ24としては、例えば、棒状のハロゲンランプが採用される。
プレスローラ62は、ローラ面(外周面)62aがシリコンゴムで形成された円筒形状部材である。プレスローラ62は、ヒートローラ61に圧接され、ヒートローラ61とともに協動回転する。プレスローラ62は、ニップ部68に導かれた用紙をヒートローラ61のローラ面61aに圧接するために設けられる。
ヒートローラ61およびプレスローラ62の協動回転により、ニップ部68に導かれた用紙は、ガイドレール63の側から排出ローラ67の側へ搬送されるとともに、ニップ部68において加熱および加圧される。この加熱および加圧により、用紙に転写されたトナーは用紙に固着される。ガイドローラ63は、定着器60の内部に導入された用紙をニップ部68へ導くための部材である。排出ローラ67は、用紙を定着器60の外部へ排出するための部材である。また、矢印Eは、上述の協動回転時のヒートローラ61の回転方向を示す。
定着器60の内部には、上記の温度センサ64も設けられる。温度センサ64は、本体部64bとサーミスタ641を含む検知部64aとから構成される。板バネ形状に形成された検知部64aは、弾性を利用してローラ面61aに接触させられる。これにより、温度センサ64は、ローラ面61aの表面温度を検出可能となる。検知部64aは、本体部64bの下端において下方に向けて取り付けられ、ヒートローラ61のガイドレール63側のローラ面61aに接触させられる。
<変換特性の較正>
画像形成装置1では、用紙に転写されたトナーがローラ面61aに付着してオフセットとして残存することがある。このようなオフセットが発生した場合、ローラ面61aに接触する温度センサ64(検知部64a)の表面にも当該オフセットが蓄積してローラ面61aから温度センサ64への熱伝導率が低下する。あるいは、塑性変形等の経時変化によりローラ面61aと温度センサ64との接触状態が変化して、ローラ面61aから温度センサ64への熱伝導率が低下することもある。プリンタ機構制御回路23は、このような熱伝導率の低下を検出し、検出結果に基づいて変換特性を較正することによって熱伝導率の低下を考慮した制御を行う。これにより、プリンタ機構制御回路23は、熱伝導率の低下にも拘わらず、ローラ面61aの表面温度を正確に導出可能である。
以下では、プリンタ機構制御回路23における熱伝導率の低下の検出と検出結果に基づく変換特性の較正の原理とを順次説明し、しかる後にプリンタ機構制御回路23の較正動作を説明する。なお、以下の説明では、「熱伝導率」は、「ローラ面61aから温度センサ64への熱伝導率」を意味している。
○熱伝導率の時間的な変化状況の検出;
図3は、センサ出力から得られる、温度変化状況判定用の温度指標値の時間的な変化を縦軸に、ヒータ24への電力供給開始後(定着器60への電源投入後)の経過時間を横軸にとって示すグラフである。このグラフにおける「温度指標値」は、次のようにして特定される値である。
すなわち、センサ出力と実際の温度との間の関係は、狭い温度範囲において見るとほぼ線形であることが多いため、センサ出力そのものによって「温度指標値」を定義することができる。また、より精密には所定の基準温度テーブル(トナーのオフセットなどがない理想的な状況での、センサ出力と実際の温度値との関係を規定した温度テーブル)によって、いったんセンサ出力を温度スケールに変換した後の値を「温度指標値」とすることができる。一般に、この「温度指標値」は温度センサの出力に対応している。
図3に示す温度指標値の時間的変化(以下では、「温度指標値変化」とも称する)C1〜C3は、温度センサの検出面付近の熱伝導率が異なる3つの場合について示したものである。このうち、温度指標値変化C1は、オフセットや経時変化による熱伝導率の低下が無視できる第1状態(初期状態)の温度指標値変化を示す。温度指標値変化C2は、初期状態より熱伝導率が低下した第2状態の温度指標値変化を示す。温度指標値変化C3は、第2状態よりさらに熱伝導率が低下した第3状態の温度指標値変化を示す。
図3に示すように、ローラ面61aの真の表面温度(以下では、「真表面温度」とも称する)がヒータ24への電力供給開始後に上昇すると、温度指標値も上昇する。しかし、熱伝導率が低下するにつれて、ローラ面61aから温度センサ64への熱の伝達が遅れることに起因して、温度指標値の時間上昇率は低下する。すなわち、温度指標値変化C1,C2,C3の順序で温度指標値の時間上昇率が低下し、ヒータ24へ電力供給を開始してから所定時間tが経過する時点までの温度指標値の上昇幅Δθ(センサ出力の上昇幅や、センサ出力を温度スケールに変換した後の温度上昇幅)も減少する。このことは、逆に、ヒータ24へ電力供給を開始してから所定時間tが経過した時点までの温度指標値の上昇幅Δθを求めれば、熱伝導率の低下を検出可能であり、温度センサ出力を温度スケールに変換して真表面温度を導出するために必要な一つの温度テーブルを特定可能であることを意味している。すなわち、温度指標値の上昇幅Δθは、温度センサの出力を温度スケールに変換するための変換特性を較正するための基礎となる情報となっている。
○温度テーブルの変更;
図4は、変換特性を記述した温度テーブルを数値プロットしたグラフである。図4において、縦軸はセンサ出力に相当する電圧を示し、横軸はプリンタ機構制御回路23がそれぞれの温度テーブルを用いてセンサ出力から導出する表面温度(以下では、「導出表面温度」とも称する)を示す。
図4に示す温度テーブルT1〜T3は、それぞれ、先述の第1状態〜第3状態において、表面温度の導出の基礎となる温度テーブルとなっている。図4から明らかなように、同一の電圧に対応する温度は、表面温度温度テーブルT1,T2,T3の順に高くなっている。
プリンタ機構制御回路23は、判定用の温度指標値の時間的変化状況を参照することによって温度センサの検出面付近の熱伝導率の状態を判定し、その判定結果に応じて表面温度の導出の基礎となる変換特性を較正して導出表面温度を真表面温度に近付ける。この較正は、プリンタ機構制御回路23において、あらかじめ準備された複数のテーブル(この実施形態では3個の温度テーブルT1〜T3)の中から、表面温度の導出の基礎として適当な一つの温度テーブルを選択することにより行われる。
上述の温度テーブルの選択は、上昇幅Δθに基づいて行われる。すなわち、プリンタ機構制御回路23は、上昇幅Δθが小さくなるほど、同一の電圧に対応する表面温度が高い温度テーブルを選択するように構成される。すなわち、トナーのオフセットなどに起因して熱伝導率が低下すると、ローラ面61aの温度が上昇たときの温度センサ64の出力電圧の上昇が緩くなるため、それに対応して導出表面温度を高めにするような温度テーブルを選択する。これによって、熱伝導率が低下に起因する導出表面温度のずれを補償する。
したがって、プリンタ機構制御回路23は、ヒータ24への電力の供給開始後の温度センサ64の出力変化に対応する上昇幅Δθに基づいて、変換特性としての温度テーブル231の較正を行うことになる。これにより、ローラ面61aから温度センサ64への熱伝導率が変化した場合に変換特性が較正されるので、プリンタ機構制御回路23は、熱伝導率が変化した場合でもローラ面61aの表面温度を正確に導出可能である。すなわち、プリンタ機構制御回路23は、変換特性の較正により、真表面温度と導出表面温度とを一致させることができる。そして、プリンタ機構制御回路23は、ローラ面61aの表面温度を適切に制御可能となり、ローラ面61aに圧接された用紙にトナーを適切に定着させることが可能になる。
このような較正は、ローラ面61aの温度と熱伝導率とを変数とする熱伝導方程式を用いた理論的演算を行うことによっても実現可能である。しかし、この実施形態のように複数の温度テーブルのうちから一つの温度テーブルを選択する構成を採用すれば、複雑な演算を必要とせずに変換特性の較正を実行可能であるので、変換特性の較正を実行可能なプリンタ機構制御回路23を容易に実現可能である。
なお、上述の説明では、あらかじめ準備された温度テーブルの数が3個である場合を示したが、温度テーブルの数が4個以上となってもよい。温度テーブルの数が多いほど較正は精密にはなるが、温度テーブルを格納しておくメモリ容量は大きくなる。
○較正動作;
図5および図6は、プリンタ機構制御回路23の較正動作を示すフローチャートである。以下では、図5および図6を参照しながら、プリンタ機構制御回路23の較正動作を説明する。なお、当該較正動作は、画像形成装置1の電源投入時や、スリープモード(定着器60の電源OFF)からスタンバイモード(定着器60の電源ON)への移行時等のヒータ24への電力供給開始時に実行される。これにより、画像形成装置1における実際の画像形成動作時に較正動作を実行する必要がなくなるので、ヒートローラによるトナー定着動作の初期段階から適切な温度制御が可能になる。また、トナーのオフセットは比較的長い期間をかけて少しずつ進行することが多いため、プリント1枚ごとに頻繁に較正をしなくても、十分な効果がある。
具体的ルーチンにおいて、まず定着器60に電源が投入され、プリンタ機構制御回路23が較正動作を開始すると、温度(温度指標値)θ0の取り込みおよび記憶が行われる[ステップS1]。すなわち、プリンタ機構制御回路23が、A/Dコンバータ28を介してセンサ出力を取得し、基準温度テーブルを用いて判定用の温度指標値を導出し、当該表面温度を所定の記憶手段に記憶する。基準温度テーブルとしては、例えば図3の例では、熱伝導率が最も高い場合(トナーのオフセットなどがない場合)に相当する温度テーブルT1を採用することができる。
続いて、タイマがスタートし[ステップS2]、タイマがタイムアップ(所定時間tが経過)したかどうかが判定される[ステップS3]。タイマがタイムアップしたとステップS3で判定された場合は、動作フローはステップS4へ移行し、ステップS1と同様の方法で温度θtの取り込みおよび記憶が行われる。一方、タイマがタイムアップしていないとステップS3で判定された場合は動作フローはステップS3へ戻る。ステップS1〜S4により、定着器60の電源投入時(ヒータ24への電力供給開始時)の温度指標値θ0と、電源投入時から所定時間tが経過した時の温度指標値θtとが、プリンタ機構制御回路23の記憶領域に記憶される。
ステップS5では、ヒータ24へ電力供給を開始してから所定時間tが経過した時点までの表面温度の上昇幅Δθが表面温度θ0およびθtの差として算出される(Δθ=θt−θ0)。
ステップS5に続くステップS6では、上昇幅Δθが所定の閾値θ1を超えているかどうかの判定が行われる。上昇幅Δθが閾値θ1を超えているとステップS6で判定された場合、動作フローはステップS7へ移行し、所定の方法でユーザに定着器60の異常を報知し[ステップS7]、定着器60はOFFとなる[ステップS8]。この異常報知は、例えば表示部20への視覚的な文字表示や警告音の発生によって行うことができる。
ステップS7およびS8により、温度センサ64の異常に起因して上昇幅Δθが極端に大きくなった場合(後述するステップS13からの移行の場合は、上昇幅Δθが極端に小さくなった場合)に、定着器60の動作を停止させる。一方、上昇幅Δθが閾値θ1以下であるとステップS6で判定された場合、動作フローはステップS9へ移行する。なお、以下に現れる閾値θ2〜θ4は、θ4<θ3<θ2<θ1の関係となるように決められている。
ステップS9では、上昇幅Δθが閾値θ1以下であり、かつ閾値θ2より大きいかどうか、すなわち、ローラ面61aおよび温度センサ64の状態が先述の第1状態であるかどうかの判定が行われる。ローラ面61aおよび温度センサ64の状態が第1状態であるとステップS9で判定された場合は、動作フローはステップS10へ移行して温度テーブルT1が表面温度の導出の基礎となる温度テーブルとして選択され、しかる後に較正動作が終了する。一方、ローラ面61aおよび温度センサ64の状態が第1状態でないとステップS9で判定された場合、動作フローはステップS11へ移行する。
ステップS11では、上昇幅Δθが閾値θ2以下であり、かつ閾値θ3より大きいかどうか、すなわち、ローラ面61aおよび温度センサ64の状態が先述の第2状態であるかどうかの判定が行われる。ローラ面61aおよび温度センサ64の状態が第2状態であるとステップS11で判定された場合は、動作フローはステップS12へ移行して温度テーブルT2が表面温度の導出の基礎となる温度テーブルとして選択され、しかる後に較正動作が終了する。一方、ローラ面61aの状態が第2状態でないとステップS11で判定された場合、動作フローはステップS13へ移行する。
ステップS13では、上昇幅Δθが閾値θ3以下であり、かつ閾値θ4より大きいかどうか、すなわち、ローラ面61aおよび温度センサ64の状態が先述の第3状態であるかどうかの判定が行われる。ローラ面61aおよび温度センサ64の状態が第3状態であるとステップS13で判定された場合は、動作フローはステップS14へ移行して温度テーブルT3が表面温度の導出の基礎となる温度テーブルとして選択され、しかる後に較正動作が終了する。一方、ローラ面61aの状態が第3状態でないとステップS13で判定された場合、動作フローはステップS7へ移行する。
ステップS9〜S14により、ローラ面61aおよび温度センサ64の状態(熱伝導率)に適した温度テーブルが表面温度の導出の基礎となる一つの温度テーブルとして選択され、この温度テーブルを用いてセンサ出力を温度スケールに変換することによって、導出表面温度を真表面温度に近付けることが可能になる。これにより、ヒートローラ61のローラ面61aの表面温度を適切に制御可能となり、トナー画像の品質を向上可能である。すなわち、以上の較正動作終了後では、較正された変換特性(選択された温度テーブル)を用いて、プリンタ機構制御回路23は正確な表面温度を導出可能であり、トナー定着を適切に行うことができる。
なお、上記の動作によって選択された一つの温度テーブルは、次回の較正動作が行われるまで、前回選択された状態が維持される。これは、例えば、現在どの温度テーブルが選択されているかをプリンタ機構制御回路23内に登録しておくことによって実現可能である。
<変形例>
上述の実施形態では、定着器60の電源投入時(ヒータ24への電力供給開始時)に較正動作を行っているが、原理的には、ヒータ24への供給電力の時間的変化に対するセンサ出力の時間的応答がわかれば、それに基づいて1つの温度テーブルを選択することが可能である。このため、例えば定着器60のスタンバイ状態でヒータ24への供給電力を変化させたときのセンサ出力の時間的な応答状況や、ヒータ24への電力供給を遮断した直後のセンサ出力の時間的な減少状況などからも、熱伝導率の状況を推定可能である。したがって、このようなタイミングで較正動作を行っておき、次回のプリント時にその情報を反映させることもできる。
センサ出力の時間的応答の低下はトナーのオフセットが主な原因であるが、それ以外にも画像形成装置が設置されている室内環境によってもセンサ出力の応答が変わってくる可能性もある。この発明は、このような場合を含めて、センサ出力に誤差が生じる得るような種々の原因に対処可能である。
また、上述の実施形態では、特定の温度テーブルを用いて算出された表面温度を熱伝導率の低下の検出に用いたが、直前の表面温度の算出に用いた温度テーブルを用いて、温度テーブルの選択を行ってもよい。
画像形成装置1の全体機能構成を示すブロック図である。 定着器60の機構構成を示す断面模式図である。 導出表面温度の時間変化を示すグラフに係る図である。 変換特性を記述した温度テーブルを示すグラフに係る図である。 プリンタ機構制御回路23の較正動作を示すフローチャートである。 プリンタ機構制御回路23の較正動作を示すフローチャートである。
符号の説明
24 ヒータ
61 ヒートローラ
62 プレスローラ
63 ガイドレール
64 温度センサ
67 排出ローラ
68 ニップ部
C1〜C3センサ出力から導出した表面温度の時間変化
T1〜T3 温度テーブル

Claims (3)

  1. 供給された電力に応じて内蔵の熱源が発生した熱を用いて、ローラ面に圧接されたトナー転写後の用紙を加熱するヒートローラと、前記ローラ面に接触させた温度センサの出力を変換して得られる表面温度に基づいて前記熱源への電力供給を制御する制御手段とを備える画像形成装置であって、
    前記温度センサの出力に基づいて得られる温度指標値の時間的変化を、前記熱源への供給電力を変化させた際に検出し、前記時間的変化の状況に応じて前記温度センサの出力から前記表面温度への変換特性の較正を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記変換特性が、前記熱源への電力の供給開始の際における前記温度指標値の時間的な変化状況に応じて前記変換特性の較正を行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記変換特性が、前記温度センサの出力と前記ローラ面の表面温度との対応関係を記述したテーブルで表現され、
    前記制御手段が、あらかじめ準備された複数のテーブルから、前記温度指標値の時間的な変化状況に応じて、前記変換のための一つのテーブルを選択することを特徴とする画像形成装置。
JP2004222179A 2004-07-29 2004-07-29 画像形成装置 Pending JP2006039410A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004222179A JP2006039410A (ja) 2004-07-29 2004-07-29 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004222179A JP2006039410A (ja) 2004-07-29 2004-07-29 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006039410A true JP2006039410A (ja) 2006-02-09

Family

ID=35904446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004222179A Pending JP2006039410A (ja) 2004-07-29 2004-07-29 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006039410A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007226126A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置及び画像形成装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1010919A (ja) * 1996-06-20 1998-01-16 Canon Inc 定着装置
JPH10268694A (ja) * 1997-03-24 1998-10-09 Canon Inc 加熱装置及び定着装置及び画像形成装置
JP2002075591A (ja) * 2000-08-28 2002-03-15 Toshiba Tec Corp 温度制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1010919A (ja) * 1996-06-20 1998-01-16 Canon Inc 定着装置
JPH10268694A (ja) * 1997-03-24 1998-10-09 Canon Inc 加熱装置及び定着装置及び画像形成装置
JP2002075591A (ja) * 2000-08-28 2002-03-15 Toshiba Tec Corp 温度制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007226126A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置及び画像形成装置
JP4725361B2 (ja) * 2006-02-27 2011-07-13 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 定着装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7290027B2 (ja) 定着装置、画像形成装置、制御方法及びコンピュータープログラム
US20120087688A1 (en) Fixing device, fixing device control method, and image forming apparatus
US20050276625A1 (en) Printing apparatus, fusing apparatus, and method of controlling fusing temperature of printing apparatus
JP6528577B2 (ja) 画像形成装置、制御方法、および制御プログラム
US9915898B2 (en) Image forming apparatus, control method, and non-transitory storage medium for efficiently reducing operational start time
JP2006039410A (ja) 画像形成装置
US20230145933A1 (en) Temperature control device and temperature control method
US11249425B2 (en) Fixing apparatus that controls power supplied to heater according to initial temperature of nip region, and image forming apparatus
JP2009063826A (ja) 画像形成装置
JP2009058802A (ja) 画像形成装置
JP2007279177A (ja) 画像形成装置
JP4499445B2 (ja) 画像形成装置
JPH1010951A (ja) 画像記録装置
US20050141913A1 (en) Method of controlling temperature of fuser of image forming apparatus
JP2009063821A (ja) 画像形成装置
KR100605252B1 (ko) 가열롤러 온도제어방법 및 이를 적용한 화상형성장치
JP2006058325A (ja) 画像形成装置
JP4481636B2 (ja) 画像形成装置
JP2007256435A (ja) 画像形成装置
JP2002328562A (ja) 画像形成装置
KR0145858B1 (ko) 화상형성장치의 히터 에러감지방법
JP2001331057A (ja) 画像形成装置
JP2008197307A (ja) 画像形成装置
JP2007226021A (ja) 画像形成装置
JP2009058655A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070420

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091029

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20091104

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20091210

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100209

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100615

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02