JP2010098866A - 不均衡判定回路、不均衡低減回路、電池電源装置、及び不均衡判定方法 - Google Patents

不均衡判定回路、不均衡低減回路、電池電源装置、及び不均衡判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の二次電池における各蓄電量に不均衡が生じているか否かの判定精度を向上することができる不均衡判定回路、不均衡低減回路、電池電源装置、及び不均衡判定方法を提供することである。
【解決手段】組電池40が放電を停止したとき、各二次電池の端子電圧を各二次電池の第1電圧として取得する第1電圧取得部333と、放電停止後の経過時間を計時するタイマ回路339と、経過時間が設定時間ts以上になったとき、各二次電池の端子電圧を、各二次電池の第2電圧として取得する第2電圧取得部334と、各二次電池に対応する当該第1電圧と第2電圧との差をそれぞれ電圧変化量として算出する電圧変化量算出部335と、電圧変化量算出部335によって算出された各電圧変化量の相互間における差のうち、少なくとも一つが予め設定された判定閾値を超えたとき、不均衡が生じていると判定する不均衡判定部336とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の二次電池における蓄電量の不均衡が生じているか否かを判定する不均衡判定回路、不均衡を低減する不均衡低減回路、二次電池を用いた電池電源装置、及び不均衡判定方法に関する。
近年、二次電池等を用いた蓄電装置は、太陽電池や発電装置と組み合わされ、電源システムとして広く利用されている。発電装置は、風力や水力といった自然エネルギーや内燃機関等の人工的な動力によって駆動される。このような蓄電装置を組み合わせた電源システムは、余剰な電力を蓄電装置に蓄積し、負荷装置が必要な時に蓄電装置から電力を供給することによって、エネルギー効率の向上を図っている。
このようなシステムの一例としては、太陽光発電システムが挙げられる。太陽光発電システムは、太陽光による発電量が、負荷装置の電力消費量に比べて大きい場合には、余剰電力で蓄電装置に充電を行う。逆に、発電量が負荷装置の消費電力より小さい場合には、不足の電力を補うために蓄電装置から出力して、負荷装置を駆動する。
このように、太陽光発電システムにおいては、従来利用されていなかった余剰電力を蓄電装置に蓄積できるため、蓄電装置を用いない電源システムに比べて、エネルギー効率を高めることができる。
このような太陽光発電システムにおいては、蓄電装置が満充電になってしまうと余剰電力を充電できなくなって、損失が生じる。そこで、余剰電力を効率よく蓄電装置に充電するため、二次電池の充電状態(以下、SOC:State Of Charge)が100%とならないように、充電制御が行われている。また、必要なときに負荷装置を駆動できるように、SOCが0(ゼロ)%とならないようにも充電制御が行われている。具体的には、通常、蓄電装置においては、SOCが20%〜80%の範囲で推移するように充電制御が行われている。
また、エンジンとモータとを用いたハイブリット自動車(HEV;Hybrid Electric Vehicle)もこのような原理を利用している。HEVは、走行に必要な動力に対してエンジンからの出力が大きい場合には、余剰のエンジン出力で発電機を駆動し、蓄電装置を充電する。また、HEVは、車両の制動や減速時には、モータを発電機として利用することによって蓄電装置を充電する。
さらに、夜間電力を有効活用するために用いられる負荷平準化電源や、プラグインハイブリット車も最近注目されている。負荷平準化電源は、電力消費が少なく、電力料金が安い夜間に蓄電装置に電力を貯蔵し、電力消費がピークとなる日中に、貯蔵した電力を活用するシステムである。電力の消費量を平滑化することにより、電力の発電量を一定にし、電力設備の効率的運用や設備投資の削減に貢献することを目的としている。
また、プラグインハイブリット車は夜間電力を活用し、燃費が悪い市街地走行時には蓄電装置から電力を供給するEV走行を主体とし、長距離走行時には、エンジンとモータを活用したHEV走行を行うことにより、トータルのCOの排出量を削減することを目的としている。
ところで、このような蓄電装置は、所望の出力電圧を得るために、複数の蓄電素子(単電池等)を直列に接続することによって構成されている。このような蓄電素子では、個々の蓄電素子の蓄電電荷量がバラついた状態で深い放電が行われると、蓄電電荷量が少ない蓄電素子がより過放電され、蓄電素子が劣化して蓄電装置全体の寿命を低下させることとなる。
このような蓄電装置の寿命の劣化を抑制するために、蓄電電荷量(SOC)にバラツキ、すなわち不均衡が発生すると、均等化手段を用いて蓄電電荷量のバラツキを解消する技術が知られている。均等化する手段として、最低電圧と各蓄電素子の端子電圧とを比較し、電圧差が所定値を超えると均等化させる方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−246645号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示の方法では、最低電圧と各蓄電素子の端子電圧とを比較し、電圧差が所定値以上になった場合に不均衡が生じていると判定し、均等化が必要との判定をする。そして、SOCの変化に対するOCV(Open Circuit Voltage:開放電圧)の変化が小さい特性を有する蓄電素子では、蓄電電荷量が電圧差に反映されない。その結果、このような方法により電圧差に基づき不均衡を検出すると、蓄電電荷量のバラツキの検出精度が低下する。
図10は、二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)のSOCと端子電圧との関係を示すグラフである。図10の横軸はSOC、縦軸は二次電池の無負荷時の端子電圧、すなわちOCVを示している。図10のグラフG101で示すように、一般的には充電が進んでSOCが増大するにつれて、二次電池の端子電圧が上昇する。
従って、グラフG101に示すような性質を有する蓄電素子の場合、蓄電電荷量の変化が容易に端子電圧に反映されるため、蓄電電荷量のバラツキの検知精度は良好となる。
しかし、蓄電素子の中には、例えば図10のグラフG102で示すように、SOC、すなわち蓄電電荷量の変化に対して端子電圧の変化が小さく、平坦な電圧特性を有するものがある。このようにSOCの変化に対して端子電圧の変化が平坦な蓄電素子の場合、SOCの変化に対して端子電圧が緩やかに変化するため、端子電圧に基づいてSOCを検出すると、蓄電電荷量のバラツキの検知精度が低下することになる。例えば、実際のSOCが20%であるのに80%と誤検知したりするおそれがある。
そして、蓄電電荷量のバラツキの検知精度が低下すると、蓄電電荷量のバラツキが生じたまま蓄電装置が充放電されて、複数の蓄電素子のうち、蓄電電荷量が少ないものが過放電され、蓄電電荷量の多いものが過充電される結果、蓄電素子が劣化し、蓄電装置全体の寿命劣化を加速してしまうという不都合があった。
本発明の目的は、複数の二次電池における各蓄電量に不均衡が生じているか否かの判定精度を向上することができる不均衡判定回路、不均衡低減回路、電池電源装置、及び不均衡判定方法を提供することである。
本発明に係る不均衡判定回路は、複数の二次電池を含む組電池における前記各二次電池の端子電圧をそれぞれ検出する電圧検出部と、前記組電池が放電を停止したとき、前記電圧検出部によって検出される各二次電池の端子電圧の、所定時間における各電圧変化量を取得する電圧変化量取得部と、前記電圧変化量取得部によって取得された各電圧変化量の相互間における差のうち、少なくとも一つが予め設定された判定閾値を超えたとき、前記複数の二次電池における蓄電量の不均衡が生じていると判定する不均衡判定部とを備える。
また、本発明に係る不均衡判定方法は、電圧検出部が、複数の二次電池を含む組電池における前記各二次電池の端子電圧をそれぞれ検出する工程と、電圧変化量取得部が、前記組電池が放電を停止したとき、前記電圧検出部によって検出される各二次電池の端子電圧の、所定時間における各電圧変化量を取得する工程と、不均衡判定部が、前記電圧変化量取得部によって取得された各電圧変化量の相互間における差のうち、少なくとも一つが予め設定された判定閾値を超えたとき、前記複数の二次電池における蓄電量の不均衡が生じていると判定する工程とを含む。
本願発明者らは、二次電池のSOCに応じて、放電停止後の所定時間における二次電池の端子電圧の電圧変化量が異なることを見出した。そうすると、電圧変化量は、二次電池のSOCに応じて変化するから、SOCの変化に対して端子電圧の変化が小さい二次電池を用いた場合であっても、この電圧変化量に基づいて不均衡が生じているか否かを判定することにより、背景技術のように、二次電池間の端子電圧の差から直接不均衡の有無を判定する場合よりも、不均衡が生じているか否かの判定精度を向上することができる。
また、前記電圧変化量取得部は、前記組電池が放電を停止したとき、前記電圧検出部によって検出される各二次電池の端子電圧を、当該各二次電池にそれぞれ対応する複数の第1電圧として取得する第1電圧取得部と、前記組電池が放電を停止した後の経過時間を計時する計時部と、前記計時部によって計時された経過時間が予め設定された設定時間以上になったとき、前記電圧検出部によって検出される各二次電池の端子電圧を、当該各二次電池にそれぞれ対応する複数の第2電圧として取得する第2電圧取得部と、前記第1電圧取得部により取得された複数の第1電圧と前記第2電圧取得部により取得された複数の第2電圧とに基づいて、前記各二次電池に対応する当該第1電圧と第2電圧との差をそれぞれ当該各二次電池に対応する前記各電圧変化量として算出する電圧変化量算出部とを含むことが好ましい。
この構成によれば、第1電圧取得部によって、組電池が放電を停止したときの各二次電池の端子電圧が、当該各二次電池にそれぞれ対応する複数の第1電圧として取得される。また、第2電圧取得部によって、組電池が放電を停止した後の経過時間が設定時間以上になったときの各二次電池の端子電圧が、当該各二次電池にそれぞれ対応する複数の第2電圧として取得される。さらに、電圧変化量算出部によって、第1電圧取得部により取得された複数の第1電圧と第2電圧取得部により取得された複数の第2電圧とに基づいて、各二次電池に対応する当該第1電圧と第2電圧との差をそれぞれ当該各二次電池に対応する各電圧変化量として算出されるので、電圧変化量取得部は、放電停止後の所定時間における各二次電池の端子電圧の電圧変化量を取得することができる。
また、前記組電池のSOCを示すSOC情報を取得するSOC取得部と、前記SOC取得部によって検出された組電池のSOC情報が、予め設定された基準値を下回るSOCを示すとき、前記組電池の放電を停止させる放電制御部とをさらに備え、前記電圧変化量取得部は、前記放電制御部によって放電が停止されたとき、前記各電圧変化量を取得することが好ましい。
この構成によれば、SOC取得部によって、組電池のSOCを示すSOC情報が取得される。また、SOC取得部によって検出された組電池のSOC情報が、予め設定された基準値を下回るSOCを示すとき、放電制御部によって組電池の放電が停止される。そして、放電制御部によって放電が停止されたとき、電圧変化量取得部によって各電圧変化量が取得される。ここで、本願発明者らは、二次電池のSOCが小さいほど、放電停止後の所定時間における二次電池の端子電圧の電圧変化量が大きくなることを見出した。そうすると、組電池、すなわち各二次電池のSOCが、基準値で示されるSOCより大きいときと比べて小さいSOCを示し、相対的に大きな電圧変化量が得られると考えられるときに各電圧変化量が取得され、この各電圧変化量に基づき不均衡の有無が判定されるので、SOCが大きく、従って各電圧変化量として小さな値しか得られないときに不均衡の有無を判定する場合よりも不均衡の判定精度を向上させることができる。
また、前記各二次電池のSOCを示すSOC情報を取得するSOC取得部と、前記SOC取得部によって取得された各二次電池のSOC情報のうち少なくとも一つが、予め設定された基準値を下回るSOCを示すとき、前記組電池の放電を停止させる放電制御部とをさらに備え、前記電圧変化量取得部は、前記放電制御部によって放電が停止されたとき、前記各電圧変化量を取得するようにしてもよい。
この構成によれば、SOC取得部によって、各二次電池のSOCを示すSOC情報が取得される。また、SOC取得部によって検出された各二次電池のSOC情報のうち少なくとも一つが、基準値を下回るSOCを示すとき、放電制御部によって組電池の放電が停止される。そして、放電制御部によって放電が停止されたとき、電圧変化量取得部によって各電圧変化量が取得される。ここで、上述したように、本願発明者らは、二次電池のSOCが小さいほど、放電停止後の所定時間における二次電池の端子電圧の電圧変化量が大きくなることを見出した。そうすると、各二次電池のSOCのうち少なくとも一つが、基準値で示されるSOCより大きいときと比べて小さいSOCを示し、複数の二次電池において全体的に相対的に大きな電圧変化量が得られると考えられるときに各電圧変化量が取得され、この各電圧変化量に基づき不均衡の有無が判定されるので、SOCが大きく、従って各電圧変化量として小さな値しか得られないときに不均衡の有無を判定する場合よりも不均衡の判定精度を向上させることができる。
また、前記組電池を流れる電流値を検出する電流検出部と、前記電流検出部により検出された電流値が、前記組電池の放電方向の電流値からゼロに変化したとき、前記組電池が放電を停止したことを検出する放電停止検出部とをさらに備え、前記電圧変化量取得部は、前記放電停止検出部によって放電停止が検出されたとき、前記各電圧変化量を取得するようにしてもよい。
この構成によれば、放電停止検出部によって、電流検出部により検出された電流値が、組電池の放電方向の電流値からゼロに変化したとき、組電池が放電を停止したことが検出される。そして、放電停止検出部によって放電停止が検出されたとき、電圧変化量取得部が、各電圧変化量を取得する。電圧変化量取得部が各電圧変化量を取得するためには、組電池の放電を停止しなければならないが、組電池の放電を停止すると、組電池は負荷への電力供給ができなくなる。しかしながら、この構成によれば、不均衡の判定と無関係に組電池の放電が停止したタイミングで電圧変化量取得部が各電圧変化量を取得することができるので、組電池の放電が停止されて負荷へ電力供給ができなくなる機会を減少させることができる。
また、前記組電池のSOCを示すSOC情報を取得するSOC取得部をさらに備え、前記電圧変化量取得部は、前記SOC取得部によって取得された組電池のSOC情報が予め設定された基準値を下回るSOCを示し、かつ前記放電停止検出部によって放電停止が検出されたとき、前記各電圧変化量を取得することが好ましい。
この構成によれば、組電池のSOC情報が予め設定された基準値を下回る小さなSOCを示し、かつ放電停止検出部によって放電停止が検出されたとき、電圧変化量取得部によって各電圧変化量が取得される。ここで、上述したように、本願発明者らは、二次電池のSOCが小さいほど、放電停止後の所定時間における二次電池の端子電圧の電圧変化量が大きくなることを見出した。そうすると、組電池のSOCが基準値で示されるSOCより大きいときと比べて小さいSOCを示し、各二次電池において相対的に大きな電圧変化量が得られると考えられるときに各電圧変化量が取得され、この各電圧変化量に基づき不均衡の有無が判定されるので、SOCが大きく、従って各電圧変化量として小さな値しか得られないときに不均衡の有無を判定する場合よりも不均衡の判定精度を向上させることができる。
また、前記各二次電池のSOCを示すSOC情報を取得するSOC取得部をさらに備え、前記電圧変化量取得部は、前記SOC取得部によって取得された各二次電池のSOC情報のうち少なくとも一つが、予め設定された基準値を下回るSOCを示し、かつ前記放電停止検出部によって放電停止が検出されたとき、前記各電圧変化量を取得するようにしてもよい。
この構成によれば、各二次電池のSOC情報のうち少なくとも一つが基準値を下回る小さなSOCを示し、かつ放電停止検出部によって放電停止が検出されたとき、電圧変化量取得部によって各電圧変化量が取得される。ここで、上述したように、本願発明者らは、二次電池のSOCが小さいほど、放電停止後の所定時間における二次電池の端子電圧の電圧変化量が大きくなることを見出した。そうすると、各二次電池のSOCのうち少なくとも一つが、基準値で示されるSOCより大きいときと比べて小さいSOCを示し、複数の二次電池において全体的に相対的に大きな電圧変化量が得られると考えられるときに各電圧変化量が取得され、この各電圧変化量に基づき不均衡の有無が判定されるので、SOCが大きく、従って各電圧変化量として小さな値しか得られないときに不均衡の有無を判定する場合よりも不均衡の判定精度を向上させることができる。
また、前記基準値として、前記各二次電池が過放電になることを防止するために放電を禁止させるべきSOCを示す値が、予め設定されていることが好ましい。
この構成によれば、SOC取得部によって取得されたSOCが基準値を下回ったときは、各二次電池が過放電に近い小さなSOCになっているので、相対的に大きな電圧変化量が得られると考えられるときに各電圧変化量が取得され、この各電圧変化量に基づき不均衡の有無が判定されるので、SOCが大きく、従って各電圧変化量として小さな値しか得られないときに不均衡の有無を判定する場合よりも不均衡の判定精度を向上させることができる。また、放電制御部を備える構成においては、SOC取得部によって取得されたSOCが基準値を下回ったときに組電池の放電が停止されるので、二次電池が過放電になるおそれが低減される。
また、前記電圧検出部は、前記各二次電池の端子電圧を検出する複数の電圧測定部を備えることが好ましい。
この構成によれば、各二次電池の端子電圧を同時に検出することができるので、各二次電池の端子電圧の検出時間を短縮することが容易となる。
また、前記電圧検出部は、前記各二次電池の端子電圧を検出する一つの電圧測定部と、前記電圧測定部と前記各二次電池との接続関係を切り換えて、前記電圧測定部により前記各二次電池の端子電圧をそれぞれ検出させる切換部とを備えることが好ましい。
この構成によれば、電圧測定部を一つ設けるだけで、各二次電池の端子電圧を検出できるので、省スペース化や低コスト化が容易となる。
また、本発明に係る不均衡低減回路は、上述の不均衡判定回路と、前記不均衡判定部によって、前記複数の二次電池における蓄電量の不均衡が生じていると判定されたとき、前記組電池を充電する充電制御部と、前記複数の二次電池を、それぞれ放電させる放電部と、前記不均衡判定部によって前記不均衡が生じていると判定された後に前記充電制御部によって前記組電池が充電された後、前記電圧検出部により検出される各二次電池の端子電圧相互間の差が減少するように、前記放電部によって前記各二次電池のうち少なくとも一部を放電させる強制放電制御部とを備える。
この構成によれば、上述の不均衡判定回路によって、蓄電量の不均衡が生じていると判定されたとき、強制放電制御部によって、各二次電池の端子電圧相互間の差が減少するように各二次電池のうち少なくとも一部が放電されるので、各二次電池の蓄電量の不均衡を低減することができる。
また、前記充電制御部は、前記不均衡判定部によって前記不均衡が生じていると判定された後に前記組電池を充電する場合、前記各二次電池の端子電圧のうち最も高い電圧が当該二次電池の満充電電圧になったとき、当該充電を終了する均等化用充電モードにより充電を行い、前記不均衡判定部によって前記不均衡が生じていると判定されることなく前記組電池を充電する場合、前記組電池の端子電圧が当該組電池の満充電電圧になったとき、当該充電を終了する通常充電モードにより充電を行う。
また、本発明に係る電池電源装置は、上述の不均衡低減回路と、前記組電池とを備える。
この構成によれば、上述の不均衡低減回路によって、組電池に含まれる各二次電池の不均衡を低減しつつ、組電池によって負荷へ電力を供給することが可能となる。
このような構成の不均衡判定回路、不均衡低減回路、電源装置、及び不均衡判定方法によれば、放電停止後の所定時間における各二次電池の端子電圧の電圧変化量は、二次電池のSOCに応じて変化するから、SOCの変化に対して端子電圧の変化が小さい二次電池を用いた場合であっても、この電圧変化量に基づいて各二次電池間に不均衡が生じているか否かを判定することにより、背景技術のように、二次電池間の端子電圧の差から直接不均衡の有無を判定する場合よりも、不均衡が生じているか否かの判定精度を向上することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る不均衡判定方法を用いた不均衡判定回路、不均衡低減回路、及びこの不均衡低減回路を用いた電池電源装置、電源システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す電源システム1は、発電装置10、電源制御装置30、及び組電池40を備えて構成されている。そして、電源制御装置30及び組電池40によって、電源装置50(電池電源装置)が構成されている。電源装置50は、例えば、電池パック、無停電電源装置、自然エネルギーを活用した発電装置やエンジンを動力源とする発電装置の余剰電力を蓄電する電力調整用の蓄電装置、及び負荷平準化電源等、種々の電源装置として用いられる。そして、電源装置50の充放電制御回路340には、発電装置10や組電池40から電力供給を受ける負荷装置20が接続されている。
発電装置10は、具体的には、例えば、太陽光発電装置(太陽電池)などの自然エネルギーを活用した発電装置やエンジンを動力源とする発電機などである。なお、電源装置50は、発電装置10の代わりに商用電源から電力供給を受ける構成であってもよい。
組電池40は、N個の二次電池B1,B2,・・・,BNを直列に接続して構成されている。二次電池B1,B2,・・・,BNは、図略のボックスに収納されている。また、二次電池B1,B2,・・・,BNのそれぞれは、複数個の蓄電素子401が直列に接続された電池ブロックとして構成されている。各蓄電素子401としては、ニッケル水素電池などのアルカリ蓄電池、リチウムイオン電池などの有機電池等の蓄電素子を用いることができる。
図2は、正極活物質としてオリビン系リチウム複合リン酸塩の一例であるLiFePOを用いたリチウムイオン二次電池に放電電流が流れた後、放電電流をゼロにしたとき(放電を停止したとき)の、端子電圧(OCV)の変化を説明するための説明図である。
図2(a)は、図2(b)よりもSOCが小さいときに放電を停止した場合を示し、図2(b)は、図2(a)よりもSOCが大きいときに放電を停止した場合を示している。図2(a)、図2(b)の、上図は二次電池に流れる電流を示し、下図は二次電池の端子電圧の変化を示している。
蓄電素子401は、例えば、図2(a)、図2(b)に示すように、放電停止後、予め設定された設定時間tsが経過したときの端子電圧の上昇量が、SOCが増大するほど、すなわち満充電に近いほど小さい蓄電素子が用いられている。なお、蓄電素子401は、放電停止後、設定時間tsが経過したときの端子電圧の上昇量が、SOCに応じて異なるものであればよく、必ずしも放電停止後設定時間tsが経過したときの端子電圧の上昇量が、SOCが増大するほど小さくなるものに限らない。
具体的には、蓄電素子401として、例えば正極活物質として、オリビン系リチウム複合リン酸塩の一例であるLiFePOを用いたリチウムイオン二次電池を好適に用いることができる。なお、正極活物質は、例えば、LiXPO(Aは、Me、Fe、Mn、Co、Ni、Cuのうち少なくとも一種、Bは、Mg、Ca、Sr、Sc、Y、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mo、W、Ag、Zn、In、Sn、Sbのうち少なくとも一種、0<X≦1、0.9≦Y≦1、0≦Z≦0.1)であってもよく、より好ましくはLixFePO(0<x≦1)であってもよい。
正極活物質としてLiFePOを用いたリチウムイオン二次電池は、例えば図10のグラフG102に示すように、広い領域でSOCの変化に対して端子電圧の変化が小さく平坦である。例えば、蓄電素子401として、SOCが10%から95%まで変化した場合における端子電圧の変化量が、0.01V以上、0.3V未満となる二次電池を用いることができる。
本願発明者らは、図2に示すように、例えば正極活物質としてLiFePOを用いたリチウムイオン二次電池は、放電を停止した後における端子電圧の所定時間あたりの上昇量が、SOCが大きくなるほど小さくなる性質を有することを、実験的に見出した。
すなわち、放電を停止する直前の端子電圧と、放電を停止してから所定時間経過後の端子電圧との差は、図2に示すように、蓄電素子401のSOCが小さいとき[図2(a)における△V]よりも、蓄電素子401のSOCが大きいとき[図2(b)における△V]の方が小さくなることを、実験的に見出した。
なお、オリビン系リチウム複合リン酸塩を用いた二次電池は蓄電素子401の一例であり、蓄電素子401としては、他の種々の二次電池を用いることができる。また、二次電池の数、蓄電素子401の数、接続状態は、特に限定されるものではない。例えば、各二次電池は、複数の蓄電素子401が直列、並列、あるいは直列と並列とが組み合わされて接続されることにより、構成されていてもよい。また、各二次電池が、それぞれ一つの蓄電素子401であってもよい。また、組電池40の構成も上記に限定されるものではない。
電源制御装置30は、例えば車載用のECU(Electric Control Unit)として構成されている。電源制御装置30は、放電部310、不均衡判定回路350、及び充放電制御回路340を備えている。また、不均衡判定回路350は、電圧検出部320、及び制御部330を備えている。
充放電制御回路340は、例えば発電装置10で生じた余剰電力や負荷装置20で発生する回生電力を組電池40へ充電する。また、負荷装置20の消費電流が急激に増大したり、または、発電装置10の発電量が低下し、負荷装置20が要求する電力が発電装置10の出力を超えたりすると、充放電制御回路340によって、組電池40から不足した電力が負荷装置20へ供給される。
また、充放電制御回路340は、制御部330からの制御信号に応じて、組電池40の充放電を停止したり、許可したりするようになっている。
このように、充放電制御回路340によって組電池40の充放電が制御されることで、通常の場合、組電池40のSOCが20〜80%程度の範囲になるようにされている。あるいは、夜間電力の有効活用をした負荷平準化電源やプラグインハイブリット車などでは、組電池40が、SOC 100%の状態まで充電されて、負荷装置20でエネルギーが必要な時に放電されるようになっている。
電圧検出部320は、二次電池B1,B2,・・・,BNの各端子電圧V1,V2,・・・,VNを検出し、その検出値を制御部330へ出力する。図3は、図1に示す電圧検出部320の構成の一例を示すブロック図である。図3に示す電圧検出部320は、例えば、アナログデジタルコンバータ321(電圧測定部)と、切換回路322(切換部)とを備えている。なお、電圧測定部は、アナログデジタルコンバータに限られず、例えばコンパレータ等の電圧検出回路であってもよい。
切換回路322は、例えば複数のスイッチング素子を用いて構成されている。そして、切換回路322は、制御部330からの制御信号に応じて複数のスイッチング素子をオン、オフすることにより、二次電池B1,B2,・・・,BNの各端子電圧V1,V2,・・・,VNのうち、いずれか一つを選択し、アナログデジタルコンバータ321へ出力する。
アナログデジタルコンバータ321は、切換回路322から出力された電圧をデジタル値に変換して制御部330へ出力する。
これにより、制御部330は、切換回路322によって、端子電圧V1,V2,・・・,VNを順次選択させることにより、端子電圧V1,V2,・・・,VNをアナログデジタルコンバータ321によってデジタル値に変換させて、端子電圧V1,V2,・・・,VNを示すデータを取得するようにされている。
これにより、二次電池の数に関わりなくアナログデジタルコンバータ321等の電圧測定部を一つ設けるだけでよいので、省スペース化や低コスト化が容易となる。
なお、例えば図4に示すように、電圧検出部320aを、端子電圧V1,V2,・・・,VNをそれぞれ検出するN個の電圧測定部323によって、構成してもよい。この場合、端子電圧V1,V2,・・・,VNを同時に検出することができるので、端子電圧V1,V2,・・・,VNの検出時間を短縮することができる。
放電部310は、N個の抵抗R1,R2,・・・,RNと、N個のトランジスタQ1,Q2,・・・,QNとを備えている。そして、抵抗R1とトランジスタQ1との直列回路が二次電池B1と並列に接続され、抵抗R2とトランジスタQ2との直列回路が二次電池B2と並列に接続され、以下同様に、抵抗とトランジスタとの直列回路が各二次電池と並列に接続されている。
トランジスタQ1,Q2,・・・,QNは、制御部330からの均等化放電信号SG1,SG2,・・・,SGNに応じて、それぞれオン、オフされるようになっている。そして、トランジスタQ1,Q2,・・・,QNがオンされると、当該オンされたトランジスタと並列接続されている二次電池が、抵抗を介して放電されるようになっている。
制御部330は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、タイマ回路339(計時部)と、これらの周辺回路等とを備えて構成されている。
そして、制御部330は、例えばROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、SOC取得部331、放電制御部332、第1電圧取得部333、第2電圧取得部334、電圧変化算出部335、不均衡判定部336、充電制御部337、及び強制放電制御部338として機能する。この場合、第1電圧取得部333、第2電圧取得部334、電圧変化算出部335、及びタイマ回路339が、電圧変化量取得部の一例に相当している。なお、充放電制御回路340や負荷装置20が、制御部330の一部、又は全部を含んで構成されていてもよい。
SOC取得部331は、二次電池B1,B2,・・・,BNのSOCを示すSOC情報を取得する。具体的には、二次電池B1,B2,・・・,BNが仮にSOCの変化に対する端子電圧の変化が小さい特性を有していた場合であっても、SOCが大きくなるほど端子電圧が高くなるおおよその相関関係を有するので、端子電圧V1,V2,・・・,VNを、二次電池B1,B2,・・・,BNのおおよそのSOCを示すSOC情報として用いることができる。
なお、例えば組電池40に流れる充放電電流の電流値を検出する電流検出部をさらに備え、SOC取得部331は、電流検出部により検出された電流値を累積的に積算することにより組電池40の蓄電電荷量を算出し、この蓄電電荷量をSOC情報として用いてもよく、さらにこの蓄電電荷量を組電池40の満充電容量で除算することにより算出したSOCをSOC情報として用いるようにしてもよい。
放電制御部332は、SOC取得部331によって検出された二次電池B1,B2,・・・,BNのSOC情報、すなわち端子電圧V1,V2,・・・,VNが、予め設定された基準値の一例である基準電圧αを下回るSOCを示す電圧値であるとき、充放電制御回路340によって組電池40の放電を停止させる。基準電圧αとしては、二次電池B1,B2,・・・,BNが過放電になることを防止するために放電を禁止させるべき端子電圧、例えば2Vを用いることができる。
また、放電制御部332は、充放電制御回路340によって組電池40の放電を停止させるとき(停止の直前又は直後であってもよい)に、第1電圧取得部333によって第1電圧V1a,V2a,・・・,VNaを取得させ、さらにタイマ回路339によって、組電池40の放電が停止した後の経過時間を計時させる。
なお、SOC取得部331は、二次電池B1,B2,・・・,BNのSOCを示すSOC情報を取得する例に限られず、組電池40の端子電圧(端子電圧V1〜VNの合計)を、組電池40のSOCを示すSOC情報として取得するようにしてもよい。この場合、基準電圧αとしては、組電池40が過放電になることを防止するために放電を禁止させるべき端子電圧、例えば2Vに二次電池の個数Nを乗じた電圧を用いてもよい。
第1電圧取得部333は、組電池40が放電を停止したとき、より具体的には例えば、放電制御部332からの指示に応じて、組電池40の放電が停止される直前(又は直後)に電圧検出部320によって検出された端子電圧V1,V2,・・・,VNを、二次電池B1,B2,・・・,BNにそれぞれ対応する第1電圧V1a,V2a,・・・,VNaとして取得し、例えばRAMに記憶させる。
第2電圧取得部334は、タイマ回路339によって計時された経過時間が予め設定された設定時間ts以上になったとき、電圧検出部320によって検出された端子電圧V1,V2,・・・,VNを、二次電池B1,B2,・・・,BNにそれぞれ対応する第2電圧V1b,V2b,・・・,VNbとして取得し、例えばRAMに記憶させる。
設定時間tsとしては、組電池40の放電停止後、端子電圧V1,V2,・・・,VNが安定して一定の電圧値を示すようになる時間が設定されている。設定時間tsとしては、例えば3600秒を用いることができる。
電圧変化算出部335は、第1電圧取得部333により取得された第1電圧V1a,V2a,・・・,VNaと第2電圧取得部334により取得された第2電圧V1b,V2b,・・・,VNbとに基づいて、各二次電池に対応する第1電圧V1a,V2a,・・・,VNaと第2電圧V1b,V2b,・・・,VNbとの差を、それぞれ二次電池B1,B2,・・・,BNに対応する電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNとして算出し、例えばRAMに記憶させる。
不均衡判定部336は、電圧変化算出部335によって算出された電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNのうちから2つの電圧変化量を選択するすべての組み合わせのうち、少なくとも一つの組み合わせにおいて当該2つの電圧変化量の差が、予め設定された判定閾値γを超えたとき、二次電池B1,B2,・・・,BNにおける蓄電量の不均衡が生じていると判定し、不均衡が生じた旨を充電制御部337へ通知する。
具体的には、不均衡判定部336は、例えば、電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNのうちの最大値と最小値との差が判定閾値γを超えたとき、二次電池B1,B2,・・・,BNにおける蓄電量の不均衡が生じていると判定するようにしてもよい。
充電制御部337は、不均衡判定部336によって、二次電池B1,B2,・・・,BNにおける蓄電量の不均衡が生じていると判定されたとき、発電装置10からの充電電流を組電池40へ供給して充電させる。
強制放電制御部338は、不均衡判定部336によって不均衡が生じていると判定された後に充電制御部337によって組電池40が充電された後、電圧検出部320により検出される端子電圧V1,V2,・・・,VNの端子電圧相互間の差が減少するように、放電部310によって二次電池B1,B2,・・・,BNのうち少なくとも一部を放電させる。
具体的には、強制放電制御部338は、例えば、電圧検出部320により検出される端子電圧V1,V2,・・・,VNが、それぞれ予め設定された目標電圧Vtg以下になるまで放電部310によって各二次電池を放電させることにより、二次電池B1,B2,・・・,BNにおける蓄電電荷量のばらつき、すなわち不均衡を低減する。
タイマ回路339は、電圧検出部320によって、周期的に、例えば単位時間毎に端子電圧V1,V2,・・・,VNを検出させたり、放電停止からの経過時間を計時したりするために用いられる。
次に、図1に示す電源装置50の動作について説明する。図5、図6、図7は、図1に示す電源装置50の動作の一例を示すフローチャートである。まず、例えば、負荷装置20の消費電流が急激に増大する等して負荷装置20が要求する電力が発電装置10の出力を超えた場合、充放電制御回路340によって、不足した電力が組電池40から負荷装置20へ供給されて、組電池40の放電が開始される(ステップS1)。
次に、例えばSOC取得部331からの制御信号に応じて、切換回路322によって、検出対象の端子電圧が順次切り替えられることで、電圧検出部320によって、二次電池B1,B2,・・・,BNの各端子電圧V1,V2,・・・,VNが検出される(ステップS2)。なお、電圧検出部320aによって、端子電圧V1,V2,・・・,VNが同時に検出されるようにしてもよい。
SOC取得部331は、このようにして検出された端子電圧V1,V2,・・・,VNを、二次電池B1,B2,・・・,BNのSOCを示すSOC情報として取得する。
なお、SOC取得部331を備えず、ステップS2、S3を実行する代わりに任意のタイミングでステップS4へ移行し、不均衡の判定を実行するようにしてもよい。
次に、放電制御部332は、SOC取得部331によって得られた端子電圧V1,V2,・・・,VNを、基準電圧αと比較する(ステップS3)。そして、端子電圧V1,V2,・・・,VNの全てが基準電圧α以上の場合(ステップS3でNO)、ステップS2〜S3を繰り返す一方、端子電圧V1,V2,・・・,VNのうちいずれか一つでも基準電圧αに満たない場合(ステップS3でYES)、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、第1電圧取得部333によって、電圧検出部320で検出された端子電圧V1,V2,・・・,VNが、放電を停止したとき(直前)の各二次電池の端子電圧である第1電圧V1a,V2a,・・・,VNaとして取得される(ステップS4)。
次に、放電制御部332は、充放電制御回路340へ制御信号を出力して組電池40の放電を停止させる(ステップS5)。そうすると、ステップS4において、端子電圧V1,V2,・・・,VNのうちいずれか一つでも基準電圧α(過放電になることを防止するために放電を禁止させるべき端子電圧)に満たない場合、組電池40の放電が停止されるので、最も放電が進んでいる二次電池についても過放電を防止することが可能となり、二次電池B1,B2,・・・,BNの過放電を防止する確実性を向上させることができる。
また、放電制御部332は、タイマ回路339による経過時間の計時を開始させる(ステップS6)。
以上、ステップS5、S6の処理により、組電池40の放電停止後の経過時間がタイマ回路339によって計時されると共に、組電池40の放電が停止して二次電池B1,B2,・・・,BNに流れる電流がゼロになると、図2(a)に示すように、端子電圧V1,V2,・・・,VNが上昇を開始する。
そして、タイマ回路339の計時時間が設定時間ts以上になると(ステップS7でYES)、第2電圧取得部334は、電圧検出部320によって検出された端子電圧V1,V2,・・・,VNを、二次電池B1,B2,・・・,BNにそれぞれ対応する第2電圧V1b,V2b,・・・,VNbとして取得する(ステップS8)。
この場合、設定時間tsは、組電池40の放電停止後、端子電圧V1,V2,・・・,VNが安定して一定の電圧値を示すようになる時間が設定されているので、安定した状態の端子電圧V1,V2,・・・,VNを第2電圧V1b,V2b,・・・,VNbとして取得することができる結果、第2電圧V1b,V2b,・・・,VNbの取得精度が向上する。そして、第2電圧V1b,V2b,・・・,VNbの精度が向上すると、後述する電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNの算出精度が向上し、ひいては不均衡が生じているか否かの判定精度が向上する。
次に、電圧変化算出部335によって、変数nに、「1」が代入される(ステップS9)。そして、電圧変化算出部335によって、第1電圧Vnaから第2電圧Vnbが減算されて、電圧変化量△Vnが算出される(ステップS10)。
次に、電圧変化算出部335によって、変数nに1が加算された後(ステップS11)、変数nが二次電池数Nと比較される(ステップS12)。そして、変数nが二次電池数Nに満たなければ(ステップS12でNO)、次の二次電池について電圧変化量△Vnを算出するべく、再びステップS10へ移行する。一方、変数nが二次電池数N以上であれば(ステップS12でYES)、すべての二次電池について電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNの算出が終了したので、ステップS21へ移行する。
次に、電圧変化算出部335によって、電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNの最大値が最大電圧変化量△Vmaxとして取得され(ステップS21)、電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNの最小値が最小電圧変化量△Vminとして取得される(ステップS22)。
次に、不均衡判定部336は、最大電圧変化量△Vmaxと最小電圧変化量△Vminとの差を、判定閾値γと比較する(ステップS23)。そして、最大電圧変化量△Vmaxと最小電圧変化量△Vminとの差が判定閾値γ以下であれば(ステップS23でNO)、不均衡判定部336は、均等化が必要なほどの不均衡は生じていないことを示すべく均等化フラグFを「0」にリセット(ステップS24)して充電を開始するべくステップS26へ移行する。
一方、最大電圧変化量△Vmaxと最小電圧変化量△Vminとの差が判定閾値γを超えていれば(ステップS23でYES)、均等化が必要な不均衡が生じていると考えられるので、不均衡が生じていると判定し、不均衡が生じた旨を示すべく均等化フラグFを「1」にセット(ステップS25)して充電を開始するべくステップS26へ移行する。
ステップS21〜S23によれば、電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VN相互間の差のうち、少なくとも一つが判定閾値γを超えた場合、必ず不均衡判定部336によって不均衡が生じていると判定されて、ステップS26へ移行することとなる。
なお、ステップS21〜S23において、電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNから2つを選択するすべての組み合わせにおいて得られる差のうち、少なくとも一つが判定閾値γを超えた場合に、不均衡判定部336が、不均衡が生じていると判定する構成としてもよい。
以上、ステップS1〜S23の処理によれば、第1電圧V1a,V2a,・・・,VNaと第2電圧V1b,V2b,・・・,VNbとの差に基づいて、二次電池B1,B2,・・・,BNにおける蓄電量の不均衡(バラツキ)が生じているか否かが判定される。そうすると、第1電圧と第2電圧との差は、二次電池のSOCに応じて変化するから、SOCの変化に対して端子電圧の変化が小さい二次電池を用いた場合であっても、第1電圧と第2電圧との差に基づいて不均衡が生じているか否かを判定することにより、端子電圧から直接換算されたSOCに基づき不均衡の有無を判定する場合よりも、不均衡が生じているか否かの判定精度を向上することができる。
また、ステップS3において、端子電圧V1,V2,・・・,VNのうちいずれか一つでも基準電圧αに満たない場合(ステップS3でYES)、すなわち二次電池B1,B2,・・・,BNのSOCが全体的に小さな値になっていると考えられるときに、ステップS5以降の処理が実行されて不均衡の有無が判定される。このように、SOCが小さな値になっているときは、図2(a)、図2(b)に示すように、SOCが大きいときよりも電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNが全体的に大きな値になる。
このように、電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNが全体的として大きな値が得られるときに(ステップS3でYES)、電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNに基づき不均衡の有無を判定することで、全体的にSOCが大きいために電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNとして小さな値しか得られないときに不均衡の有無を判定する場合よりも不均衡の判定精度を向上させることができる。
さらに、不均衡の判定を行う際にはステップS5において組電池40の放電が停止されるので、組電池40は負荷装置20への電力供給ができなくなる。しかしながら、基準電圧αは、過放電になることを防止するために放電を禁止させるべき端子電圧に設定されているので、端子電圧V1,V2,・・・,VNのうちいずれか一つでも基準電圧αに満たない場合(ステップS3でYES)は、不均衡判定処理とは無関係に二次電池の過放電を防止するために放電を停止する必要があるタイミングである。このようなタイミングでステップS4以降の不均衡判定処理を実行することで、組電池40の放電が停止されて組電池40が負荷装置20へ電力供給ができなくなる機会を減少させることができる。
次に、ステップS26において、充電制御部337は、充放電制御回路340に充電を要求する制御信号を出力し、充放電制御回路340によって組電池40の充電を開始させる(ステップS26)。なお、ステップS26において、充電制御部337は、充放電制御回路340に充電を開始させる例に限られず、充放電制御回路340に放電を停止させた状態で待機し、例えば発電装置10で余剰電力が生じたり負荷装置20で回生電力が発生したりする等によって、充放電制御回路340が組電池40への充電を開始するようにしてもよい。
次に、充電制御部337は、均等化フラグFを確認する(ステップS27)。そして、均等化フラグFが「0」であれば(ステップS27でNO)、各二次電池における蓄電量の不均衡は生じていないので、充電制御部337は、充放電制御回路340によって、後述する通常充電モードによる充電を実行させて(ステップS28)、処理を終了する。
一方、均等化フラグFが「1」であれば(ステップS27でYES)、各二次電池における蓄電量の不均衡が生じているので、充電制御部337は、蓄電量が多い二次電池においても過充電が発生しないように、充放電制御回路340によって、後述する均等化用充電モードによる充電を実行させる(ステップS29)。
ここで、ステップS28における通常充電モードでは、充電制御部337は、電圧検出部320で検出された組電池40の端子電圧(端子電圧V1,V2,・・・,VNの合計)が、組電池40の満充電電圧になるまで充放電制御回路340によって組電池40の充電を行わせる。これにより、組電池40を満充電にすることができる。ここで、組電池40の満充電電圧は、例えば、各二次電池の満充電電圧に二次電池の個数Nを乗じた電圧が設定されている。
ここで、もし仮に、各二次電池における蓄電量の不均衡が生じているときに通常充電モードでの充電を行うと、端子電圧V1,V2,・・・,VNのうち一部は各二次電池の満充電電圧に満たず、一部は各二次電池の満充電電圧を超えて過充電が生じてしまう。しかしながら、図1に示す電源装置50は、不均衡判定部336が各二次電池における蓄電量の不均衡が生じていないと判定した場合(ステップS23でNO)のみ、通常充電モードでの充電が実行されるので、各二次電池が略均等に充電される結果、各二次電池において過充電が生じるおそれを低減しつつ、各二次電池を満充電にすることが可能となる。
また、ステップS29における均等化用充電モードでは、充電制御部337は、電圧検出部320で検出された各二次電池の端子電圧のうち最も高い電圧が当該二次電池の満充電電圧になったとき、充放電制御回路340による充電を停止させる。これにより、各二次電池における蓄電量の不均衡が生じているために組電池40が満充電になるまで充電を行うと蓄電量が多い二次電池で過充電が生じてしまう場合には、組電池40が満充電になる前に充電が停止される結果、二次電池の過充電が防止される。
次に、ステップS29における均等化用充電モードでの充電が終了すると、強制放電制御部338による均等化処理が実行される(ステップS30)。図7は、均等化処理の一例を示すフローチャートである。まず、強制放電制御部338は、均等化放電信号SG1,SG2,・・・,SGNをすべてオンしてトランジスタQ1,Q2,・・・,QNをオンさせることで、均等化処理を開始する(ステップS41)。
均等化処理による放電の実行中は、発電装置10から負荷装置20へ電力供給できない。また、均等化処理による放電の実行が多発すると、二次電池が頻繁に放電されることとなり、エネルギーの損失増大や、二次電池の充放電サイクル数の増大による劣化を招くこととなる。しかしながら、ステップS1〜S23の処理によれば、上述したように、不均衡が生じているか否かの判定精度を向上することができるので、誤判定による均等化処理の多発を低減できる結果、このような不都合が生じるおそれを低減することができる。
次に、強制放電制御部338は、均等化処理を開始後、端子電圧V1,V2,・・・,VNの検査を開始する(ステップS42)。そして、強制放電制御部338は、変数nに「1」を代入して1番目の二次電池から電圧検査を開始し(ステップS43)、n番目の均等化放電信号SGnがオンしているか否かを判定する(ステップS44)。
そして、均等化放電信号SGnがオフであれば(ステップS44でNO)ステップS47へ移行する一方、均等化放電信号SGnがオンしていれば(ステップS44でYES)、強制放電制御部338は、n番目の端子電圧Vnが予め設定された目標電圧Vtg以下かどうか判定する(ステップS45)。そして、端子電圧Vnが目標電圧Vtgを超えていれば(ステップS45でNO)ステップS47へ移行する一方、端子電圧Vnが目標電圧Vtg以下であれば(ステップS45でYES)、強制放電制御部338は、均等化放電信号SGnをオフ(トランジスタQnをオフ)して二次電池Bnの放電を終了する(ステップS46)。
ステップS47において、強制放電制御部338は、変数nに「1」加算し(ステップS47)、変数nと二次電池数Nとを比較する(ステップS48)。
そして、変数nが二次電池数N以下であれば(ステップS48でNO)、次の二次電池について端子電圧の検査をするべくステップS44へ移行する。一方、変数nが二次電池数Nを超えていれば(ステップS48でYES)、ステップS49へ移行する。
次に、ステップS49において、強制放電制御部338によって、まだオンしている均等化放電信号が有るか否か、すなわちまだ放電中の二次電池が有るか否かが判定される(ステップS49)。
そして、まだ放電中の二次電池が有れば(ステップS49でYES)、ステップS43〜S49の処理を繰り返す一方、放電中の二次電池が無ければ(ステップS49でNO)、均等化処理を終了する。
以上、ステップS1〜S49の処理により、二次電池B1,B2,・・・,BNにおける蓄電量の不均衡のバラツキを検出した場合、端子電圧V1,V2,・・・,VNが目標電圧Vtgに揃えられて不均衡が低減されるので、組電池40の寿命劣化を抑制することが可能となる。これにより、電源装置50を長寿命化することが容易となる。
図6に戻って、強制放電制御部338によって、均等化フラグFが0にリセットされて(ステップS31)、処理を終了する。
なお、不均衡判定部336によって不均衡が生じていると判定された場合、均等化処理によって不均衡を低減する例を示したが、必ずしも均等化処理を行う例に限らない。例えば、充放電制御回路340が、不均衡判定部336から不均衡が生じている旨の信号を受信すると、組電池40全体のSOCを、不均衡が生じていない場合よりも上限を減少させSOCの下限を増大させて、狭い範囲に維持するように、充放電を制御するようにしてもよい。例えば、不均衡判定部336は、組電池40全体のSOCを、不均衡が生じていない場合に20〜80%の範囲に維持し、不均衡が生じた場合に30〜70%に維持するようにしてもよい。
あるいは、不均衡判定部336は、不均衡判定部336から不均衡が生じている旨の信号を受信すると、組電池40の充電を禁止するようにしてもよい。
また、均等化処理において、固定抵抗を用いた抵抗放電により、電圧データを監視しながら目標電圧値まで定抵抗放電を行う例を示したが、可変抵抗を用いて放電量を調節することで均等化処理を行ってもよく、あるいは所定電圧値まで充電することで均等化処理を行うようにしてもよく、その他の方法で均等化してもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る電源装置50aについて説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係る電源装置50aの構成の一例を示すブロック図である。図8に示す電源装置50aは、図1に示す電源装置50とは、組電池40に流れる電流値を検出する電流検出部360を備える点、制御部330aが放電制御部332を備えず代わりに放電停止検出部332aを備える点、及び第1電圧取得部333aの動作タイミングが異なる点で異なる。
その他の構成は図1に示す電源装置50aと同様であるのでその説明を省略し、以下本実施形態の特徴的な点について説明する。
電流検出部360は、例えば電流検出用のシャント抵抗や電流変成器、及びアナログデジタル変換器等によって構成されている。そして、電流検出部360は、例えば組電池40の充電電流をプラスの電流値Iで、放電電流をマイナスの電流値Iで表す信号を、制御部330aへ出力する。
放電停止検出部332aは、電流検出部360により検出された電流値Iが、組電池40の放電方向の電流値(マイナスの電流値)からゼロに変化したとき、組電池40が放電を停止したことを検出する。
第1電圧取得部333aは、SOC取得部331によって取得された各二次電池のSOC情報である端子電圧V1,V2,・・・,VNが、基準電圧αを下回り、かつ放電停止検出部332aによって放電停止が検出されると、電圧検出部320によって検出された端子電圧V1,V2,・・・,VNを第1電圧V1a,V2a,・・・,VNaとして取得すると共に、タイマ回路339によって放電停止が検出された後の経過時間を計時させる。
図9は、図8に示す電源装置50aの動作の一例を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートにおいて、図5に示すフローチャートと同一の動作には同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
まず、ステップS1において組電池40の放電が開始され、その電流値Iが電流検出部360によって検出される。電流検出部360で検出された電流値Iは、放電停止検出部332aによって監視され(ステップS13)、電流値Iがマイナスの電流値からゼロに変化すると(ステップS13でYES)、電流検出部360は、組電池40が放電を停止したことを検出し、ステップS2へ移行する。
以下、ステップS2〜S4は図5におけるステップS2〜S4と同様であるのでその説明を省略する。ステップS4の後、ステップS6において、第1電圧取得部333aは、タイマ回路339によって放電停止が検出された後の経過時間を計時させる。以下、図5におけるステップS7〜S49と同様に動作する。
ステップS4以降の処理により不均衡の判定を行うためには、組電池40の放電を停止させる必要があるので、組電池40は負荷装置20への電力供給ができなくなる。しかしながら、ステップS13の処理によれば、不均衡の判定と無関係に組電池40の放電が停止したタイミングで不均衡の判定を行うことができるので、組電池40の放電が停止されて組電池40が負荷装置20へ電力供給ができなくなる機会を減少させることができる。
また、上述したように、電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNが全体的として大きな値が得られるときに(ステップS3でYES)、電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNに基づき不均衡の有無を判定することで、全体的にSOCが大きく、従って電圧変化量△V1,△V2,・・・,△VNとして小さな値しか得られないときに不均衡の有無を判定する場合よりも不均衡の判定精度を向上させることができる。
なお、SOC取得部331を備えず、ステップS2、S3を実行することなくステップS13からステップS4へ移行する構成としてもよい。
本発明に係る不均衡判定回路、不均衡低減回路、これを用いた電池電源装置、及び不均衡判定方法は、携帯型パーソナルコンピュータやデジタルカメラ、携帯電話機等の電子機器、電気自動車やハイブリッドカー等の車両、太陽電池や発電装置と二次電池とを組み合わされた電源システム等の電池搭載装置、システム等において、好適に利用することができる。
本発明の第1実施形態に係る不均衡判定方法を用いた不均衡判定回路、不均衡低減回路、及びこの不均衡低減回路を用いた電池電源装置、電源システムの構成の一例を示すブロック図である。 二次電池に放電電流が流れた後、放電電流をゼロにしたとき(放電を停止したとき)の、端子電圧の変化を説明するための説明図である。図2(a)は、図2(b)よりもSOCが小さいときに放電を停止した場合を示し、図2(b)は、図2(a)よりもSOCが大きいときに放電を停止した場合を示している。 図1に示す電圧検出部の構成の一例を示すブロック図である。 図1に示す電圧検出部の構成の他の一例を示すブロック図である。 図1に示す電源装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図1に示す電源装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図1に示す電源装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る電源装置の構成の一例を示すブロック図である。 図1に示す電源装置の動作の一例を示すフローチャートである。 二次電池のSOCと端子電圧との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 電源システム
10 発電装置
20 負荷装置
30 電源制御装置
40 組電池
50,50a 電源装置
310 放電部
320,320a 電圧検出部
321 アナログデジタルコンバータ
322 切換回路
323 電圧測定部
330,330a 制御部
331 SOC取得部
332 放電制御部
332a 放電停止検出部
333,333a 電圧取得部
334 第2電圧取得部
335 電圧変化算出部
336 不均衡判定部
337 充電制御部
338 強制放電制御部
339 タイマ回路
340 充放電制御回路
350 不均衡判定回路
360 電流検出部
401 蓄電素子
B1,B2,・・・,BN 二次電池
F 均等化フラグ
I 電流値
Q1,Q2,・・・,QN トランジスタ
R1,R2,・・・,RN 抵抗
SG1,SG2,・・・,SGN 均等化放電信号
V1,V2,・・・,VN 端子電圧
V1a,V2a,・・・,VNa 第1電圧
V1b,V2b,・・・,VNb 第2電圧
ts 設定時間
α 基準電圧
γ 判定閾値

Claims (14)

  1. 複数の二次電池を含む組電池における前記各二次電池の端子電圧をそれぞれ検出する電圧検出部と、
    前記組電池が放電を停止したとき、前記電圧検出部によって検出される各二次電池の端子電圧の、所定時間における各電圧変化量を取得する電圧変化量取得部と、
    前記電圧変化量取得部によって取得された各電圧変化量の相互間における差のうち、少なくとも一つが予め設定された判定閾値を超えたとき、前記複数の二次電池における蓄電量の不均衡が生じていると判定する不均衡判定部と
    を備えることを特徴とする不均衡判定回路。
  2. 前記電圧変化量取得部は、
    前記組電池が放電を停止したとき、前記電圧検出部によって検出される各二次電池の端子電圧を、当該各二次電池にそれぞれ対応する複数の第1電圧として取得する第1電圧取得部と、
    前記組電池が放電を停止した後の経過時間を計時する計時部と、
    前記計時部によって計時された経過時間が予め設定された設定時間以上になったとき、前記電圧検出部によって検出される各二次電池の端子電圧を、当該各二次電池にそれぞれ対応する複数の第2電圧として取得する第2電圧取得部と、
    前記第1電圧取得部により取得された複数の第1電圧と前記第2電圧取得部により取得された複数の第2電圧とに基づいて、前記各二次電池に対応する当該第1電圧と第2電圧との差をそれぞれ当該各二次電池に対応する前記各電圧変化量として算出する電圧変化量算出部とを含むこと
    を特徴とする請求項1記載の不均衡判定回路。
  3. 前記組電池のSOCを示すSOC情報を取得するSOC取得部と、
    前記SOC取得部によって検出された組電池のSOC情報が、予め設定された基準値を下回るSOCを示すとき、前記組電池の放電を停止させる放電制御部とをさらに備え、
    前記電圧変化量取得部は、
    前記放電制御部によって放電が停止されたとき、前記各電圧変化量を取得すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の不均衡判定回路。
  4. 前記各二次電池のSOCを示すSOC情報を取得するSOC取得部と、
    前記SOC取得部によって取得された各二次電池のSOC情報のうち少なくとも一つが、予め設定された基準値を下回るSOCを示すとき、前記組電池の放電を停止させる放電制御部とをさらに備え、
    前記電圧変化量取得部は、
    前記放電制御部によって放電が停止されたとき、前記各電圧変化量を取得すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の不均衡判定回路。
  5. 前記組電池を流れる電流値を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部により検出された電流値が、前記組電池の放電方向の電流値からゼロに変化したとき、前記組電池が放電を停止したことを検出する放電停止検出部とをさらに備え、
    前記電圧変化量取得部は、
    前記放電停止検出部によって放電停止が検出されたとき、前記各電圧変化量を取得すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の不均衡判定回路。
  6. 前記組電池のSOCを示すSOC情報を取得するSOC取得部をさらに備え、
    前記電圧変化量取得部は、
    前記SOC取得部によって取得された組電池のSOC情報が予め設定された基準値を下回るSOCを示し、かつ前記放電停止検出部によって放電停止が検出されたとき、前記各電圧変化量を取得すること
    を特徴とする請求項5記載の不均衡判定回路。
  7. 前記各二次電池のSOCを示すSOC情報を取得するSOC取得部をさらに備え、
    前記電圧変化量取得部は、
    前記SOC取得部によって取得された各二次電池のSOC情報のうち少なくとも一つが、予め設定された基準値を下回るSOCを示し、かつ前記放電停止検出部によって放電停止が検出されたとき、前記各電圧変化量を取得すること
    を特徴とする請求項5記載の不均衡判定回路。
  8. 前記基準値として、
    前記各二次電池が過放電になることを防止するために放電を禁止させるべきSOCを示す値が、予め設定されていること
    を特徴とする請求項3、4、6、及び7のいずれか1項に記載の不均衡判定回路。
  9. 前記電圧検出部は、
    前記各二次電池の端子電圧を検出する複数の電圧測定部を備えること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の不均衡判定回路。
  10. 前記電圧検出部は、
    前記各二次電池の端子電圧を検出する一つの電圧測定部と、
    前記電圧測定部と前記各二次電池との接続関係を切り換えて、前記電圧測定部により前記各二次電池の端子電圧をそれぞれ検出させる切換部とを備えること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の不均衡判定回路。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の不均衡判定回路と、
    前記不均衡判定部によって、前記複数の二次電池における蓄電量の不均衡が生じていると判定されたとき、前記組電池を充電する充電制御部と、
    前記複数の二次電池を、それぞれ放電させる放電部と、
    前記不均衡判定部によって前記不均衡が生じていると判定された後に前記充電制御部によって前記組電池が充電された後、前記電圧検出部により検出される各二次電池の端子電圧相互間の差が減少するように、前記放電部によって前記各二次電池のうち少なくとも一部を放電させる強制放電制御部と
    を備えることを特徴とする不均衡低減回路。
  12. 前記充電制御部は、
    前記不均衡判定部によって前記不均衡が生じていると判定された後に前記組電池を充電する場合、前記各二次電池の端子電圧のうち最も高い電圧が当該二次電池の満充電電圧になったとき、当該充電を終了する均等化用充電モードにより充電を行い、
    前記不均衡判定部によって前記不均衡が生じていると判定されることなく前記組電池を充電する場合、前記組電池の端子電圧が当該組電池の満充電電圧になったとき、当該充電を終了する通常充電モードにより充電を行うこと
    を特徴とする請求項11記載の不均衡低減回路。
  13. 請求項11又は12記載の不均衡低減回路と、
    前記組電池と
    を備えることを特徴とする電池電源装置。
  14. 電圧検出部が、複数の二次電池を含む組電池における前記各二次電池の端子電圧をそれぞれ検出する工程と、
    電圧変化量取得部が、前記組電池が放電を停止したとき、前記電圧検出部によって検出される各二次電池の端子電圧の、所定時間における各電圧変化量を取得する工程と、
    不均衡判定部が、前記電圧変化量取得部によって取得された各電圧変化量の相互間における差のうち、少なくとも一つが予め設定された判定閾値を超えたとき、前記複数の二次電池における蓄電量の不均衡が生じていると判定する工程と
    を含むことを特徴とする不均衡判定方法。
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