JP2006036003A - バッテリの充電効率検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バッテリの過充電や過放電を防止するために、交換されたバッテリの充電効率を検出することにあり、その結果、バッテリの寿命の低下を防止する。
【解決手段】交換検出部6でバッテリ交換が検出されると、出力電圧制御部5によって、バッテリ2を、満充電から所定充電率Piまで放電させる放電制御を行うと共に、該所定充電率Piから満充電まで充電させる充電制御を行い、充電効率算出部11によって、該放電制御中の制御流出電気量qdと充電制御中の制御流入電気量qcとに基づいて、所定充電率Piから満充電まで充電するときの交換後のバッテリ2bの充電効率ηを算出する。
【選択図】図1
【解決手段】交換検出部6でバッテリ交換が検出されると、出力電圧制御部5によって、バッテリ2を、満充電から所定充電率Piまで放電させる放電制御を行うと共に、該所定充電率Piから満充電まで充電させる充電制御を行い、充電効率算出部11によって、該放電制御中の制御流出電気量qdと充電制御中の制御流入電気量qcとに基づいて、所定充電率Piから満充電まで充電するときの交換後のバッテリ2bの充電効率ηを算出する。
【選択図】図1
Description
本発明は、バッテリの充電効率検出装置に関するものであり、特にバッテリ交換後のバッテリの充電効率を検出する装置に関するものである。
従来よりバッテリは、バッテリの過充電や過放電を防止するために、その容量を正確に把握して使用する必要がある。このバッテリ容量は、バッテリの充放電電流を積算することによってバッテリへの充放電量を検出し、この充放電量をバッテリの満充電容量に加減することによって検出している。ここで、バッテリの充電電流は、その全てがバッテリへ充電されるわけではなく、バッテリの充電状態に応じた充電効率によって、充電電流の一部が有効な電気量としてバッテリへ充電される。そのため、特許文献1に開示された発明のように、バッテリの充電効率を考慮して、バッテリ容量を検出するバッテリ装置が従来より知られている。
特許文献1に開示されたバッテリ装置は、出荷時に搭載される純正バッテリの充電効率を予めマップや特性方程式の状態で記憶していて、充電電流や電池温度に応じて、この事前に記憶している充電効率を必要に応じて読み出して使用している。
特開平7−151841号公報
しかしながら、バッテリは使用する毎に劣化していく消耗品であるため、交換することが必須である。このバッテリ交換において、必ずしもバッテリ充電効率が交換前の純正バッテリと同じバッテリに交換されるとは限らない。また、バッテリ間で機差もある。このように交換前のバッテリと異なる充電効率のバッテリに交換された場合には、正確なバッテリ容量を検出することができず、実際とは異なるバッテリ容量を把握してバッテリを使用することになる。その結果、バッテリの過充電や過放電を引き起こし、バッテリ劣化を促進する虞がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、バッテリの過充電や過放電を防止するために、バッテリの充電効率を検出することにあり、その結果、バッテリの寿命の低下を防止することにある。
第1の発明は、エンジンによって駆動されて、バッテリ及び車両用電気負荷に電力を供給する発電機の出力電圧を制御する電圧制御手段と、上記バッテリの充放電電流を検出する電流検出手段と、上記電流検出手段で検出される充電電流及び放電電流をそれぞれ積算することによって上記バッテリの充電方向及び放電方向へ流れる電気量をそれぞれ算出する流出入電気量算出手段と、上記バッテリが交換されたことを検出する交換検出手段と、上記発電機の出力電圧をバッテリへの充電が促進される所定の充電促進電圧に制御した際のバッテリ充電率に対する充電効率を算出する充電効率算出手段と、上記バッテリの充電効率を記憶する充電効率記憶手段と、を備えるバッテリの充電効率検出装置が対象である。
そして、上記電圧制御手段は、上記交換検出手段によってバッテリ交換が検出されたときに、上記バッテリを略満充電にした後に、上記発電機の出力電圧を上記充電促進電圧よりも低い電圧に設定して、バッテリを略満充電よりも低い所定の制御充電率まで放電させる放電制御と、上記発電機の出力電圧を上記充電促進電圧に設定して、バッテリを上記制御充電率から略満充電まで充電する充電制御と、を行うものとする。
また、上記充電効率算出手段は、上記電圧制御手段による上記放電制御中にバッテリの放電方向に流出する制御流出電気量と、上記充電制御中にバッテリの充電方向へ流入する制御流入電気量とに基づいて、上記制御充電率から略満充電まで充電するときのバッテリの充電効率を算出し、上記充電効率記憶手段は、上記充電効率算出手段によって算出された交換後のバッテリの充電効率を記憶する。
上記の構成の場合、バッテリが交換されると上記交換検出手段によってバッテリの交換が検出される。すると、上記電圧制御手段は、交換後のバッテリを放電制御によって略満充電状態から制御充電率まで放電させると共に、充電制御によって制御充電率から略満充電状態まで充電させる。そして、そのときの制御流出電気量と制御流入電気量とに基づいて制御充電率から略満充電までのバッテリの充電効率が算出される。例えば、制御流出電気量と制御流入電気量との比からバッテリの充電効率を算出することができる。
バッテリ交換後は、充電効率が不明であるため正確な充電量が検出できないが、バッテリの充放電電流を積算することによって、バッテリの充電方向又は放電方向へ流れる電気量を正確に算出することはできる。そこで、この流入出する電気量から交換後のバッテリの充電効率を算出している。
バッテリの充電効率は、バッテリの充電状態、即ち充電率と、充電時の電圧に依存する。そのため、制御充電率を任意に設定することによって、種々の充電率から満充電までのバッテリの充電効率を算出することができる。同様に、充電促進電圧をバッテリの充電を実行できる範囲で任意に設定することによって、種々の充電時の電圧に対するバッテリの充電効率を算出することができる。
この交換後のバッテリの充電効率は、上記充電効率記憶手段に記憶され、その後のバッテリの充放電操作等に用いられる。
第2の発明は、第1の発明において、上記電圧制御手段は、上記制御充電率を所定の第1充電率に設定し、上記放電制御及び充電制御を行うと共に、さらに、上記制御充電率を該第1充電率と異なる第2充電率に設定し、上記放電制御及び充電制御を行うものとする。
そして、上記充電効率算出手段は、上記第1の放電制御及び充電制御における制御流出電気量及び制御流入電気量、並びに上記第2の放電制御及び充電制御における制御流出電気量及び制御流入電気量、に基づいて該第1充電率と該第2充電率との間のバッテリの充電効率を算出する。
上記の構成の場合、第1充電率又は第2充電率から、満充電までのバッテリの充電効率の算出に加えて、第1充電率と第2充電率との間のバッテリの充電効率を算出する。
第1充電率と第2充電率との間のバッテリの充電効率は、第1充電率と第2充電率との間の流出電気量と流入電気量とから算出することができる。以下は、第1充電率が第2充電率よりも大きいときについて説明する。第1充電率が第2充電率よりも小さいときは、第1充電率と第2充電率とを入れ替えるとよい。この流入電気量は、バッテリの充電率を監視した状態で、該充電率が第2充電率から第1充電率になるまでのバッテリへの充電電流を検出することによって求められる。ここで、バッテリの充電率は、バッテリの満充電容量に、バッテリの充放電電流と充電効率とから算出する充放電量を加減することによって算出される。つまり、第1充電率になったことは、第2充電率に充電量を加算していくことによって検知する。ところが、バッテリ交換後は充電効率が不明であるため正確な充電量が把握できず、上述の充電率が第2充電率から第1充電率になるまでのバッテリへの充電電流を検出することによって流入電気量を検出することはできない。
そこで、第1充電率についての制御流出電気量並びに制御流入電気量、及び第2充電率についての制御流出電気量並びに制御流入電気量に基づいて第1充電率と第2充電率との間の充電効率を算出する。すなわち、満充電状態はバッテリの充電効率が不明であっても充電電流の値から判定可能であるため、第1充電率と満充電との間の制御流出電気量及び制御流入電気量と、第2充電率と満充電との間の制御流出電気量及び制御流入電気量とを用いることによって、第1充電率から第2充電率まで充電するときの充電効率を容易且つ精度よく算出することができる。例えば、第1充電率と第2充電率との間の制御流出電気量と、第1充電率と第2充電率との間の制御流入電気量との比から充電効率を算出することができる。
これら第1充電率又は第2充電率を任意の値に設定することによって、任意の充電率間のバッテリの充電効率を検出することができる。
通常は、バッテリの充電効率は、バッテリの充電率に対して線形には変化せず、充電率が満充電に近づくにつれて、効率が悪くなる。そのため、正確な充電量を検出するためには、充電率に応じた充電効率を用いる必要がある。そこで、第1充電率から満充電まで充電するときの充電量を、第1充電率から満充電までの1つの充電効率で算出するのではなく、第1充電率から第2充電率までの充電効率と第2充電率から満充電までの充電効率との2つの充電効率を用いることによって、より正確な充電量を検出することができる。
尚、第2の発明は、ある所定の充電率から満充電までの間を2分割して2つの充電効率を検出することによって、正確な充電量を検出することを目的とするものに限られない。第1充電率及び第2充電率を異なる値に設定して、第1充電率と第2充電率との間の充電効率の算出を複数回繰り返すことによって、ある所定の充電率から満充電までの間を3以上の複数の区間に分割して、3以上の複数の充電効率を検出することができ、さらに正確な充電量を検出することもできる。この所定の充電率から満充電までの間の分割数を多くするほど、実際の充電効率に忠実な充電効率を求めることができる。ただし、分割数を多くすると、全区間の充電効率を検出する時間が長くなるため、充電効率の精度と要する検出時間とを考慮して、分割数を決定することが好ましい。
本発明によれば、バッテリが交換されたときに、上記放電制御及び充電制御を行って、満充電と所定の充電率間の制御流出電気量と制御流入電気量とに基づいて充電効率を算出するため、交換後のバッテリの充電効率を容易且つ精度良く検出することができる。その結果、交換後のバッテリの正確な充電量を検出することができるため、バッテリの容量を正確に把握することができ、誤ったバッテリ容量の検出に起因するバッテリの容量不足や、過充電等を防止することができ、ひいてはバッテリの寿命低下を防止することができる。
第2の発明によれば、所定の充電率から満充電までの充電効率だけでなく、所定の充電率(第1充電率)から別の充電率(第2充電率)までの間の充電効率を算出することができる。その結果、第1の発明の効果に加えて、実際の充電効率にさらに忠実な充電効率を検出することができ、さらに正確なバッテリの充電量を検出することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に、本発明の実施形態に係る車両用発電装置1を示す。符号1aは、車両の電気負荷であって、スタータやヘッドランプ等である。符号2は電気負荷1aに接続されるバッテリを、符号3はエンジンにより駆動され電気負荷1aへの電力供給及びバッテリ2の充電を行う発電機、負号4は発電機3の出力電圧Vaを制御するコントローラである。
上記バッテリ2は、硫酸を電解液とした鉛バッテリであり、定格12Vのバッテリの満充電状態で且つ安定状態での端子開放電圧Vbは約12.6Vである。このバッテリ2は、上記負荷1aに接続されると共に、発電機3にも接続される。すなわち、電気負荷1aに対して給電(放電)する一方、発電機3によって充電される。そして、このときの充放電電流Cを、バッテリ2に接続された電流センサ21によって検出している。
上記発電機3は、図示省略のエンジンによって駆動され、上記バッテリ2の充電を行うと共に、電気負荷1aの一部への電力供給をも行う。発電機3の出力電圧Vaは可変となっており、この出力電圧Vaを変更することによって、バッテリ2への充電を促進したり、逆に充電を抑制してバッテリ2からの放電させることができる。すなわち、上記バッテリ2は、バッテリ2の端子開放電圧Vbと発電機出力電圧Vaとの大小差によって充電又は放電される。
上記コントローラ4は、バッテリ2の充電状態や車両の走行状態等を考慮して、上記発電機3の出力電圧Vaを制御するものである。コントローラ4は、発電機3の出力電圧Vaを制御する出力電圧制御部5と、バッテリ2が交換されたことを検出する交換検出部6と、後述する放電制御の際に用いる充電率Piを設定する充電率設定部7と、バッテリ2の充電率Pに応じた充電効率ηを記憶する充電効率記憶部8と、バッテリ2の充放電電流Cを検出する満充電判定部9と、バッテリ2の充放電電流Cを積算してバッテリ2の充放電量qを算出するの充放電量算出部10と、バッテリ2の充電効率ηを算出する充電効率算出部11と、エンジンの始動完了を検出するエンジン始動検出部13と、車両の減速状態を検出する減速状態検出部14と、を備える。本実施形態において、上記出力電圧制御部5、交換検出部6、充電率設定部7、充電効率記憶部8、満充電判定部9、充放電量算出部10及び充電効率算出部11でバッテリ2の充電効率検出装置を構成する。
上記出力電圧制御部5は、車両減速時以外では発電機3の出力電圧Vaを低下させて燃費を改善させる一方、車両減速時には発電機3の出力電圧Vaを高くして積極的にエネルギを回収し、バッテリ2を充電する減速時出力電圧制御を行う減速時出力電圧制御部51と、バッテリ2が交換された際に、交換後のバッテリ2bの充電効率ηを検出するために、バッテリ2bを略満充電に充電して上記充電率設定部7から入力される充電率Pまで放電させる放電制御を行った後、再び略満充電まで充電する充電制御を行う充放電制御部52とを有する。
上記交換検出部6は、バッテリ2に接続され、バッテリ電圧(端子開放電圧)Vbを検出している。具体的には、バッテリ電圧Vbが零になったときに、バッテリ2が交換されたと判断して、交換検出信号p1を出力電圧制御部5に出力する。
上記充電率設定部7は、任意に選択された1又は2以上の充電率Pi(i=1〜n)を有しており、この充電率Piを出力電圧制御部5及び充電効率算出部11に出力する。この充電率Piは、出荷時に設定されていてもよく、出荷後、運転者等によって設定又は変更可能としてもよい。
上記充電効率記憶部8は、出荷時は、純正バッテリ2aの充電効率η’を記憶しており、バッテリ交換後は、上記充電効率算出部11によって算出された交換後のバッテリ2bの充電効率ηが記憶される。そして、充電効率記憶部8は、上記バッテリ2の充電率Piに応じた充電効率ηijを、充電量qcを算出するために充放電量算出部10に出力すると共に、交換後のバッテリ2bの充電効率ηを算出するために充電効率算出部11に出力する。
ここで、充電効率ηとは、充電時にバッテリ2へ流入する電気量のうち、バッテリ2の充電量qとして有効な電気量の割合を示すものであって、バッテリ2の充電率Pi及び充電時の発電機3の出力電圧Vaに応じて変化する。図2は、充電時の発電機3の出力電圧Vaを一定として、バッテリ2の充電率に対するバッテリ2の充電効率ηの関係を示したものである。実線は交換前のバッテリ2aの充電効率η’を、破線は交換後のバッテリ2bの充電効率ηを示す。この充電効率ηは、バッテリ2が満充電に近づくにつれて悪くなる。この充電効率ηは、異なるバッテリ間で常には一定ではなく、異なるバッテリ間でずれを生じる。そのため、バッテリ交換後も交換前のバッテリの充電効率η’を使用し続けると、誤った充電量を検出することになり、バッテリ容量の誤認識や過充電を生じる虞がある。
充電効率記憶部8は、充電率零から満充電までの充電率を複数区間に分割して、各区間における充電効率ηを1つの値で代表し、各区間毎の近似値をテーブル化して記憶している(図2の●参照)。以下、充電効率をηijで表すときは、添え字ijは、充電率Piから充電率Pjまでバッテリ2を充電するときの充電効率であることを意味する。この区間の分割数は、任意の分割数を採用することができるが、分割数が多くなれば実際の充電効率ηをより正確に再現できる一方、データ量が多くなると共に計算量が多くなるため要する処理時間が長くなる。よって、充電率の分割数は、これらの事情を鑑みて決定することが好ましい。
尚、この充電効率ηijは、テーブル化されたものに限られるものではなく、定式化されたものであってもよい。すなわち、上記各区間内の充電効率ηijを上記各区間内で線形近似又は曲線近似して、各区間毎に定式化した充電効率ηijを記憶しておいてもよい。
また、上記充電効率算出部11によって算出された交換後のバッテリ2bの充電効率ηijは、バッテリ2が交換される毎に交換前のバッテリ2aの充電効率ηij’に上書きして記憶されていく。尚、この充電効率記憶部8は、交換後のバッテリ2bの充電効率ηijを上書きするものに限られるものではなく、出荷時に搭載されていた純正バッテリ2aから交換された全てのバッテリ2b、…の充電効率ηijを全て記憶していくものでもよい。ただし、バッテリの充電量qcを算出する際には、記憶されている充電効率ηijのうち最新のバッテリ2bの充電効率ηijを用いる。
上記満充電判定部9は、バッテリ2の充放電電流Cを検出している。バッテリ2の充放電電流Cは、図3に示すように、バッテリ2の充電状態に依存して変化する。詳しくは、バッテリ2が満充電状態に近づくに従い、充放電電流Cは小さくなり、満充電状態においては一定の値に収束する。そのため、充放電電流Cを観測することによって、バッテリ2が満充電状態か否かを判定することができる。そこで、満充電判定部9は、略満充電状態における充放電電流値を所定値Crとして設定し、充放電電流Cがこの所定値Cr以下になったときに、バッテリ2は略満充電状態になったと判定して、満充電判定信号p2を出力電圧制御部5に出力する。
上記出力電圧制御部5の充放電制御部52は、バッテリ2が交換されて交換検出部6から交換検出信号p1が入力されると、放電制御及び充電制御を行う。この放電制御においては、バッテリ2は、略満充電状態まで充電された後、上記充電率設定部7から入力される所定充電率Piまで強制的に放電される。また、充電制御においては、発電機3の出力電圧Vaを充電促進電圧Vcに設定して、バッテリ2を該所定充電率Piから再び略満充電状態まで充電する。また、上記放電制御及び充電制御の開始時と終了時には、その制御中にバッテリ2へ流入出する電気量qを算出するためのトリガ信号tを上記充電効率算出部11に出力する。
上記充放電量算出部10は、バッテリ2に接続された電流センサ21からの出力信号を入力され、電流センサ21で検出されたバッテリ2の充放電電流Cを積算して、バッテリ2の充放電量qを算出する。ここで、バッテリ2からの放電量qdは、式(1)に示すように、放電電流Cdを積算することによって算出することができる。
qd=∫Cddt (1)
一方、バッテリ2への充電量qcは、式(2)に示すように、充電電流Ccに充電効率ηを掛けたものを積算することによって算出することができる。
一方、バッテリ2への充電量qcは、式(2)に示すように、充電電流Ccに充電効率ηを掛けたものを積算することによって算出することができる。
qc=∫Cc・ηdt (2)
この充電効率ηは、上述の通り、充電効率記憶部8からバッテリ2の充電率Piに応じて読み出される。
この充電効率ηは、上述の通り、充電効率記憶部8からバッテリ2の充電率Piに応じて読み出される。
このように、充放電量算出部10は、バッテリ2の放電量qdと充電量qcとを算出し、上記出力電圧制御部5及び充電効率算出部11へ出力する。
上記充電効率算出部11は、上記出力電圧制御部5から出力されるトリガ信号tと充放電量算出部10で算出された充放電量qc、qdとが入力される。充電効率算出部11は、出力電圧制御部5による放電制御開始のトリガ信号tが入力されると、該放電制御終了のトリガ信号tが入力されるまでの間、上記放電量qdから放電制御中の制御放電量qdを算出すると共に、出力電圧制御部5による充電制御開始のトリガ信号tが入力されると、該充電制御終了のトリガ信号tが入力されるまでの間、上記充電量qcから充電制御中の制御充電量qcを算出する。この制御充電量qcの算出が行われるときには、必ずバッテリ交換後であり、放充電量算出部10において充電量qcの算出に用いた充電効率は交換前のバッテリ2aのものであるため、交換後のバッテリ2bに実際に充電される充電量ではなく、充電効率を算出するための仮の充電量といえる。そして、この制御放電量qd、制御充電量qc及び充電効率記憶部8から入力される交換前のバッテリ2aの充電効率η’とから交換後のバッテリ2bの充電効率ηを式(3)によって算出する。
η=(qd/qc)×η' (3)
こうして、交換後のバッテリ2bについて、充電促進電圧Vcにおける充電率Piから満充電までの充電効率ηi100が算出される。この所定充電率Piを変更することによって、任意の充電率Piから満充電までの充電効率ηi100を算出することができる。
こうして、交換後のバッテリ2bについて、充電促進電圧Vcにおける充電率Piから満充電までの充電効率ηi100が算出される。この所定充電率Piを変更することによって、任意の充電率Piから満充電までの充電効率ηi100を算出することができる。
ここで、制御放電量qdはバッテリ2bから流出する流出電気量と同等であるが、制御充電量qcは、上述した通り、交換前のバッテリ2aの充電効率η’が掛けられているためバッテリ2bへ流入する流入電気量とは完全には一致しない。しかし、式(3)は以下の式(3’)のように変形することができ、結果として、制御流出電気量(=qd)と制御流入電気量(=qc/η’)とから充電効率ηを求めている。
η=(qd/(qc/η')) (3’)
つまり、充放電量算出部10及び充電効率算出部11によって流出入電気量算出部が構成され、放電制御中の制御流出電気量(=qd)と充電制御中の制御流入電気量(=qc/η’)とから交換後のバッテリ2bの充電効率ηを算出している。
つまり、充放電量算出部10及び充電効率算出部11によって流出入電気量算出部が構成され、放電制御中の制御流出電気量(=qd)と充電制御中の制御流入電気量(=qc/η’)とから交換後のバッテリ2bの充電効率ηを算出している。
さらに、充電効率算出部11は、所定の第1充電率Paから、この第1充電率Paよりも高い第2充電率Pbまで充電するときの充電効率ηabを算出することもできる。
詳しくは、上記充放電制御部52によって、第1充電率Pa及び第2充電率Pbそれぞれについて上記放電制御及び充電制御を行う。そして、充電効率算出部11によって、このときの制御放電量qda、qdb及び制御充電量qca、qcbを算出する。これにより第2充電率Pbから第1充電率Paまで放電するときの放電量(qda−qdb)、及び第1充電率Paから第充電率Pbまで充電するときの充電量(qca−qcb)が求められ、バッテリ2bの充電効率ηabは式(4)によって算出される。
ηab=((qda-qdb)/(qca-qcb))×η' (4)
こうして、充電率Paから満充電までの充電効率を1つの充電効率ηa100だけで近似するのではなく、2つの充電効率ηab及びηb100を用いて近似することができるため、実際の充電効率に近い正確な充電効率ηを算出することができる。尚、上記式(3)と同様に式(4)は制御流出電気量と制御流入電気量との形で表すことができ、式(4)についても、放電制御中の制御流出電気量(=qda−qdb)と充電制御中の制御流入電気量(=(qca/η’)−(qcb/η’))とから交換後のバッテリ2bの充電効率ηabを算出しているといえる。さらに、充電率零から満充電までの間の多くの充電率Piについて制御放電量qdi及び制御充電量qciを算出することによって、近似の精度が高い充電効率ηを算出することができる。
こうして、充電率Paから満充電までの充電効率を1つの充電効率ηa100だけで近似するのではなく、2つの充電効率ηab及びηb100を用いて近似することができるため、実際の充電効率に近い正確な充電効率ηを算出することができる。尚、上記式(3)と同様に式(4)は制御流出電気量と制御流入電気量との形で表すことができ、式(4)についても、放電制御中の制御流出電気量(=qda−qdb)と充電制御中の制御流入電気量(=(qca/η’)−(qcb/η’))とから交換後のバッテリ2bの充電効率ηabを算出しているといえる。さらに、充電率零から満充電までの間の多くの充電率Piについて制御放電量qdi及び制御充電量qciを算出することによって、近似の精度が高い充電効率ηを算出することができる。
上記エンジン始動検出部13は、エンジンの回転速度Neを検出し、エンジン回転速度Neが500rpm以上のときはエンジンの始動が完了したと判断して、エンジン始動検出信号p3を出力電圧制御部5に出力する。
上記減速状態検出部14は、車両の車速S及びエンジン吸気装置のスロットル開度θを検出し、車両の減速状態を判断する。スロットル開度θが全閉で車速Sが所定速度以上の場合は減速状態にあるとして、減速検出信号p4を出力電圧制御部5に出力する。
上記出力電圧制御部5中の減速時出力電圧制御部51は、バッテリ2の容量Q及び車両の減速状態に応じて、発電機3の出力電圧Vaを変更する減速時出力電圧制御を行う。
減速時出力電圧制御部51は、バッテリ2の容量Qを検出する。詳しくは、バッテリ2の満充電容量Qfに上記充放電量算出部10で算出した充放電量qc、qdを加減することによって、バッテリの容量Qを検出する。
そして、減速時出力電圧制御部51は、バッテリ2の容量Qからバッテリ2の充電状態を判定し、良好と判定したときは、発電機3の出力電圧Vaを充電を抑制する第1電圧V1に設定することによって燃費を向上させる。ここで、第1電圧V1は、バッテリ2への充電を抑制する電圧であって、本実施形態においては、12Vに設定されている。一方、充電が不十分と判定したときは、発電機3の出力電圧Vaを充電を促進可能な第2電圧V2に設定して、積極的にバッテリ2を充電する。ここで、第2電圧V2は、バッテリ2への充電を促進可能にする電圧であって、本実施形態においては、14.5Vに設定されている。そして、良好でも不十分でもないときは、車両が非減速状態にあるときは、発電機3の出力電圧Vaを第1電圧V1に設定することによって燃費を向上させる一方、車両が減速状態にあるときは、発電機3の出力電圧Vaを第2電圧V2に設定して、積極的にバッテリ2を充電する制御を行う。このようにして、バッテリ2の容量及び車両の減速状態に基づいて、発電機3の出力電圧Vaを制御することによって、燃費の向上と効率的なエネルギの回収を実現している。
次に、バッテリ2bの充電効率ηの算出手順の一例を図4、5のフローチャート図に基づいて具体的に説明する。
まず、ステップSA1において、上記交換検出部6によってバッテリ交換が検出されているかどうかを判定する。交換検出部6でバッテリ交換が検出されていた場合、即ち、バッテリ電圧Vbが零になったことを検出していた場合は、Yesと判定され、ステップSA2へ進む。一方、交換検出部6によってバッテリ交換が検出されていない場合は、Noと判定されステップSA18へ進む。
ステップSA2では、エンジン回転速度Neを検出する。そして、ステップSA3でエンジンの始動が完了したか否かを判定する。詳しくは、エンジン回転速度Neが500rpm以上であればエンジン始動が完了した(Yes)と判定し、500rpm未満であればエンジン始動が未完了である(No)と判定する。Yesの場合はステップSA4へ進み、Noの場合はステップSA2に戻る。このステップSA2及びSA3は、上記エンジン始動検出部13によって行われる。尚、エンジン始動の判定値として用いるエンジン回転速度は500rpmに限られるものではなく、エンジンの始動完了が確認可能な任意の値に設定することができる。
エンジンの始動が完了したと判定されると、ステップSA4〜SA10までの手順を実行することにより充放電制御部52によって放電制御が行われると共に、充電率算出部11によって制御放電量qdiが算出される。
ステップSA4では、発電機3の出力電圧Vaを、交換後のバッテリ2bの充電を促進する充電促進電圧Vc(14.5V)に設定する。これにより、バッテリ2bは、積極的に充電され、満充電状態となる。この設定電圧Vcは、14.5Vに限られるものではなく、バッテリ2bの充電を促進する値であれば任意の値に設定できる。
続いて、ステップSA5で、バッテリ2bの充放電電流Cを検出する。その後、ステップSA6において、満充電判定部9によってバッテリ2bが満充電か否かの判定が行われる。具体的には、上述の通り、バッテリ2bの充放電電流Cが所定値Cr以下であるか否かを判定する。そして、バッテリ2bの充放電電流Cが所定値Cr以下であれば、Yesと判定してステップSA7へ進む一方、所定値Crより大きければ、Noと判定してステップSA4へ戻る。また、Yesと判定した場合には、満充電判定部9から満充電判定信号p2が出力される。
すなわち、ステップSA2からステップSA6でYesと判定されるまでの手順を実行することによって、バッテリ2bは略満充電状態に充電される。
バッテリ2bが略満充電に充電されると、充放電制御部52は、満充電判定部9からの満充電判定信号p2を受けて、バッテリ2bの放電制御を開始する。具体的には、ステップSA7において、i=1として、まず充電率Piについて放電制御を行う。次に、ステップSA8において、発電機3の出力電圧Vaを充電促進電圧Vcよりも小さい電圧である充電抑制電圧Vdに設定する。この充電抑制電圧Vdは、バッテリ2bの放電を促進する程度の値に設定する。
続いて、ステップSA9において、上記式(1)に基づいて、発電機3の出力電圧Vaを充電抑制電圧Vdに設定後のバッテリ2bの放電電流Cdの積算することによって制御放電量qdの算出を開始する。
そして、ステップSA10において、バッテリ2bの充電率Pが所定充電率Piと一致するか否かを判定する。ここで、バッテリ2bの充電率Pは、バッテリ2bの満充電容量Qfから上記ステップSA9で算出した制御放電量qdを減ずることによって算出する。この制御放電量qdは、式(1)からも明らかなように、充電効率ηとは無関係であり、バッテリ交換によって充電効率ηが不明な場合であっても、正確に算出することができる。バッテリ2bの充電率Pが、所定充電率Piと一致すればYesと判定してステップSA11へ進む一方、所定充電率Piと一致しなければNoと判定してステップSA8へ戻る。
こうして、ステップSA8からステップSA10でYesと判定されるまでの手順を実行することによって、バッテリ2bが満充電から所定充電率Piまで強制的に放電される放電制御が行われ、バッテリ2bが略満充電状態から所定充電率Piまで放電する間のバッテリ2bの制御放電量qdiが算出される。
そして、バッテリ2bが所定充電率Piとなった後、ステップSA11〜SA14までの手順を実行することにより充放電制御部52によって充電制御が行われると共に、充電効率算出部11によって制御充電量qciが算出される。
まず、ステップSA11では、発電機3の出力電圧Vaを充電促進電圧Vcに設定する。
その後、ステップSA12で、バッテリ2bの充放電電流Cを検出する。
続いて、ステップSA13において、上記式(2)に基づいて、発電機3の出力電圧Vaを充電促進電圧Vcに設定後のバッテリ2bの充電電流Ccの積算することによって制御充電量qcが算出を開始する。このとき、制御充電量qcの算出に用いられる充電効率は、そのとき充電効率記憶部8に記憶されている交換前のバッテリ2aについての充電効率η’を用いる。
そして、ステップSA14で、上記ステップSA6と同様に、バッテリ2bの充放電電流Cが所定値Cr以下であるか否かを判定する満充電判定が行われる。バッテリ2bの充放電電流Cが所定値Cr以下であれば、Yesと判定してステップSA15へ進む一方、所定値Crより大きければ、Noと判定してステップSA11へ戻る。このように、充電制御における満充電判定は、充電電流Ccの値によって判定しているため、充電効率が不明であって正確な充電率を把握することができない場合であっても、満充電まで充電されたことを判定することができる。
こうして、ステップSA11からステップSA14でYesと判定されるまでの手順を実行することによって、バッテリ2bが所定充電率Piから略満充電状態まで充電される充電制御が行われ、バッテリ2bが所定充電率Piから略満充電状態まで充電される間のバッテリ2bの制御充電量qciが算出される。
続いて、ステップSA15で、i=i+1として、ステップSA16において、iが充電率Piの個数nより大きいか否か判定して、iがn以下であればNoと判定されてステップSA8へ戻り、iがnより大きければYesと判定されてステップSA17へ進む。
このステップSA8からステップSA16の手順を繰り返すことによって、図6に示すように、上記充電率設定部7で設定されるn個の充電率Pi(i=1〜n)について、制御充電量qdi及び制御充電量qciが算出される。
図6(b)は、発電機3の出力電圧Vaのタイミングチャートを示し、(a)は、それに対応するバッテリ2bの充電率Piを示す。上述の通り、充電効率ηが不明であっても、満充電状態と、満充電状態から放電量qdを積算することによって算出される充電率とは正確に求めることができるため、満充電と各充電率Pi間での放電制御(I、III、…)と充電制御(II、IV、…)とを繰り返す。また、上述の通り、充電効率ηは充電制御時の発電機3の出力電圧Vaに依存するため、本実施形態においては、充電制御時の発電機3の出力電圧Vaは充電促進電圧Vcで一定とする。尚、放電制御時の発電機3の出力電圧Vaは充電抑制電圧Vdで一定とする。
そして、上記充電率設定部7で設定されるn個の充電率Piについて、制御充電量qdi及び制御充電量qciが算出されると、ステップSA17において、隣り合う充電率間(例えば、充電率Piを、充電率零から満充電までの間において大きい方から順番にP1、P2、…、Pi、…Pnと設定した場合には、PiとPi+1との間(i=n−1))の充電効率ηijを上記式(4)に基づいて算出する。その結果、図2に示すように、交換後のバッテリ2bの充電効率ηを算出することができ(図2中の×印参照)、実際の充電効率曲線(図2の破線参照)を所定の充電率間隔で近似した充電効率ηijで表すことができる。この充電効率ηijの近似の精度は、上記充電率設定部7によって設定される充電率Piの個数で決まる。つまり、充電率Piを多く設定して、充電効率ηの充電率に対する分割数を多くすることによって、近似する充電率間隔を狭くすることができ、充電効率ηijの近似の精度が向上させることができる。
一方、ステップSA1でNoと判定された場合は、ステップSA18へ進む。このステップSA18は上記ステップSA2と同様の手順であって、ステップSA18に続くステップSA19からステップSA22までの手順も、上述のステップSA3からステップSA6までの手順と同一である。すなわち、バッテリ交換が行われていない場合は、ステップSA18からステップSA22でYesと判定されるまでの手順によって、バッテリ2が略満充電状態に充電される。そして、ステップSA22において、Yesと判定されると、減速時出力電圧制御へ進む。つまり、バッテリ2の交換がなされていない場合は、放電制御及び充電制御によってバッテリ2の充電効率ηを検出する必要はなく、上記充電効率記憶部8にすでに記憶されたバッテリ2の充電効率ηを用いて、減速時出力電圧制御が行われる。この満充電容量記憶部12には、バッテリ2が一度も交換されていない場合は、純正バッテリ2aの充電効率ηが記憶されており、バッテリ2が既に交換されている場合は、交換後のバッテリ2bについて求められた満充電容量ηが記憶されている。
次に、バッテリの減速時出力電圧制御の手順の一例を図7のフローチャート図に基づいて具体的に説明する。
まず、ステップSB1において、車速S、スロットル開度θ及び充放電電流Cが検出される。
続いて、ステップSB2において、バッテリ容量Qが第1容量Q1(充電率90%)以下か否かが判定される。ここで、第1容量Q1は、バッテリ2の充電状態が良好であって、積極的に充電する必要がないと判断できるバッテリ容量のしきい値であって、本実施形態においては、充電率90%に設定している。バッテリ容量Qが第1容量Q1以下であれば、Yesと判定されてステップSB3へ進む一方、バッテリ容量Qが第1容量Q1より大きければ、Noと判定されてステップSB6へ進む。
ステップSB3では、バッテリ容量が第2容量Q2(充電率80%)以下か否かが判定される。そして、バッテリ容量Qが第2容量Q2以下であれば、Yesと判定されてステップSB4へ進む一方、バッテリ容量Qが第2容量Q2よりも大きければ、Noと判定されてステップSB5へ進む。ここで、第2容量Q2は、バッテリ2が充電を必要とするバッテリ容量のしきい値であって、本実施形態では、充電率80%とする。
ステップSB4では、発電機3の出力電圧Vaを充電を促進可能な第2電圧V2(=14.5V)に設定する。その後、リターンしてステップSB1へ戻る。
一方、ステップSB2でバッテリ容量Qが第1容量Q1より大きいと判定された場合にはステップSB6へ進み、ステップSB6では、発電機3の出力電圧Vaを充電を抑制する第1電圧V1(=12V)に設定する。その後、リターンしてステップSB1に戻る。
また、ステップSB3でNoと判定された場合、すなわち、バッテリ容量Qが第1容量Q1以下であって且つ第2容量Q2よりも大きい場合には、ステップSB5において、ステップSB1で検出した車速S及びスロットル開度θに基づいて車両が減速状態か否かを判断する。そして、減速状態と判断された場合にはステップSB4へ進み、非減速状態と判断された場合にはステップSB6へ進む。具体的には、上記減速状態検出部14で減速状態が検出され減速検出信号p4が出力されると、出力電圧制御部5は、発電機3の出力電圧Vaを上記第2電圧V2に設定する。一方、減速状態ではなく、減速検出信号p4が出力されていないときは、発電機3の出力電圧Vaは、上記第1電圧V1に設定される。
以上の手順を実行することにより、バッテリ容量Qと車両の減速状態とを考慮して、発電機3の出力電圧Vaを設定する減速時出力電圧制御が行われる。
そして、バッテリ2が交換されると、上記放電制御及び充電制御を行って交換後のバッテリ2bの充電効率が検出されるまでは、この減速時出力電圧制御は禁止される。その結果、充電効率が不明な交換後のバッテリ2bに対して、過充電や過放電がなされることがなく、バッテリ2bの寿命の低下が防止される。
したがって、本実施形態によれば、バッテリ交換後であっても、正確に算出することができる放電量qd及び交換前の充電効率η’を用いた充電量qcから交換後のバッテリ2bの充電効率ηを算出することによって、交換後のバッテリ2bの充電効率ηを容易且つ精度良く検出することができる。その結果、バッテリ交換によって交換前のバッテリ2aと異なる充電効率のバッテリ2bが搭載されても、バッテリ2bの充電効率ηが正確に検出されるため、バッテリ2bの過充電や過放電を防止することができ、バッテリ2bの寿命低下を防止することができる。
また、バッテリ2の容量と車両の減速状態とに応じて、発電機3の出力電圧Vaを出力電圧制御して、効率的なエネルギの回収と燃費の向上を図ることができる。さらに、バッテリが交換されると、この出力電圧制御を行う前に、必ず、交換後のバッテリ2bの充電効率ηを算出するため、誤った充電効率η’を用いることによる過充電や過放電を防止し、バッテリ2bの寿命低下を防止することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態においては、制御放電量qdi及び制御充電量qciが算出されると、ステップSA17において、該制御放電量qdi、制御充電量qci及び交換前のバッテリ2aの充電効率η’とから上記式(4)に基づいて、交換後のバッテリ2bの充電効率ηijを算出しているが、上記式(3)に基づいて、交換後のバッテリ2bの各充電率Piから満充電まで充電するときの充電効率ηi100を算出してもよい。
上記実施形態においては、制御放電量qdi及び制御充電量qciが算出されると、ステップSA17において、該制御放電量qdi、制御充電量qci及び交換前のバッテリ2aの充電効率η’とから上記式(4)に基づいて、交換後のバッテリ2bの充電効率ηijを算出しているが、上記式(3)に基づいて、交換後のバッテリ2bの各充電率Piから満充電まで充電するときの充電効率ηi100を算出してもよい。
また、上記実施形態においては、式(2)に基づいて制御充電量qcを算出しているが、次の式(5)に基づいて制御流入電気量qcを算出すると共に、式(6)によって交換後のバッテリ2bの充電効率ηを求めるようにしてもよい。
qc=∫Ccdt (5)
η=(qd/qc) (6)
つまり、式(5)においては、充電効率η’を考慮せず、充電電流Ccから制御流入電気量qcを算出する。そして、式(6)によって制御流入電気量qcと全放電量(制御流出電気量)qdとから交換後のバッテリ2bの充電効率ηを算出する。上記式(2)によって制御充電量qcを算出することは、上記充放電量算出部10で算出している充電効率η’を考慮した充電量qcをそのまま採用して制御充電量qcを算出することができるという利点がある反面、充電効率記憶部8に記憶された充電効率η’を用いて算出しているため、記憶された充電効率η’の近似の精度の影響を受けるという欠点がある。つまり、充電効率記憶部8にテーブル化して記憶された交換前のバッテリ2aの充電効率η’の充電率間隔が広いと、充電効率η’の近似の精度は低いため、式(2)によって算出される制御充電量qcの精度も低くなる。そこで、式(5)を用いて制御充電量qcを算出すると、充電効率記憶部8に記憶された充電効率η’の近似の精度の影響を受けないため、より精度の高い充電効率ηを算出することができる。
η=(qd/qc) (6)
つまり、式(5)においては、充電効率η’を考慮せず、充電電流Ccから制御流入電気量qcを算出する。そして、式(6)によって制御流入電気量qcと全放電量(制御流出電気量)qdとから交換後のバッテリ2bの充電効率ηを算出する。上記式(2)によって制御充電量qcを算出することは、上記充放電量算出部10で算出している充電効率η’を考慮した充電量qcをそのまま採用して制御充電量qcを算出することができるという利点がある反面、充電効率記憶部8に記憶された充電効率η’を用いて算出しているため、記憶された充電効率η’の近似の精度の影響を受けるという欠点がある。つまり、充電効率記憶部8にテーブル化して記憶された交換前のバッテリ2aの充電効率η’の充電率間隔が広いと、充電効率η’の近似の精度は低いため、式(2)によって算出される制御充電量qcの精度も低くなる。そこで、式(5)を用いて制御充電量qcを算出すると、充電効率記憶部8に記憶された充電効率η’の近似の精度の影響を受けないため、より精度の高い充電効率ηを算出することができる。
1a 電気負荷
2 バッテリ
21 電流センサ(電流検出手段)
3 発電機
5 出力電圧制御部(電圧制御手段)
6 交換検出部
8 充電効率記憶部
10 充放電量算出部(流出入電気量算出手段)
11 充電効率算出部
2 バッテリ
21 電流センサ(電流検出手段)
3 発電機
5 出力電圧制御部(電圧制御手段)
6 交換検出部
8 充電効率記憶部
10 充放電量算出部(流出入電気量算出手段)
11 充電効率算出部
Claims (2)
- エンジンによって駆動されて、バッテリ及び車両用電気負荷に電力を供給する発電機の出力電圧を制御する電圧制御手段と、
上記バッテリの充放電電流を検出する電流検出手段と、
上記電流検出手段で検出される充電電流及び放電電流をそれぞれ積算することによって上記バッテリの充電方向及び放電方向へ流れる電気量をそれぞれ算出する流出入電気量算出手段と、
上記バッテリが交換されたことを検出する交換検出手段と、
上記発電機の出力電圧をバッテリへの充電が促進される所定の充電促進電圧に制御した際のバッテリ充電率に対する充電効率を算出する充電効率算出手段と、
上記バッテリの充電効率を記憶する充電効率記憶手段と、を備え、
上記電圧制御手段は、
上記交換検出手段によってバッテリ交換が検出されたときに、
上記バッテリを略満充電にした後に、上記発電機の出力電圧を上記充電促進電圧よりも低い電圧に設定して、バッテリを略満充電よりも低い所定の制御充電率まで放電させる放電制御と、
上記発電機の出力電圧を上記充電促進電圧に設定して、バッテリを上記制御充電率から略満充電まで充電する充電制御と、を行い、
上記充電効率算出手段は、上記電圧制御手段による上記放電制御中にバッテリの放電方向に流出する制御流出電気量と、上記充電制御中にバッテリの充電方向へ流入する制御流入電気量とに基づいて、上記制御充電率から略満充電まで充電するときのバッテリの充電効率を算出し、
上記充電効率記憶手段は、上記充電効率算出手段によって算出された交換後のバッテリの充電効率を記憶することを特徴とするバッテリの充電効率検出装置。 - 請求項1に記載のバッテリの充電効率検出装置において、
上記電圧制御手段は、
上記制御充電率を所定の第1充電率に設定し、第1の放電制御及び充電制御を行うと共に、
上記制御充電率を該第1充電率と異なる第2充電率に設定し、第2の放電制御及び充電制御を行い、
上記充電効率算出手段は、上記第1の放電制御及び充電制御における制御流出電気量及び制御流入電気量、並びに上記第2の放電制御及び充電制御における制御流出電気量及び制御流入電気量、に基づいて該第1充電率と該第2充電率との間のバッテリの充電効率を算出することを特徴とするバッテリの充電効率検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004218196A JP2006036003A (ja) | 2004-07-27 | 2004-07-27 | バッテリの充電効率検出装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2004
- 2004-07-27 JP JP2004218196A patent/JP2006036003A/ja active Pending
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