JP2006038717A - 圧電ジャイロとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、振動特性が安定し高い信頼性を有し、検出感度が高く高精度の圧電ジャイロを提供することが目的である。さらに本発明は低い電圧で駆動でき消費電力の低い圧電ジャイロを提供することが目的である。
【解決手段】 基部と基部から突出して形成される複数の振動脚とを備えたシリコン(Si)からなる音叉型構造体上に圧電薄膜が構成された圧電ジャイロであって、その振動脚にV字溝が形成されており、その溝の斜面に圧電薄膜が形成されている。本圧電ジャイロは、平面が(100)面であるSiウェハーを用意し、ウェットエッチング法によって所定の形状でV字溝を形成し、そのV字溝の斜面に圧電薄膜を形成した後、音叉型構造体の外形形状でマスク層を形成し、そのマスク層をマスクとして使用してドライエッチング法で加工することで製造することができる。
【選択図】 図1

Description

基部とこの基部から突出して形成される複数の振動脚とで構成される非圧電材料からなる音叉型構造体上に圧電薄膜が構成された圧電ジャイロとその製造方法に関し、特に振動特性に優れ高精度で高い信頼性を有する圧電ジャイロとその製造方法に関する。
近年のナビゲーションシステムやビデオカメラの普及にともない、それら製品の位置検出や手ぶれ制御に使われるジャイロには特に高信頼性と高精度化の要求が高まっている。
図9は、従来の圧電ジャイロの構造を示した斜視図である。図10は従来の圧電ジャイロの要部断面図である。以下に従来の圧電ジャイロの構造を説明する(例えば、特許文献1参照。)。従来の圧電ジャイロ3は、基部150aと基部150aから突出して形成された複数の振動脚150b、150cからなる音叉型構造体150と、各々の振動脚150b、150cの主面500上にそれぞれ離間するようにして設けられた圧電積層部410、420、430、440とで構成されている。
図10は図9に示す圧電ジャイロ3のC−C断面を示した図である。図10に示すように圧電積層部410は、下部電極121と、下部電極121上に設けられた圧電薄膜131と、その圧電薄膜131上に設けられた上部電極141とからなっている。また圧電積層部420は、下部電極122と、下部電極122上に設けられた圧電薄膜132と、その圧電薄膜132上に設けられた上部電極142とからなっている。また圧電積層部430は、下部電極123と、下部電極123上に設けられた圧電薄膜133と、その圧電薄膜133上に設けられた上部電極143とからなっている。また圧電積層部440は、下部電極124と、下部電極124上に設けられた圧電薄膜134と、その圧電薄膜134上に設けられた上部電極144とからなっている。
図9及び図10に示すように、圧電積層部410と圧電積層部420は一本の振動脚150b上に形成されているが、振動脚150bの中心線CL(図10)を境に左右にほぼ均等に離間して形成されている。また圧電積層部430と圧電積層部440は、圧電積層部410、420が形成されている振動脚150bとは別のもう一本の振動脚150c上に形成されており、それらは振動脚150cの中心線CL(図10)を境に左右にほぼ均等に離間して形成されている。
以下に従来の圧電ジャイロ3の動作原理を説明する。図10の振動脚150bにおいて、下部電極121と上部電極141の間に電圧を印加すると、両電極に挟まれた圧電薄膜131は圧電作用により伸縮する。また同様に、下部電極122と上部電極142の間に電圧を印加すると両電極に挟まれた圧電薄膜132は圧電作用により伸縮する。例えば下部電極121がプラス側、上部電極141がマイナス側になるように電圧を印加した時、圧電薄膜131が伸びる方向に伸縮したとする。その場合には、逆に下部電極122にはマイナス側、上部電極141にはプラス側の電圧を印加して、圧電薄膜132を縮ませる方向に伸縮させる。すると圧電薄膜131、132の伸縮が振動脚150bに伝わり、振動脚150bを撓ませることができる。連続的に下部電極121、122及び上部電極141、142に印加する電圧を反転させると、圧電薄膜131、132は交互に伸縮を繰り返し、その結果、振動脚150bは振動Wxのように発振する(図10)。また振動脚150cも同様に、下部電極123、124及び上部電極143、144に印加する電圧を交互に反転させると、圧電薄膜133、134が交互に伸縮を繰り返し、振動Wxのように発振する。
圧電ジャイロ3は、振動脚150b、150cを主面500に平行な方向に振動させた状態、すなわち振動脚150b、150cに振動Wxを発生させた状態、で角速度が加わると、振動Wxに直交する方向にコリオリ力が発生する原理を用いており、このコリオリ力の大きさから角速度の検出を行っている。
以下に従来の圧電ジャイロ3の製造方法を説明する。まず初めにシリコン(Si)基板を用意し、このSiウェハー上に下部電極121、122、123、124として白金チタン合金(PtTi)膜をスパッタリング法もしくは蒸着法によって約0.4μmの厚みで成膜する。
さらにPtTi膜上に圧電薄膜131、132、133、134としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)膜をスパッタリング法により2〜3μmの厚みで成膜する。
さらにPZT膜上に上部電極141、142、143、144として金(Au)膜をスパッタリング法もしくは蒸着法によって約0.3μmの厚みで成膜する。
その後、フォトリソグラフィー法とドライエッチング法を用いて、下部電極121、122、123、124、圧電薄膜131、132、133、134、上部電極141、142、143、144をそれぞれ所定の形状にパターニングする。
そして最後にドライエッチング法によってSiウェハーを音叉型構造体150の外形形状に加工して、圧電ジャイロ3が完成する。
特開2003−227719号公報(第9頁、図1、図2)
従来の圧電ジャイロ3は圧電積層部410、420、430、440が主面500上に形成されており、その主面500は振動Wxの振動方向と平行な位置関係にあった。よって圧電積層部410と420、及び圧電積層部430と440の伸縮運動は振動脚150b、150cに伝わりにくく、振動Wxが発生し難い構造になっていた。
通常、圧電ジャイロでは振動Wxが大きいほど角速度の検出感度が高まるので、振動Wxが発生し難い従来の圧電ジャイロ3は角速度の検出感度が低く、その結果、精度が低く信頼性も低い圧電ジャイロであった。
なお従来の圧電ジャイロ3において、より高い検出感度を得るためには、圧電積層部410、420、430、440に大きな電力を与え振動Wxを大きくする必要があった。そのため、従来の高精度の圧電ジャイロでは、消費電力が大きかった。
本発明の目的は、高精度で信頼性の高い圧電ジャイロとその製造方法を提供することであり、さらには低電力で駆動可能な圧電ジャイロとその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の圧電ジャイロは、基部と基部から突出して形成される複数の振動脚とを備えた非圧電材料からなる音叉型構造体上に圧電薄膜が構成された圧電ジャイロであって、
基部と複数の振動脚とを一平面に有する主面に対して所定の角度をなす斜面が、振動脚
に形成されており、斜面上に圧電薄膜が形成されていることを特徴としている。
さらに、音叉型構造体はシリコン(Si)からなるのが望ましい。
さらに、主面がシリコン(Si)の(100)面であるのが望ましい。
さらに、斜面はウェットエッチング法によって形成された面であるのが望ましい。
また、本発明の圧電ジャイロは、基部と基部から突出して形成される複数の振動脚とを備えた非圧電材料からなる音叉型構造体上に圧電薄膜が構成された圧電ジャイロであって、
振動脚に溝が形成されており、溝の中に圧電薄膜が形成されていることを特徴としている。
さらに、音叉型構造体はシリコン(Si)からなるのが望ましい。
さらに、基部と複数の振動脚とを一平面に有する主面がシリコン(Si)の(100)面であるのが望ましい。
さらに、溝は断面がV字型もしくは台形であるのが望ましい。
さらに、圧電薄膜は溝の側面に形成されているのが望ましい。
さらに、溝はウェットエッチング法によって形成された溝であるのが望ましい。
また、本発明の圧電ジャイロの製造方法は、基部と基部から突出して形成される複数の振動脚とを備えた非圧電材料からなる音叉型構造体上に圧電薄膜が構成された圧電ジャイロの製造方法であって、
シリコンウェハーを用意し、シリコンウェハーの少なくとも一平面上に、所定の形状からなる第1マスク層を形成する工程と、
ウェットエッチング法によってシリコンウェハーに溝を形成する工程と、
溝内に圧電薄膜を形成する工程と、
溝の一部または全部を覆うようにして所定の形状からなる第2マスク層を形成する工程と、
ドライエッチング法によってシリコンウェハーを音叉型構造体に加工する工程とを有していることを特徴としている。
さらに、シリコンウェハーは、平面が(100)面であるのが望ましい。
さらに、溝は断面がV字型もしくは台形であるのが望ましい。
さらに、圧電薄膜を溝の斜面に形成するのが望ましい。
さらに、圧電薄膜を下部電極と上部電極との間に挟んで形成するのが望ましい。
さらに、圧電薄膜はスパッタリング法を用いて形成するのが望ましい。
(作用)
音叉型の圧電ジャイロは、振動脚を主面に平行な方向に振動させた状態において角速度が加わると、振動方向に直交する方向にコリオリ力が発生する原理を利用したものである
。このコリオリ力の大きさから角速度の検出を行う。よって、振動が大きいほど、検出感度が高まり、高精度のジャイロにすることができる。
しかしながら、従来の圧電ジャイロでは基部と複数の振動脚とを一平面に有する主面上に圧電薄膜を形成していたため、圧電薄膜に電圧を加えて圧電薄膜を伸縮させても、振動脚は主面と平行な方向にはわずかにしか振動せず、その結果、検出感度が低く精度が低いジャイロになっていた。
本発明の上記手段では、主面に対して所定の角度をなす斜面が振動脚に形成されており、その斜面上に圧電薄膜を形成している。この構成により圧電薄膜に電圧を加えて圧電薄膜を伸縮させると、圧電薄膜は斜面に沿って伸縮し、振動脚は主面と平行な方向に撓みやすくなる。その結果、振動脚は主面と平行な方向に大きく振動しやすくなり、これにより検出感度が高まり、高精度のジャイロにすることができる。また少ない電力で大きな振動を発生できるため、低消費電力のジャイロにすることができる。
また、本発明の上記別の手段では、振動脚の主面に断面がV字型もしくは台形である溝を形成し、その溝の側面上に圧電薄膜を形成している。この構成により圧電薄膜に電圧を加えて圧電薄膜を伸縮させると、圧電薄膜は溝の側面に沿って伸縮し、振動脚は主面と平行な方向に撓みやすくなる。その結果、振動脚は主面と平行な方向に振動しやすくなり、これにより検出感度が高まり、高精度のジャイロにすることができる。また少ない電力で大きな振動を発生できるため、低消費電力のジャイロにすることができる。
なお、上記のような斜面や溝(V字溝、台形溝)が形成された振動脚を有する圧電ジャイロは、音叉型構造体をシリコン(Si)で形成し、且つ、ウェットエッチング法によって斜面や溝を加工することで容易に製造することができる。特に平面が(100)面であるSiウェハーを用い、その平面を主面とした音叉型構造体にすると、Si特有の異方性エッチングによって、Siの結晶面に沿った一定の角度の斜面を形成することが可能である。なおSiの異方性エッチングとは、結晶面によってエッチング速度が異なるSi特有のエッチング現象である。その結果、主面に対して必ず一定の角度をなす斜面や溝(V字溝、台形溝)を形成できるため、寸法精度が高く信頼性の高いジャイロを製造することができる。
本発明の目的は、高精度で信頼性の高い圧電ジャイロとその製造方法を提供することであり、さらには、低消費電力の圧電ジャイロとその製造方法を提供することにある。
本発明の圧電ジャイロによれば、振動脚の振動を大きくすることができるため、角速度が加わったときに発生するコリオリ力が大きくなり、その結果、検出感度が高く高精度の圧電ジャイロを得ることができた。
本発明の圧電ジャイロによれば、少ない電力で振動脚を大きく振動させることができるため、低消費電力の圧電ジャイロを得ることができた。
本発明の圧電ジャイロの製造方法によれば、圧電薄膜を形成する斜面を、ウェットエッチング法によって、一定の角度で安定して形成することができ、その結果、振動脚の振動を安定化させることができた。これにより、検出感度が安定した信頼性の高い圧電ジャイロを得ることができた。
(第1の実施形態)
図1は斜面を有する本発明の圧電ジャイロの構造を示した斜視図である。本発明の圧電ジャイロ1は、基部10aと基部10aから突出して形成された複数の振動脚10b、10cからなる音叉型構造体10と、各々の振動脚10b、10cにそれぞれ離間するようにして設けられた圧電積層部310、320、330、340とで構成されている。
なお圧電ジャイロ1には、基部10aと振動脚10b、10cとを一平面に有する主面500に対して所定の角度をなす斜面51、52、53、54が振動脚10b、10cにそれぞれ2つずつ形成されている。本実施形態ではこれら斜面51、52、53、54上に圧電積層部310、320、330、340が形成されている。
図3は斜面を有する本発明の圧電ジャイロとV字溝を有する本発明の圧電ジャイロの要部断面図である。図3(a)は図1に示す圧電ジャイロ1のA−A断面を示した図である。図3(a)に示すように圧電積層部310は、下部電極21と、下部電極21上に設けられた圧電薄膜31と、その圧電薄膜31上に設けられた上部電極41とからなっている。また圧電積層部320は、下部電極22と、下部電極22上に設けられた圧電薄膜32と、その圧電薄膜32上に設けられた上部電極42とからなっている。また圧電積層部230は、下部電極23と、下部電極23上に設けられた圧電薄膜33と、その圧電薄膜33上に設けられた上部電極43とからなっている。また圧電積層部340は、下部電極24と、下部電極24上に設けられた圧電薄膜34と、その圧電薄膜34上に設けられた上部電極44とからなっている。
図1及び図3(a)に示すように、一本の振動脚10bにおいて、斜面51、52は振動脚10bの中心線CL(図3(a))を境に左右にほぼ均等に形成されており、さらにそれら斜面51、52上に形成されている圧電積層部310と圧電積層部320も、振動脚10bの中心線CLを境に左右にほぼ均等に離間して形成されている。
また、別のもう一本の振動脚10cにおいても、斜面53、54は振動脚10cの中心線CL(図3(a))を境に左右にほぼ均等に形成されており、さらにそれら斜面53、54上に形成されている圧電積層部330と圧電積層部340も、振動脚10cの中心線CLを境に左右にほぼ均等に離間して形成されている。
以上のような構成からなる本実施形態の圧電ジャイロ1の動作原理を以下に説明する。図3(a)の振動脚10bにおいて、下部電極21と上部電極41の間に電圧を印加すると両電極に挟まれた圧電薄膜31は圧電作用により伸縮する。また、下部電極22と上部電極42の間に電圧を印加すると両電極に挟まれた圧電薄膜32は圧電作用により伸縮する。
例えば下部電極21がプラス側、上部電極41がマイナス側になるように電圧を印加した時に、圧電薄膜31が伸びる方向に伸縮したとする。その場合には、逆に下部電極22にはマイナス側、上部電極41にはプラス側の電圧を印加し、圧電薄膜32を縮ませるようにする。すると、振動脚10bを一方向に撓ませることができる。下部電極21、22及び上部電極41、42に印加する電圧を交互に反転させると、圧電薄膜31と圧電薄膜32はそれぞれ斜面51、52に平行な方向に沿って伸縮を繰り返し、振動脚10bは中心線CLを境に左右均等に交互に撓みを繰り返し、最終的に振動Wxのように発振させることができる。
一方、振動脚10cも同様に、下部電極23、24及び上部電極43、44に印加する電圧を交互に反転させると、圧電薄膜33、34がそれぞれ斜面53、54に平行な方向に沿って伸縮を繰り返し、その結果、振動Wxのように発振する。
図9及び図10に示すような従来の圧電ジャイロ3は圧電積層部410、420、430、440が主面500上に形成されており、その主面500は振動Wxの振動方向と平行な位置関係にあった。よって圧電積層部410と420、及び圧電積層部430と440の伸縮運動は振動脚150b、150cに伝わりにくく、その結果、振動Wxの振幅は小さかった。
しかしながら、本実施形態の圧電ジャイロ1では、圧電積層部310、320、330、340が主面500に対してある所定の角度をなす斜面51、52、53、54上に形成されている。これら斜面51、52、53、54は振動Wxの方向とも一定の角度をなしている。よって圧電積層部310と320、及び圧電積層部330と340の伸縮運動が振動脚10b、10cに伝わりやすく、その結果、振動Wxの振幅も大きくすることができた。
通常、圧電ジャイロは、振動脚に振動Wxを発生させた状態において角速度が加わると、振動Wxの方向に直交する方向にコリオリ力が発生し、このコリオリ力の大きさから角速度の検出を行う。よって、本実施形態の圧電ジャイロ1のように振動Wxの振幅が大きいほど、検出感度が高まり、高精度の圧電ジャイロにすることができる。
また本実施形態の圧電ジャイロ1では、上述のように振動脚10b、10cが振動しやすい構造になっているので、従来よりも少ない電力で従来と同等の振動特性を得ることができ、その結果、低消費電力の圧電ジャイロを得ることができた。
以下に本発明の圧電ジャイロ1の製造方法を説明する。図4は斜面を有する本発明の圧電ジャイロの製造方法の前半の工程を示した図である。図5は斜面を有する本発明の圧電ジャイロの製造方法の後半の工程を示した図である。まず初めに図4(a)に示すように、シリコンウェハー(Siウェハー100)を用意し、その一方の平面上に、部分的に所定の形状で開口しているパターンからなる第1マスク層210を形成し、別の他方の平面上には全面に第1マスク層200を形成する。なおここで用いられるSiウェハー100はその平面が(100)面の結晶面になるようにカットされた基板である。
本実施形態では第1マスク層200、210とも、上層が0.2μm厚の金(Au)膜、下層が0.05μm厚のクロム(Cr)膜からなる積層膜を用いた。
次に図4(b)に示すように、ウェットエッチング法によって第1マスク層210で覆われていない部分のSiウェハー100をエッチングし、V字溝60を形成する。なおV字溝とは図4(b)にあるように溝の断面がV字型の溝のことを言う。本実施形態のように(100)面を平面とするSiウェハー100をウェットエッチングすると、Siの結晶面に沿ってエッチングがなされるため、必ず結晶面の角度に従った一定の角度のV字溝60を形成することができる。よってこの工程で形成されるV字溝60は非常に寸法精度が安定している。なお本実施形態では、水酸化カリウム(KOH)10%水溶液を用いてウェットエッチングを行った。
その後、第1マスク層200、210を除去し、V字溝60が形成されたSiウェハー110が完成する(図4(c))。
次に図5(a)に示すように、このSiウェハー110のV字溝60それぞれに圧電積層部310、320、330、340をパターニングして形成する。
なお圧電積層部310、320、330、340は下部電極、圧電薄膜、上部電極が積層して構成されたものである。本実施形態では、下部電極として白金チタン合金(PtT
i)膜を蒸着法で0.4μm厚で成膜し、さらにその上に圧電薄膜としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)膜をスパッタリング法により3μm厚で成膜し、さらにその上に上部電極として金(Au)膜を蒸着法によって0.3μm厚で成膜した後、フォトリソグラフィー法とドライエッチング法を用いて、それぞれを所定の形状にパターニングした。なお以上の工程は、本実施形態のように斜面上であれば問題なく形成可能であり、且つ高い寸法精度で形成可能である。
次に図5(b)に示すように、音叉型構造体の外形をかたどった形状の第2マスク層600を圧電積層部310、320、330、340上及びSiウェハー110の一部表面上に形成する。
その後、図5(c)に示すように、ドライエッチング法によって、Siウェハー110の第2マスク層600が形成されていない部分を貫通するまでエッチングし、音叉型構造体10を形成する。
最後に図5(d)に示すように、第2マスク層600を例えば酸素プラズマアッシング等の方法によって除去して本発明の圧電ジャイロ1(図1)が完成する。
なお、圧電積層部310、320、330、340を主面に対して垂直に配置すれば、主面に平行な振動Wxの振幅を最大にすることができる。しかしながら、上記のように圧電積層部310、320、330、340の形成には、Siウェハーの平面上での加工を得意とするスパッタリング法、蒸着法、フォトリソグラフィー法、及びドライエッチング法等を用いるため、主面に対して垂直に切り立っている面に圧電積層部310、320、330、340を形成することはできなかった。よって製造上の観点から見ても、本発明のように圧電積層部310、320、330、340を斜面51、52、53、54に形成する構成が最も優れた構成であると言える。
なお本実施形態では、圧電機能を利用したデバイスとして圧電ジャイロを示したが、本構成と製造方法は圧電機能を利用したその他のデバイス、例えばアクチュエータ、光スイッチなどにも適用可能である。
(第2の実施形態)
図2はV字溝を有する本発明の圧電ジャイロの構造を示した斜視図である。本発明の圧電ジャイロ2は、基部11aと基部11aから突出して形成された複数の振動脚11b、11cからなる音叉型構造体11と、各々の振動脚11b、11cにそれぞれ離間するようにして設けられた圧電積層部350、360、370、380とで構成されている。
なお圧電ジャイロ2には、基部11aと振動脚11b、11cとを一平面に有する主面500に対して所定の角度をなす斜面を有するV字溝61、62が振動脚11b、11cのそれぞれに形成されている。本実施形態ではこれらV字溝61、62内の側面、すなわち斜面上、に圧電積層部350、360、370、380が形成されている。
図3は斜面を有する本発明の圧電ジャイロとV字溝を有する本発明の圧電ジャイロの要部断面図である。図3(b)は図2に示す圧電ジャイロ2のB−B断面を示した図である。図3(b)に示すように圧電積層部350は、下部電極25と、下部電極25上に設けられた圧電薄膜35と、その圧電薄膜35上に設けられた上部電極45とからなっている。また圧電積層部360は、下部電極26と、下部電極26上に設けられた圧電薄膜36と、その圧電薄膜36上に設けられた上部電極46とからなっている。また圧電積層部270は、下部電極27と、下部電極27上に設けられた圧電薄膜37と、その圧電薄膜37上に設けられた上部電極47とからなっている。また圧電積層部380は、下部電極2
8と、下部電極28上に設けられた圧電薄膜38と、その圧電薄膜38上に設けられた上部電極48とからなっている。
図2及び図3(b)に示すように、一本の振動脚11bにおいて、V字溝61は振動脚11bのほぼ中央に形成されており、さらにV字溝61内に形成されている圧電積層部350と圧電積層部360は、振動脚11bの中心線CLを境に左右にほぼ均等に離間して形成されている。
また、別のもう一本の振動脚11cにおいても、V字溝62は振動脚11cのほぼ中央に形成されており、さらにV字溝62内に形成されている圧電積層部370と圧電積層部380も、振動脚11cの中心線CLを境に左右にほぼ均等に離間して形成されている。
以上のような構成からなる本実施形態の圧電ジャイロ2の動作原理を以下に説明する。図3(b)の振動脚11bにおいて、下部電極25と上部電極45の間に電圧を印加すると両電極に挟まれた圧電薄膜35は圧電作用により伸縮する。また、下部電極26と上部電極46の間に電圧を印加すると両電極に挟まれた圧電薄膜36は圧電作用により伸縮する。
例えば下部電極25がプラス側、上部電極45がマイナス側になるように電圧を印加した時に圧電薄膜35が伸びる方向に伸縮したとする。この場合には、逆に下部電極26にはマイナス側、上部電極46にはプラス側の電圧を印加して、圧電薄膜36を縮ませるようにする。すると、振動脚11bを一方向に撓ませることができる。下部電極25、26及び上部電極45、46に印加する電圧を交互に反転させると、圧電薄膜35と圧電薄膜36はそれぞれV字溝61の斜面に平行な方向に沿って伸縮を繰り返す。これにより、振動脚11bは中心線CLを境に左右均等に交互に撓みを繰り返し、その結果、振動脚11bは振動Wxのように発振する。
一方、振動脚11cも同様に、下部電極27、28及び上部電極47、48の印加電圧を交互に反転させると、圧電薄膜37、38がそれぞれ斜面57、58に平行な方向に沿って伸縮を繰り返し、その結果、振動Wxのように発振する。
本実施形態の圧電ジャイロ2では、圧電積層部350、360、370、380が主面500に対してある所定の角度をなして形成されている。よってこれら圧電積層部350、360、370、380は振動Wxの方向とも一定の角度をなす位置関係にある。このような位置関係により圧電積層部350と360、及び圧電積層部370と380の伸縮運動が振動脚11b、11cに伝わりやすくなり、その結果、振動Wxの振幅も大きくすることができた。これにより、検出感度が高まり、高精度の圧電ジャイロにすることができた。
なお、圧電積層部350、360、370、380を主面に対して垂直に配置すれば、振動Wxの振幅を最大にすることができるが、圧電積層部350、360、370、380をそのような垂直面に形成する手段はなく、このような構成は達成不可能である。よって、本発明のように溝内に圧電積層部310、320、330、340を形成する場合には、V字溝の斜面に圧電積層部310、320、330、340を形成するのが望ましい。
以下に本発明の圧電ジャイロ2の製造方法を説明する。図6はV字溝を有する本発明の圧電ジャイロの製造方法の前半の工程を示した図である。図7はV字溝を有する本発明の圧電ジャイロの製造方法の後半の工程を示した図である。まず初めに図6(a)に示すように、Siウェハー100を用意し、その一方の平面上に、部分的に所定の形状で開口し
ているパターンからなる第1マスク層220を形成し、別の他方の平面上には全面に第1マスク層200を形成する。なおここで用いられるSiウェハー100はその平面が(100)面の結晶面になるようにカットされた基板である。
本実施形態では第1マスク層200、220とも、上層が0.2μm厚の金(Au)膜、下層が0.05μm厚のクロム(Cr)膜からなる積層膜を用いた。
次に図6(b)に示すように、ウェットエッチング法によって第1マスク層220で覆われていない部分のSiウェハー100をエッチングし、V字溝61、62を形成する。本実施形態のように(100)面を平面とするSiウェハー100をウェットエッチングすると、Siの結晶面に沿ってエッチングがなされるため、必ず結晶面の角度に従った一定の角度のV字溝61、62を形成することができる。よってこの工程で形成されるV字溝61、62は非常に寸法精度が安定している。なお本実施形態では、水酸化カリウム(KOH)10%水溶液を用いてウェットエッチングを行った。
その後、第1マスク層200、220を除去し、V字溝61、62が形成されたSiウェハー120が完成する(図6(c))。
次に図7(a)に示すように、このSiウェハー120のV字溝61、62の斜面に圧電積層部350、360、370、380をパターニングして形成する。
なお圧電積層部350、360、370、380は下部電極、圧電薄膜、上部電極が積層して構成されたものである。本実施形態では、下部電極として白金チタン合金(PtTi)膜を蒸着法で0.4μm厚で成膜し、さらにその上に圧電薄膜としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)膜をスパッタリング法により3μm厚で成膜し、さらにその上に上部電極として金(Au)膜を蒸着法によって0.3μm厚で成膜した後、フォトリソグラフィー法とドライエッチング法を用いて、それぞれを所定の形状にパターニングした。
次に図7(b)に示すように、V字溝61、62を覆うようにして音叉型構造体の外形をかたどった形状からなる第2マスク層610を形成する。
その後、図7(c)に示すように、ドライエッチング法によって、Siウェハー120の第2マスク層610が形成されていない部分を貫通するまでエッチングし、音叉型構造体11を形成する。
最後に図7(d)に示すように、第2マスク層610を例えば酸素プラズマアッシング等の方法によって除去して本発明の圧電ジャイロ2(図2)が完成する。
(第3の実施形態)
図8は四隅に斜面を有する本発明の圧電ジャイロと台形溝を有する本発明の圧電ジャイロの要部断面図である。本実施形態の圧電ジャイロでは、図8(a)に示すように、二つの主面500、510に対して所定の角度で傾き、且つ、二つの主面500、510と二つの側面550、560の間に連続して配置される4つの斜面が、振動脚12b、12cの四隅に形成されている。また、そのそれぞれの斜面上に圧電積層部311、312、321、322、331、332、341、342が形成されている。
これら圧電積層部311、312、321、322、331、332、341、342はいずれも、下部電極と、下部電極上に設けられた圧電薄膜と、その圧電薄膜上に設けられた上部電極とからなっており(図8(a)では下部電極、圧電薄膜、上部電極は省略されて描かれている。)、下部電極と上部電極間に電圧を印加することで伸縮運動を行う。
なお以上の構成は、図1に示す圧電ジャイロ1と同様の製造方法で形成することができた。
図8(a)に示す本実施形態の圧電ジャイロは、図1に記載されている圧電ジャイロ1と同様の動作原理によって振動を発生させ角速度を検出する。本実施形態でも斜面を設けることによって、圧電積層部311、312、321、322、331、332、341、342の伸縮運動が振動脚12b、12cに伝わりやすくなり、その結果、振動振幅も大きくすることができた。
さらに本実施形態では、振動脚12b、12cの四隅に圧電積層部311、312、321、322、331、332、341、342を設けることによって、図1に記載されている圧電ジャイロ1に比べて、約2倍の振動振幅を得ることができ、その結果、より正確で高精度の圧電ジャイロを達成できた。
(第4の実施形態)
本実施形態の圧電ジャイロでは、図8(b)に示すように、振動脚13b、13cそれぞれに2つずつ、断面が台形形状である台形溝70、71を形成した。また、各々の台形溝70、71の側面に形成される斜面上に圧電積層部351、352、361、362、371、372、381、382が形成されている。
これら圧電積層部351、352、361、362、371、372、381、382はいずれも、下部電極と、下部電極上に設けられた圧電薄膜と、その圧電薄膜上に設けられた上部電極とからなっており(図8(b)では下部電極、圧電薄膜、上部電極は省略されて描かれている。)、下部電極と上部電極間に電圧を印加することで伸縮運動を行う。以上の構成は、図2に示す圧電ジャイロ2と同様の製造方法で形成することができた。なおV字溝を台形溝にするには、溝幅を広げ、溝深さを浅く設計するだけで達成できる。
図8(b)に示す本実施形態の圧電ジャイロは、図2に記載されている圧電ジャイロ2と同様の動作原理によって振動を発生させ角速度を検出する。本実施形態でも溝内部の側面に斜面を設けることによって、圧電積層部351、352、361、362、371、372、381、382の伸縮運動が振動脚13b、13cに伝わりやすくなり、その結果、振動振幅も大きくすることができた。
さらに本実施形態では、振動脚13b、13cのそれぞれに、2つずつ溝を形成し、その溝内の斜面に圧電積層部351、352、361、362、371、372、381、382を設けることによって、図2に記載されている圧電ジャイロ2に比べて、約2倍の振動振幅を得ることができ、その結果、より正確で高精度の圧電ジャイロを達成できた。
以上のように、本発明により、振動振幅を大きくでき、その結果、検出感度が高く、高い精度を有する圧電ジャイロを得ることができた。また検出感度が高くなることによって、正確な角速度を検出できるようになり、その結果、信頼性の高い圧電ジャイロを得ることができた。さらに、従来に比べ少ない電力で従来と同等の振動振幅が得られるようになったので、低消費電力の圧電ジャイロを得ることができた。
また、本発明の圧電ジャイロに備わる斜面は、Siのウェットエッチング法によって、Siの結晶面に従った正確な角度で形成されるため、非常に安定して製造することができ、その結果、高い信頼性を有する圧電ジャイロを容易に製造することができるようになった。
斜面を有する本発明の圧電ジャイロの構造を示した斜視図である。 V字溝を有する本発明の圧電ジャイロの構造を示した斜視図である。 斜面を有する本発明の圧電ジャイロとV字溝を有する本発明の圧電ジャイロの要部断面図である。 斜面を有する本発明の圧電ジャイロの製造方法の前半の工程を示した図である。 斜面を有する本発明の圧電ジャイロの製造方法の後半の工程を示した図である。 V字溝を有する本発明の圧電ジャイロの製造方法の前半の工程を示した図である。 V字溝を有する本発明の圧電ジャイロの製造方法の後半の工程を示した図である。 四隅に斜面を有する本発明の圧電ジャイロと台形溝を有する本発明の圧電ジャイロの要部断面図である。 従来の圧電ジャイロの構造を示した斜視図である。 従来の圧電ジャイロの要部断面図である。
符号の説明
1、2、3 圧電ジャイロ
10、11 音叉型構造体
10a、11a 基部
10b、10c、11b、11c、12b、12c、13b、13c 振動脚
21、22、23、24、25、26、27、28 下部電極
31、32、33、34、35、36、37、38 圧電薄膜
41、42、43、44、45、46、47、48 上部電極
51、52、53、54 斜面
60、61、62 V字溝
70、71 台形溝
100、110、120 Siウェハー
121、122、123、124 下部電極
131、132、133、134 圧電薄膜
141、142、143、144 上部電極
150 音叉型構造体
150a 基部
150b、150c 振動脚
200、210、220 第1マスク層
310、311、312、320、321、322 圧電積層部
330、331、332、340、341、342 圧電積層部
350、351、352、360、361、362 圧電積層部
370、371、372、380、381、382 圧電積層部
410、420、430、440 圧電積層部
500、510 主面
550、560 側面
600、610 第2マスク層

Claims (16)

  1. 基部と該基部から突出して形成される複数の振動脚とを備えた非圧電材料からなる音叉型構造体上に圧電薄膜が構成された圧電ジャイロであって、
    前記基部と前記複数の振動脚とを一平面に有する主面に対して所定の角度をなす斜面が、前記振動脚に形成されており、該斜面上に前記圧電薄膜が形成されている圧電ジャイロ。
  2. 前記音叉型構造体はシリコンからなることを特徴とする請求項1に記載の圧電ジャイロ。
  3. 前記主面がシリコンの(100)面であることを特徴とする請求項2に記載の圧電ジャイロ。
  4. 前記斜面はウェットエッチング法によって形成された面であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電ジャイロ。
  5. 基部と該基部から突出して形成される複数の振動脚とを備えた非圧電材料からなる音叉型構造体上に圧電薄膜が構成された圧電ジャイロであって、
    前記振動脚に溝が形成されており、該溝の中に圧電薄膜が形成されている圧電ジャイロ。
  6. 前記音叉型構造体はシリコンからなることを特徴とする請求項5に記載の圧電ジャイロ。
  7. 前記基部と前記複数の振動脚とを一平面に有する主面がシリコンの(100)面であることを特徴とする請求項6に記載の圧電ジャイロ。
  8. 前記溝は断面がV字型または台形であることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の圧電ジャイロ。
  9. 前記圧電薄膜は溝の斜面に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の圧電ジャイロ。
  10. 前記溝はウェットエッチング法によって形成された溝であることを特徴とする請求項5から請求項9のいずれか一項に記載の圧電ジャイロ。
  11. 基部と該基部から突出して形成される複数の振動脚とを備えた非圧電材料からなる音叉型構造体上に圧電薄膜が構成された圧電ジャイロの製造方法であって、
    シリコンウェハーを用意し、該シリコンウェハーの少なくとも一平面上に、所定の形状からなる第1マスク層を形成する工程と、
    ウェットエッチング法によって前記シリコンウェハーに溝を形成する工程と、
    該溝内に圧電薄膜を形成する工程と、
    該溝の一部または全部を覆うようにして所定の形状からなる第2マスク層を形成する工程と、
    ドライエッチング法によって前記シリコンウェハーを音叉型構造体に加工する工程とを有する圧電ジャイロの製造方法。
  12. 前記シリコンウェハーは、平面が(100)面であることを特徴とする請求項11に記載の圧電ジャイロの製造方法。
  13. 前記溝は断面がV字型または台形であることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の圧電ジャイロの製造方法。
  14. 前記圧電薄膜を前記溝の斜面に形成することを特徴とする請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の圧電ジャイロの製造方法。
  15. 前記圧電薄膜を下部電極と上部電極の間に挟んで形成することを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか一項に記載の圧電ジャイロの製造方法。
  16. 前記圧電薄膜はスパッタリング法を用いて形成することを特徴とする請求項11から請求項15のいずれか一項に記載の圧電ジャイロの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007279022A (ja) * 2006-03-14 2007-10-25 Citizen Holdings Co Ltd 振動ジャイロ及びその製造方法
JP2007294751A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Kyocera Kinseki Corp 圧電素子形成方法
US8098002B2 (en) * 2006-10-09 2012-01-17 Csem Centre Suisse D'electronique Et De Microtechnique Sa Recherche Et Developpement Silicon resonator of the tuning-fork type
JP2016130644A (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 セイコーエプソン株式会社 振動素子の製造方法、振動素子、電子デバイス、電子機器、および移動体

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