JP2006028698A - 被服 - Google Patents

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誠一 岩崎
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Abstract

【課題】 簡単な構造によって、着心地が良くしかも窮屈感のない状態を長期間に渡って維持できる被服を提供する。
【解決手段】 襟ボタン15をボタンホール20に係合させて襟前を合わせる被服1において、ボタンホール20は、襟ボタン15の係合に要する長さの通常係合孔20cと、当該通常係合孔20cよりも襟の開放側14aに位置する補助係合孔20dを備え、通常係合孔20cと補助係合孔20dの間にボタンホールが閉鎖された閉鎖部26が設けられた構成とされている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、長期間に渡って着心地の良い状態を維持可能な被服に関する。
ワイシャツなどの被服を選択する際は、体型に合った適切なものを選ぶ必要がある。
則ち、着用者の襟回り、胸回り、肩幅、胴回り、裄丈などを予め採寸し、体型に適合した被服を選択しなければならない。ワイシャツなどを仕立てる場合も同様である。
ワイシャツが小さいと、動きが阻害されて窮屈であり、着心地が悪く見栄えも悪い。逆に、ワイシャツが大きいと、だぶついて動き難く、やはり着心地も見栄えも悪くなる。中でも、襟周りがきついときは息苦しく窮屈である。このため、襟周りなどのサイズが適合したワイシャツを選択することが肝要である。
図10は、従来のワイシャツ100の正面図および部分拡大図である。
従来のワイシャツ100は、図10(a)の様に、台襟101の上縁に沿って折り返した襟102が設けられ、襟前103の下前104にボタン106が取り付けられると共に、ボタン106に対応した上前105にボタンホール107が設けられている。
体型に適合したワイシャツ100を着用すると、図10(b)の様に、ボタン106の中心がボタンホール107の左端107aから僅かに右端107b側へ寄った部位に位置する。また、着用者の動きに応じて襟前103が広がると、下前104と上前105が互いに離れ、ボタン106の中心がボタンホール107の左端107aに移動する。
則ち、体型に適合したワイシャツ100は、首周りへの台襟101の適度のフィット感が得られて着心地が良く、しかも着用者の動きに対して襟周りに余裕があり窮屈さを感じることがない。
しかし、体型に適合したワイシャツであっても、洗濯後に生地が縮むことがある。また、着用者の体型が変化することもある。このような要因で襟周りがきつくなると、体型に適合したワイシャツを選択したにも拘わらず息苦しく、着心地が著しく低下する。
また、襟前がきついためにボタンを外したままネクタイを装着することとなり、見栄えが悪くなる。このため、充分使用できるワイシャツであっても着用できなくなり、同一サイズのものを購入しているときは、それらが使用できなくなる。
そこで、洗濯による生地の収縮や体型の変化によっても、襟周りの窮屈感を緩和することのできるワイシャツが提案されている。
特許文献1には、襟周りの窮屈感を緩和させる構造のワイシャツが開示されている。
特許文献1に開示されたワイシャツは、襟前のボタンホールの長さを通常よりも長くすることにより、襟周りに余裕を持たせたものである。
また、特許文献1に開示された別のワイシャツは、ボタンホールを設けた別の布地を襟前に宛がうことにより、襟周りに余裕を持たせつつ見栄えが悪くなることを改善したものである。
実用新案登録第3072094号公報
ところが、特許文献1に開示されたワイシャツは、単に、襟周りの余裕を拡大しただけに過ぎず、窮屈感は緩和されるものの、襟周りの適度のフィット感を得ることのできるものではなく、着心地に問題を残すものであった。
また、特許文献1に開示された別のワイシャツは、着用時の見栄えは向上するものの、襟周りの適度のフィット感が得られない上に構造が複雑であり、着心地および製造コストの面で問題を残していた。
本発明は、前記事情に鑑みて提案されるもので、極めて簡単な構造によって、着心地が良くしかも窮屈感のない状態を長期間に渡って維持できる被服を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために提案される請求項1に記載の発明は、襟ボタンをボタンホールに係合させて襟前を合わせる被服において、ボタンホールは、襟ボタンの係合に要する長さよりも長く、且つ、その中間部において一部が閉鎖された閉鎖部が設けられた構成とされている。
ここに、本発明で言う被服とは、ワイシャツやポロシャツなどの被服を含むものであるが、なかでも、襟前の合わせ状態によって首周りの窮屈さが発現し易いワイシャツなどの被服を指す。
本発明によれば、ボタンホールは閉鎖部によって二つの領域に区分される。従って、一方の領域を襟ボタンの係合に用いる領域とすれば、他方の領域は襟ボタンを係合する領域として機能しない。一方、ボタンホールから閉鎖部を取り除くと、閉鎖部によるボタンホールの領域区分が解除される。
則ち、本発明によれば、閉鎖部を設けた状態と取り除いた状態とで、ボタンホールにおける襟ボタンの係合領域を変化させることができ、これによって、首周り長さに応じた襟前の合わせ状態を確保することが可能となる。
本発明において、閉鎖部によって区分される領域のうち、襟ボタンの係合機能を持たない領域に、更に別の閉鎖部を追加して設けた構成を採ることも可能である。この構成によれば、閉鎖部を順次取り除くことにより、襟ボタンの係合機能を有する領域を段階的に拡大することができる。これにより、襟前の合わせを首周り長さに応じた最適な状態に長期間維持することが可能となる。
また、本発明において、襟ボタンの係合機能を持たせない領域の全てに閉鎖部を設ける構成を採ることも可能である。この構成によれば、閉鎖部を取り除いていくに連れて襟ボタンの係合機能を有する領域を次第に拡大することができ、首周り長さに応じて最適な襟前の合わせ状態を長期間維持することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、襟ボタンをボタンホールに係合させて襟前を合わせる被服において、ボタンホールは、襟ボタンの係合に要する長さの通常係合孔と、当該通常係合孔よりも襟の開放側に位置する補助係合孔を備え、通常係合孔と補助係合孔の間にボタンホールが閉鎖された閉鎖部が設けられた構成とされている。
本発明によれば、ボタンホールに閉鎖部が設けられているときは、通常係合孔によって襟ボタンの係合が行われ、補助係合孔は襟ボタンの係合に寄与しない。一方、ボタンホールから閉鎖部を取り除くと、通常係合孔と補助係合孔が繋がって一つの係合孔となり、襟ボタンの係合に寄与する領域が襟の開放側に位置する補助係合孔まで拡大される。
従って、襟ボタンを通常係合孔に係合させたときの襟周り長さを被服の襟周り寸法として表示することにより、着用者は、当該襟周り寸法を参照して体型に合った被服を選択することができる。これにより、襟周りが適度にフィットして着心地が良く、窮屈感を感じることがない。
一方、洗濯などに伴う生地の収縮や着用者の体型変化によって襟周りが窮屈になると、閉鎖部を取り除くことにより、襟ボタンの係合に寄与する領域が補助係合孔まで拡大される。これにより、襟周り長さが拡大されて窮屈感が取り除かれ、襟周りの適度のフィット感を回復することが可能となる。従って、被服の生地の収縮や着用者の体型変化が生じた場合でも、窮屈さを感じることなく着心地の良い状態を長期間維持することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の被服において、閉鎖部は、被服の生地を切り残してボタンホールを閉鎖する構成とされている。
本発明によれば、ボタンホールを形成する際に、生地の切り残し部位を設けるだけで閉鎖部を形成することができ、閉鎖部が目立たないうえに、閉鎖部を形成するための特別な部材が不要である。また、切り残された生地を切断するだけで閉鎖部を容易に取り除くことができる。
これにより、請求項1または2に記載した被服を容易に実施することができ、省コスト化および製造性の向上を図ることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の被服において、閉鎖部は、糸によってボタンホールを縫い合わせてボタンホールを閉鎖する構成とされている。
本発明によれば、生地の強度が低い場合であっても、ボタンホールの一部を縫い合わせることによって閉鎖部の強度を向上させることができる。また、縫い合わされた糸を切断するだけで閉鎖部を容易に取り除くことができる。
これにより、生地の強度が低い場合でも請求項1または2に記載した被服を容易に実施することが可能となる。
本発明において、閉鎖部を形成する際に、閉鎖部に位置する被服の生地は切断してもよく、切り残した状態にしても良い。
閉鎖部に位置する被服の生地を切り残すことにより、縫い合わされた糸に生地の強度が加わって、閉鎖部の強度を更に向上させることができる。
前記請求項2乃至4のいずれか1項に記載の被服において、閉鎖部を複数設けた構成を採ることもできる。
閉鎖部を複数設けた構成とすれば、襟周りの窮屈さの程度に応じて閉鎖部を順次取り除くことにより、襟前の合わせ状態を段階的に拡大することができ、首周りに最適にフィットした状態が維持されることとなり、着心地の良い状態を一層長期間維持することが可能となる。
請求項1,2に記載の発明によれば、生地の収縮や着用者の体型変化が生じた場合でも、襟周りのフィットした状態を長期間維持することができ、着用性に優れた被服を提供することができる。
請求項3,4に記載の発明によれば、簡単な構成によって請求項1,2に記載の被服を容易に実施することができ、製造性を向上しつつ省コスト化を図った被服を提供することが可能となる。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。尚、以下の説明では、被服としてワイシャツを例に挙げて説明する。
図1は本発明の実施形態に係るワイシャツ1の襟周りの正面図、図2は図1に示すワイシャツ1の襟前近傍を襟ボタンを外した状態で示す拡大図、図3は図1に示すワイシャツ1のボタンホールの作成手順を示す説明図、図4は図1に示すワイシャツの閉鎖部を取り除く手順を示す説明図、図5は図1に示すワイシャツの閉鎖部を取り外した状態における襟前の正面図、図6は図5に示すワイシャツの襟前近傍を襟ボタンを外した状態で示す拡大図、図7は、ボタンホールの変形例を示す説明図である。また、図8,図9は、別の構成のボタンホールの作成手順を示す説明図である。
本実施形態のワイシャツ(被服)1は、前記図10に示した従来のワイシャツ100と基本的に同一の構造を有するが、ボタンホール20の構造が異なる。
ワイシャツ1は、図1の様に、台襟10の上縁に沿って折り返した襟11が設けられ、襟前12の下前13に襟ボタン15が取り付けられると共に、襟ボタン15に対応した上前14にボタンホール20が設けられている。
ボタンホール20は、図2の様に、上前14に襟11の周りに沿って設けられた直線状の開口であり、左端部20aは上前端部14a(襟の開放側)に近接し、右端部20bは上前端部14aから離れて位置する。
ボタンホール20は、襟ボタン15の係合に要する長さの通常係合孔20cと、通常係合孔20cよりも上前端部14a側に位置する補助係合孔20dを備え、通常係合孔20cと補助係合孔20dの間にボタンホール20が閉鎖された閉鎖部26が設けられている。閉鎖部26は、後述するように、ボタンホール20を形成する際に、被服の生地を切り残して形成されたものである。
則ち、ボタンホール20は、従来のボタンホールを上前端部14a側へ向けて延長した形状であり、本実施形態では、通常係合孔20cが補助係合孔20dの略2倍の長さとなるように閉鎖部26を設けている。
また、本実施形態では、ボタンホール20の通常係合孔20cが、前記図10に示した従来のワイシャツ100のボタンホール107と略同一位置および略同一サイズとなるように、ボタンホール20および閉鎖部26を配している。
具体的には、ボタンホール20の全長を略25mmとし、通常係合孔20cの開口長が略14mm、補助係合孔20dの開口長が略8mmとなるように閉鎖部26を設けている。また、襟ボタン15は、直径10.5mm、厚さ2mmのものを使用している。
次に、図3を参照してボタンホール20の作成手順を説明する。尚、以下の手順では、ボタンホールの開口を形成するプレス式カッターを備えたボタンホール専用のミシンを用いるものとする。
まず、通常のボタンホール作成手順に従って、上前14のボタンホール20を設ける部位にボタンホール縢り21を作成する。
則ち、図3(a)の様に、ボタンホールステッチなどによって一方のボタンホール縢り23を直線状に作成し、ボタンホール縢り23の端部にジグザグ縫いによって閂止め24を作成する。続けて、閂止め24から折り返してボタンホール縢り23と所定間隔をあけつつボタンホール縢り25を作成し、最後に、ボタンホール縢り23の開始端部にジグザグ縫いによって閂止め22を作成する。
これにより、ボタンホール縢り23,25の間に直線状に生地が露出した切り取りライン21aが形成されたボタンホール縢り21が作成される。
次いで、図3(b)の様に、プレス式カッター30を操作して、閉鎖部26を除く部位の生地を切り取りライン21aに沿って切断する。
本実施形態で使用するプレス式カッター30は、図3(b)の様に、閉鎖部26を除く部分に直線状の刃31a,31bを有するカッター31を備えており、当該カッター31を切り取りライン21aに沿って押圧することにより、閉鎖部26を除く部位の生地を切断している。
以上の手順により、図3(c)の様に、本実施形態のボタンホール20が完成する。
作成されたボタンホール20は、通常係合孔20cと補助係合孔20dの間にボタンホール20が閉鎖された閉鎖部26が設けられた形状となり、当該閉鎖部26は、切り残された生地が繋がったままとなる。
本実施形態では、左右の閂止め22,24を両端とする切り取りライン21aの全長を22.5mmに製し、襟ボタン15の形状に対応させて、通常係合孔20cの開口長を略14mmとしている。また、ボタンホール20の通常係合孔20cの設けられる位置は、従来のワイシャツに設けられるボタンホールの位置と略同一である。
従って、図3(c)の様に、閉鎖部26を設けたボタンホール20は、通常係合孔20cのみが襟ボタン15の着脱に用いられる開口として機能する。
また、図3(c)に示すボタンホール20から閉鎖部26を取り外して通常係合孔20cと補助係合孔20dを繋ぐことにより、ボタンホール20の全長が襟ボタン15の着脱に用いられる開口として機能する。
本実施形態のワイシャツ1は、図3(c)のボタンホール20を設けた状態で製品として提供される。則ち、図1の様に、ボタンホール20の通常係合孔20cに襟ボタン15を掛け合わせた状態における襟周り長さを、当該ワイシャツ1の襟周り長さとして表示して製品として提供される。
これにより、着用者は、表示される襟周り長さを参照することにより、自分の体型に適合したワイシャツ1を求めることができる。
着用者がワイシャツ1を着用すると、襟周り長さが適合しているので、図1の様に、襟ボタン15をボタンホール20(通常係合孔20c)に掛け合わせると、図2の様に、襟ボタン15の中心が閉鎖部26よりも僅かに右方に位置する(図2の右方の波線参照)。
また、着用者の姿勢に応じて下前13と上前14とが広がると、襟ボタン15の中心が閉鎖部26に当接するまで襟周りが広がる(図2の左方の波線参照)。
これにより、台襟10が着用者の首周りに適度にフィットして着心地が良く、しかも、姿勢変化に伴う首周りへの圧迫感、窮屈感が生じることがない。
一方、ワイシャツ1の洗濯によって生地が縮んだり着用者の体型が変化すると、首周りが窮屈になることがある。本実施形態のワイシャツ1は、このような場合でも、ボタンホール20の閉鎖部26を取り除くことによって対応可能である。
ボタンホール20の閉鎖部26は、極めて容易に取り除くことができる。則ち、図4(a)の様に、ハサミ32などの汎用工具をボタンホール20の閉鎖部26に宛がい、閉鎖部26の生地を中央部で切断するだけで閉鎖部26を取り除くことができる。
図4(a)の様にしてボタンホール20から閉鎖部26を取り除くと、図4(b)の様に、通常係合孔20cと補助係合孔20dが繋がって係合孔20eが形成される。
則ち、閉鎖部26を取り除くと、ボタンホール20は、通常係合孔20cと補助係合孔20dが繋がった係合孔20eが襟ボタン15を着脱する孔として機能する。
従って、ボタンホール20から閉鎖部26を取り除くと、図5,図6の様に、ボタンホール20が上前端部14a側に延長された状態と等価となる。
これにより、閉鎖部26が設けられた状態において襟周りが最大となるときの襟ボタン15の中心(図6の右方の波線参照)に比べて、閉鎖部26を取り外した状態において襟周りが最大となるときの襟ボタン15の中心(図6の左方の波線参照)がボタンホール20の左端部20aまで拡大される。
これにより、生地の収縮によって減少したワイシャツ1の襟周り長さを、閉鎖部26の取り外しによる等価的なボタンホール20の拡大によって容易に補償することが可能となる。同様に、体型変化によって増大した首周り長さを、閉鎖部26の取り外しによる等価的なボタンホール20の拡大によって補償することが可能となる。
このように、本発明のワイシャツ1によれば、予め大きく形成したボタンホール20に閉鎖部26を設けただけの極めて簡単な構成により、快適な着心地が得られる上に、生地の収縮や体型変化によって襟周りに窮屈感が生じたときは、閉鎖部26を取り外すだけで、窮屈感を取り除いて元の着心地を取り戻すことが可能となる。これにより、着心地の良い状態を長期間維持することが可能となる。
また、ボタンホール20の生地の一部を切り残すだけで閉鎖部26を形成することができ、閉鎖部26を設けるための手間やコストが削減されて省コスト化、製造性の向上を図ることがかのうとなる。
ここで、本実施形態のワイシャツ1は、図3(c)の様に、ボタンホール20に閉鎖部26を一つだけ設けた構成としたが、複数の閉鎖部を設けることも可能である。
例えば、図7(a)の様に、閉鎖部26とボタンホール20の左端部20aとの間に別の閉鎖部27を追加した構成を採ることができる。このような閉鎖部27を追加したボタンホール20は、前記図3(b)において、カッター31を取り換えることによって容易に製することができる。
この構成によれば、襟周りが窮屈になったときには、閉鎖部26から順に取り除くことにより、ボタンホール20の開口長を上前端部14a側へ向けて段階的に拡大することができる。これにより、ワイシャツ1の着用時の窮屈感に応じて最適な状態に調整することができ、襟周りが首に適度にフィットして着心地の良い状態を一層長期間維持することが可能となる。
また、図3(c)に示したボタンホールの閉鎖部26に代えて、図7(b)の様に、ボタンホール20の通常係合孔20cを除く全ての部位の生地を切り残した閉鎖部28を形成することも可能である。
この構成によれば、襟周りの窮屈さに応じて閉鎖部28を必要なだけ切断することにより、通常係合孔20cを次第に拡大することができ、窮屈感がなく着心地の良い状態を長期間維持することが可能となる。
ところで、本実施形態のワイシャツ1は、ボタンホール20に生地を切り残して形成された閉鎖部26を設けた構成としたが、このような閉鎖部26とは異なる閉鎖部をボタンホール20に設けることも可能である。
例えば、図8(c)の様に、ボタンホール20の一部を糸によって縫い合わせて閉鎖した閉鎖部29を設けることもできる。この閉鎖部29を設けたボタンホール20は、次の手順によって作成することができる。
まず、図8(a)の様に、通常のボタンホール作成手順に従って、上前14のボタンホール20を設ける部位にボタンホール縢り21を作成する。この手順は、前記図3(a)に示した手順と同一である。
続いて、図8(b)の様に、閂止め22の端部から右方へ向けて略8mmの位置に、ボタンホール縢り23,25を跨ぐようにジグザグ縫いによって閉鎖部29を作成する。
そして、プレス式カッター30を操作して、ボタンホール縢り21によって形成される切り取りライン21aのうち、閉鎖部29の部位を除く切り取りライン21aに沿って生地を切断する。
以上の手順により作成されたボタンホール20は、図8(c)の様に、通常係合孔20cと補助係合孔20dの間が糸を縫い合わせた閉鎖部29によって閉鎖された形状となり、閉鎖部29の設けられる部位は生地が切り残されて繋がったままとなる。
この構成のボタンホール20によれば、糸を縫い合わせて形成した閉鎖部29によって通常係合孔20cの端部強度が高く、しかも、当該閉鎖部29は生地が切り残されたままである。従って、強度の低い生地であっても、通常係合孔20cの端部強度を向上させることができ、着用中に閉鎖部29が切断するような不具合を未然に防止することが可能である。
尚、図8では、糸を縫い合わせた閉鎖部29を一つだけ設けた構成としたが、前記図7(a)で示した構成と同様に、糸を縫い合わせた別の閉鎖部を追加して設けることも可能である。
糸で縫い合わせた閉鎖部29を有するボタンホール20は、別の手順よっても製することもできる。
例えば、図9(a)の様に、ボタンホール縢り21を作成した後に、リッパー33などの工具を用いて切り取りライン21aに沿って生地を切断して係合孔20eを形成し、その後に、係合孔20eの側縁同士を糸で縫い合わせて閉鎖部29を形成することもできる。
この手順でボタンホール20を作成した場合は、閉鎖部29の設けられる部位の生地は切断された状態となるが、糸で縫い合わせた閉鎖部29によって通常係合孔20cの端部強度を向上させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態に係るワイシャツ1を説明したが、本発明のボタンホール20は、ワイシャツに限らずポロシャツなどの被服にも適用することが可能である
また、前記実施形態で示したワイシャツ1は、ボタンホール20の全長および配設位置をワイシャツ1のサイズに応じて適宜変更することが可能である。
また、前記実施形態では、ボタンホール20のボタンホール縢り23,25を、ボタンホールステッチによって作成した例として示したが、通常のジグザグ編みを採用したり、他のステッチによって作成することも可能である。更に、前記実施形態では、ボタンホール専用のミシンを用いてボタンホール20を作成する手順を示したが、手縫いによってボタンホール20を作成することも可能である。
また、前記実施形態では、既製品のワイシャツ1を製する場合を例に挙げて示したが、ワイシャツ1を仕立てる場合であっても、前記した閉鎖部26を設けたボタンホール20を採用することにより、同様の効果を奏することが可能である。
本発明の実施形態に係るワイシャツの襟周りの正面図である。 図1に示すワイシャツの襟前近傍を、襟ボタンを外した状態で示す拡大図である。 (a)〜(c)は、図1に示すワイシャツのボタンホールの作成手順を示す説明図である。 (a),(b)は、図1に示すワイシャツ1のボタンホールの閉鎖部を取り外す手順を示す説明図である。 図1に示すワイシャツの閉鎖部を取り外した状態における襟周りの正面図である。 図7に示すワイシャツの襟前近傍を、襟ボタンを外した状態で示す拡大図である。 (a),(b)は、ボタンホールの変形例を示す説明図である。 (a)〜(c)は、別のボタンホールの作成手順を示す説明図である。 (a),(b)は、更に別のボタンホールの作成手順を示す説明図である。 (a)は従来のワイシャツの襟周りの正面図、(b)はその襟前近傍を、襟ボタンを外した状態で示す拡大図である。
符号の説明
1 被服(ワイシャツ)
12 襟前
13 下前
14 上前
14a 襟の開放側(上前端部側)
15 襟ボタン
20 ボタンホール
20c 通常係合孔
20d 補助係合孔
26,27,28,29 閉鎖部

Claims (4)

  1. 襟ボタンをボタンホールに係合させて襟前を合わせる被服において、
    前記ボタンホールは、襟ボタンの係合に要する長さよりも長く、且つ、その中間部において一部が閉鎖された閉鎖部が設けられていることを特徴とする被服。
  2. 襟ボタンをボタンホールに係合させて襟前を合わせる被服において、
    前記ボタンホールは、襟ボタンの係合に要する長さの通常係合孔と、当該通常係合孔よりも襟の開放側に位置する補助係合孔を備え、前記通常係合孔と補助係合孔の間にボタンホールが閉鎖された閉鎖部が設けられることを特徴とする被服。
  3. 前記閉鎖部は、被服の生地を切り残してボタンホールを閉鎖するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の被服。
  4. 前記閉鎖部は、糸によってボタンホールを縫い合わせてボタンホールを閉鎖するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の被服。
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