JP2006032293A - カラー陰極線管 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スプリング固定板の変形を防止し、スプリングユニットを溶接固定不良なく、所望する角度及び位置に取り付ける。
【解決手段】 第2支持体3の端部に設けられた略矩形状の傾斜側板33を構成する4つの辺のうち天板32と接続された辺を第1辺3b、第1辺3bの両端にそれぞれ接続された2つの辺のうち第2支持体3の長手方向のより端側に位置する辺を第2辺3aとしたとき、傾斜側板33とスプリング固定板4とを固定する全ての固定箇所3g,3hのそれぞれの少なくとも一部は、第1辺3b及び第2辺3aを2辺とする略三角形の領域33a内に存在する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、張力を加えた状態でシャドウマスクを保持するシャドウマスク構体を備えたカラー陰極線管に関する。
一般に、カラー陰極線管は、電子銃から射出される3本の電子ビームに対して色選別を行うためのシャドウマスクと、このシャドウマスクを固定するフレームと、フェースパネルに植設されたパネルピンに前記フレームを係止するために前記フレームに取り付けられた複数のスプリングユニットとを備える。
近年、カラー陰極線管のフェースパネルの画像表示面が平面化されつつあり、これに伴いシャドウマスクも平面化している。シャドウマスクが平面化してくると、従来のようにシャドウマスクをフレームで支持するのみではシャドウマスクの平面性を維持できない。また、このように単にフレームで支持するのみでは、外部からの振動により容易にシャドウマスクが振動してしまい、カラー陰極線管の表示画面に悪影響を与える。このため、シャドウマスクに一定の張力を加えてフレームに架張固定する、いわゆるテンションマスクが採用されている。
シャドウマスクに電子ビームが衝突することにより、シャドウマスクが熱膨脹し変形し、その結果、電子ビーム通過孔が蛍光体スクリーンに対して相対的に変位し、色ずれを生じる、いわゆるドーミング現象が知られている。シャドウマスクが平面化されると、特に画面の水平方向の両端部近傍においてこのドーミングが顕著に発生する。このため、電子ビームの衝突によるシャドウマスクの熱膨脹を吸収させるために、一般に、シャドウマスクは、その弾性限界に近い実用最大限の張力を加えてフレームに架張固定される。このようにシャドウマスクを架張固定することにより、シャドウマスクの温度上昇による熱膨張を吸収できるので、シャドウマスクの電子ビーム通過孔と蛍光体スクリーンの蛍光体ドット(又は蛍光体ストライプ)との相互的位置のずれを防止することができる。
以下、このようなテンション型のシャドウマスクを備えた従来のカラー陰極線管における、シャドウマスクを架張固定するフレームのフェースパネルへの固定構造を説明する(例えば、特許文献1,2参照)。
図8(A)及び図8(B)は、従来のカラー陰極線管において、シャドウマスク構体110の製造方法の工程の一部を示した斜視図である。
図8(A)に示したように、フレーム101は、相対向する一対の第1支持体102及び相対向する一対の第2支持体103からなり、それぞれの端部同士が溶接等の手段により略矩形枠状に接合されてなる。フレーム101の4つのコーナー部に相当する、第2支持体103の各端部には、スプリング固定板104が抵抗溶接等の手段により固定されている。このように構成されたフレーム101を得た後、フレーム101の表面に黒化被膜を形成し、且つ溶接等による熱歪を取るため、フレーム101は500〜600℃の加熱処理が施される。加熱処理後、一対の第1支持体102の辺101aは所定の形状となるよう切削加工される。切削加工後、一対の第1支持体102が相互に接近する方向の加圧力105を一対の第1支持体102に加えてフレーム101を弾性変形させ、且つ平板状のシャドウマスク基板106’に加圧力105と逆方向の張力107を加えた状態で、第1支持体102の辺101aとシャドウマスク基板106’とを接触させ、両者を抵抗溶接等の手段で溶接固定する。フレーム101とシャドウマスク基板106’とを溶接固定後、フレーム101への加圧力105とシャドウマスク基板106’への張力107とをともに解除する。その後、シャドウマスク基板106’の一対の辺101aより外側にはみ出した部分を切断除去してシャドウマスク106を得る。必要に応じて、シャドウマスク106の振動を防止するための振動防止部材(図示せず)を取り付ける。
次いで、図8(B)に示したように、フレーム101の4つのコーナー部に設けられたスプリング固定板104にスプリングユニット109を溶接等の手段により固定する。その後、シャドウマスク106の表面に黒化被膜を形成する加熱工程を行う。かくして、第2支持体103の長手方向とほぼ平行な方向に張力が加えられた状態で一対の第1支持体102に架張固定されたシャドウマスク106を備えたシャドウマスク構体110を得る。
図8(A)及び図8(B)において、106aは、シャドウマスク106(又はシャドウマスク基板106’)に形成された多数の電子ビーム通過孔の形成領域(有孔領域)を示す。
スプリングユニット109の周辺構造を図9に示す。
スプリングユニット109は、蛍光体スクリーンが形成されたフェースパネルの内壁面に植設されたパネルピンに嵌合する孔109aが形成された弾性部材111と、スプリング固定板104に固定されるスプリングベースプレート112とを含み、これらが略「V」字状に形成されてなる。弾性部材111は、剛性が相対的に小さく、弾性変形が容易であるのに対して、スプリングベースプレート112は、剛性が相対的に大きく略剛体と見なすことができる。
スプリングユニット109の弾性部材111の左右両側には一対の突出部111aが立設され、スプリングベースプレート112の左右両側には一対のガイド112aが立設されている。例えばカラー陰極線管の落下時等の衝撃が加わったとき、突出部111aとガイド112aとが衝突し、弾性部材111の変形量を規制する。この規制により、落下のような衝撃が加わっても、弾性部材111に発生する応力が抑制され、弾性部材111の塑性変形を防止することができる。このため、衝撃が加わった後、弾性部材111はほぼ元の状態に復帰するので、シャドウマスク構体110のフェースパネルに対する相対位置の再現性が確保される。
特開平8−339759号公報 特開2000−90845号公報
スプリングユニット109を含む上記の従来のスプリング固定構造は以下のような課題を有していた。
スプリングユニット109は、フレーム101のコーナー部に固定されたスプリング固定板104に密着して固定される。しかし、シャドウマスク構体110の製造工程においてスプリング固定板104がねじれ変形し、その平面性が悪化してしまう。従って、スプリングユニット109をスプリング固定板104に溶接固定する際に、両者間に隙間が発生し、溶接固定不良を生じるという課題があった。また、スプリング固定板104の平面性が高くない場合、スプリングユニット109のシャドウマスク構体110に対する取付角度がばらつくという課題があった。このような課題の発生メカニズムを以下に説明する。
一対の第1支持体102が相互に接近する方向の加圧力105が加えられたときのフレーム101のコーナー部の変形状態を図10に示す。図10はフレーム101を下側から見た斜視図であり、説明のためにスプリング固定板104が除去された状態を図示している。図10において、細い二点鎖線はフレーム101に加圧力105が加えられていない状態を示しており、太い実線は加圧力5が加えられた状態を示している。
図10に示されているように、第2支持体103は、天板132と、天板132の外周縁に形成された側板131a,131b、傾斜側板133、及び端板134とを備える。第2支持体103の端部において、天板132が第1支持体102と接合されている。側板131a,131b、傾斜側板133、及び端板134は天板132の外周縁方向に連続しており、その結果、第2支持体103は、天板132の法線方向にのみ開口した箱状である。第2支持体103の長手方向に直交する第2支持体103の断面形状が略「コ」字状となるように、天板132の両端縁に一対の側板131a,131bが互いに対向して形成されている。傾斜側板133は、第2支持体103の端部に、第2支持体103の長手方向に対して傾斜して設けられており、これにスプリング固定板104が取り付けられる。傾斜側板133は略矩形状を有しており、その4つの辺のうち、辺103aは第2支持体103の長手方向と略直交する端板134と接続され、辺103bは天板132と接続され、辺103aよりも第2支持体103の中央側に位置する辺103dは側板131aと接続され、辺103cは第2支持体103の開口の縁の一部を構成している。
図10に示されているように、一対の第1支持体102が相互に接近する方向の加圧力105が加えられると、一対の第2支持体103は相互に離間する方向に変形する。このとき、辺103a及び辺103bはそれぞれ端板134及び天板132と接続されているために変位しにくいのに対して、辺103dは大きく変形する側板131aと接続されているために、また、辺103cは第2支持体103の開口の縁を構成しているために、いずれも大きく変位する。
図11はスプリング固定板104が取り付けられる傾斜側板133の周辺を示した拡大斜視図、図12は図11のXII−XII線に沿った傾斜側板133の矢視端面図である。図12において、細い二点鎖線はフレーム101に加圧力105が加えられていない状態を、また太い実線は加圧力105が加えられた状態をそれぞれ示しており、それぞれ図10に示した細い二点鎖線及び太い実線に対応する。
図11に示されているように、辺103aと辺103cとの交点と辺103bと辺103dとの交点とを結ぶ傾斜側板133の対角線103eにより、略矩形状の傾斜側板133を略三角形の第1領域133a及び第2領域133bに分割して考える。図12に示されているように、フレーム101に加圧力105が加えられたとき、第1領域133aは変位量が小さな辺103a及び辺103bを含むためほとんど変位しないのに対して、第2領域133bは変位量が大きな辺103c及び辺103dを含むため大きく変位する。即ち、傾斜側板133は、フレーム1に加圧力105が加えられたとき、対角線103eを境として、第2領域133bが内側(管軸に接近する側)に変位するように変形する。
スプリング固定板104は、図11に示されているように、傾斜側板133の第1領域133a内に含まれる固定点103g及び第2領域133b内に含まれる固定点103hにて例えば抵抗溶接法(スポット溶接)により第2支持体103に固定される。
図13(A)は、傾斜側板133にスプリング固定板104を固定した状態において、一対の第1支持体102が相互に接近する方向の加圧力105を加えたときのスプリング固定板104の周辺を示した斜視図であり、図13(B)は、図13(A)の矢印13Bに沿って見たスプリング固定板104の周辺の構成図である。
スプリング固定板104は、第2支持体103と第1支持体102とを接合するより前に、傾斜側板133に固定点104g,104hにて固定される。スプリング固定板104の固定点104g,104hは、図11に示した傾斜側板133の固定点103g,103hにそれぞれ対応する。
フレーム101に加圧力105を加えた際、第2支持体103及び傾斜側板133は図10及び図12に示したように変形する。傾斜側板133とスプリング固定板104との固定点103g/104g,103h/104hが対角線103eに対して両側に配置されているので、スプリング固定板104は傾斜側板133とほぼ同様に変形する。即ち、スプリング固定板104のうち、対角線104eに対して一方の側の第1領域104aはほとんど変位せず、他方の側の第2領域104bは対角線104eを境として内側に変位する。
図14に示すように、このように変形したスプリング固定板104にスプリングユニット109が固定される。スプリング固定板104は対角線104e部分が突出した曲面であるのに対して、スプリングユニット109のスプリングベースプレート112は略平面である。従って、スプリングユニット109の姿勢はスプリング固定板104上の3点で決定される。
スプリング固定板104上において、対角線104e上の点を104k,104n、第1領域104a内の点を104m、第2領域104b内の点を104pとしたとき、スプリングユニット109の姿勢は、点104k,104n,104mの3点か、又は点104k,104n,104pの3点のいずれかで決定される。
図15(A)はスプリングユニット109をスプリング固定板104に対して点104k,104n,104mの3点で点溶接(例えば抵抗溶接)した場合の図14の矢印15に沿った側面図、図15(B)はスプリングユニット109をスプリング固定板104に対して点104k,104n,104pの3点で点溶接(例えば抵抗溶接)した場合の図14の矢印15に沿った側面図である。
図15(A)の場合、スプリングユニット109の姿勢を規制する3点は、スプリング固定板104のうち変位が小さな第1領域104a内に含まれているため、スプリングユニット109をほぼ設計通りの姿勢(角度)に固定することができる。しかし、点104pにおいて、スプリング固定板104とスプリングベースプレート112との間に隙間が発生するため、この位置においてたびたび溶接固定不良が発生する。
図15(B)の場合、スプリングユニット109の姿勢を規制する3点は、スプリング固定板104のうち変位が大きな第2領域104b内に含まれているため、スプリングユニット109の姿勢(角度)は設計値から外れてしまう。更に、点104mにおいて、スプリング固定板104とスプリングベースプレート112との間に隙間が発生するため、この位置においてたびたび溶接固定不良が発生する。
このように、フレーム101に加圧力105を加えてフレーム101を変形させることにより、スプリング固定板104が変形し、その結果、スプリングユニット109の取付角度がばらつき、スプリングユニット109のスプリング固定板104に対する溶接固定不良が発生する。これらは、シャドウマスク構体110の製造工程での歩留り悪化の大きな要因となっていた。
また、スプリングユニット109は、フェースパネルに植設されたパネルピンに孔109aを係止することにより、シャドウマスク構体110をフェースパネルに対して所定位置に保持する保持機能と、カラー陰極線管が動作中に、電子ビームによりシャドウマスク106を含むシャドウマスク構体110の温度が上昇し熱膨張することにより、シャドウマスク106の電子ビーム通過孔と蛍光体スクリーンの蛍光体ドット(又は蛍光体ストライプ)との相互位置がずれるのを補正する補正機能とを備えている。
図15(B)に示したように、スプリングユニット109の取付角度が設計値から外れると、スプリングユニット109の上記の機能が発揮されず、シャドウマスク106の電子ビーム通過孔と蛍光体スクリーンの蛍光体ドット(又は蛍光体ストライプ)との相互位置がずれて、良好な画像を表示できなくなる。
本発明は、従来のカラー陰極線管が有していた上記の課題を解決し、スプリングユニットが溶接固定不良なく、所望する通りに取り付けられたシャドウマスク構体を備え、良好な画像を表示することができるカラー陰極線管を提供することを目的とする。
本発明のカラー陰極線管は、蛍光体スクリーンが形成されたフェースパネルと、前記フェースパネルと一体化されたファンネルと、前記ファンネルのネック部内に収納され、前記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを射出する電子銃と、シャドウマスク構体と、前記シャドウマスク構体を前記フェースパネルに保持するためのスプリングユニットとを有する。
前記シャドウマスク構体は、相対向する一対の第1支持体及び相対向する一対の第2支持体を備え、これらが矩形枠状に接合されたフレームと、前記一対の第1支持体間に張力を加えて保持されたシャドウマスクとを有する。前記第2支持体は、天板と、一対の側板と、傾斜側板とを少なくとも有し、前記天板と相対向した方向にのみ開口した箱状である。前記一対の側板は、前記第2支持体の長手方向に直交する前記第2支持体の断面形状が略「コ」字状となるように、前記天板の両端縁に形成されている。前記傾斜側板は、略矩形状を有し、前記第2支持体の端部において前記第2支持体の長手方向に対して傾斜して前記天板に形成されている。前記傾斜側板にスプリング固定板が固定されている。
前記スプリングユニットは、孔が形成された弾性部材と前記スプリング固定板に溶接されたスプリングベースプレートとにより略「V」字状に形成されている。
そして、略矩形状の前記傾斜側板を構成する4つの辺のうち前記天板と接続された辺を第1辺、前記第1辺の両端にそれぞれ接続された2つの辺のうち前記第2支持体の長手方向のより端側に位置する辺を第2辺としたとき、前記傾斜側板と前記スプリング固定板とを固定する全ての固定箇所のそれぞれの少なくとも一部は、前記第1辺及び前記第2辺を2辺とする略三角形の領域内に存在する。
本発明によれば、スプリング固定板の変形を防止できるので、スプリングユニットを所望する姿勢(角度)及び位置に固定することができる。従って、熱膨張による電子ビーム通過孔と蛍光体スクリーンとの相対的位置ずれが低減されるので、良好な画像表示を実現できる。
以下、本発明を実施形態を示しながら詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るカラー陰極線管の概略断面図である。
カラー陰極線管は、フェースパネル51とファンネル52とが一体化された外囲器を備える。フェースパネル51の内面には蛍光スクリーン54が形成されている。ファンネル52のネック部53には電子ビーム56を射出する電子銃55が封入されている。ファンネル52の外周上には電子銃55から射出された電子ビーム56を水平方向及び垂直方向に偏向し走査させる偏向ヨーク57が配置されている。電子ビーム56はシャドウマスク6に形成された電子ビーム通過孔を通過して蛍光体スクリーン54を照射して、所望の画像が表示される。シャドウマスク6は略矩形枠状のフレーム1に保持されている。シャドウマスク6及びフレーム1からなるシャドウマスク構体10はフェースパネル51の内壁面に植設されたパネルピン58及びスプリングユニット9を介してフェースパネル51に取り付けられている。
図2(A)及び図2(B)は、本発明の一実施形態に係るカラー陰極線管において、シャドウマスク構体10の製造方法の工程の一部を示した斜視図である。
図2(A)に示したように、フレーム1は、相対向する一対の第1支持体2及び相対向する一対の第2支持体3からなり、それぞれの端部同士が溶接等の手段により略矩形枠状に接合されてなる。フレーム1の4つのコーナー部に相当する、第2支持体3の各端部には、スプリング固定板4が抵抗溶接等の手段により固定されている。このように構成されたフレーム1を得た後、フレーム1の表面に黒化被膜を形成し、且つ溶接等による熱歪を取るため、フレーム1は500〜600℃の加熱処理が施される。加熱処理後、一対の第1支持体2の辺1aは所定の形状となるよう切削加工される。切削加工後、一対の第1支持体2が相互に接近する方向の加圧力5を一対の第1支持体2に加えてフレーム1を弾性変形させ、且つ平板状のシャドウマスク基板6’に加圧力5と逆方向の張力7を加えた状態で、第1支持体2の辺1aとシャドウマスク基板6’とを接触させ、両者を抵抗溶接等の手段で溶接固定する。フレーム1とシャドウマスク基板6’とを溶接固定後、フレーム1への加圧力5とシャドウマスク基板6’への張力7とをともに解除する。その後、シャドウマスク基板6’の一対の辺1aより外側にはみ出した部分を切断除去してシャドウマスク6を得る。必要に応じて、シャドウマスク6の振動を防止するための振動防止部材(図示せず)を取り付ける。
次いで、図2(B)に示したように、フレーム1の4つのコーナー部に設けられたスプリング固定板4にスプリングユニット9を溶接等の手段により固定する。その後、シャドウマスク6の表面に黒化被膜を形成する加熱工程を行う。かくして、第2支持体3の長手方向とほぼ平行な方向に張力が加えられた状態で一対の第1支持体2に架張固定されたシャドウマスク6を備えたシャドウマスク構体10を得る。
図2(A)及び図2(B)において、6aは、シャドウマスク6(又はシャドウマスク基板6’)に形成された多数の電子ビーム通過孔の形成領域(有孔領域)を示す。
スプリングユニット9の周辺構造を図3に示す。
スプリングユニット9は、蛍光体スクリーン54が形成されたフェースパネル51(図1参照)の内壁面に植設されたパネルピン58(図1参照)に嵌合する孔9aが形成された弾性部材11と、スプリング固定板4に固定されるスプリングベースプレート12とを含み、これらが略「V」字状に形成されてなる。弾性部材11は、剛性が相対的に小さく、弾性変形が容易であるのに対して、スプリングベースプレート12は、剛性が相対的に大きく略剛体と見なすことができる。図3では孔9aは円形開口である例が示されているが、これに限らず他の形状であっても良い。
スプリングユニット9の弾性部材11の左右両側には一対の突出部11aが立設され、スプリングベースプレート12の左右両側には一対のガイド12aが立設されている。例えばカラー陰極線管の落下時等の衝撃が加わったとき、突出部11aとガイド12aとが衝突し、弾性部材11の変形量を規制する。この規制により、落下のような衝撃が加わっても、弾性部材11に発生する応力が抑制され、弾性部材11が塑性変形するのが防止されるので、その後もとの状態に復帰することによりシャドウマスク構体10のフェースパネル51に対する相対位置の再現性が確保される。
一対の第1支持体2が相互に接近する方向の加圧力5が加えられたときのフレーム1のコーナー部の変形状態を図4に示す。図4はフレーム1を下側から見た斜視図であり、説明のためにスプリング固定板4が除去された状態を図示している。図4において、細い二点鎖線はフレーム1に加圧力5が加えられていない状態を示しており、太い実線は加圧力5が加えられた状態を示している。
図4に示されているように、第2支持体3は、天板32と、天板32の外周縁に形成された側板31a,31b、傾斜側板33、及び端板34とを備える。第2支持体3の端部において、天板32が第1支持体2と接合されている。側板31a,31b、傾斜側板33、及び端板34は天板32の外周縁方向に連続しており、その結果、第2支持体3は、天板32と相対向した方向にのみ開口した箱状である。第2支持体3の長手方向に直交する第2支持体3の断面形状が略「コ」字状となるように、天板32の両端縁に一対の側板31a,31bが互いに対向して形成されている。傾斜側板33は、第2支持体3の端部に、第2支持体3の長手方向に対して傾斜して設けられており、これにスプリング固定板4が取り付けられる。傾斜側板33は略矩形状を有しており、その4つの辺のうち、辺(第2辺)3aは第2支持体3の長手方向と略直交する端板34と接続され、辺(第1辺)3bは天板32と接続され、辺3aよりも第2支持体3の中央側に位置する辺3dは側板31aと接続され、辺3cは第2支持体3の開口の縁の一部を構成している。
図4に示されているように、一対の第1支持体2が相互に接近する方向の加圧力5が加えられると、一対の第2支持体3は相互に離間する方向に変形する。このとき、辺3a及び辺3bはそれぞれ端板34及び天板32と接続されているために変位しにくいのに対して、辺3dは大きく変形する側板31aと接続されているために、また、辺3cは第2支持体3の開口の縁を構成しているために、いずれも大きく変位する。
図5はスプリング固定板4が取り付けられる傾斜側板33の周辺を示した拡大斜視図、図6は図5のVI−VI線に沿った傾斜側板33の矢視端面図である。図6において、細い二点鎖線はフレーム1に加圧力5が加えられていない状態を、また太い実線は加圧力5が加えられた状態をそれぞれ示しており、それぞれ図4に示した細い二点鎖線及び太い実線に対応する。
図5に示されているように、辺3aと辺3cとの交点と辺3bと辺3dとの交点とを結ぶ傾斜側板33の対角線3eにより、略矩形状の傾斜側板33を略三角形の第1領域33a及び第2領域33bに分割して考える。図6に示されているように、フレーム1に加圧力5が加えられたとき、第1領域33aは変位量が小さな辺3a及び辺3bを含むためほとんど変位しないのに対して、第2領域33bは変位量が大きな辺3c及び辺3dを含むため大きく変位する。即ち、傾斜側板33は、フレーム1に加圧力5が加えられたとき、対角線3eを境として、第2領域33bが内側(管軸に接近する側)に変位するように変形する。
スプリング固定板4は、図5に示されているように、傾斜側板33の第1領域33a内に含まれる2つの固定点3g,3hにて例えば抵抗溶接法(スポット溶接)により第2支持体3に固定される。
図7(A)は、傾斜側板33にスプリング固定板4を固定した状態において、一対の第1支持体2が相互に接近する方向の加圧力5を加えたときのスプリング固定板4の周辺を示した斜視図であり、図7(B)は、図7(A)の矢印7Bに沿って見たスプリング固定板4の周辺の構成図である。
スプリング固定板4は、第2支持体3と第1支持体2とを接合するより前に、傾斜側板33に固定点4g,4hにて固定される。スプリング固定板4の固定点4g,4hは、図5に示した傾斜側板33の固定点3g,3hにそれぞれ対応する。
フレーム1に加圧力5を加えた際、第2支持体3及び傾斜側板33は図4及び図6に示したように変形するが、傾斜側板33とスプリング固定板4との固定点3g/4g,3h/4hが変位量が小さな第1領域33a内にあるため、加圧力5が加えられることによって傾斜側板33が図6に示したように変形しても、スプリング固定板4の表面は略平面を維持する。
従って、シャドウマスク6を架張固定した後に、スプリング固定板4上にスプリングユニット9を溶接固定する際、スプリング固定板4とスプリングユニット9のベースプレート12との間に隙間が発生しない。よって、スプリング固定板4とスプリングユニット9との間の溶接固定不良の発生を防止でき、また、スプリングユニット9をスプリング固定板4(即ちシャドウマスク構体10)に対して適正な角度で溶接できる。
更に、スプリングユニット9をシャドウマスク構体10に対して所望の角度で取り付けることができるので、カラー陰極線管の動作時にシャドウマスク6及びフレーム1が熱膨張しても、シャドウマスク6の電子ビーム通過孔とフェースパネル51に形成された蛍光体スクリーン54の蛍光体ドット又は蛍光体ストライプとの相対的位置ずれを防止するというスプリングユニット9の補正機能を有効に発揮させることができる。よって、良好な画像を表示できるカラー陰極線管を提供することができる。
上記の実施形態では、2つの固定点3g,3hが傾斜側板33の第1領域33a内にある場合を示したが、本発明はこれに限定されない。一般に、スポット溶接等における溶接点は直径φ2〜8mm程度の略円形である。このような大きさを有する固定点3g,3hが上記のように第1領域33a内にあれば理想的であるが、固定点3g,3hのそれぞれの少なくとも一部が第1領域33aに含まれていれば、本発明の上記の効果を得ることができる。
なお、傾斜側板33とスプリング固定板4との固定点の数は上記の実施形態のように2つに限定されず、1つ又は3つ以上であっても良い。
スプリング固定板4は傾斜側板33の変位が少ない第1領域33aと接合されれば良く、その接合法は上記の実施形態に示したスポット溶接法に限定されない。
本発明の利用分野は特に制限はないが、例えばテレビジョンやコンピュータディスプレイ等に用いられるカラー陰極線管に利用することができる。
本発明の一実施形態に係るカラー陰極線管の概略断面図 (A),(B)は、本発明の一実施形態に係るカラー陰極線管において、シャドウマスク構体の製造方法の工程の一部を示した斜視図である。 本発明の一実施形態に係るカラー陰極線管において、スプリングユニットの周辺構造を示した斜視図 本発明の一実施形態に係るカラー陰極線管において、一対の第1支持体が相互に接近する方向の加圧力が加えられたフレームのコーナー部の変形状態を示した斜視図 本発明の一実施形態に係るカラー陰極線管において、スプリング固定板が取り付けられる傾斜側板周辺の構成を示した拡大斜視図 図5のVI−VI線での傾斜側板の矢視端面図 (A)は、本発明の一実施形態に係るカラー陰極線管において、一対の第1支持体が相互に接近する方向の加圧力が加えられたフレームのスプリング固定板周辺を示した斜視図,(B)は、図7(A)の矢印7Bに沿って見たスプリング固定板周辺の構成図 (A),(B)は、従来のカラー陰極線管において、シャドウマスク構体の製造方法の工程の一部を示した斜視図である。 従来のカラー陰極線管において、スプリングユニットの周辺構造を示した斜視図 従来のカラー陰極線管において、一対の第1支持体が相互に接近する方向の加圧力が加えられたフレームのコーナー部の変形状態を示した斜視図 従来のカラー陰極線管において、スプリング固定板が取り付けられる傾斜側板周辺の構成を示した拡大斜視図 図11のXII−XII線での傾斜側板の矢視端面図 (A)は、従来のカラー陰極線管において、一対の第1支持体が相互に接近する方向の加圧力が加えられたフレームのスプリング固定板周辺を示した斜視図,(B)は、図13(A)の矢印13Bに沿って見たスプリング固定板周辺の構成図 従来のカラー陰極線管において、スプリング固定板にスプリングユニットが固定される様子を示した斜視図 (A),(B)は、いずれも従来のカラー陰極線管において、変形したスプリング固定板にスプリングユニットが固定された状態を示した側面図
符号の説明
1 フレーム
2 第1支持体
3 第2支持体
3a 第2辺
3b 第1辺
4 スプリング固定板
6 シャドウマスク
9 スプリングユニット
9a 孔
10 シャドウマスク構体
11 弾性部材
12 スプリングベースプレート
31a,31b 側板
32 天板
33 傾斜側板
34 端板
51 フェースパネル
52 ファンネル
53 ネック部
54 蛍光体スクリーン
55 電子銃
56 電子ビーム
58 パネルピン

Claims (2)

  1. 蛍光体スクリーンが形成されたフェースパネルと、前記フェースパネルと一体化されたファンネルと、前記ファンネルのネック部内に収納され、前記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを射出する電子銃と、シャドウマスク構体と、前記シャドウマスク構体を前記フェースパネルに保持するためのスプリングユニットとを有するカラー陰極線管であって、
    前記シャドウマスク構体は、相対向する一対の第1支持体及び相対向する一対の第2支持体を備え、これらが矩形枠状に接合されたフレームと、前記一対の第1支持体間に張力を加えて保持されたシャドウマスクとを有し、
    前記第2支持体は、天板と、一対の側板と、傾斜側板とを少なくとも有し、前記天板と相対向した方向にのみ開口した箱状であり、
    前記一対の側板は、前記第2支持体の長手方向に直交する前記第2支持体の断面形状が略「コ」字状となるように、前記天板の両端縁に形成されており、
    前記傾斜側板は、略矩形状を有し、前記第2支持体の端部において前記第2支持体の長手方向に対して傾斜して前記天板に形成されており、
    前記傾斜側板にスプリング固定板が固定されており、
    前記スプリングユニットは、孔が形成された弾性部材と前記スプリング固定板に溶接されたスプリングベースプレートとにより略「V」字状に形成されており、
    略矩形状の前記傾斜側板を構成する4つの辺のうち前記天板と接続された辺を第1辺、前記第1辺の両端にそれぞれ接続された2つの辺のうち前記第2支持体の長手方向のより端側に位置する辺を第2辺としたとき、前記傾斜側板と前記スプリング固定板とを固定する全ての固定箇所のそれぞれの少なくとも一部は、前記第1辺及び前記第2辺を2辺とする略三角形の領域内に存在することを特徴とするカラー陰極線管。
  2. 全ての前記固定箇所は、前記第1辺及び前記第2辺を2辺とする略三角形の領域内に存在する請求項1に記載のカラー陰極線管。
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