JP2006028927A - ルーバ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造や取り扱いが簡単なルーバ装置の提供を目的とする。
【解決手段】多孔質のセラミックスからなる羽根部材1を所定間隔を隔てて連設して構成する。
また、略25%以下の最大保水率を有する多孔質のセラミックスにより形成され、内部に浸透するまで水を一時的に貯留する貯留部2を外表面に凹設してルーバ装置の羽根部材1を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明はルーバ装置に関するものである。
通風や換気、日照調整、目隠しなどを目的として窓などの開口部に用いられるルーバ装置としては、従来、ガラリや簾、よしず、ブラインドなどが知られている。これらのルーバ装置は、羽板や竹、葭などの長尺の羽根部材を所定ピッチで並べることにより形成され、建具枠に建て込まれ、鴨居から吊り下げられ、あるいは建物外壁に立て掛けられるなどして羽根部材により日光や視線を遮り、屋内への日光の直射を防ぐとともに、家の中が外から見えないように隠し、また、羽根部材間の隙間によって屋内と屋外の空気交換、すなわち通風や換気を行う。
上記羽根部材は、例えば上述した竹などの木やアルミ、ビニールなどを材料にして形成されるが、上述したように直射日光を受けるために次第に加熱され、熱源となって空気との熱交換や輻射熱によって室温や体感温度を上昇させてしまうという問題がある。このような問題を解決できるものとして、特許文献1には、水を含ませた布を透孔性合成樹脂からなる筒体内に入れることによって羽根部材を形成することが提案されている。上記特許文献1には、太陽光によって加熱された布から水が蒸発する際の気化熱を利用して筒体内の空気を冷却するとともに、筒体に孔を設けることにより筒体外部に外気よりも温度の低い空気を放出させ、この冷気を筒体の間を通る風によって室内に運ぶことにより室温の上昇を抑制することが記載されている。また、筒体に設けられる孔の数や大きさ、布の大きさや含水量、太陽光の吸収率等を変更することにより、水の蒸発量を調整することが記載されている。
特開2003-139452号公報
しかしながら、上記従来例は、羽根部材が筒体内に布を入れて形成されるために、製造に手間がかかるとともに、筒体内の布に対して水を供給しなければならないことから水の供給構造やそのメンテナンスも複雑になってしまうという欠点を有する。
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、製造や取り扱いが簡単なルーバ装置および該ルーバ装置の羽根部材の提供を目的とする。
本発明によれば上記目的は、
多孔質のセラミックスからなる羽根部材1を所定間隔を隔てて連設して形成されるルーバ装置を提供することにより達成される。
本発明において、ルーバ装置とは、例えば通風や換気、日照調整、目隠しなどを目的として戸や窓などの建物の開口部近傍に用いられるもので、複数の羽根部材1、1・・・を平行に取り付けて形成されるものを指す。上記羽根部材1の取付姿勢は水平に限られず鉛直や斜めのものをも含み、また、羽根部材1は取り付け状態において可動、不動を問わない。さらに、羽根部材1の断面形状は、矩形などのほか、軸周りの回転によって外形が変化しない真円を含む。
本発明によれば、ルーバ装置は、多孔質のセラミックスにより形成される羽根部材1を備え、水を羽根部材1の内部、すなわち気泡内に保持することができる。したがって、羽根部材1に保水させておくことにより、太陽光によって加熱されたときには水が液相から気相に変わって気化熱が奪われるために、羽根部材1の温度上昇を抑制することができ、これにより室温や体感温度の上昇を防止することができる。また、上記気化熱によって羽根部材1の表面温度が低く維持されることにより、羽根部材1、1間を通過する空気が熱交換によって冷却されるために、室温をより低くすることができる。
羽根部材1に使用されるセラミックスは、素材として品質安定性、すなわち耐候性に優れ、太陽光や外気にさらされても強度や気泡の状態などの物理的性質が劣化しにくいために、ルーバ装置の上述した機能・品質の安定性を高めることができる。また、不燃材であるために太陽光による加熱によって燃焼してしまうことはなく、仮に高温になった場合にも有毒な煙やガスを発生させないために人体に対して安全である。さらに、セラミックスは、原料の粒径や発泡剤などの調合量、焼成温度等を調整して製造することにより、比重や強度などのほか、水の蒸発に深く関連する気孔の平均サイズや構造などを比較的容易に設定することができる。
また、ルーバ装置の羽根部材1を多孔質にすることにより、羽根部材1を冷却する冷媒としての水の供給をホースや如雨露等を使って羽根部材1に対して直接散水するだけで適切に行うことができ、さらに、羽根部材1を太陽光によって乾燥させることにより衛生上のメンテナンスを省くことができる。上記多孔質を構成する孔は、水が進入でき、かつ、進入した水を適宜保持できる程度の比較的微細な孔径、構造であれば足りるが、保水量等を考慮すると連続気泡であることが望ましい。
なお、羽根部材1間の配列ピッチは、空気交換の性能や外部からの目隠しとしての機能などを考慮して適宜決定することができる。
また、羽根部材1の上面側に水の貯留部2を設けた場合には、孔内への水の供給をより簡単に行うことができる。すなわち、上述したように孔径が微細な場合には水の進入速度が遅くなってしまうために、十分に保水させるにはホース等による散水時間を長くするなどしなければならないが、浸透するまで水を貯めおくことができる貯留部2を設ければ、給水時には貯留部2を水で満たすだけでよい。また、羽根部材1全体に対して均質に、かつ、より短時間に水を浸透させるためには、羽根部材1を水平姿勢にし、かつ、貯留部2を羽根部材1の上面における広い範囲に渡って形成することが望ましく、さらに、羽根部材1を上下方向に並べた場合には、最上段の羽根部材1の貯留部2に対して多量の水を流すだけで、この貯留部2から溢れた水を順次下段の羽根部材1の貯留部2に対して流れ込ませることができる。
さらに、羽根部材1を所定間隔で相互に連結させ、あるいは保持する支持体3に対し、板状に形成した羽根部材1を回転操作自在に連結した場合には、羽根部材1の回転角度により、該羽根部材1と羽根部材1、1間を通過する空気との熱交換を促進させることができ、これにより室温の調整能力を高めることができる。すなわち、羽根部材1を傾斜させた場合には、傾斜姿勢の羽根部材1が抵抗となって水平姿勢の場合に比べて熱交換を促進させることができる。羽根部材1の傾斜角度は、圧損があまり生じない程度、例えば羽根部材1、1間を通過する風が羽根部材1表面をなでるような状況にすることが望ましい。
加えて、上述したように多孔質を構成する気孔内の水を蒸発させ、その潜熱を利用して温度調整を図る場合において、気孔率を高めて最大保水量を増大させることは、蒸発冷却の限界能力を高める点において望ましいと思われるが、その持続性に関しては相反するものと考えることができる。すなわち、一般に最大保水率が高い場合には吸水性能も優れるために吸水速度も速くなるという相関関係を認めることができ、したがって吸水速度が速ければ排水速度も速くなる、すなわち保水の持続効率も悪くなる傾向があるために、気化熱発生の持続性は悪くなる。この点、後述する発明者の実験によれば、最大保水率が約45%のものよりも約25%のもののほうが、気化熱発生の持続性がよいことが認められる。したがって、吸排水速度に劣る最大保水率が例えば略25%以下の多孔質のセラミックスからなる羽根部材1に対し、上述した貯留部2を設け、その吸水能力を補うことにより、気化熱発生の持続性を相対的に向上させることができるとともに、給水時の手間を省くことができ、室温や体感温度の上昇を長時間に渡って効率的に抑えることができる。
また、上記最大保水率は曲げ強度に相反して向上する傾向があるために、最大保水率を抑えることによってルーバ装置の羽根部材1に適切な曲げ強度を確保することができ、また使い勝手を高めることができる。
なお、本明細書において、「最大保水率」とは、対象物を水中に投入するなどして飽水状態にした後、静かに水中から取り出して水滴が落ちなくなるまで放置した時の重量(以下「保水重量」という)より乾燥重量を引き、この重量を乾燥重量に対する百分率で表したものであり、次式により求めることができるものである。
最大保水率(%)=(保水重量-乾燥重量)/乾燥重量×100
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、製造や取り扱いが簡単なルーバ装置および該ルーバ装置の羽根部材を提供することができる。
また、自然エネルギーを有効利用したより快適な生活環境を創出することができ、冷房負荷の軽減による省エネルギー化を通じてヒートアイランド現象対策の一助となることができる。
図1に本発明の実施の形態を示す。この実施の形態において、ルーバ装置は、日除け装置の一つであるガラリ戸であり、住宅等における屋内と屋外の境界をなす窓などの開口部10に装着される。図1(a)に示すように、このガラリ戸は引き戸として構成され、図外の戸袋から引き出されて開口部10内をスライド自在で、開口部10を閉塞した際に通風を確保して屋内への日照調整を行うことができるとともに屋外からの視線を遮断することができる。なお、図4に2点鎖線で示すように、開口部10にはガラリ戸の屋内側にガラス戸11が装着される。
ガラリ戸は、戸枠12と、戸枠12内に固定される支持枠(支持体3)と、ガラリ13、すなわち支持枠3内に平行に取り付けられる複数の羽板(羽根部材1)とを有する。戸枠12は、角材を組み合わせて形成される縦長矩形の枠体であり、上下端縁には開口部10の上下縁部に形成されるレールに嵌合する図示しない溝が形成される。
支持枠3は、戸枠12の内側にボンド等によって適宜固定される戸枠12と同様の木製の枠体であり、戸枠12の内周縁に沿う矩形の外枠3aと、外枠3a内を縦方向に長手通しされる棒状の仕切3bとを有する。外枠3a内は仕切3bによって横方向に三分割され、各分割スペースには羽板1が上下に複数枚取り付けられる。なお、羽板1を取り付けるために、外枠3aの縦側の内壁面、および仕切3bの両側壁面には支持溝14がそれぞれ対向するように縦方向に所定ピッチで凹設される。
羽板1は、図2(a)に示すように、長さ200×幅40×厚さ15(mm)程度の外形寸法からなる細長い平板形状であり、セラミックスにより形成される。このセラミックスは、陶器質タイルの無釉のもので、陶器質の粘土を微粉砕して乾式成形、焼成して製造される。したがって羽板1は、多数の細孔による連続気泡を備えた多孔質であり、最大保水率は約21.6%を記録する。
また、この羽板1には、上面側に長手方向に沿って長尺の凹部(貯留部2)が形成されるとともに、中心部分を通って長手方向に貫通孔15が形成される。上記凹部2は羽板1の上面を均等にやや堀り下げることにより形成され、平面視矩形形状のものが羽板1の短辺方向に均等に2列形成される。一方、上記貫通孔15には、図2(b)に示すように、例えば金属等からなる軸体16が挿入され、該軸体16の両端部が羽板1の左右から突出する。
羽板1の支持枠3への固定は、各羽板1に組み付けられる軸体16の両端を上述した支持枠3の支持溝14、14に差し込むことによりなされる。各支持溝14は、図1(b)および図3(a)に示すように、外枠3aおよび仕切3bの室外側端面に面してほぼ水平に開放し、該開放端から円弧状に下方に屈曲して外枠3a等の奥行き方向略中央部においてほぼ鉛直になったところを終端として形成される。したがって、図3(a)に2点鎖線で示すように、水平にした軸体16の両端部を上記開放端から一対の支持溝14、14に差し込むと、軸体16は自重によって支持溝14に沿って斜め下方に降下し、支持溝14の終端部において水平に支承される。これにより羽板1も水平に支持され、軸体16が支持溝14の終端部に回転自在に支承されることで羽板1は短辺方向に垂直回転自在に支持枠3に連結される。なお、図2(b)における17はゴム等からなるスペーサであり、羽板1の両端面に当接して該羽板1を所定の回転角度に維持する。
以上のように構成されるガラリ戸は各羽板1を独立して取り外したり、回転させたりすることが可能であり、また、上下に隣接する羽板1、1間の間隔は羽板1の短辺の寸法より小さく、すなわち各羽板1の短辺方向をほぼ鉛直方向に向けたときにそれぞれの羽板1の端部が正面視において互いに重なる寸法に設定される。したがって全ての羽板1、1・・・を縦姿勢にすれば、通風や日光、視線を完全に遮断することができる。また、図4に示すように、短辺が室内側から室外側に向かって下がるように羽板1を傾斜させれば、室内への直射日光の進入を防止することができ、かつ、通風を確保することができる。なお、図4において18は居住者であり、また、実線の矢印は太陽光線を、白抜きの矢印は風の流れを示す。
このガラリ戸の羽板1の太陽光による高温化を抑え、室温や居住者の体感温度の上昇を抑制するために、羽板1には水19が供給される。水19の供給は、支持枠3から取り外した羽板1に対して散水することにより行うこともできるが、支持枠3に連結されたままの羽板1に対して散水してもよく、この場合、予めガラス戸11を閉めることで室内への水19の流入が防止される。
上述したように羽板1は多数の細孔を備えた多孔質であるために、孔内に水19を蓄えることで比較的多量に保水することができ、太陽光によって羽板1が加熱されて水19が蒸発すれば、その際に気化熱が奪われて羽板1の温度上昇が抑えられる。また、このようにして羽板1が比較的低温に維持されることにより、羽板1からの輻射熱が低減されて室内の居住者18の体感温度も低下し、加えて図4に示す羽板1、1間を通過する空気が冷却されることで、この空気が流れ込む室内では室温の上昇が抑制される。
また、上述した水19の供給において、羽板1の細孔は水19の孔内への進入速度が遅くなる程に微細なものであるが、保水時に羽板1の凹部2を上方に向かって開放させ、そこを水19で満たすことにより、次第に凹部2内の水19が孔内へと流れ込むために、比較的短時間で給水作業を行うことができる。なお、凹部2の容積は羽板1の最大保水量に対応した大きさにすることが望ましい。
さらに、上述したように羽板1を支持枠3に取り付けたまま水19を供給する場合には、最上段の羽板1の凹部2に対して多量に注水することにより、溢れた水19が図3(b)に示すように順次下段の羽板1の凹部2に流れ込むために、上下方向に配置される全ての羽板1の凹部2への注水の手間を簡略化することができる。この場合、図3(c)に示すように予め羽板1を水平姿勢にしておけば、表面張力を利用して水19をより多量に羽板1上に保持させることができる。
図5に本発明の変形例を示す。なお、この変形例において上述した実施の形態と同一の構成要素は図中に同一の符号を付して説明を省略する。この変形例において、ガラリ戸は、図5(a)に示すように、外枠3a内に上述した実施の形態に比べて3、4倍程度の長さに形成される羽板1を一列に並べて形成される。各羽板1の両側端部には取付穴20が穿孔され、軸体16は短寸に形成されて取付穴20内に充填されるシリコン接着剤21によって羽板1の両側端部に接着固定される。
また、各羽板1の一側端部には、図5(a)および(b)に示すように、取付穴20から短辺方向に偏位した位置に回転操作孔22が設けられ、該回転操作孔22に回転操作軸23が挿通される。一方、外枠3a内には縦方向に操作杆24が張り渡され、外枠3aを貫通する上記回転操作軸23の端部に対して操作杆24が連結される。
したがって、図5(b)に矢印で示すように、操作杆24に形成される操作摘み25を上下にスライドさせて操作杆24を上下動させることにより、回転操作軸23が上下に移動し、この回転操作軸23の移動により軸体16を中心とした回転操作力が与えられて羽板1が垂直回転駆動される。上記操作杆24は列方向の全ての回転操作軸23、23・・・に連結されるために列方向に並ぶ全ての羽板1、1・・・に対して上記回転操作力を伝達させることが可能であり、したがってこの変形例においては、ガラリ戸に装着される全ての羽板1、1・・・を操作摘み25によって簡単に回転操作することができる。
なお、この変形例において、羽板1の回転角度の維持は、例えば、上記操作摘み25の位置を固定する適宜の固定手段を外枠3aに設けることなどによって行うことが可能である。また、この変形例におけるガラリ戸は、外枠3aのみによって構成される支持枠3に対して複数の羽板1、1・・・や操作杆24、操作摘み25などを取り付けてガラリ13を形成し、該ガラリ13を戸枠12に対して固定することにより製作することが可能である。
図6に本発明の他の実施の形態を示す。なお、この実施の形態において上述した実施の形態や変形例と同一の構成要素は図中に同一の符号を付して説明を省略する。この実施の形態において、ルーバ装置は家屋26のバルコニー27に組み付けられるベランダ柵28として構成される。
ベランダ柵28は、ベランダ29上に所定ピッチで立設される支柱の上部を手摺杆で連結して形成される柵本体30と、この柵本体30の屋外側に取り付けられるガラリ13とを備え、柵本体30の屋外面にガラリ13をワイヤ等によって吊り下げ固定して形成される。上記柵本体30の支柱および手摺杆は例えばステンレスの押し出し成形により形成され、また、ガラリ13は、上述した実施の形態のものが使用される。なお、図6(a)および(b)において31はテーブル、32はイスである。
したがってこの実施の形態において、ガラリ13の図示しない羽板1に保水させておくことにより、図6(a)および(b)において矢印で示すように、羽板1、1間を通過して冷却された空気は柵本体30を通り抜けて家屋26内に流れ込み、室温の上昇を抑制する。また、ガラリ13と家屋外壁26aとの間にベランダ29奥行き分の距離があるために、上述した実施の形態等に比べて屋内への日射遮蔽や視線の制御の点ではやや劣るものの、ガラリ13の通過によって冷却された空気の湿気分を家の外の空気、すなわち外気中に拡散させることができ、屋内に低湿な空気を導入することができる。
なお、この実施の形態において、ベランダ柵28は、柵本体30の屋外側にガラリ13を固定して形成されるが、柵本体30にガラリ13を一体に組み込み、あるいはガラリ13を柵本体30の屋内側に固定してもよく、柵本体30に一体に組み込む場合には支柱に代えて羽板1をベランダ29から立設させるなどして羽板1によって柵の一部を構成させることも可能ある。
また、以上の実施の形態においては、羽板1を無釉の陶器質タイルによって形成した場合を示したが、例えば、最大保水率の高いセラミックス原料である稚内層珪藻頁岩に対して他の土などを混ぜて成形、焼成することにより形成することなども可能である。
羽板の保水(吸水)速度と保水の持続性(蒸発速度)、表面温度変化、外部温湿度・風速と室内温熱環境の関係性の考察を目的として、日射のある晴れた時間帯において窓の屋外側にガラリを設置し、羽板の表面温度、窓の屋内側の部屋の室温、外気温、および日射量の変化を時間経過とともに測定する実験を行った。材料による数値の変化の違いを確認するために、無釉の陶器質タイルにより形成される最大保水率21.6%の多孔質の保水性セラミックスからなる羽板aを装着したガラリAと、稚内層珪藻頁岩により形成される最大保水率44.6%の多孔質の保水性セラミックスからなる羽板bを装着したガラリBの2種類を同時に試験した。また、保水性セラミックス以外の材料との比較をするために、羽板の材料として一般的に使用される木、およびアルミの羽板c、dの表面温度を合わせて計測した。なお、上記セラミックスの羽板a、bは、試験材料の入手の都合上それぞれの寸法(mm)が246×43.5×14、218×62×10、乾燥時重量(g)が225、157、体積(cm3)が149.81、135.16、密度(g/cm3)が1.50、1.16である。また、外部風速は1.0m/s〜2.0m/sで推移していた。結果を図7に示す。なお、羽板への保水作業時刻は図7において点線で示す。また、図7において棒グラフは日射量である。
図7に示すように、羽板aが羽板bよりも温度低下効果が大きい。羽板の表面温度の低下に伴って室内側温度の低減効果も見られ、これも表面温度に比例してガラリA側の方がガラリB側の方よりも低減効果が大きい。また、羽板aは羽板bより長時間低温度を維持している。このことより、羽板bのセラミックスよりも最大保水率が小さい羽板aのセラミックスの方が蒸発冷却効果の持続性があることが明らかとなった。なお、材料間の比較においては、木製のものcやアルミ製のものdに比べて、セラミックスの方が羽板の表面温度が長時間に渡って継続して格段低い。
本発明を示す図で、(a)は正面図、(b)は要部斜視図である。 羽板を示す図で、(a)は斜視図、(b)は図1の2B-2B線断面図で、ガラリ戸の横方向における取り付け状態を示す図である。 ガラリ戸の縦方向における羽板の状態を示す図で、(a)は図1の3A-3A線断面図、(b)は羽板を傾けて水を供給した状態を示す要部断面図、(c)は羽板を水平にして水を供給した状態を示す要部断面図である。 室内への通風、太陽光の照射状況を説明する図である。 本発明の変形例を示す図で、(a)はガラリ戸の横方向における羽板の取り付け状態を示す図、(b)はガラリ戸の縦方向に配置される羽板の回転操作を説明する図である。 他の実施の形態を示す図で、(a)は設置状況および家屋内への空気の流れを説明する平面図、(b)は設置状況および空気の流れを説明する側面図である。 羽板等の温度変化を示す図である。
符号の説明
1 羽根部材
2 貯留部
3 支持体
4 空隙


Claims (4)

  1. 多孔質のセラミックスからなる羽根部材を所定間隔を隔てて連設して形成されるルーバ装置。
  2. 前記羽根部材は上下方向に並べられるとともに、該羽根部材の上面側には内部に浸透するまで水を一時的に貯留する貯留部が形成される請求項1記載のルーバ装置。
  3. 前記羽根部材は板状に形成されて支持体に対して回転操作自在に連結され、隣接する羽根部材間に形成される空隙の断面形状を変形自在に形成される請求項1または2記載のルーバ装置。
  4. 略25%以下の最大保水率を有する多孔質のセラミックスにより形成され、内部に浸透するまで水を一時的に貯留する貯留部が外表面に凹設されたルーバ装置の羽根部材。


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