JP2006036851A - 植生用再乳化形粉末樹脂 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ガラス転移点が20℃より高いビニル系合成樹脂のエマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂と、160℃〜280℃の沸点を有する液状の造膜助剤(B)を含み、最低造膜温度が5℃以下である植生用再乳化形粉末樹脂である。この樹脂は、固着性が向上しながら最低造膜温度を低く保つことができる。更に、エマルジョン(A)に造膜助剤(B)を混合後、噴霧乾燥して製造することで、その低温造膜性、固着性がより向上される。
【選択図】なし
Description
このような再乳化形粉末樹脂を使用する緑化工法として、例えば、ガラス転移点が20℃以下のビニル系合成樹脂のエマルジョンを抗粘結剤とともに噴霧乾燥して、得られた再乳化形粉末樹脂を含む植生用組成物を使用する緑化方法が知られている(特許文献4参照)。この方法は、再乳化形粉末樹脂を使用するので、予め工場内で再乳化形粉末樹脂、土壌、肥料及び種子を混合して、植生用組成物を調製することができる。従って、これらの成分を現場で混合していた従来の方法と比較して、作業が簡略になり、植生用組成物の品質が安定するという長所がある。また、流体状の樹脂を使用する上述の方法と比較すると、包装容器の廃棄や運送コスト等の点で優れた方法である。
ガラス転移点が20℃より高いビニル系合成樹脂のエマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂及び、
160℃〜280℃の沸点を有する液状の造膜助剤(B)
を含んで成り、
最低造膜温度が5℃以下であることを特徴とする植生用再乳化形粉末樹脂である。
エマルジョン(A)を噴霧乾燥した後、pH調整剤(C)を混合することによって得られ、
エマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂100重量部当たり、pH調整剤(C)を0.5〜30重量部含んで成る植生用再乳化形粉末樹脂であって、
固形分の濃度が10重量%となるように水中に再分散して得られる分散液のpHが6〜9となる上述の植生用再乳化形粉末樹脂を提供する。
ガラス転移点が20℃より高いビニル系合成樹脂のエマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂及び、
160℃〜280℃の沸点を有する液状の造膜助剤(B)
を含んで成り、
最低造膜温度が5℃以下なので
最低造膜温度を低く保ちながら、樹脂が固まった後の強度、即ち、固着性を向上することができる。これは、成分(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂と成分(B)を組み合わせることによって、見出されたものである。即ち、Tgが比較的高い特定の樹脂のエマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂と、特定の沸点を有する液状の造膜助剤成分(B)を組み合わせることで、固着性を向上させながら、最低造膜温度を低く保つことができ、好ましくは耐水性も向上された植生用再乳化形粉末樹脂が得ることができる。
更に、本発明の植生用再乳化形粉末樹脂は、グリコールエーテル類が、フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選択される少なくとも一種である場合、低温造膜性、固着性がより向上する。
エマルジョン(A)を噴霧乾燥した後、pH調整剤(C)を混合することによって得られ、
エマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂100重量部当たり、pH調整剤(C)を0.5〜30重量部含んで成る植生用再乳化形粉末樹脂であって、
固形分の濃度が10重量%となるように水中に再分散して得られる分散液のpHが6〜9となる場合、発芽性が更に向上され、緑化工法に好適な植生用再乳化形粉末樹脂を得ることができる。
本発明に係る植生用組成物は、形態が粉末状である植生用再乳化形粉末樹脂を含んで成るので、冬場でも凍結しない植生用組成物を提供することができる。
更に、植生用再乳化形粉末樹脂は、形態が粉末状であるため、例えば植生基盤材及び植生用添加剤等に吸着され難いので、本発明は、植生基盤材及び植生用添加剤等と、より均一に混合された植生用組成物を提供することができる。
また、植生用再乳化形粉末樹脂は、形態が粉末状であるため、種子又は根茎を被覆し難いので、種子又は根茎の発芽育成を阻害し難い植生用組成物を提供することができる。
植生用再乳化形粉末樹脂は、より容易に均一に混合することができるので、植生用組成物をよりかさ高く仕上げることができるので、吹き付け時の作業性がより向上される。更に、植生用組成物の単位使用量当たりの施工面積をより広くすることができる。
更に、植生用再乳化形粉末樹脂は、流体状の樹脂エマルジョンと異なり、金属製の丈夫な包装容器を必要とせず、紙袋を用いて搬送することができる。使用後の紙袋は焼却処分か可能であり、運送及び包装容器の使用後の処分等の簡便さが向上される。特に、山間避地での緑化工法には、本発明の植生用再乳化形粉末樹脂は有用である。
また、「植生用組成物」とは、上述の「植生用再乳化形粉末樹脂」を含んで成り、更に、例えば、種子(根茎)、植生基盤材及び化成肥料等を含んで成る、緑化工法に使用される組成物をいう。
更に、「再乳化形粉末樹脂」とは、上述したように、水と混合し攪拌することにより、再びエマルジョン状態に復する粉末樹脂をいう。
ここで「媒体」とは、一般的に、例えば、蒸留水、イオン交換水及び純水等の水をいうが、目的とする植毛用再乳化形粉末樹脂に悪影響を与えない限り、有機溶媒を含んでもよい。
ここで「噴霧乾燥」とは、いわゆる噴霧器を用いて分散液をスプレーし、適度のサイズの滴として、分散液を急速に乾燥させる方法をいう。
生産効率と生産コストの点から、噴霧乾燥を用いて植生用再乳化形粉末樹脂を、製造することが好ましい。
また、エマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂と造膜助剤(B)がより均一に混合した植生用再乳化形粉末樹脂が得られるので、エマルジョン(A)に造膜助剤(B)を混合した後、一緒に噴霧乾燥して、製造することが特に好ましい。
樹脂のTgは、示差熱の変化を測定することによって求められるが、具体的には、実施例にて詳細に説明する方法で測定される。
エマルジョン(A)の樹脂のTgは、25℃以上であることがより好ましく、25〜30℃であることが特に好ましい。
使用されるビニル系単量体として、例えば、酢酸ビニル、エチレン-酢酸ビニル、バーサティック酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン及び塩化ビニル等を例示することができる。特に、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル及びアクリル酸ブチルが好ましい。これらは、単独で又は組み合わせて用いることができる。酢酸ビニルが特に好ましい。植生用再乳化形粉末樹脂に用いるということを考慮すると、エマルジョン(A)として、生分解性に優れるポリ酢酸ビニルのエマルジョンを用いることが特に好ましいからである。
保護コロイドして用いる水溶性高分子として、一般的に保護コロイドとして用いられるものであって、目的とする植生用再乳化形粉末樹脂を得ることができる限り、特に制限されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム等を例示できる。
造膜助剤(B)として、グリコールエーテル類が好ましく、グリコールエーテル類として、例えば、具体的には、フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート等を例示できる。これらは、単独で又は組み合わせて使用できる。尚、造膜助剤(B)は常温常圧で液体であり、いわゆる粉末状の可塑剤(例えば、アルキルフェニルエーテル誘導体)とは別のものである。
ここで「pH調整剤(C)」とは、植生用再乳化形粉末樹脂が再分散されてエマルジョンを形成した場合、エマルジョンのpHを、植生の発芽に好適なpHに調整するものをいう。
pH調整機能を有するものであって、本発明の目的とする植生用再乳化形粉末樹脂を得ることができるものであれば、pH調整剤として使用することができ、特に制限されるものではない。pH調整剤として、例えば、シリカ、クレー、ドロマイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、珪酸アルミニウム等を例示することができる。炭酸カルシウム及びドロマイトがより好ましい。また、pH調整剤(C)の形態は、粉末状の形態であることが好ましい。
更に、本発明の植生用再乳化形粉末樹脂は、エマルジョン(A)に造膜助剤(B)を加えて噴霧乾燥した後、pH調整剤(C)を混合することによって得られ、エマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂100重量部(固形分換算)当たり、造膜助剤(B)3〜8重量部及びpH調整剤(C)0.5〜30重量部を含む再乳化形粉末樹脂であって、固形分の濃度が10重量%となるように水中に再分散した分散液のpHが6〜9となることが、より好ましい。
などである。
「種子」又は「根茎」の含有量は、使用する種子または根茎の種類により異なり、また植生用組成物を吹き付ける厚さによっても異なるので、適宜選択すべきものであるが、例えば、植生基盤材1m3当たり、100g〜1Kgであることが好ましい。
(A)ガラス転移点が20℃より高いビニル系合成樹脂のエマルジョン
(a1)ポリ酢酸ビニルエマルジョン
温度制御装置を備えた2リットル反応容器中にて、水570gに65gのポリビニルアルコール(ケン化度:88%、4重量%水溶液の粘度:4mPa・s(20℃))を溶解させた後、重炭酸ナトリウムを用いてpHを7.5に調整した。この溶液を75℃に加熱後、70gの酢酸ビニルと0.5gのt−ブチルハイドロパーオキサイドを加えた、更に1分後に10重量%のロンガリット水溶液5gを加えた。30分間攪拌した後、500gの酢酸ビニルと4.8gのt−ブチルハイドロパーオキサイドと10重量%のロンガリット水溶液45gを、同時に3.5時間かけて連続的に加えながら攪拌した。添加を終了した後、更に75℃で2時間引き続き攪拌した。冷却後、固形分濃度50.3%、pH7.1の(a1)ポリ酢酸ビニルエマルジョンを得た。
(a1)のガラス転移点は、(a1)を20℃で1週間乾燥して得られた厚さ約0.5mmの樹脂のフィルムについて、熱流速示差走査熱量計(島津製作所製のDSC−50型(商品名))を使用して、5℃/分の速度で昇温してDSC曲線を得ることで測定した。DSC曲線におけるベースラインの接線とガラス転移による吸熱領域の急峻な下降位置の接線との交点をTgとした。(a1)のTgは、28℃であった。
上述した(a1)の製造の際に、(70g+500g)の酢酸ビニルの代わりに、メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル=340g/230gを使用した以外は、同様の方法を用いて、(a2)ポリ(メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル(6/4))エマルジョンを得た。更に、(a2)のTgは、(a1)と同様にして測定して、23℃であった。
(a3)’Tgが10℃のポリ(メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル(5/5))エマルジョン
製造は、上述した(a1)の製造の際に、(70g+500g)の酢酸ビニルの代わりに、メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル=285g/285gを使用した以外は、同様の方法を用いて、(a2)’ポリ(メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル(5/5))エマルジョンを得た。更に、(a2)’のTgは、(a1)と同様にして測定して、10℃であった。
(b1)フェノキシエタノール(沸点:245℃、凝固点:14℃)
(b2)プロピレングリコールn−ブチルエーテル
(沸点:170℃、凝固点:−80℃)
(b3)’フタル酸ジブチル(沸点:340℃、凝固点:−35℃)
(b4)’エチレングリコールモノエチルエーテル(沸点:135℃、−70℃)
(b5)’ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(沸点>280℃、凝固点:46℃)
(c1)炭酸カルシウム
(c1)ドロマイト
実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の製造
(a1)ポリ酢酸ビニルエマルジョン100重量部(固形分換算)当たり、4重量部の(b1)フェノキシエタノールを加え、均一に攪拌した後、4気圧の空気中で液滴の温度が125℃になるようにノズルを通して噴霧乾燥した。その後、10重量部の(c1)炭酸カルシウムを更に加えることによって、実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂を得た。
上述した実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の製造において、(b1)フェノキシエタノールの代わりに、(b2)プロピレングリコールn−ブチルエーテルを用いた以外は、同様の方法を用いて、実施例2の植生用再乳化形粉末樹脂を得た。実施例2の植生用再乳化形粉末樹脂の最低造膜温度及び10重量%の水分散液のpHは、上述した方法と同様の方法を用いて測定して、各々4℃と7.5であった。
上述した実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の製造において、(c1)炭酸カルシウムの代わりに、(c2)ドロマイトを用いた以外は、同様の方法を用いて、実施例3の植生用再乳化形粉末樹脂を得た。実施例3の植生用再乳化形粉末樹脂の最低造膜温度及び10重量%の水分散液のpHは、上述した方法と同様の方法を用いて測定して、各々3℃と7.1であった。
上述した実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の製造において、(a1)ポリ酢酸ビニルエマルジョンの代わりに、(a2)ポリ(メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル(6/4))エマルジョンを用いた以外は、同様の方法を用いて、実施例4の植生用再乳化形粉末樹脂を得た。実施例4の植生用再乳化形粉末樹脂の最低造膜温度及び10重量%の水分散液のpHは、上述した方法と同様の方法を用いて測定して、各々2℃と7.0であった。
上述した実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の製造において、(c1)炭酸カルシウムを用いなかった以外は、同様の方法を用いて、実施例5の植生用再乳化形粉末樹脂を得た。実施例5の植生用再乳化形粉末樹脂の最低造膜温度及び10重量%の水分散液のpHは、上述した方法と同様の方法を用いて測定して、各々3℃と5.1であった。
上述した実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の製造において、(b1)フェノキシエタノールの代わりに、(b3)’フタル酸ジブチルを用いた以外は、同様の方法を用いて、比較例1の植生用再乳化形粉末樹脂を得た。比較例1の植生用再乳化形粉末樹脂の最低造膜温度及び10重量%の水分散液のpHは、上述した方法と同様の方法を用いて測定して、各々0℃と7.2であった。
上述した実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の製造において、(b1)フェノキシエタノールの代わりに、(b4)’エチレングリコールモノエチルエーテルを用いた以外は、同様の方法を用いて、比較例2の植生用再乳化形粉末樹脂を得た。比較例2の植生用再乳化形粉末樹脂の最低造膜温度及び10重量%の水分散液のpHは、上述した方法と同様の方法を用いて測定して、各々13℃と7.1であった。
上述した実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の製造において、(b1)フェノキシエタノールを用いなかった以外は、同様の方法を用いて、比較例3の植生用再乳化形粉末樹脂を得た。比較例3の植生用再乳化形粉末樹脂の最低造膜温度及び10重量%の水分散液のpHは、上述した方法と同様の方法を用いて測定して、各々18℃と7.3であった。
上述した実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の製造において、(b1)フェノキシエタノールの代わりに、(b5)’ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを用いた以外は、同様の方法を用いて、比較例4の植生用再乳化形粉末樹脂を得た。比較例4の植生用再乳化形粉末樹脂の最低造膜温度及び10重量%の水分散液のpHは、上述した方法と同様の方法を用いて測定して、各々5℃と7.3であった。
上述した実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の製造において、(a1)ポリ酢酸ビニルエマルジョンの代わりに、(a3)’ポリ(メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル(5/5))エマルジョンを用いた以外は、同様の方法を用いて、比較例5の植生用再乳化形粉末樹脂を得た。比較例5の植生用再乳化形粉末樹脂の最低造膜温度及び10重量%の水分散液のpHは、上述した方法と同様の方法を用いて測定して、各々0℃と6.9であった。
(i)発芽性の評価
100重量部当たりの花と野菜の土に、1.0重量部の実施例1の再乳化形粉末樹脂を配合して得た土壌を、100mlの容器に入れた後、20粒のトールフェスクを、土壌に散布した。毎日夕方に5mlの水を与えて、トールフェスクの発芽状況(発芽数)の経時変化を目視にて観察した。トールフェスクの発芽率が9〜10割の場合を◎とし、発芽率が8〜9割の場合を○とし、発芽率が8割以下の場合を△とした。実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂は◎であった。他の植生用再乳化形粉末樹脂も同様にして評価した。結果は、表1に示した。
実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の濃度が50重量%の水分散液を作製した。この分散液を、5℃において、10×10cmのポリエチレン板の上に、湿潤状態で1mmの厚さで塗布した後、3日間乾燥した。得られた膜の造膜状態(例えば、クラックの有無等)を目視にて観察した。膜の状態が良好であり、クラックが無い場合を○とし、膜の状態が不良であり、クラックが有る場合を×とした。実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂は○であった。他の植生用再乳化形粉末樹脂も同様にして評価した。結果は、表1に示した。
実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂の濃度が50重量%の水分散液を作製した。この分散液を、室温において、ガラス板の上に、湿潤状態で0.25mmの厚さで、約100cm2の面積に塗布した後、1日間室温で乾燥した。その後、得られたフィルムを20℃の水中に1日間浸漬し、浸漬の前後のフィルムの重量を用いる下記式(I)に基づいて、溶出率を算出して、耐水性を評価した。
(式I)溶出率=(W1−W2)×100/W1
W1:浸漬前のフィルムの重量
W2:浸漬後のフィルムの重量
溶出率が0〜25%の場合、耐水性は○とし、溶出率が25%以上の場合、耐水性は×とした。実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂は○であった。他の植生用再乳化形粉末樹脂も同様にして評価した。結果は、表1に示した。
100重量部の花と野菜の土(30メッシュの篩を通過した部分)に、20重量部の実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂を混合して得た土壌に、0.1重量部の消泡剤と50重量部の水を加えて攪拌した後、約2mmの厚さのフィルムを作製した。フィルムをダンベル2号型を用いて打ち抜いて得られた試料の引張り強伸度を、インストロン(INSTRON社製のModel 5595(商品名))を用いて、引っ張り速度20mm/minの条件で測定した。引張り強伸度が、2.2N/mm2以上の場合、土の固着性は◎とし、引張り強伸度が1.8〜2.2N/mm2の場合、土の固着性は○とし、引張り強伸度が0.3〜1.8N/mm2の場合、土の固着性は△とし、引張り強伸度が0.3N/mm2以下の場合、土の固着性は×とした。実施例1の植生用再乳化形粉末樹脂は◎であった。他の植生用再乳化形粉末樹脂も同様にして評価した。結果は、表1に示した。
Claims (8)
- ガラス転移点が20℃より高いビニル系合成樹脂のエマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂及び、
160℃〜280℃の沸点を有する液状の造膜助剤(B)
を含んで成り、
最低造膜温度が5℃以下であることを特徴とする植生用再乳化形粉末樹脂。 - エマルジョン(A)に造膜助剤(B)を混合後、噴霧乾燥することによって得られることを特徴とする請求項1に記載の植生用再乳化形粉末樹脂。
- 造膜助剤(B)は、グリコールエーテル類であることを特徴とする請求項1又は2に記載の植生用再乳化形粉末樹脂。
- グリコールエーテル類は、フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項3に記載の植生用再乳化形粉末樹脂。
- エマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂100重量部当たり、造膜助剤(B)を3〜8重量部含んで成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の植生用再乳化形粉末樹脂。
- pH調整剤(C)を、更に含んで成ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の植生用再乳化形粉末樹脂。
- エマルジョン(A)を噴霧乾燥した後、pH調整剤(C)を混合することによって得られ、
エマルジョン(A)から、その媒体が除去されることで得られる粉末樹脂100重量部当たり、pH調整剤(C)を0.5〜30重量部含んで成る植生用再乳化形粉末樹脂であって、
固形分の濃度が10重量%となるように水中に再分散して得られる分散液のpHが6〜9となることを特徴とする請求項6に記載の植生用再乳化形粉末樹脂。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の植生用再乳化形粉末樹脂を含む植生用組成物。
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2004
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