JP2006029161A - チューブポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 加圧部材の偏心運動に伴って発生するチューブの移動を実用上なくし、チューブが移動することによる諸問題を解決したチューブポンプを提供する。
【解決手段】 チューブ3の円筒室内周面2aに接している側を円筒室内周面2aに当接した状態に保つ保持手段7を設けた。円筒室内周面2aに当接した状態に保たれるので、チューブ3は固定されたリング状の外歯車とこの外歯車の内側の歯に噛み合って転動する転位内歯車との関係における内歯車に相当する状態となって回転せず、またチューブ3が加圧部材に一時的に接着した状態になったとしても、円筒室内周面2aに接していた部分はその位置にそのまま保持され、チューブが浮き上がって加圧部材4の自転方向に移動することがなくなる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、円筒室の内周面に沿わせてリング状に配置したチューブを、その内側に配置した加圧部材で一方向に押圧してポンプ作用を行うチューブポンプに関する。
この種のチューブポンプは、複数個のローラーを備えた加圧部材を回転させてローラーでチューブを加圧するタイプと、リング状の加圧部材を円筒室の内周面に沿って偏心運動させてチューブを加圧するタイプに大別され、後者のリング状加圧部材を用いるものは、チューブが間接的に加圧されるのでローラーで直接加圧するタイプと比較するとチューブの損傷が少なく、長寿命のポンプが得られる利点がある。一方、この後者のタイプにおいては、加圧部材の偏心運動に伴ってその外周面と円筒室の内周面との半径差に応じた逆方向の回転(以下、この回転を自転という)が加圧部材に生じ、この自転によってチューブには自転方向に引っ張る力が作用する。この力は、チューブが次第に引き延ばされて吐出量の変化やモータ負荷の増大、チューブの損傷などを生ずる要因になるので、従来は潤滑剤を塗布して加圧部材とチューブとの間の摩擦抵抗を小さくし、チューブに加わる引っ張り力を低減することが一般に行われている。また加圧部材に回転止め手段を設けて加圧部材の自転を抑制することも提案されている。
特開平11−13648号公報
しかしながら、潤滑剤による摩擦抵抗の低下だけでは引っ張り力を十分に低減することはできなかった。また、上述した前者及び後者のいずれのタイプにおいても、加圧部材による圧迫箇所の移動に伴ってその移動方向、すなわちチューブ内の流体の送出方向に向けてチューブを移動させる力もチューブに加わる。従って、これらの力をバランスさせる必要があるのであるが、完全にバランスさせてチューブの移動を確実に止めることは困難であったため、従来は、潤滑剤の材料や塗布と供給の手段に工夫を凝らし、更にチューブの材料であるゴムの弾力性と復元力でこれらの問題をある程度カバーすることなどで、何とか実用に供していた。しかしながら、近年チューブポンプの用途の拡大によりチューブの耐薬品性が求められるようになり、耐薬品性に優れたフッ素樹脂、例えば四フッ化エチレン樹脂などほとんど伸縮性のないプラスチック製のチューブの使用が増えている。このため、上述したようなチューブの移動は解決を要する大きな問題となりつつある。
この発明はこれらの点に着目し、チューブの移動を実用上なくして移動に伴う諸問題を解決することを課題としてなされたものである。
上記の課題を達成するために、この発明のチューブポンプでは、チューブの円筒室内周面に接している側を円筒室内周面に当接した状態に保つ保持手段を設けている。
上記の保持手段は、例えばチューブに対して長手方向に押圧力を与えることによって、リング状に配置されているチューブのリング径を広げてチューブを円筒室内周面に押しつけるように構成される。また例えば、円筒室の内周面に接する側の円弧状の外辺と加圧部材に接する側の円弧状の内辺とが連結部で連なる唇状であって、連結部から外側に向けてフィン状の突出片を設けた断面形状を有するチューブを用いると共に、このチューブの突出片が挿入される溝を円筒室の側面と蓋にそれぞれ形成し、チューブが加圧されていない時にチューブの外辺が円筒室内周面に当接した状態となるように上記の各溝の位置と大きさを選定して構成される。
上記の構成は、偏心運動するリング状の加圧部材を使用するタイプのものに適用されるが、ローラーでチューブを直接加圧するタイプのものにも適用可能である。
加圧部材として偏心運動するリング状のものを使用する場合に、その加圧部材は内リングとその外周に回転可能に設けた外リングを備えた構造とし、更に、内リングの自転を阻止する回転止め手段と、内リングに対する外リングの滑りやすさを調整する調整手段、とを備えたものとすることができる。
加圧部材として内リングの外周に外リングを備えたものを使用する場合に、内リングと外リングの間にころがり軸受を介在させ、あるいは内リングと外リングの少なくとも一方をころがり軸受のレースそのもので兼用することができる。
上述のいずれかの構成のものにおいて、チューブと加圧部材との間に、一端または両端を固定した帯状シートを介在させることが望ましい。
上述の〔背景技術〕の項において、加圧部材の自転によりチューブには自転方向に引っ張る力が作用すると述べた。本発明者らの研究によれば、この引っ張り力はチューブが円筒室内周面に当接した状態に保たれている時は極めて小さく、チューブが円筒室内周面から浮いた状態の時に大きくなることが判明した。これは、固定されたリング状の外歯車とこの外歯車の内側の歯に噛み合って転動する転位内歯車の関係に相当する。すなわち、この歯車機構では外歯車が回転しないのに対して、内歯車は両者の歯数の差に応じて転動方向とは逆の方向の回転、つまり自転をしながら転動することになるが、円筒室内周面に当接した状態に保たれているチューブは丁度外歯車に相当する状態となって回転せず、円筒室内周面から浮いた状態のチューブは自転する内歯車に相当する状態となって回転(移動)が起きると考えられるのである。
また、チューブが加圧部材で圧迫されると、加圧力が加わっている部分はチューブと加圧部材が密着して一時的に真空状態となり、更に両者間には物理的な加圧や潤滑剤の粘性などに基づく接着力も一時的に生ずる。このため、圧迫される箇所が移動して加圧力がなくなった後でもチューブと加圧部材の接着状態は短時間継続しており、圧迫されていた部分が圧迫されて扁平になった状態から膨らんだ状態に戻りながらチューブ全体が円筒室内周面から浮き上がり、あるいは全体が浮き上がらない場合でも、チューブがすぐに膨らんだ状態に戻ると加圧部材に接していた部分はそのまま加圧部材との接触状態を保つことになり、チューブには自転しつつある加圧部材と共にその自転方向に移動させるような力が作用することになる。なお甚だしい場合には、接着状態が続いてそのままチューブが引きずられ、加圧部材に巻き込まれたような状態になってポンプとして作動できなくなることもある。
チューブを加圧部材の自転方向に引っ張る力は、上述のような現象が複合的且つ連続的に発生するために生ずると考えられる。従って、この発明により円筒室内周面に接している側を円筒室内周面に当接した状態に保つことにより、チューブはあたかも上述の歯車機構における外歯車に相当する状態となって回転せず、また種々の理由でチューブの加圧部材に接していた側が加圧部材に一時的に接着した状態になったとしても、円筒室内周面に接していた部分はその位置にそのまま保持される。従って、円筒室内周面に接していた部分までが浮き上がり、チューブ全体が加圧部材の自転方向に移動する結果となるようなことはないのである。なお、チューブには圧迫箇所が移動する方向の力も作用するが、この力によるチューブの移動防止に対してもこの発明は効果があることはもちろんである。
この発明の構成を採用しても、チューブと加圧部材との間の摩擦力によってチューブを加圧部材の自転方向に引っ張る力は残存する。また圧迫箇所の移動に伴ってその移動方向にチューブを移動させる力もチューブに加わる。偏心運動するリング状の加圧部材を使用する場合において、加圧部材を内リングとその外周に回転可能に設けた外リングを備えた構造とし、更に、内リングの自転を阻止する回転止め手段と、内リングに対する外リングの滑りやすさを調整する調整手段、とを備えたものでは、チューブに対して加わる自転方向の力と圧迫箇所の移動方向の力とをバランスさせ、チューブを移動させる力を最も小さくすることが可能となる。
また、加圧部材として内リングの外周に外リングを備えたものを使用する場合に、内リングと外リングの間にころがり軸受を介在させたもの、あるいは内リングと外リングの少なくとも一方がころがり軸受のレースそのもので構成されているものでは、内外のリング間の回転抵抗が極めて小さくなる。このため、外リングとチューブとの摩擦力が内外両リング間の回転抵抗よりも大きい場合や、外リングにチューブが一時的に接着した状態になった場合でも、外リングはチューブと共にその位置に保たれて回転が阻止され、内リングのみが自転することになる。従って、チューブに引っ張り力が加わることがなくなってチューブの移動が防止されるのである。
また、チューブと加圧部材との間に一端または両端を固定した帯状シートを介在させたものでは、加圧部材の自転に伴う引っ張り力が直接チューブに加わることがなくなり、チューブの移動が防止されるのである。
以下、この発明のいくつかの実施例について説明する。まず、図1乃至図4により、チューブを円筒室内周面に当接した状態に保つ保持手段を設けるというこの発明の基本構成について述べる。
図1は一実施例のチューブポンプの基本構成を示す概略正面図である。図において、1は円筒室2を形成したハウジングであり、円筒室2の内周面2aは円形で半円周より大きく全円周よりは小さな範囲で形成され、内周面2aが形成されていない部分は入出力部2bとなっている。3は円筒室2の内周面2aに沿わせてリング状に配置されたチューブであり、その両端を基板1の外部に引き出して流入口3aと流出口3bを構成している。
4はチューブ3の内側に配置されたリング状の加圧部材、5は加圧部材4の内側に回転自在に配置された偏心ローター、6は回転軸である。偏心ローター5は回転軸6に固定されており、その外周部5aが加圧部材4の内周面4aに摺接しながら回転し、加圧部材4を内周面2aに沿って偏心運動させるように構成されている。ハウジング1の背面側には回転軸6を駆動するための減速機付きモータなどが配置され、手前側には蓋が設けられるが、これらは図1では示していない。
ハウジング1は例えばNBR等のゴム系材料やABS等の合成樹脂の成形品で構成されており、加圧部材4は摩擦係数の小さい材料、例えばフッ素樹脂系の合成樹脂成形品で構成される。またチューブ3には移送される流体に応じてゴム系や各種の合成樹脂製のチューブが使用される。ポンプ作用は、偏心ローター5を実線矢印のように時計方向に回転させて加圧部材4を偏心運動させ、加圧部材4に圧迫されて生ずるチューブ3の閉塞箇所を時計方向に移動させてチューブ内部の流体を流出口3bから吐出し、同時に流入口3aから流体を吸入することで行われる。
7はこの発明により設けられている保持手段であり、フランジ7aとスプリング7bで構成されている。フランジ7aはチューブ3の流入口3aと流出口3bの部分に設けられたものであり、チューブ3に一体に形成され、あるいはワッシャ状のものをチューブ3に固定することで設けられている。スプリング7bは流入口3aと流出口3bにそれぞれ嵌め、ハウジング1の入出力部2bに形成されている隔壁2cとフランジ7aの間に縮めた状態で装着されている。
このように構成されているので、チューブ3にはスプリング7bの反発力で図の下方向の押圧力が作用し、チューブはそのリング状の径が大きくなって円筒室2の内周面2aの下端部分に当たると共に左右にも広がり、内周面2a全体に押しつけられた状態となる。このため、加圧部材4が偏心運動してその自転方向にチューブ3を引っ張る力が発生しても、チューブ3の内周面2aに接していた側はそのまま当接状態に保たれて浮き上がることがなく、加圧部材4の破線矢印方向の自転に伴うその方向の移動はなくなるのである。なお、チューブ3はスプリング7bで長手方向に押されているので、このような構成は硬くて座屈の生じないプラスチック系のチューブの場合に特に有効である。
図2は別の実施例における保持手段の構成を示した概略断面図であり、1a及び6aはそれぞれ図1には示されていなかった蓋及び減速機付きモータである。なお、この図2から図6までは、図1のA−A線に相当する位置での断面図となっている。従ってチューブ3も断面であるが、断面を意味する斜線等は省略してある。また各図において同じ部分は同じ符号で示してある。
図2の例では、チューブ3の断面形状を円筒室2の内周面2aに接する側の円弧状の外辺31と、加圧部材4に接する側の円弧状の内辺32とが連結部33で連なる偏平な形状とし、且つ外辺31と内辺32とは鋭角で交わった唇状のものとし、連結部33からは外側に向けてフィン状の突出片34を設けたものとしてある。このような形状のチューブ3に対応して、内周面2aは外辺31の円弧と同じ形状の凹型としてあり、加圧部材4は内リング41の外周部にゴム製の外リング42を設け、チューブ3に接する外リング42の押圧面42aは外辺31の円弧状に対応した凸型のものとしてある。
また、チューブ3の突出片34に対応して、円筒室2の側面には溝11aを、蓋1aには溝11bをそれぞれ形成すると共に、各溝11a、11bの幅を突出片34の厚みに相当する寸法とし、突出片34をこの溝11aと溝11bにそれぞれ挿入してチューブ3を固定するようにしてある。なお、各溝11a、11bはチューブ3を固定した時に外辺31が内周面2aにぴったり当接するような位置に形成されている。
このように構成されているので、加圧部材4の偏心運動によってその自転方向にチューブ3を引っ張る力が生じても、チューブ3は突出片34が溝11a、11bで保持されていて浮き上がることができない。このため、チューブ3はその外辺31が内周面2aに当接した状態に保たれたままとなり、しかも溝11a、11bによる保持力も加わるので、仮に内辺32が押圧面42aと共にその移動方向に移動しようとしてもその移動は抑えられ、加圧部材4の自転に伴ってその方向にチューブ3の全体が移動することは防止されるのである。
なお、チューブ3と内周面2a及び押圧面42aの断面をこの例のような形状としておくことにより、一般的な円管状のチューブを使用する場合と比較して小さな加圧力で完全に押しつぶすことが容易であり、しかもチューブの変形量も小さくなるので、変形の繰り返しによるチューブの破損が生じにくくなる。ここで、圧迫された時に変形するのは内辺32だけであるので、特に内辺32の肉厚を薄くしておくことにより上記の効果はより得やすくなる。また、内辺32の肉厚と膨らみの形状を適切に選定しておくことにより、いわゆるペコ缶効果を発揮することが可能であり、加圧力がある限度を超えると座屈して容易に且つ速やかにへこみ、加圧力がなくなった時には元の形状に速やかに復帰するようにできる。
図3は更に別の実施例における保持手段の例を示した概略断面図である。ここでは、チューブ3の内周面2aに接する側の外面に長手方向に連続した凸部35を形成し、これに対応して円筒室2の内周面2aに溝11cを設け、この溝11cに凸部35を挿入してチューブ3を保持するようにしてあり、抜けにくくするために溝11cと凸部35は断面をT型としてある。なお、図においては円形のチューブ3に凸部35を形成した例を示しているが、チューブ3の形状は円形以外のものであってもよい。
このように構成されているので、加圧部材4の偏心運動によってその自転方向にチューブ3を引っ張る力が生じても、チューブ3は突部35が溝11cで保持されていて浮き上がることができない。このため、内周面2aに当接した状態に保たれたままとなり、加圧部材4の自転に伴ってその方向にチューブ3が移動することは防止されるのである。
図4は図2と同様な形状のチューブを使用した別の実施例を示す概略断面図である。ここでは、円筒室2の内周面2aと加圧部材4の押圧面42aの断面形状を直線にすると共に、チューブ3が加圧されていない時にその外辺31が内周面2aに当接した状態が保たれる範囲で円筒室2の側面の溝11aと蓋1aの溝11bの幅を大きくしてある。なお、この例あるいは図2の例のようなチューブの形状は、圧迫時の変形量が小さくなって破損が生じにくくなる利点があるので、例えば耐薬品性とするために内面を伸縮性のない厚さ0.25mm程度の薄い四フッ化エチレン樹脂で構成し、外面を厚さ2.6mm程度の比較的厚いゴム系樹脂で構成した二重構造のチューブなどに特に適した形状である。
このように構成されているので、加圧部材4の偏心運動によってその自転方向にチューブ3を引っ張る力が生じても、チューブ3は突出片34を溝11a、11bで保持されていて浮き上がることができない。このため、チューブ3はその外辺31が内周面2aに当接した状態に保たれたままとなり、加圧部材4の自転に伴ってその方向にチューブ3が移動することを防止されるのである。
なお、図2の場合には内周面2aと押圧面42aの断面形状をチューブ3の外辺31の形状に合わせる必要があるので製作が困難であるが、図4のように内周面2aと押圧面42aの断面形状が直線であれば製作しやすくなる。また突出片34の厚みが溝11a、11bの幅に対して小さいので、チューブ3の組み込みや交換が容易である。
図5は、内リング41の外周に設けられた外リング42を内リング41に対して回転可能とし、且つ内リング41に対する外リング42の滑りやすさを調整する調整手段15を設けた実施例の概略断面図であり、蓋は図示していない。ここでは、内リング41の側面に調整板15aを設けて外リング42の側面に摺接させて調整手段15を構成している。すなわち、調整板15aをビス15bによって内リング41に取り付けると共に、その外周面を外リング42の側面に摺接させ、その接触圧力をビス15bとばね15cによって調整できるようになっている。なお、内リング41は偏心ローター5の段部5bに係合して抜け止めされており、調整板15aによる加圧力は確実に外リング42に伝えられる。チューブ3としては例えば図3のように円形のチューブ3に凸部35を形成したものを使用し、凸部35をハウジング1の溝11cに挿入してチューブ3を保持してある。
また16は内リング41の自転を阻止する一対の回転止め手段であり、ハウジング1に固定された支軸16aと内リング41に形成された穴16bの組み合わせで構成されている。支軸16aの径は必要な強度が得られる寸法に選定され、穴16bの径は加圧部材4がチューブ3に対する押圧作用を支障なく発揮できるだけの運動の自由度が得られる寸法に選定されている。なお、穴16bは必ずしも丸穴である必要はなく、加圧部材4の運動の自由度が確保される形状と大きさであれば円形以外の適宜の形状を採用することができる。
前述したように、加圧部材4の偏心運動に伴ってチューブ3に加わる引っ張り力には、圧迫箇所の移動方向に生ずる力と加圧部材4の自転方向に生ずる力とがあるが、一般に後者の自転方向の力が大きい。従って、図5のように回転止め手段16を設けることにより内リング41の自転が抑制され、更に調整手段15で内リング41に対する外リング42の滑りやすさを調整してブレーキを掛けた状態となるので、外リング42の自転は一層抑制される。このため、チューブ3に対して加えられる自転方向の力を小さくして圧迫箇所の移動方向の力とバランスさせることが可能となり、これらの効果がチューブ3をハウジング1に保持している効果に重畳されてチューブ3の移動をほとんどなくすことができるのである。
図6は、加圧部材4の内リング41と外リング42の間にころがり軸受を介在させた実施例の概略断面図であり、17は内レース17a、外レース17b、ニードル17cで構成されたニードルベアリングである。すなわち、加圧部材4の内リング41の外側にベアリング17の内レース17aが嵌められ、その外レース17bの外側に加圧部材4の外リング42が嵌められており、外リング42は内リング41に対して回転自在な状態となっている。チューブ3は例えば図2に示したものと同じ断面形状のものが使用され、円筒室2の内周面2aに当接させてリング状に配置され、図4に示した構成の保持手段によって内周面2aに当接した状態に保持されているが、この保持は既に述べたような他の手段によって適宜行うこともできる。
このように構成されているので、外リング42は内リング41に対する回転抵抗が極めて小さい。このため、例えば外リング42とチューブ3の摩擦力が内外両リング41、42間の回転抵抗よりも大きい場合や、外リング42にチューブ3が一時的に接着した状態になったような場合でも、外リング42はチューブ3と共にその位置に保たれ、あたかも前述した歯車機構における外歯車に相当する状態となって回転が阻止され、内リング41のみが自転することになる。従って、外リング42からチューブ3に対して自転方向の引っ張り力が与えられることがなく、この効果がチューブ3をハウジング1に保持している効果に重畳されてチューブ3の移動が防止されるのである。
図6では、内リング41と外リング42の間にボールベアリング17を介在させているが、内レース17aと外レース17bの両方あるいは一方をそのまま内リング41や外リング42として兼用する構造として、別部材の内リング41や外リング42を省略することもできる。なお、ころがり軸受としては図示したようなニードルベアリングのほか、必要に応じてボールベアリングやローラーベアリングなど、他の形式のものを使用することができる。
以上の各種の構成を単独で、あるいは併用して実施することによりチューブ3の移動はほとんど防止されるが、なお残存する引っ張り力をなくすための実施例を図7に示す。すなわち、ここではチューブ3と加圧部材4との間に帯状シート18を介在させてチューブ3と加圧部材4とが直接接触しないようにし、シート18の両端部18a、18aを隔壁2cの外側でハウジング1に固定してある。帯状シート18としては滑りのよいもの、例えば厚さ0.5mmの四フッ化エチレン樹脂のシートが使用される。なお、図7では帯状シート18を設けることのみを示してあり、チューブ3を内周面2aに保持する構成等は適宜採用されるものとする。なお、加圧部材4が時計方向に偏心運動する場合の自転は半時計方向となり、前述したようにチューブを引っ張る力はこの自転による力の方が一般に大きいので、シート18は図の左端のみをハウジング1に固定してもよい。しかし、ポンプの吐出方向が一定でない使い方の場合には、シート18は両端を固定する必要がある。
加圧部材4の自転方向にチューブ3が引っ張られる要因としては、チューブ3と加圧部材4との回転抵抗や両部材の一時的な接着などによってチューブ3が加圧部材4と共に移動しようとすることがあるが、この例のような構成であればチューブ3と加圧部材4とが直接接触せず、加圧部材4はシート18に対して滑りながら自転する。このため、チューブ3に引っ張り力が加わることがなく、この効果がチューブ3をハウジング1に保持している効果などに重畳されてチューブ3の移動が防止されるのである。
以上の各実施例はリング状の加圧部材を用いた場合についてのものであるが、この発明は複数個のローラーでチューブを直接加圧するタイプも含む各種のチューブポンプに適用することができる。
この発明の一実施例の基本構成を示す概略正面図である。 別の実施例の構成を示す概略断面図である。 更に別の実施例の構成を示す概略断面図である。 更に別の実施例の構成を示す概略断面図である。 更に別の実施例の構成を示す概略断面図である。 更に別の実施例の構成を示す概略断面図である。 更に別の実施例の構成を示す概略正面図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 円筒室
2a 内周面
3 チューブ
4 加圧部材
5 偏心ローター
7 保持手段
7b スプリング
11a、11b、11c 溝
15 調整手段
16 回転止め手段
17 ニードルベアリング
18 帯状シート
34 チューブの突出片
35 チューブの凸部
41 加圧部材の内リング
42 加圧部材の外リング

Claims (7)

  1. チューブを円筒室の内周面に沿わせてリング状に配置し、チューブの内側に設けた加圧部材によりチューブを一方向に順次圧迫してチューブ内の流体を送出するチューブポンプにおいて、
    チューブの円筒室内周面に接している側を円筒室内周面に当接した状態に保つ保持手段を設けたことを特徴とするチューブポンプ。
  2. 保持手段が、チューブに対して長手方向に押圧力を与えることによって、リング状に配置されているチューブのリング径を広げてチューブを円筒室内周面に押しつけるように構成されたものである請求項1記載のチューブポンプ。
  3. 保持手段が、円筒室の内周面に接する側の円弧状の外辺と加圧部材に接する側の円弧状の内辺とが連結部で連なる唇状であって、連結部から外側に向けてフィン状の突出片を設けた断面形状を有するチューブを用いると共に、このチューブの突出片が挿入される溝を円筒室の側面と蓋にそれぞれ形成し、チューブが加圧されていない時にチューブの外辺が円筒室内周面に当接した状態となるように前記各溝の位置と大きさを選定して構成されたものである請求項1記載のチューブポンプ。
  4. 加圧部材が偏心運動するリング状のものである請求項1乃至3のいずれかに記載のチューブポンプ。
  5. 加圧部材が内リングとその外周に回転可能に設けた外リングを備えた構造であり、内リングの自転を阻止する回転止め手段と、内リングに対する外リングの滑りやすさを調整する調整手段、とを備えた請求項4記載のチューブポンプ。
  6. 加圧部材が内リングとその外周に回転可能に設けた外リングを備えた構造であり、内リングと外リングの間にころがり軸受を介在させ、あるいは内リングと外リングの少なくとも一方がころがり軸受のレースで構成されている請求項4記載のチューブポンプ。
  7. チューブと加圧部材との間に、一端または両端を固定した帯状シートを介在させた請求項1乃至6のいずれかに記載のチューブポンプ。
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