JP2006029873A - 水晶センサ及び感知装置 - Google Patents

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Mitsuaki Koyama
光明 小山
Shunichi Wakamatsu
俊一 若松
Tsukasa Furuhata
司 古幡
Shigeru Kurosawa
茂 黒澤
Hidenobu Aizawa
秀信 愛澤
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Abstract

【課題】 水晶片の他面側をべース体を用いて気密封止し、その一面に感知物質が吸着されて水晶片の固有振動数が変化する水晶センサにおいて、気密封止作業を容易にして、作業中における薄い水晶片の割れを防止するようにした。
【解決手段】 水晶片の一面側に一方の励振電極及び導出電極が、また他面側に他方の励振電極及び導出電極が形成されているが、水晶片の他面側の導出電極を一面側に回り込ませ、当該一面側において各導出電極に夫々一対の支持線部材を接続固着する。このような構成にすることで水晶片の他面側においては支持線部材が存在しなくなる。またベース体として、水晶片の収容領域を区画するように設けられた枠部と、前記収容領域の底面中央部に形成された前記凹部と、前記保持部材を受ける受け部をと、を備え、前記枠部が前記凹部内に励振電極が臨むように水晶片の周縁の位置を規制するように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水晶片の一方の面が測定雰囲気に接触し、他方の面が気密空間に臨むように構成され、周波数の変化を検出して測定対象物を感知する水晶センサ及びこの水晶センサを用いた感知装置に関する。
微量物質、例えば環境汚染物質や疾病マーカーなどを感知するために水晶振動子を利用した水晶センサが一般的に知られている。例えば特許文献1には、疾病マーカー物質を反応容器内でラテック凝集反応により捕捉し、反応容器内に入れられている水晶振動子に、捕捉された疾病マーカー物質が付着し、そのときの水晶振動子の発振周波数変化を測定することで疾病マーカー物質を検出することが記載されている。また水晶振動子は、免疫ラテックス溶液中で安定に発振させるためには、水晶振動子の片面のみを溶液に接する構造が好ましいことが記載されている。
この種の水晶センサは、一般にランジュバン型の水晶振動子と呼ばれており、その構造について図10に基づいて簡単に説明すると、図中10は、円形板状の水晶片であり、その両面の中央部には夫々箔状の電極11、12が形成されている。これら電極11、12には、外部に電気信号を取り出すための支持線部材13、14例えば線径0.5mm程度のリード線が接続されている。前記水晶片10の他面側には凹部15が形成されたベース体16が設けられており、接着剤17によって前記水晶片10とベース体16とが固着され、これにより水晶片10と前記凹部15とで囲まれる気密空間を形成している。
しかし上述した水晶センサには以下のような問題がある。即ち、特許文献1にも記載されているが、精度のよい測定を目指すためには水晶振動子の発振周波数を例えば9MHz程度にすることが好ましいが、このような高周波数の水晶片の等価厚みは185μmとかなり薄いものになる。一方、水晶片10の他方の面を接着剤17を用いてベース体16に固着するとき、固着面に支持線部材14が盛り上がっている格好になるので、この部分を含めてケース体16を用いて水晶片10の他面側を気密に封止する作業がやりずらく、水晶片を割ってしまいやすいという問題がある。
特開2001−83154(段落0009、段落0019及び図1)
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、水晶片の他面側をべース体を用いて容易に気密封止することができる構造を備えた水晶センサ及びこの水晶センサを備えた感知装置を提供することにある。
本発明は、一面側及び他面側に夫々一方の励振電極及び他方の励振電極が設けられた水晶片と、凹部が形成されたベース体と、を備え、前記水晶片と前記凹部とで囲まれる空間が気密空間となるように且つ当該気密空間に水晶片の他面側の励振電極が臨むように前記ベース体に水晶片を固着してなり、水晶片の一面側が測定雰囲気に接触する水晶センサにおいて、
前記水晶片の一面側に形成され、前記一方の励振電極に接続された箔状の一方の導出電極と、
前記他方の励振電極に接続され、前記水晶片の他面側から一面側に回し込まれて形成された箔状の他方の導出電極と、
前記水晶片の一面側にて一方の導出電極及び他方の導出電極に夫々先端部が固着され、外部に電気信号を取り出すための一対の支持線部材と、を備えたことを特徴とする。
「ベース体に水晶片を固着してなり、」とは、凹部の口縁部と水晶片の他面側とが接着剤を介して固着される場合、あるいは接着剤を用いずに凹部の口縁部と水晶片とが密接している場合のいずれの構造であってもこれに含まれる。一方の導出電極は、前記水晶片の一面側から他面側に回し込まれて形成され、水晶片の両面において励振電極及び導出電極の配置レイアウトが同様である構成とすることが好ましい。
本発明のより具体的な構成としては、
一対の支持線部材の基端側は保持部材に支持され、前記ベース体は、水晶片の収容領域を区画するように設けられた枠部と、前記収容領域の底面中央部に形成された前記凹部と、前記保持部材を受ける受け部をと、を備え、前記枠部は、前記凹部内に励振電極が臨むように水晶片の周縁の位置を規制するものである構成、
水晶片の一面側の励振電極が露出するようにかつ当該一面側の全周に亘って水晶片とベース体との間に接着剤を塗布して当該水晶片をベース体に固定した構成などを挙げることができる。
他の発明は、一面側及び他面側に夫々一方の励振電極及び他方の励振電極が設けられた水晶片と、凹部が形成されたベース体と、を備え、前記水晶片と前記凹部とで囲まれる空間が気密空間となるように且つ当該気密空間に水晶片の他面側の励振電極が臨むように前記ベース体に水晶片を固着してなり、水晶片の一面側が測定雰囲気に接触する水晶センサにおいて、
前記水晶片に形成され、前記一方の励振電極及び他方の励振電極に夫々接続された一方の導出電極及び他方の導出電極と、
これら一方の導出電極及び他方の導出電極に夫々先端部が固着され、外部に電気信号を取り出すための一対の支持線部材と、
これら一対の支持線部材の基端側を保持する保持部材と、を備え、
前記ベース体は、水晶片の収容領域を区画するように設けられた枠部と、前記収容領域の底面中央部に形成された前記凹部と、前記保持部材を受ける受け部をと、を備え、
前記枠部は、前記凹部内に励振電極が臨むように水晶片の周縁の位置を規制するものであり、
水晶片の一面側の励振電極が露出するようにかつ当該一面側の全周に亘って水晶片とベース体との間に接着剤を塗布して当該水晶片をベース体に固着したことを特徴とする。この発明の一例としては、一対の支持線部材は、先端部にクリップ部が設けられており、このクリップ部により水晶片の周縁部を挟持して水晶片に固定されている構造を挙げることができる。
本発明は、以上の水晶センサを用いた感知装置としても成り立つものであり、その感知装置は、感知対象物を吸着するための吸着層がその表面に形成され、感知対象物の吸着により固有振動数が変わる水晶センサと、この水晶センサを発振させる発振回路と、基準周波数信号を出力する基準周波数発生部と、前記発振回路からの周波数と基準周波数発生部からの周波数との差に相当する周波数信号を取り出す手段と、この手段により取り出された周波数差に基づいて感知対象物を感知する手段とこの手段により取り出された周波数差をカウントするカウント部とを備えている。
本発明における水晶センサによれば、水晶片の他面側の導出電極を、水晶片の一面側に回し込み、当該一面側にて一対の支持線部材を導出電極に接続しているので、水晶片の他面側においては支持線部材が存在しない。従って水晶片の他面側において支持線部材による盛り上がり部分がなくなるので、薄い水晶片をベース体に装着して気密性を確保する作業を容易に行うことができ、水晶片を割るといった不手際を低減できる。また、一方の導出電極についても水晶片の一面側から他面側に回し込むことにより水晶片の両面において励振電極及び導出電極の配置レイアウトを同様なものとすれば、当該水晶センサの製造工程において、水晶片の表裏面を気にすることなく装着作業を行うことができる。
更に前記ベース体は水晶片の収容領域を区画するように枠部を設けて前記凹部内に励振電極が臨むように水晶片の周縁の位置を規制するようにすれば、水晶片の位置を固定するために無理に押さえつけるといったことをしなくて済むので、水晶片の装着作業がより一層容易になる。
更に他の発明の水晶センサによれば、ベース体の上に水晶片を載せて支持線部材を受け部に入れることにより支持線部材及び水晶片からなる組み立て体の姿勢が既述のように安定し、その状態で接着剤を上から全周に亘って塗布することにより水晶片の他面側を容易に封止できる。
(第1の実施の形態)
本発明に係る水晶センサの第1の実施の形態について図1から図3を用いて説明する。図中20は例えば等価厚みが1μm〜300μm、好ましくは185μmの円形板状の水晶片であり、この水晶片20の一面側及び他面側には箔状の一方の励振電極21及び他方の励振電極22が夫々貼着して当該水晶片20よりも小径の円形状に形成されている。また前記水晶片20の一面側には、箔状の一方の導出電極23の一端側が前記一方の励振電極21に接続されて形成されている。この導出電極23は励振電極21から帯状に外方側に少し引き出され、更に水晶片20の周縁に沿って円弧状に広がった形状になっている。そして当該導出電極23の他端側は水晶片20の端面に沿って屈曲され、水晶片20の他面側に回し込まれ、当該他面の周縁に沿って円弧状に広がった形状として形成されている。
さらに水晶片20の他面側には、箔状の他方の導出電極24の一端側が前記他方の励振電極22に先の一方の導出電極23と同様のレイアウトで接続されて形成されている。そしてこの他方の導出電極24の他端側は水晶片20の端面に沿って屈曲され、水晶片20の一面側に回し込まれて形成されている。即ちこの例では水晶片の両面において、励振電極21(22)及び導出電極23(24)のレイアウトが同じ(一面を見たときと他面を見たときとにおいて同じ形状)になっている。
前記励振電極21、22及び導出電極23、24の等価厚みは例えば0.2μmであり、電極材料としては、金あるいは銀などが好適であるが、流体中での周波数安定性の高さと使用前の空気中保存下での電極表面の酸化に強いことから金が好ましい。
水晶片20の一面側にて、水晶片20の周縁部に形成されている一方の導出電極23及び他方の導出電極24には、外部に電気信号を取り出すために、一対の支持線部材31、32の先端部が夫々固着されている。一対の支持線部材31、32は平行状に伸びており、その基端側は一旦内側に折り曲げられた後、互いの距離が狭くなった状態で平行状に伸びていて、共通の横長の保持部材(ホルダ)33に保持されている。
一方、前記水晶片20の下方側には、上面が開口している箱形状の例えば樹脂からなるベース体4が設けられている。このベース体4は三方が枠部41により囲まれてその中を水晶片20の収容領域40として区画形成している。この収容領域40の底面42の中央部には、円形状の凹部43が形成されている。この凹部43は、水晶片20の他面側に形成された励振電極22の外径よりも大きくかつ水晶片20の外径よりも小さく形成されている。
更にベース体4における前記底面42の一縁側には、前記保持部材33が受容されるように横長の凹状の受け部44が形成され、更に当該受け部44における水晶片20の前記収容領域40とは反対部位に、支持線部材31、32が収まるように矩形状の切り欠き部45が形成されている。水晶片20は、前記収容領域40内で多少動くことができるが、枠部41により位置が規制され、更に受け部44による保持部材33の位置規制の作用によって、水晶片20を収容領域40内に位置させると、励振電極22が凹部43内に位置するようになっている。
そして水晶片20は、他面側と前記凹部43の口縁部とが接着剤46を介して密着固着され、このため他面側の励振電極22が凹部43内に臨む状態で凹部43内の空間は気密空間になっている。なお水晶センサを感知対象物を感知する感知センサとして利用する場合には、励振電極21の表面に感知対象物を吸着する例えば抗体からなる吸着層が形成される。
この第1の実施の形態によれば、水晶片20の他方の導出電極24を、水晶片20の他面側から一面側に回し込み、水晶片20の一面側にて一対の支持線部材31、32を導出電極23、24に固着接続しているので、水晶片20の他面側においては支持線部材31、32が存在しない。従って水晶片20の他面側において支持線部材31、32による盛り上がり部分がなくなるので、薄い水晶片20を接着剤46によりベース体4に貼り着けて気密性を確保する作業を容易に行うことができ、水晶片20を割るといった不手際を低減できる。
そして水晶片20をベース体4の収容領域40に収納させることにより、枠部41によりいわば自動的に位置設定されるので、水晶片20の位置を固定するために無理に押さえつけるといったことがなくなり、水晶片20の装着作業がより一層容易になり、水晶片20の割れを一層防止できる。更にまた水晶片20の両面において励振電極21、22及び導出電極23、24の配置レイアウトを同様なものとしているので、水晶センサの製造工程において、水晶片20の表裏面を気にすることなく装着作業を行うことができ、スムーズな作業を行える。
(第2の実施の形態)
この第2の実施の形態は、第1の実施の形態において接着剤46を用いずに、図4及び図5に示すようにベース体4及び水晶片20の上からこれらに跨って水晶片20の全周に亘ってかつ水晶片20の一面側の励振電極21が露出するように接着剤5例えばシリコーン接着剤を塗布して構成している。なお図5では、図面を見やすくするために接着剤5の塗布領域の外縁及び内縁を点線で表すにとどめている。
このような構成によれば、接着剤5の密着作用により結果として前記凹部43が気密な空間になる。また水晶片20における一面側の励振電極21の周囲は、接着剤5により覆われた構造となるので、つまりモールドされるので、水晶センサを電解質溶液などの導電性液体に浸漬してもショートしない。このため水晶センサを導電性液体中で使用することが可能であるし、また感知センサとして使用するために、感知物質を選択的に捕獲する抗体などの吸着層を励振電極21の表面に形成するときにもショートしない。即ち、生理食塩水などの電解質溶液を用いて電解質溶液中の抗体を例えば金からなる励振電極21の表面に吸着させるようにしているが、このときに支持線部材31、32間でショートしないので、水晶センサを組み立てた後、当該水晶センサを電解液に浸漬させることで吸着層を形成できるので、作業が容易である。
更にまた励振電極21を囲む凹部(接着剤5により囲まれた凹部)が形成されるので、つまり水晶センサの上部に励振電極21が露出する凹部が形成されるので、この凹部の容積を予め設定しておけば、この凹部内に感知対象物質が含まれている液体を収容することにより、その収容液体の体積が決まってくる。このため感知対象物質の吸着量を検出すれば、当該溶液中における感知対象物資の濃度を求めることができる。この凹部については、予め容積を設定しておかなくても、製造後に当該凹部内に液体を入れてその液量を図ることにより凹部の容積を求めるようにしてもよい。なおこのように接着剤5によりモールドする構成は、第1の実施の形態において適用してもよい。
(第3の実施の形態)
この第3の実施の形態は、第2の実施の形態において、水晶片20に対する支持線部材31、32の固着構造が異なり、その構成については図6〜図8に示す。この例では、支持線部材31、32における保持部材33から先端側部分は、帯状部材により構成され、更にその帯状部材の先端部にて上下両縁から互いに平行に横に突出する一対の突片34、35が形成されている。この突片34、35は、この間に水晶片20の周縁部を挟持して固着するためのクリップ部を構成している。このため水晶片20をベース体4の収容領域40内に置くと、支持線部材31、32を構成する帯状部材の高さが水晶片20の厚さよりも大きいことから、支持線部材31、32は収容領域40の底面に付いているが、水晶片20は浮いている状態になっている(図8参照)。従ってベース体4及び水晶片20の上側及び水晶片20の横側に位置する接着剤5の密着作用により、前記凹部43が気密な空間になる。
このような実施の形態においても、ベース体4の上に水晶片20を載せて支持線部材31、32を受け部に入れることにより支持線部材31、32及び水晶片20からなる組み立て体の姿勢が既述のように安定し、そして水晶片20の位置が規制されるので、接着剤5を上から全周に亘って塗布する作業がやりやすくなり、このため水晶片の他面側の封止作業が容易になる。
次に、上述した水晶センサを用いた感知装置の一例について図9を用いて簡単に説明する。図9は、感知装置の一例を示すブロック図であって、この図において、50は本発明の水晶センサである。この水晶センサ50は例えばダイオキシンなどの汚染物質の検査対象となる流体例えば溶液が入った容器51の中に浸漬されており、既述の水晶片の一面側に感知対象物質例えばダイオキシンを選択的に吸着する吸着層である抗体が付着されている。52は、水晶センサ50の水晶片を発振させる発振回路、53は基準周波数信号を発生する基準クロック発生部、54は例えばヘテロダイン検波器からなる周波数差検出手段であり、発振回路52からの周波数信号及び基準クロック発生部53からのクロック信号に基づいて両者の周波数差に対応する周波数信号を取り出す。55は増幅部、56は増幅部55からの出力信号の周波数をカウントするカウンタ、57はデータ処理部である。
水晶センサ50の周波数としては例えば9MHzが選ばれ、また基準クロック発生部53の周波数としては例えば10MHzが選ばれる。感知対象物質である例えばダイオキシンが水晶片に吸着していないときには、周波数差検出手段54では、水晶センサ50側からの周波数と基準クロックの周波数との差である1MHzの周波数信号(周波数差信号)が出力されるが、ダイオキシンが水晶片に吸着すると、固有振動数が変化し、このため周波数差信号も変化するので、カウンタ56におけるカウント値が変化する。
もう少し詳しく述べると、例えば容器51内に純水を入れておき、このときカウンタ56にてカウントした周波数をデータ処理部57の記憶部に記憶しておく。そして例えばダイオキシンの検査を行うべき溶液を前記容器51内に入れて同様にカウンタ56にて周波数をカウントする。すると前記溶液中にダイオキシンが含まれている場合には、先のカウント値と異なるため、データ処理部57にて記憶されている周波数との変化分が取り出され、その変化分と例えば予め求めておいて検量線とに基づいてダイオキシンの濃度が求められ、図示しない表示手段に表示される。あるいはダイオキシンの濃度を表示しなくとも、その周波数の変化分に対する閾値を設定しておいて、ダイオキシンの有無を判断するようにしてもよい。
また水晶センサ50からの発振周波数である9MHzをカウンタ56によりカウントし、その周波数の変化分を求めるようにしてもよい。この例では、カウンタ56と、データ処理部57においてカウント値に基づいて周波数の変化分を求める手段と、が発振回路の発振周波数の変化分を測定する手段に相当し、データ処理部57において周波数の変化分に基づいてダイオキシンの濃度を求める手段あるいはダイオキシンの有無を判断する手段が、発振周波数の変化分に基づいて感知対象物を感知する手段に相当する。
なお感知対象物質は、ダイオキシンに限られるものではなく、例えば伝染病の細菌及び疫病マーカータンパク質などであってもよい。本発明の水晶センサは、測定雰囲気が液体に限られるものではなく、気体雰囲気中に置かれて所定のガス成分例えば有毒ガスを感知するためのものであってもよい。
本発明に係る水晶センサの第1の実施の形態を示す分解斜視図である。 上記の第1の実施の形態に用いられる水晶片を示す側面図である。 上記の第1の実施の形態を示す縦断側面図である。 本発明に係る水晶センサの第2の実施の形態を示す縦断側面図である。 本発明に係る水晶センサの第2の実施の形態を示す平面図である。 本発明に係る水晶センサの第3の実施の形態に用いられる支持線部材の先端部の構造を示す斜視図である。 本発明に係る水晶センサの第3の実施の形態の水晶片と支持線部材との接続構造を示す縦断側面図である。 本発明に係る水晶センサの第3の実施の形態を示す縦断側面図である。 本発明に係る水晶センサを感知装置に適用した一例を示すブロック図である。 従来の水晶センサを示す縦断側面図である。
符号の説明
20 水晶片
21、22 励振電極
23、24 導出電極
31、32 支持線部材
33 保持部材
4 ベース体
40 収容領域
42 底面
43 凹部
44 受け部
46 接着剤
5 接着剤
30 凹部
31 ケース体
40 接着部材
41 開口部

Claims (8)

  1. 一面側及び他面側に夫々一方の励振電極及び他方の励振電極が設けられた水晶片と、凹部が形成されたベース体と、を備え、前記水晶片と前記凹部とで囲まれる空間が気密空間となるように且つ当該気密空間に水晶片の他面側の励振電極が臨むように前記ベース体に水晶片を固着してなり、水晶片の一面側が測定雰囲気に接触する水晶センサにおいて、
    前記水晶片の一面側に形成され、前記一方の励振電極に接続された箔状の一方の導出電極と、
    前記他方の励振電極に接続され、前記水晶片の他面側から一面側に回し込まれて形成された箔状の他方の導出電極と、
    前記水晶片の一面側にて一方の導出電極及び他方の導出電極に夫々先端部が固着され、外部に電気信号を取り出すための一対の支持線部材と、を備えたことを特徴とする水晶センサ。
  2. 一方の導出電極は、前記水晶片の一面側から他面側に回し込まれて形成され、水晶片の両面において励振電極及び導出電極の配置レイアウトが同様であることを特徴とする請求項1記載の水晶センサ。
  3. 前記凹部の口縁部と水晶片の他面側とが接着剤を介して固着されていることを特徴とする請求項1または2記載の水晶センサ。
  4. 一対の支持線部材の基端側は保持部材に支持され、
    前記ベース体は、水晶片の収容領域を区画するように設けられた枠部と、前記収容領域の底面中央部に形成された前記凹部と、前記保持部材を受ける受け部をと、を備え、
    前記枠部は、前記凹部内に励振電極が臨むように水晶片の周縁の位置を規制するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の水晶センサ。
  5. 水晶片の一面側の励振電極が露出するようにかつ当該一面側の全周に亘って水晶片とベース体との間に接着剤を塗布して当該水晶片をベース体に固定したことを特徴とする請求項1または2に記載の水晶センサ。
  6. 一面側及び他面側に夫々一方の励振電極及び他方の励振電極が設けられた水晶片と、凹部が形成されたベース体と、を備え、前記水晶片と前記凹部とで囲まれる空間が気密空間となるように且つ当該気密空間に水晶片の他面側の励振電極が臨むように前記ベース体に水晶片を固着してなり、水晶片の一面側が測定雰囲気に接触する水晶センサにおいて、
    前記水晶片に形成され、前記一方の励振電極及び他方の励振電極に夫々接続された一方の導出電極及び他方の導出電極と、
    これら一方の導出電極及び他方の導出電極に夫々先端部が固着され、外部に電気信号を取り出すための一対の支持線部材と、
    これら一対の支持線部材の基端側を保持する保持部材と、を備え、
    前記ベース体は、水晶片の収容領域を区画するように設けられた枠部と、前記収容領域の底面中央部に形成された前記凹部と、前記保持部材を受ける受け部をと、を備え、
    前記枠部は、前記凹部内に励振電極が臨むように水晶片の周縁の位置を規制するものであり、
    水晶片の一面側の励振電極が露出するようにかつ当該一面側の全周に亘って水晶片とベース体との間に接着剤を塗布して当該水晶片をベース体に固着したことを特徴とする水晶センサ。
  7. 一対の支持線部材は、先端部にクリップ部が設けられており、このクリップ部により水晶片の周縁部を挟持して水晶片に固定されていることを特徴とする請求項6記載の水晶センサ。
  8. 感知対象物を吸着するための吸着層がその表面に形成された水晶センサと、この水晶センサを発振させる発振回路と、この発振回路の発振周波数の変化分を測定する手段と、この手段により測定された発振周波数の変化分に基づいて感知対象物を感知する手段と、を備えた感知装置において、
    前記水晶センサとして請求項1ないし7のいずれか一に記載の水晶センサを用いたことを特徴とする感知装置。
























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