JP2006030785A - 多焦点眼鏡レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】 レンズ外面のサグ量を小さく抑え、レンズ中心厚や縁厚が薄く形成され、かつ度数に対応した良好な光学性能を有し、さらには製造での負担を軽減できる多焦点眼鏡レンズを提供すること。
【解決手段】 多焦点眼鏡レンズは、外側と内側の一対の屈折面を有する多焦点眼鏡レンズにおいて、外面を台玉領域と小玉領域とからなる多焦点面とし、内面を非球面とし、該眼鏡レンズに乱視補正機能を付与する場合には該内面に乱視補正特性を付与する構成にした。
【選択図】 図7

Description

この発明は、屈折補正用多焦点眼鏡レンズに関する。
従来、加齢に伴い衰えた眼の調節力を補う為に多焦点眼鏡レンズが使用されている。多焦点眼鏡レンズには、バイフォーカルレンズ(二重焦点レンズ)が多用されている。バイフォーカルレンズは、多焦点面に遠方を見るために用いられる台玉領域と近方を見るために用いられる小玉領域とを有する。プラスチック製のバイフォーカルレンズの場合、各領域を仕様に応じた曲率半径に設計することにより必要な加入屈折力を与えている。また、ガラス製のバイフォーカルレンズの場合、屈折率の高いガラス材で作られた小玉を台玉の中に埋め込むことにより所定の加入屈折力を与えている。
上記従来の多焦点眼鏡レンズは、外面(物体側の面)を多焦点面とし、台玉や小玉はそれぞれ球面加工されていた。従って、光学性能を良好に発揮するためには、台玉、小玉ともにある程度深いカーブを与えなければならず、外面のサグ量が大きくなってしまう。また、プラスレンズの場合には中心厚が厚くなり、マイナスレンズの場合には縁厚が厚くなってしまう。結果としてレンズ全体の重量が重くなったり、美的外観を損ねたりするといった欠点が指摘されていた。
このような欠点を改善すべく以下のような多焦点眼鏡レンズが提案されている。
特開平8−94980号公報 特開平10−186290号公報 特開平10−301065号公報 特開平10−301066号公報
上記各特許文献1〜4では、レンズの曲率(カーブ)を浅く維持すると共に多焦点面である外面における小玉領域および台玉領域を非球面加工したバイフォーカルレンズが提案されている。
しかし、多焦点面を非球面加工すると多焦点面の成型用型を作製することが困難となる。また、一般的に眼鏡レンズの製造方法では、特定の度数に最適化するように外面のみを加工してある半完成品を、該度数を含む所定の範囲内にある度数のレンズにも共通して使用する。そのため、どうしても特定度数以外の度数のレンズの性能は低下してしまう。特に各特許文献1〜4では、外面を特定度数に対応して非球面加工も行っているため、他の度数のレンズの性能低下は大きくなるおそれがある。さらに乱視補正は、多焦点面である外面を非球面化しても十分に行われない。
そこで本発明は上記の事情に鑑み、レンズ外面のサグ量を小さく抑え、レンズ中心厚や縁厚が薄く形成され、かつ度数に対応した良好な光学性能を有し、さらには製造での負担を軽減できる多焦点眼鏡レンズを提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、本発明による多焦点眼鏡レンズは、外側と内側の一対の屈折面を有する多焦点眼鏡レンズにおいて、外面を台玉領域と小玉領域とからなる多焦点面とし、内面を非球面として構成したことを特徴とする。このように構成されることにより、レンズ外面のサグ量を小さく抑えた薄いレンズが提供される。また、上記構成によれば、予め加工されている外面形状に基づいて内面の非球面形状を最適設計することが可能となる。従って、受注時の所定の度数に対応した光学性能を有するレンズを容易に製造することができる。
上記多焦点眼鏡レンズに乱視補正機能を付与する場合には、非球面加工する上記内面に乱視補正特性を持たせることが有効である。また、上記台玉領域や小玉領域を球面にすることにより、外面の加工が容易となり、製造時にかかる負担を一層軽減することができる。
ここで多焦点眼鏡レンズがマイナスレンズである場合、小玉領域を非球面加工すると、製造の容易性は若干劣るものの、良好な光学性能が得られる。
さらに、より一層良好な光学性能を得るためには、内面において、台玉領域に対応する領域での非球面量と、小玉領域に対応する領域での非球面量とが異なるように構成されることが好ましい。
上記の構成を具体的に実現するために、本発明に係る多焦点眼鏡レンズは、以下の条件を満たす。なお、本明細書ではレンズの説明にフィッティングポイントを通る内面の法線と内面との交点を原点とする左手座標系を用いる。該左手座標系において、法線方向で物体側から眼側に向かう方向を正の方向とするZ軸、該Z軸と直交し装用時に上になる方向を正の方向とするY軸、Y軸およびZ軸と直交する方向をX軸とする。また本明細書において、上方、下方、水平方向、鉛直方向等の方向を示す表現は、装用時における眼鏡レンズの状態を基準とした方向を示す。
本発明に係る多焦点眼鏡レンズは、上記の左手座標系において、Z軸を含みX軸と角度θ[degree]をなすメリジオナル平面内の断面頂点屈折力をP(θ)[Dptr]、メリジオナル平面と内面との交線のZ軸からの高さH[mm]における断面屈折力をD2m(H,θ)[Dptr]で表すとき、以下の条件(1)、(2)、
P(θ)>0 …(1)
D2m(0,θ)>D2m(10,θ)>D2m(20,θ) …(2)
を同時に満たす。
ここで、断面頂点屈折力P(θ)は、以下の式(8)によって求められる。
P(θ)=SPH+CYL・sin(θ−AX)…(8)
但し、SPHは遠用部屈折力[Dptr]を、CYLは遠用部乱視屈折力[Dptr]を、AXは遠用部乱視軸方向[degree]を、それぞれ表す。
また、断面屈折力D2m(H,θ)は、以下の式(9)によって求められる。
D2m(H,θ)=(1−n)C2m(H,θ)…(9)
但し、nはレンズ材料の屈折率を、C2m(H,θ)は上記メリジオナル平面と内面との交線のZ軸からの高さH[mm]における曲率を、それぞれ表す。
条件(1)を満たす、つまり多焦点眼鏡レンズがプラスレンズである場合に条件(2)を持たすように非球面を変化させることにより、浅いベースカーブを用いながらも光学性能を良好に保つことができる。
また、本発明に係る多焦点眼鏡レンズは、上記の左手座標系における0≦θ≦180の範囲において以下の条件(3)、(4)
P(θ)<0 …(3)
D2m(0,θ)<D2m(10,θ)<D2m(20,θ) …(4)
を同時に満たす。
条件(3)を満たす、つまり多焦点眼鏡レンズがマイナスレンズである場合に条件(4)を持たすように非球面を変化させることにより、浅いベースカーブを用いながらも光学性能を良好に保つことができる。なお、角度θの範囲を0≦θ≦180と限定しているように、多焦点眼鏡レンズがマイナスレンズである場合には、少なくとも台玉領域で条件(4)を満たせばよく、角度θが180°以上となる小玉領域では必ずしも条件(4)を満たす必要はない。
レンズの屈折力によっては、遠方視と近方視の両方の光学性能を良好にするために、10≦H≦20、30≦θ≦150の範囲において、以下の条件(5)、
D2m(H,θ+180)≠D2m(H,θ) …(5)
を満たすようにすることが望ましい。なお、10≦H≦20、30≦θ≦150の範囲とは台玉の遠用領域に対応する範囲である。
特に、マイナスレンズの場合には、10≦H≦20、30≦θ≦150の範囲において、以下の条件(6)、
D2m(H,θ+180)<D2m(H,θ) …(6)
を満たすようにすると良好な光学性能を得ることができる。すなわち、マイナスレンズの場合は、台玉の遠用領域に対応する範囲(30≦θ≦150)の内面のメリジオナル断面屈折力よりも小玉の近用領域に対応する範囲(210≦θ≦330)の内面のメリジオナル断面屈折力を小さく設定すると良い。
また、マイナスレンズの場合、上記メリジオナル平面と外面との交線のZ軸からの高さHにおける断面屈折力をD1m(H,θ)[Dptr]、(H,θ)の位置における外面の法線を含みメリジオナル平面と直交するサジタル平面と外面との交線の前記Z軸からの高さHにおける断面屈折力をD1s(H,θ)[Dptr]で表すとき、小玉領域において以下の条件(7)
D1m(H,θ)<D1s(H,θ) …(7)
を満たすように構成すると、遠方視と近方視の両方の光学性能を良好にすることができる。なお、断面屈折力D1m(H,θ)は、以下の式(10)、
D1m(H,θ)=(n−1)C1m(H,θ)…(10)
によって求められ、断面屈折力D1s(H,θ)は、以下の式(11)、
D1s(H,θ)=(n−1)C1s(H,θ)…(11)
によって求められる。
但し、C1m(H,θ)は外面のメリジオナル断面曲率[Dptr]を、C1s(H,θ)は外面のサジタル断面曲率[Dptr]を、それぞれ表す。
以上のように、本発明によれば、少なくとも内面を非球面加工することにより、レンズの外面のサグ量が少なく、中心厚または縁厚が薄く、かつ光学性能にも優れ、さらに製造での負荷の少ない多焦点眼鏡レンズを得ることができる。
以下、各図を参照しつつ、上記構成および特徴を有する多焦点眼鏡レンズの具体的実施例を5例説明する。実施例1と実施例2の多焦点眼鏡レンズL1、L2はプラスレンズであり、実施例3から実施例5の多焦点眼鏡レンズL3、L4、L5はマイナスレンズである。
図1は、実施例1から実施例5の多焦点眼鏡レンズL1〜L5の内面2を示す図である。また図2は、実施例1から実施例5の多焦点眼鏡レンズL1〜L5の外面1を示す図である。外面1は、台玉領域1fと小玉領域1nを有する。本明細書では、多焦点眼鏡レンズL1〜L5を、左手座標系を用いて説明する。すなわち、各図に示すように、フィッティングポイントを通る法線と該外面との交点を原点Oとし、該法線の延出する方向において、物体側から眼側に向かう方向を正の方向とするZ軸と規定する。Z軸と直交し、上方を正の方向とするY軸、Y軸とZ軸に直交する軸をX軸と規定する。なお、図1、図2に示す各軸において、アルファベットの後に付された数字は外面1、内面2のいずれの面における座標系を規定する軸であるかを示す。例えば、X1であれば外面1の左手座標系を規定するX軸を示し、また、X2であれば内面2の左手座標系を規定するX軸を示す。
また、図1に示す内面2において、Z2軸を一端の辺とし、X2軸と角度θ[degree]をなすメリジオナル平面と内面2との交線のZ2軸からの高さをH[mm]とする。図1において、高さHと角度θによって規定される内面2内の任意の位置を(H、θ)で表す。遠用領域は10≦H≦20、30≦θ≦150の範囲によって代表され、近用領域は10≦H≦20、210≦θ≦330の範囲によって代表されるものとする。
図3に実施例1の多焦点眼鏡レンズL1のY1(Y2)軸を含む断面図を示す。実施例1のレンズL1は、処方の度数が遠用部球面屈折力SPH+2.00[Dptr]、加入屈折力ADD2.00[Dptr]である。外面1の台玉領域1fは、面屈折力D1fが3.71[Dptr]の球面、小玉領域1nは、面屈折力D1nが5.71[Dptr]の球面である。内面2は、近軸面屈折力D2sが−1.74[Dptr]の回転対称非球面である。また、中心厚CTが2.78[mm]、縁厚ETsが1.00[mm]、外面サグ量SAGが3.85[mm]、屈折率Nが1.60、外径DIAが70[mm]になっている。
図4は、多焦点眼鏡レンズL1の外面1のY1軸上における面屈折力D1を表す。図4に示すように、外面1における台玉領域1fと小玉領域1nはどちらも球面である。従って各領域における面屈折力はY1の値が変化しても一定である。また、同様の理由からY1軸上におけるメリジオナル断面屈折力とサジタル断面屈折力とに差はない。
図5は、多焦点眼鏡レンズL1の内面2のY2軸上におけるメリジオナル断面屈折力D2mとサジタル断面屈折力D2sを表す。図5中、実線で示すのがメリジオナル断面屈折力D2mであり、破線で示すのがサジタル断面屈折力D2sである。
ここで、断面頂点屈折力P(θ)は、角度θがどの値を採ろうとも上記式(8)より正の値をとる。また、図5から、メリジオナル断面屈折力D2mが中心から周縁部に向かうにつれて、換言すればHが0、10、20となるにつれて徐々に減少していることがわかる。すなわち、多焦点眼鏡レンズL1は、条件(1)を満たし、かつ条件(2)を満たすレンズである。
条件(1)と(2)を共に満たす多焦点眼鏡レンズL1の光学性能を表した図が図6と図7である。図6は、Y1軸を透過する光束のメリジオナル透過屈折力Pmおよびサジタル透過屈折力Psを表す。図6中、メリジオナル透過屈折力Pmを実線で表し、サジタル透過屈折力Psを破線で示す。また、図7中、(A)は、多焦点眼鏡レンズL1の透過非点収差の等高線図を表し、(B)は、透過平均屈折力の等高線図を表す。なお、各等高線図において、点線で示す等高線の間隔は0.25Dである。以下に示す各等高線図においても同様である。図6、図7より条件(1)、(2)を満たす多焦点眼鏡レンズL1は、台玉がある遠用領域、小玉がある近用領域ともに良好な光学性能を有していることがわかる。
多焦点眼鏡レンズL1の性能を検証するため、図8から図12に比較例1としての多焦点眼鏡レンズQ1を示す。図8から図12は、それぞれ上述した図3〜図7に対応する。多焦点眼鏡レンズQ1は多焦点眼鏡レンズL1と同一の処方度数(遠用部球面屈折力SPH+2.00[Dptr]、加入屈折力ADD2.00[Dptr])を有するが、従来の多焦点眼鏡レンズの設計に基づき、外面および内面を球面加工したものである。
多焦点眼鏡レンズQ1は、レンズL1と同一の処方度数を得るために、外面の台玉領域が5.19[Dptr]の球面、外面の小玉領域が7.19[Dptr]の球面、内面が−3.25[Dptr]の球面、中心厚CT3.09[mm]、縁厚1.00[mm]、外面サグ量5.40[mm]、屈折率1.60、外径70[mm]となっている。また、図11、図12に示すように、透過非点収差が大きく発生し、十分な光学性能が得られていないことがわかる。このように各数値や図面を比較すると、実施例1の多焦点眼鏡レンズL1は、多焦点眼鏡レンズQ1と比べて、外面サグ量が小さく、中心厚が薄い形状でありながら、多焦点眼鏡レンズQ1よりも遠用領域・近用領域とも光学性能が優れていることが分かる。
図13に実施例2の多焦点眼鏡レンズL2のY1(Y2)軸を含む断面図を示す。実施例2のレンズL2は、処方の度数が遠用部球面屈折力SPH+4.00[dptr]、遠用部乱視屈折力CYL−2.00[Dptr]、乱視軸方向AX90[degree]、加入屈折力ADD2.00[Dptr]の乱視補正効果を備えるレンズである。外面1の台玉領域1fは面屈折力D1fが5.19[Dptr]の球面、小玉領域1nは面屈折力D1nが7.19[Dptr]の球面である。また、内面2は、近軸S断面屈折力D2sが−1.28[Dptr]、近軸C断面屈折力D2cが−3.28[Dptr]の乱視補正特性を含む非回転対称非球面である。なお、S断面とは球面屈折力SPHを与える断面、C断面とは球面屈折力SPHを与えかつ乱視屈折力CYLを算出するための断面である。実施例2では、S断面はθ=90°、C断面はθ=0°である。また、中心厚CTが4.63[mm]、縁厚ETsが1.00[mm]、縁厚ETcが2.73[mm]、外面サグ量SAGが5.45[mm]、屈折率Nが1.60、外径DIAが70[mm]となっている。なお、縁厚ETsはS断面での縁厚、縁厚ETcはC断面での縁厚である。
図14は、多焦点眼鏡レンズL2の外面1のY1軸上における面屈折力D1を表す。図14に示すように、外面1における台玉領域1fと小玉領域1nはどちらも球面である。従って各領域における面屈折力はY1の値が変化しても一定である。また、同様の理由からY1軸上におけるメリジオナル断面屈折力とサジタル断面屈折力とに差はない。
図15は、多焦点眼鏡レンズL2の内面2の形状を説明するためのグラフである。詳しくは図15は、角度θの断面ごとの高さHとメリジオナル断面屈折力D2mとの関係を表す。図15中、破線がθ=0°と180°の時のメリジオナル断面屈折力D2mを表し、一点鎖線がθ=45°、135°、225°、315°の時のメリジオナル断面屈折力D2mを表し、実線がθ=90°と270°の時のメリジオナル断面屈折力D2mを表す。図15に示すように、レンズL2の内面2は、角度θの断面ごとに非球面量が変化する非球面(スーパーエイトーリック面)になっている。図16は、多焦点眼鏡レンズL2の内面2のY2軸上におけるメリジオナル断面屈折力D2mとサジタル断面屈折力D2sを表す。図16中、実線で示すのがメリジオナル断面屈折力D2mの軌跡であり、破線で示すのがサジタル断面屈折力D2sの軌跡である。メリジオナル断面屈折力D2mの軌跡とサジタル断面屈折力D2sの軌跡とが離れているのは、乱視補正成分があるためである。ここで、断面頂点屈折力P(θ)は、角度θがどの値をとっても式(8)より正の値を採る。また図16に示すように、メリジオナル断面屈折力D2m(H,θ)は、レンズ中心から周辺に向けてだんだん減少している。すなわち、多焦点眼鏡レンズL2は、条件式(1)および(2)をともに満たしている。
条件(1)と(2)を共に満たす多焦点眼鏡レンズL2の光学性能を表した図が図17と図18である。図17は、Y1軸を透過する光束のメリジオナル透過屈折力Pmおよびサジタル透過屈折力Psを表す。図17中、メリジオナル透過屈折力Pmを実線で表し、サジタル透過屈折力Psを破線で示す。メリジオナル透過屈折力Pmとサジタル透過屈折力Psとの間には処方の度数である遠用部乱視屈折力CYLと略同様の差が確保されている。また、図18中、(A)は、多焦点眼鏡レンズL2の透過非点収差の等高線図を表し、(B)は、透過平均屈折力の等高線図を表す。図17、図18より条件(1)、(2)を満たす多焦点眼鏡レンズL2は、台玉がある遠用領域、小玉がある近用領域ともに良好な光学性能を有していることがわかる。
多焦点眼鏡レンズL2の性能を検証するため、図19から図23に比較例2としての多焦点眼鏡レンズQ2を示す。図19から図23は、それぞれ上述した図13、14、16〜18に対応する。多焦点眼鏡レンズQ2は多焦点眼鏡レンズL2と同一の処方度数(遠用部球面屈折力SPH+4.00[dptr]、遠用部乱視屈折力CYL−2.00[Dptr]、乱視軸方向AX90[degree]、加入屈折力ADD2.00[Dptr])を有するが、従来の多焦点眼鏡レンズの設計に基づき、外面を球面加工し、内面を非球面ではなくトーリック面に加工したものである。
多焦点眼鏡レンズQ2は、レンズL2と同一の処方度数を得るために、外面の台玉領域が7.11[Dptr]の球面、外面の小玉領域が9.11[Dptr]の球面、内面はS断面屈折力D2sが−3.28[Dptr]、C断面屈折力D2cが−5.28[Dptr]のトーリック面、中心厚CT5.24[mm]、縁厚ETsが1.00[mm]、縁厚ETcが3.15[mm]、外面サグ量SAGが7.63[mm]、屈折率Nが1.60、外径DIAが70[mm]となっている。このように、実施例2の多焦点眼鏡レンズL2は、多焦点眼鏡レンズQ2と比べて、外面サグ量が小さく、中心厚が薄い形状である。また、図22に示すように多焦点眼鏡レンズQ2は、メリジオナル透過屈折力Pmとサジタル透過屈折力Psとの間に処方の度数である遠用部乱視屈折力CYL以上の差が発生している。さらに多焦点眼鏡レンズQ2は、図23(A)に示すように透過非点収差が大きく発生している。以上より、実施例2の多焦点眼鏡レンズL2は、多焦点眼鏡レンズQ2よりも遠用領域・近用領域とも光学性能が優れているといえる。
図24に実施例3の多焦点眼鏡レンズL3のY1(Y2)軸を含む断面図を示す。実施例3のレンズL3は、処方の度数が遠用部球面屈折力SPH−4.00[Dptr]、加入屈折力ADD2.00[Dptr]である。外面1の台玉領域1fは、面屈折力D1fが2.46[Dptr]の球面、小玉領域1nは、面屈折力D1nが4.46[Dptr]の球面である。内面2は、近軸面屈折力D2sが−6.47[Dptr]の回転対称非球面である。また、中心厚CTが1.50[mm]、縁厚ETsが5.50[mm]、外面サグ量SAGが2.53[mm]、屈折率Nが1.60、外径DIAが70[mm]になっている。
図25は、多焦点眼鏡レンズL4の外面1のY1軸上における面屈折力D1を表す。上記のとおり、外面1における台玉領域1fと小玉領域1nはどちらも球面である。従って図25に示すように、各領域1f、1nにおける面屈折力はY1の値が変化しても一定である。また、同様の理由からY1軸上におけるメリジオナル断面屈折力とサジタル断面屈折力とに差はない。
図26は、多焦点眼鏡レンズL4の内面2のY2軸上におけるメリジオナル断面屈折力D2mとサジタル断面屈折力D2sを表す。図26中、実線で示すのがメリジオナル断面屈折力D2mであり、破線で示すのがサジタル断面屈折力D2sである。
ここで、断面頂点屈折力P(θ)は、角度θがどの値を採ろうとも上記式(8)より負の値をとる。また、図26から、メリジオナル断面屈折力D2mが中心から周縁部に向かうにつれて徐々に増加していることがわかる。すなわち、多焦点眼鏡レンズL1は、条件(3)を満たし、かつ条件(4)を満たすレンズである。
条件(3)と(4)を共に満たす多焦点眼鏡レンズL3の光学性能を表した図が図27と図28である。図27は、Y1軸を透過する光束のメリジオナル透過屈折力Pmおよびサジタル透過屈折力Psを表す。図27中、メリジオナル透過屈折力Pmを実線で表し、サジタル透過屈折力Psを破線で示す。また、図28中、(A)は、多焦点眼鏡レンズL3の透過非点収差の等高線図を表し、(B)は、透過平均屈折力の等高線図を表す。
多焦点眼鏡レンズL3の性能を検証するため、図29から図33に比較例3としての多焦点眼鏡レンズQ3を示す。図29から図33は、それぞれ上述した図24〜図28に対応する。多焦点眼鏡レンズQ3は多焦点眼鏡レンズL3と同一の処方度数(遠用部球面屈折力SPH−4.00[Dptr]、加入屈折力ADD2.00[Dptr])を有するが、従来の多焦点眼鏡レンズの設計に基づき、外面および内面を球面加工したものである。
多焦点眼鏡レンズQ3は、レンズL3と同一の処方度数を得るために、外面の台玉領域が3.71[Dptr]の球面、外面の小玉領域が5.71[Dptr]の球面、内面が−7.73[Dptr]の球面、中心厚1.50[mm]、縁厚6.02[mm]、外面サグ量3.85[mm]、屈折率1.60、外径70[mm]となっている。このように各数値を比較すると、実施例1の多焦点眼鏡レンズL1は、多焦点眼鏡レンズQ1と比べて、外面サグ量が小さく、縁厚が薄い形状を実現している。また各図面を比較すると、多焦点眼鏡レンズQ1よりも、特に遠用領域における光学性能が優れていることが分かる。
図34に実施例4の多焦点眼鏡レンズL4のY1(Y2)軸を含む断面図を示す。実施例4のレンズL4は、近用領域の性能の向上を図ったもので、実施例3の多焦点眼鏡レンズL3の改良版とも言える。多焦点眼鏡レンズL4は、内面2が非回転対称非球面である点と、縁厚ETs、ETcが5.67[mm]である点以外は、レンズL3と同一仕様の設計がなされている。
図35は、多焦点眼鏡レンズL4の外面1のY1軸上における面屈折力D1を表す。実施例3のレンズL3と同様に、外面1における台玉領域1fと小玉領域1nはどちらも球面である。従って図35に示すように、Y1の値が変化しても各領域1f、1nにおける面屈折力はどちらも一定である。また、同様の理由からY1軸上におけるメリジオナル断面屈折力とサジタル断面屈折力とに差はない。
図36は、多焦点眼鏡レンズL4の内面4の形状を説明するためのグラフである。詳しくは図36は、角度θの断面における高さHとメリジオナル断面屈折力D2mとの関係を表す。図36中、点線がθ=0°と180°の時のメリジオナル断面屈折力D2mを表し、一点鎖線がθ=45°、135°の時のメリジオナル断面屈折力D2mを表し、実線がθ=90°の時のメリジオナル断面屈折力D2mを表し、二点鎖線がθ=225°、315°の時のメリジオナル断面屈折力D2mを表し、破線がθ=270°の時のメリジオナル断面屈折力D2mを表す。
ここで図36によると、近用領域内にある角度θ=225°、270°、315°におけるメリジオナル断面屈折力D2mは、遠用領域内にある角度θ=45°、90°、135°におけるメリジオナル断面屈折力D2mよりも小さいことがわかる。すなわち、多焦点眼鏡レンズL4は、条件(5)および条件(6)を満たしている。また図37は、多焦点眼鏡レンズL4の内面2のY2軸上におけるメリジオナル断面屈折力D2mとサジタル断面屈折力D2sを表す。図37中、実線で示すのがメリジオナル断面屈折力D2mの軌跡であり、破線で示すのがサジタル断面屈折力D2sの軌跡である。図37に示すメリジオナル断面屈折力D2mにおいて、Y2の値が正の値の軌跡は図36に示すθ=90°の軌跡と一致し、Y2の値が負の値の軌跡は図36に示すθ=270°の軌跡と一致する。
ここで、断面頂点屈折力P(θ)は、角度θがどの値をとっても式(8)より負の値を採る。また、図36から、0≦θ≦180の範囲においてメリジオナル断面屈折力D2mがレンズ中心から周縁部に向かうにつれて徐々に増加していることがわかる。すなわち、多焦点眼鏡レンズL4は、条件(3)を満たし、かつ0≦θ≦180の範囲において条件(4)を満たすレンズである。
条件(3)〜(6)をすべて満たす多焦点眼鏡レンズL4の光学性能を表した図が図38と図39である。図38は、Y1軸を透過する光束のメリジオナル透過屈折力Pmおよびサジタル透過屈折力Psを表す。図38中、メリジオナル透過屈折力Pmを実線で表し、サジタル透過屈折力Psを破線で示す。また、図39中、(A)は、多焦点眼鏡レンズL3の透過非点収差の等高線図を表し、(B)は、透過平均屈折力の等高線図を表す。
上述したように、多焦点眼鏡レンズL4の具体的数値構成は、実施例3のレンズL3と略同一である。よって、多焦点眼鏡レンズL4も当然に、比較例3のレンズQ3よりも外面サグ量が小さく、中心厚が薄い形状を有している。さらに、図38や図39に示すように、レンズL4は、近用領域における透過非点収差が低減しており、レンズL3やレンズQ3と比較して、遠用領域のみならず近用領域における光学性能も良好であることが分かる。
図40に実施例5の多焦点眼鏡レンズL5のY1(Y2)軸を含む断面図を示す。実施例5のレンズL5は、実施例4の多焦点眼鏡レンズL4と同様に近用領域の性能の向上を図ったもので、実施例3の多焦点眼鏡レンズL3の改良版である。多焦点眼鏡レンズL5は、外面1の小玉領域1nが縦倍率と横倍率が異なるアナモルフィック非球面に加工されている点以外は、レンズL3と同一の設計がなされている。
図41は、多焦点眼鏡レンズL5の外面1のY1軸上におけるメリジオナル断面屈折力D1mとサジタル断面屈折力D1sを表す。図41中、実線で示すのがメリジオナル断面屈折力D1mであり、破線で示すのがサジタル断面屈折力D1sである。アナモルフィック非球面形状を有する小玉領域において、メリジオナル断面屈折力D1mはサジタル断面屈折力D1sより小さく設計されている。つまり、多焦点眼鏡レンズL5は、条件(7)を満たす。図42は、多焦点眼鏡レンズL5の内面2のY2軸上におけるメリジオナル断面屈折力D2mとサジタル断面屈折力D2sを表す。図42中、実線で示すのがメリジオナル断面屈折力D2mの軌跡であり、破線で示すのがサジタル断面屈折力D2sの軌跡である。
ここで、断面頂点屈折力P(θ)は、角度θがどの値を採ろうとも上記式(8)より負の値をとる。また、図42から、メリジオナル断面屈折力D2mがレンズ中心から周縁部に向かうにつれて徐々に増加していることがわかる。すなわち、多焦点眼鏡レンズL5は、条件(3)を満たし、かつ条件(4)を満たすレンズである。
条件(3)と(4)および条件(7)を全て満たす多焦点眼鏡レンズL5の光学性能を表した図が図43と図44である。図43は、Y1軸を透過する光束のメリジオナル透過屈折力Pmおよびサジタル透過屈折力Psを表す。図43中、メリジオナル透過屈折力Pmを実線で表し、サジタル透過屈折力Psを破線で示す。また、図44中、(A)は、多焦点眼鏡レンズL5の透過非点収差の等高線図を表し、(B)は、透過平均屈折力の等高線図を表す。
上述したように、多焦点眼鏡レンズL5の具体的数値構成は、実施例3のレンズL3と略同一である。よって、多焦点眼鏡レンズL5も当然に、比較例3のレンズQ3よりも外面サグ量が小さく、中心厚が薄い形状を有している。さらに多焦点眼鏡レンズL5は、外面1の小玉領域1nに非球面を設けることにより、製造面で若干の負担増になるが、図43や図44に示すように、遠用領域および近用領域においてかなり良好な光学性能を有していることが分かる。
以上、本発明の多焦点眼鏡レンズの具体例としてレンズL1からレンズL5を説明した。以上の各実施例1〜5のレンズL1〜L5は、どれも内面2を非球面としている。内面は多焦点面ではない連続的な面であるため、非球面加工は従来用いられるCNC切削加工機・研磨機などを利用して容易に行うことができる。従って、内面を非球面加工するための特別な型を用意する必要がない。また、多焦点眼鏡レンズL5以外は外面の台玉領域および小玉領域とも球面に加工しているため、従来の多焦点レンズの外面側の成形用型や、該型を用いて成形した半完成品がそのまま利用できる。さらに本発明に係る多焦点眼鏡レンズによれば、既存の外面の形状を考慮し、内面の非球面を最適設計することで、受注した個々のレンズについて最適な光学性能を提供することができる。
なお、本明細書においては多焦点眼鏡レンズとしてはバイフォーカルレンズを挙げて説明してきたが、本発明はトライフォーカルレンズ(三重焦点レンズ)等にも適用できる。
本発明の実施形態の多焦点眼鏡レンズの内面の座標の説明図である。 本発明の実施形態の多焦点眼鏡レンズの外面の座標の説明図である。 実施例1の多焦点眼鏡レンズの断面図である。 実施例1のレンズの外面のY1軸上の面屈折力を表す図である。 実施例1のレンズの内面のY2軸上のメリジオナル断面屈折力およびサジタル断面屈折力を表す図である。 実施例1のレンズのY1軸を通過する光束のメリジオナル透過屈折力およびサジタル透過屈折力を表す図である。 実施例1のレンズの透過非点収差および透過平均屈折力の等高線図である。 比較例1の多焦点眼鏡レンズの断面図である。 比較例1のレンズの外面のY1軸上の面屈折力を表す図である。 比較例1のレンズの内面のY2軸上のメリジオナル断面屈折力およびサジタル断面屈折力を表す図である。 比較例1のレンズのY1軸を通過する光束のメリジオナル透過屈折力およびサジタル透過屈折力を表す図である。 比較例1のレンズの透過非点収差および透過平均屈折力の等高線図である。 実施例2の多焦点眼鏡レンズの断面図である。 実施例2のレンズの外面のY1軸上の面屈折力を表す図である。 実施例2の内面の各θ方向のメリジオナル断面屈折力を表す図である。 実施例2のレンズの内面のY2軸上のメリジオナル断面屈折力およびサジタル断面屈折力を表す図である。 実施例2のレンズのY1軸を通過する光束のメリジオナル透過屈折力およびサジタル透過屈折力を表す図である。 実施例2のレンズの透過非点収差および透過平均屈折力の等高線図である。 比較例2の多焦点眼鏡レンズの断面図である。 比較例2のレンズの外面のY1軸上の面屈折力を表す図である。 比較例2のレンズの内面のY2軸上のメリジオナル断面屈折力およびサジタル断面屈折力を表す図である。 比較例2のレンズのY1軸を通過する光束のメリジオナル透過屈折力およびサジタル透過屈折力を表す図である。 比較例2のレンズの透過非点収差および透過平均屈折力の等高線図である。 実施例3の多焦点眼鏡レンズの断面図である。 実施例3のレンズの外面のY1軸上の面屈折力を表す図である。 実施例3のレンズの内面のY2軸上のメリジオナル断面屈折力およびサジタル断面屈折力を表す図である。 実施例3のレンズのY1軸を通過する光束のメリジオナル透過屈折力およびサジタル透過屈折力を表す図である。 実施例3のレンズの透過非点収差および透過平均屈折力の等高線図である。 比較例3の多焦点眼鏡レンズの断面図である。 比較例3のレンズの外面のY1軸上の面屈折力を表す図である。 比較例3のレンズの内面のY2軸上のメリジオナル断面屈折力およびサジタル断面屈折力を表す図である。 比較例3のレンズのY1軸を通過する光束のメリジオナル透過屈折力およびサジタル透過屈折力を表す図である。 比較例3のレンズの透過非点収差および透過平均屈折力の等高線図である。 実施例4の多焦点眼鏡レンズの断面図である。 実施例4のレンズの外面のY1軸上の面屈折力を表す図である。 実施例4の内面の各θ方向のメリジオナル断面屈折力を表す図である。 実施例4のレンズの内面のY2軸上のメリジオナル断面屈折力およびサジタル断面屈折力を表す図である。 実施例4のレンズのY1軸を通過する光束のメリジオナル透過屈折力およびサジタル透過屈折力を表す図である。 実施例4のレンズの透過非点収差および透過平均屈折力の等高線図である。 実施例5の多焦点眼鏡レンズの断面図である。 実施例5のレンズの外面のY1軸上のメリジオナル断面屈折力およびサジタル断面屈折力を表す図である。 実施例5のレンズの内面のY2軸上のメリジオナル断面屈折力およびサジタル断面屈折力を表す図である。 実施例5のレンズのY1軸を通過する光束のメリジオナル透過屈折力およびサジタル透過屈折力を表す図である。 実施例5のレンズの透過非点収差および透過平均屈折力の等高線図である。
符号の説明
1 外面
1f 台玉領域
1n 小玉領域
2 内面
L1、L2、L3、L4、L5 多焦点眼鏡レンズ

Claims (11)

  1. 外側と内側の一対の屈折面を有する多焦点眼鏡レンズにおいて、
    前記外面を台玉領域と小玉領域とからなる多焦点面とし、
    前記内面を非球面として構成されていることを特徴とする多焦点眼鏡レンズ。
  2. 前記内面は、乱視補正特性を備えることを特徴とする請求項1に記載の多焦点眼鏡レンズ。
  3. 前記台玉領域は、球面であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多焦点眼鏡レンズ。
  4. 前記小玉領域は、球面であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の多焦点眼鏡レンズ。
  5. 前記小玉領域は、非球面であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の多焦点眼鏡レンズ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の多焦点眼鏡レンズにおいて、
    前記内面における、前記台玉領域に対応する領域での非球面量と、前記小玉領域に対応する領域での非球面量とが異なることを特徴とする多焦点眼鏡レンズ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の多焦点眼鏡レンズにおいて、
    フィッティングポイントを通る内面の法線と内面との交点を原点とする左手座標系において、前記法線方向で物体側から眼側に向かう方向を正の方向とするZ軸、該Z軸と直交し装用時に上になる方向を正の方向とするY軸、Y軸およびZ軸と直交する方向をX軸とした場合に、
    前記Z軸を含み前記X軸と角度θ[degree]をなすメリジオナル平面内の断面頂点屈折力をP(θ)[Dptr]、前記メリジオナル平面と前記内面との交線の前記Z軸からの高さH[mm]における断面屈折力をD2m(H,θ)[Dptr]、で表すとき、以下の条件(1)、(2)、
    P(θ)>0 …(1)
    D2m(0,θ)>D2m(10,θ)>D2m(20,θ) …(2)
    を同時に満たすことを特徴とする多焦点眼鏡レンズ。
  8. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の多焦点眼鏡レンズにおいて、
    フィッティングポイントを通る内面の法線と内面との交点を原点とする左手座標系において、前記法線方向で物体側から眼側に向かう方向を正の方向とするZ軸、該Z軸と直交し装用時に上になる方向を正の方向とするY軸、該Y軸およびZ軸と直交する方向をX軸とした場合に、
    前記Z軸を含み前記X軸と角度θ[degree]をなすメリジオナル平面内の断面頂点屈折力をP(θ)[Dptr]、前記メリジオナル平面と前記内面との交線の前記Z軸からの高さH[mm]における断面屈折力をD2m(H,θ)[Dptr]、で表すとき、0≦θ≦180の範囲において以下の条件(3)、(4)、
    P(θ)<0 …(3)
    D2m(0,θ)<D2m(10,θ)<D2m(20,θ) …(4)
    を同時に満たすことを特徴とする多焦点眼鏡レンズ。
  9. 10≦H≦20、30≦θ≦150の範囲において、以下の条件(5)、
    D2m(H,θ+180)≠D2m(H,θ) …(5)
    を満たすことを特徴とする請求項7または8に記載の多焦点眼鏡レンズ。
  10. 10≦H≦20、30≦θ≦150の範囲において、以下の条件(6)、
    D2m(H,θ+180)<D2m(H,θ) …(6)
    を満たすことを特徴とする請求項8に記載の多焦点眼鏡レンズ。
  11. 前記メリジオナル平面と前記外面との交線の前記Z軸からの高さHにおける断面屈折力をD1m(H,θ)[Dptr]、
    (H,θ)の位置における外面の法線を含み前記メリジオナル平面と直交するサジタル平面と前記外面との交線の前記Z軸からの高さHにおける断面屈折力をD1s(H,θ)[Dptr]で表すとき、前記小玉領域において以下の条件(7)
    D1m(H,θ)<D1s(H,θ) …(7)
    を満たすことを特徴とする請求項8に記載の多焦点眼鏡レンズ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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